JP6489703B2 - 電極チップ再生具及び電極チップ再生装置 - Google Patents

電極チップ再生具及び電極チップ再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気抵抗溶接により膨出変形した電極チップを初期の正規形状に整形して再生する電極チップ再生具及び電極チップ再生装置、詳しくは電極チップ先端部の押延ばしに伴って先端部基端側から電極チップの基端側に向かって外周面に沿った状態で突出する押延ばし残片(以下、本発明において押延ばし残片をスカート片と称する。)が形成されるのを防止しながら正規形状に整形する電極チップ再生具及び電極チップ再生装置に関する。
尚、本発明において「再生」とは、電極チップの膨出変形部分を研磨したり、切削したりして正規形状に整形する研磨整形概念とは相違し、変形部分を先端側へ押延ばして正規形状に整形することを意味する。また、本発明において「正規形状」とは未使用時の電極チップにおける先端面を含む先端部の形状を意味する。
抵抗溶接機は、例えば重ね合された複数枚の亜鉛メッキ鋼板等のワークの表裏面に圧接される一対の電極チップにより挟持した状態で電極チップ間に電流が印加されると、通電に伴う亜鉛メッキ鋼板間の電気抵抗により発熱して形成される溶接ナゲットにより亜鉛メッキ鋼板相互を溶接している。
電気抵抗溶接に使用する電極チップにあっては、ワークに対する圧接によりワークに余分な傷が付くのを防止すると共にワークに対して高圧電流を有効かつ安定的に通電させる必要から電気抵抗値が低くて柔らかい銅や銅合金等を使用している。
しかし、銅や銅合金製の電極チップは、比較的容易に塑性変形し易く、ワークに対する圧接により先端部が押し潰されて大径化したり、ワークに対する当接により磨耗したりして正規形状を保つことが困難であった。この結果、電極チップの先端面が変形や磨耗によりワークに対する接触面積が大きくなって電気抵抗値が変化して均一な溶接ナゲットを安定して形成することが困難になり、溶接品質を低下させる原因になっていた。
これを防止するため、従来は電極研磨装置により電極チップの変形部分を研磨(切削)して正規形状に戻していたが、研磨作業により電極チップ自体の長さが短くなって溶接寿命が短くなり、電極チップの交換頻度が多くなって溶接コストが増大していた。
本出願人は上記した従来の電極チップ研磨装置による欠点を解決するため、特許文献1に示す電極チップ再生具を提案した。該電極チップ再生具は電動モータの駆動に伴って回転しながら電極チップの先端部外周面に対してそれぞれの外周面成形突部を圧接して変形部分を先端面側へ押延ばして正規形状に整形した後に回転する先端面整形突部により先端面側に押延ばされた変形部分を電極チップの先端面に盛付けて平面状に押延ばして正規形状に整形可能にしている。
しかし、上記した電極チップ再生具により電極チップを正規形状になるように再生する際には電極チップの先端部外周面に圧接する外周面成形突部により先端部の一部が先端と反対側(電極チップの基端側)の外周周りに押し出されてスカート片が形成される問題を有している。
このスカート片が形成される際には電極チップの押し延ばし残部が電極チップ再生具の回転抵抗になって電極チップ再生具を所定の回転数で回転させることが困難になり、電極チップを効率的に再生できない問題を有している。この問題は電極チップ再生具を回転させるために高トルクの電動モータを使用することにより解決することができるが、電極チップ再生装置が大型化及び高コスト化する問題を有している。
また、上記のように形成されたスカート片が再生の進展に伴って電極チップから切離されて切削屑になる場合には切削屑としてのスカート片自体が大きいため、電極チップ再生具内からスカート片を有効に排出させることが困難で内部に残り易くなり、電極チップ再生具の回転抵抗になったり、正規形成に整形する際の障害になったりする問題を有している。
特許第5131924号公報
解決しようとする問題点は、電極チップにスカート片が形成される際に電極チップの押し延ばし残部が回転抵抗になって電極チップ再生具を所定の回転数で回転させることが困難になる点にある。また、電極チップの再生する際に形成されるスカート片が大きな切削屑になって電極チップ再生具内から有効に排出させることが困難になり、電極チップ再生具の回転抵抗になったり、正規形状に整形する際の障害になったりする点にある。
請求項1に係る発明は、抵抗溶接用電極チップの変形した先端部を押延して正規形状に整形する電極チップ再生具において、該電極チップ再生具は、電極チップに対して相対的に回転可能で、電極チップ先端部が進入可能に形成された整形室と、整形室の底面を除いて外周側の一部が切欠かれた切欠き部と、上記切欠き部を除いた整形室の内周面にて電極チップ先端部の外径に対応する高さで、回転方向に対して傾斜して底面から開放端へ延出するように設けられ、上記電極チップ先端部の外周面に圧接可能な少なくとも2条の先端部外周面押延し部と、整形室の底面に設けられ、電極チップの先端面に圧接可能な先端面押延し部と、を備えると共に、上記電極チップ再生具における切欠き部の切欠き端面に、電極チップ先端部の外周面形状に対応する曲面からなる第1切削刃及び電極チップの先端面形状に対応する第2切削刃を有した切削部材を着脱可能に取り付け、電極チップに対して相対的に回転する電極チップ再生具により変形した電極チップの先端部を正規形状に整形する際に先端部外周面押延し部により押延される先端部の余剰変形部分を第1切削刃により切除可能にすると共に先端面押延し部により押延される先端面の余剰変形部分を第2切削刃により切除可能にすることを最も主要な特徴とする。
請求項2に係る発明は、抵抗溶接用電極チップの変形した先端部を押延して正規形状に整形する電極チップ再生具において、該電極チップ再生具は、電極チップに対して相対的に回転可能で、相対する一対の電極チップ先端部がそれぞれ進入可能で、軸線方向に対して対称に形成された一対の整形室と、各整形室の底面を除いて外周側の一部が共通に切欠かれた切欠き部と、上記切欠き部を除いた各整形室の内周面にて電極チップ先端部の外径に対応する高さで、回転方向に対して傾斜して底面から開放端へ延出するようにそれぞれ設けられ、各電極チップ先端部の外周面に圧接可能な少なくとも2条の先端部外周面押延し部と、各整形室の底面にそれぞれ設けられ、各電極チップの先端面に圧接可能な先端面押延し部と、を備えると共に、上記電極チップ再生具における切欠き部の切欠き端面に、対応する電極チップ先端部の外周面形状に対応する曲面からなる第1切削刃及び電極チップの先端面形状に対応する第2切削刃をそれぞれ有した切削部材を着脱可能に取り付け、各電極チップに対して相対的に回転する電極チップ再生具により変形した各電極チップの先端部を正規形状に整形する際に対応する先端部外周面押延し部により押延される先端部の余剰変形部分を第1切削刃により切除可能にすると共に対応する先端面押延し部により押延される先端面の余剰変形部分を第2切削刃により切除可能にすることを最も主要な特徴とする。
請求項4に係る発明は、抵抗溶接用電極チップ及び電極チップ再生具を相対的に回転して変形した電極チップの先端部を押延して正規形状に整形する電極チップ再生装置において、該電極チップ再生具及び電極チップのいずれか一方を軸線回りに回転する電動モータと、請求項1記載の電極チップ再生具と、を備え、電極チップに対して相対的に回転する電極チップ再生具により変形した電極チップの先端部を正規形状に整形する際に、対応する先端部外周面押延し部により押延される先端部の余剰変形部分を第1切削刃により切除可能にすると共に対応する先端面押延し部により押延される先端面の余剰変形部分を第2切削刃により切除可能にすることを最も主要な特徴とする。
請求項5に係る発明は、抵抗溶接用電極チップ及び電極チップ再生具を相対的に回転して変形した電極チップの先端部を押延して正規形状に整形する電極チップ再生装置において、電極チップ再生具及び電極チップのいずれか一方を軸線回りに回転する電動モータと、請求項2記載の電極チップ再生具と、を備え、電極チップに対して相対的に回転する電極チップ再生具により変形した各電極チップの先端部を正規形状に整形する際に、対応する先端部外周面押延し部により押延される先端部の余剰変形部分を第1切削刃により切除可能にすると共に対応する先端面押延し部により押延される先端面の余剰変形部分を第2切削刃により切除可能にすることを最も主要な特徴とする。
本発明は、電極チップを再生する際にスカート片が形成されるのを防止し、低トルクの電動モータであっても電極チップ再生具を有効に回転して電極チップを効率的に再生することができる。また、電極チップを再生する際に形成されるスカート片等の切削屑を細かく切削して有効に排出可能にして電極チップを効率的に再生することができる。
電極チップ再生装置による電極チップの再生状態を示す斜視図である。 電極チップ再生装置の概略を示す斜視図である。 電極チップ再生具の分解斜視図である。 電極チップ再生具の平面図である。 図4のA−A線縦断面図である。 膨出変形した電極チップの先端部を示す説明図である。 電極チップを成形する際に形成されるスカート片を示す説明図である。 外周面押延し部による電極チップ先端部の整形状態及び第1切削刃による切削状態を示す判断面説明図である。 先端面押延し部による電極チップ先端面の整形状態及び第2切削刃による切削状態を示す判断面説明図である。
電極チップに対して相対的に回転する電極チップ再生具により変形した電極チップの先端部を正規形状に整形する際に先端部外周面押延し部により押延される先端部の余剰部分を第1切削刃により切除可能にすると共に先端面押延し部により押延される先端面の余剰部分を第2切削刃により切除可能にすることを最良の形態とする。
以下、本発明の実施例を図に従って説明する。
図1に示すように電極チップ再生装置1は、例えば従来公知の所謂溶接ロボットと称される多関節型抵抗溶接機(図示せず)のアーム3先端部に設けられた溶接ガン5の移動原点位置(待機位置)に配置される。上記溶接ガン5のフレームには一対の取付けアームが適宜の間隔をおいて相対して移動可能に設けられ、各取付けアームには電極チップ7・9が軸線を一致させて相対した状態でそれぞれ交換可能に固定される。
これら電極チップ7・9は、例えば一方の取付けアームに連結されたエアーシリンダーや送りネジ機構に設けたサーボモータ等の作動部材により互いに近づく方向及び遠ざかる方向へ移動され、両者間に位置する、例えば重ね合された複数枚の亜鉛メッキ鋼板等のワーク(何れも図示せず)の表裏面に圧接して挟持した状態で通電されることにより抵抗溶接する。各電極チップ7・9は電気抵抗が低く、塑性変形し易い銅や銅合金等で、所要の軸線長さで、先端部外周が所要の外形で、先端に向かって徐々に小径化して先端面がほぼ平面に形成される。
上記電極チップ再生装置1は移動原点位置に移動した溶接ガン5に取付けられた電極チップ7・9における先端部の変形部分を押延して正規形状に整形して再生する装置で、移動原点位置に移動した電極チップ7・9の中心軸線に一致する軸線を有して回転可能に支持される電極チップ再生具11と、中心部に電極チップ再生具11が回り止めされて着脱可能に挿嵌されると共に電動モータ13に連結されて回転される回転盤15と、回転盤15の上面及び下面にねじ止めされて挿嵌された電極チップ再生具11を抜け止めする固定盤17と、回転盤15を覆うカバー18により構成される。
図2乃至5に示すように上記電極チップ再生具11は超硬合金(高速度鋼)やセラミックス等で回転盤15に回り止め可能に挿嵌されるように多角柱形状(図は六角柱形状を示す。)に形成され、その下部及び上部には相対する電極チップ7・9の先端部が進入可能な整形室19・21が軸線方向へ対称に形成される。また、上記電極チップ再生具11は電動モータ13の回転駆動に伴って図示する時計方向へ回転される。
各整形室19・21は電極チップ7・9の先端部が進入可能な大きさのカップ状に形成され、各整形室19・21の底面中央部(各整形室19・21間における隔壁の上面中央部及び下面中央部)には電極チップ7・9の先端面に圧接して平面状に整形する先端面押延し部23・25が図示する水平方向へ延出して一体に形成される。各先端面押延し部23・25は電極チップ再生具11の中心軸線から若干偏心した位置に中心を有し、所要の高さで電極チップ7・9の先端面幅より若干長く形成される。
各整形室19・21の外周寄りには軸線方向へ延出し、整形室19・21間の隔壁を貫通する切削屑排出孔27が形成される。また、上記電極チップ再生具11における切削屑排出孔27と反対の外周側には外周から先端面押延し部23・25の基端に至る軸線直交幅で、かつ切欠き面29aが先端面押延し部23・25の水平方向両端側に延びる所定の角度幅で切除された切欠き部29が軸線方向の全体に亘って形成される。
上記切欠き部29における回転方向と反対側に位置する切欠き端面29aの中間部には電極チップ再生具11の外周から軸線直交方向へ延出する係止凹部31が軸線方向の中間部(上記各整形室19・21間の隔壁部分)に形成され、該係止凹部31内の求心側に応じた電極チップ再生具11にはねじ穴33が形成される。
上記切削屑排出孔27及び切欠き部29を除いた各整形室19・21の内周面には電極チップ7・9における先端部外周面の変形部分に圧接して先端面側へ押延ばす2個の外周面押延し部35・37が形成される。各外周面押延し部35・37は各整形室19・21内にて所要の高さで突出し、電極チップ再生具11の回転方向に対して湾曲して形成される。各外周面押延し部35・37はその頂部稜線の曲率半径が正規形状の電極チップ7・9先端部の曲率半径に一致するように設定される。各整形室19・21の外周面押延し部35・37は電極チップ再生具11の軸線方向中間を中心にミラー対称状に設けられる。
図4に示すように上記切欠き部29の切欠き端面29aには適宜厚さの切削部材39が固定ねじ51により固定される。該切削部材39は例えば高速度鋼、超硬合金、セラミックス等により形成され、各整形室19・21内に進入する各電極チップ7・9の先端部外周面をそれぞれ切削して研磨する第1切削刃41・43及び各電極チップ7・9の先端面をそれぞれ切削して研磨する第2切削刃45・47が図示する上下対称に形成される。
また、切削部材39における回転方向上手面の中央部には電極チップ再生具11における一方の切欠き端面29aに設けられた係止凹部31に挿嵌されて位置決めするための係合突部49が一体形成されると共に該係合突部49に応じた切削部材39には電極チップ再生具11に切削部材39をねじ止めするための固定ねじ51が挿通されるねじ穴53が形成される。
なお、切削部材39における回転方向下手面は第1切削刃41・43及び第2切削刃45・47のすくい面として機能し、実施例に示す切削部材39のすくい面は0度であるが、±5度の範囲ですくい面角度を設定すればよい。
上記した各第1切削刃41・43は電極チップ再生具11の軸線方向中間において軸線直交方向に対して図示する上下対称で、整形室19・21の開放端側から底面側に向かって正規形状の電極チップ7・9の先端部外周面に近似するR曲面状に形成され、各外周面押延し部35・37により先端部の基端部側へ押し延ばされる電極チップ7・9における変形部分を研磨(切削)することによりスカート片7a・9aが形成されるのを防止すると共に先端面側へ押延される電極チップ7・9の変形部分を研磨(切削)することにより先端面が過度に盛り上げられて電極チップ再生具11の回転抵抗になるのを防止する。
また、各第2切削刃45,47は対応する第1切削刃41・43に連続してそれぞれの先端面押延し部23・25に向かう電極チップ再生具11の軸線直交方向へ延出し、各先端面押延し部23・25により押し延ばされて盛り付けられる電極チップ7・9における先端面の一部を研磨(切削)することにより電極チップ再生具11の回転抵抗になるのを防止する。
次に、上記のように構成される電極チップ再生具11による電極チップ7・9の再生作用を説明する。尚、説明の便宜上、図5乃至図10は上方に位置する整形室19による電極チップ7の再生作用を示すが、下方の整形室21による電極チップ9の再生作用に付いても同様であるため、図示を省略する。
抵抗溶接機の溶接ガン3に装着される電極チップ7・9は、図6に示すように抵抗溶接に伴ってワークに対する圧接や抵抗溶接時の熱等により電極チップ7・9の先端部が押し潰されて大径化したり、先端面がワークに対する圧接により磨耗や溶融により変形したりする。なお、図6においては電極チップ7・9の先端部が押し潰されて大径化したり、一部が磨耗して膨出変形したりした状態を実線で、また正規形状を一点鎖線で示す。
上記のように膨出変形した電極チップ7・9はワークに対する接触面積が変化して均一な力で圧接させて均質な溶接ナゲットを形成することが困難になって抵抗溶接損失が悪くなるため、膨出変形した電極チップ7・9の先端部を図6に一点鎖線で示す正規形状に整形する必要がある。
電極チップ7・9の整形作業は、例えば溶接回数が所定回数に達したとき、1個のワークに対する複数ショットの溶接作業が終了したとき、所要個数のワークの溶接作業が終了したとき或いは次のワークが所要の溶接位置に搬入されるまでの間等の状況下で溶接ガン3を移動原点位置に戻した待機時に行われる。
即ち、電動モータ13の回転駆動に伴って回転する電極チップ再生具11の各整形室19・21内に対し、待機位置に移動した電極チップ7・9を互いに近づく方向へ移動しながら進入させると、電極チップ7・9先端部にて膨出した変形部分に対して回転する外周面押延し部23・25が圧接し、上記変形部分の大部分が先端面側へ、また一部が電極チップ7・9先端部の基端側へ向かうように押延ばされる。(図8左断面参照、但し図8は上部の整形室を示すと共に左断面においては説明の都合上、外周面押延し部の頂部稜線を現して示す。)
そして圧接する外周面押延し部35・37により先端側へ押延される変形部分は凹凸状になりながら先端面に盛り上げられた後に盛り上げられた先端面に対して回転しながら圧接する先端面押延し部23・25により平坦状に押延されて正規形状になるように整形される。(図9左断面参照、但し図9は上部の整形室を示すと共に左断面においては説明の都合上、外周面押延し部を頂部稜線を現して示す。)
上記したように電極チップ7・9先端部にて膨出した変形部分の一部が電極チップ7・9先端部の基端側へ向かうように押延ばされると、図7に示すようにスカート片7a・9aに形成されことになる。本実施例においては図8右断面に示すように電極チップ7・9における先端部の外周面に当接する切削部材39における第1切削刃41・43の開放端側部分により先端部の基端側へ向かうように押延ばされる変形部分の一部を切削して除去することによりスカート片7a・9aが形成されるのを防止することができる。
また、外周面押延し部35・37により電極チップ7・9の変形部分が凹凸状になりながら先端側へ押延される際には、図8右断面に示すように電極チップ7・9における先端側外周面に当接する切削部材39における第1切削刃41・43の底面側部分により押延される余分な変形部分を切削して除去することにより電極チップ再生具11の回転抵抗を低減することができる。
更に、上記したように外周面押延し部35・37により先端側へ押延される変形部分が先端面に盛り上げられた際には、図9右断面に示すように盛り上げられた先端面に当接する切削部材39の第2切削刃45・47により余分な盛り上げ部分を切削して除去することにより盛り上げられた先端面に圧接する先端面押延し部23・25の回転抵抗を低減することができる。
なお、外周面押延し部35・37及び先端面押延し部23・25により押延されながら切削部材39により切削される余分な変形部分は大きく成長することなく、切欠き部29を介して電極チップ再生具11外へ排出される。
また、電極チップ7・9の先端部には溶接作業時に異物が付着したり、通電時の熱によりワークから溶融蒸発した金属が蒸着して電極チップ7・9より硬度が高い酸化合金膜が形成されたりするが、電極チップ7・9を再生する際に上記した再生作業に先立って電極チップ7・9の先端部外周面に対して電極チップ再生具11を回転しながら外周面押延し部35・37を、また先端面に対して先端面押延し部23・25をそれぞれ圧接して付着した異物や酸化合金膜を削り取って切削屑排出孔27から排出させることにより再生作業を効率的に行う。
本実施例は、ワークに対する圧接により変形した電極チップ7・9の先端部に先端部押延し部35・37を、また先端面に先端面押延し部23・25を圧接して正規形状に整形する際に、切削部材39の第1切削刃41・43により電極チップ7・9の先端部基端側へ押延される余分な変形部分を切除してスカート片7a・9aが形成されるのを防止すると共に第1切削刃41・43及び第2切削刃45・47により電極チップ7・9の先端面側へ押延される余分な変形部分を切除して電極チップ再生具11の回転抵抗を低減して電極チップ7・9を効率的に正規形状へ整形して再生することができる。
上記説明は、溶接ガン3に膨出変形した電極チップ7・9を取り付けたままの状態で回転する電極チップ再生具11により電極チップ7・9を正規形状に整形して再生する構成としたが、溶接ガン3から電極チップ7・9を取外して再生作業を行う場合にあっては、電極チップ再生具11を固定した状態で取外した電極チップ7・9を所要の方向へ回転して再生してもよいことは、勿論である。
上記説明は電極チップ再生具11の軸線方向両側にそれぞれの整形室19・21をそれぞれ設けて相対する一対の電極チップ7・9を同時に再生する電極チップ再生装置1、電極チップ再生具11としたが、電極チップ再生具に1個の整形室を設け、電極チップを1個づつ整形して再生する電極チップ再生装置、電極チップ再生具としてもよい。
1 電極チップ再生装置
3 アーム
5 溶接ガン
7・9 電極チップ
7a・9a スカート片
11 電極チップ再生具
13 電動モータ
15 回転盤
17 固定盤
18 カバー
19・21 整形室
23・25 先端面押延し部
27 切削屑排出孔
29 切欠き部
29a 一方の切欠き端面
31 係止凹部
33 ねじ穴
35・37 外周面押延し部
39 切削部材
41・43 第1切削刃
45・47 第2切削刃
49 係合突部
51 固定ねじ

Claims (6)

  1. 抵抗溶接用電極チップの変形した先端部を押延して正規形状に整形する電極チップ再生具において、
    該電極チップ再生具は、
    電極チップに対して相対的に回転可能で、
    電極チップ先端部が進入可能に形成された整形室と、
    整形室の底面を除いて外周側の一部が切欠かれた切欠き部と、
    上記切欠き部を除いた整形室の内周面にて電極チップ先端部の外径に対応する高さで、回転方向に対して傾斜して底面から開放端へ延出するように設けられ、上記電極チップ先端部の外周面に圧接可能な少なくとも2条の先端部外周面押延し部と、
    整形室の底面に設けられ、電極チップの先端面に圧接可能な先端面押延し部と、
    を備えると共に、
    上記電極チップ再生具における切欠き部の切欠き端面に、電極チップ先端部の外周面形状に対応する曲面からなる第1切削刃及び電極チップの先端面形状に対応する第2切削刃を有した切削部材を着脱可能に取り付け、
    電極チップに対して相対的に回転する電極チップ再生具により変形した電極チップの先端部を正規形状に整形する際に先端部外周面押延し部により押延される先端部の余剰変形部分を第1切削刃により切除可能にすると共に先端面押延し部により押延される先端面の余剰変形部分を第2切削刃により切除可能にする電極チップ再生具。
  2. 抵抗溶接用電極チップの変形した先端部を押延して正規形状に整形する電極チップ再生具において、
    該電極チップ再生具は、
    電極チップに対して相対的に回転可能で、
    相対する一対の電極チップ先端部がそれぞれ進入可能で、軸線方向に対して対称に形成された一対の整形室と、
    各整形室の底面を除いて外周側の一部が共通に切欠かれた切欠き部と、
    上記切欠き部を除いた各整形室の内周面にて電極チップ先端部の外径に対応する高さで、回転方向に対して傾斜して底面から開放端へ延出するようにそれぞれ設けられ、各電極チップ先端部の外周面に圧接可能な少なくとも2条の先端部外周面押延し部と、
    各整形室の底面にそれぞれ設けられ、各電極チップの先端面に圧接可能な先端面押延し部と、
    を備えると共に、
    上記電極チップ再生具における切欠き部の切欠き端面に、対応する電極チップ先端部の外周面形状に対応する曲面からなる第1切削刃及び電極チップの先端面形状に対応する第2切削刃をそれぞれ有した切削部材を着脱可能に取り付け、
    各電極チップに対して相対的に回転する電極チップ再生具により変形した各電極チップの先端部を正規形状に整形する際に対応する先端部外周面押延し部により押延される先端部の余剰変形部分を第1切削刃により切除可能にすると共に対応する先端面押延し部により押延される先端面の余剰変形部分を第2切削刃により切除可能にする電極チップ再生具。
  3. 請求項1及び2のいずれかにおいて、
    上記切欠き部の切欠き端面には係止凹部を設けると共に切削部材には係止凹部に係合する係合部を設け、切欠き端面に対して切削部材を、係止凹部に係合部を係合して位置決めした状態でねじ止めすることにより固定可能にした電極チップ再生具。
  4. 抵抗溶接用電極チップ及び電極チップ再生具を相対的に回転して変形した電極チップの先端部を押延して正規形状に整形する電極チップ再生装置において、
    該電極チップ再生具及び電極チップのいずれか一方を軸線回りに回転する電動モータと、請求項1記載の電極チップ再生具と、
    を備え、
    電極チップに対して相対的に回転する電極チップ再生具により変形した電極チップの先端部を正規形状に整形する際に、対応する先端部外周面押延し部により押延される先端部の余剰変形部分を第1切削刃により切除可能にすると共に対応する先端面押延し部により押延される先端面の余剰変形部分を第2切削刃により切除可能にする電極チップ再生装置。
  5. 抵抗溶接用電極チップ及び電極チップ再生具を相対的に回転して変形した電極チップの先端部を押延して正規形状に整形する電極チップ再生装置において、
    電極チップ再生具及び電極チップのいずれか一方を軸線回りに回転する電動モータと、
    請求項2記載の電極チップ再生具と、
    を備え、
    電極チップに対して相対的に回転する電極チップ再生具により変形した各電極チップの先端部を正規形状に整形する際に、対応する先端部外周面押延し部により押延される先端部の余剰変形部分を第1切削刃により切除可能にすると共に対応する先端面押延し部により押延される先端面の余剰変形部分を第2切削刃により切除可能にする電極チップ再生装置。
  6. 請求項4及び5のいずれかにおいて、
    上記切欠き部の切欠き端面には係止凹部を設けると共に切削部材には係止凹部に係合する係合部を設け、切欠き端面に対して切削部材を、係止凹部に係合部を係合して位置決めした状態でねじ止めすることにより固定可能にした電極チップ再生装置。
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