JP6477523B2 - 印刷装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置及びコンピュータプログラムに関する。
従来、インクジェットプリンタなどの印刷装置において、顔料インクを撹拌させ、画像品質の低下を抑制する技術が知られている。例えば、特許文献1に記載のインクジェットプリンタは、ポンプを駆動することにより、容器に収容された顔料インクを移動させ、顔料インクを撹拌させる。この撹拌動作は、前回の撹拌動作からの経過時間に基づく回数分実行される。
特開2015−100988号公報
特許文献1に記載のインクジェットプリンタにおいては、撹拌動作実行時に、顔料インクを移動させるため、容器に形成された大気連通孔により容器内部を大気圧に維持させる。これにより、容器内部が大気開放され、容器内に収容される顔料インクは乾燥しやすくなる。また、大気連通孔から埃等が侵入する恐れがある。この結果、ヘッドによる顔料インクの吐出性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
一方、循環経路を大気解放していないと、循環経路を移動するインクの圧力が圧力変動により大気圧より小さくなりやすく、この圧力により、ノズルに形成されたメニスカスが維持されにくくなる。インクの圧力は、インクの粘度に関係し、このインクの粘度は、温度に関係するので、循環経路を大気解放していないと、インクの圧力は、温度変化の影響を受けやすいという問題点があった。
本発明は、印刷品質の低下の発生可能性を低減できる印刷装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第一態様に掛かる印刷装置は、液体を吐出するノズルを備えるヘッドと、前記液体を貯留する貯留部と、前記ヘッドと前記貯留部とに接続し、前記貯留部から前記ヘッドへ前記液体を供給する供給流路と、一端が前記貯留部、または上流側の前記貯留部に接続し、他端が前記ヘッド、または下流側の前記供給流路と接続する循環流路と、前記供給流路と前記循環流路とを介して前記液体を循環させる循環手段と、制御部と、を備え、前記制御部は、前回の循環動作から第一時間が経過しているか判断する第一判断処理と、前記第一判断処理により前記第一時間が経過していないと判断された場合に、前記供給流路と前記循環流路とが大気と非連通である非連通状態にて、前記液体を第一循環動作により循環させる第一循環処理と、前記第一判断処理により前記第一時間が経過していると判断された場合に、前記非連通状態にて、前記第一循環動作よりも前記液体を撹拌させる第二循環動作を実行する第二循環処理とを実行する。
本発明の第二態様に掛かる印刷装置は、液体を吐出するノズルを備えるヘッドと、前記液体を貯留する貯留部と、前記ヘッドと前記貯留部とに接続し、前記貯留部から前記ヘッドへ前記液体を供給する供給流路と、一端が前記貯留部、または上流側の前記貯留部に接続し、他端が前記ヘッド、または下流側の前記供給流路と接続する循環流路と、前記供給流路と前記循環流路とを介して前記液体を循環させる循環手段と、制御部と、を備え、前記制御部は、前回の循環動作からの経過時間を取得する第一取得処理と、前記第一取得処理により取得された前記経過時間に応じた駆動時間を取得する第二取得処理と、前記供給流路と前記循環流路とが大気と非連通である非連通状態にて、前記第二取得処理により取得された前記駆動時間で前記循環手段を駆動させる駆動処理とを実行する。
本発明の第三態様に掛かるコンピュータプログラムは、液体を吐出するノズルを備えるヘッドと、前記液体を貯留する貯留部と、前記ヘッドと前記貯留部とに接続し、前記貯留部から前記ヘッドへ前記液体を供給する供給流路と、一端が前記貯留部、または上流側の前記貯留部に接続し、他端が前記ヘッド、または下流側の前記供給流路と接続する循環流路と、前記供給流路と前記循環流路とを介して前記液体を循環させる循環手段と、を備えた印刷装置の制御部が実行するコンピュータプログラムであって、前記制御部に、前回の循環動作から第一時間が経過しているか判断する第一判断処理と、前記第一判断処理により前記第一時間が経過していないと判断された場合に、前記供給流路と前記循環流路とが大気と非連通である非連通状態にて、前記液体を第一循環動作により循環させる第一循環処理と、前記第一判断処理により前記第一時間が経過していると判断された場合に、前記非連通状態にて、前記第一循環動作よりも前記液体を撹拌させる第二循環動作を実行する第二循環処理とを実行させる。
本発明によれば、第一判断処理により前回の循環動作から第一時間が経過していないと判断された場合に、供給流路と循環流路とが大気と非連通である非連通状態にて、液体を第一循環動作により循環させる第一循環処理が行われる。前回の循環動作からの経過時間が第一時間以上に長くなれば、液体の成分の沈降は進むが、供給流路と循環流路とが大気と非連通状態にて、第一循環動作よりも液体を撹拌させる第二循環動作が行われる。従って、液体の成分の沈降を低減できる。また、供給流路と循環流路とが大気と非連通であるので、供給流路及び循環流路内の液体の乾燥の防止と、埃等の進入を防止できる。従って、印刷品質の低下の発生可能性を低減できる。
プリンタ1の斜視図である。 プリンタ1の平面図である。 ヘッドユニット100の図2におけるA−A線矢視方向断面図である。 インク流路系700の一部を示す概略図である。 インク流路系700の他の一部を示す概略図である。 プリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。 循環処理のフローチャートである。 1回循環動作のサブルーチンである。 6回循環動作のサブルーチンである。 湿度による1回循環動作のサブルーチンである。 湿度による6回循環動作のサブルーチンである。 ディスプレイ50に表示された画面50Aを示す図である。 排出口761Cを開閉する構造を示す概略図である。 循環処理の変形例を示すフローチャートである。
図1から図5を参照して、プリンタ1の概略構成について説明する。図1の上方、下方、左下方、右上方、右下方、および左上方が、各々、プリンタ1の上方、下方、前方、後方、右方、および左方である。
図1に示すように、プリンタ1は、印刷媒体(図示せず)であるTシャツ等の布帛に対して、液体のインクを吐出することで印刷を行うインクジェットプリンタである。プリンタ1は、紙等を印刷媒体としてもよい。プリンタ1は、例えば、互いに色が異なる5種のインク(白(W)、黒(K)、イエロー(Y)、シアン(C)、およびマゼンタ(M))を下方へ向けて吐出することで、印刷媒体にカラー画像を印刷する。以下の説明では、5種のインクのうち、白色のインクを白インクといい、黒、シアン、イエロー、およびマゼンタの4色のインクを総称してカラーインクという。また、白インクとカラーインクとを総称する場合、またはいずれかを特定しない場合、単にインクという。
白インクは、主に、印刷媒体の色が濃色の場合などにおいて、印刷における下地として、印刷領域の全体もしくは一部に吐出される。カラーインクは、主に、白インクが吐出された後の印刷に用いられる。白インクは、カラーインクが含む成分よりも沈降性の高い成分を含む液体である。沈降性の高い成分は、例えば酸化チタンである。酸化チタンは比較的比重の高い無機顔料である。沈降性の高い成分を含む白インクは、顔料粒子が沈殿しやすい。このため、白インクによる印刷が実行される場合、白インクの流路にて、白インクが十分に攪拌された状態にしておくことで白インクの流動性を良好に保つ必要がある。
図1から図3に示すように、プリンタ1は、筐体2、枠体10、ガイドシャフト9、レール7、キャリッジ20、ヘッドユニット100,200、駆動ベルト101、駆動モータ19、プラテン駆動機構6、装着枠部8、および後述する非印刷領域140においてメンテナンス部141,142を備える。
筐体2の右側前方の位置には、プリンタ1の操作を行うための操作部5が設けられている。操作部5は、ディスプレイ50および操作ボタン52を備える。操作ボタン52は、作業者がプリンタ1の各種動作に関する指示を入力する際に操作される。
枠体10は、平面視略長方形状の枠状であり、筐体2の上部に設置される。枠体10は、前方側にガイドシャフト9(図2参照)を、後方側にレール7をそれぞれ支持する。ガイドシャフト9は、枠体10の内側において左右方向に延びる。レール7は、ガイドシャフト9に対向して配置され、左右方向に延びる。
キャリッジ20は、ガイドシャフト9に沿って左右方向に搬送可能に支持されている。図1および図2に示すように、ヘッドユニット100,200は、前後方向に並べられてキャリッジ20に搭載されている。ヘッドユニット100は、ヘッドユニット200よりも後方に位置する。図1から図3に示すように、ヘッドユニット100,200は、筐体30を備える。図3に示すように、ヘッドユニット100の筐体30は、下部において、インクを印刷媒体へ向けて吐出可能なヘッド部110を支持している。ヘッドユニット200の下部も、ヘッドユニット100と同様に構成されている。図4および図5は、プリンタ1の内部におけるインクの流路を構成する各部材の上下方向の位置を示すための概略図である。図4および図5では、前側から見たヘッドユニット100,200を紙面の左右に並べて示している。ヘッドユニット100のヘッド部110は、白インクを吐出する。ヘッドユニット200のヘッド部110は、カラーインクを吐出する。
ヘッド部110は、インクを下方に吐出可能な微細なノズル113(図4参照)を複数有する面であるノズル面111(図3参照)を備えている。ノズル面111は、左右前後方向に延びる平面であり、ヘッドユニット100,200のそれぞれの底面を形成する。ノズル面111において、複数のノズル113はノズル配置領域120に設けられている。ノズル配置領域120は、ノズル面111の左右方向における中央部に設けられ、前後方向に延びる。
ノズル面111は、ノズル配列121〜124を有する。ノズル配列121〜124は、それぞれ、複数のノズル113の配列であり、ノズル配置領域120を左右方向において4つに分けた領域に位置する。ノズル配列121〜124は、左から右に向けてノズル配列121、ノズル配列122、ノズル配列123、およびノズル配列124の順に並んでいる。
図4および図5に示すように、ヘッドユニット100のノズル配列121〜124は、それぞれ白インクを吐出可能なノズル配列である。ヘッドユニット100のノズル配列121,122は白インクを貯留する1つのカートリッジ311(図1および図4参照)に、ノズル配列123,124は白インクを貯留する他の1つのカートリッジ312(図1および図5参照)に、それぞれ接続されている。
ヘッドユニット200のノズル配列121〜124は、カラーインクを貯留するカートリッジ321〜324に接続可能である。ヘッドユニット200において、ノズル配列121は黒インクのカートリッジ321(図1および図4参照)に、ノズル配列122はイエローインクのカートリッジ322(図1および図5参照)に、ノズル配列123はシアンインクのカートリッジ323(図1および図4参照)に、ノズル配列124はマゼンダインクのカートリッジ324(図1および図5参照)に、それぞれ接続されている。
図1に示すように、駆動ベルト101は、枠体10の内側において、左右方向に沿って架け渡される。駆動モータ19は、駆動ベルト101を介して、キャリッジ20と連結されている。駆動モータ19が駆動ベルト101を駆動することにより、キャリッジ20がガイドシャフト9に沿って左右方向に往復移動される。
プラテン駆動機構6は、一対のガイドレール(図示せず)およびプラテン(図示せず)を備える。一対のガイドレールは、プラテン駆動機構6の内側を前後方向に延び、プラテンを、一対のガイドレールに沿って、前後方向に移動可能に支持する。プラテンは、前後方向を長手方向とする平面視略長方形状の板状であり、枠体10の下方に設けられている。プラテンは、上部において、例えば布帛からなる印刷媒体(Tシャツ等)を保持する。プラテン駆動機構6は、プリンタ1の後端部に設けられたモータ(図示せず)を駆動源としてプラテンを前後方向に移動させることで、印刷媒体を前後方向(副走査方向)に搬送する。左右方向(主走査方向)に往復移動するヘッド部110からインクが吐出されることで印刷媒体への印刷が行われる。
図1に示すように、筐体2の右側には装着枠部8が設けられている。装着枠部8は、前後方向を長手方向とする略直方体状の筐体81によって支持されている。装着枠部8は、複数のカートリッジ3を装着可能であり、具体的には複数の装着部80を備えている。各装着部80は、装着枠部8の前面から直方体状に後方に凹む凹部である。複数の装着部80は、その内側の後端に、中空の針状の導出針831〜836(図4および図5参照)を備えている。カートリッジ3が装着部80に装着されると、カートリッジ3に収容されたインク収容体(図示せず)に配置されたゴム栓(図示せず)に導出針831〜836が刺さる。導出針831〜836によって導出されたインクは、ヘッド部110に供給される。
図1、図4および図5に示すように、複数の装着部80は、装着枠部8において上部に位置する上装着部821〜824と、上装着部821〜824より筐体81において下側に位置する下装着部811,812とを備えている。下装着部811,812は、それぞれ、白インクを収容するカートリッジ311,312を装着可能である。上装着部821〜824は、それぞれ、カラーインクを収容するカートリッジ321〜324を装着可能である。
図1および図2に示すように、ヘッドユニット100,200の移動経路において、ヘッドユニット100,200による印刷が実行される領域を印刷領域130という。ヘッドユニット100,200の移動経路における印刷領域130以外の領域を、非印刷領域140という。非印刷領域140は、プリンタ1の左端部の領域である。印刷領域130は、非印刷領域140の右側からプリンタ1の右端部までの領域である。プラテンは、印刷領域130において、ヘッドユニット100,200の移動経路の下方に設けられている。
図2に示すように、メンテナンス部141,142は、非印刷領域140において、それぞれヘッドユニット100,200の移動経路の下方に設けられている。メンテナンス部141,142において、ヘッドユニット100,200のインク吐出性能を回復し、プリンタ1の印刷品質を確保するための、パージ等のメンテナンス動作が実行される。パージは、ヘッドユニット100,200がヘッド部110等から、異物又は気泡等を含むインクを排出する動作である。
図2および図3に示すように、メンテナンス部141は、キャップ67等を備える。キャップ67は、メンテナンス部141の左部に設けられ、例えばシリコンゴム等の合成樹脂製であり、底壁671、周壁672、および隔壁673を備えている。キャップ67は、キャップ67を支持するキャップ支持部69の内側に配置されている。隔壁673が設けられることによって、周壁672の内側の領域が2つに分けられる。以下の説明では、周壁672の内側の領域のうち、隔壁673よりも左側の領域を第一領域661といい、隔壁673よりも右側の領域を第二領域662という。キャップ支持部69は、図示しないモータおよびギア等の駆動によって、上下方向に移動する。図3に示すように、上方向に移動したキャップ67の周壁672のキャップリップ676が、非印刷領域140に移動したヘッドユニット100におけるノズル面111のノズル配置領域120の周囲に密着する。これにより、複数のノズル113が被覆される。また、隔壁673のキャップリップ676は、ノズル配列121とノズル配列122〜124との境目に密着する。以下の説明では、ノズル面111にキャップ67が密着するときのキャップ67およびキャップ支持部69の位置を被覆位置という。また、ノズル面111に対してキャップ67が密着しないときのキャップ67およびキャップ支持部69の位置をキャップ離間位置という。キャップ67およびキャップ支持部69が被覆位置にある場合に、パージが実行される。
図4および図5を参照して、インク流路系700について説明する。図4および図5においては、図面を見やすくするために、インク流路系700、ヘッド部110、およびキャップ67を模式的に図示している。図4および図5に示すように、インク流路系700は、第一流路71A,71B、第二流路721〜724を備えている。図4は、下装着部811および上装着部821,823(図1参照)に接続されている流路を示している。図5は、下装着部812および上装着部822,824(図1参照)に接続されている流路を示している。
第一流路71A,71Bは、それぞれ、下装着部811,812と、ヘッドユニット100のヘッド部110とを接続する流路である。第一流路71A,71Bは、白インクの流れる流路である。第二流路721〜724は、それぞれ、上装着部821〜824と、ヘッドユニット200のヘッド部110とを接続する流路である。第二流路721〜724は、カラーインクの流れる流路である。
図4に示すように、第一流路71Aは、導出針831、インク供給口611、導出流路701A、接続流路702A,703A、分岐部753A、接続部754A,755A、第一供給流路711,712、循環流路731,732、接続部761A,762A、排出流路761,762、排出口761C,762C、フィルタ部685,686、およびポンプ901、902を備えている。導出流路701A、接続流路702A,703A、第一供給流路711,712、循環流路731,732は、チューブによって構成されている。
装着枠部8に設けられたインク供給口611は、下装着部811に設けられた導出針831によって導出された白インクを、導出流路701Aへ供給する。導出流路701Aは、インク供給口611に接続される流路である。
導出流路701Aは、導出流路701Aのヘッド部110側の端部に設けられた分岐部753Aにおいて、接続流路702Aと接続流路703Aとの2つの流路の一端に接続する。接続流路702A,703Aの他端は、接続部754A,755Aにおいて、第一供給流路711,712に、それぞれ接続する。
第一供給流路711,712は、ヘッドユニット100のノズル配列121,122にそれぞれ接続して、導出流路701Aおよび接続流路702A,703Aを介して供給された白インクを、ヘッドユニット100のヘッド部110へ供給する。
ヘッドユニット100の外側に設けられた接続部756Aにて、第一供給流路711に循環流路731が接続する。また、ヘッドユニット100の外側に設けられた接続部757Aにて、第一供給流路712に循環流路732が接続する。接続部756A,757Aから延びる循環流路731,732における装着部80の側の端部のそれぞれは、接続部754A,755Aにおいて再び第一供給流路711,712のそれぞれに接続する。循環流路731はポンプ901およびフィルタ部685を、循環流路732はポンプ902およびフィルタ部686を、それぞれ備える。フィルタ部685、686は、例えば、不織布からなり、流路内を通過する白インクに混入した異物、気体、沈降した顔料成分が除去される。ヘッドユニット100の外側に設けられた接続部756Aにて、第一供給流路711に循環流路731が接続し、ヘッドユニット100の外側に設けられた接続部757Aにて、第一供給流路712に循環流路732が接続する。従って、循環動作による白インクの循環は、ヘッド部110内では行われない。具体的には、白インクは、第一供給流路711,712、および循環流路731,732を循環する。すなわち、ヘッド外循環(供給路内循環)が実行される。また、以降の記載において、第一供給流路711,712、および循環流路731,732を循環経路と記載することもある。
接続部756Aとノズル配列121との間の第一供給流路711に設けられた接続部761Aにて、第一供給流路711に排出流路761が接続する。接続部757Aとノズル配列122との間の第一供給流路712に設けられた接続部762Aにて、第一供給流路712に排出流路762が接続する。接続部761A,762Aは、ヘッドユニット100の内部に配置されている。排出流路761,762のそれぞれは、接続部761A,762Aからノズル配列121、122を経ることなくヘッドユニット100の外部へ延びている。排出流路761,762の外部側の端部には、排出口761C,762Cが、それぞれ設けられている。
図5に示すように、第一流路71Bは、導出針832、インク供給口612、導出流路701B、接続流路702B,703B、分岐部753B、接続部754B,755B、第一供給流路713,714、循環流路733,734、排出流路763,764、排出口763C,764C、フィルタ部687,688、およびポンプ903,904を備えている。導出流路701B、接続流路702B,703B、第一供給流路713,714、循環流路733,734は、チューブによって構成されている。
装着枠部8に設けられたインク供給口612は、下装着部812に設けられた導出針832によって導出された白インクを、導出流路701Bへ供給する。導出流路701Bは、インク供給口612に接続される流路である。
導出流路701Bは、導出流路701Bのヘッド部110側の端部に設けられた分岐部753Bにおいて、接続流路702Bと接続流路703Bとの2つの流路の一端に接続する。接続流路702B、703Bの他端は、接続部754B,755Bにおいて、第一供給流路713,714に、それぞれ接続する。
第一供給流路713,714は、ヘッドユニット100のノズル配列123,124にそれぞれ接続して、導出流路701Bおよび接続流路702B,703Bを介して供給された白インクをヘッド部110へ供給する。
ヘッドユニット100の外側に設けられた接続部756Bにて、第一供給流路713に循環流路733が接続する。また、ヘッドユニット100の外側に設けられた接続部757Bにて、第一供給流路714に循環流路734が接続する。接続部756B,757Bから延びる循環流路733,734における装着部80の側の端部のそれぞれは、接続部754B,755Bにおいて再び第一供給流路713,714のそれぞれに接続する。循環流路733はポンプ903およびフィルタ部687を、循環流路734はポンプ904およびフィルタ部688を、それぞれ備える。フィルタ部687、688は、例えば、不織布からなり、流路内を通過する白インクに混入した異物、気体、沈降した顔料成分が除去される。ヘッドユニット100の外側に設けられた接続部756Bにて、第一供給流路713に循環流路733が接続し、ヘッドユニット100の外側に設けられた接続部757Bにて、第一供給流路714に循環流路734が接続する。従って、循環動作による白インクの循環は、ヘッド部110内では行われない。具体的には、白インクは、第一供給流路713,714、および循環流路733,734を循環する。すなわち、ヘッド外循環(供給路内循環)が実行される。また、以降の記載において、第一供給流路713,714、および循環流路733,734を循環経路と記載することもある。
接続部756Bとノズル配列123との間の第一供給流路713に設けられた接続部763Aにて、第一供給流路713に排出流路763が接続する。接続部757Bとノズル配列124との間の第一供給流路714に設けられた接続部764Aにて、第一供給流路714に排出流路764が接続する。接続部763A,764Aは、ヘッドユニット100の内部に配置されている。排出流路763,764のそれぞれは、接続部763A,764Aからノズル配列12、12を経ることなくヘッドユニット100の外部へ延びている。排出流路763,764の外部側の端部には、排出口763C,764Cが、それぞれ設けられている。
<循環動作>
プリンタ1は、ポンプ901〜904を駆動して循環流路731〜734に負圧を発生させて、後述する循環動作を行う。循環動作が行われると、図4および図5の矢印90に示すように、第一流路71A,71B内を白インクが循環する。これによって、白インクが、第一流路71A,71Bにおいて攪拌される。循環動作は、ヘッドユニット100,200のヘッド部110からインクが吐出されていない非印刷動作時に行われる。このため、印刷動作時において、白インクは、循環流路731〜734内を矢印90に示す方向に循環しない。
第二流路721〜724について説明する。図4および図5に示すように、第二流路721〜724は、それぞれ、上装着部821〜824と、ヘッドユニット200のヘッド部110とを接続する流路である。第二流路721〜724は、それぞれ、導出針835,836,833,834、インク供給口621〜624、第二供給流路741〜744、接続部765A,766A,767A,768A、排出流路765〜768、排出口765C,766C,767C,768Cを備えている。なお、第二流路721〜724は、第一流路71A,71Bにおける分岐部753A,753B、接続流路702A,703A,702B,703B、および循環流路731〜734に相当する構成を備えていない。このため、第一流路71A,71Bにおいて接続流路702A,703A,702B,70Bおよび循環流路731〜734に設けられているフィルタ部681〜688およびポンプ901〜904に相当する構成も、第二流路721〜724には設けられていない。他の構成は、第一流路71A,71Bと同様である。
図4および図5に示すように、第一流路71A,71Bおよび第二流路721〜724は、キャップ67および接続部773A,777Aを介して、廃液流路771〜778、廃液開閉弁781〜786、ポンプ905,906、廃液タンク706に接続可能である。以下、一例を説明する。
廃液流路771、772は、ヘッドユニット100のヘッド部110を被覆可能なキャップ67における第一領域661および第二領域662に、それぞれ接続されている。廃液流路773は、排出口761C〜764Cに対して接続可能な接続部773Aを、上流側の端部に備えている。廃液流路771〜773は、合流し、ポンプ905を介して廃液タンク706に接続されている。廃液タンク706は、キャップ67および排出口761C〜764Cから廃液されたインクを、インク流路系700の外部において貯留する容器である。ポンプ905の駆動によって、キャップ67および排出口761C〜764Cから廃液流路771〜773を介して白インクが吸引される。廃液開閉弁781〜783は、それぞれ、廃液流路771〜773に設けられた電磁弁であり、この電磁弁の開閉に応じて、ポンプ905は、廃液流路771〜773に選択的に接続される。
廃液流路775、776は、ヘッドユニット200のヘッド部110を被覆可能なキャップ67における第一領域661および第二領域662に、それぞれ接続されている。廃液流路777は、排出口765C〜768Cに対して接続可能な接続部777Aを、上流側の端部に備えている。廃液流路775〜777は、合流し、ポンプ906を介して廃液タンク706に接続されている。廃液タンク706は、キャップ67および排出口765C〜768Cから廃液されたインクを貯留する。ポンプ906の駆動によって、キャップ67および排出口765C〜768Cから廃液流路775〜777を介して白インクが吸引される。廃液開閉弁784〜786は、それぞれ、廃液流路775〜777に設けられた電磁弁であり、この電磁弁の開閉に応じて、ポンプ906は、廃液流路775〜777に選択的に接続される。
循環動作は、キャップ67が被覆位置にある場合に行われる。循環動作が行われると、第一供給流路711,712の内部の白インクが、ポンプ901,902の駆動によって、接続部756A,757Aを介して、それぞれ、循環流路731,732へ導入される。循環流路731,732へ導入された白インクは、接続部754A,755Aにおいて、第一供給流路711,712へ再び流れ込む。この結果、白インクは第一供給流路711,712および循環流路731,732を循環するので、第一供給流路711,712および循環流路731,732に沈降する可能性が低減する。
<排出口761C〜764Cの開閉機構>
循環動作は、第一供給流路711〜714と循環流路731〜734とが大気と非連通状態で行われる。図4、及び図5に示すように、排出口761C,762C,763C,764Cに廃液流路773の接続部773Aが接続されていない状態では、排出口761C,762C,763C,764Cは、閉鎖されて大気と非連通状態である。例えば、図13に示すように、排出口761Cの内部には、弁761Dが設けられており、図示外の付勢部材により弁761Dは、排出口761Cを塞いでいる。排出口762C〜764Cも同様の構造になっている。排出口761Cに接続部773Aが接続された状態では、接続部773Aの軸部773Bが弁761Dを押し上げ、排出口761Cが開口する。従って、廃液流路773、およびポンプ905までの流路の内部の気体が、排出流路761、762に侵入する。しかし、第一供給流路711〜714と循環流路731〜734に大気と連通する開口が設けられず、排出口761Cに接続部773Aが密着しているので、上記実施形態においては、排出口761Cが大気連通状態にはならない。接続部773Aの上下動は、後述するCPU11の指示に応じて駆動する図示外のアクチュエータにより行われる。排出口762C〜764Cも同様である。
パージは、キャップ67が被覆位置にある場合に行われる。パージが行われることで、インク流路系700の内部に混入した気体が、インク流路系700内のインクとともに、ヘッド部110を介さずに、排出口761C,762Cからインク流路系700の外部へ排出される。パージにおいて、プリンタ1は、接続部773Aを排出口761C,762Cに接続させた状態にする。この状態で、廃液開閉弁783が開かれるとともに、廃液開閉弁781,782が閉じられる。プリンタ1は、この開閉状態でポンプ905を駆動することで、排出流路761,762および第一供給流路711,712に負圧を作用させ、第一流路71A内の白インクを、廃液流路773を介して廃液タンク706へ排出する。また、プリンタ1は、キャップ67が被覆位置にある状態で、廃液開閉弁781,782を開くとともに廃液開閉弁783を閉じ、ポンプ905を駆動することで、キャップ67の第一領域661および第二領域662に負圧を発生して、パージを実行できる。
印刷動作は、ヘッドユニット100,200が印刷領域130(図2参照)にある場合に行われる。白インクは、カラーインクの顔料成分よりも沈降性の高い顔料成分を含むので、第一流路71A,71Bの内部において白インクの顔料が沈降する可能性がある。プリンタ1は、ヘッドユニット100に接続される第一供給流路711〜714のそれぞれにおいて循環流路731〜734を設けているので、第一流路71A,71Bにおいて白インクを循環することによって攪拌できる。したがって、プリンタ1は、第一流路71A,71Bにおける白インクの顔料の沈降を防止し、第一供給流路711〜714において白インクの顔料濃度が偏ることを防止して、印刷品質を保つことができる。
<プリンタ1の電気的構成>
図6に示すように、プリンタ1は、プリンタ1の制御を司るCPU11を備える。CPU11は、ROM12、RAM13、ヘッド駆動部14、主走査駆動部15、副走査駆動部16、キャップ駆動部18、操作部5、ポンプ駆動部900、弁駆動部780、温度センサ23、カートリッジセンサ24、及び湿度センサ25と、バス55を介して電気的に接続する。
ROM12は、CPU11がプリンタ1の動作を制御するための制御プログラム及び初期値等を記憶している。RAM13は、制御プログラムで用いられる各種データを一時的に記憶する。ヘッド駆動部14は、インクを吐出するヘッド部110に電気的に接続されており、ヘッド部110(図3参照)の各吐出チャンネルに設けられた圧電素子を駆動してノズル113からインクを吐出させる。
主走査駆動部15は、駆動モータ19(図1参照)を含み、キャリッジ20を左右方向(主走査方向)に移動させる。副走査駆動部16は、図示しないモータ及びギア等を含み、プラテン駆動機構6(図1参照)を駆動して図示しないプラテンを前後方向(副走査方向)に移動させる。
キャップ駆動部18は、キャップ駆動モータ(図示せず)及びギア等を含み、キャップ支持部69を上下方向に移動させることでキャップ67を上下方向に移動させる。キャップ駆動部18の駆動によって、メンテナンス部141のキャップ支持部69と、メンテナンス部142のキャップ支持部69とは、同時に上下移動する。吸引ポンプ駆動部21は、吸引ポンプ199を駆動する。操作部5は、ディスプレイ50および操作ボタン52を備える。操作ボタン52からの入力はCPU11に入力される。
温度センサ23は、例えば、ヘッド部110に設けられ、ヘッド部110の温度を検出する。温度センサ23からの出力は、CPU11に入力され入力値として処理され、CPU11がこの入力値により温度を求める。温度センサ23の一例としては、サーミスタが用いられる。カートリッジセンサ24は、下装着部811,812に各々設けられ、カートリッジ311〜324の装着を検出する。カートリッジセンサ24の一例としては、光センサが用いられる。カートリッジセンサ24は、例えば、カートリッジ311〜324が下装着部811,812に各々装着されている場合には、ON信号を出力し、カートリッジ311〜324が装着されていない場合には、ON信号を出力しない。湿度センサ25は、筐体2内に設けられ、湿度を検出する。ポンプ駆動部900は、ポンプ901〜906を制御する。弁駆動部780は、電磁弁である廃液開閉弁781〜786を制御する。
前回の循環動作から1時間など一定時間経過していれば、循環動作を実行するのが望ましい。しかし、一定時間経過した時に、プリンタ1またはポンプ901〜904の電源がOFFであったり、カートリッジ311,312が装着されていなければ、循環動作を実行することが出来ない。この状態から循環動作を実行できる状態に復帰した時には、インクの沈降状態は悪化していることが考えられる。この悪化状態で、一定時間経過後と同じ循環動作を実行しても、沈降状態の回復が不十分になってしまう可能性があった。本実施形態では、前回の循環動作からの経過時間に応じて、循環動作の長さを変更している。以下に循環処理の詳細を説明する。また、温度センサ23からの出力値に基づく温度に応じて、ポンプ901〜904の速度を変更している。
<循環処理の詳細>
図7〜図9を参照して、プリンタ1のCPU11による循環処理の詳細について説明する。以下の説明では、後述する経過時間Tは、循環動作の終了からの時間を計るカウンタであり、RAM13に記憶され、後述するS11の処理にて、T=0にリセットされる。また、後述するカウンタnは、循環動作の回数を数えるカウンタである。カウンタnもRAM13に記憶され、後述するS69又はS169の処理で、n=0にリセットされる。また、定期時間T0、第一時間T1、第二時間T2、第三時間T3、第一温度、及び第二温度は、ROM12に記憶されている。なお、定期時間T0は、第一時間T1よりも短く、第一時間T1は、第二時間T2よりも短く、第二時間T2は、第三時間T3よりも短い。また、第一温度は第二温度よりも低い。循環処理では、前述の循環動作が行われる。CPU11は、ROM12に記憶された制御プログラムに基づいて動作することで、プリンタ1を制御して図7に示す循環処理を実行する。初めに、CPU11は、カートリッジセンサ24の出力を取得する(S1)。次いで、CPU11は、循環動作が可能かを判断する(S2)。循環動作が可能な状態は、たとえば、ポンプ901〜904のいずれの電源もON状態である信号を入力している状態、かつ下装着部811,812に各々設けられたカートリッジセンサ24がカートリッジ311〜314が装着されていることを示すON信号を入力している状態、かつパージ等のメンテナンス動作の処理が実行されてない状態である。CPU11は循環動作が可能と判断しない場合には(S2:NO)、処理をS1に戻す。CPU11が、循環動作が可能と判断した場合には(S2:YES)、CPU11は、前回に行った循環動作からの経過時間Tが定期時間T0以上か判断する(S3)。定期時間T0の一例は、1時間である。CPU11は、経過時間Tが定期時間T0以上と判断しない場合には(S3:NO)、処理をS1に戻す。従って、前回に行った循環動作からの経過時間Tが定期時間T0未満の場合には、循環動作は行われない。
CPU11が、経過時間Tが定期時間T0以上と判断した場合には(S3:YES)、CPU11は、前回に行った循環動作からの経過時間Tが第一時間T1以上か判断する(S4)。第一時間T1の一例は、1.5時間である。CPU11は、経過時間Tが第一時間T1以上と判断しない場合には(S4:NO)、1回循環動作(S5)を行う。
<1回循環動作>
1回循環動作は、循環動作の単位となる時間の循環動作であり、温度センサ23が検出したヘッド部110の温度に応じて、循環動作を行う時間である循環時間がROM12に記憶されている。一例として、温度が10℃以下の場合には、循環時間は120秒であり、温度が10℃より高く18℃以下の場合には、循環時間は80秒であり、温度が18℃より高い場合には、循環時間は60秒である。すなわち、低温であれば、循環時間は長く、高温であれば、循環時間は短い。また、インクの循環速度は、低温であれば低速になるように設定されている。例えば、温度が10℃以下の場合には、インクの循環速度はVdである。温度が10℃より高く18℃以下の場合には、循環速度はVcである。温度が18℃より高い場合には、循環速度はVbである。これら循環速度の大小関係は、「Vd<Vc<Vb」である。インクの循環速度は、循環動作を行うポンプ901〜904の回転速度と関係する。ポンプ901〜904の回転速度が速くなると、インクの循環速度が速くなる。例えば、循環速度Vdを生じるポンプ901〜904の回転速度の一例は、179rpmであり、循環速度Vcを生じるポンプ901〜904の回転速度の一例は、202rpmであり、循環速度Vbを生じるポンプ901〜904の回転速度の一例は、257rpmである。ポンプ901〜904の回転速度もROM12に記憶されている。
CPU11は、1回循環動作(S5)を、図8に示す1回循環動作のサブルーチンに従って行う。CPU11は、温度センサ23の出力を取得する(S41)。CPU11は、温度センサ23の出力を入力値として、温度を求める。CPU11は、温度センサ23からの入力値に基づいて求めた温度が第一温度より高温か判断する(S42)。
CPU11は、温度センサ23からの入力値に基づいて求めた温度が第一温度より高温でないと判断した場合には(S42:NO)、低温循環動作を行う(S43)。一例として、第一温度が10℃である場合には、低温循環動作として、循環時間が120秒、ポンプ901〜904の回転の最高速度が179rpm以下になるように、CPU11は、ポンプ駆動部900を制御して、ポンプ901〜904を駆動する(S43)。また、CPU11は、温度センサ23からの入力値に基づいて求めた温度が第一温度より高温であると判断した場合には(S42:YES)、CPU11は、温度センサ23からの入力値に基づいて求めた温度が第二温度より高温か判断する(S44)。CPU11は、温度センサ23からの入力値に基づいて求めた温度が第二温度より高温でないと判断した場合には(S44:NO)、第一高温循環動作を行う(S45)。一例として、第二温度が18℃である場合には、第一高温循環動作として、循環時間が80秒、ポンプ901〜904の回転の最高速度が低温循環動作時の回転速度より大きく、225rpm未満の回転速度になるように、CPU11は、ポンプ駆動部900を制御して、ポンプ901〜904を駆動する(S45)。
CPU11は、温度センサ23の出力に基づいて求めた温度が第二温度より高温であると判断した場合には(S44:YES)、第二高温循環動作を行う(S46)。一例として、第二温度が18℃である場合には、第二高温循環動作として、循環時間が60秒、ポンプ901〜904の回転の最高速度が第一高温循環動作時の回転速度より大きく、225rpm以下の回転速度になるように、CPU11は、ポンプ駆動部900を制御して、ポンプ901〜904を駆動する(S46)。その後、CPU11は、処理をS5に戻し、1回循環動作(S5)が終了する。CPU11は、経過時間T=0にリセットし(S11)、処理をS1に戻す。
<6回循環動作>
CPU11は、経過時間Tが第一時間T1以上と判断した場合には(S4:YES)、経過時間Tが第二時間T2以上か判断する(S6)。CPU11は、経過時間Tが第二時間T2以上ではない(S6:NO)と判断した場合には、6回循環動作(S7)を、図9に示す6回循環動作のサブルーチンに従って行う。第二時間T2は、一例として、18時間である。6回循環動作は、1回循環動作が6回続けて行われる動作である。図9に示す6回循環動作のサブルーチンのS61〜S66の処理は、図8に示す1回循環動作のサブルーチンのS41〜S46の処理と同じであるので、説明は省略する。6回循環動作のサブルーチンにおいて、低温循環動作(S63)、第一高温循環動作(S65)、又は、第二高温循環動作(S66)の何れかが行われると、CPU11は、循環動作の回数を数えるカウンタnを、n=n+1とする(S67)。次いで、CPU11は、n=6か判断する(S68)。CPU11は、n=6でないと判断した場合には(S68:NO)、例えば5秒のウエイトを行い(S70)、処理をS61に戻す。CPU11は、n=6であると判断した場合には(S68:YES)、カウンタnを0にリセットし(S69)、その後、6回循環動作(S7)が終了する。CPU11は、経過時間T=0にリセットし(S11)、処理をS1に戻す。
<8回循環動作>
CPU11は、経過時間Tが第二時間T2以上と判断した場合には(S6:YES)、経過時間Tが第三時間T3以上か判断する(S8)。CPU11は、経過時間Tが第三時間T3以上ではない(S8:NO)と判断した場合には、8回循環動作(S9)を行う。第三時間T3は、一例として、66時間である。8回循環動作は、1回循環動作が8回続けて行われる動作である。従って、8回循環動作は、図9に示す6回循環動作のサブルーチンのS68の判断処理において、n=6ではなく、n=8が判断される点が異なるのみで、他の処理は同じであるので、詳細な説明は省略する。8回循環動作(S9)が終了すると、CPU11は、経過時間T=0にリセットし(S11)、処理をS1に戻す。
<10回循環動作>
CPU11は、経過時間Tが、第三時間T3以上(S8:YES)であると判断した場合には、10回循環動作(S10)を行う。10回循環動作は、1回循環動作が10回続けて行われる動作である。従って、10回循環動作は、図9に示す6回循環動作のサブルーチンのS68の判断処理において、n=6ではなく、n=10が判断される点が、異なるのみで他の処理は、同じであるので、詳細な説明は省略する。10回循環動作(S10)が終了すると、CPU11は、経過時間T=0にリセットし(S11)、処理をS1に戻す。
<残り時間表示>
上記の1回循環動作の動作時間は、温度センサ23からの情報が示す温度に応じて、60秒〜120秒である。6回循環動作は1回循環動作の6倍以上の時間、8回循環動作は1回循環動作の8倍以上の時間、及び、10回循環動作は1回循環動作の10倍以上の時間がかかる。従って、6回循環動作〜10回循環動作は動作時間が長いので、CPU11は、6回循環動作(S7)、8回循環動作(S9)、及び10回循環動作(S10)の動作中に、図12(A)に示すように、ディスプレイ50に、動作終了までの残り時間を示す画面50Aを表示する。従って、使用者が、循環動作中であることを容易に知ることができる。また、使用者が、循環動作中にカートリッジ311,312を取り外してしまうことを防止できる。また、1回循環動作の場合には、動作の時間が短いので、CPU11は、1回循環動作(S5)の動作中に、図12(B)に示すように、ディスプレイ50の画面50Aには、残り時間を表示しない。
<循環動作後のノズル113の吐出不良の試験結果>
ノズル113に吐出不良が有ると、印刷面にインクが吐出されない画素の抜けたラインが出来る。ノズル113の吐出不良は、印刷品質に影響がある。循環経路を大気解放していないと、循環経路分の圧力が大気圧より小さくなりやすく、この圧力により、ノズル113に形成されたメニスカスが維持されにくくなる。この圧力は、インクの粘度に比例し、粘度は、温度、湿度に反比例する。従って、低温、または低湿にすると、圧力が大きくなり、大気圧からの差が大きくなるので、メニスカスが維持されにくくなる。一方、ポンプ901〜904の回転速度が上がると圧力が大きくなる。これにより、大気圧からの差が大きくなり、メニスカスが維持されにくくなる。なお、メニスカスが維持されないと、ノズル113にインクの吐出不良が生じる。すなわち、循環経路を大気解放していないと、印刷品質は、温度変化、湿度変化、回転速度の影響を受けやすい。従って、発明者は、温度、湿度、回転速度をパラメータにして循環動作を行い、ノズル113の吐出不良の試験を行った。
発明者は、各温度(10℃、18℃、24℃、30℃、35℃)毎に、ポンプ901〜904の速度を変えて、循環動作を行った。発明者は、循環動作後にヘッド部110のノズルから白インクを吐出させて印刷を行い、画素抜けの有無を確認した。合格基準は、画素抜けのないことである。結果は、以下の表1の通りである。
Figure 0006477523
ポンプ901〜904が機械的に動作可能な速度範囲は、一例として、80rpm〜600rpmである。これに対して、上記の試験結果から、循環動作後に画素抜けの生じない、ポンプ901〜904の最大回転速度は、次の通りである。ヘッド部110の温度が10℃の場合には、179rpmである。ヘッド部110の温度が18℃の場合には、225rpmである。ヘッド部110の温度が24℃の場合には、257rpmである。ヘッド部110の温度が30℃及び35℃の場合には、302rpmである。尚、循環動作によりインクを攪拌するには、インクに一定の流速を与える必要が有るため、ポンプ901〜904の回転速度は100rpm以上に設定される必要がある。
また、発明者は、各湿度(20%、35%、50%、80%)毎に、ポンプ901〜904の速度を変えて、循環動作を行った。発明者は、循環動作後に上記同様に画素抜けの有無を確認した。結果は、以下の表2の通りである。
Figure 0006477523
上記の試験結果から、循環動作後に画素抜けの生じない、ポンプ901〜904の最大回転速度は、次の通りである。湿度が20%の場合には、179rpmである。湿度が35%の場合には、225rpmである。湿度が50%の場合には、257rpmである。湿度が80%の場合には、302rpmである。
<循環処理の変形例>
図14のフローチャートを参照して、循環処理の変形例について説明する。図7に示す循環処理においては、CPU11は、経過時間Tの判断を、経過時間の長さに応じて、S3,S4,S6,S8の4段階で行っていた。これに対して、図14のフローチャートの循環処理の変形例では、CPU11は、カートリッジセンサ24の出力を取得する(S20)。次いで、CPU11は、循環動作が可能か判断する(S21)。CPU11は、循環動作が可能と判断した場合に(S21:YES)、前回に行った循環動作からの経過時間Tを取得する(S22)。CPU11は、S22の処理において取得した経過時間Tに応じた、ポンプ901〜904の駆動時間をROM12に記憶してあるデータ一覧から取得する(S23)。
一例として、経過時間Tが、1時間以上1.5時間未満の場合に、温度が10℃未満の場合には、循環時間として120秒が取得され、温度が10℃以上18℃未満の場合には、循環時間として80秒が取得され、温度が18℃以上の場合には、循環時間として60秒が取得される(S23)。また、経過時間Tが、1.5時間以上18時間未満の場合に、温度が10℃未満の場合には、循環時間として120秒×6=720秒が取得され、温度が10℃以上18℃未満の場合には、循環時間として80秒×6=480秒が取得され、温度が18℃以上の場合には、循環時間として60秒×6=360秒が取得される(S23)。また、経過時間Tが、18時間以上66時間未満の場合に、温度が10℃未満の場合には、循環時間として120秒×8=960秒が取得され、温度が10℃以上18℃未満の場合には、循環時間として80秒×8=640秒が取得され、温度が18℃以上の場合には、循環時間として60秒×8=480秒が取得される(S23)。また、経過時間Tが、66時間以上の場合に、温度が10℃未満の場合には、循環時間として120秒×10=1200秒が取得され、温度が10℃以上18℃未満の場合には、循環時間として80秒×10=800秒が取得され、温度が18℃以上の場合には、循環時間として60秒×10=600秒が取得される(S23)。
CPU11は、S23の処理で取得した駆動時間により、ポンプ901〜904を駆動する(S24)。その後、CPU11は、経過時間T=0にリセットし(S25)、処理をS20に戻す。尚、CPU11は、循環動作が可能と判断しない場合にも(S21:NO)、処理をS20に戻す。本循環処理の変形例では、CPU11は、経過時間Tの長さの判断を4回も行う必要が無く、処理が簡単になる。
以上説明したように、上記の実施形態のプリンタ1では、CPU11は、前回の循環動作からの経過時間Tが、定期時間T0は経過しているが(S3:YES)、第一時間T1は経過していない(S4:NO)と判断した場合に、第一供給流路711〜714と循環流路731〜734とが大気と非連通状態にて、インクを1回循環動作(S5)により循環させる第一循環処理を行う。また、CPU11は、経過時間Tが、第一時間T1は経過しているが(S4:YES)、第二時間T2は経過していない(S6:NO)と判断した場合には、第一供給流路711〜714と循環流路731〜734とが大気と非連通状態にて、インクを6回循環動作(S7)により循環させる第二循環処理を行う。インクをより攪拌するには、インクの循環速度を速くするか、インクの循環時間を長くする必要がある。循環経路を大気解放していない状態で、1回循環動作(S5)よりもインクの循環速度を速くすると、ノズル113に形成されたメニスカスが維持されにくくなるおそれがある。これに対して6回循環動作(S7)は、一例として、1回循環動作が6回繰り返される。従って、6回循環動作は、インクの循環速度を速くせずに、循環動作の時間が1回循環動作よりも長くでき、インクを1回循環動作よりも攪拌できる。従って、ノズル113に形成されたメニスカスが維持され、且つ、インクが攪拌されて、印刷品質の低下の発生可能性を低減できる。
前回の循環動作からの時間が第一時間T1以上に長くなれば、インクの成分の沈降は進むが、CPU11は、第一供給流路711〜714と循環流路731〜734とが大気と非連通状態にて、1回循環動作(S5)よりも液体を撹拌させる6回循環動作を行う(S7)。従って、6回循環動作(S7)によりインクの成分の沈降を低減できる。また、第一供給流路711〜714と循環流路731〜734とが大気と非連通であるので、供給流路及び循環流路内のインクの乾燥の防止と、埃等の進入を防止できる。従って、印刷品質の低下の発生可能性を低減できる。
循環経路を大気解放していないと、循環経路分の圧力が大気圧より小さくなりやすく、この圧力により、ノズル113に形成されたメニスカスが維持されにくくなる。この圧力は、インクの粘度に比例し、粘度は、温度、湿度に反比例する。従って、低温、または低湿になると、圧力が大きくなり、大気圧からの差が大きくなるので、メニスカスが維持されにくくなる。一方、ポンプ901〜904の回転速度が上がると圧力が大きくなる。これにより、大気圧からの差が大きくなり、メニスカスが維持されにくくなる。なお、メニスカスが維持されないと、ノズル113にインクの吐出不良が生じる。従って、インクの循環速度を上げられない。循環経路が大気開放されていれば、ポンプ901〜904の回転速度を速くすることができるが、本実施形態では、循環経路が大気と非連通状態であるので、CPU11は、ポンプ901〜904を、低回転速度として155rpmから302rpmの範囲で駆動している。従って、第一供給流路711〜714と循環流路731〜734とが大気と非連通状態であってもインクの圧力変動が、ヘッド部110のノズル113のメニスカスを壊すおそれを低減できる。また、上記実施形態では、第一流路71A,71B内をインクが循環し、ヘッド部110内ではインクの循環が行われない。従って、ヘッド部110内のインクの循環により、ノズル113に形成されたメニスカスが維持されにくくなるおそれを生じない。
プリンタ1では、温度センサ23をヘッド部110に備えている。CPU11は、1回循環動作(S5)、または6回循環動作(S7)の少なくとも一方において、温度センサ23からの入力値に基づく温度が第一温度より高温であれば(S42:YES,S62:YES)、第一高温循環動作(S45,S65)又は、第二高温循環動作(S46,S66)実行し、温度センサ23からの入力値に基づく温度が第一温度以下の低温であれば(S42:NO,S62:NO)、低温循環動作を実行する(S43,S63)。ポンプ901〜904は、一例として、80rpm〜600rpmで回転可能である。低温循環動作においては、ポンプ901〜904は、温度に応じて低回転速度で駆動される。一例として、179rpmである。また、第一高温循環動作又は第二高温循環動作においては、ポンプ901〜904は、温度に応じて低回転速度で駆動される。一例として、302rpmである。低温循環動作(S43,S63)においては、第一高温循環動作(S45,S65)又は、第二高温循環動作(S46,S66)よりも循環時間が長い動作、またはポンプ901〜904の回転速度が遅い動作の少なくともいずれか一方を行う。循環経路を大気解放していないと、循環経路分の圧力が大気圧より小さくなりやすく、この圧力により、ノズル113に形成されたメニスカスが維持されにくくなる。この圧力は、インクの粘度に比例し、粘度は、温度に反比例する。従って、低温になると、圧力が大きくなり、大気圧からの差が大きくなるので、メニスカスが維持されにくくなる。ポンプ901〜904の回転速度に、循環動作時のインクの循環速度は比例している。従って、ポンプ901〜904の回転速度を遅くすると、循環動作も遅くなるので、循環時間が長くなるが、ヘッド部110に掛かるインクの圧力を下げて、ノズル113のメニスカスを壊すおそれを低減できる。上記実施の形態では、CPU11は、温度センサ23からの入力値に応じて、低回転速度として、155rpmから302rpmの範囲でポンプ901〜904を駆動して、第一循環動作、または第二循環動作の少なくともいずれか一方を実行している。従って、ノズル113のメニスカスを壊すおそれを低減できる。
CPU11は、1回循環動作(S5)、または6回循環動作(S7)の少なくとも一方において、温度センサ23からの入力値に基づく温度が10℃以下であれば、179rpm以下の回転速度でポンプ901〜904を駆動させて、低温循環動作を実行している。表1に示す試験結果に基づいて、CPU11は、温度が10℃以下の場合のポンプ901〜904の最高回転速度である179rpmで循環動作を行うことにより、印刷の画素抜けを防止すると共に、低温循環動作の動作時間を短縮できる。
CPU11は、前回の循環動作からの経過時間Tが、第一時間T1は経過しているが(S4:YES)、第二時間T2は経過していないと判断した場合に(S6:NO)、6回循環動作(S7)を実行する。また、CPU11は、前回の循環動作からの経過時間Tが、第二時間T2は経過しているが(S6:YES)、第三時間T3は経過していないと判断した場合に(S8:NO)、8回循環動作を実行する(S9)。また、CPU11は、前回の循環動作からの経過時間Tが、第三時間T3を経過していると判断した場合に(S8:YES)、10回循環動作を実行する(S10)。従って、前回の循環動作からの経過時間Tが長くなるほど、長い時間の循環動作が行われる。前回の循環動作からの時間が長くなるほど、インクの成分の沈降は進むが、循環動作の時間は長くなるのでインクの攪拌時間が長くなる。従って、インクの成分の沈降を低減できる。
CPU11は、前回の循環動作からの経過時間Tが、定期時間T0を経過していないと判断した場合には(S3:NO)、循環動作を行わない。経過時間Tが、定期時間T0を経過していない場合には、インクの成分の沈降が少ないので、無駄な循環動作を防止できる。
CPU11は、カートリッジセンサ24からの入力により、カートリッジ311,312の装着示す信号を検出している状態でなければ(S2:YES)、1回循環動作(S5)、6回循環動作(S7)、8回循環動作(S9)、10回循環動作(S10)を行わない。インク供給口611,612には、弁が設けられていないので、カートリッジ311,312が装着されていない状態で、循環動作を行うと、インク供給口611,612からインクが漏れるおそれが有るからである。従って、カートリッジ311,312の未装着状態での循環動作を防止できる。
<湿度による1回循環動作>
プリンタ1では、湿度センサ25を備えている。以下に、湿度センサ25からの入力値に基づいて求めた湿度による1回循環動作及び6回循環動作を説明する。以下の説明では、第一湿度及び第二湿度は、ROM12に記憶されている。なお、第一湿度は第二湿度よりも低い。ポンプ901〜904の回転速度もROM12に記憶されている。図8に示す1回循環動作のサブルーチンでは、CPU11は、温度を基準にして、低温循環動作、第一高温循環動作、及び第二高温循環動作の何れかを選択していた。CPU11は、1回循環動作(S5)を、図10に示す湿度による1回循環動作のサブルーチンに従って行うようにしてもよい。初めに、CPU11は、湿度センサ25の出力を取得する(S141)。CPU11は、湿度センサ25の出力を入力値として、湿度を求める。CPU11は、求めた湿度が第一湿度より多湿か判断する(S142)。
CPU11は、湿度センサ25からの入力値に基づいて求めた湿度が第一湿度より多湿でないと判断した場合には(S142:NO)、低湿循環動作を行う(S143)。例えば、第一湿度が20%である場合には、低湿循環動作の一例として、循環時間が120秒、ポンプ901〜904の回転の最高速度が179rpm以下になるように、CPU11は、ポンプ駆動部900を制御して、ポンプ901〜904を駆動する(S143)。また、CPU11は、湿度センサ25からの入力値に基づいて求めた湿度が第一湿度より多湿であると判断した場合には(S142:YES)、CPU11は、湿度センサ25からの入力値に基づいて求めた湿度が第二湿度より多湿か判断する(S144)。CPU11は、湿度センサ25からの入力値に基づいて求めた湿度が第二湿度より多湿でないと判断した場合には(S144:NO)、第一多湿循環動作を行う(S145)。一例として、第二湿度が35%である場合には、第一多湿循環動作として循環時間が80秒、ポンプ901〜904の回転の最高速度が低湿循環動作時の回転速度より大きく、225rpm未満の回転速度になるように、CPU11は、ポンプ駆動部900を制御して、ポンプ901〜904を駆動する(S145)。
CPU11は、湿度センサ25からの入力値に基づいて求めた湿度が第二湿度より多湿であると判断した場合には(S144:YES)、第二多湿循環動作を行う(S146)。一例として、第二湿度が35%である場合には、第二多湿循環動作として、循環時間が60秒、ポンプ901〜904の回転の最高速度が第一多湿循環動作時の回転速度より大きく、225rpm以下の回転速度になるように、CPU11は、ポンプ駆動部900を制御して、ポンプ901〜904を駆動する(S146)。その後、CPU11は、処理をS5に戻し、1回循環動作(S5)が終了する。CPU11は、経過時間T=0にリセットし(S11)、処理をS1に戻す。
<湿度による6回循環動作>
図9に示す6回循環動作のサブルーチンでは、CPU11は、温度を基準にして、低温循環動作、第一高温循環動作、及び第二高温循環動作の何れかを選択していた。CPU11は、6回循環動作(S7)を、図11に示す湿度による6回循環動作のサブルーチンに従って行うようにしてもよい。湿度による6回循環動作は、湿度による1回循環動作が6回続けて行われる動作である。図11に示す湿度による6回循環動作のサブルーチンのS161〜S166の処理は、図10に示す湿度による1回循環動作のサブルーチンのS141〜S146の処理と同じであるので、説明は省略する。湿度による6回循環動作のサブルーチンにおいて、低温循環動作(S163)、第一多湿循環動作(S165)、又は、第二多湿循環動作(S166)の何れかが行われると、CPU11は、循環動作の回数を数えるカウンタnを、n=n+1とする(S167)。次いで、CPU11は、n=6か判断する(S168)。CPU11は、n=6でないと判断した場合には(S168:NO)、例えば5秒のウエイトを行い(S170)、処理をS161に戻す。CPU11は、n=6であると判断した場合には(S168:YES)、カウンタnを0にリセットし(S169)、その後、処理をS7に戻し、6回循環動作(S7)が終了する。CPU11は、経過時間T=0にリセットし(S11)、処理をS1に戻す。尚、湿度による8回循環動作及び湿度による10回循環動作も上記同様に行ってもよい。
以上説明したように、CPU11は、1回循環動作(S5)、または6回循環動作(S7)の少なくとも一方において、湿度センサ25からの入力値に基づく湿度が第一湿度より多湿であれば(S142:YES,S162:YES)、第一多湿循環動作(S145,S165)又は第二多湿循環動作(S146,S166)を実行し、湿度センサ25からの入力値に基づく湿度が第一湿度以下の低湿であれば(S142:NO,S162:NO)、低湿循環動作を実行する(S143,S163)。低湿循環動作は、多湿循環動作よりも循環時間が長い、または、ポンプ901〜904の回転速度が低速の少なくともいずれかの動作である。循環経路を大気解放していないと、循環経路分の圧力が大気圧より小さくなりやすく、この圧力により、ノズル113に形成されたメニスカスが維持されにくくなる。この圧力は、インクの粘度に比例し、粘度は、湿度に反比例する。従って、低湿になると、圧力が大きくなり、大気圧からの差が大きくなるので、メニスカスが維持されにくくなる。一方、ポンプ901〜904の回転速度が上がると圧力が大きくなる。これにより、大気圧からの差が大きくなり、メニスカスが維持されにくくなる。なお、メニスカスが維持されないと、ノズル113にインクの吐出不良が生じる。従って、湿度が低湿の場合には、ポンプ901〜904の回転速度を多湿循環動作よりも遅くすると、循環動作も遅くなるので、循環時間が長くなるが、ヘッド部110に掛かるインクの圧力を下げて、ノズル113のメニスカスを壊すおそれを低減できる。
CPU11は、1回循環動作(S5)、または6回循環動作(S7)の少なくとも一方において、湿度センサ25からの入力値に基づく湿度が20%以下であれば、179rpm以下の回転速度でポンプ901〜904を駆動させて、低湿環動作を実行している。表に示す試験結果に基づいて、湿度が20%以下の場合のポンプ901〜904の最高回転速度である179rpmで循環動作を行うことにより、印刷の画素抜けを防止すると共に、低湿循環動作の動作時間を短縮できる。
本実施形態において、プリンタ1が、本発明の「印刷装置」の一例である。カートリッジ311,312が、本発明の「貯留部」の一例である。第一供給流路711〜714が、本発明の「供給流路」の一例である。循環流路731〜734が、本発明の「循環流路」の一例である。ヘッドユニット100,200が本発明の「ヘッド」の一例である。ポンプ901〜904が、本発明の「循環手段」の一例である。CPU11が、本発明の「制御部」の一例である。温度センサ23が、本発明の「温度検出手段」の一例である。ディスプレイ50が、本発明の「表示手段」の一例である。カートリッジセンサ24が、本発明の「装着信号を出力するセンサ」の一例である。湿度センサ25が、本発明の「湿度検出手段」の一例である。1回循環動作(S5)が本発明の「第一循環動作」の一例である。1回循環動作(S5)を実行する処理が、本発明の「第一循環処理」の一例である。6回循環動作(S7)が本発明の「第二循環動作」の一例である。6回循環動作(S7)を実行する処理が、本発明の「第二循環処理」の一例である。8回循環動作(S9)又は10回循環動作(S10)が、本発明の「第三循環動作」の一例である。8回循環動作(S9)又は10回循環動作(S10)を実行する処理が、本発明の「第三循環処理」の一例である。S22の処理が、本発明の「第一取得処理」の一例である。S23の処理が、本発明の「第二取得処理」の一例である。S24の処理が、本発明の「駆動処理」の一例である。S3の処理が、本発明の「定期判断処理」の一例である。S4の処理が、本発明の「第一判断処理」の一例である。S6の処理が、本発明の「第二判断処理」の一例である。低温循環動作(S43,S63)が、本発明の「低温循環動作」の一例である。第一高温循環動作(S45,S65)又は第二高温循環動作(S46,S66)が、本発明の「高温循環動作」の一例である。低湿循環動作(S143,S163)が、本発明の「低湿循環動作」の一例である。第一多湿循環動作(S145,S165)又は第二多湿循環動作(S146,S166)が、本発明の「高湿循環動作」の一例である。ポンプ901〜904の低回転速度の一例が155rpmから302rpmであり、302rpmを越える回転速度が高回転速度の一例である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。例えば、循環手段は、ポンプ901〜904以外のものを用いてもよい。例えば、第一供給流路711〜714と循環流路731〜734とにおいて、離間した2点間の圧力に差を生じるように、圧力を調整する圧電アクチュエータ等を設けてもよい。また、カートリッジ311,312内のインクを収容した袋を圧電アクチュエータ等で押圧して、インクに圧力を与えて循環動作を行うようにしてもよい。温度センサ23は、サーミスタに限られずの他の温度検出素子でもよい。また、カートリッジセンサ24は、光センサに限られず、接触を検出するマイクロスイッチでもよい。
また、定期時間T0、第一時間T1、第二時間T2、第三時間T3は、上記実施の形態に記載の時間に限られず、プリンタ1の特性と設置環境に合わせて適宜設定すればよい。ポンプ901〜904の回転速度も上記実施の形態に記載の回転速度に限られず、ポンプ901〜904の特性と設置環境に合わせて適宜設定すればよい。また、S70及びS170のウエィトは5秒に限られず、10秒等適宜設定すればよい。S70及びS170のウエィトを設けなくてもよい。第二循環動作は、1回循環動作を6回繰り返しているが、必ずしも6回に限られない、プリンタ1の特性と設置環境に合わせて適宜設定すればよい。第三循環動作は、1回循環動作を8回又は10回繰り返しているが、必ずしも8回又は10回に限られない、プリンタ1の特性と設置環境に合わせて適宜設定すればよい。また、S42及びS62の判断処理の第一温度は10℃に限られない。プリンタ1の特性と設置環境に合わせて適宜設定すればよい。例えば、第一温度は18℃等でもよい。ディスプレイ50に表示された残り時間を示す画面50Aに、キャンセルのアイコンを表示して、循環動作をキャンセルできるようにしてもよい。また、循環速度Vcを生じるポンプ901〜904の回転速度は、225rpm以下あればよいが、望ましくは、179rpmであってもよい。循環速度Vbを生じるポンプ901〜904の回転速度は、302rpm以下であればよい。ポンプ901〜904の低回転速度は、100rpmから302rpmの範囲であってもよい。
例えば、上記実施形態では、プリンタ1は、インク流路系700において、白インクについて循環動作を実行している。プリンタ1は、白インクを循環させる構成と同様の構成(分岐部753A,753B、接続流路702A,703A,702B,70B、循環流路731〜734、およびポンプ901〜904)を第二流路721〜724に設けることによって、カラーインクを循環させてもよい。この場合、フィルタ部681〜688に相当する構成を第二流路721〜724に設けてもよい。
ヘッドユニット100,200から吐出される液体はインクに限られず、例えば染色された布帛の色を脱色する抜染剤であってもよい。また、循環流路731〜734の一端部が、カートリッジ311,312に接続されてもよい。循環流路731〜734の他端部が、ヘッド部110に接続されていても良い。具体的には、循環流路731〜734の他端部が接続部761A〜764Aに、各々接続されていてもよい。この場合には、ヘッド部110内でもインクの循環を行うことができるが、ヘッド外循環の方が循環によるメニスカスへの影響が小さいと考えられる。
1 プリンタ
11 CPU
23 温度センサ
24 カートリッジセンサ
25 湿度センサ
80 装着部
100,200 ヘッドユニット
121〜124 ノズル配列
311,312 カートリッジ
711〜714 第一供給流路
731〜734 循環流路
901〜904 ポンプ

Claims (14)

  1. 液体を吐出するノズルを備えるヘッドと、
    前記液体を貯留する貯留部と、
    前記ヘッドと前記貯留部とに接続し、前記貯留部から前記ヘッドへ前記液体を供給する供給流路と、
    一端が前記貯留部、または上流側の前記供給流路に接続し、他端が前記ヘッド、または下流側の前記供給流路と接続する循環流路と、
    前記供給流路と前記循環流路とを介して前記液体を循環させる循環手段と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前回の循環動作から第一時間が経過しているか判断する第一判断処理と、
    前記第一判断処理により前記第一時間が経過していないと判断された場合に、前記供給流路と前記循環流路とが大気と非連通である非連通状態にて、前記液体を第一循環動作により循環させる第一循環処理と、
    前記第一判断処理により前記第一時間が経過していると判断された場合に、前記非連通状態にて、前記第一循環動作よりも前記液体を撹拌させる第二循環動作を実行する第二循環処理と、
    を実行することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記制御部は、前記第二循環処理において、前記第一循環動作よりも駆動時間が長い前記第二循環動作を実行することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記循環手段は、ポンプであり、
    前記ポンプは低回転速度と高回転速度とで駆動可能であり、
    前記制御部は、前記低回転速度で前記ポンプを駆動させ、前記第一循環動作、または前記第二循環動作の少なくともいずれか一方を実行することを特徴とする請求項2記載の印刷装置。
  4. 前記制御部は、前記低回転速度として、155rpmから302rpmの範囲で前記ポンプを駆動させ、前記第一循環動作、または前記第二循環動作の少なくともいずれか一方を実行して、前記供給流路内において前記液体の循環を行うことを特徴とする請求項3記載の印刷装置。
  5. 温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記制御部は、前記第一循環動作、または前記第二循環動作の少なくともいずれか一方として、前記温度検出手段からの入力値に基づく温度が第一温度より高温であれば、高温の場合に前記液体を循環させる動作である高温循環動作を実行し、前記温度検出手段からの入力値に基づく温度が第一温度以下の低温であれば、前記高温循環動作よりも循環時間が長い、または前記ポンプの回転速度が遅い条件の少なくともいずれか一方である低温循環動作を実行することを特徴とする請求項3、または4記載の印刷装置。
  6. 前記制御部は、前記第一循環動作、または前記第二循環動作の少なくともいずれか一方として、前記温度検出手段からの入力値に基づく温度が10℃以下であれば、179rpm以下の回転速度で前記ポンプを駆動させて、前記低温循環動作を実行して、前記供給流路内において前記液体の循環を行うことを特徴とする請求項5記載の印刷装置。
  7. 前記制御部は、
    前記第一判断処理により、前記第一時間が経過していると判断された場合に、前記第一時間よりも長い第二時間が経過しているかを判断する第二判断処理と、
    前記第二判断処理により経過していないと判断されると、前記第二循環動作を実行する前記第二循環処理と、
    前記第二判断処理により前記第二時間が経過していると判断された場合に、前記第二循環動作よりも前記液体が撹拌される第三循環動作を実行する第三循環処理と、
    を実行することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の印刷装置。
  8. 前記制御部は、
    前回の循環動作から前記第一時間よりも短い定期時間が経過しているか判断する定期判断処理を実行し、
    前記定期判断処理により前記定期時間が経過していないと判断された場合に、循環動作を実行しないことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の印刷装置。
  9. 前記貯留部が前記印刷装置に装着されていることを示す装着信号を出力するセンサを備え、
    前記制御部は、前記第一循環処理、および前記第二循環処理において、前記センサから装着信号が入力されている状態で、前記第一循環動作、および前記第二循環動作を実行することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の印刷装置。
  10. 前記循環手段による前記液体の前記循環動作の残り時間を表示する表示手段を備え、
    前記制御部は、前記第二循環動作及び前記第三循環動作の場合には、前記表示手段に前記循環動作の残り時間を表示することを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
  11. 湿度を検出する湿度検出手段を備え、
    前記制御部は、前記第一循環動作、または前記第二循環動作の少なくともいずれか一方として、前記湿度検出手段からの入力値に基づく温度が第一湿度より多湿であれば、多湿の場合に前記液体を循環させる動作である多湿循環動作を実行し、前記湿度検出手段からの入力値に基づく湿度が前記第一湿度以下の低湿であれば、前記多湿循環動作よりも循環時間が長い、または前記循環手段としてのポンプの回転速度が低速の少なくともいずれか一方である低湿循環動作を実行することを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の印刷装置。
  12. 前記制御部は、前記第一循環動作、または前記第二循環動作の少なくともいずれか一方として、前記湿度検出手段からの入力値に基づく湿度が20%以下であれば、179rpm以下の回転速度で前記ポンプを駆動させて、前記低湿循環動作を実行することを特徴とする請求項11に記載の印刷装置。
  13. 液体を吐出するノズルを備えるヘッドと、
    前記液体を貯留する貯留部と、
    前記ヘッドと前記貯留部とに接続し、前記貯留部から前記ヘッドへ前記液体を供給する供給流路と、
    一端が前記貯留部、または上流側の前記供給流路に接続し、他端が前記ヘッド、または下流側の前記供給流路と接続する循環流路と、
    前記供給流路と前記循環流路とを介して前記液体を循環させる循環手段と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前回の循環動作からの経過時間を取得する第一取得処理と、
    前記第一取得処理により取得された前記経過時間に応じた駆動時間を取得する第二取得処理と、
    前記供給流路と前記循環流路とが大気と非連通である非連通状態にて、前記第二取得処理により取得された前記駆動時間で前記循環手段を駆動させる駆動処理と、
    を実行すること特徴とする印刷装置。
  14. 液体を吐出するノズルを備えるヘッドと、
    前記液体を貯留する貯留部と、
    前記ヘッドと前記貯留部とに接続し、前記貯留部から前記ヘッドへ前記液体を供給する供給流路と、
    一端が前記貯留部、または上流側の前記貯留部に接続し、他端が前記ヘッド、または下流側の前記供給流路と接続する循環流路と、
    前記供給流路と前記循環流路とを介して前記液体を循環させる循環手段と、
    を備えた印刷装置の制御部が実行するコンピュータプログラムであって、
    前記制御部に
    前回の循環動作から第一時間が経過しているか判断する第一判断処理と、
    前記第一判断処理により前記第一時間が経過していないと判断された場合に、前記供給流路と前記循環流路とが大気と非連通である非連通状態にて、前記液体を第一循環動作により循環させる第一循環処理と、
    前記第一判断処理により前記第一時間が経過していると判断された場合に、前記非連通状態にて、前記第一循環動作よりも前記液体を撹拌させる第二循環動作を実行する第二循環処理と、
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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