JP6476920B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、ダブルロータタイプの回転電機に関する。
回転電機は、各種装置に動力源として搭載されており、例えば、車両の場合には単独に搭載されて電気自動車の動力源として機能し、あるいは、内燃機関と共に搭載されてハイブリッド車の動力源として機能する。
特に、ハイブリッド車の場合、遊星歯車を介して内燃機関と組み合わせて発電用と駆動用とで活用するシステムに組み込まれる場合がある。この場合には、内燃機関と、発電用モータと、駆動用モータとのそれぞれを遊星歯車と共にシステム内に組み込むことから大型化してしまい小型車両に車載するのが難しい、という課題があった。
これに対して、特許文献1に記載の回転電機では、発電用モータ、駆動用モータ、および遊星歯車(ギヤ)として機能させることのできるように複合化された機能を備えるように工夫されている。
例えば、図5に示すように、特許文献1に記載の回転電機Mは、6極対の電機子コイルCを有するステータS(極対数A)と、10極対の永久磁石PMを有する第1のロータR1(極対数P)と、16極の磁気導通路MPを有する第2のロータR2(極数H(A+P))と、を備えている。この回転電機Mは、磁気変調原理を利用して、ステータSと、第1のロータR1と、第2のロータR2との3つの要素を、遊星歯車におけるサンギヤ、リングギヤ、キャリアと同等に機能させることができる磁気変調型二軸モータになっている。
特開2013−188065号公報
しかしながら、特許文献1に記載の回転電機Mにあっては、永久磁石の磁力をそのままマグネットトルクとして利用可能なIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor)のようにトルク密度を増大させて大出力を得るようにすることが難しく、そのトルクを補うためには残留磁束密度の大きな高価な永久磁石を用いる必要がある。
また、回転電機Mの構造では、永久磁石に鎖交する磁束の変動が大きいことから、保磁力が大きく、しかも、熱による減磁の少ない、例えば、Dy(ジスプロシウム)やTb(テルビウム)のような高価な希土類を添加した高価な永久磁石、例えば、Nd−Fe−B磁石(ネオジウム磁石)を採用する必要がある。
そこで、本発明は、永久磁石を用いることなく、有効にマグネットトルクを利用可能な磁気変調二軸型の回転電機を提供することを目的としている。
上記課題を解決する回転電機の発明の一態様は、通電により磁束を発生させる電機子極コイルを有するステータと、前記磁束の通過により回転する第1のロータと、前記第1のロータを通過する前記磁束の磁路の途中に配置されて回転する第2のロータとを備える回転電機であって、前記第1のロータは、前記第2のロータ側から前記磁束を鎖交させて、該磁束を当該第2のロータ側へ鎖交させる磁路を形成する複数の磁気通路が配列されており、前記第2のロータは、前記電機子極コイルで発生した磁束の鎖交により誘導電流を誘起させる誘導コイルと、前記誘導電流を整流するダイオードと、前記ダイオードにより整流された前記誘導電流が流れる界磁コイルとを有し、前記誘導コイルと前記界磁コイルとが巻かれる複数の軟磁性体を周方向に配列されているものである。

これにより、ステータの電機子コイルに駆動電流を供給するだけで、第2のロータでは電機子コイルの磁束が軟磁性体の誘導コイルに鎖交して誘導電流を発生させ界磁コイルに通電することにより磁界(界磁磁束)を発生させることができる。そして、第1のロータでは磁路途中に並列されている磁気通路にステータと第2のロータとで発生させた磁束が通過する。
このように本発明の一態様によれば、ステータ、第1のロータ、第2のロータの相対回転(磁路長)に応じたトルクを発生させて回転トルクとすることができる。また、第2のロータで発生する磁界により第2のロータの磁極コアを電磁石として機能させてマグネットトルクで回転トルクを発生させることができる。
したがって、永久磁石を用いることなく、マグネットトルクを有効に利用可能な第1のロータと第2のロータとを備える磁気変調二軸型の回転電機を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、その概略構成の1/4モデルを示す回転軸に直交する断面図である。 図2は、その回転電機の概略全体構成を説明するモデルであり、その回転軸と平行な断面概念図である。 図3は、アウタロータに設置するダイオードの接続閉回路を示す結線図である。 図4は、図3の回路構成と異なる1/4モデルにした場合を説明する図であり、(a)はその第1の閉回路を示す結線図、(b)は(a)とは異なる配列の第2の閉回路を示す結線図である。 図5は、本実施形態と比較する異なる構造の磁気変調二軸型の回転電機を示す図であり、その概略全体構成を示す回転軸に直交する断面図である。 図6は図5に示す構造の回転電機と比較するトルク特性を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1〜図6は本発明の一実施形態に係る回転電機を説明する図である。
図1および図2において、回転電機(ダブルロータ型モータ)100は、概略円筒形状に形成されているステータ10と、このステータ10内に回転自在に収納されて軸心に一致するアウタ回転軸(単に回転軸ともいう)102が固定されているアウタロータ(第2のロータ)30と、このアウタロータ30内に回転自在に収納されて軸心に一致するインナ回転軸(単に回転軸ともいう)101が固定されているインナロータ(第1のロータ)20と、を備えている。なお、図1は機械角360度のうちの90度分(1/4)の径方向断面図を図示している。
ステータ10には、軸心に向かう径方向に延伸されている複数本のステータティース12が周方向に並列されており、ステータティース12は、後述するアウタロータ30の磁極コア32の外周面32aにエアギャップG1を介して内周面12a側を対面させるように形成されている。
このステータ10は、ステータティース12の側面12b間をスロット13として、巻線コイルを分布巻きした電機子コイル14が設けられており、その電機子コイル14に電力供給されて発生される磁束をインナロータ20やアウタロータ30に鎖交させることによりこれらロータ20、30をそれぞれ回転駆動させる。
インナロータ20は、透磁率の高い鋼材などの軟磁性体からなる変調子(磁路部材)21が周方向の両端部を軸方向に延伸されて周方向に並列されている。本実施形態に係る変調子21は、例えば、凹状に近似した形状に形成される。また、変調子21は、例えば、インナロータ20の軸方向の一端側に位置する円盤状の第1エンドプレート25Aと、軸方向の他端側に位置する同心のリング形状に形成されている第2エンドプレート25Bとに両端部を連結支持されて、所謂、カゴ型モータのロータ形態に形成されている。
すなわち、インナロータ20は、磁束を良く通す変調子21と、この変調子21の周方向における両端部間の磁束を通さない空隙22とが、周方向に交互に位置しており、後述するアウタロータ30の磁極コア32の内周面32cが、変調子21の周方向に離隔する両端部の両外端面21aと、この変調子21の両外端面21a間の空隙22とを交互に挟んで連続して対面するように形成されている。
このインナロータ20は、ステータ10の電機子コイル14で発生した磁束が変調子21を効率よく通過する一方、空隙22ではその磁束の通過を妨げる。このステータ10の電機子コイル14で発生する磁束は、インナロータ20の変調子21を通過する前後には、後述するように、アウタロータ30の磁極コア32の外周面32aや内周面32cに鎖交して通過することにより、ステータ10に戻る磁気回路を形成する。
このとき、インナロータ20は、後述のアウタロータ30に連れ回ってステータ10に対して相対回転するので、そのアウタロータ30を介して磁束を通過させる変調子21と磁束の通過を制限する空隙22とが繰り返し切り換えられて磁気回路を形成する。
このため、このインナロータ20では、ステータ10やアウタロータ30との間でエアギャップG1や後述のエアギャップG2を介して通過する磁束の磁路を最短にしようとするトルク(回転力)が発生して相対回転することができる。
アウタロータ30は、軸心に対する径方向に向かって延長されている透磁率の高い鋼材などの軟磁性体からなる複数本の磁極コア32が周方向に並列されている。磁極コア32は、外周面32aがステータ10のステータティース12の内周面12aにエアギャップG1を介して対面させるように形成されており、また、内周面32cがインナロータ20の変調子21の両外端面21aにエアギャップG2を介して対面させるように形成されている。
このアウタロータ30の磁極コア32は、例えば、アウタロータ30の軸方向の一端側に位置する円盤状の第1エンドプレート35Aと、軸方向の他端側に位置する同心のリング形状に形成されている第2エンドプレート35Bとに両端部を連結支持されて、所謂、カゴ型モータのロータ形態に形成されている。
この磁極コア32は、側面32b間をスロット33として、ステータ10側に誘導コイル34が巻き付けられ、インナロータ20側に界磁コイル35が巻き付けられている。
誘導コイル34は、磁極コア32毎にアウタロータ30の径方向に対して同一の周回巻線となる集中巻に形成されて、アウタロータ30の周方向に配列されており、1つの磁極コア32置きに直列接続されて、その2つの直列接続の両端部が並列接続されている。
アウタロータ30は、インナロータ20の回転によって変調されない成分を含むステータ10からの非同期の磁束が磁極コア32の外周面32aに鎖交する。これにより、回転電機100は、アウタロータ30の誘導コイル34に鎖交する磁束に、インナロータ20により変調されずに(アウタロータ30の回転に同期せずに)変動する成分が含まれており、誘導コイル34に誘導電流を発生させることができる。そして、その誘導電流を、後述するダイオード37A、37Bで整流して直流界磁電流とし、界磁コイル35に通電することにより、磁極コア32を電磁石として機能させて界磁磁束を発生させることができる。
界磁コイル35は、磁極コア32毎に隣同士が逆向きの周回巻線となる集中巻になるように形成されて、アウタロータ30の周方向に配列されており、そのコイルの両端部がアウタロータ30の外周側と軸心側とを接続して全直列接続されている。この界磁コイル35は、界磁電流が供給されることにより励磁されて電磁石として機能する。
これら誘導コイル34と界磁コイル35は、図3に示すように、ダイオード37A、37Bと共に閉回路39を形成しており、閉回路39は、1つ置きの誘導コイル34で発生する交流の誘導電流をダイオード37A、37Bがそれぞれ一方向に整流して界磁コイル35に直流界磁電流として供給するように結線されている回路構成となっている。
この回路構成により、誘導コイル34で発生させた誘導電流を整流し界磁電流として界磁コイル35を励磁させることにより磁極コア32を電磁石として機能させることができる。
ここで、ダイオード37A、37Bは、誘導コイル34や界磁コイル35を多極化させる場合でも、直列接続することにより使用数を抑えており、大量使用を回避するために、一般的なHブリッジ型の全波整流回路を形成するのではなく、それぞれ180度位相差になるように結線して、一方の誘導電流を反転させて半波整流出力する中性点クランプ型の半波整流回路を形成している。
ところで、回転電機100は、機械角360度を90度ずつに区分けする1/4モデルに構築してもよい。この場合には、図4に示すように、閉回路39も機械角90度毎の1/4の区画毎に分割した閉回路39q1、39q2の回路構成にすることになる。この閉回路39q1、39q2では、5つの界磁コイル35が全直列接続されているのに対して、誘導コイル34が3つの直列接続と2つの直列接続とに分かれてそれぞれが並列接続されることになる。
具体的には、閉回路39q1は、図4(a)に示すように、回転方向に対して3つの直列接続側が先行するパターンとし、閉回路39q2は、図4(b)に示すように、回転方向に対して2つの直列接続側が先行するパターンとして、閉回路39q1、39q2のそれぞれを、軸心を中心にする点対称の位置関係になるように配置する。この場合にも、誘導コイル34で発生する誘導電流量とその位相関係は、ステータ10(電機子)の極数とインナロータ20(磁気導通路)の極数とアウタロータ30(電磁石)の極数によって異なるため、必ずしも直列数の比率で決まるものではない。また、閉回路39q1、39q2を点対称の位置に配置していることから回転品質を低下させてしまうことはない。
この閉回路39の界磁コイル35は、隣接する磁極コア32毎の巻付方向を逆向きにされている。このことから、磁気回路の一部を構成するアウタロータ30の一つの磁極コア32は、鎖交する磁束をインナロータ20の変調子21から誘導する方向となるS極を対面させる電磁石として機能するように磁化されている。また、隣接するもう一つの磁極コア32は、磁束をインナロータ20側に誘導する方向となるN極を対面させる電磁石として機能するように磁化されている。
以上のように、アウタロータ30は、インナロータ20の回転によって変調されない成分を含むステータ10からの非同期の磁束が磁極コア32の外周面32aに鎖交する。これにより、回転電機100は、アウタロータ30の誘導コイル34に鎖交する磁束を変動させて、誘導コイル34に誘導電流を発生させることができる。そして、その誘導電流をダイオード37A、37Bで整流して直流界磁電流とし、界磁コイル35に通電することにより、磁極コア32を電磁石として機能させて界磁磁束を発生させることができる。
加えて、アウタロータ30は、磁極コア32を介して変調子21に鎖交されたステータ10からの磁束がインナロータ20の回転によって変調され、この変調された磁束がアウタロータ30の回転は同期する。これにより、回転電機100は、トルクを発生することができる。
このとき、ステータ10のステータティース12からアウタロータ30の磁極コア32に鎖交する磁束は、分布巻きした電機子コイル14に交流電源から電力供給して発生させる。
ところで、この電機子コイル14は、本実施形態では分布巻きを採用するが、集中巻きして設置してもよい。集中巻きを採用する場合には、磁極コア32に鎖交する磁束に分布巻きのコイルで発生する場合よりも多くの高調波成分を重畳させることができる。この磁束に重畳される高調波成分は、磁束量の変動として作用するため、誘導コイル34に誘導電流を効果的に発生させることができ、より大きな界磁電流を界磁コイル35に供給して電磁力を発生させることができる。
したがって、回転電機100は、ステータ10の電機子コイル14に電力が供給されて発生する磁束をインナロータ20の変調子21に鎖交させて通過させることにより、そのインナロータ20を回転駆動させることができる。
このとき、ステータ10の電機子コイル14で発生する磁束に重畳する高調波磁束をアウタロータ30の誘導コイル34に鎖交させて誘導電流を発生させることができ、その誘導電流をダイオード37A、37Bで整流して直流界磁電流として界磁コイル35に供給することにより界磁磁束を発生させることができる。
さらに、アウタロータ30の界磁コイル35はN極またはS極をステータ10のステータティース12の内周面12aに対面させる電磁石としても機能するので、そのステータ10に対してマグネットトルクにより回転駆動させることができる。
すなわち、回転電機100は、永久磁石を設けることなく、アウタロータ30をマグネットトルク(回転力)により相対回転させることができる。このアウタロータ30では、磁化方向(N極、S極)が周方向に向かって交互になるように並列されている磁極コア32を電磁石として機能させることにより、インナロータ20との間で鎖交させる磁束をスムーズにスロット33を迂回させて受け渡すことができる。
この回転電機100は、ステータ10に対してインナロータ20が相対回転され、また、その回転するインナロータ20(変調子21)を経由する磁束が鎖交されるアウタロータ30がマグネットトルクにより相対回転されるので、インナロータ20を低速回転させつつアウタロータ30を高速回転させることができる。
また、この回転電機100は、ステータ10、インナロータ20およびアウタロータ30の構造に応じて上述の回転駆動に必要なトルクが発生するようになっている。具体的には、ステータ10の電機子コイル14の極対数をAとし、インナロータ20の極数となる変調子21の数をHとし、アウタロータ30の極対数となる磁極コア(電磁石)32の極対数をPとしたときに、次式(1)を成立させる組み合わせとなる。
H=|A±P| ......(1)
この構造では、トルクを効果的に発生させてインナロータ20とアウタロータ30とをステータ10に対して効率よく相対回転させることができる。例えば、本実施形態の回転電機100では、ステータ10の電機子コイル14の極対数A=6、インナロータ20の変調子21の極数H=16、および、アウタロータ30の磁極コア32の極対数P=10であり、上記の式(1)を満たしている。
そして、回転電機100においては、ステータ10内にアウタロータ30が回転自在に収容されて、さらに、そのアウタロータ30内にインナロータ20が回転自在に収容されており、インナロータ20およびアウタロータ30と一体に同軸回転するインナ回転軸101とアウタ回転軸102とがそれぞれ設けられている。
このため、回転電機100は、図2に示すように、遊星歯車に対応して、ステータ10がサンギヤに、インナロータ20がキャリアに、アウタロータ30がリングギヤとして機能することができるようになっており、磁気変調原理を利用して動力を伝達することのできる磁気変調型二軸モータの構造となっている。なお、本実施形態に係る回転電機100は、変調子21が形成されるインナロータ20がキャリアとして機能するよう構成される。
この構造により、回転電機100は、図示することは省略するが、例えば、ハイブリッド自動車にエンジン(内燃機関)と共に駆動源として搭載する場合、インナロータ20のインナ回転軸101とアウタロータ30のアウタ回転軸102とをそれぞれ車両の動力伝達経路に直接連結して、ステータ10の電機子コイル14にインバータを介して車両のバッテリを接続することにより駆動源と共に動力伝達機構としても機能させることができる。
ところで、特許文献1に記載の回転電機Mは、図5に示すように、ステータSの電機子コイルCの極対数A=6、アウタロータR1の永久磁石PMの極対数P=10、インナロータR2の変調子(磁路)MPの極数H(A+P)=16の構造で、磁気変調原理を利用して遊星歯車におけるサンギヤ、リングギヤ、キャリアと同等に機能する磁気変調型二軸モータに構成されている。
これに対して、回転電機100は、上記の式(1)を満たして、インナロータ20には変調子(磁路)21を、アウタロータ30には電磁石(磁極コア32)を配置している。これにより、図6にグラフに示すように、その回転電機Mと同等のトルク波形で回転駆動させることができる。ここで、回転電機100のアウタロータ30で利用する電磁力は、磁極コア32に巻き付ける誘導コイル34と界磁コイル35の巻数によりその巻線量や比率を調整することができ、最適な誘導電流や界磁電流を発生させて十分なトルクを得ることができる。
このように、本実施形態の回転電機100においては、インナロータ20に複数の変調子21を配置して、アウタロータ30の磁極コア32に誘導コイル34と界磁コイル35とを配置する。そして、アウタロータ30は、インナロータ20の回転によって変調されない成分を含むステータ10からの非同期の磁束が磁極コア32の外周面32aに鎖交する。これにより、回転電機100は、アウタロータ30の誘導コイル34に鎖交する磁束を変動させて、誘導コイル34に誘導電流を発生させることができる。そして、その誘導電流をダイオード37A、37Bで整流して直流界磁電流とし、界磁コイル35に通電することにより、磁極コア32を電磁石として機能させて界磁磁束を発生させることができる。
このことから、回転電機100では、永久磁石を用いることなく、ステータ10で発生させた磁束に加えて、アウタロータ30で発生させた磁束もインナロータ20(変調子21)を介してステータ10に戻すことができ、閉じた磁気回路を形成することができる。
したがって、回転電機100は、その磁気回路における磁路長を最短にしようとするトルクを発生させて回転トルクとすることができる。また、アウタロータ30の磁極コア32を電磁石として機能させることによるマグネットトルクで回転トルクを発生させることができる。
この結果、永久磁石を用いることなく、マグネットトルクを有効に利用可能なインナロータ20とアウタロータ30とを備える磁気変調二軸型の回転電機100を提供することができる。
ここで、誘導コイル34はアウタロータ30の磁極コア32の外周側に同一方向の集中巻きにし、界磁コイル35はその磁極コア32の軸心側に巻付方向を交互にして集中巻きにしている。このため、回転電機100では、インナロータ20(変調子21)を介してステータ10の電機子コイル14による磁束を誘導コイル34に効果的に鎖交させて効率よく誘導電流を発生させることができ、界磁コイル35の巻付方向に応じて磁化させて電磁石としてのN極とS極とを交互にインナロータ20の変調子21に対面させて適正な磁気回路を形成することができる。
ここで、本実施形態の第1の他の態様としては、図示することは省略するが、アウタロータ30の磁極コア32内に永久磁石を埋設してもよい。この永久磁石は、ダイオード37A、37Bにより整流して磁極コア32を電磁石として機能させるときの磁化方向に、磁極(N極、S極)が一致するように配置する。この場合には、磁極コア32の電磁石の磁力に、永久磁石の磁力を加えて機能させることができ、より大きな磁力を作用させてアウタロータ30(アウタ回転軸102)を大きなトルクで回転駆動させることができる。なお、この永久磁石は、誘導コイル34により機能させる電磁力を補助するだけの磁力で十分であることから、例えば、ネオジウム磁石のような希少で高価な永久磁石である必要はなく、安定供給可能で安価な種類のものを採用すればよい。なお、ネオジウム磁石のような希少で高価な永久磁石を採用してもよく、この場合、安定して大きなトルクを得ることができる。
さらに、本実施形態の第2の他の態様としては、回転電機100のように径方向にエアギャップG1、G2を形成するラジアルギャップ構造に限定されず、回転軸方向にギャップを形成するアキシャルギャップ構造で構成しても良い。この場合も、軸方向に並列するステータと2組のロータ側にそれぞれ電機子コイルや磁路部材、誘導コイルを配置する。
また、回転電機100のようなラジアルギャップ構造の場合には、ステータ10やインナロータ20やアウタロータ30を電磁鋼板の積層構造で構成することに限定されず、例えば、鉄粉などの磁性を有する粒子の表面を絶縁被覆処理した軟磁性複合粉材(Soft Magnetic Composites)をさらに鉄粉圧縮成形および熱処理製造した圧粉磁心、所謂、SMCコアを採用してもよい。このSMCコアは、成形が容易であることからアキシャルギャップ構造に好適である。
また、回転電機100は、車載用に限定されるものではなく、例えば、風力発電や、工作機械などの駆動源として好適に採用することができる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
10 ステータ
12 ステータティース
14 電機子コイル
20 インナロータ(第1のロータ)
21 変調子(磁気通路)
22 空隙
30 アウタロータ(第2のロータ)
32 磁極コア
34 誘導コイル
35 界磁コイル
37A、37B ダイオード
39、39q1、39q2 閉回路
100 回転電機
101 インナ回転軸
102 アウタ回転軸
G1、G2 エアギャップ

Claims (3)

  1. 通電により磁束を発生させる電機子極コイルを有するステータと、
    前記磁束の通過により回転する第1のロータと、
    前記第1のロータを通過する前記磁束の磁路の途中に配置されて回転する第2のロータとを備える回転電機であって、
    前記第1のロータは、前記第2のロータ側から前記磁束を鎖交させて、該磁束を当該第2のロータ側へ鎖交させる磁路を形成する複数の磁気通路が配列されており、
    前記第2のロータは、前記電機子極コイルで発生した磁束の鎖交により誘導電流を誘起させる誘導コイルと、前記誘導電流を整流するダイオードと、前記ダイオードにより整流された前記誘導電流が流れる界磁コイルとを有し、前記誘導コイルと前記界磁コイルとが巻かれる複数の軟磁性体を周方向に配列されている、回転電機。
  2. 前記第2のロータは、前記誘導コイルを前記ステータ側に配置され、前記界磁コイルを前記第1のロータ側に配置される、請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記誘導コイルは、隣接する前記軟磁性体に巻かれた当該誘導コイルと同じ方向に巻かれ、前記界磁コイルは、隣接する前記軟磁性体に巻かれた当該界磁コイルとは異なる方向に巻かれる、請求項1または請求項2に記載の回転電機。

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