JP6481363B2 - 成膜装置、成膜方法及び記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、原料ガスを基板に供給して薄膜を得る成膜装置、成膜方法及び記憶媒体に関する。
半導体ウエハ(以下「ウエハ」と言う)などの基板にシリコン酸化物(SiO2)などの薄膜を成膜する手法として、例えばALD(Atomic Layer Deposition)を行う成膜装置が知られている。この成膜装置としては、処理容器内のステージに載置されたウエハに対して、例えばシリコン酸化膜の原料となる原料ガスと、この原料ガスを酸化する酸化ガスとを交互に繰り返し供給するガス供給部を備えるように構成される場合がある。しかし、このような成膜装置においては、原料ガスを供給する前には酸化ガスを、酸化ガスを供給する前には原料ガスを夫々処理容器内から十分にパージ及び排気しておくことが求められ、成膜処理に比較的長い時間を要する。
そこで、その内部が真空雰囲気とされる処理容器内に回転テーブルが設けられる成膜装置による処理が行われる場合があり、この成膜装置においては、ウエハは例えば回転テーブル表面の凹部内に載置され、回転テーブル上には、原料ガスを吐出するガスノズルと、酸化ガスを吐出するガスノズルと、が配置される。そして、回転テーブルの回転によってウエハが公転し、原料ガスが供給される吸着領域と酸化ガスが供給される酸化領域とをウエハが交互に繰り返し通過して、前記シリコン酸化膜が形成される。このような成膜装置においては、ウエハの周囲の雰囲気が速やかに切り替えられる。特許文献1には、このようにウエハが公転する成膜装置について記載されている。
上記のウエハが公転する成膜装置においては、ウエハが載置される位置が回転テーブルの回転軸から離れていることから、ウエハの面内における回転テーブルの周縁部側の領域は中心部側の領域に比べて速度が大きいため、原料ガスの吸着領域に位置する時間が短いので、当該原料ガスに接する時間が短くなる。それに起因するウエハの面内の膜厚の均一性の低下を抑えるために、原料ガスを吐出するガスノズルのガス供給口の位置の調整が行われているが、このような調整を行うことによる前記膜厚の均一性の向上には限界があり、ウエハの面内各部の膜厚をより精度高く制御することができる装置が求められている。また、ウエハが公転する成膜装置においては、公転による遠心力でウエハの裏面が凹部の底面に対して摺動したり、ウエハの側周が凹部の側壁に接触したりすることでパーティクルが発生することが懸念されるので、そのような懸念が無い装置が求められている。
特許文献2には、ウエハが載置されると共に自転する載置台と、載置台を水平方向に移動させる移動機構と、排気口を備える処理容器と、処理容器内を公転する複数のガスノズルとを備えたALDを行う成膜装置について記載されている。複数のガスノズルは、原料ガス、原料ガスを窒化させる窒化ガスを夫々ウエハに局所的に供給しながら公転するように移動し、ウエハ上で原料ガスと窒化ガスとが互いに反応して成膜が行われる。しかし、処理容器内において原料ガスと窒化ガスとを分離する手段については開示されておらず、ウエハ上から排気口へ流れた原料ガスと窒化ガスとが混合され、パーティクルが発生してしまう懸念がある。
特開2010−135510 特開2010−229436
本発明はこのような事情の下になされたものであり、成膜処理を速やかに行うことができると共に、基板の面内各部における膜厚を精度高く制御することができる技術を提供することである。
本発明の成膜装置は、真空容器内にて基板に吸着させるための原料ガスと、原料ガスと反応する反応ガスとを交互に供給して薄膜を形成する成膜装置において、
前記真空容器内に設けられる前記基板を載置するための載置部と、
前記基板の表面に局所的に原料ガスを供給する原料ガス供給口と、前記原料ガスが供給される領域を囲むように設けられ、原料ガスが供給される領域と当該領域の外側の領域とを分離するための気流を形成するためのパージガス供給口と排気口と、を備えた原料ガス供給機構と、
前記外側の領域に、前記反応ガスの雰囲気を形成する雰囲気形成部と、
前記基板の表面全体に前記反応生成物の層が積層されるように、前記載置部に対して前記原料ガス供給機構を相対的に移動させる移動機構と、
を備え、
前記原料ガス供給機構は前記真空容器の壁部を上下方向に貫通し、その一端部に前記原料ガス供給口、前記パージガス供給口及び前記排気口が形成されると共に、その他端部は当該真空容器の外側に位置し、
前記移動機構は、前記原料ガス供給機構の他端部を自転させるための原料ガス供給機構用の回転機構を備え、
前記原料ガス供給機構の他端部の自転により、前記原料ガス供給口、前記パージガス供給口及び前記排気口は各々公転して前記基板上を移動するように開口し、前記排気口は前記原料ガス供給口を囲み、前記パージガス供給口は前記排気口を囲むように開口し、
前記原料ガス供給機構の他端部の自転半径は前記パージガス供給口の公転半径よりも小さく、
前記原料ガス供給機構の他端部を囲み、当該他端部との間に前記原料ガス供給口、前記パージガス供給口、前記排気口に夫々連通すると共に互いに区画された第1の隙間、第2の隙間、第3の隙間を形成する囲み部材と、
原料ガス供給機構の他端部の自転中に、前記第1の隙間への原料ガスの供給、前記第2の隙間へのパージガスの供給、前記第3の隙間の排気を夫々行うガス給排気機構と、を備えることを特徴とする。
本発明の成膜方法は、真空容器内にて基板に吸着させるための原料ガスと、原料ガスと反応する反応ガスとを交互に供給して薄膜を形成する成膜方法において、
前記真空容器内に設けられる載置部に前記基板を載置する工程と、
原料ガス供給口から前記基板の表面に局所的に原料ガスを供給する工程と、
前記原料ガスが供給される領域を囲むように設けられるパージガス供給口及び排気口から、パージガスの供給及び排気を行い、原料ガスが供給される領域と当該領域の外側の領域とを分離するための気流を形成する工程と、
雰囲気形成部により前記外側の領域に、前記反応ガスの雰囲気を形成する工程と、
前記基板の表面全体に前記反応生成物の層が積層されるように、前記載置部に対して、前記原料ガス供給口、パージガス供給口及び排気口を備えた前記原料ガス供給機構を移動機構により相対的に移動させる移動工程と、
を備え、
前記原料ガス供給機構は前記真空容器の壁部を上下方向に貫通し、その一端部に原料ガス供給口、パージガス供給口及び排気口が形成されると共に、その他端部は当該真空容器の外側に位置し、
前記排気口は前記原料ガス供給口を囲み、前記パージガス供給口は前記排気口を囲むように開口し、
前記移動工程は、前記移動機構を構成する原料ガス供給機構用の回転機構により前記原料ガス供給機構の他端部を、前記パージガス供給口の公転半径よりも小さい自転半径で自転させる工程と、
前記原料ガス供給機構の他端部を囲み、当該他端部との間に前記原料ガス供給口、前記パージガス供給口、前記排気口に夫々連通すると共に互いに区画された第1の隙間、第2の隙間、第3の隙間を形成する囲み部材が設けられ、
ガス給排気機構により、原料ガス供給機構の他端部の自転中に前記第1の隙間への原料ガスの供給、前記第2の隙間へのパージガスの供給、前記第3の隙間の排気を夫々行う工程と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明の記憶媒体は、成膜装置に用いられるコンピュータプログラムを格納した記憶媒体であって、
前記プログラムは上記の成膜方法を実行するためにステップが組まれていることを特徴とする。




本発明の成膜装置においては、基板の表面に局所的に原料を供給する原料ガス供給口と、原料ガスの供給領域とその外側の領域とを分離する気流を形成するパージガス供給口及び排気口と、を備えた原料ガス供給機構と、外側の領域に、原料ガスと反応して反応生成物の層を形成するための反応ガスの雰囲気を形成する雰囲気形成部と、反応生成物の層が積層されて前記薄膜が形成されるように基板の載置部に対して原料ガス供給機構を相対的に移動させる移動機構と、を備える。これによって真空容器内の雰囲気を原料ガス雰囲気と、原料ガスに対して反応する反応ガス雰囲気との間で切り替える必要が無くなるので、スループットの向上を図ることができる。さらにこの成膜装置によれば、成膜処理時に基板を公転させる必要が無いので、基板の面内各部の膜厚分布の制御性を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る成膜装置の縦断側面図である。 前記成膜装置の横断平面図である。 前記成膜装置に設けられるホルダ載置用テーブル及びウエハホルダを示す斜視図である。 前記成膜装置の横断平面図である。 前記成膜装置に設けられる原料ガス供給部の縦断側面図である。 前記原料ガス供給部の下面側斜視図である。 前記原料ガス供給部の下面図である。 前記成膜装置へのウエハの受け渡し動作を示す説明図である。 前記成膜装置の動作を示す説明図である。 ウエハ表面の変化を示す模式図である。 第1の実施形態の第1の変形例に係る成膜装置の縦断側面図である。 第1の実施形態の第2の変形例に係る成膜装置の縦断側面図である。 前記成膜装置へのウエハの受け渡し動作を示す説明図である。 第1の実施形態の第3の変形例に係る成膜装置のへのウエハの受け渡し動作を示す説明図である。 前記成膜装置を構成するホルダ保持部の下面図である。 他のホルダ保持部の下面図である。 前記ホルダ保持部と成膜装置を構成する昇降ピンとの位置関係を示す平面図である。 第2の実施形態に係る成膜装置の縦断側面図である。 前記成膜装置に設けられる原料ガス供給部の平面図である。 前記原料ガス供給部の動作を示す説明図である。 他の原料ガス供給部の動作を示す説明図である 第3の実施形態に係る成膜装置の縦断側面図である。 原料ガス供給部を構成するガス供給ヘッドの他の例を示す下面図である。
(第1の実施形態)
本発明の成膜装置の第1の実施形態であり、基板であるウエハWにALDを行い、SiO(酸化シリコン)膜を形成する成膜装置1について説明する。この成膜装置1は、6枚のウエハWに並行して成膜処理を行うことができるように構成されている。図1は成膜装置1の縦断側面図であり、図2は成膜装置1の横断平面図である。成膜装置1は概ね円形の扁平な真空容器11を備えており、この真空容器11は、当該真空容器11の天井を形成する蓋体12と、当該真空容器11の側壁及び底部を形成する容器本体13と、を備えている。図中、真空容器11内のウエハWの処理空間を10として示している。図中14はOリングであり、蓋体12と容器本体13との隙間をシールする。図中15は、前記側壁に設けられたウエハWの搬送口であり、図中16は搬送口15を開閉自在なシャッタであり、図中17はシャッタ16と側壁との隙間をシールするOリングである。
図中18は、真空容器11の底部の中心部に設けられた開口部であり、垂直な回転軸21が挿通されている。図中19は回転軸21の軸受けであり、開口部18と回転軸21との隙間をシールする役割も有する。回転軸21の下端は真空容器11の外部において、当該回転軸21を軸周りに回転させる回転機構22に接続されている。回転軸21の上端は、水平な円板形のホルダ載置用テーブル23の裏面の中心部に接続されており、ホルダ載置用テーブル23は回転機構22によりその周方向に回転することができる。ホルダ載置用テーブル23は、搬送機構(図1,2では非表示)と後述のウエハホルダ26との間でのウエハWの移載時にはそのように回転し、ウエハWの処理時には所定の位置で静止する。図2は、そのように静止した状態のホルダ載置用テーブル23を示している。
図3はホルダ載置用テーブル23の斜視図である。この図3に示すように、ホルダ載置用テーブル23には、周方向に間隔を置いて6つの円形の凹部24が形成されており、凹部24の底部の中央にはホルダ載置用テーブル23の表裏を形成する貫通孔が設けられている。当該貫通孔の外側、即ち凹部24の底部は、リング板状のホルダ載置部25として構成されている。そして、凹部24内には水平な円形のウエハホルダ26が、当該凹部24内を昇降自在に設けられている。このウエハホルダ26は、その表面中央に円形のウエハ載置用凹部27を備えている。このウエハ載置用凹部27内にウエハWが収められ、ウエハ載置用凹部27の底面上に水平に載置される。ウエハ載置用凹部27の底部には、ウエハホルダ26の表裏を貫通する3つの貫通孔28が設けられている。貫通孔28はホルダ載置用テーブル23の貫通孔に重なる位置に穿孔されており、後述の昇降ピン42が、当該貫通孔28を貫通して、ウエハ載置用凹部27の底面上に突出し、ウエハWの搬送機構とウエハホルダ26との間でウエハWの受け渡しを行うことができる。
ウエハWに処理が行われない成膜装置1の待機時には、ウエハホルダ26の裏面周縁部がホルダ載置用テーブル23のホルダ載置部25上に載置される。ウエハWの処理時には、ウエハホルダ26の裏面周縁部は、ホルダ載置部25から浮き上がるように後述のホルダ保持部35に保持される。図1では、このようにホルダ載置部25から浮き上がったウエハホルダ26を示している。
上記の真空容器11における容器本体13の構成について、図4も用いてさらに説明する。図4は、図2とは異なる高さ位置の成膜装置1の断面を示している。容器本体13の底部には、その表裏を貫通するように貫通孔32が、真空容器11の周方向に間隔を置いて、6つ設けられている。この貫通孔32の位置は、ウエハWの成膜処理時における上記のホルダ載置用テーブル23の凹部24の位置に対応する。
各貫通孔32には垂直な回転軸33が挿通され、回転軸33の下端は容器本体13の下方側に設けられる駆動部34に支持されている。駆動部34は、貫通孔32と回転軸33との間を塞ぐように設けられ、回転軸33を軸周りに回転させ、且つ昇降させることができる。回転軸33の上端部は拡径され、水平な円形のホルダ保持部35として構成されている。ホルダ保持部35は、待機時には図1に鎖線で示すようにホルダ載置用テーブル23の下方に位置しており、ウエハWの処理時には図1に実線で示すようにホルダ載置用テーブル23のウエハ載置用凹部27内に収まる高さに位置し、ウエハホルダ26の裏面中央部を保持する。これによってウエハホルダ26は既述のようにホルダ載置部25から浮き上がり、さらに回転軸33を介して当該ウエハホルダ26の周方向に回転可能になる。これによってウエハWが中心部まわりに回転することができる。
また、容器本体13の底面には貫通孔32の外側にリング状のヒーター36が4つ設けられており、各ヒーター36は、容器本体13の底面の中心を中心とした同心円状に構成されている。図4では図の把握を容易にするために、当該ヒーター36には多数のドットを付して示している。ヒーター36から後述の底面カバー46を介して上方へ輻射される輻射熱により、ウエハホルダ26が加熱される。そして、ウエハホルダ26からの伝熱により、ウエハホルダ26に載置されたウエハWが加熱される。容器本体13の底面には、ヒーター36よりも外側に排気口37が開口している。排気口37は、排気管38を介してバルブや真空ポンプなどにより構成された排気機構39に接続されており、任意の排気量で処理空間10を排気することができる。
容器本体13の底部には3つの貫通孔41が設けられている。図4に示すように、この3つの貫通孔41は平面視1つのホルダ保持部35の外側に、当該ホルダ保持部35の周に沿って設けられている。この貫通孔41には、各々昇降ピン42が垂直に挿通されている。図1を用いて説明すると、図中43は昇降ピン42の基端を支持する支持板、44は支持板43を介して昇降ピン42を昇降させる昇降機構であり、45は外側カバーである。外側カバー45は、容器本体13の外側から貫通孔41、昇降ピン42、支持板43、昇降機構44及び前記ホルダ保持部35が接続される駆動部34を囲み、真空容器11内の真空度を担保する。支持板43は、当該駆動部34と干渉せずに昇降できるように構成されている。
また、図1中46は、容器本体13の底面の略全体を覆う底面カバーであり、そのように底面を覆うことで、当該底面上に互いに区画されたリング状の領域47、48を形成している。リング状領域47は上記のヒーター36を含んでいる。リング状領域48はリング状領域47の外側に形成され、排気口37上に位置している。底面カバー46の表面には、リング状領域48に連通する開口部49が設けられ、処理空間10の雰囲気は、当該開口部49を介して排気口37から排気される。このように互いに区画されたリング状領域47、48を形成するのは、排気されるガスがヒーター36に接触して当該ヒーター36を劣化させることを防ぐためである。また、底面カバー46には、上記の昇降ピン42が昇降するために通過する貫通孔、及び既述の回転軸33が挿通された貫通孔が設けられている。
続いて、真空容器11の蓋体12について説明する。この蓋体12には、例えば6つのガスシャワーヘッド51と、6つの原料ガス供給部6と、が設けられており、図2に示すようにウエハWの成膜処理時には、1つのウエハW上に1つのガスシャワーヘッド51及び1つの原料ガス供給部6が位置する。雰囲気形成部をなすガスシャワーヘッド51には、酸化ガスであるオゾン(O)ガスの供給源52が接続されており、当該ガス供給源52に貯留された反応ガスであるオゾンガスが、ガスシャワーヘッド51から処理空間10に供給される。
上記の原料ガス供給部6について、図5の縦断側面図及び図6の下面側斜視図を参照しながら説明する。原料ガス供給部6は、本体部61と、外筒部71と、を備えている。本体部61は蓋体12を貫通するように設けられており、本体部61の上部側は垂直に伸びる円柱形状に構成され、本体部61の下部側は蓋体12の下方にて横方向に向かうように屈曲して、ガス供給ヘッド62を構成している。このように横方向に向かって伸びるガス供給ヘッド62の先端部は、下方に突出する円形の対向部63として構成されている。この対向部63は平面視円形に構成されており、その下面は、ウエハホルダ26に保持されるウエハWの表面に近接すると共に対向する対向面として構成されている。
対向部63の下面の中心部には、Si(シリコン)を含む原料ガスであるBTBAS(ビスターシャルブチルアミノシラン)ガスを吐出する供給口である原料ガス吐出口64が開口している。また、対向部63の下面には、この原料ガス吐出口64を囲むように、夫々気流形成部をなす排気口65、パージガスの供給口であるパージガス吐出口66が、対向部63の下面の中心を中心とする同心円状に開口しており、排気口65は、パージガス吐出口66の内側に位置している。また、本体部61には、その下流端が原料ガス吐出口64、排気口65、パージガス吐出口66に夫々接続されるガス流路64A、65A、66Aが形成されており、ガス流路64A、65A、66Aの上流端は、本体部61の外側面に、当該本体部61の周に沿って形成された溝64B、65B、66Bに夫々接続されている。また、本体部61の外側面には、本体部61の周に沿って形成された溝67B、68Bが設けられている。溝65B、67B、64B、68B、66Bは、本体部61の上方側から下方側に向かってこの順に形成されており、これら溝64B〜68Bは、蓋体12よりも上方に位置している。
外筒部71は本体部61の側周と上部とを囲み、図中72は、外筒部71の下端と蓋体12との隙間をシールするOリングである。外筒部71の上方には回転機構73が当該外筒部71に固定されて設けられ、この回転機構73は、外筒部71の内部に進入する回転軸74を介して本体部61に接続され、本体部61を鉛直軸周りに回転させることができる。この回転機構73及びウエハWの載置部をなすウエハホルダ26を回転させる上記の駆動部34は、ウエハWに対して原料ガス供給機構を構成するガス供給ヘッド62を相対的に移動させる移動機構を構成する。
また、外筒部71の内側面には、本体部61の溝67B、68B、66Bと夫々同じ高さに外筒部71の周に沿って溝67C、68C、66Cが形成されており、外筒部71の外側からこれら溝67C、68C、66Cに開口するように、ガス供給管67D、68D、66Dの下流端が接続されている。ガス供給管67D、68D、66Dの上流端は、N(窒素)ガス供給源75に接続されている。また、外筒部71の外側には、溝64B、65Bに夫々開口するようにガス供給管64D、排気管65Dの一端が接続されており、排気管65D、ガス供給管64Dの他端はBTBASガス供給源76、上記の排気機構39に夫々接続されている。
上記の構成によって、BTBASガス供給源76に貯留されたBTBASガスが、溝64Bに供給されて原料ガス吐出口64から吐出される。また、Nガス供給源75に貯留されたNガスがパージガスとして溝66Bに供給されて、パージガス吐出口66から吐出される。さらに、溝65Bを介して排気口65から対向部63とウエハWの表面との間の雰囲気を排気することができる。
外筒部71と本体部61との間には、ベアリング77及びシール部材78A〜78Dが設けられている。シール部材78Aは、溝65Bの上方に配置され、シール部材78Bは溝65Bと溝67Bとの間に配置され、シール部材78Cは溝68B、溝66Bとの間に配置され、シール部材78Dは溝66Bの下方に配置されている。このような構成によって溝65Bと、溝67B、64B、68Bと、溝66Bとが互いに区画され、これらの各溝に供給されるガスが互いに混合されないようにされている。
ただし、外筒部71の溝67C、68Cから溝67B、68Bに供給されるNガスは、外筒部71と本体部61との隙間を介して溝64Bへと流れるように各溝が形成されている。そして溝64Bに流れたNガスは、当該溝64Bに供給されるBTBASガスと共にガス流路64Aを介して原料ガス吐出口64から吐出される。このように溝67B、68Bに供給されるNガスにより、BTBASガスが外筒部71及び本体部61との隙間をシール部材78B、78Cに向かって流れることが防がれる。従って、当該BTBASガスが、これらシール部材78B、78Cに接触して吸着され、パーティクルとなってしまうことが防がれる。
図7は、下方から見たガスシャワーヘッド51と、ガス供給ヘッド62とを示している。上記のようにガス供給ヘッド62は回転することができ、それによって原料ガス吐出口64は、ウエハWの中心部上と周縁部上との間で移動することができる。ウエハWの処理時には、このガス供給ヘッド62の回転に並行してウエハWの回転が行われることで、ウエハWの表面全体に原料ガスを供給することができる。図中P1、P2は、夫々ガス供給ヘッドの回転中心、ウエハWの回転中心を示している。
この成膜装置1には、装置全体の動作のコントロールを行うためのコンピュータからなる制御部100が設けられている(図1参照)。この制御部100には、後述のように成膜処理を実行するプログラムが格納されている。前記プログラムは、成膜装置1の各部に制御信号を送信して各部の動作を制御する。具体的には、ヒーター36によるウエハWの加熱、回転機構22によるホルダ載置用テーブル23の回転、昇降機構44による昇降ピン42の昇降、排気機構39による排気量の調整、駆動部34によるホルダ保持部35の昇降及び回転、各ガス供給源からガス供給ヘッド62及びガスシャワーヘッド51へのガスの給断などの動作が、前記制御信号に従って制御される。上記のプログラムにおいてはこれらの制御を行い、後述の各処理が実行されるようにステップ群が組まれている。当該プログラムは、ハードディスク、コンパクトディスク、光磁気ディスク、メモリカード、フレキシブルディスクなどの記憶媒体に格納され、当該記憶媒体から制御部100内にインストールされる。
処理空間10の外部からウエハホルダ26にウエハWが受け渡される際の成膜装置1の動作について、図8を参照しながら説明する。ホルダ保持部35がホルダ載置用テーブル23の下方に位置し、且つ各ウエハホルダ26がホルダ載置用テーブル23のホルダ載置部25に載置された状態で、ホルダ載置用テーブル23が回転し、ウエハホルダ26の1つが所定の位置に移動する。そして、ウエハWを保持した搬送機構29が外部から処理空間10に進入し、昇降ピン42の先端がウエハホルダ26の貫通孔28を介してホルダ載置用テーブル23の上方に突出して、搬送機構29から昇降ピン42にウエハWが受け渡される(図8上段)。
搬送機構29が処理空間10から退出すると、昇降ピン42が下降し、ウエハホルダ26のウエハ載置用凹部27内にウエハWが載置され、昇降ピン42の先端は、ホルダ載置用テーブル23の回転を妨げないように、当該ホルダ載置用テーブル23の下方へ移動する(図8中段)。以降、ホルダ載置用テーブル23の回転と上記の昇降ピン42の昇降とにより、他のウエハ載置用凹部27にも順次ウエハWが受け渡される。そして、全てのウエハ載置用凹部27にウエハWが受け渡されると、ホルダ載置用テーブル23の回転が停止した状態でホルダ保持部35が上昇して、ウエハホルダ26の裏面中心部を保持し、ウエハホルダ26がホルダ載置部25から浮き上がる(図8下段)。
続いて、上記のようにウエハホルダ26に載置されたウエハWの表面に成膜処理が行われる様子を、図9、図10を参照しながら説明する。図9では実線の矢印で、処理空間10のガスの流れを示している。図10は、成膜処理中のウエハW表面の様子を模式的に示している。先ず、各ウエハホルダ26が回転してウエハWがその中心周りに回転する。つまり、ホルダ載置用テーブル23によるウエハWの移動を公転と見ると、各ウエハWは自転するように回転する。また、このウエハWの回転に並行して、ヒーター36の出力の増大によるウエハWの温度上昇、各ガスシャワーヘッド51から処理空間10へのOガスの供給、排気口37を介しての処理空間10の排気が、夫々行われる。
ウエハWの回転により当該ウエハWの各部がヒーター36の上方を通過して、ウエハWの面内全体が所定の温度に加熱される。それに並行して、処理空間10のOガスの濃度が所定の濃度になると共に、処理空間10が所定の圧力の真空雰囲気となる。然る後、各ガス供給ヘッド62が回転し、各ガス供給ヘッド62の原料ガス吐出口64、パージガス吐出口66から、対向部63とウエハWとの間の空間にBTBASガス、Nガスが夫々吐出される。また、これらのガスの吐出に並行して、各ガス供給ヘッド62の排気口65から排気が行われる。図9は、このときの処理空間10のガスの流れを示している。
吐出されたBTBASガスはウエハWの表面に沿って対向部63の外側へと流れ、ウエハWの表面に吸着される。そしてウエハWに吸着されなかった余剰のBTBASガスは、対向部63の下方のOガスと共に排気口65から排気されて除去される。また、吐出されたNガスは、前記余剰のBTBASガスが排気口65の外側へ流れ出ることを防ぐように、ウエハWの表面に沿って対向部63の内側へと流れ、上記したBTBASガス及びOガスと共に排気口65から除去される。このようにガスの流れが形成されることで、対向部63とウエハWとの間の空間において排気口65の内側の領域に、局所的にBTBASガス雰囲気が形成される。このBTBASガス雰囲気の領域を原料ガス吸着領域60とする。処理空間10において原料ガス吸着領域60の外側領域は、Oガス雰囲気とされる(図10上段参照)。
ウエハWの回転及びガス供給ヘッド62の回転によって、ウエハWの面内における原料ガス吸着領域60の位置が移動する。それによって、ウエハWの面内において、それまでOガス雰囲気に曝されていた領域がBTBASガス雰囲気に曝され、当該領域にBTBASガスが吸着されると共に、それまでBTBASガス雰囲気に曝されてBTBASガスが吸着されている領域がOガス雰囲気に曝される(図10中段参照)。そして、このようにOガス雰囲気に曝されることで、吸着されたBTBASガスが酸化され、反応生成物としてSiOの分子層が形成される(図10下段参照)。
ガス供給ヘッド62の対向部63はウエハWの表面全体を1回通過し、各ウエハWの表面全体にSiOの分子層が一層或いは複数層形成される。その後も引き続き、ウエハWの回転及びガス供給ヘッド62の回転が行われ、対向部63は繰り返し複数回、ウエハWの表面全体を通過する。ウエハWの面内の各部から見れば、BTBASガスとOガスとが交互に、繰り返し供給される。それによって、SiOの分子層が積層される。このように分子層が積層されることで、ウエハWの表面全体にSiO膜が成膜され、当該SiO膜の膜厚が増加する。SiO膜の膜厚が所望の大きさになると、ガス供給ヘッド62からのガス供給及び排気が停止すると共に、ウエハWの回転及びガス供給ヘッド62の回転が停止する。そして、ウエハホルダ26に受け渡すときとは逆の動作で搬送機構29にウエハWが受け渡され、処理空間10から搬出される。なお、上記のウエハW表面全体とは、ウエハW表面における半導体デバイスの形成領域の全体の意味であり、従って、形成領域の外側のウエハWの周縁部においてはSiO膜が形成されなくてもよい。
この成膜装置1によれば、ガス供給ヘッド62の対向部63とウエハW表面との間において局所的にBTBASガスが供給される領域が形成されると共に、処理空間10において当該BTBASガスが供給される領域の外側はOガス雰囲気が形成されるように、ガス供給ヘッド62からのBTBASガス及びパージガスの吐出と、排気とが行われ、且つガスシャワーヘッド51からのOガスの吐出が行われている。そして、ウエハW表面全体に原料ガスが供給されるように、原料ガス供給部6の回転機構73及びウエハホルダ26の駆動部34によって、ガス供給ヘッド62及びウエハWが回転する。このような成膜処理では、真空容器11内にBTBASガス雰囲気及びOガスの雰囲気の一方を形成した後、他方を形成する前に処理空間10全体をパージ及び排気して残留するガスを除去する必要が無いので、スループットの低下を防ぐことができる。さらに、この成膜装置1によれば、背景技術の項目で説明した成膜処理中におけるウエハWの公転を行う必要が無い。従って、公転することに起因してウエハWの面内各部にて、原料ガスに接する時間に差が生じることが抑えられるため、ウエハWの膜厚分布の均一性を向上させることができる。なお、本発明の発明者はシミュレーションを行うことで、ガス供給ヘッド62を上記の構成とすることで、既述のように原料ガスが供給される領域を限定することができることを確認している。
また、ウエハWを公転させる場合と異なり、成膜装置1での成膜処理中には遠心力がウエハWの周の各部に均一性高く働くため、ウエハWがウエハホルダ26内を移動することが抑えられる。従って、ウエハWの裏面がウエハホルダ26の底面に擦れたり、ウエハWの側面がウエハホルダ26の側壁に衝突することが抑えられるので、パーティクルの発生を抑えることができる。さらに、当該遠心力によるウエハホルダ26からのウエハWの脱離が起きることも抑えられる。
ところで成膜装置1においてガス供給ヘッド62及びウエハWは、等速で回転することには限られない。従って、成膜装置1によれば、ウエハWの回転速度及び/またはガス供給ヘッド62の回転速度を調整することによって、ウエハWの面内各部におけるガス供給ヘッド62の相対的な移動速度を調整することができ、それによってウエハWの面内において膜厚の均一性をより向上させることができる。
具体的には、成膜処理中のガス供給ヘッド62の回転速度を等速にして処理を行った結果、ウエハWの周縁部よりも中心部の膜厚が大きい場合、ガス供給ヘッド62について、ウエハWの中心部側を移動するときの回転速度より、ウエハWの周縁部側を移動するときの回転速度を小さくすることで、ウエハWの周縁部へのBTBASガスの吸着量を上昇させる。それによって、周縁部の膜厚を増加させ、ウエハWの面内での成膜処理の均一性の向上を図ることができる。また、ガス供給ヘッド62がウエハWの周縁部上を通過するときに、ウエハWの中心部上を通過するときに比べて、ウエハWの回転速度が小さくなるようにすることで、ウエハWの周縁部へのBTBASガスの吸着量を上昇させて、周縁部の膜厚を大きくしてもよい。即ち、ガス供給ヘッド62がウエハWの周縁部上を通過するときのウエハWに対する相対的な移動速度が、ガス供給ヘッド62がウエハWの中心部上を通過するときのウエハWに対する相対的な移動速度よりも小さくなるように、ガス供給ヘッド62及びウエハWの回転を制御する。反対にウエハWの中心部よりも周縁部の膜厚が大きい場合は、ガス供給ヘッド62がウエハWの中心部上を通過するときのウエハWに対する相対的な移動速度が、ガス供給ヘッド62がウエハWの周縁部上を通過するときのウエハWに対する相対的な移動速度よりも小さくなるように、ガス供給ヘッド62及びウエハWの回転を制御する。
さらに成膜装置1によれば、ガス供給ヘッド62とウエハWとの相関運動を制御する、即ちガス供給ヘッド62の移動速度及び/またはウエハWの回転速度を制御することで、ウエハWの各部について、上記したBTBASガスの吸着量を制御するだけではなくALDの回数について制御し、それによって膜厚を制御することができる。つまり、交互に行われるBTBASガスの供給とOガスの供給との繰り返しの回数を、ウエハWの各部について夫々制御することができる。例えばウエハWの径方向の各部で、そのようにALDの回数を制御することができるので、当該径方向の各部の膜厚を所望の大きさにすることができる。従って、ウエハWの周縁部及び中心部について、形成される膜厚が互いに等しくなるように成膜することができるし、周縁部及び中心部のうちの一方の膜厚が、他方の膜厚よりも大きくなるように成膜することもできる。
また、上記のウエハWが公転する成膜装置はBTBASガスが供給される領域には、Oガスが供給されないため、ウエハWの面内でBTBASガスを酸化する時間の調整は、Oガスが供給される領域が広がるように部材の変更などを行うような大掛かりなものとなるおそれがあるが、成膜装置1では上記のようにガス供給ヘッド62の回転速度及びウエハWの回転を制御することで酸化時間の長さを制御することができる。つまり、酸化時間を長くしたい場合には当該回転速度を比較的小さくし、ウエハWの面内の所定の領域に原料ガス吸着領域60が位置してから、次に当該領域に原料ガス吸着領域60が位置するまでの時間を長くすればよい。このように成膜装置1には、酸化時間の長さの調整が容易であるという利点がある。
また、上記のウエハWを公転させる場合の公転の中心と公転の中心から最も離れたウエハWの周縁部との距離よりも、成膜装置1のウエハWの回転中心とウエハWの周縁部との距離は小さくなる。従って、成膜装置1ではウエハWの周縁部の速度を比較的小さくすることができるので、当該周縁部がBTBASガスに接する時間及び吸着されたBTBASガスがOガスに接して酸化される時間を比較的長くすることができる。従って、成膜装置1においては、この酸化時間に起因してウエハWの面内にて処理の均一性が低下することを抑えることができるという利点がある。
そして、成膜装置1では、BTBASガスが供給される領域がガス供給ヘッド62の対向部63の下方に限定されるので、ウエハWの表面以外におけるBTBASガスが供給される領域の縮小化を図ることができる。従って、処理コストの上昇を抑えることができる。また、成膜処理中にはウエハWがその中心周りに回転しているため、上記の例で示すように、真空容器11の底面を径方向に見て、ヒーター36を回転軸33よりも外側のみに配置することでウエハW全体を加熱することができる。そのようにヒーター36を回転軸33の外側のみに配置する代わりに、内側のみに配置してもよい。このようにヒーター36を設けるために必要となる領域が比較的小さいため、ヒーター36の配置の自由度を高くすることができる。上記の例ではヒーター36を真空容器11内の真空雰囲気に設けているが、例えば真空容器11の外部の大気雰囲気に設けてもよい。
上記の成膜処理1では、各ウエハホルダ26のウエハWには、同様の膜厚で成膜されるように処理が行われる。つまり、各ウエハホルダ26が互いに同様の速度で回転すると共に各ウエハWが同様の速度で回転する。ただし、例えば各ウエハホルダ26の回転速度及び/または各ウエハWの回転速度について互いに異なる速度に設定して、各ウエハホルダ26のウエハWに異なる膜厚のSiO膜が成膜されるようにしてもよい。なお、上記の例では、6つのガスシャワーヘッド51を配置しているが、処理空間10にOガス雰囲気を形成できればよいため、ガスシャワーヘッド51は1つのみ設けるようにしてもよい。
(第1の実施形態の第1の変形例)
図11には、第1の実施形態の第1の変形例に係る成膜装置81を示している。成膜装置1との差異点を中心に説明すると、成膜装置81では排気口37がウエハWの底面の周縁部に設けられる代りに、ホルダ載置用テーブル23の表面の中心部に開口している。ホルダ載置用テーブル23の裏面中心部には、回転軸21の代わりに起立した回転筒82が、ホルダ載置用テーブル23を支持するように設けられ、上記の排気口37は、この回転筒82内に連通する。そして、回転筒82内の下方側には起立した排気管83の一端が設けられ、排気口37を介して処理空間10に開口している。排気管83の他端は排気機構39に接続されている。
図中84は、容器本体13の底部の開口部18の内周と回転筒82の外周との隙間をシールするシール部材であり、図中85は排気管83の外周と回転筒82の内周との隙間をシールするシール部材である。これらのシール部材84、85は、回転筒82がその軸周りに回転可能であるように各隙間をシールしている。図中86は、モーターとベルトとからなり、回転筒82をその中心軸周りに回転させるための回転機構である。
(第1の実施形態の第2の変形例)
図12には、第1の実施形態の第2の変形例に係る成膜装置86を示している。ただし、成膜装置1と同様に構成されている部分に関して、図示を省いているものがある。成膜装置86における成膜装置1との構成の差異点を説明すると、この成膜装置86ではホルダ保持部35が昇降せず、ホルダ載置用テーブル23が昇降する。ホルダ載置用テーブル23の回転軸21は、上記の回転機構22の代わりに駆動部87に接続されており、当該駆動部87によりホルダ載置用テーブル23の昇降及び回転が行われる。
この成膜装置86においては、ウエハホルダ26に対するウエハWの受け渡しについて、成膜装置1における受け渡しと異なる。この差異点を説明すると、図12に示すように、先ずホルダ載置用テーブル23がホルダ保持部35よりも高い位置に位置する状態で、当該ホルダ載置用テーブル23の回転と昇降ピン42の昇降とが行われ、搬送機構29からウエハWがウエハホルダ26に受け渡される。全てのウエハホルダ26にウエハWが受け渡されると、ウエハホルダ26の裏面の中心部下方にホルダ保持部35が位置する状態となり(図13上段)、然る後、ホルダ載置用テーブル23が下降する。そして、ホルダ保持部35によって、ウエハホルダ26がホルダ載置用テーブル23のホルダ載置部25から浮き上がると共にホルダ保持部35にウエハホルダ26が保持され、ウエハホルダ26がホルダ保持部35により回転可能な状態となる(図13下段)。
ウエハホルダ26から搬送機構29にウエハWを受け渡す際には、このような動作と逆の動作が行われる。なお、例えばウエハホルダ26には係合部としてピン、ホルダ保持部35には被係合部として凹部が夫々設けられ、当該ピンが凹部に差し込まれて係合することで、既述のようにウエハホルダ26がホルダ保持部35に保持されるようにすることができる。ホルダ保持部35にピンが設けられ、ウエハホルダ26に凹部が設けられていてもよい。
(第1の実施形態の第3の変形例)
図14の各段には、第1の実施形態の第3の変形例に係る成膜装置91を示している。この成膜装置91は、ホルダ保持部35とは形状が異なるホルダ保持部92を備えていることを除いて成膜装置1と同様に構成されており、ウエハWの受け渡しについて関連性が低い一部の部材についての図示を省略している。図15は、下方から見たホルダ保持部92を示しており、ホルダ保持部92はホルダ保持部35に相当する円形部93と、円形部から放射状に3方向に伸びる羽根部94と、を備えている。円形部93は、ウエハホルダ26の裏面中心部を保持する。
成膜装置1と同様に、成膜装置91においてはホルダ保持部92がホルダ載置用テーブル23の下方に位置する状態で、昇降ピン42の昇降とホルダ載置用テーブル23の回転とが行われ、各ウエハホルダ26に順次ウエハWが受け渡される。図14の上段は、そのように昇降ピン42が昇降している状態を示している。このように昇降ピン42が昇降するとき、図15の上段に示すようにホルダ保持部92の各羽根部94の向きは、当該ウエハホルダ26の貫通孔28に重ならない向きとなっている。
ウエハホルダ26へのウエハWの受け渡しが終わり、昇降ピン42がホルダ保持部92よりも下方に位置すると、各羽根部94がウエハホルダ26の貫通孔28に重なるようにホルダ保持部92が回転した後に上昇する。それによって、ホルダ保持部92の円形部93によりウエハホルダ26が保持されると共に、羽根部94により貫通孔28が塞がれる。図14の下段は、そのようにウエハホルダ26が保持された状態を示しており、図15の下段は、このときの貫通孔28と羽根部94との位置を示している。
成膜装置91においては、このように貫通孔28がウエハホルダ26の裏面側から塞がれた状態でウエハWが回転して、成膜処理が行われる。このように貫通孔28を塞ぐことで、ウエハホルダ26の表面側と裏面側との間で圧力差が生じても、貫通孔28を介してウエハホルダ26の裏面からウエハWの裏面へガスが流れることが防がれる。結果として、ウエハホルダ26からのウエハWの脱離を抑えることができる。
図16にはホルダ保持部の他の構成として、下方から見たホルダ保持部96を示している。このホルダ保持部96は、成膜装置1のホルダ保持部35と同様に円形に構成されているが、その径はホルダ保持部35の径よりも大きい。そして、ウエハホルダ26の裏面中央部を保持すると共に、ウエハホルダ26の貫通孔28を塞ぐことができるように構成されている。図17は、このホルダ保持部96を備えるように成膜装置1を構成した場合の昇降ピン42の位置の例を示している。この例では昇降ピン42は、処理空間10を周方向に見て、一のホルダ保持部96と、当該一のホルダ保持部96に隣接する他のホルダ保持部96との間を昇降するように構成されている。このような配置によって昇降ピン42がホルダ保持部96に干渉せずに、ウエハWをウエハホルダ26に受け渡すことができる。
(第2の実施形態)
続いて、図18に示す第2の実施形態に係る成膜装置101について、第1の実施形態の第1の変形例として示した成膜装置81との差異点を中心に説明する。成膜装置101では、ホルダ載置用テーブル23の表面中心部には排気口89が設けられておらず、成膜装置1と同様に、容器本体13の底面の周縁に排気口37が設けられている。ホルダ載置用テーブル23には、ホルダ載置用テーブル23の中心部を表裏方向に貫通する中心部貫通孔102が設けられており、回転筒82内に連通している。回転筒82の下端部は、容器本体13の底面において開口部18の外側を囲むように形成されたリング状の開口部103を介して真空容器11の外部に延出されており、回転筒82の外側、内側に夫々設けられるシール部材84、85は、夫々この開口部103と回転筒82との隙間をシールする。
そして成膜装置101には、原料ガス供給部6が設けられる代りに、当該原料ガス供給部6と概ね同様に構成された原料ガス供給部111が設けられている。原料ガス供給部111において、原料ガス供給部6と同様に構成された部材については、当該原料ガス供給部6の部材と同じ符号を付している。原料ガス供給部111の原料ガス供給部6との差異点としては、外筒部71がOリング72を介して、容器本体13の底部の開口部18を、真空容器11の外部の下方側から塞ぐように設けられていることが挙げられる。
そして、原料ガス供給部111を構成する本体部61は、この外筒部71内から回転筒82内及び中心部貫通孔102を介して、ホルダ載置用テーブル23の上方へ向かって伸びる中心軸112と、中心軸112の上端部から6方向に放射状に広がるように伸びるアーム113を形成し、アーム113の先端部は各々平面視円形のガス供給ヘッド114を形成している。即ち、ガス供給ヘッド114内、アーム113内及び中心軸112内に、第1の実施形態で説明した排気路65A及びガス流路64A、66Aが設けられている。このように、ガス供給ヘッド114は6つ設けられるが、図18では図の複雑化を防ぐために、そのうちの1つのみ表示している。図19では、各ガス供給ヘッド114の上面を示している。各ガス供給ヘッド114は、回転機構73によって、平面視、処理空間10の中心周りに公転することができる。
ガス供給ヘッド114はその形状が異なる他は、第1の実施形態のガス供給ヘッド62と同様に構成されており、ガス供給ヘッド114の下部は、ガス供給ヘッド62の対向部に相当する。即ち、ガス供給ヘッド114の下面はウエハWに近接すると共に対向し、原料ガス吐出口64、排気口65及びパージガス吐出口66が当該下面に開口している。
図20は、6つのうち1つのガス供給ヘッド106を例に挙げて、成膜処理中におけるガス供給ヘッド106の動作を示している。当該ガス供給ヘッド106は、平面視時計回りの移動と反時計回りとの移動とを交互に繰り返すことでウエハWの周縁部上と中心部上との間を往復移動する。このような往復移動が行われるにあたり、移動領域の一端、他端に夫々位置するときのガス供給ヘッド106を、図中に実線、鎖線で夫々示している。当該一端に位置するときのガス供給ヘッド106の原料ガス吐出口64の中心と、当該他端に位置するときのガス供給ヘッド106の原料ガス吐出口64の中心と、ガス供給ヘッド106の公転の中心とのなす角θは、例えば30°である。
成膜処理中はこのようにガス供給ヘッド106が移動することに加えて、第1の実施形態のガス供給ヘッド62と同様に、ガス供給ヘッド106からBTBASガス及びNガスの吐出が行われると共にガス供給ヘッド106から排気が行われる。それによって、ウエハWとガス供給ヘッド106との間の排気口65の内側領域が、原料ガス吸着領域60とされる。また、第1の実施形態と同様にガスシャワーヘッド51からガスが供給され、原料ガス吸着領域60の外側がOガス雰囲気にされると共にウエハWが回転することで、ウエハWの表面全体にSiO膜が形成される。従って、この第2の実施形態の成膜装置101も成膜装置1と同様の効果を奏する。また、上記の図20に示した例では成膜処理時にガス供給ヘッド106は往復運動しているが、このように往復運動することには限られず、上記の平面視時計回りの移動及び反時計回りの移動のうちの一方のみを継続して行い、真空容器11内を回転運動するようにしてもよい。即ち、1つのガス供給ヘッド106が6つのウエハW上を移動するようにしてもよい。
(第2の実施形態の第1の変形例)
ところで、ガス供給ヘッド106は1つのウエハWに対して1つ設けられることに限られず、複数のウエハWに共用されるようにしてもよい。図21に示す第2の実施形態の第1の変形例では上記の成膜装置101において、ガス供給ヘッド106を1つのみ設けている。このガス供給ヘッド106は、成膜処理中に処理空間10を例えば平面視時計回りに繰り返し移動する。即ち、6つの回転するウエハW上を移動することで、各ウエハWの表面全体にBTBASガスを供給することができる。このような構成とすることで、装置の製造コストの低下を図ることができる。
(第3の実施形態)
図22は、第3の実施形態に係る成膜装置121の縦断斜視図である。この成膜装置121では、真空容器11内で1枚のウエハWに成膜処理が行われる。成膜装置1との差異点を説明すると、成膜装置1にはホルダ載置用テーブル23及びホルダ保持部35が設けられておらず、回転軸33の上端は、ウエハホルダ26に接続されている。図中122は、回転軸33と容器本体13との隙間をシールするシール部材である。図中123は、ウエハホルダ26に載置されるウエハWの側周を囲む水平なリング板である。リング板123の周縁部は下方へ向けて折り曲げられて筒状の屈曲部124をなし、屈曲部124は容器本体13の側面から若干離れている。この屈曲部124と容器本体13の内側面との間の隙間は、容器本体13の底面の排気口37に連通しており、処理空間10を排気することができる。
図中125はリング板112の裏面から下方に伸びる筒状部であり、126は容器本体13の底面から上方に伸びる筒状部であり、筒状部126の上端は筒状部125の下端と屈曲部124の下端との間に進入している。筒状部125の内側には、同心円状に配置された3つのヒーター36がウエハWの周に沿って設けられており、筒状部125、126は、排気口37へと排気されるガスが、ヒーター36に向かうことを抑える役割を有する。
この成膜装置121にも原料ガス供給部6が設けられている。図22中では、図5に示したベアリング77、各シール部材78A〜78D、溝67B、68B及び回転機構73などを省略して示している。また、この成膜装置121の真空容器11の蓋体12にはガスシャワーヘッド51が設けられる代りに、処理空間10にOガスを供給するための供給路127が設けられている。このような成膜装置121においても、ウエハWを公転させることなく成膜処理が行えると共に、処理空間10をパージ及び排気して真空容器11内の全体の雰囲気を切り替える必要が無いので、第1の実施形態で説明した効果を得ることができる。
上記の各実施形態の成膜装置において、例えば処理空間10内にプラズマ発生用ガスを供給するガス供給部と、前記プラズマ発生用ガスをプラズマ化するプラズマ発生部を設け、当該プラズマによりSiO膜の改質を行ってもよい。成膜処理中にウエハWは回転しているため、プラズマが形成される領域は回転するウエハWの半径をカバーする大きさであればよい。つまり、プラズマを形成するために必要な領域を比較的小さくすることができるので、前記プラズマ発生部の小型化を図ることができる。その結果として、成膜装置の大型化を抑えることができる。前記プラズマ発生部としては、例えば鉛直軸周りに巻回されるコイルと、コイルの下方にて、導電性の板状体からなる、接地されたファラデーシールドと、を備えるように構成する。ファラデーシールドにおいては、コイルの周囲に発生した電磁界における電界成分が処理空間10へ向かうことを阻止するために、例えばコイルと直交する方向に伸びるスリットが、コイルの伸びる方向に多数配列されるように形成する。
また、上記のプラズマ処理部を設ける場合、ウエハホルダ26の下方にファラデーシールドと対向し、高周波電力が印加されるバイアス電極を設けてもよい。例えば、ホルダ保持部35に当該バイアス電極を設け、当該バイアス電極に接続される配線については、例えば回転軸33を貫通するように下方に伸び、容器本体13の外部で高周波電源に接続されるようにする。これによって、ファラデーシールドとバイアス電極との間の空間に容量結合型のプラズマが形成され、当該プラズマ中のイオンが上下動し、ウエハWに衝突するのでウエハWに比較的深い凹部が形成されており、当該凹部内にSiO膜が成膜されても、当該SiO膜の改質を確実に行うことができる。
ところで、例えば成膜装置1において、原料ガスの吸着領域60がウエハWの半径をカバーする大きさとなるようにガス供給ヘッド62を構成し、ガス供給ヘッド62を回転させず、ウエハWのみを回転させることで、ウエハW表面に成膜してもよい。また、そのように吸着領域60がウエハWの半径をカバーするようにした場合、ウエハWは回転せず、ガス供給ヘッド62がウエハWの周方向に回転するように装置を構成することで、ウエハW表面に成膜してもよい。さらに、上記の各例では原料ガスを反応ガスである酸化ガスにより酸化する例について示したが、本発明は原料ガスの酸化に限られず、例えば原料ガスを反応ガスによって窒化する処理を行ってもよい。具体的には例えば原料ガスとしてTiCl(四塩化チタン)ガスを供給する。そして、反応ガスとして、酸化ガスの代わりに窒化ガスであるNH(アンモニア)を供給し、ALDによりウエハWの表面にTiN(窒化チタン)を形成してもよい。また各実施形態及び実施形態の変形例で示した各構成は互いに組み合わせることができる。
ところで、第1の実施形態で示した原料ガス供給ヘッド62の対向部63について、パージガス吐出口66及び排気口65は、原料ガスが供給される領域を外側の領域に対して分離することができるように設けられていればよい。従って、当該対向部63においてパージガス吐出口66が開口している位置に排気口65を設け、当該対向部63において排気口65が開口している位置にパージガス吐出口66を設けてもよい。つまり、排気口65はパージガス吐出口66の内側に設けられることに限られず、外側を設けられるようにしてもよい。また、図23は他の対向部63の構成を示している。この図23の対向部63においては、原料ガス吐出口64の外側に、多数の円形のパージガス吐出口66が、対向部63の周方向に間隔をおいて開口している。そして、これらのパージガス吐出口66を各々囲むように、パージガス吐出口66の外側に多数のリング状の排気口65が形成されている。前記周方向に配置された各排気口65は互いに近接して形成されており、原料ガスは、Oガスと接触せずに排気口65から排気される。このように排気口65は、原料ガス吐出口64の全周を囲んでいなくても良い。
W ウエハ
1 成膜装置
10 処理空間
11 真空容器
23 ホルダ載置用テーブル
26 ウエハホルダ
34 駆動部
51 ガスシャワーヘッド
6 原料ガス供給部
64 原料ガス吐出口
65 排気口
66 パージガス吐出口
73 回転機構
100 制御部

Claims (9)

  1. 真空容器内にて基板に吸着させるための原料ガスと、原料ガスと反応する反応ガスとを交互に供給して薄膜を形成する成膜装置において、
    前記真空容器内に設けられる前記基板を載置するための載置部と、
    前記基板の表面に局所的に原料ガスを供給する原料ガス供給口と、前記原料ガスが供給される領域を囲むように設けられ、原料ガスが供給される領域と当該領域の外側の領域とを分離するための気流を形成するためのパージガス供給口と排気口と、を備えた原料ガス供給機構と、
    前記外側の領域に、前記反応ガスの雰囲気を形成する雰囲気形成部と、
    前記基板の表面全体に前記反応生成物の層が積層されるように、前記載置部に対して前記原料ガス供給機構を相対的に移動させる移動機構と、
    を備え、
    前記原料ガス供給機構は前記真空容器の壁部を上下方向に貫通し、その一端部に前記原料ガス供給口、前記パージガス供給口及び前記排気口が形成されると共に、その他端部は当該真空容器の外側に位置し、
    前記移動機構は、前記原料ガス供給機構の他端部を自転させるための原料ガス供給機構用の回転機構を備え、
    前記原料ガス供給機構の他端部の自転により、前記原料ガス供給口、前記パージガス供給口及び前記排気口は各々公転して前記基板上を移動するように開口し、前記排気口は前記原料ガス供給口を囲み、前記パージガス供給口は前記排気口を囲むように開口し、
    前記原料ガス供給機構の他端部の自転半径は前記パージガス供給口の公転半径よりも小さく、
    前記原料ガス供給機構の他端部を囲み、当該他端部との間に前記原料ガス供給口、前記パージガス供給口、前記排気口に夫々連通すると共に互いに区画された第1の隙間、第2の隙間、第3の隙間を形成する囲み部材と、
    原料ガス供給機構の他端部の自転中に、前記第1の隙間への原料ガスの供給、前記第2の隙間へのパージガスの供給、前記第3の隙間の排気を夫々行うガス給排気機構と、を備えることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記移動機構は、基板が中心部周りに回転するように前記載置部を回転させる載置部用の回転機構を備えることを特徴とする請求項記載の成膜装置。
  3. 前記原料ガス供給機構用の回転機構は、基板の中心部上と周縁部上との間で原料ガス供給機構を移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  4. 前記真空容器内には、前記載置部が複数設けられることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の成膜装置。
  5. 前記原料ガス供給機構は、載置部毎に設けられることを特徴とする請求項記載の成膜装置。
  6. 真空容器内にて基板に吸着させるための原料ガスと、原料ガスと反応する反応ガスとを交互に供給して薄膜を形成する成膜方法において、
    前記真空容器内に設けられる載置部に前記基板を載置する工程と、
    原料ガス供給口から前記基板の表面に局所的に原料ガスを供給する工程と、
    前記原料ガスが供給される領域を囲むように設けられるパージガス供給口及び排気口から、パージガスの供給及び排気を行い、原料ガスが供給される領域と当該領域の外側の領域とを分離するための気流を形成する工程と、
    雰囲気形成部により前記外側の領域に、前記反応ガスの雰囲気を形成する工程と、
    前記基板の表面全体に前記反応生成物の層が積層されるように、前記載置部に対して、前記原料ガス供給口、パージガス供給口及び排気口を備えた前記原料ガス供給機構を移動機構により相対的に移動させる移動工程と、
    を備え、
    前記原料ガス供給機構は前記真空容器の壁部を上下方向に貫通し、その一端部に原料ガス供給口、パージガス供給口及び排気口が形成されると共に、その他端部は当該真空容器の外側に位置し、
    前記排気口は前記原料ガス供給口を囲み、前記パージガス供給口は前記排気口を囲むように開口し、
    前記移動工程は、前記移動機構を構成する原料ガス供給機構用の回転機構により前記原料ガス供給機構の他端部を、前記パージガス供給口の公転半径よりも小さい自転半径で自転させる工程と、
    前記原料ガス供給機構の他端部を囲み、当該他端部との間に前記原料ガス供給口、前記パージガス供給口、前記排気口に夫々連通すると共に互いに区画された第1の隙間、第2の隙間、第3の隙間を形成する囲み部材が設けられ、
    ガス給排気機構により、原料ガス供給機構の他端部の自転中に前記第1の隙間への原料ガスの供給、前記第2の隙間へのパージガスの供給、前記第3の隙間の排気を夫々行う工程と、
    を備えることを特徴とする成膜方法。
  7. 前記移動工程は、基板がその中心部周りに回転するように前記載置部を回転させる工程を備えることを特徴とする請求項記載の成膜方法。
  8. 前記移動工程は、基板の中心部上と周縁部上との間で原料ガス供給機構を移動させる工程を含むことを特徴とする請求項または記載の成膜方法。
  9. 成膜装置に用いられるコンピュータプログラムを格納した記憶媒体であって、
    前記プログラムは請求項ないしのいずれか一つに記載された成膜方法を実行するためにステップが組まれていることを特徴とする記憶媒体。
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