JP6485286B2 - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6485286B2
JP6485286B2 JP2015166585A JP2015166585A JP6485286B2 JP 6485286 B2 JP6485286 B2 JP 6485286B2 JP 2015166585 A JP2015166585 A JP 2015166585A JP 2015166585 A JP2015166585 A JP 2015166585A JP 6485286 B2 JP6485286 B2 JP 6485286B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
single crystal
silicon single
silicon
growing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015166585A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017043510A (ja
Inventor
和幸 江頭
和幸 江頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Corp
Original Assignee
Sumco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumco Corp filed Critical Sumco Corp
Priority to JP2015166585A priority Critical patent/JP6485286B2/ja
Publication of JP2017043510A publication Critical patent/JP2017043510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6485286B2 publication Critical patent/JP6485286B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

本発明は、チョクラルスキー法(以下、「CZ法」という)によるシリコン単結晶の製造方法および装置に関し、特に、シリコン融液に磁場を印加しながら単結晶の引き上げを行うMCZ(Magnetic field applied CZ)法に関するものである。
CZ法によるシリコン単結晶の製造方法としてMCZ法が知られている。MCZ法では、石英ルツボ内のシリコン融液に磁場を印加することにより融液対流を抑えて石英ルツボからの酸素の溶出を抑制するものである。磁場の印加方法は様々であるが、水平方向の磁場を印加しながら単結晶の引き上げを行うHMCZ(Horizontal MCZ)法の実用化が進んでいる。
例えば、特許文献1には、シリコン単結晶が成長する全過程中、水平方向の磁場中心線を融液面から5cm以内の融液面近傍に設定するHMCZ法が記載されている。この方法によれば、融液面近傍の対流が抑制され、融液面近傍よりも下方の熱対流が強まるので、固液界面への熱伝達が高められ、ルツボ周囲と固液界面との温度差を減少させることができる。また融液面の下方で十分に撹拌された融液が固液界面に供給されるため、特性がより均一な単結晶を得ることができ、熱応力による石英ルツボのクラックも防止できる。また、特許文献2には、結晶径の急増および酸素濃度の面内分布の悪化を防止するため、水平磁場の中心の高さ方向の位置を融液面から100mm以上離れた位置に設定して引き上げ工程を実施するHMCZ法も記載されている。
特開平8−231294号公報 特開2004−182560号公報
しかしながら、磁場中心線を融液面近傍に設定する従来の磁場印加方法では、単結晶のテール絞り工程中に融液面が固化し、融液面に結晶析出が生じるという問題がある。融液面に析出した薄い結晶膜が育成中の単結晶と一体化すると、単結晶の側面から張り出した結晶膜が熱遮蔽体などの炉内部材と干渉するため、単結晶を上方に引き上げることができなくなる。よって、結晶析出が生じた場合には引き上げ工程を直ちに中断し、単結晶を融液面から直ちに切り離す処置を行わなければならず、このとき単結晶が有転位化を引き起こして製品歩留まりが低下するおそれがある。
このような結晶析出は、例えば直径約300mmのシリコン単結晶の引き上げ率が90%以上となった引き上げ工程の終盤に起きやすく、石英ルツボ内のシリコン残液量が25kg以下となったときに特に起きやすい。またシリコン残液量が少ないときにヒータのパワーを上げて結晶析出を抑制しようとしてもその効果は限定的であり、結晶析出を抑制することは困難である。
したがって、本発明の目的は、HMCZ法によるシリコン単結晶の引き上げ工程の終盤の融液面に結晶析出が生じることを防止し、これにより単結晶の製品歩留まりの低下を抑制することが可能なシリコン単結晶の製造方法および装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の側面によるシリコン単結晶の製造方法は、石英ルツボ内に収容されたシリコン融液に水平磁場を印加しながら前記シリコン融液からシリコン単結晶を引き上げるシリコン単結晶の製造方法であって、磁場中心の高さ位置を融液面付近に設定して前記水平磁場を印加する第1の磁場印加工程と、前記磁場中心の高さ位置を融液面付近よりも下方に設定して前記水平磁場を印加する第2の磁場印加工程とを含み、前記第1の磁場印加工程は、少なくともシリコン単結晶の製品取得領域の育成工程中に行われ、前記第2の磁場印加工程は、前記製品取得領域の育成工程御終了後に行われることを特徴とする。
また、本発明の第2の側面によるシリコン単結晶の製造方法は、石英ルツボ内に収容されたシリコン融液に水平磁場を印加しながら前記シリコン融液からシリコン単結晶を引き上げるシリコン単結晶の製造方法であって、前記石英ルツボ内のシリコン原料を加熱してシリコン融液を生成するシリコン融液生成工程と、前記シリコン融液に種結晶を着液させる着液工程と、結晶直径が徐々に増加したショルダー部を育成するショルダー部育成工程と、結晶直径が一定に維持されたボディー部を育成するボディー部育成工程と、結晶直径が徐々に減少したテール部を育成するテール部育成工程とを備え、テール部育成工程における前記水平磁場の中心位置の高さは、ボディー部育成工程における前記水平磁場の中心位置の高さよりも低いことを特徴とする。
さらに、本発明によるシリコン単結晶製造装置は、シリコン融液を支持する石英ルツボと、前記シリコン融液に水平磁場を印加する磁場印加装置と、前記シリコン融液からシリコン単結晶を引き上げる引き上げ機構とを備え、前記磁場印加装置は、前記水平磁場の高さ方向の位置を制御する制御部を含み、前記制御部は、前記シリコン単結晶の製品取得領域の育成工程が終了するまでは、磁場中心の高さ位置を融液面付近に設定して前記水平磁場の印加を行い、前記製品取得領域の育成工程の終了後は前記磁場中心の高さ位置を前記融液面付近よりも下方に設定して前記水平磁場の印加を行うことを特徴とする。
本発明において、製品取得領域とは、ボディー部全域のうち最終製品である半導体用ウェーハとすることができる部分のことを言い、最終製品であるウェーハの仕様に応じて定まる電気抵抗率や酸素濃度等の必要な品質を満足する領域である。本発明によれば、単結晶の製品取得領域の育成工程終了後に磁場中心の高さ位置を融液面付近よりも下方に移動させるので、融液面付近における磁場強度を弱めて融液面の対流を活性化させることができる。したがって、製品取得領域の結晶品質を確保すると共に、HMCZ法におけるテール絞り中に融液面が固化して結晶析出が生じることを防止することができ、単結晶の製品歩留まりの低下を抑制することができる。
本発明において、前記第1の磁場印加工程は、前記シリコン単結晶の引き上げ工程開始から前記シリコン単結晶の引き上げ率が90%に達するまでの間に行われ、前記第2の磁場印加工程は、前記シリコン単結晶の引き上げ率が90%に達してから前記引き上げ工程終了までの間に行われることが好ましい。このように、単結晶の引き上げ率が90%に達した時点で磁場中心の高さ位置を引き下げることにより、融液面での結晶析出の問題を解決することができる。
本発明において、前記第1の磁場印加工程は、結晶直径が一定に維持されたボディー部を育成するボディー部育成工程中に少なくとも行われ、前記第2の磁場印加工程は、結晶直径が徐々に減少したテール部を育成するテール部育成工程中に行われることが好ましい。シリコン単結晶のボディー部育成工程において第1の磁場印加工程を実施することにより、単結晶の製品取得領域の品質を確保することができる。またテール部育成工程において第2の磁場印加工程を実施することにより、テール絞り中に融液面が固化して結晶析出が生じることを防止することができ、単結晶の製品歩留まりの低下を抑制することができる。
前記第2の磁場印加工程において、前記磁場中心位置から前記融液面までの距離は150mm以上であることが好ましい。第2の磁場印加工程において水平磁場の中心位置を融液面から150mm以上引き下げた場合には、融液面付近の対流を十分に活性化させることができる。したがって、引き上げ工程の終盤で融液面に結晶析出が生じて製品歩留まりが低下することを防止することができる。
本発明によれば、HMCZ法によるシリコン単結晶の引き上げ工程の終盤の融液面に結晶析出が生じることを防止し、これにより単結晶の製品歩留まりの低下を抑制することが可能なシリコン単結晶の製造方法および装置を提供することができる。
本発明の実施の形態によるシリコン単結晶製造装置の構成を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態によるシリコン単結晶の製造方法を説明するフローチャートである。 シリコン単結晶インゴットの形状を示す略断面図である。 図1に示したシリコン単結晶製造装置において磁場中心位置を引き下げた状態を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態によるシリコン単結晶の製造方法を説明するフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態によるシリコン単結晶の製造方法を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態によるシリコン単結晶製造装置の構成を示す縦断面図である。
図1に示すように、シリコン単結晶製造装置1は、チャンバー10と、チャンバー10の内面に沿って配置された断熱材11と、チャンバー10内の中心部に配置され石英ルツボ12と、石英ルツボ12を支持するサセプタ13と、サセプタ13を昇降可能に支持する回転支持軸14と、サセプタ13の周囲に配置されたヒータ15と、サセプタ13の上方に配置された略逆円錐台形状の熱遮蔽体16と、サセプタ13の上方であって回転支持軸14と同軸上に配置された単結晶引き上げ用ワイヤー17と、チャンバー10の上方に配置されたワイヤー巻き取り機構18と、チャンバー10の外側に設けられた磁場印加装置30とを備えている。
チャンバー10は、メインチャンバー10Aと、メインチャンバー10Aの上部開口に連結された細長い円筒状のプルチャンバー10Bとで構成されており、上述の石英ルツボ12、サセプタ13、回転支持軸14、ヒータ15および熱遮蔽体16はメインチャンバー10A内に設けられている。
ヒータ15は、石英ルツボ12内に充填されたシリコン原料を溶融してシリコン融液を生成するために用いられる。ヒータ15はカーボン製の抵抗加熱式ヒータであり、サセプタ13内の石英ルツボ12を取り囲むように設けられている。熱遮蔽体16は、シリコン融液3の上方において育成中のシリコン単結晶2を取り囲むように設けられている。
ワイヤー17およびワイヤー巻き取り機構18は単結晶を引き上げるための引き上げ機構を構成している。ワイヤー巻き取り機構18はプルチャンバー10Bの上方に配置されており、ワイヤー17はワイヤー巻き取り機構18からプルチャンバー10B内を通って下方に延びており、ワイヤー17の先端部はメインチャンバー10Aの内部空間まで達している。図1には、育成途中のシリコン単結晶2がワイヤー17に吊設された状態が示されている。
プルチャンバー10Bの上部には、チャンバー10内にアルゴンガスを導入するためのガス吸気口19Aが設けられており、メインチャンバー10Aの底部には、チャンバー10内のアルゴンガスを排気するためのガス排気口19Bが設けられている。アルゴンガスはガス吸気口19Aからチャンバー10内に導入され、その導入量はバルブ20Aにより制御される。また密閉されたチャンバー10内のアルゴンガスはガス排気口19Bからチャンバーの外部へ排気されるので、チャンバー10内のSiOガスやCOガスを回収してチャンバー10内を清浄に保つことが可能となる。ガス排気口19Bに接続された配管の途中にはバルブ20Bおよび真空ポンプ21が設置されており、真空ポンプ21でチャンバー10内のアルゴンガスを吸引しながらバルブ20Bでその流量を制御することでチャンバー10内は一定の減圧状態に保たれている。
磁場印加装置30は、メインチャンバー10Aを挟んで対向配置された一対の電磁石コイル31A,31Bと、電磁石コイル31A,31Bを支持する支持台32と、支持台32の昇降機構33と、前記電磁石コイル31A,31Bおよび昇降機構33を制御する制御部34とを備えている。電磁石コイル31A,31Bおよび昇降機構33は制御部34からの指示に従って動作し、磁場強度および電磁石コイル31A,31Bの高さ方向の位置が制御される。磁場印加装置30が発生させる水平磁場の中心位置(磁場中心位置C)は上下方向に移動可能である。磁場中心位置Cとは対向配置された電磁石コイル31A,31Bの中心どうしを結んだ水平方向の線(磁場中心線)の高さ方向の位置のことをいう。水平磁場方式によればシリコン融液3の対流を効果的に抑制することができる。
以上の構成において、シリコン単結晶の製造では、シリコン原料が充填された石英ルツボ12をサセプタ13内にセットし、ワイヤー17の先端部に種結晶を取り付ける。次に石英ルツボ12内のシリコン原料をヒータ15で加熱してシリコン融液3を生成する。
シリコン単結晶の引き上げ工程では、種結晶を降下させてシリコン融液3に浸漬した後、種結晶および石英ルツボ12をそれぞれ回転さながら、種結晶をゆっくり上昇させることにより、種結晶の下方に略円柱状のシリコン単結晶2を成長させる。その際、シリコン単結晶2の直径は、その引き上げ速度やヒータ15のパワーを制御することにより制御される。また、シリコン融液3に水平磁場を印加することで磁力線に直交する方向の融液対流が抑えられる。
図2は、本発明の第1の実施の形態によるシリコン単結晶の製造方法を説明するフローチャートである。また、図3は、シリコン単結晶インゴットの形状を示す略断面図である。さらに、図4は、図1に示したシリコン単結晶製造装置1において磁場中心位置Cを引き下げた状態を示す縦断面図である。
図2および図3示すように、シリコン単結晶2の製造では、石英ルツボ12内のシリコン原料を加熱してシリコン融液3を生成するシリコン融液生成工程S11と、種結晶をシリコン融液3に着液させる着液工程S12と、結晶直径が細く絞られたネック部2aを形成するネッキング工程S13と、結晶直径を円錐状に広げてショルダー部2bを形成するショルダー部育成工程S14と、規定の直径まで単結晶が成長した時点で一定の直径で引き上げを継続してボディー部2cを形成するボディー部育成工程S15と、引き上げ終了時に直径を細く絞り、最終的に液面から切り離すテール部育成工程S16が順に実施される。以上により、ネック部2a、ショルダー部2b、ボディー部2cおよびテール部2dを有するシリコン単結晶インゴット2が完成する。
また図2に示すように、着液工程S12の開始からボディー部育成工程S15の終了までの間は、磁場中心位置Cを融液面付近に設定して単結晶を引き上げる第1の磁場印加工程H1を実施する。ここで「融液面付近」とは、シリコン融液の液面から±50mmの範囲内のことをいう。磁場中心位置Cがこの範囲内であれば磁場中心位置Cが融液面と一致している場合と同等の効果を得ることができ、融液面の対流を抑制することができる。
単結晶の成長が進んで融液が消費されると融液面は徐々に低下するが、融液面の低下に合わせて石英ルツボ12を上昇させて融液面の絶対的な高さが一定となるように制御するので、単結晶の引き上げ中は磁場中心位置Cを融液面付近に固定することができる。
このように、単結晶のボディー部育成工程で磁場中心位置Cをシリコン融液3の融液面付近に設定することにより、融液面付近の熱対流が抑制され、融液面付近よりも下方の熱対流が強まるので、固液界面への熱伝達が高められ、ルツボ周囲と固液界面との温度差を減少させることができる。また融液面の下方で十分に撹拌された融液が固液界面に供給されるため、特性がより均一な単結晶を得ることができ、熱応力による石英ルツボ12のクラックも防止できる。
一方、図4に示すように、テール部育成工程S16の開始から終了までの間は、磁場印加装置30の一対の電磁石コイル31A,31Bを降下させ、磁場中心位置Cを融液面よりも下方に設定して単結晶を引き上げる第2の磁場印加工程H2を実施する。このように、引き上げ工程の終盤で磁場中心位置Cを融液面よりも下方に設定することにより、融液面付近の対流を積極的に発生させ融液面での結晶析出を抑えることができる。この場合、磁場中心位置Cから融液面までの距離hは150mm以上であることが好ましい。このように磁場中心位置Cを融液面から150mm以上引き下げることで融液面付近の対流を十分に活性化させることができ、融液面での結晶析出を抑制する効果を高めることができる。
また一般に、単結晶のテール部2dは製品として使用されない部位であり、製品取得領域はボディー部2cであるため、テール部育成工程S16において水平磁場を印加して単結品質を制御する必要はない。テール部育成工程S16ではこれまで育成してきた単結晶の品質が低下しないように融液から速やかに切り離すことが重要であり、テール部育成工程S16における磁場中心位置Cの引き下げは、テール部育成工程S16中に単結晶の品質が低下しないようにするために行われる。
以上説明したように、本実施形態によるシリコン単結晶の製造方法は、ボディー部育成工程終了後に磁場中心位置Cを融液面付近よりも下方に引き下げるので、引き上げ工程の終盤で融液面が固化して結晶析出が生じることを防止することができ、これにより製品歩留まりの低下を抑制することができる。
図5は、本発明の第2の実施の形態によるシリコン単結晶の製造方法を説明するフローチャートである。
図5に示すように、本実施形態によるシリコン単結晶の製造方法は、ボディー部育成工程S15が終了してテール部育成工程S16が開始された後であって、単結晶の引き上げ率が90%に達した時点で磁場中心位置Cを融液面よりも下方に引き下げる第2の磁場印加工程H2を実施することを特徴としている。すなわち、磁場中心位置Cの引き下げを第1の実施の形態よりも少し遅く開始するものである。その他は第1の実施の形態と同様である。
単結晶の引き上げ率とは原料に対する単結晶の重量比のことを言う。融液面での結晶析出は、単結晶の引き上げ率が90%以上のときに頻出する傾向がある。そのため、ボディー部育成工程S15の終了後直ちに引き下げなくても、引き上げ率が90%に達した時点で磁場中心位置Cを引き下げれば融液面での結晶析出の問題を解決することが可能であり、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
図6は、本発明の第3の実施の形態によるシリコン単結晶の製造方法を説明するフローチャートである。
図6に示すように、本実施形態によるシリコン単結晶の製造方法は、ボディー部育成工程S15の途中であって単結晶の製品取得領域の育成が終了した時点で磁場中心位置Cを融液面よりも下方に引き下げる第2の磁場印加工程H2を実施することを特徴としている。すなわち、磁場中心位置Cの引き下げを第1の実施の形態よりも少し早く開始するものである。その他は第1の実施の形態と同様である。
単結晶の製品取得領域は必ずしもボディー部全体に及んでいるわけではなく、例えば不純物濃度、電気抵抗率、酸素濃度などが要求を満たさないなどの理由からボディー部2cの下部が製品取得領域とならない場合がある。この場合、製品取得領域の育成工程中のみ磁場中心位置Cを融液面付近に設定し、その後は磁場中心位置Cを引き下げることにより、製品取得領域の結晶品質を確保しつつ、製品取得領域外での融液面の結晶析出を確実に抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、磁場中心位置Cを融液面付近に設定する第1の磁場印加工程H1を着液工S12から開始しているが、第1の磁場印加工程H1の開始タイミングは特に限定されず、例えばシリコン融液生成工程S11から磁場印加を開始してもよく、ネッキング工程S13やショルダー部育成工程S14から磁場印加を開始してもよく、ボディー部育成工程S15から磁場印加を開始してもよい。すなわち、少なくとも単結晶の製品取得領域の育成工程中に第1の磁場印加工程H1が実施されればよい。
1 シリコン単結晶製造装置
2 シリコン単結晶
2a ネック部
2b ショルダー部
2c ボディー部
2d テール部
3 シリコン融液
10 チャンバー
10A メインチャンバー
10B プルチャンバー
11 断熱材
12 石英ルツボ
13 サセプタ
14 回転支持軸
15 ヒータ
16 熱遮蔽体
17 単結晶引き上げ用ワイヤー
18 ワイヤー巻き取り機構
19A ガス吸気口
19B ガス排気口
20A バルブ
20B バルブ
21 真空ポンプ
30 磁場印加装置
31A,31B 電磁石コイル
32 支持台
33 昇降機構
34 制御部

Claims (4)

  1. 石英ルツボ内に収容されたシリコン融液に水平磁場を印加しながら前記シリコン融液からシリコン単結晶を引き上げるシリコン単結晶の製造方法であって、
    磁場中心の高さ位置を融液面付近に設定して前記水平磁場を印加する第1の磁場印加工程と、
    前記磁場中心の高さ位置を前記融液面よりも150mm以上下方に設定して前記水平磁場を印加する第2の磁場印加工程とを含み、
    前記第1の磁場印加工程は、前記シリコン単結晶の結晶直径が一定に維持されたボディー部を育成するボディー部育成工程中に少なくとも行われ、
    前記第2の磁場印加工程は、前記シリコン単結晶の結晶直径が徐々に減少したテール部を育成するテール部育成工程中に行われることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  2. 前記第1の磁場印加工程は、前記シリコン単結晶の引き上げ工程開始から前記シリコン単結晶の引き上げ率が90%に達する前記テール部育成工程の途中までの間に行われ、
    前記第2の磁場印加工程は、前記シリコン単結晶の引き上げ率が90%に達してから前記引き上げ工程終了までの間に行われる、請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  3. 石英ルツボ内に収容されたシリコン融液に水平磁場を印加しながら前記シリコン融液からシリコン単結晶を引き上げるシリコン単結晶の製造方法であって、
    前記石英ルツボ内のシリコン原料を加熱してシリコン融液を生成するシリコン融液生成工程と、
    前記シリコン融液に種結晶を着液させる着液工程と、
    結晶直径が徐々に増加したショルダー部を育成するショルダー部育成工程と、
    結晶直径が一定に維持されたボディー部を育成するボディー部育成工程と、
    結晶直径が徐々に減少したテール部を育成するテール部育成工程とを備え、
    前記ボディー部育成工程における前記水平磁場の中心位置の高さは融液面付近であり、
    前記テール部育成工程における前記水平磁場の中心位置の高さは前記融液面よりも150mm以上下方であることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  4. 前記シリコン単結晶の引き上げ工程開始から前記シリコン単結晶の引き上げ率が90%に達する前記テール部育成工程の途中までの期間における前記水平磁場の中心位置の高さは融液面付近であり、
    前記シリコン単結晶の引き上げ率が90%に達してから前記引き上げ工程終了までの期間における前記水平磁場の中心位置の高さは前記融液面よりも150mm以上下方である、請求項3に記載のシリコン単結晶の製造方法。
JP2015166585A 2015-08-26 2015-08-26 シリコン単結晶の製造方法 Active JP6485286B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015166585A JP6485286B2 (ja) 2015-08-26 2015-08-26 シリコン単結晶の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015166585A JP6485286B2 (ja) 2015-08-26 2015-08-26 シリコン単結晶の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017043510A JP2017043510A (ja) 2017-03-02
JP6485286B2 true JP6485286B2 (ja) 2019-03-20

Family

ID=58212027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015166585A Active JP6485286B2 (ja) 2015-08-26 2015-08-26 シリコン単結晶の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6485286B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7031641B2 (ja) 2019-07-10 2022-03-08 Jfeスチール株式会社 カーボン除去方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101942320B1 (ko) * 2017-08-10 2019-04-08 에스케이실트론 주식회사 단결정 잉곳 성장 장치 및 이를 이용한 단결정 잉곳의 성장 방법

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004189559A (ja) * 2002-12-12 2004-07-08 Sumitomo Mitsubishi Silicon Corp 単結晶成長方法
JP5375636B2 (ja) * 2010-01-29 2013-12-25 株式会社Sumco シリコン単結晶の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7031641B2 (ja) 2019-07-10 2022-03-08 Jfeスチール株式会社 カーボン除去方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017043510A (ja) 2017-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5413354B2 (ja) シリコン単結晶引き上げ装置及びシリコン単結晶の製造方法
JP4829176B2 (ja) 単結晶の製造方法
CN108779577B (zh) 单晶硅的制造方法
JP6302192B2 (ja) 単結晶の育成装置及び育成方法
KR101501036B1 (ko) 사파이어 단결정 및 그의 제조 방법
JP6631460B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法およびシリコン単結晶
JP6485286B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP5163386B2 (ja) シリコン融液形成装置
JP2015205793A (ja) 単結晶引き上げ方法
JP2016183071A (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP5051033B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2009292663A (ja) シリコン単結晶の育成方法
US20090293802A1 (en) Method of growing silicon single crystals
JP2011184227A (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP5375636B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
KR101892107B1 (ko) 실리콘 단결정 성장 장치 및 이를 이용한 실리콘 단결정 성장 방법
WO2019142613A1 (ja) 原料供給方法およびシリコン単結晶の製造方法
JP7424282B2 (ja) 単結晶シリコンインゴットの製造方法
JP7184029B2 (ja) 単結晶シリコンインゴットの製造方法
JP2004262723A (ja) 単結晶引上装置及び単結晶引上方法
JP2014214067A (ja) シリコン単結晶の製造方法
KR101582022B1 (ko) 열차폐장치 및 이를 포함하는 잉곳성장장치
JP6699620B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP5053426B2 (ja) シリコン単結晶製造方法
KR20100071507A (ko) 실리콘 단결정 제조 장치, 제조 방법 및 실리콘 단결정의 산소 농도 조절 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6485286

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250