JP6475035B2 - 植物育成用遠赤色照明装置及び植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法 - Google Patents

植物育成用遠赤色照明装置及び植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6475035B2
JP6475035B2 JP2015021507A JP2015021507A JP6475035B2 JP 6475035 B2 JP6475035 B2 JP 6475035B2 JP 2015021507 A JP2015021507 A JP 2015021507A JP 2015021507 A JP2015021507 A JP 2015021507A JP 6475035 B2 JP6475035 B2 JP 6475035B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
far
led
red
plant
illumination device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015021507A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016140344A (ja
Inventor
文男 田村
文男 田村
浩章 谷口
浩章 谷口
真幸 岸本
真幸 岸本
敏彦 鷹見
敏彦 鷹見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tottori University
Original Assignee
Tottori University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tottori University filed Critical Tottori University
Priority to JP2015021507A priority Critical patent/JP6475035B2/ja
Publication of JP2016140344A publication Critical patent/JP2016140344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6475035B2 publication Critical patent/JP6475035B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)

Description

本発明は、日没の時間帯から遠赤色光を数時間あてることによる植物の応答を利用した栽培方法に用いる植物育成用遠赤色照明装置及びこの植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法に関する。
人工光源を利用した植物の生育や開花調整を行う栽培方法が知られている。このような栽培方法の中には、日没の時間帯(end of day)から数時間光を照射し、光刺激による植物の応答(EOD反応)利用した栽培方法が知られている。このEOD反応に用いる照明装置が、特許文献1に記載されている。
また、日没の時間帯の太陽光では遠赤色(FR)光の割合が増加することが知られている。本発明者はこの自然現象を模倣し、日没後、照明装置によりFR光を照射することで、ストックやトルコギキョウの開花促進に効果があることを既に明らかにしている。また、FR光を利用したEOD反応による開花促進は、放射照度が0.01〜0.3W/m程度であれば、その効果を得ることができることも明らかにしている。
このFR光を利用したEOD反応による栽培方法が普及することで、出荷時期の調整が行え、出荷集中による単価の暴落を抑えることが期待できる。また、冬季の寡日照で発蕾が抑制されるような地域であっても、栽培期間を短縮することができる。
したがって、FR光を利用したEOD反応による栽培方法の普及が重要となるが、この栽培方法が普及していくためには、FR光を照射する植物育成用遠赤色照明装置の開発が非常に重要となってくる。
植物育成用遠赤色照明装置の光源には、波長域が700〜800nmのFR光成分を含むものが必要になる。このような光源としてFR光成分を多く含む白熱灯がある。しかしながら、白熱灯は近年中の製造中止が決定しており、今後の植物育成用遠赤色照明の光源として用いることはできない。
そこで、照明装置の光源として今後ますます普及していくLED光源が考えられる。しかしながら、FR光そのものは可視光ではないため、一般的な照明装置として用いられるものではない。そのため、現在市販されているFR光のLED光源を用いた照明装置は、本発明者の知る限り鍋清株式会社製の照明装置だけである。
本発明者は、この鍋清株式会社製のLED−FR光の照明装置を実際に用いて、ストックとトルコギキョウのEOD反応を利用した栽培を試みた。上記のように、FR光を利用したEOD反応による開花促進は、放射照度が0.01〜0.3W/m程度でその効果を得ることができる。鍋清株式会社製の照明装置は所謂電球型となっており、このような放射照度を得るためにはだいたい9m/灯必要になることがわかった。
先にも述べたように、FR光を利用したEOD反応による栽培方法が普及していくためには、植物育成用遠赤色照明装置の開発が非常に重要であり、開発の目的として照射範囲の拡大がある。そこで、本発明者は、鍋清株式会社製のLED−FR照明装置のような電球型ではなく、所謂直管型の植物育成用遠赤色照明装置を試作した。
図5(A)は試作した植物育成用遠赤色照明装置510を下方視した平面図であり、図5(B)は図5(A)のVB−VB線の断面図である。植物育成用遠赤色照明装置510は、図示するように一本の直管型のLED光源からなり、ピーク波長737nm、消費電力18W、直管長60cmの照明装置である。また、直管521内に収容されたLRD実装基板522上にはFR光用のLEDチップ523が実装されている。そしてLEDチップ523は、図5(B)の矢印Vで示した鉛直方向に向けられて実装されている。したがって、植物育成用遠赤色照明装置510の輝度のピークは、図5(B)の矢印Pで示すように照明装置の直下になっている。
そして、本発明者は、ビニールハウス内でこの試作した植物育成用遠赤色照明装置510を畝(H)から高さ140cmおよび200cmに吊るして、ストックとトルコギキョウの栽培を試みた。その結果、0.01〜0.3W/m程度の放射照度を得ることができる照射範囲はだいたい18m/灯であった。つまり、試作した直管型の植物育成用遠赤色照明装置510の方が、市販されている電球型のLED−FR照明装置よりも照射範囲が広く、設置灯数を減らせることがわかった。
特開2013−126382号公報
上記のように、本発明者が試作した直管型の植物育成用遠赤色照明装置510は、市販の電球型のLED−FR照明装置よりも放射面積が広くなる。一方で、この植物育成用遠赤色照明装置510は、照明直下で放射照度が過度に高くなってしまった。
図6には、この試作した直管型の植物育成用遠赤色照明装置510の放射照度と、照明直下からの距離との関係を示した図である。この図6からもわかるように、照明直下では非常に放射照度が高くなっている。なお、図中の1.4m、2mとは、吊り下げた植物育成用遠赤色照明装置510の畝からの高さである。また、放射照度は、DELTA OHM社製HD2102.1により計測した。
FR光の放射照度は、0.01〜0.3W/m程度であれば、開花促進の効果があるが、放射照度が高くなり過ぎるとこれ以上の開花促進には効果が少なく、むしろ上位葉のボリュームが不足するような品質の低下がみられることがわかった。
また、当然ながら照明直下から離れるほど植物育成用遠赤色照明装置510の放射照度は低くなり、開花促進に効果がある放射照度0.01W/m以下になってしまう。
そこで、本発明は、植物育成用遠赤色照明装置として、LED光源を用いる直管型の照明装置を用いた場合に、照明直下の放射照度が必要以上に高くなってしまうという問題点に鑑みてなされたものであり、照明直下の放射照度を下げることで、均一な育成を実現することのできる植物育成用遠赤照明装置及び直物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、照明直下の放射照度を下げることで放射面積を広げ、必要となる照明装置の数を減らすことができる植物育成用遠赤照明装置及び直物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の植物育成用遠赤色照明装置は、複数の第1LEDチップが実装された第1LED実装基板と、前記第1LED実装基板が収容された円筒状の第1直管と、前記第1直管を保持する第1保持部と、 複数の第2LEDチップが実装された第2LED実装基板と、前記第2LED実装基板が収容された円筒状の第2直管と、前記第2直管を保持する第2保持部と、を備える。前記第1保持部および前記第2保持部は、それぞれ、鉛直方向に対して相反する方向に傾いた面に突設され、前記第1保持部および前記第2保持部は、それぞれ、円弧の内側に生じる弾性力によって前記第1直管および前記第2直管を挟むように保持し、前記第1LEDチップは、鉛直方向から外れた方向に向けられ、前記第2LEDチップは、鉛直方向を対称軸として前記第1LEDチップと対称な方向に向けられ
本発明の植物育成用遠赤色照明装置によれば、照明直下の放射照度を下げることができ、照明直下周辺の植物と同様の開花促進効果及び品質を得ることができる。このため、植物の均一な育成を実現することができる。また、本発明の植物育成用遠赤色照明装置は、開花促進に効果がある放射照度が得られる範囲をより広げることができるため、ハウス内で必要となる照明装置の数を減らすことができる。また、植物の成長にあわせてLEDチップの向きを調整したり、また照明装置の取付位置にあわせてLEDチップの向きを調整したりすることができる。
本発明の植物育成用遠赤色照明装置によれば、植物の成長にあわせてLEDチップの向きを調整したり、また照明装置の取付位置にあわせてLEDチップの向きを調整したりすることができる。
また、本発明の植物育成用遠赤色照明装置は、前記鉛直方向から外れた方向が、鉛直方向から30°〜90°の範囲であることを特徴とする。
本発明の植物育成用遠赤色照明装置によれば、照明直下の放射照度をより確実に下げることができるとともに、遠赤色光を効率良く利用することができる。
また、本発明の植物育成用遠赤色照明装置は、前記直管の上方に反射板を更に備えることを特徴とする。
本発明の植物育成用遠赤色照明装置によれば、遠赤色光を効率良く利用することができる。
また、本発明の植物育成用遠赤色照明装置は、前記直管が透明であることを特徴とする。
本発明の植物育成用遠赤色照明装置によれば、遠赤色光を効率良く利用することができる。
また、本発明の植物育成用遠赤色照明装置は、前記直管が拡散機能を備えることを特徴とする。
本発明の植物育成用遠赤色照明装置によれば、出射光である遠赤色光の拡散性を高めることができる。
また、本発明の植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法は、上記何れかの植物育成用遠赤色照明装置が、ビニールハウス内において、畝から1.4〜2mの高さに取り付けられていることを特徴とする。
本発明の植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法によれば、照明直下を含め、広い範囲で、植物に対して適切な放射照度を得ることができるため、開花促進効果及び品質を得ることができる。
図1(A)は実施形態1に係る植物育成用遠赤色照明装置を下方視した平面図であり、図1(B)は図1(A)のIB−IB線の断面図である。 実施形態2に係る植物育成用遠赤色照明装置の断面図である。 実施形態3に係る植物育成用遠赤色照明装置の断面図である。 実施形態4に係る植物育成用遠赤色照明装置の断面図である。 図5(A)は従来試作した植物育成用遠赤色照明装置を下方視した平面図であり、図5(B)は図5(A)のVB−VB線の断面図である。 従来試作した植物育成用遠赤色照明装置の放射照度と、照明直下からの距離との関係を示した図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための一例を示すものであり、本発明をこの実施形態に特定することを意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態にも適応できるものである。
[実施形態1]
図1(A)は本実施形態に係る植物育成用遠赤色照明装置110を下方視した平面図であり、図1(B)は図1(A)のIB−IB線の断面図である。なお、図1(B)の矢印Vは、鉛直方向を示しておりこの方向に畝が設けられている。
植物育成用遠赤色照明装置(以下、適宜たんに照明装置と記す)110は、二つのLED光源と、二つのLED光源をそれぞれ保持する保持する保持部と、保持部が取り付けられた反射板と、を備えている。
具体的には、LED光源は、所謂直管型の第1LED光源120Aと、第2LED光源120Bとからなる。そして、第1LED光源120Aは、第1保持部130Aに保持されており、第2LED光源120Bは、第2保持部130Bに保持されている。また、第1保持部130Aと第2保持部130Bは、ともに反射板140に取り付けられている。
第1LED光源120Aは、直管121Aと、この直管121Aの内部に収容されたLED実装基板122Aと、このLED実装基板122Aの表面に実装された複数のLEDチップ123Aと、で構成されている。
直管121Aは、内部が空洞の透明な円筒状の部材からなる。そして、直管121Aは、透明なガラスや耐熱性のある透明な樹脂等によって形成することができる。直管121Aの長さは30〜60cmのものが好ましい。あまり直管121Aの長さが長くなると、照明装置110が大型化し、照明装置110自体が日中の太陽光の遮蔽物となってしまうため、植物の育成に好ましくないためである。
なお、透明な直管121Aであれば直管121Aでの光の吸収が抑えられるため光を有効に活用するうえでは好ましいが、直管121Aは透明なものの他に、乳白色のような透光性のあるものでも構わない。具体的には拡散シートを貼り付けたガラス製の直管や、拡散材の混入された樹脂製の直管である。このような拡散機能を備える直管121Aを用いることで、第1LED光源120Aからの出射光の拡散性を高めることができる。
LED実装基板122Aは、回路等が形成されたプリント基板からなる。また、LEDチップ123Aは、波長域700〜800nmの遠赤色(FR)光を発光する発光ダイオードである。なお、LED実装基板122AやLEDチップ123Aについては、特別なものではなく既存のものを用いることができる。
そして、複数のLEDチップ123Aが実装されたLED実装基板122Aが、直管121A内に収容され、直管121Aの両端を口金124Aで閉塞する。
第2LED光源120Bも、第1LED光源120Aと同様の構成となっており、第2LED光源120Bは、複数のLEDチップ123Bが実装されたLED実装基板122Bが直管121B内に収容されており、直管121Bの両端を口金124Bで閉塞することにより形成されている。
第1保持部130Aは、第1LED光源120Aを保持するためのものであり、第1LED光源120の直管121Aの両側をそれぞれ挟んで固定できるよう、二つ備わっている。また、図1(B)に示すように第1保持部130Aは、輪の一部を切欠く円弧状であり、円弧の内側に生じる弾性力によって、直管121Aを挟むように保持する構成となっている。
第2保持部130Bも、第1保持部130Aと同様の構成となっており、第2LED光源120Bの直管121Bの両側をそれぞれ挟んで固定できるよう、二つ備わっている。
反射板140は、矩形状の金属板で構成されており、畝側となる下面141に第1保持部130Aと第2保持部130Bを備えている。また、反射板140は、第1LED光源120Aの直管121A、第2LED光源120Bの直管121Bを覆う大きさとなっており、上方に漏れた第1LED光源120A、第2LED光源120BからのFR光を、下方である畝側に戻すものである。なお、反射板は金属製のものに限定されるものではない。また、反射の効率を高めるために、下面141表面を塗装等により白くしても構わない。
また更に、照明装置110は反射板140の上面142に電源部150備えている。この電源部150は、LEDチップ123A、123Bを発光させるための電力を供給するものであり、電源部150と第1LED光源120A、第2LED光源120Bとは、図示していないが配線を介して接続している。
なお、LEDチップ123A、123Bを発光させるための電源部150は、直流電源でなければならないが、電池を用いる構成でも、外部電源を用いる構成でも構わない。電池を用いる場合、第1LED光源120A、第2LED光源120Bがそれぞれ電源部150を備える構成でも構わない。また、交流の外部電源を用いる場合には、AC/DCコンバータが必要となるが、AC/DCコンバータは直管121A、121B内にあってもよい。
植物育成用遠赤色照明装置110は、以上のよう構成であるとともに、第1LED光源120AのLEDチップ123Aは、鉛直方向Vから外れた方向に向けられており、第2LED光源120BのLEDチップ123Bは、鉛直方向Vを対称軸としてLEDチップ123Aと対称な方向に向けられている。
具体的には、図1(B)に示すように、第1LED光源120Aでは、直管121A内のLED実装基板122Aが斜めに傾斜して収容されている。したがって、図5(B)の照明装置510のようにLEDチップ523が鉛直方向Vに向いているのではなく、照明装置110のLEDチップ123Aは鉛直方向Vから外れた方向に向いている。
したがって、第1LED光源120Aの輝度ピークは、照明装置110の直下ではなく、図1(B)の矢印PAで示すように、照明装置110の斜め下方となる。
また、第2LED光源120Bでも、直管121B内のLED実装基板122Bが鉛直方向Vを対称軸としてLED実装基板122Aと対称な方向に傾斜して収容されている。したがって、照明装置110のLEDチップ123Bも、図5(B)の照明装置510のようにLEDチップ523が鉛直方向Vに向いているのではなく、鉛直方向Vから外れた方向に向いている。したがって、第2LED光源120Bの輝度ピークは、照明装置110の直下ではなく、図1(B)の矢印PBで示すように、照明装置110の斜め下方となる。
このように、照明装置110ではLEDチップ123A、123Bが、鉛直方向Vから外れた方向に向けられている。したがって、照明装置110では第1LED光源120A、第2LED光源120Bの輝度ピークが、照明装置110の直下ではなく斜め下方となる。このため、照明装置110は、従来のように照明直下の放射照度が必要以上に高くなることを防ぎ、照明直下の放射照度を下げることができる。そして、この照明装置110を用いた植物の栽培は、照明直下の放射照度を下げることで、照明直下周辺の植物と同様の開花促進効果及び品質を得ることができる。
また、照明装置110は、LEDチップ123A、123Bを鉛直方向Vから外れた方向に向けることで、開花促進に効果がある0.01〜0.3W/m程度の放射照度を得られる範囲をより広げることができる。したがって、照明装置110は、ハウス内で必要となる照明装置の数を減らすことができる。
なお、LEDチップ123A、123Bが向けられている方向は、鉛直方向Vから30°〜90°の範囲で外れていることが好ましい。30°よりも小さくなると照明直下での放射照度の低下が少なく、また90°よりも大きくなると畝側に向かうFR光が減少してしまうからである。
次に、実際に照明装置110と比較用照明装置とで放射照度を比べてみた。照明装置110は、上記のような構成であり、より具体的には第1光源120A、第2光源120Bは、LEDチップ123A、123Bのピーク波長737nm、直管121A、121Bの長さ30cm、何れも消費電力10Wの光源である。また、照明装置110は、第1光源120Aと第2光源120Bとの間の間隔10cm、反射板の大きさが18cm×32cnである。比較用照明装置も同様の構成となっている。
そして、照明装置110は、LEDチップ123A、123Bの向きが鉛直方向Vから60°傾いている。一方、比較用照明装置は、LEDチップ123A、123Bの向きが鉛直方向Vと同じ方向、つまり傾き0°となっている。
そして、シミュレーションによる放射照度であるが、照明装置110と比較用照明装置の取付高さ(畝からの高さ)2m、そして畝からの高さ0.6mの位置での照明直下では、比較用照明装置が0.3630(W/m)に対し、照明装置110は0.1900(W/m)であった。また、照明装置の中心から直管121A、121Bと平行な方向に2m、照明装置の中心から直管121A、121Bと垂直な方向に2.5m離れた場所で、畝からの高さ0.6mの位置では、比較用照明装置が0.0097(W/m)に対し、照明装置110は0.010(W/m)であった。
このように、照明装置110は、第1LED光源120AのLEDチップ123Aは、鉛直方向Vから外れた方向に向けられており、第2LED光源120BのLEDチップ123Bは、鉛直方向Vを対称軸としてLEDチップ123Aと対称な方向に向けられている。したがって、照明装置110は、照明直下の放射照度を下げ、照明直下周辺の植物と同様の開花促進効果及び品質を得ることができるため、均一な育成を実現することができる。また、照明装置110は、開花促進に効果がある0.01〜0.3W/m程度の放射照度を得られる範囲をより広げることができるため、ビニールハウス内で必要となる照明装置の数を減らすことができる。
なお、本実施形態において、第1保持部130A、第2保持部130Bの構成は、円弧状となっており、弾性力によって直管121A、121Bを挟むように保持する構成となっている。このため、第1LED光源120A、第2LED光源120Bは、保持部によって完全に固定されているわけではないため、直管121A、121Bを回転させることができる。したがって、図1の矢印Rで示す方向に回転させることで、LEDチップ123A、123Bの向きを変更することができる。LEDチップ123A、123Bの向きを変更することができれば、植物の成長にあわせてLEDチップ123A、123Bの向きを調整したり、また照明装置110の取付位置にあわせてLEDチップ123A、123Bの向きを調整したりすることができる。
[実施形態2]
次に、他の実施形態について説明する。図2は、本実施形態における植物育成用遠赤色照明装置210の断面図である。なお、実施形態1の照明装置110との相違点を主に説明するため、同様の構成等については適宜符号の説明等も省略する。
照明装置210は、照明装置110の反射板140と異なり、反射板240が畝側に向かって突出するように折れ曲がった形状になっている。したがって、照明装置210は、傾斜した反射板240の下面241A側に第1保持部230Aを備え、下面241B側に第2保持部230Bを備えている。
そして、照明装置210は、下面241A側に第1LED光源220Aを、下面241B側に第2LED光源220Bを有している。このような構成により、LEDチップ223Aは、鉛直方向Vから外れた方向に向けられ、LEDチップ223Bは、鉛直方向Vを対称軸としてLEDチップ223Aと対称な方向に向けられている。
このような照明装置210であっても、実施形態1の照明装置110と同様の効果を奏することができる。
[実施形態3]
次に、他の実施形態について説明する。図3は、本実施形態における植物育成用遠赤色照明装置310の断面図である。なお、他の実施形態との相違点を主に説明するため、同様の構成等については適宜符号の説明等も省略する。
照明装置310は、照明装置110の反射板140と異なり、反射板340が畝側と反対側に向かって突出するように折れ曲がった形状になっている。したがって、照明装置310は、傾斜した反射板340の下面341A側に第1保持部330Aを備え、下面341B側に第2保持部330Bを備えている。
そして、照明装置310は、下面341A側に第1LED光源320Aを、下面341B側に第2LED光源320Bを有している。このような構成により、LEDチップ323Aは、鉛直方向Vから外れた方向に向けられ、LEDチップ323Bは、鉛直方向Vを対称軸としてLEDチップ323Aと対称な方向に向けられている。なお、本実施形態によれば、LEDチップ323AとLEDチップ323Bから出射したFR光は、互いに交差して畝側に向かうことになる。
このような照明装置310であっても、実施形態1の照明装置110と同様の効果を奏することができる。
[実施形態4]
次に、他の実施形態について説明する。図4は、本実施形態における植物育成用遠赤色照明装置410の断面図である。なお、他の実施形態との相違点を主に説明するため、同様の構成等については適宜符号の説明等も省略する。
照明装置410は、照明装置110と異なり、一つのLED光源420と、このLED光源420を保持する保持する保持部430と、保持部430が取り付けられた反射板440と、を備えている。
LED光源420は、直管421と、この直管421の内部に収容されたLED実装基板422と、このLED実装基板422の表面に実装された複数のLEDチップ423A、423Bと、で構成されている。
直管421は、実施形態1の直管121Aと同様に透内部が空洞の透明な円筒状の部材からなる。
LED実装基板422は、回路等が形成されたプリント基板からなり、畝側に向かって突出するように折れ曲がった形状になっている。したがって、LED実装基板422には、傾斜した第1実装面422Aと、傾斜した第2実装面422Bが形成されている。
そして、第1実装面422AにはLEDチップ423Aが実装され、第2実装面422BにはLEDチップ423Bが実装されている。
このような構成により、LEDチップ423Aは、鉛直方向Vから外れた方向に向けられ、LEDチップ423Bは、鉛直方向Vを対称軸としてLEDチップ423Aと対称な方向に向けられている。そして、このような照明装置410であっても、実施形態1の照明装置110と同様の効果を奏することができる。
また、他の実施形態と異なり照明装置410は、LED光源420が一つであるため装置自体を小型化することができる。したがって、照明装置410が日中の太陽光を遮蔽し難くなり、植物の育成を阻害し難くなる。
以上のような実施形態1〜4の植物育成用遠赤色照明装置を用いて植物の栽培を行う場合、照明装置の取付位置が低過ぎると植物との距離が近くなり過ぎるため照明直下でなくても放射照度が高くなり過ぎてしまう。また、照明装置の取付位置が高過ぎると開花促進の効果があるFR光の放射照度0.01〜0.3W/mが得られなくなってしまう。したがって、実施形態1〜4の植物育成用遠赤色照明装置を用いて植物の栽培を行う場合には、ビニールハウス内での使用において畝からの高さ1.4〜2mの高さに取り付けることが好ましい。
110、210、310、410、510…植物育成用遠赤色照明装置
120A、220A、320A…第1LED光源
120B、220B、320B…第2LED光源
121A、121B、421、521…直管
122A、122B、422、522…LED実装基板
123A、123B、223A、223B、323A、323B、423A、423B、523…LEDチップ
124A、124B…口金
130A、230A、330A…第1保持部
130B、230B、330B…第2保持部
140、240、340、440…反射板
141、241A、241B、341A、341B…下面
142…上面
150…電源部
420…LED光源
422A…第1実装面
422B…第2実装面
430…保持部

Claims (6)

  1. 複数の第1LEDチップが実装された第1LED実装基板と、
    前記第1LED実装基板が収容された円筒状の第1直管と、
    前記第1直管を保持する第1保持部と、
    複数の第2LEDチップが実装された第2LED実装基板と、
    前記第2LED実装基板が収容された円筒状の第2直管と、
    前記第2直管を保持する第2保持部と、を備え、
    前記第1保持部および前記第2保持部は、それぞれ、鉛直方向に対して相反する方向に傾いた面に突設され、
    前記第1保持部および前記第2保持部は、それぞれ、円弧の内側に生じる弾性力によって前記第1直管および前記第2直管を挟むように保持し、
    前記第1LEDチップは、鉛直方向から外れた方向に向けられ、前記第2LEDチップは、鉛直方向を対称軸として前記第1LEDチップと対称な方向に向けられ
    とを特徴とする植物育成用遠赤色照明装置。
  2. 前記鉛直方向から外れた方向は、鉛直方向から30°〜90°の範囲であることを特徴とする請求項に記載の植物育成用遠赤色照明装置。
  3. 前記直管の上方に反射板を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の植物育成用遠赤色照明装置。
  4. 前記直管は透明であることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の植物育成用遠赤色照明装置。
  5. 前記直管は拡散機能を備えることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の植物育成用遠赤色照明装置。
  6. 請求項1からの何れか一項に記載の植物育成用遠赤色照明装置は、ビニールハウス内において、畝から1.4〜2mの高さに取り付けられていることを特徴とする植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法。
JP2015021507A 2015-02-05 2015-02-05 植物育成用遠赤色照明装置及び植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法 Expired - Fee Related JP6475035B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015021507A JP6475035B2 (ja) 2015-02-05 2015-02-05 植物育成用遠赤色照明装置及び植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015021507A JP6475035B2 (ja) 2015-02-05 2015-02-05 植物育成用遠赤色照明装置及び植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016140344A JP2016140344A (ja) 2016-08-08
JP6475035B2 true JP6475035B2 (ja) 2019-02-27

Family

ID=56567984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015021507A Expired - Fee Related JP6475035B2 (ja) 2015-02-05 2015-02-05 植物育成用遠赤色照明装置及び植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6475035B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021085001A1 (ja) * 2019-10-31 2021-05-06

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1032775C2 (nl) * 2006-10-30 2008-05-06 Hortilux Schreder B V Gewasbelichtingsinrichting en kas voorzien van een gewasbelichtingsinrichting.
JP2011097900A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Sharp Corp 植物育成用光源装置及び植物育成装置
JP5638792B2 (ja) * 2009-12-01 2014-12-10 三菱樹脂アグリドリーム株式会社 農業用ポリオレフィン系フィルム及びそれを用いた植物栽培方法
US9480207B2 (en) * 2010-03-22 2016-11-01 Koninklijke Philips N.V. Lighting system with cooling arrangement
JP5874060B2 (ja) * 2011-12-16 2016-03-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 植物育成照明装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016140344A (ja) 2016-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102997128B (zh) 用于温室的发光二极管(led)照明器具和包含led照明器具的温室
US6921182B2 (en) Efficient LED lamp for enhancing commercial and home plant growth
JP2014113145A (ja) 植物栽培用照明装置
JP2010136717A (ja) 照明器具および照明器具を用いた照明システム
JP2005192517A (ja) 植物育成方法
JP6475035B2 (ja) 植物育成用遠赤色照明装置及び植物育成用遠赤色照明装置を用いた植物の栽培方法
US10634295B2 (en) LED light source module and method for light irradiation thereof
CN210630367U (zh) Led光盘立体多层薄膜式水耕栽培架
CN202082727U (zh) Led路灯
WO2021008008A1 (zh) 一种多反射面板灯
CN206222005U (zh) 一种配光模组及灯具
NL1021826A1 (nl) Verlichtingsarmatuur voor gewasbestraling.
CN202303040U (zh) Led投光灯
CN202040603U (zh) 一种具有角镜结构的led球泡灯
KR101030515B1 (ko) 가로등
CN201425206Y (zh) 温室植物生长用的发光二极管模块
CN207852720U (zh) 一种高亮度led灯珠
CN202252950U (zh) 一种高光效的360度发光的可调光led灯泡
CN205810809U (zh) Led灯的封装结构
CN205606251U (zh) 一种led玉米灯
CN210275200U (zh) 一种改进型高效led植物生长灯
CN216345867U (zh) 一种立式混合光源植物生长灯
CN214405812U (zh) 一种高效节能防炫光led筒灯
TW201326682A (zh) 發光二極體裝置
KR102402997B1 (ko) 반사각 조절 및 난반사가 가능한 착탈식 led등

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190131

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6475035

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees