JP6479938B2 - 非水電解質電池 - Google Patents
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Description
更なる実施形態によると、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、正極と、負極と、非水電解質とを具備する。正極は、正極合材層と、この正極合材層を少なくとも一方の面に担持した正極集電体とを具備する。正極合材層は、Liと、Fe、Mn、Co及びNiからなる群より選択される少なくとも一種の遷移金属とを含有する正極活物質粒子を含む。正極合材層は、正極集電体に接している第1の面と、この第1の面から正極合材層の厚さだけ離れた第2の面とを含む。正極合材層は、第1の面を含む第1の部分と第2の面を含む第2の部分とを含む。第1の部分は、正極合材層の厚さの少なくとも20%の厚さを有する。第2の部分は、正極合材層の厚さの少なくとも20%の厚さを有する。正極合材層の第1の部分において、正極活物質粒子の表面には、第1の酸化物層が形成されている。第1の酸化物層は、Li、Mg、Ca、B、Al、Si、P、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ta及びWからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含有する。第1の酸化物層の厚さは、0.5nmより大きく且つ100nm以下である。正極合材層の第2の部分において、正極活物質粒子の表面には、第2の酸化物層が形成されている。第2の酸化物層は、Li、Mg、Ca、B、Al、Si、P、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ta及びWからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含有する。第2の酸化物層の厚さは、0.5nm以上であり且つ100nmより小さい。第1の酸化物層の厚さは、第2の酸化物層の厚さよりも大きい。負極は、負極活物質として炭素材料を含む。
第1の実施形態によると、電極が提供される。この電極は、電極合材層と、この電極合材層を少なくとも一方の面に担持した集電体とを具備する。電極合材層は、Liと、Fe、Mn、Co及びNiからなる群より選択される少なくとも一種の遷移金属とを含有する活物質粒子を含む。電極合材層は、集電体に接している第1の面と、この第1の面から電極合材層の厚さだけ離れた第2の面とを含む。電極合材層は、第1の面を含む第1の部分と第2の面を含む第2の部分とを含む。第1の部分は、電極合材層の厚さの少なくとも20%の厚さを有する。第2の部分は、電極合材層の厚さの少なくとも20%の厚さを有する。電極合材層の第1の部分において、活物質粒子の表面には、第1の酸化物層が形成されている。第1の酸化物層は、Li、Mg、Ca、B、Al、Si、P、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ta及びWからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含有する。第1の酸化物層の厚さは、0.5nmより大きく且つ100nm以下である。電極合材層の第2の部分において、活物質粒子の表面には、第2の酸化物層が形成されている。第2の酸化物層は、Li、Mg、Ca、B、Al、Si、P、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ta及びWからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含有する。第2の酸化物層の厚さは、0.5nm以上であり且つ100nmより小さい。第1の酸化物層の厚さは、第2の酸化物層の厚さよりも大きい。
まず、第1の部分のための活物質粒子と第2の部分のための活物質粒子をそれぞれ準備する。
なお、酸化物層の形成方法及び厚さの調製方法の他の具体例については、後に詳述する。
以下に、活物質粒子の表面に第1の酸化物層及び第2の酸化物層を形成する方法及びこれらの酸化物層の厚さの制御方法の具体例の幾つかを説明する。
酸化物層としてNiO、CoO、MnO、MgO、CaO、AlPO4、Fe3O4、CuO、ZnO又はLi4P2O7の層を活物質粒子の表面に形成するには、例えば、ゾル−ゲル法を用いることができる。
まず、以下の表1を参照して、活物質粒子の表面に形成させたい目的の酸化物層に対応した被覆原料を選択する。選択した被覆原料を蒸留水に投入し、室温にて10時間程度撹拌する。かくして、被覆原料溶解溶液を得る。
酸化物層として、ZrO2、Nb2O5、MoO3、Ta2O5、WO3、SiO2、又はAl2O3の層を活物質粒子の表面に形成するには、例えば、ゾル−ゲル法を用いることができる。
まず、以下の表2を参照して、活物質粒子の表面に形成させたい目的の酸化物層に対応した被覆原料及び溶媒を選択する。選択した被覆原料を選択した溶媒に投入し、室温にて10時間程度撹拌する。かくして、被覆原料溶解溶液を得る。
酸化物層として、Li2O−2B2O3の層を活物質粒子の表面に形成するには、例えば、乾式混合及び熱処理との組み合わせを用いることができる。
まず、活物質粒子と、水酸化リチウムLiOH・H2Oの粉末と、ホウ酸H3BO3の粉末とを、目的のLi2O−2B2O3の層の厚さを得るための所定の重量比で混合する。
次に、第1の酸化物層の厚さ及び第2の酸化物層の厚さの測定方法について説明する。
まず、測定対象たる電極を準備する。非水電解質電池に組み込まれている電極は、以下の手順で準備することができる。初めに、放電処理を施した電池をアルゴンなどの不活性雰囲気下において解体する。解体した非水電解質電池から電極群を取り出す。取り出した電極群を、例えばピンセットを用いるなどして、セパレータと、正極及び負極である電極とに分離する。かくして得られた電極を、エチルメチルカーボネートなどの有機溶剤に浸して、洗浄する。洗浄後、電極を乾燥させる。かくして、電極が準備できる。
上記のようにして得られた電極合材層の第1の部分の試料及び第2の部分の試料から透過電子線に対して適切な観察方向を向いた活物質粒子を選択し、倍率30万倍以上の高分解能TEM観察を実施する。ここで、適切な観察方向とは、活物質粒子においてLiイオンの挿入及び脱離が起こる方向である。
活物質粒子の組成は、結晶構造解析、組成分析から物質を同定し、断面観察から分布を確認することで確認することができる。具体的には、例えば以下の手順で確認することができる。まず、集電体上に塗布された電極合材層のみをカッターなどで剥ぎ取り、Cu−Kα線を用いたX線回折法によりX線回折パターンを取得する。回折パターンから活物質の結晶構造と格子定数の情報を得る。次に誘導結合プラズマ発光分析を用いて金属元素組成を定量化する。かくして、活物質の組成を確認する。電極合材層ごとに異なる活物質を使用する場合には、さらに走査電子顕微鏡とエネルギー分散型X線分光法(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy:EDX)を用いて正極断面の金属元素マッピング像を取得し各合材層における活物質種を確認する。金属元素の同定にはMn、Fe,Co,NiそれぞれのKα線を利用する。電極断面測定用サンプルはアルゴンイオン源による断面イオンミリングにより作製する。電極シートからカッターなどで約2cm×2cmの断片を切り出し、1断面に対して加速電圧2〜6KVで加速したアルゴンイオンを照射して平坦な断面を作製する。
酸化物層の組成は、TEMに付属したEDXもしくは電子エネルギー損失分光法(Electron Energy‐Loss Spectroscopy:EELS)を用いて確認することができる。具体的には、以下の手順で確認することができる。測定用サンプルは上述の酸化物層厚み測定用サンプル加工と同様にして作製する。EDXを用いることでLiとB以外の組成について確認することができる。200KVで加速された電子線を酸化物層に照射しMg−Kα、Ca−Kα、Al−Kα、Si−Kα、P−Kα、Fe−Kα、Mn−Kα、Co−Kα、Ni−Kα、Cu−Kα、Zn−Kα、Zr−Lα、Nb−Lα、Mo−Lα、Ta−Mαから金属元素の組成を確認する。LiとBとについてはEELSを用いて確認する。200KVで加速された電子線を酸化物層に照射し、EELSスペクトルにおいてLi−K吸収端、B−K吸収端のピークから組成を確認する。
第2の実施形態によると、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、正極と、負極と、非水電解質とを具備する。正極は、第1の実施形態に係る電極である。
正極で用いることができる材料としては、第1の実施形態の説明で述べたものを用いることができる。
負極が具備することができる負極合材層は、負極活物質、導電剤及び結着剤を含むことができる。
非水電解液は、非水溶媒と、この非水溶媒中に溶解した電解質とを含む。
セパレータは、絶縁性材料からなるものであり得、正極と負極との電気的な接触を防止することができる。好ましくは、セパレータは、電解質が通過できる材料からなるか、又は電解質が通過できる形状を有する。セパレータの例としては、合成樹脂製不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン多孔質フィルム及びセルロース系のセパレータが挙げられる。
正極端子及び負極端子としては、電気伝導性の高い材料からなるものが好ましい。集電体に接続する場合、接触抵抗を低減させるために、これらの端子は、集電体と同様の材料からなるものであることが好ましい。
容器としては、例えば、厚さ0.5mm以下のラミネートフィルムまたは厚さ1mm以下の金属製容器が用いることができる。ラミネートフィルムの厚さは0.2mm以下であることがより好ましい。金属製容器は、厚さ0.5mm以下であることがより好ましく、厚さ0.2mm以下であることがさらに好ましい。
[実施例]
以下に実施例を説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明は以下に記載される実施例に限定されるものではない。
実施例1では、以下の手順で、図2及び図3に示す非水電解質二次電池100を作製した。
(1)第1のスラリーの調製
正極活物質粒子として、リチウムニッケルコバルト酸化物(LiNi0.8Co0.2O2)を準備した。
酢酸ニッケル四水和物:リチウムニッケルコバルト酸化物:水の重量比を11:100:300として混合溶液を得たこと以外は第1のスラリーと同様にして、第2のスラリーを調製した。このようにして得られた混合溶液から得られた活物質複合体粉末を先に説明した方法で分析したところ、リチウムニッケルコバルト酸化物と、一酸化ニッケル(NiO)とを含んでいることが分かった。
第1のスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体31の両面に塗布し、乾燥させ、プレスした。塗布の際、正極集電体31に第1のスラリーを塗布しない部分を残した。次いで、乾燥させた塗膜の上に第2のスラリーを塗布し、乾燥させた。最後に、正極集電体31の両面に担持された塗膜をプレスした。かくして、正極集電体31と、その両面に担持された、密度が3.0g/cm3である正極合材層32とを具備した正極3を作製した。
正極集電体31のうちスラリーを塗布しなかった部分に、帯状の正極端子6を超音波接合により電気的に接続した。
負極活物質として、黒鉛粉末93重量%と、PVdF7重量%とを、NMPに加えて混合し、スラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmの銅箔からなる負極集電体21の両面に塗布し、乾燥し、プレスした。塗布の際、負極集電体21にスラリーを塗布しない部分を残した。かくして、負極集電体21と、その両面に担持された、密度が1.3g/cm3である負極合材層22とを具備する負極2を作製した。
上記のように作製した正極3と、厚さ20μmのポリエチレン製多孔質フィルムからなるセパレータ4と、上記のように作製した負極2と、もう一枚のセパレータ4とをこの順序で積層した後、負極が最外周に位置するように渦巻き状に捲回して電極群1を作製した。巻き芯を抜いた後、これを90℃で加熱プレスすることにより、幅58mm、高さ95mm、厚さ3.0mmの偏平状電極群1を作製した。得られた電極群1を、厚さが40μmのアルミニウム箔とそのアルミニウム箔の両面に形成されたポリプロピレン層とで構成された、厚さが0.1mmのラミネートフィルムからなる外装袋7に収容した。この際、正極端子6及び負極端子5の一端が外装袋7から延出するようにした。次いで、外装袋7に収納された状態の電極群1を、80℃で24時間真空乾燥した。次いで、正極端子6及び負極端子5の一端が外装袋7から延出し且つ一部開口を残した状態で、外装袋7の周縁部をヒートシールした。
エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)とを体積比で1:2になるように混合して混合溶媒を調製した。この混合溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1.0モル/Lの濃度で溶解して非水電解液を調製した。
ヒートシールの際に残しておいた開口から先に調製した非水電解質を外装袋7内に注入し、その後開口を閉じた。かくして、図2及び図3に示す構造を有する実施例1−1の非水電解質二次電池100を作製した。
実施例1−1の非水電解質二次電池100を、0.2Cレート、25℃環境下にて、2.8Vで充電し、その後、1.5Vに達するまで0.2Cレートで放電した。その後、再び1Cレートで充電し、1Cレートで放電を実施、初期の容量測定を行った。かくして、初回放電容量Q0を得た。
先に説明した方法を用いて、正極合材層32のうち第1のスラリーを用いて形成した部分と、第2のスラリーを用いて形成した部分とに関するTEM像を得た。正極合材層32のうち第1のスラリーを用いて形成した部分のTEM像を図4に示し、第2のスラリーを用いて形成した部分のTEM像を図5に示す。
実施例1−2〜実施例1−23では、以下の表4及び表5に示した厚さt1を有する目的の第1の酸化物層121が得られるように第1のスラリーを調製するための混合溶液の調製条件を先に説明したように変更したことと、以下の表4及び表5に示した厚さt2を有する目的の第2の酸化物層122が得られるように第2のスラリーを調製するための混合溶液の調製条件を先に説明したように変更したことと以外は実施例1−1と同様にして、実施例1−2〜実施例1−23のそれぞれの非水電解質二次電池100を作製した。
比較例1−1では、正極作製のための第1のスラリー及び第2のスラリーの作製の際に、正極活物質複合体粉末に変えて、酢酸ニッケル処理をしていない正極活物質粒子粉末を用いたこと以外は実施例1−1と同様にして、比較例1−1の非水電解質二次電池を作製した。すなわち、比較例1−1の非水電解質二次電池は、第1の酸化物層も第2の酸化物層も含んでいない。
比較例1−2では、正極作製のための第1のスラリーの作製の際に、正極活物質複合体粉末に変えて、酢酸ニッケル処理をしていない正極活物質粒子粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1−2の非水電解質二次電池を作製した。すなわち、比較例1−2の非水電解質二次電池は、第1の酸化物層を含んでいない。
比較例1−3〜比較例1−5では、以下の表6に示した厚さt1を有する目的の第1の酸化物層121が得られるように第1のスラリーを調製するための混合溶液の調製条件を先に説明したように変更したことと、以下の表6に示した厚さt2を有する目的の第2の酸化物層122が得られるように第2のスラリーを調製するための混合溶液の調製条件を先に説明したように変更したことと以外は実施例1−1と同様にして、比較例1−3〜比較例1−5のそれぞれの非水電解質二次電池を作製した。
実施例1−2〜実施例1−23及び比較例1−2〜比較例1−5において、第1のスラリー及び第2のスラリーを調製する前に、実施例1−1と同様にして、第1の酸化物層及び第2の酸化物層の同定を行った。その結果を以下の表4〜表6に示す。
実施例2−1〜実施例2−4では、正極活物質粒子を以下の表7に示したものに変更したことと、以下の表7に示した厚さt1を有する目的の第1の酸化物層121が得られるように第1のスラリーを調製するための混合溶液の調製条件を先に説明したように変更したことと、以下の表7に示した厚さt2を有する目的の第2の酸化物層122が得られるように第2のスラリーを調製するための混合溶液の調製条件を先に説明したように変更したことと以外は実施例1−1と同様にして、実施例2−1〜実施例2−4のそれぞれの非水電解質二次電池100を作製した。
比較例2−1〜比較例2−4では、正極作製のための第1のスラリー及び第2のスラリーの作製の際に、正極活物質複合体粉末に変えて、酸化物層形成処理を施していない正極活物質粒子粉末を用いたこと以外は実施例2−1〜実施例2−4のそれぞれと同様にして、比較例2−1〜比較例2−4の非水電解質二次電池を作製した。すなわち、比較例2−1〜2−4の非水電解質二次電池は、第1の酸化物層も第2の酸化物層も含んでいなかった。
実施例2−1〜実施例2−4において、第1のスラリー及び第2のスラリーを調製する際に、実施例1−1と同様にして、第1の酸化物層及び第2の酸化物層の同定を行った。その結果を以下の表7に示す。
実施例3−1〜実施例3〜23及び比較例3−1〜比較例3−5では、負極活物質として、黒鉛粉末に変えて、リチウム吸蔵電位が1.55V(対Li/Li+)であるスピネル型リチウムチタン酸化物(Li4Ti5O12)粉末を使用したこと以外は実施例1−1〜実施例1−23及び比較例1−1〜比較例1−5とそれぞれ同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
実施例3−1〜実施例3−23、及び比較例3−1〜比較例3−5において、正極合材層32の厚さT、正極合材層32の第1の部分121の厚さT1、及び正極合材層32の第2の部分122の厚さT2を、実施例1−1と同様にして測定した。その結果、これらの例における正極合材層32の厚さT、正極合材層32の第1の部分121の厚さT1、及び正極合材層32の第2の部分122の厚さT2は、実施例1−1のそれらとそれぞれ同じであった。
実施例4−1〜実施例4−4及び比較例4−1〜比較例4−4では、負極活物質として、黒鉛粉末に変えて、リチウム吸蔵電位が1.55V(対Li/Li+)であるスピネル型リチウムチタン酸化物(Li4Ti5O12)粉末を使用したこと以外は実施例2−1〜実施例2−4及び比較例2−1〜比較例2−4とそれぞれ同様にして、実施例4−1〜実施例4−4及び比較例4−1〜比較例4−4の非水電解質二次電池を作製した。
実施例4−1〜実施例4−4、及び比較例4−1〜比較例4−4において、正極合材層32の厚さT、正極合材層32の第1の部分121の厚さT1、及び正極合材層32の第2の部分122の厚さT2を、実施例1−1と同様にして測定した。その結果、これらの例における正極合材層32の厚さT、正極合材層32の第1の部分121の厚さT1、及び正極合材層32の第2の部分122の厚さT2は、実施例1−1のそれらとそれぞれ同じであった。
以下に、原出願の分割直前の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]Liと、Fe、Mn、Co及びNiからなる群より選択される少なくとも一種の遷移金属とを含有する活物質粒子を含んだ電極合材層と、前記電極合材層を少なくとも一方の面に担持した集電体とを具備し、前記電極合材層は、前記集電体に接している第1の面と、前記第1の面から前記電極合材層の厚さだけ離れた第2の面とを含み、前記電極合材層は、前記電極合材層の前記厚さの少なくとも20%の厚さを有し、前記第1の面を含んだ第1の部分と、前記電極合材層の前記厚さの少なくとも20%の厚さを有し、前記第2の面を含んだ第2の部分とを含み、前記電極合材層の前記第1の部分において、前記活物質粒子の表面には、第1の酸化物層が形成されており、前記第1の酸化物層は、Li、Mg、Ca、B、Al、Si、P、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ta及びWからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含有し、前記第1の酸化物層の厚さは、0.5nmより大きく且つ100nm以下であり、前記電極合材層の前記第2の部分において、前記活物質粒子の表面には、第2の酸化物層が形成されており、前記第2の酸化物層は、Li、Mg、Ca、B、Al、Si、P、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ta及びWからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含有し、前記第2の酸化物層の厚さは、0.5nm以上であり且つ100nmより小さく、前記第1の酸化物層の前記厚さは、前記第2の酸化物層の前記厚さよりも大きいことを特徴とする電極。
[2]前記第1の酸化物層の前記厚さの前記第2の酸化物層の前記厚さに対する比が、5以上であることを特徴とする[1]に記載の電極。
[3]正極としての[2]に記載の電極と、負極と、非水電解質とを具備することを特徴とする非水電解質電池。
[4]前記負極が、リチウムの酸化還元電位よりも1V以上の電位でリチウムの挿入及び脱離反応をすることができる負極活物質を含むことを特徴とする[3]に記載の非水電解質電池。
[5]前記負極活物質がスピネル型チタン酸リチウムを含むことを特徴とする[4]に記載の非水電解質電池。
Claims (4)
- 正極と、
負極と、
非水電解質と
を具備し、
前記正極は、
Liと、Fe、Mn、Co及びNiからなる群より選択される少なくとも一種の遷移金属とを含有する正極活物質粒子を含んだ正極合材層と、
前記正極合材層を少なくとも一方の面に担持した正極集電体と
を具備し、
前記正極合材層は、前記正極集電体に接している第1の面と、前記第1の面から前記正極合材層の厚さだけ離れた第2の面とを含み、
前記正極合材層は、
前記正極合材層の前記厚さの少なくとも20%の厚さを有し、前記第1の面を含んだ第1の部分と、
前記正極合材層の前記厚さの少なくとも20%の厚さを有し、前記第2の面を含んだ第2の部分と
を含み、
前記正極合材層の前記第1の部分において、前記正極活物質粒子の表面には、第1の酸化物層が形成されており、前記第1の酸化物層は、Li、Mg、Ca、B、Al、Si、P、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ta及びWからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含有し、前記第1の酸化物層の厚さは、0.5nmより大きく且つ100nm以下であり、
前記正極合材層の前記第2の部分において、前記正極活物質粒子の表面には、第2の酸化物層が形成されており、前記第2の酸化物層は、Li、Mg、Ca、B、Al、Si、P、Fe、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ta及びWからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含有し、前記第2の酸化物層の厚さは、0.5nm以上であり且つ100nmより小さく、
前記第1の酸化物層の前記厚さは、前記第2の酸化物層の前記厚さよりも大きく、
前記負極は、負極活物質として炭素材料を含む非水電解質電池。 - 前記第1の酸化物層の前記厚さの前記第2の酸化物層の前記厚さに対する比が、5以上である請求項1に記載の非水電解質電池。
- 前記炭素材料は、黒鉛を含む請求項1又は2に記載の非水電解質電池。
- 前記正極合材層は、前記正極活物質粒子以外の活物質を更に含む請求項1〜3の何れか1項に記載の非水電解質電池。
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