JP6477446B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ユーザ側の通信装置がバッファに滞留しているデータの量を無線基地局に報告することで、無線基地局がその滞留しているデータの量に応じた通信リソースを割り当てる無線通信システムで用いられる通信装置に関する。
近年、HSPA(High Speed Packet Access)やLTE(Long Term Evolution)等といった広域無線通信規格の登場により、高速な無線通信サービスが広く提供されるようになった。
LTEのアップリンク通信では、FDMA(Frequency-Division Multiple Access)ベースの無線アクセス方式が採用されている。すなわち、無線基地局(いわゆるeNodeB:evolved NodeB)が、ユーザ側の通信装置(以降、UE:User Equipment)に対し、UEが保持している未送信のデータ量に応じた通信帯域を与えることで、通信リソースの効率的な運用を実現する。
具体的には、UEは、自分自身が備えるバッファにアップリンクで送信すべきデータが到着した場合、グラントの割り当てを要求するスケジューリングリクエスト(SR:Scheduling Request)を、アップリンク制御チャネル(以降、PUCCH:Physical Uplink Control Channel)で送信する。ここでのグラントとは、アップリンクデータを送信する際に利用する周波数やタイミング、変調方式等を指す。PUCCHは、通信の接続制御のためのアップリンク通信に用いられる通信チャネルである。
無線基地局は、UEからのSRを受信するとグラントを割り当てて、当該割り当てたグラントでデータの送信を実施するように、ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)で指示する。なお、PDCCHは、通信の接続制御のためのダウンリンク通信に用いられる通信チャネルである。
UEは、無線基地局から指示されたグラントに対応するPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を用いて、送信待ち状態のデータとしてバッファに蓄積されているデータの量を示すバッファ状態報告(以降、BSR:Buffer Status Report)を送信する。PUSCHは、アップリンクのデータを送信するための共有データチャネルである。
無線基地局は、BSRを受信すると、当該BSRに示されているデータ量に応じたグラントを再度割り当てて、当該割り当てたグラントにてバッファに格納されているデータを送信するようにPDCCHで指示する。そして、UEは、指示されたグラントを用いて順次バッファ中のデータを送信していく。
また、UEは、BSRの送信をトリガとして、再送BSRタイマ(いわゆるretx-BSR-timer)を起動する。この再送BSRタイマは、BSRが欠損したと見なして、BSRを再度送信するためのタイマである。再送BSRタイマが満了するまでにグラントを指示する無線基地局からの制御データを受信しなければ、UEは、SRの送信、グラントの受信、BSRの再送といった処理を実施する。
なお、BSRは、再送BSRタイマが満了した時だけでなく、特許文献1に開示のように、Periodic BSRタイマが満了した時などにも送信される。
特開2014−138310号公報
近年は、スマートフォン等の携帯端末だけでなく、車両や、工作機器、自動販売機等にも、こういった高速なデータ通信を実現する広域無線通信規格に準拠した無線通信を実施する機能(以降、広域無線通信機能)を備えさせようとする動きがある。種々の物体に無線通信機能を付加することで、製品/サービスの付加価値を向上させたり、アフターサービスを充実させたり、業務効率を改善したりすることが可能となるためである。
例えば工作機器に広域無線通信機能を付与すれば、稼働時間、状態、位置を遠隔で監視することが出来るようになる。また、車両に広域無線通信機能を付与することで、交通情報やナビゲーション等の情報サービスをリアルタイムに提供したり、位置情報、運行状況、車室内温度などを遠隔でリアルタイムに監視したりすることができる。
このような無線通信機能の利用目的(換言すれば用途)が多様化するにつれて、より一層、通信のリアルタイム性(換言すれば、より低遅延な通信)を要求するサービス、及び、当該サービスを実現するためのアプリケーションソフトウェア(以降、アプリ)の登場が想定される。
しかしながら、UEは、送信したBSRが欠損してしまった場合、再送BSRタイマが満了するまではアップリンク通信を再開できない。つまり、再送BSRタイマが起動してから満了するまでの時間が、通信遅延の要因となりうる。
そのような事情を鑑みると、低遅延な通信を要求するアプリに対しては、再送BSRタイマの設定値は相対的に小さい値に設定することが好ましい。一方、リアルタイム性の要求がそこまで高くないアプリに対しては、BSRが過剰に送信されること抑制するために、再送BSRタイマは相対的に大きい値に設定されていることが望ましい。
つまり、或るUEにおける再送BSRタイマの設定値は、当該UEが提供する無線通信機能を利用するアプリが要求するリアルタイム性に応じた値に設定されることが好ましい。しかしながら、現状、再送BSRタイマの設定値は、無線基地局から通知される値(以降、通知設定値)が適用される構成となっている。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、所定のサービスを提供するアプリケーションソフトウェアが要求するリアルタイム性に応じた値を再送BSRタイマの設定値として適用可能な通信装置を提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、バッファに滞留しているデータの量を示すバッファ状態報告を、無線基地局に送信する送信処理部(F1)と、バッファ状態報告を送信してからの経過時間が、タイマ設定値として設定されている時間となった場合にバッファ状態報告を再送するための処理を実行する再送処理部(F3)と、を備える通信装置と、通信装置から送信されてくるバッファ状態報告に示されているデータ量に応じて、当該通信装置に対して通信リソースを割り当てる無線基地局と、を備える無線通信システムで用いられる通信装置であって、無線基地局から配信される、タイマ設定値として採用すべき値である配信値を取得し、当該配信値を、所定の記憶媒体を用いて実現される配信値記憶部
(M2)に格納する配信値格納処理部(F2)と、配信値の代わりにタイマ設定値として設定可能な値である代理値を予め記憶している代理値記憶部(M3)と、タイマ設定値として代理値を採用するための条件である代理値適用条件が充足されているか否かを判定する判定部(F4)と、判定部の判定結果に基づいてタイマ設定値を変更する設定値変更部(F5)と、を備え、判定部は、バッファにデータが存在しているか否かを代理値適用条件の1つとして判定するように構成されており、設定値変更部は、判定部によってバッファにデータ存在していると判定されている場合には、配信値を取得している場合であっても代理値をタイマ設定値に設定する一方、判定部によってバッファにデータが存在していないと判定されている場合には、配信値をタイマ設定値に設定するように構成されていることを特徴とする。
以上の構成を備える通信装置としてのUEは、代理値適用条件が充足されている場合には、タイマ設定値として代理値を適用する。したがって、代理値として、当該UEと協働する所定のアプリケーションソフトウェア(以降、アプリ)が要求する低遅延性を実現する値を設定しておけば、所定のサービスを提供するアプリケーションソフトウェアが要求するリアルタイム性に応じた値を再送BSRタイマの設定値として適用することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本実施形態に係る無線通信システム100の概略的な構成を示す図である。 UE10と無線基地局20との通信手順を説明するための図である。 UE10と無線基地局20との通信手順を説明するための図である。 UE10の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 バッファM1の使われ方を説明するための概念図である。 アプリ毎の代理値Trepの一例を示す図である。 設定値変更関連処理のフローチャートである。 設定値変更処理のフローチャートである。 実施形態の作動を説明するための概念図である。 実施形態の作動を説明するための概念図である。 変形例3における設定値変更関連処理について説明するためのフローチャートである。 UE10の使われ方に応じた代理値Trepについて説明するための図である。 UE10の用途に応じた代理値Trepの一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。図1は、本発明に係る無線通信システム100の概略的な構成の一例を示す図である。無線通信システム100は、広域無線通信規格としてのLTEに準拠した無線通信を提供するシステムである。
無線通信システム100は、図1に示すように、ユーザ側の通信装置としてのユーザ装置(以降、UE)10と、無線基地局20とを備える。無線基地局20は、いわゆるeNodeBとして機能する設備であり、各UE10に対する通信リソースの割り当て(つまりスケジューリング)を行う。
UE10が請求項に記載の通信装置に相当する。なお、図1においては便宜上、UE10を1つしか図示していないが、実際には複数のUE10が存在しうる。また、無線基地局20も同様に、複数存在しうる。
UE10は、スマートフォンやタブレット端末等の携帯型通信端末であってもよいし、車両に搭載された通信端末であっても良い。さらに、UE10は、工作機器や、重機、飲料缶等の自動販売機などに備えられていても良い。ここでは一例として、UE10は車両で用いられる通信装置とし、当該UE10が用いられている車両を自車両とも記載する。
<無線通信システム100の概要>
まずは、UE10と無線基地局20との通信手順の概要について述べる。なお、以降では、UE10から無線基地局20へ向かう通信回線をアップリンク、無線基地局20からUE10へ向かう通信回線をダウンリンクと記載する。LTEのアップリンク通信では、FDMAベースの無線アクセス方式が採用されており、無線基地局20が、各UE10に対して、UE10が保持している未送信のデータ量に応じた通信リソースを与える。
より具体的には、次の通りである。まず、UE10は、自分自身が備えるバッファに、アップリンクで送信するためのデータが到着した場合、図2に示すように、当該データの送信許可を要求するSRを、PUCCHで無線基地局20に送信する。図2中の時刻Taは、UE10がSRを送信するタイミングを表している。
なお、バッファに到着するデータの提供元としては、UE10自分自身、又は、UE10と相互通信可能に接続されているコンピュータにインストールされているアプリケーションソフトウェア(以降、アプリ)である。便宜上、ここでは一例として、UE10自分自身にアプリがインストールされているものとする。また、バッファに到着するデータには、通信の接続制御用のデータも含まれる。
無線基地局20は、UE10からのSRを受信すると、当該UE10に対してバッファ状態報告(以降、BSR:Buffer Status Report)を送信するためのグラントを割り当てる。BSRは、送信待ち状態のデータとしてバッファに蓄積されているデータ量を示すデータである。また、ここでのグラントとは、前述の通信リソースに相当するものであって、データを送信する際に利用する周波数やタイミング、変調方式等を指す。
なお、UE10によるBSRやデータの送信には、PUSCHが利用される。つまり、SRの受信に基づいて無線基地局20が割り当てるグラントは、PUSCHのグラントである。
そして、無線基地局20は、UE10に対して当該割り当てたグラントを、PDCCHで通知する。以降では便宜上、無線基地局20が送信する、アップリンク通信のためのグラントを示す通信パケットを、グラント指定データと記載する。図2中の時刻Tbは、無線基地局20がグラント指定データを送信するタイミングを表している。
UE10は、無線基地局20から送信されたグラント指定データを受信すると、無線基地局20から指定されたグラントに対応するPUSCHを使用してBSRを送信する。図2中の時刻Tcは、UE10がBSRを送信するタイミングを表している。
なお、BSR送信用に割り当てられたグラントが、BSRの送信に必要な通信リソースに対して余裕がある場合、UE10は、当該余剰分の通信リソースを用いてバッファに格納されているデータの一部又は全部を送信することができる。
無線基地局20は、UE10からのBSRを受信すると、当該BSRに示されているデータ量に応じたグラントを再度割り当てて、当該割り当てたグラントを通知するグラント通知データを送信する。図中の時刻Tdは、BSRに対する応答としてのグラント通知データを送信するタイミングを表している。そして、UE10は、時刻Te以降において、指示されたグラントを用いてバッファに滞留しているデータを順次送信していく。
なお、LTEではアップリンク通信に複数の論理チャネルが用いられる。複数の論理チャネルは、複数の論理チャネルグループ(以降、LCG:Logical Channel Group)に分類されている。ここでは一例として、論理チャネルは、LCG1、LCG2、LCG3、LCG4の4つのLCGに分類されているものとする。どの論理チャネルがどの論理チャネルグループに属するかに関しては適宜設計さればよい。
各LCGにはLCG番号が割り当てられており、当該LCG番号によって種々のLCGは互いに区別される。各論理チャネルには、固有の論理チャネル識別子(以降、LCID:Logical Channel ID)が割り当てられており、当該LCIDによって当該論理チャネルが何れのLCGに属するかも識別される。つまり、各LCIDは4つのLCG番号の何れかと対応付けられている。
また、データのヘッダには、データ送信に用いる論理チャネルのLCIDが記述されている。データが何れの論理チャネルを用いるかは、当該データを生成したアプリに応じて決定される。どのアプリのデータ送信にどの論理チャネルを使用するかに関しても適宜設計さればよい。種々のアプリのそれぞれに対して、そのアプリが使用すべき論理チャネルのLCIDが割り当てられている。
ところで、UE10は、時刻TcでのBSRの送信をトリガとして、再送BSRタイマ(いわゆるretx-BSRタイマ)を起動する。この再送BSRタイマは、BSRが欠損したと見なして、BSRを再度送信する必要があると判定するためのタイマである。再送BSRタイマが計測する時間の設定値(以降、タイマ設定値Tretx)として採用すべき値は、無線基地局20から配信される。便宜上、無線基地局20から配信される、再送BSRタイマの設定値として採用すべき値のことを、配信値Tdlvと称する。
上述した図2は、再送BSRタイマが満了となるまでに、グラント通知データを受信できた場合のUE10の作動を表していた。他の事例として、再送BSRタイマが満了となるまでに、グラント通知データを受信できなかった場合のUE10の作動を図3に示す。
UE10は、再送BSRタイマが満了となるまでにグラント通知データを受信できなかった場合、データを送信するためのグラントを取得するための一連の処理を、SRの送信からやり直す。つまり、時刻TxにてSRを再度送信し、グラント指示データを受信することができれば、時刻Tcの時と同様に、時刻TzにてBSRを再送する。なお、図3中の時刻Tyは、無線基地局20が、UE10が再送したSRに対するグラント指示データを送信したタイミングを表している。
<UE10の構成について>
次に本実施形態にかかるUE10の構成及び作動について説明する。本実施形態に係るUE10は、図4に示すように、アンテナ11、トランシーバ12、アプリケーション部13、及び通信制御部14を備える。
アンテナ11は、無線基地局20と通信するためのアンテナである。アンテナ11は、LTEで用いられる周波数帯の電波を送受信可能に構成されている。アンテナ11は、トランシーバ12と電気的に接続されている。
トランシーバ12は、LTEの無線通信プロトコルにおける物理レイヤを担当する通信モジュールである。トランシーバ12は、アンテナ11にて受信した受信信号に対して、アナログデジタル変換処理や復調処理といった所定の処理を施すことでデジタル値によって表現された情報系列(つまりデジタルデータ)に変換する。そして、その受信信号に対応するデータを、通信制御部14に提供する。
また、トランシーバ12は、通信制御部14から入力されたデータに対して、符号化や、変調、デジタルアナログ変換等の処理を施すことで、入力されたデータに対応する搬送波信号を生成する。そして、生成した搬送波信号をアンテナ11に出力し、電波して放射させる。
アプリケーション部13は、CPU、RAM、フラッシュメモリ、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。フラッシュメモリには、種々のアプリがインストールされている。アプリケーション部13は、当該インストールされているアプリを実行して、アップリンク送信用のデータを生成する。そして、生成したデータを通信制御部14に提供する。アプリケーション部13にインストールされているアプリの内容は適宜設計されれば良い。
便宜上、アプリケーション部13には、アプリW、アプリX、アプリY、及びアプリZの、4種類のアプリがインストールされているものとする。また、アプリXは、他のアプリW、アプリY、及びアプリZよりも相対的に高いリアルタイム性(換言すれば、より低遅延な通信)を要求するアプリとする。例えばアプリXは、ドライバの運転操作を支援するアプリであって、所定のサーバと逐次無線通信することで、ドライバの運転操作の手助けとなるリアルタイムな情報(以降、運転支援情報)を取得する。運転支援情報は、例えば、自車両周辺に存在する他車両の現在位置や車速、進行方向などを示す情報などとすればよい。
通信制御部14は、通常のコンピュータを主体として構成されており、CPU、RAM、ROM、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。ROMには、通常のコンピュータを、本実施形態におけるUE10として機能させるためのプログラム(以降、通信制御プログラム)等が格納されている。
なお、上述の通信制御プログラムは、非遷移的実体的記録媒体(non- transitory tangible storage medium)に格納されていればよい。CPUが通信制御プログラムを実行することは、通信制御プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。
通信制御部14は、機能ブロックとして、送信処理部F1、受信データ取得部F2、BSR再送処理部F3、判定部F4、設定値変更部F5、バッファM1、配信値記憶部M2、及び代理値記憶部M3を備える。
送信処理部F1、受信データ取得部F2、BSR再送処理部F3、判定部F4、及び設定値変更部F5のそれぞれは、CPUが当該通信制御プログラムを実行することによって(換言すればソフトウェアとして)実現されればよい。なお、他の態様として、送信処理部F1、受信データ取得部F2、BSR再送処理部F3、判定部F4、及び設定値変更部F5のそれぞれは、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ等のいずれかによって実現されてもよい。ハードウェアによる実現には、1つ又は複数のICを用いて実現される態様も含む。
バッファM1、配信値記憶部M2、及び代理値記憶部M3のそれぞれは、RAM等の書き換え可能な記憶媒体を用いて実現されればよい。なお、代理値記憶部M3として用いられる記憶領域は、配信値記憶部M2として用いられる記憶領域とは異なる記憶領域である。
配信値記憶部M2は、無線基地局20から配信される配信値Tdlvを記憶する。また、代理値記憶部M3は、配信値Tdlvの代わりにタイマ設定値Tretxとして採用する値である代理値Trepを記憶している。代理値Trepは、アプリケーション部13にインストールされているアプリが要求する無線通信のリアルタイム性(換言すれば低遅延性)を提供するための値となっている。
ここでは一例として代理値Trepは、アプリXが要求するリアルタイム性を提供するために、適宜設計された値に設定されている。代理値Trepの具体的な値は、UE10のユーザや、UE10の設計者、アプリXの開発者等によって適宜決定されれば良い。アプリ毎の代理値Trepの一例を図6に示す。
図6に示すように、例えばアプリXのような運転支援を実施するアプリや、予防安全系のアプリなどといった、より安全な交通社会の実現に寄与するアプリに対する代理値Trepは、相対的に小さい値(例えば10)に設定することが好ましい。また、自動販売機や工作機器等の稼働状況を監視するアプリに対する代理値Trepは、相対的に大きい値(例えば640)に設定する。ウェブブラウジングなどといった、安全性の向上というよりかはむしろ当該UE10のユーザのみの快適性や利便性を提供するアプリにおける代理値Trepは、中間的な値(例えば320)に設定することが好ましい。
なお、本実施形態では一例として代理値Trepは、アプリXが要求するリアルタイム性に応じた値に設定されているものとするが、これに限らない。代理値Trepは、UE10にインストールされている特定のアプリが要求するリアルタイム性に応じた値となっていることが好ましい。便宜上、本実施形態における代理値Trepは、無線基地局20から配信される配信値Tdlvの想定値(例えば平均値や中央値等)よりも小さい値とする。なお、代理値Trepは、配信値Tdlvが取りうる値の範囲の最小値としてもよい。
バッファM1は、種々のアプリが生成したデータを一時的に格納する記憶領域である。バッファM1に格納されるデータは、そのデータに対応するLCGによって区別されて管理される。データに対応するLCGとは、当該データに割り当てられているLCIDの論理チャネルが属するLCGである。
換言すれば、バッファM1は、仮想的にLCGで分割されて運用される。図5は、LCG毎のバッファを概念的に表した図である。図5に示すように、バッファM1は、LCG1用のバッファM11、LCG2用のバッファM12、LCG3用のバッファM13、及びLCG4用のバッファM14を備える。各LCG用のバッファを個別バッファとも記載する。
なお、前述の通り、各LCIDとLCGとの対応関係は予め設定されている。したがって、アプリ等によって生成されたデータが、どの個別バッファに収容されるかは定まっている。ここでは一例として、アプリXが生成するデータは、LCG4用バッファM14に収容されるように、アプリXに対してLCIDが割り当てられているものとする。換言すれば、LCG4用バッファM14にデータが存在するということは、アプリXによって生成されたデータがバッファM1に存在している可能性があることを示唆している。
送信処理部F1は、トランシーバ12と協働し、所定のデータに対応する通信パケットを所定の通信リソースを用いて無線基地局20に送信する。具体的には、SRや、BSR、データに相当するベースバンド信号をトランシーバ12に出力し、アンテナ11から送信させる。
送信処理部F1がSRを送信する場合とは、バッファM1が空の状態においてデータがバッファM1に到着した場合などである。なお、前提として送信処理部F1は、バッファM1に滞留しているデータの量を監視する機能を備えているものとする。
また、送信処理部F1は、BSRを送信するべき条件が充足された場合に、BSRを送信する。BSRは、LCG毎のデータの滞留量を無線基地局20が認識できるデータフォーマットとなっている。なお、送信処理部F1がBSRを送信する場合とは、SRに対する応答としてのグラント指示データを受信した場合に限らない。
また、Periodic BSRタイマが満了した場合や、再送BSRタイマが満了した場合などにも送信する。なお、Periodic BSRタイマは、BSRを定期的に送信するためのタイマである。Periodic BSRタイマは、送信処理部F1がBSRを送信したことをトリガとして起動し、当該BSRを送信してから経過時間を計測し始める。そして、計測している経過時間が所定の周期送信時間となった場合に満了となる。Periodic BSRタイマは送信処理部F1が備えていても良いし、後述するBSR再送処理部F3が備えていてもよい。
受信データ取得部F2は、トランシーバ12が受信したデータを取得する。受信データ取得部F2は、配信値Tdlvを含むデータを取得した場合には、当該配信値Tdlvを配信値記憶部M2に保存する。したがって、受信データ取得部F2が請求項に記載の配信値格納処理部に相当する。
BSR再送処理部F3は、再送BSRタイマF31を備えており、送信処理部F1にBSRを再送させる処理を行う。再送BSRタイマF31は、送信処理部F1がBSRをトランシーバ12に出力したことをトリガとして起動し、当該BSRを送信してからの経過時間を計測し始める。そして、計測している経過時間がタイマ設定値Tretxに対応する時間となった場合に、再送BSRタイマF31は満了となる。
再送BSRタイマF31が満了となると、BSR再送処理部F3は、その時点においてBSRを送信するためのグラントが割り当てられていない場合には、送信処理部F1はSRの送信から実施する。
なお、再送BSRタイマF31をカウントダウン方式のタイマとする場合には、タイマ設定値Tretxは初期値として機能する。カウントダウン方式は、初期値としてのタイマ設定値Tretxから経過時間を減算した値をカウント値として保持及び逐次更新していき、カウント値が0となった場合に満了と判定する方式である。
また、再送BSRタイマF31をカウントアップ方式のタイマとする場合には、タイマ設定値Tretxは、その上限値として機能する。カウントアップ方式は、BSRを送信してからの経過時間をカウント値として保持及び逐次更新していき、カウント値がタイマ設定値Tretxとなった場合に満了と判定する方式である。
再送BSRタイマF31をカウントダウン方式のタイマとする場合には、カウント値そのものが、当該タイマが満了となるまでの残り時間Trstに相当する。また、再送BSRタイマF31をカウントアップ方式のタイマとする場合には、タイマ設定値から現在のカウント値を減算した値が、タイマ満了となるまでの残り時間Trstに相当する。再送BSRタイマF31をカウントアップ方式とするか、カウントダウン方式とするかは設計事項である。ここでは一例としてカウントダウン方式を採用しているものとする。
判定部F4は、バッファM1の状態に基づいて、タイマ設定値Tretxとして代理値Trepを適用する必要があるか否かを判定する。本実施形態では一例として、アプリXに対応するLCG(つまりLCG4)用のバッファM14に、データが存在する場合に、タイマ設定値Tretxとして代理値Trepを適用する必要があると判定する。
タイマ設定値Tretxとして代理値Trepを適用する条件が請求項に記載の代理値適用条件に相当する。つまり、本実施形態では、LCG4にデータが格納されている場合に、代理値適用条件が充足されていると判定する。なお、前提として判定部F4もまた、送信処理部F1と同様に、バッファM1にアクセスし、バッファM1に滞留しているデータの量を監視する機能を備えているものとする。
設定値変更部F5は、判定部F4の判定結果に基づいて、タイマ設定値Tretxを変更する。つまり、判定部F4によってタイマ設定値Tretxとして代理値Trepを適用する必要があると判定されている場合には、タイマ設定値Tretxを代理値Trepに設定する。また、判定部F4によってタイマ設定値Tretxとして代理値Trepを適用する必要があると判定されていない場合には、タイマ設定値Tretxを配信値Tdlvに設定する。この設定値変更部F5の作動の詳細については別途後述する。
<設定値変更関連処理>
次に、図7に示すフローチャートを用いて、通信制御部14が実施する設定値変更関連処理について説明する。設定値変更関連処理は、タイマ設定値Tretxを、バッファM1の状態に基づいて動的に変更する処理である。この図7に示すフローチャートは、例えば、UE10が動作している間逐次(例えば10ミリ秒毎に)実施されればよい。
まずステップS10では、タイマ設定値Tretxを変更するための所定のトリガとするイベントが発生したか否かを判定する。トリガとするイベントは適宜設計されれば良い。例えば、送信処理部F1によるSRの送信や、バッファM1内のデータ量の変化を、トリガとすればよい。
所定のトリガとするイベントが発生している場合には、ステップS10が肯定判定されてステップS20に移る。一方、トリガとするイベントが発生していない場合には、ステップS10が否定判定されて本フローを終了する。
ステップS20では、代理値適用バッファが空となっているか否かを判定する。ここでの代理値適用バッファとは、アプリXが属しているLCG(つまりLCG4)用のバッファM14である。代理値適用バッファとしてのLCG4用バッファM14が空となっている場合には、ステップS20が肯定判定されてステップS30に移る。一方、LCG4用バッファM14が空となっていない場合には、ステップS20が否定判定されてステップS40に移る。なお、このステップS20の判定処理は、特定のアプリ(ここではアプリX)が属するLCGのデータが、バッファM1に格納されているか否かを判定する処理に相当する。
ステップS30では、タイマ設定値Tretxを配信値Tdlvに設定して本フローを終了する。ステップS40では、代理値適用バッファにデータが到着しているか否かを判定する。代理値適用バッファにデータが到着している場合にはステップS40が肯定判定されてステップS50に移る。一方、代理値適用バッファにデータが到着している場合にはステップS40が否定判定されて本フローを終了する。
ステップS50では設定値変更部F5が設定値変更処理を実施して本フローを終了する。この設定値変更処理については、図7に示すフローチャートを用いて説明する。図8に示すフローチャートは、図7のステップS50に移った時に開始される。
まず、ステップS51では再送BSRタイマF31が起動中であるか否かを判定する。再送BSRタイマF31が起動中である場合にはステップS51が肯定判定されてステップS53に移る。一方、再送BSRタイマF31が起動中ではない場合にはステップS51が否定判定されてステップS52に移る。
ステップS52では、タイマ設定値Tretxを配信値Tdlvに設定して本フローを終了する。なお、本フローを終了すると呼び出し元の設定値変更関連処理も終了する。
ステップS53では、再送BSRタイマF31が満了となるまでの残り時間Trst(つまり現在のカウント値)が、代理値Trepよりも小さいか否かを判定する。残り時間Trstが代理値Trepよりも小さい場合には、ステップS53が肯定判定されて本フローを終了する。一方、残り時間Trstが代理値Trep以上である場合には、ステップS53が否定判定されてステップS54に移る。
ステップS54では、タイマ設定値Tretxを代理値Trepに設定する。そして、再送BSRタイマF31をリスタート(換言すれば再起動)させて本フローを終了する。ここでのリスタートとは、BSRを送信してからの経過時間をいったん0に戻して再び計測を開始することである。具体的には、再送BSRタイマF31のカウント方式としてカウントダウン方式を採用している本実施形態においては、カウント値を代理値Trepに設定してカウントダウンを再開させることに相当する。なお、再送BSRタイマF31がカウントアップ方式を採用している場合には、単純にカウント値を0に戻して計測を再開することに相当する。
<本実施形態のまとめ>
以上の構成の作動について、図9及び図10を用いてまとめる。まず、代理値適用バッファにデータが格納されていない場合には、タイマ設定値Tretx=配信値Tdlvとする。そのため、図9において一点鎖線で示すように、再送BSRタイマF31が満了となるまでに要する時間は、配信値Tdlvに対応する時間となる。
一方、代理値適用バッファにデータが格納されている場合には、タイマ設定値Tretx=代理値Trepとする。したがって、代理値適用バッファにデータが格納されている場合に起動した再送BSRタイマF31が満了となるまでに要する時間は、図9の二点鎖線で示すように、代理値Trepに対応する時間となる。
また、代理値適用バッファにデータが格納されていない状態において再送BSRタイマF31が起動した場合であっても、代理値適用バッファにデータが到着した場合には、現在のカウント値と代理値Trepのうちの小さい方を、次の瞬間からのカウント値として採用する。
具体的には、カウント値がまだ代理値Trepよりも大きい状態において代理値適用バッファにデータが到着した場合には(ステップS53 YES)、カウント値=代理値Trepとして次の瞬間からのカウントをリスタートさせる(ステップS54)。これにより、図10に示すように、再送BSRタイマF31が満了となるまでに要する時間は配信値Tdlvよりも短縮することができる。
以上の構成によれば、代理値適用バッファにデータが存在していない場合には、配信値Tdlvを用いて従来通りに作動する。一方、代理値適用バッファにデータが存在する場合には、相対的に小さい代理値Trepをタイマ設定値Tretxとして用いてBSRの再送を実行する。
つまり、代理値適用バッファにデータが存在する場合のみ代理値Trepを用いてBSRの再送を実行するため、SRやBSRの過剰な再送を抑制することができる。また、代理値適用バッファにデータが存在する場合には、代理値Trepを用いてBSRの再送を実行するため、再送BSRタイマF31が満了となるまでの待機時間を短縮することができる。これにより、通信制御部14は、代理値適用バッファを利用するアプリXに対して、当該アプリXが要求するリアルタイム性を提供することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
以上では、判定部F4が、特定のLCGに属するデータがバッファM1に格納されている場合に、タイマ設定値Tretxとして代理値Trepを適用する必要があると判定する態様を例示したがこれに限らない。
例えば、判定部F4は、特定のアプリ(例えばアプリX)に対応するLCIDが割り当てられているデータがバッファM1に格納されている場合に、タイマ設定値Tretxとして代理値Trepを適用する必要があると判定してもよい。換言すれば、特定のLCIDが割り当てられているデータがバッファM1に格納されている場合に、代理値適用条件が充足されていると判定してもよい(これを変形例1とする)。
この変形例1は、例えば次のように実現すれば良い。まず、図7のステップS20での判定処理の内容を、特定のLCIDが割り当てられたデータが格納されているか否かを判定する処理に置き換える。また、ステップS40での判定処理の内容を、特定のLCIDが割り当てられたデータが到着したか否かを判定する処理に置き換えればよい。なお、データに割り当てられているLCIDは、ヘッダ等の識別子を参照することで特定できる。
このような態様によっても上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
[変形例2]
上述した実施形態や変形例1では、LCGやLCIDを用いて間接的に、特定のアプリ(ここではアプリX)が生成したデータが、バッファM1に格納されているか否かを推定する態様を例示したが、これに限らない。
仮に、バッファM1に格納されているデータの特定のフィールド(例えばヘッダ等)を参照することで、当該データの生成元を特定できる構成となっている場合には、判定部F4は特定のアプリが生成したデータがバッファM1に格納されている場合に、代理値適用条件が充足されていると判定する態様としてもよい。ここでのフィールドは、特定の位置に設けられたビット列を指す。
[変形例3]
以上では、判定部F4が、特定のLCGやLCIDに対応するデータがバッファM1に格納されている場合に、タイマ設定値Tretxとして代理値Trepを適用する必要があると判定する態様を例示したがこれに限らない。例えば、バッファM1にデータが格納されている場合に、タイマ設定値Tretxとして代理値Trepを適用する必要があると判定してもよい(これを変形例3とする)。
この変形例3の作動について図11に示すフローチャートを用いて説明する。図11に示すフローチャートは、変形例3における通信制御部14が実施する設定値変更関連処理の流れを表したものである。つまり、図11は、図7に相当するフローチャートである。
まず、ステップS110では、タイマ設定値Tretxを変更するための所定のトリガとするイベントが発生したか否かを判定する。トリガとするイベントは、前述の通り、適宜設計されれば良い。所定のトリガとするイベントが発生している場合には、ステップS110が肯定判定されてステップS120に移る。一方、トリガとするイベントが発生していない場合には、ステップS110が否定判定されて本フローを終了する。
ステップS120では、バッファM1が空となっているか否かを判定する。バッファM1が空となっている場合には、ステップS120が肯定判定されてステップS130に移る。一方、バッファM1が空となっていない場合には、ステップS120が否定判定されてステップS140に移る。
ステップS130では、タイマ設定値Tretxを配信値Tdlvに設定して本フローを終了する。ステップS140では、設定値変更部F5が設定値変更処理を実施して本フローを終了する。このステップS140の設定値変更処理は、図7に示すフローチャートを用いて説明した通りである。
以上で述べた変形例3は、UE10にインストールされているアプリが1種類である場合に、特に有用となる。インストールされているアプリが1種類である場合、バッファM1に到着するデータは、主として当該アプリが生成したものとなる。また、UE10にインストールされているアプリが1種類である場合、当該UE10に要求される無線通信のリアルタイム性は、当該アプリが要求するリアルタイム性そのものである。
したがって、UE10にインストールされているアプリが1種類である場合には当該変形例3を適用することで、UE10が提供する無線通信機能に対してアプリが要求するリアルタイム性に適した値をタイマ設定値Tretxに設定することができる。
もちろん、この変形例3は、UE10に複数種類のアプリがインストールされている場合にも適用できるものである。ただし、その場合にも、インストールされている種々のアプリが要求するリアルタイム性が同じ程度となっていることが好ましい。換言すれば、複数存在するアプリの要求遅延値が共通している場合にも変形例3は有用となる。
[変形例4]
上述した実施形態では、タイマ設定値Tretxの代理値Trepを、配信値よりも小さい値とする態様を例示したが、これに限らない。代理値Trepは、UE10が無線通信を実施する主たる目的に対応するアプリ(以降、メインアプリ)が要求するリアルタイム性に応じた値となっていればよい。
たとえば、UE10のメインアプリが、リアルタイム性を要求しない(換言すれば静的な)アプリである場合には、代理値Trepは、再送BSRタイマF31が満了となるまでに要する時間を、無線基地局20が指定する時間(つまり配信値Tdlv)よりも長くするような値であってもよい。例えば代理値Trepは、配信値Tdlvが取りうる範囲の最大値や、それよりも長い値とすることができる。
なお、リアルタイム性を要求しないアプリとは、換言すれば、そこまで頻繁に無線通信を実施する必要性がないアプリである。例えば、重機などの工作機器の稼働状態や、自動販売機の在庫状況を遠隔監視するためのアプリ等が該当しうる。それらのアプリにおいては、監視対象とする機器等の稼動状態を示すデータを、数分や数十分といった間隔で所定のサーバにアップロードできればよい。そのため、再送BSRタイマF31が満了するまでの待機時間に伴う通信遅延は、アプリに応じたサービスを提供する上で問題となりにくい。
ところで、この変形例4の思想によれば、UE10の使われ方に応じた代理値Trepを適用することができる。その一例について図12を用いて説明する。図12に示すUE10Aは、車両で用いられるUE10であって、メインアプリとして相対的にリアルタイム性を要求するアプリがインストールされている。UE10Bは、自動販売機で用いられているUE10であって、相対的静的なアプリ(例えば在庫管理用のアプリ)のみがインストールされている。
このような態様において、仮にUE10Aにおける代理値Trepを相対的に小さい値に設定しておけば、UE10AにおけるBSRの再送遅延を低減することができ、リアルタイム性を高める事ができる。また、仮にUE10Bにおける代理値Trepを相対的に大きい値に設定し、かつ、その制御態様を変形例3で述べた態様としておけば、BSRの再送を抑制することができる。なお、UE10Aにおける設定値変更関連処理の態様は、実施形態、変形例1、変形例3の何れの態様でもよい。
また、代理値Trepの値は、例えば図13に示すように、UE10の用途に応じた値に設定されても良い。例えば、自動車で用いられるUE10の代理値Trepは、相対的に小さい値(例えば10)に設定し、自動販売機等の代理値Trepは、相対的に大きい値(例えば640)に設定する。また、様々なアプリがインストールされることが想定される携帯電話機やタブレット端末の代理値Trepは、中間的な値(例えば320)に設定しておけばよい。なお、このときの制御態様は、変形例3で述べた態様を採用すればよい。このような態様によれば、UE10の用途に応じた時間をタイマ設定値Tretxとして適用させることができる。
[変形例5]
以上では、特定のアプリに対応する代理値Trepを、LTEに準拠した無線通信を実施する上で利用される種々の時間パラメータ(以降、既存パラメータ)とは独立して、予め登録しておく態様を例示したが、これに限らない。既存パラメータのうち、配信値以外の所定の時間パラメータを、代理値Trepとして流用する態様としてもよい。
なお、ここでの時間パラメータとは、時間の概念に属するパラメータである。例えば、種々のタイマの設定値が、時間パラメータに属する。例えばPeriodic BSRタイマの設定値などといった、再送BSRタイマ以外のタイマの設定値等である。この変形例5を採用する場合には、当該代理値として採用する既存パラメータを記憶している記憶領域が、請求項に記載の代理値記憶部に相当する。
[変形例6]
以上では、無線通信システム100を、LTEに準拠した無線通信を提供するシステムとする態様を例示したがこれに限らない。無線通信システム100は、HSPAなどといった、LTE以外の通信規格に準拠した無線通信を提供するシステムであってもよい。
100 無線通信システム、10・10A・10B UE(通信装置)、20 無線基地局、11 アンテナ、12 トランシーバ、13 アプリケーション部、14 通信制御部、F1 送信処理部、F2 受信データ取得部(配信値格納処理部)、F3 BSR再送処理部(再送処理部)、F31 再送BSRタイマ、F4 判定部、F5 設定値変更部、M1 バッファ、M2 配信値記憶部、M3 代理値記憶部

Claims (8)

  1. バッファに滞留しているデータの量を示すバッファ状態報告を、無線基地局に送信する送信処理部(F1)と、前記バッファ状態報告を送信してからの経過時間が、タイマ設定値として設定されている時間となった場合に前記バッファ状態報告を再送するための処理を実行する再送処理部(F3)と、を備える通信装置と、
    前記通信装置から送信されてくる前記バッファ状態報告に示されているデータ量に応じて、当該通信装置に対して通信リソースを割り当てる前記無線基地局と、を備える無線通信システムで用いられる前記通信装置であって、
    前記無線基地局から配信される、前記タイマ設定値として採用すべき値である配信値を取得し、当該配信値を、所定の記憶媒体を用いて実現される配信値記憶部(M2)に格納する配信値格納処理部(F2)と、
    前記配信値の代わりに前記タイマ設定値として設定可能な値である代理値を予め記憶している代理値記憶部(M3)と、
    前記タイマ設定値として前記代理値を採用するための条件である代理値適用条件が充足されているか否かを判定する判定部(F4)と、
    前記判定部の判定結果に基づいて前記タイマ設定値を変更する設定値変更部(F5)と、を備え、
    前記判定部は、前記バッファにデータが存在しているか否かを前記代理値適用条件の1つとして判定するように構成されており、
    前記設定値変更部は、前記判定部によって前記バッファにデータが存在していると判定されている場合には、前記配信値を取得している場合であっても前記代理値を前記タイマ設定値に設定する一方、前記判定部によって前記バッファにデータが存在していないと判定されている場合には、前記配信値を前記タイマ設定値に設定するように構成されている通信装置。
  2. 請求項1において、
    前記代理値は、当該通信装置が提供する無線通信機能を利用する特定のアプリケーションソフトウェアが要求する低遅延性を実現するための値に予め設定されていることを特徴とする通信装置。
  3. 請求項2において、
    前記無線基地局との通信制御のために利用される時間パラメータのうち、前記配信値とは異なる前記時間パラメータを、前記代理値として採用することを特徴とする通信装置。
  4. 請求項2又は3において、
    前記無線基地局へのデータ送信を制御するための複数の論理チャネル識別子が予め用意されており、
    前記アプリケーションソフトウェアには、所定の前記論理チャネル識別子が予め対応付
    けられており、
    前記バッファに格納されるデータには、当該データの生成元の前記アプリケーションソフトウェアに対応付けられている前記論理チャネル識別子を示すフィールドが設けられてあって、
    前記判定部は、前記アプリケーションソフトウェアに対応付けられている前記論理チャネル識別子のデータが前記バッファに存在している場合に、前記代理値適用条件が充足していると判定することを特徴とする通信装置。
  5. 請求項2又は3において、
    前記無線基地局への送信されるデータは、前記無線基地局へのデータ送信を制御するために予め用意されている複数の論理チャネル識別子の何れかと対応付けられてあって、
    前記論理チャネル識別子は、予め設定されている複数の論理チャネルグループの何れかに属するように構成されており、
    前記アプリケーションソフトウェアには、所定の前記論理チャネル識別子が予め対応付けられており、
    前記バッファに格納されるデータには、当該データの生成元の前記アプリケーションソフトウェアに対応付けられている前記論理チャネル識別子を示すフィールドが設けられてあって、
    前記判定部は、前記アプリケーションソフトウェアに対応する前記論理チャネル識別子が属する前記論理チャネルグループのデータが、前記バッファに存在している場合に、前記代理値適用条件が充足していると判定することを特徴とする通信装置。
  6. 請求項2又は3において、
    前記判定部は、前記アプリケーションソフトウェアが生成したデータが、前記バッファに存在している場合に、前記代理値適用条件が充足していると判定することを特徴とする通信装置。
  7. 請求項1において、
    前記代理値は、当該通信装置の用途に応じた値に予め設定されており、
    前記判定部は、データが前記バッファに存在している場合に、前記代理値適用条件が充足していると判定することを特徴とする通信装置。
  8. 請求項1から5の何れか1項において、
    前記バッファ状態報告を送信してからの経過時間を計測するとともに、前記経過時間が前記タイマ設定値となったか否かを判定する再送BSRタイマ(F31)を備え、
    前記再送BSRタイマは、前記送信処理部が前記バッファ状態報告を送信したことをトリガとして起動するものであって、
    前記再送BSRタイマが起動中に前記判定部によって前記代理値適用条件が充足されたと判定され、かつ、前記経過時間が前記タイマ設定値となるまでの残り時間が前記代理値よりも大きい場合、前記設定値変更部は前記代理値を前記タイマ設定値に設定するとともに、前記再送BSRタイマは再起動することを特徴とする通信装置。
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