JP6492141B2 - ベクトル変換システム及びベクトル変換方法 - Google Patents

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本発明はベクトル変換システム及びベクトル変換方法に関する。
電子署名は、電子文書に対する偽造・改ざんの防止や、個人認証を目的として、広く利用されている。従来、電子署名はあらかじめ秘密鍵と公開鍵のペアを生成しておき、これを保存しておく。特に秘密鍵は署名者のみが利用でき、他者に対しては秘密となるよう、一般的にはICカード等に格納して署名者自身が管理する。署名者は任意の電子文書に対して、秘密鍵を利用して署名を生成することができ、検証者は公開鍵を用いて署名と電子文書の組が正しい(偽造・改ざんされていない)事を検証することができる。このような電子署名のアルゴリズムとしては、例えばRSA、 DSA、 Schnorr署名などがあり、これを利用してPKI(Public Key Infrastructure)が構築される。
しかしながらPKIなど、電子署名を使ったシステムを安全に運用するためには、署名を生成するための秘密鍵が、正規の署名者のみによって使用できるようにし、他人が不正に利用することを防ぐための「鍵管理」の仕組みが必要となる。このためICカードなどの耐タンパ装置に格納して署名者が安全に保管したり、パスワードによって秘密鍵を保護するなどの対策が必要となる。しかしICカードやパスワードは、盗用や推測によって他人でも利用可能なため十分安全とは言えず、また鍵管理に伴う煩雑な運用によって、ユーザビリティが低下したり、運用コストが大きくなるという問題がある。
署名者の生体情報そのものを秘密鍵として利用可能とする電子署名方式(生体署名:Biometric Signature)が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の技術では、指紋や静脈といった人間が固有に持つ生体情報を秘密鍵としている。また生体情報から暗号システムに利用可能な秘密鍵を生成する技術が、非特許文献1に記載されている。
特開2013-123142号公報
G. Zheng, W. Li, and C. Zhan, "Cryptographic key generation from biometric data using lattice mapping," Proceedings of the 18th International Conference on Pattern Recognition, vol. 4, pp. 513-516,2006.
特許文献1および非特許文献1に記載の技術では、生体情報に含まれる誤差を補正するため、特徴ベクトル空間上における最近傍整数格子点への丸め処理を利用している。これは、2つの生体情報同士が十分類似しているか否かの判定処理が、生体情報から抽出される特徴ベクトル同士の「L∞距離」に対するしきい値処理で実現されることに相当している。しかし指紋や静脈、顔、虹彩など多くの生体認証方式では、生体情報の特徴ベクトル同士の距離が、ユークリッド距離(L2距離)や、ハミング距離(L1距離)などで定義されるため、上記技術に基いて生体情報を秘密鍵とする電子署名や暗号システムを実現ことができない。
本発明の目的は、任意の距離空間上の特徴ベクトルを、L∞距離空間上のベクトルに変換することで、様々な種類の生体情報を用いた生体署名や暗号システムを実現することにある。
本発明に係るベクトル変換システムは、生体情報から、所定の実数pと、所定の整数nと、に対し、n次元のLpノルム空間上で定義される特徴ベクトルを抽出するベクトル抽出部と、実数pに対してq=p/(p-1) なる実数qと、整数nと、所定の整数mと、に対して、n次元のLqノルム空間上で定義され、qノルムが所定の定数cに一致するm個の基準ベクトルを生成しそれらを並べた基準行列を生成する基準ベクトル生成部と、抽出された特徴ベクトルと基準行列との行列積を計算し、行列積計算の結果得られたベクトルをm次元のL∞ノルム空間上のベクトルと見做したものを変換ベクトルとして出力するベクトル変換部と、を備える。
本発明により、任意の距離構造(Lp距離)を持つベクトル空間上のベクトルXを、L∞距離構造を持つベクトルYに変換することを可能とする。これによりハミング距離やユークリッド距離で定義される生体情報の特徴ベクトルを、L∞距離で定義されるベクトルに変換し、生体情報の特徴ベクトル同士の距離が、L∞距離で定義される場合でも生体署名システムを実現することができる。
機能構成を示すブロック図である。 登録処理を示す流れ図である。 署名生成処理を示す流れ図である。 ベクトル変換処理フロー及び基準行列生成処理フローを示す図である。 装置及び端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
本実施例では、登録時にユーザの生体情報に基づいて署名を検証するためのデータ(以下「生体証明書」)を作成し、署名生成時に署名生成端末が任意のメッセージに対してユーザの生体情報のみに基づく署名(以下「生体署名」)を生成する、生体署名システムを例に説明する。本実施例のシステムは、例えば電子政府における電子申請や、ネットワークを介したユーザ認証などに利用することができる。なお、生体情報とは、ユーザから取得した指紋や静脈、虹彩などのパターン情報をいう。
図1に、本実施例における生体署名システムのシステム構成を示す。
本システムは、ユーザの生体証明書の発行を行う登録端末100と、ユーザの生体情報を用いてメッセージ(電子文書)に対する生体署名を生成する署名生成端末110と、特徴ベクトルから基準ベクトルを生成する基準行列生成装置400とから構成される。
登録端末100は、ユーザから指紋や静脈などの登録用生体情報を取得するセンサ部101と、登録用生体情報から登録用特徴ベクトルを抽出する特徴ベクトル抽出部102と、ベクトル変換部106と、基準行列を記憶する基準行列記憶部107と、ユーザIDの入力を受け付けるID入力部103と、登録用特徴ベクトルから生体公開鍵を作成する生体公開鍵作成部104と、ユーザIDおよび生体公開鍵に対して登録端末自身の電子署名を付与して生体証明書を作成する生体証明書作成部105を含む。
署名生成端末110は、署名生成の対象であるメッセージを入力するメッセージ入力部111と、ユーザのIDを入力するID入力部116と、ユーザから署名用生体情報を取得するセンサ112と、署名用生体情報から署名用特徴ベクトルを抽出する特徴ベクトル抽出部113と、特徴ベクトル変換部117と、基準行列を記憶する基準行列記憶部118と、署名用特徴ベクトルを用いてメッセージに対する生体署名を生成する生体署名生成部114と、生体署名を出力する生体署名出力部115とから構成される。
基準行列生成装置400は、特徴ベクトルDB405と、基準行列生成部406とから構成される。
本実施例において基準行列は、基準行列生成装置400によりあらかじめ生成され、登録端末100の基準行列記憶部107および署名生成端末110の基準行列記憶部118に記憶されているものとする。
図5に、本実施例における登録端末100、署名生成端末110、ベクトル特徴装置410、及び基準行列生成装置400のハードウェア構成を示す。これらは図のようにCPU500、RAM501、HDD502、入力装置503、出力装置504、通信装置505とから構成することができる。
次に本実施例における登録処理フローを図2を用いて説明する。
登録端末100が、センサ部101を通して登録ユーザの登録用生体情報(指紋画像や静脈画像など)を取得する(S200)。
特徴ベクトル抽出部102が、登録用生体情報から登録用特徴ベクトルXを抽出する(S201)。
ベクトル変換部106が、登録用特徴ベクトルXを、後述する図4のステップS411乃至ステップS413の処理に従って変換し、登録用変換ベクトルYを生成する(S202)。このとき基準行列記憶部107に記憶された基準行列Mを使うとともに、必要に応じて第一のシードを使う。第一のシードは、例えば乱数でもよいし、ユーザの属性情報(IDなど)でもよい。
ID入力部103が、登録ユーザのIDの入力を取得する(S203)
生体公開鍵作成部104が、ベクトル変換部106によって変換された登録用変換ベクトルYを秘密鍵として、対応する生体公開鍵を作成する(S204)。生体公開鍵の具体的な作成方法は特許文献1あるいは非特許文献1に記載の方法などに従う。
第一のシードを変えることで、同一のユーザの生体情報から異なる複数の生体公開鍵を作成することが可能となり、またそれらの生体公開鍵同士のクロスマッチングを防ぐことができる。これにより、複数の異なるシステムに生体公開鍵をそれぞれ登録する際にそれらの間のリンクがとられることを防ぎ、プライバシを保護することができるほか、生体情報自体を変えずに生体公開鍵を破棄・更新することが可能となる。
次に本実施例における署名生成フローを図3を用いて説明する。
署名生成端末110が、メッセージ入力部111を介して任意のメッセージMの入力を取得する(S300)。
ID入力部116が、ユーザの入力によってユーザIDを取得する(S301)。なお本ステップを省略し、以下のステップではユーザIDとしてNULLなどの記号を用いてもよい。このようにすることで署名時にユーザはIDの入力が不要となり、更なる利便性の向上が見込まれる。
センサ部112が、ユーザの署名用生体情報を取得する(S302)。
特徴ベクトル抽出部113が、センサ部112から取得された署名用生体情報から署名用特徴ベクトルX’を抽出する(S303)。
ベクトル変換部117が、前記署名用特徴ベクトルX’ を、後述する図4ステップS411乃至ステップS413の処理に従って変換し、登録用変換ベクトルY’を生成する(S304)。このとき基準行列記憶部118に記憶された基準行列Mを使うとともに、必要に応じて第一のシードを使う。第一のシードは、ステップS202で用いたものと同じ値を用いる。
生体署名生成部114が、ベクトル変換部117によって変換された署名用変換ベクトルY’を秘密鍵として、メッセージMに対する生体署名を生成する(S305)。生体署名の具体的な作成方法は特許文献1に記載の方法などに従う。
あるいは非特許文献1の方法に従って、署名用変換ベクトルY’を用いた暗号鍵生成や認証処理を行うこともできる。
生体署名は、前記生体公開鍵を用いて検証することができ、これによりメッセージMが改ざんされていないことと、生体署名が確かに正規のユーザにより生成されたことが確認される。具体的な検証方法は特許文献1に記載の方法などに従う。
特許文献1に記載の生体署名方式は、特徴ベクトル同士の距離がL∞距離で定義されることを前提としているが、静脈や虹彩、指紋、顔などの生体情報の特徴ベクトルは、一般にユークリッド距離(L2距離)やハミング距離(L1距離)を前提とする場合が多く、こういった生体情報では生体署名を実現できなかった。本実施例は、特徴ベクトルをL∞距離が定義されるベクトルに変換することで、この問題を解決し、多くの生体情報で生体署名を実現することが可能となる。
本実施例では、pノルムで距離が定義されるn次元実数ベクトルXを、∞ノルムで距離が定義されるm次元実数ベクトルYへ変換するシステムを例に説明する。
まず準備として、ノルムと距離について定義を行う。pを正の実数または無限大(∞)としたとき、n次元実数ベクトル
Figure 0006492141
のpノルム
Figure 0006492141
は、以下のように定義される。
Figure 0006492141
Figure 0006492141
またn次元実数ベクトルx,yの間のLp距離は、
Figure 0006492141
と定義される。
p に対して q を、
1/p + 1/q = 1
を満たす実数(または無限大)とする。つまりq=p/(p-1)。例えば p=2 ならば q=2 である。p=1 のときは q=∞(無限大)、p=∞ のときは q=1 とする。
図4に、ベクトル変換処理フロー及び基準行列生成処理フローを示す。本フローの処理主体は、基準行列生成装置400、登録端末100のベクトル変換部106、署名生成端末110のベクトル変換部117である。なお、基準行列生成部及びベクトル変換部は、登録端末及び署名生成端末が備える機能ブロックではなく、基準行列生成装置及びベクトル変換装置であってもよい。
基準行列生成装置400は、特徴ベクトルDB405を構成要素として含み、また登録端末100及び署名生成端末110は、ストレージ415を構成要素として含む。
特徴ベクトルDB405には、同一種類の複数の特徴ベクトル、例えば複数人の指の静脈パターンからそれぞれ抽出した特徴ベクトルの集合が記録されているものとする。ただし後述するように、基準行列生成装置400は必ずしも特徴ベクトルDB405を含まなくてもよい。
次に本実施例における基準行列生成処理フローを説明する。
基準行列生成装置400が、特徴ベクトルDBに含まれる複数の特徴ベクトルを読み出し、その分布を学習する(S401)。分布学習は、例えば主成分分析、判別分析、最尤法、あるいはより高度な機械学習アルゴリズムを用いても良い。
基準行列生成装置400が、分布学習の結果に従い、特徴ベクトルの分布をよく表現するm個のn次元ベクトル(以下、基準ベクトルと呼ぶ)を、qノルムが全てある所定の定数値c>0 に等しくなるように生成する(S402)。生成した基準ベクトルを
Figure 0006492141
とし、それらの転置ベクトルを並べた n×m 行列を基準行列 M とする。これをベクトル変換生成装置のストレージ415に記録する。m は所定の自然数とする。後述するように、m を大きくすることでより変換前後の距離の誤差を小さくすることができる。m は n より大きくても、小さくても、等しくても良い。またm個の基準ベクトルは直交している必要はなく、一次独立でなくてもよい。このため、Mは一般的な基底変換とは異なる。
基準ベクトルの生成方法としては、例えば学習した分布に従ってm個のベクトルを独立に生起させ、そのqノルムをcに正規化してもよい。こうすることで、基準ベクトルと特徴ベクトルとのなす角が比較的小さくなり、ベクトル同士の内積が比較的大きくなる傾向が得られる。これにより比較的小さなmでもより変換前後の距離の誤差を小さくすることができる。
あるいはm個の基準ベクトルを、特徴ベクトルの分布とは関係なく、qノルムがcに等しくなるという制約だけを満たすように、一様ランダムに生成してもよい。この場合は特徴ベクトルDB405は不要となり、またステップS401も不要となる。
分布に従って生起させる場合に、あるいは一様ランダムに生起させる場合に、第二のシードを入力として擬似乱数生成器を用いてもよい。こうすることで、シードが固定されている場合は常に同じ基準行列が生成され、第二のシードを変えることで異なる基準行列を生成することができる。これの性質は後述する第二の実施例において有効に働く。
すなわち、基準行列生成装置400は、あらかじめ複数のn次元特徴ベクトルを用いて、それらが従う特徴ベクトル分布を統計的に学習する学習部を更に備え、基準ベクトル生成部406は、前述の特徴ベクトル分布に従ってランダムに、ノルムが所定の定数cに一致するm個のn次元基準ベクトルを生成しても良い。
なおp=1、q=∞の場合は、基準ベクトルは∞ノルムがcに等しくなるよう生成するが、この場合、更に基準ベクトルの各要素がcまたは-cに等しくなるよう生成してもよい。例えば
Figure 0006492141
など。このようにすることで、基準ベクトルと特徴ベクトルとの内積の絶対値がより大きくなることが期待され、変換前後の距離の誤差をより小さくすることができる。
以下では 簡単のためc=1 として説明するが、そうでない場合も全く同様に実装し、同様の効果を得ることができる。
次に本実施例におけるベクトル変換処理フローを説明する。
ベクトル変換部106、117が、特徴ベクトル
Figure 0006492141
の入力を受け付け、ストレージ415に記録された基準行列 M との行列積を計算し、m次元射影ベクトル
Figure 0006492141
とする(S411)。
Figure 0006492141
ベクトル変換部106、117が、m次元ベクトル
Figure 0006492141
(以下、乱数ベクトルと呼ぶ)を生成する(S412)。乱数ベクトルは、第一のシードを入力とし、擬似乱数生成器を用いて生成してもよい。あるいは基準行列を元に生成してもよいし、予め固定された所定の乱数ベクトルを生成してもよい。
ベクトル変換部106、117が、前記射影ベクトル
Figure 0006492141
に、前記乱数ベクトル
Figure 0006492141
を加算し、変換ベクトル
Figure 0006492141
として出力する(S413)。
Figure 0006492141
なおこのステップは必ずしも必要ではなく、実行しなくてもよい。
以上のベクトル変換処理により、pノルムで定義される距離空間が、(近似的に)∞ノルムで定義される距離空間へ写される理由を、以下に説明する。
上記変換は
Figure 0006492141
と書ける。pノルムで距離が定義される2つのn次元ベクトル
Figure 0006492141
に対し、これを上記の処理によって変換したm次元ベクトルをそれぞれ
Figure 0006492141
とすると、
Figure 0006492141
と変形できる。従って
Figure 0006492141
の間のL∞距離は
Figure 0006492141
と書ける。ここでヘルダーの不等式
Figure 0006492141
より、
Figure 0006492141
が成立する。基準ベクトル
Figure 0006492141
は、qノルムが1となる(
Figure 0006492141
)よう生成していたため、上式は
Figure 0006492141
と変形できる。上記不等式は全てのi=1,2,…,m で成立するため、左辺の最大値もまた右辺以下に抑えられる。従って
Figure 0006492141
が成立し、(式1)とあわせて
Figure 0006492141
が成立する。
一方で、基準ベクトル
Figure 0006492141
を様々に変化させることで
Figure 0006492141
の値も、(式3)の不等式を満たす範囲内、すなわち
Figure 0006492141
以下の範囲で様々に変化する。従ってより多くの基準ベクトルに関する最大値は、より
Figure 0006492141
に近づいていく。つまり
Figure 0006492141
が成立する。従ってmが十分大きい場合は、近似的に
Figure 0006492141
が成立する。
例えば p=2 のとき、つまり特徴ベクトルがユークリッド空間上で定義される場合、ヘルダーの不等式の等号成立条件は、ベクトル
Figure 0006492141
が一次従属(平行なベクトル)であることである。従って、m個の基準ベクトル
Figure 0006492141
のうち、一つでも
Figure 0006492141
と平行であれば(式5)が成立する。また完全に平行でなくても、それに近ければ、(式5)は近似的に成立し、距離の誤差は小さくなる。
上記ステップS401、S402のように、あらかじめ特徴ベクトルが従う分布を学習し、その分布に従って基準ベクトルを生起させることで、上述のように並行に近い基準ベクトルを生成させることができ、これにより比較的小さなmに対しても、変換前後の距離の誤差を小さくすることができる。
すなわち、登録端末100は、ユーザの生体情報を取得するセンサ部101と、生体情報から登録用特徴ベクトルを抽出する特徴ベクトル抽出部102と、予め定められたベクトル変換方法に従って特徴ベクトルを変換し、登録用変換ベクトルを生成するベクトル変換部106と、予め決められた所定の生体署名アルゴリズムに基づいて、登録用変換ベクトルを秘密鍵とする生体公開鍵を生成する生体公開鍵作成部104とを有し、署名生成端末110は、入力されたメッセージを取得するメッセージ入力部111と、ユーザの生体情報を取得するセンサ部112と、生体情報から署名用特徴ベクトルを抽出する特徴ベクトル抽出部113と、ベクトル変換方法に従って特徴ベクトルを変換し、署名用変換ベクトルを生成するベクトル変換部117と、所定の生体署名アルゴリズムに基づいて、署名用変換ベクトルを秘密鍵とする、メッセージに対する生体署名を生成する生体署名生成部114とを有し、基準行列生成装置400は、所定の実数pと、所定の整数n,mに対し、距離がLp距離で定義されるn次元の入力ベクトルを、q=p/(p-1) なる実数qに対して、qノルムが所定の定数cに一致するm個のn次元基準ベクトルを生成しそれらを並べた基準行列を生成し、入力ベクトルと基準行列ベクトルを署名生成端末110及び登録端末100に送信する基準ベクトル生成部406を有し、登録端末100及び署名生成端末110のベクトル変換部106、117は、入力ベクトルと基準行列との行列積を計算し、行列積の結果得られた距離がL∞距離で定義されるm次元の出力ベクトルに変換して出力する。
また、基準行列生成装置400の基準ベクトル生成部406は、n次元の入力ベクトルが、所定の整数n,mに対し、距離がハミング距離またはL1距離で定義される場合は、∞ノルムが所定の定数cに一致するm個のn次元基準ベクトルを生成しそれらを並べた基準行列を生成し、入力ベクトルと基準行列ベクトルを署名生成端末110及び登録端末100に送信しても良い。
また、基準行列生成装置400の基準ベクトル生成部406は、n次元の入力ベクトルが、所定の整数n,mに対し、各要素が所定の定数cまたは-cのいずれかと一致するm個のn次元基準ベクトルを生成しそれらを並べた基準行列を生成し、入力ベクトルと基準行列ベクトルを署名生成端末110及び登録端末100に送信しても良い。
また、基準行列生成装置400の基準ベクトル生成部406は、n次元の入力ベクトルが、所定の整数n,mに対し、距離がユークリッド距離(L2距離)で定義される場合は、ユークリッドノルム(L2ノルム)が所定の定数cに一致するm個のn次元基準ベクトルを生成しそれらを並べた基準行列を生成する基準ベクトル生成し、入力ベクトルと基準行列ベクトルを署名生成端末110及び登録端末100に送信しても良い。
また、登録端末100及び署名生成端末110のベクトル変換部106、117は、行列積を計算した後、m次元の乱数ベクトルを生成し、行列積計算の結果として得られるm次元ベクトルに対して乱数ベクトルを加算し、ベクトル加算の結果として得られるm次元ベクトルを出力しても良い。
100 登録端末
101 センサ部
102 特徴ベクトル抽出部
103 ID入力部
104 生体公開鍵作成部
106 ベクトル変換部
107 基準行列記憶部
110 署名生成端末
111 メッセージ入力部
112 センサ部
113 特徴ベクトル抽出部
114 生体署名生成部
115 生体署名出力部
116 ID入力部
117 ベクトル変換部
118 基準行列記憶部
400 基準行列生成装置
405 特徴ベクトルDB
410 ベクトル変換装置
415 ストレージ
500 CPU
501 RAM
502 HDD
503 入力装置
504 出力装置
505 通信装置

Claims (20)

  1. 生体情報から、所定の実数pと、所定の整数nと、に対し、n次元のLpノルム空間上で定義される特徴ベクトルを抽出するベクトル抽出部と、
    前記実数pに対してq=p/(p-1) なる実数qと、前記整数nと、所定の整数mと、に対して、n次元のLqノルム空間上で定義され、qノルムが所定の定数cに一致するm個の基準ベクトルを生成しそれらを並べた基準行列を生成する基準ベクトル生成部と、
    前記抽出された特徴ベクトルと前記基準行列との行列積を計算し、当該行列積計算の結果得られたベクトルをm次元のL∞ノルム空間上のベクトルと見做したものを変換ベクトルとして出力するベクトル変換部と、
    を備えることを特徴とするベクトル変換システム。
  2. 請求項1に記載のベクトル変換システムにおいて、
    前記基準ベクトル生成部は、
    前記実数pが1である場合は、m個のn次元ベクトルを各基準ベクトルの各要素が所定の定数cまたは-cのいずれかと一致するように生成しそれらを並べた基準行列を生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換システム。
  3. 請求項1に記載のベクトル変換システムにおいて、
    前記基準ベクトル生成部は、
    前記実数pが2である場合は、ユークリッドノルム(L2ノルム)が所定の定数cに一致するm個のn次元基準ベクトルを生成しそれらを並べた基準行列を生成する、ことを特徴とするベクトル変換システム。
  4. 請求項1に記載のベクトル変換システムにおいて、
    前記基準ベクトル生成部は、前記基準ベクトルを一様ランダムに生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換システム。
  5. 請求項1に記載のベクトル変換システムにおいて、
    前記基準ベクトル生成部は、あらかじめ複数のn次元特徴ベクトルを用いて、当該複数のn次元特徴ベクトルが従う特徴ベクトル分布を統計的に学習する学習部を更に備え、前記特徴ベクトル分布に従ってランダムに前記基準ベクトルを生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換システム。
  6. 請求項1に記載のベクトル変換システムにおいて、
    前記所定の定数cは1である、
    ことを特徴とするベクトル変換システム。
  7. 請求項1に記載のベクトル変換システムにおいて、
    前記ベクトル変換部は、行列積を計算した後に、m次元の乱数ベクトルを生成し、行列積計算の後に得られるm次元ベクトルに対して前記乱数ベクトルを加算し、当該ベクトル加算の結果として得られるm次元ベクトルを前記変換ベクトルとして出力する、
    ことを特徴とするベクトル変換システム。
  8. 請求項1に記載のベクトル変換システムにおいて、
    前記基準ベクトル生成部は、
    所定の第一のシードを入力とする擬似乱数生成器の出力に基づいて、前記基準ベクトルを生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換システム。
  9. 請求項に記載のベクトル変換システムにおいて、
    前記ベクトル変換部は、所定の第二のシードを入力とする擬似乱数生成器の出力に基づいて、前記乱数ベクトルを生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換システム。
  10. 生体情報から、所定の実数pと、所定の整数nと、に対し、n次元のLpノルム空間上で定義される特徴ベクトルを抽出するベクトル抽出部と、
    前記実数pに対してq=p/(p-1) なる実数qと、前記整数nと、所定の整数mと、に対して、n次元のLqノルム空間上で定義され、qノルムが所定の定数cに一致するm個の基準ベクトルを並べた基準行列と、前記抽出された特徴ベクトルと、の行列積を計算し、当該行列積計算の結果得られたベクトルをm次元のL∞ノルム空間上のベクトルと見做したものを変換ベクトルとして出力するベクトル変換部と、
    を備えることを特徴とするベクトル変換システム。
  11. ベクトル抽出部が、生体情報から、所定の実数pと、所定の整数nと、に対し、n次元のLpノルム空間上で定義される特徴ベクトルを抽出するステップと、
    基準ベクトル生成部が、前記実数pに対してq=p/(p-1) なる実数qと、前記整数nと、所定の整数mと、に対して、n次元のLqノルム空間上で定義され、qノルムが所定の定数cに一致するm個の基準ベクトルを生成しそれらを並べた基準行列を生成するステップと、
    ベクトル変換部が、前記抽出された特徴ベクトルと前記基準行列との行列積を計算し、当該行列積計算の結果得られたベクトルをm次元のL∞ノルム空間上のベクトルと見做したものを変換ベクトルとして出力するステップと、
    を備えることを特徴とするベクトル変換方法。
  12. 請求項11に記載のベクトル変換方法において、
    前記基準ベクトル生成部は、
    前記実数pが1である場合は、m個のn次元ベクトルを、各基準ベクトルの各要素が所定の定数cまたは-cのいずれかと一致するように生成しそれらを並べた基準行列を生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換方法。
  13. 請求項11に記載のベクトル変換方法において、
    前記基準ベクトル生成部は、
    前記実数pが2である場合は、ユークリッドノルム(L2ノルム)が所定の定数cに一致するm個のn次元基準ベクトルを生成しそれらを並べた基準行列を生成する、ことを特徴とするベクトル変換方法。
  14. 請求項11に記載のベクトル変換方法において、
    前記基準ベクトル生成部は、前記基準ベクトルを一様ランダムに生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換方法。
  15. 請求項11に記載のベクトル変換方法において、
    学習部が、あらかじめ複数のn次元特徴ベクトルを用いて、当該複数のn次元特徴ベクトルが従う特徴ベクトル分布を統計的に学習するステップを更に備え、
    前記基準ベクトル生成部は、前記特徴ベクトル分布に従ってランダムに前記基準ベクトルを生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換方法。
  16. 請求項11に記載のベクトル変換方法において、
    前記所定の定数cは1である、
    ことを特徴とするベクトル変換方法。
  17. 請求項11に記載のベクトル変換方法において、
    前記ベクトル変換部は、行列積を計算した後に、m次元の乱数ベクトルを生成し、行列積計算の後に得られるm次元ベクトルに対して前記乱数ベクトルを加算し、当該ベクトル加算の結果として得られるm次元ベクトルを前記変換ベクトルとして出力する、
    ことを特徴とするベクトル変換方法。
  18. 請求項11に記載のベクトル変換方法において、
    前記基準ベクトル生成部は、
    所定の第一のシードを入力とする擬似乱数生成器の出力に基づいて、前記基準ベクトルを生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換方法。
  19. 請求項1に記載のベクトル変換方法において、
    前記ベクトル変換部は、所定の第二のシードを入力とする擬似乱数生成器の出力に基づいて、前記乱数ベクトルを生成する、
    ことを特徴とするベクトル変換方法。
  20. ベクトル抽出部が、生体情報から、所定の実数pと、所定の整数nと、に対し、n次元のLpノルム空間上で定義される特徴ベクトルを抽出するステップと、
    ベクトル変換部が、前記実数pに対してq=p/(p-1) なる実数qと、前記整数nと、所定の整数mと、に対して、n次元のLqノルム空間上で定義され、qノルムが所定の定数cに一致するm個の基準ベクトルをを並べた基準行列と、前記抽出された特徴ベクトルと、の行列積を計算し、当該行列積計算の結果得られたベクトルをm次元のL∞ノルム空間上のベクトルと見做したものを変換ベクトルとして出力するステップと、
    を備えることを特徴とするベクトル変換方法。
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