JP6474699B2 - 無線環境推定方法、無線環境推定装置および無線環境推定プログラム - Google Patents

無線環境推定方法、無線環境推定装置および無線環境推定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、干渉電波が存在する無線環境において、干渉電波を発する各干渉源から到来する干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報を推定する無線環境推定方法、無線環境推定装置および無線環境推定プログラムに関する。
近年、無線通信サービスが多様化し、様々な無線通信方式を用いた送信局が増加している。ある一定のエリア内で、同一周波数帯の電波を利用する送信局が増加すると、ある送信局が無線通信を行う際に干渉が発生する確率が高まり、周波数利用効率が劣化する恐れがある。これは、いわゆる隠れ端末などにより干渉回避機能が正常に機能していない場合や、同一周波数帯の電波を利用する送信局がそれぞれ異なるプロトコルで運用されている場合などにさらに顕著となることが考えられる。また、例えばISM(Industry-Science-Medical) バンドで運用されるISM機器等、これらの送信局と同一周波数帯の電波を発する通信用途ではない電子機器がある場合も、干渉が発生する確率が高まり、周波数利用効率が劣化する恐れがある。
このような同一周波数帯の電波を利用する近隣の送信局や電子機器(以下、干渉源という)が発する電波をすべて干渉電波とすると、この干渉電波が存在する無線環境では、無線通信システムに対して干渉電波を考慮した制御を行うことで周波数利用効率を向上する効果が期待できる。ただし、この制御を効率的に行うためには、各干渉源から到来する干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報を高精度に推定する無線環境推定技術が必要である。
特許文献1には、停止制御等のアクセス制御可能な各送信局を一定期間停止し、停止期間中に受信した電波を停止制御等のアクセス制御不可能な干渉源から到来する干渉電波として観測することで、干渉源ごとの干渉電波情報を推定する無線環境推定技術が提案されている。
また、送信局のアクセス制御方式が符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)の場合、送信局が事前に拡散符号を用いて拡散処理を行うため、受信した電波から逆拡散処理により分離した干渉電波を観測することで、送信局の停止期間を設けずに干渉源ごとの干渉電波情報を推定する方法も提案されている。
一方、非特許文献1には、受信する電波に含まれる全ての信号に対する復調機能を備えている無線LANアナライザを用い、復調できた信号から送信局と宛先のMACアドレスやシーケンス番号などのパケット情報を取得し、このパケット情報に基づいて復調できなかった信号を補間することで、停止期間を設けずに干渉源ごとの干渉電波情報を推定する方法が提案されている。
また、非特許文献2には、所定のアクセス制御方式で動作する複数の送信局と所定のアクセス制御方式と異なる方式で動作する干渉源とが含まれる電波環境において、復調不可電波のうち送信局から到来する干渉電波間の重畳を除いた復調不可電波を、干渉源からの干渉電波とみなして、干渉源から到来する干渉電波の発生頻度や時間占有率等の干渉電波情報を算出する方法が提案されている。
図7は、非特許文献1に記載の従来方法における無線環境推定手順の一例を示す。
図7に示すように、従来の方法では、観測期間内に受信した電波を復調して取得したパケット情報を時系列に記録する(ステップS01)。次に、従来の方法では、取得したパケット情報に記載の送信局と宛先のセットごとに、受信できたパケットの占有時間から個別時間占有率を算出し、さらに送信局と宛先のセットごとにシーケンス番号と再送フラグを確認して、受信局に受信できたパケットと受信できなかったパケットの比であるパケット誤り率を算出する(ステップS02)。そして、従来の方法では、算出したパケット誤り率を用いて受信できなかったパケットの占有時間を算出し、個別占有時間を補完する(ステップS03)。
特開2013−115503号公報
福原忠行、「無線LANにおける無線占有率測定手法」、信学技報SR2009-46 (2009) 笹木裕文、山田貴之、増野淳、杉山隆利、「周波数共用環境におけるシステム間干渉を考慮した状態遷移モデルに基づく電波環境認識技術の提案」、信学技報 SR2015-06 (2015)
特許文献1に記載の無線環境推定技術では、送信局の信号を一時停止して干渉電波を観測し、干渉源ごとの干渉電波情報を推定する必要があるため、信号を停止することによって無線通信システムの通信品質が劣化する場合がある。
また、符号分割多元接続方式において逆拡散処理により干渉電波を分離する手法では、全ての送信局において符号化の事前処理が必要であり、符号化などの事前処理を行わない電子機器から到来する干渉電波については、その干渉電波情報を取得することができない。
一方、非特許文献1に記載の無線環境推定技術では、時間的に重畳していない全ての信号についてシーケンス番号等のパケット情報が取得できることが前提である。したがって、パケット情報を取得できない干渉電波の影響は考慮されていないため、受信局が対応していない無線規格または通信用途以外の干渉電波が存在し、パケット情報が取得できない場合は干渉源ごとの干渉電波情報を取得できない。
また、非特許文献2に記載の無線環境推定技術では、送信局から到来する1つの干渉電波に、他の干渉源から到来する複数の干渉電波が重畳したとしても1つの干渉電波の重畳とカウントしてしまう。このため、非特許文献2では、各干渉源から到来する干渉電波の発生頻度を低く見積もってしまい、時間占有率を多く見積もってしまう。
本発明は、干渉電波が存在する無線環境において、各干渉源から到来する干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報を従来と比べて正確に推定できる無線環境推定方法、無線環境推定装置および無線環境推定プログラムを提供することを目的とする。
第1の発明は、互いに同じ周波数帯域の干渉電波を発する1以上の送信局および1以上の干渉源の各々から受信した干渉電波の受信電力を測定し、所定の閾値以上の受信電力の干渉電波を復調して得られるフレーム時間を復調成功フレーム情報として取得するとともに、所定の閾値以上の受信電力で復調できなかった干渉電波である復調不可電波のフレーム時間を復調不可電波情報として取得し、取得した復調成功フレーム情報および復調不可電波情報を干渉電波時系列情報として記録する第1のステップと、干渉電波時系列情報に対して所定の統計処理期間にわたって統計処理を行った干渉電波統計情報を算出する第2のステップと、干渉源からの干渉電波の到来確率到着過程に基づいて定義され、かつ送信局におけるアクセス制御方式の動作を表す状態遷移モデルと、状態遷移モデルが復調不可電波を受信する状態が、干渉源からの干渉電波のみが受信される場合、送信局からの干渉電波に干渉源からの干渉電波が重畳する場合、および2つの送信局からの干渉電波が重畳して受信される場合のいずれであるかを示すパターン情報と、干渉電波統計情報とに基づいて、干渉電波統計情報と干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報との関係式を解くことにより、送信局および干渉源ごとの干渉電波情報を算出する第3のステップとを有する。
第2の発明は、互いに同じ周波数帯域の干渉電波を発する1以上の送信局および1以上の干渉源の各々から干渉電波を受信する干渉電波受信部と、受信した干渉電波の受信電力を測定し、所定の閾値以上の受信電力の干渉電波を復調して得られるフレーム時間を復調成功フレーム情報として取得するとともに、所定の閾値以上の受信電力で復調できなかった干渉電波である復調不可電波のフレーム時間を復調不可電波情報として取得し、取得した復調成功フレーム情報および復調不可電波情報を干渉電波時系列情報として記録する干渉電波処理部と、干渉電波時系列情報に対して所定の統計処理期間にわたって統計処理を行った干渉電波統計情報を算出する干渉電波統計処理部と、干渉源からの干渉電波の到来確率到着過程に基づいて定義され、かつ送信局におけるアクセス制御方式の動作を表す状態遷移モデルと、状態遷移モデルが復調不可電波を受信する状態が、干渉源からの干渉電波のみが受信される場合、送信局からの干渉電波に干渉源からの干渉電波が重畳する場合、および2つの送信局からの干渉電波が重畳して受信される場合のいずれであるかを示すパターン情報と、干渉電波統計情報とに基づいて、干渉電波統計情報と干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報との関係式を解くことにより、送信局および干渉源ごとの干渉電波情報を算出する干渉電波情報算出部とを備える。
第3の発明の無線環境推定プログラムは、第1の発明の無線環境推定方法の各ステップをコンピュータに実行させる。
本発明は、干渉電波が存在する無線環境において、各干渉源から到来する干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報を従来と比べて正確に推定できる。
無線環境推定装置の一実施形態を示す図である。 図1に示した無線環境推定装置における処理手順の一例を示す図である。 IEEE802.11g規格対応の無線LANのアクセス制御方式で動作する送信局の状態遷移モデルの一例を示す図である。 図3に示した状態遷移モデルが復調不可電波を受信する状態の一例を示す図である。 無線環境推定装置の別の実施形態を示す図である。 図5に示した無線環境推定装置における処理手順の一例を示す図である。 非特許文献1に記載の時間占有率を推定する処理手順の一例を示す図である。
以下、図面を用いて実施形態について説明する。
図1は、無線環境推定装置の一実施形態を示す。
図1に示した無線環境推定装置100は、複数の無線通信システムによる周波数共用環境、同一周波数帯の電波を利用する複数の送信局が高密度に存在する無線環境、ISM機器等の無線通信用途以外の電波を発する電子機器が存在する環境において設置され、干渉源ごとに干渉電波に関する干渉電波情報を高精度に推定する。
無線環境推定装置100は、干渉電波受信部20と、干渉電波処理部30と、干渉電波統計処理部40と、干渉電波情報算出部50とを有する。なお、これらの要素の全部は、無線通信機能を有する送信局装置に備えられてもよく、その一部が送信局を制御する中央制御局装置に備えられてもよい。すなわち、無線環境推定装置100は、専用のハードウェアにより実現されてもよい。また、無線環境推定装置100は、無線受信部が接続されたコンピュータ装置がメモリ等の記憶装置に記憶された無線環境推定プログラムを実行することにより実現されてもよい。この場合、無線環境推定プログラムは、例えば、CD(Compact Disc)あるいはDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクに記録して頒布することができる。さらに、無線環境推定装置100は、無線環境推定装置100に含まれるネットワークインタフェースを介して、ネットワークを通じて無線環境推定プログラムをダウンロードし、記憶装置に格納してもよい。
干渉電波受信部20は、干渉電波を受信し、受信した干渉電波統計を干渉電波処理部30に出力する。
干渉電波処理部30は、受信した干渉電波の受信電力を測定し、所定の閾値以上の受信電力の干渉電波を復調して得られる干渉電波の送信元である送信局と、その送信局から到来するフレームの有無を表す時系列情報を復調成功フレーム情報として取得する。また、干渉電波処理部30は、所定の閾値以上の受信電力で復調できなかった干渉電波(以下、復調不可電波とも称される)の有無を表す時系列情報を復調不可電波情報として取得する。干渉電波処理部30は、取得した復調成功フレーム情報および復調不可電波情報を干渉電波時系列情報として干渉電波統計処理部40に出力する。なお、干渉電波処理部30は、取得した干渉電波時系列情報を、無線環境推定装置100に含まれるメモリ等の記憶装置に記憶してもよい。
干渉電波統計処理部40は、受信した干渉電波時系列情報に対して所定の統計処理期間にわたって統計処理を行った干渉電波統計情報を算出する。干渉電波統計処理部40の動作については、図2で説明する。
干渉電波情報算出部50は、一部または全ての干渉電波の到来を確率到着過程に基づいて定義される少なくとも1つの干渉源におけるアクセス制御方式の動作を表す状態遷移モデルと、状態遷移モデルが復調不可電波を受信する状態を示すパターン情報と、干渉電波統計情報とを用い、各干渉源から到来する干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報を算出する。干渉電波情報算出部50の動作およびパターン情報については、図2から図4で説明する。
図2は、図1に示した無線環境推定装置100における処理手順の一例を示す。図2では、例えば、無線環境推定装置100は、IEEE802.11g等の規格に基づいて、互いに同一の周波数帯域の電波を送受信する複数の無線LAN機器(すなわち送信局)と、無線LAN機器と異なるアクセス制御方式で、同じ周波数帯域の無線通信を行う1つの送信局もしくは無線通信用途以外に電波を発する1つの電子機器が存在する無線環境において、干渉源ごとの干渉電波情報を算出する。
ステップS10では、干渉電波処理部30は、干渉電波受信部20で干渉電波が受信された場合、受信した干渉電波の受信電力を測定し、復調処理を行う。例えば、干渉電波処理部30は、干渉電波の復調に成功し干渉電波の受信電力が所定の閾値以上の場合、復調した干渉電波の送信元である送信局と、その送信局から到来するフレームの有無を表す時系列情報とを示す復調成功フレーム情報を取得する。一方、干渉電波処理部30は、干渉電波の復調に失敗しかつ受信電力が所定の閾値以上の場合、復調不可電波の有無を表す時系列情報を示す復調不可電波情報を取得する。干渉電波処理部30は、受信した干渉電波における受信電力情報、復調成功フレーム情報および復調不可電波情報を含んだ干渉電波時系列情報を干渉電波統計処理部40に出力する。
なお、干渉電波処理部30は、通信を行う上で必要不可欠な待ち時間や応答時間を復調成功フレームの時間として補完してもよい。また、干渉電波処理部30は、2つの復調不可電波の間に一定時間未満の空き時間が存在する場合、当該空き時間を復調不可電波が存在する時間として補完してもよい。
ステップS20では、干渉電波統計処理部40は、ステップS10で取得された干渉電波時系列情報(受信電力情報、復調成功フレーム情報、復調不可電波情報)を用いて、統計処理期間Tmのうち送信局ごとに復調に成功したフレーム時間を合計した個別復調成功時間Tsuc、送信局ごとに復調成功回数をカウントした個別復調成功回数Nsuc、送信局ごとの平均フレーム時間(平均復調成功時間)Tc、復調不可電波の受信時間を合計した復調不可電波受信時間Tint、連続して復調不可電波を受信した回数をカウントした復調不可電波受信回数Nint、および受信電力が所定の閾値未満であった時間を合計した空き時間Tfを、干渉電波統計情報として算出する。
また、干渉電波統計処理部40は、上述したように通信を行う上で必要不可欠な待ち時間や応答時間を復調成功フレームの時間として補完した場合や、2つの復調不可電波の間の一定時間未満の空き時間を復調不可電波が存在する時間として補完した場合、補完した時間を空き時間Tfから除外するのが好ましい。
ステップS30では、干渉電波情報算出部50は、ステップS20で算出された干渉電波統計情報を用い、特定のアクセス制御方式の動作を表した状態遷移モデルの各状態が継続する時間の平均値である平均状態継続時間Esを、式(1)を用いて算出する。
Figure 0006474699
ここで、(NsucjはM台(M∈N,N:自然数)の送信局のうち、j番目の送信局(j∈K,K=1,2,3,…,M)の個別復調成功回数を表し、Tsはアクセス制御方式に固有の空き状態の継続時間を表す。
ステップS40では、干渉電波情報算出部50は、ステップS20で算出された干渉電波統計情報と、ステップS30で求めた平均状態継続時間Esと、特定のアクセス制御方式で運用される送信局(すなわち無線LAN機器)の状態遷移モデルとを用い、状態遷移モデルの遷移確率を表す状態遷移パラメータを算出する。
図3は、IEEE802.11g規格対応の無線LANのアクセス制御方式で動作する送信局i(i∈K,K=1,2,3,…,M)の状態遷移モデルの一例を示す。図3に示した状態遷移パラメータは次の通りである。なお、送信局iの状態遷移パラメータを示す場合は、各記号に添え字iを付して示す。
p:他の送信局が信号を送信する確率(状態遷移パラメータ)
q:1回の状態の継続中に、送信するフレームが新たに発生する確率(状態遷移パラメータ)
r:フレーム送信が成功した際、および再送回数が最大値に達してフレームを破棄した際に、次に送信するフレームを保有している確率(状態遷移パラメータ)
R:再送回数の最大値
s :再送回数がsの場合のコンテンションウィンドウの最大値
ここで、各状態における送信局jの電波送信確率τjを用いて、送信局iの状態遷移パラメータpiは式(2)のように表される。
Figure 0006474699
無線LANのアクセス制御方式で運用されるM台の送信局の発する干渉電波が存在する場合、図3に示した状態遷移モデルに基づき、所定の統計時間Tmと、送信局iの個別復調成功時間(Tsuciと、送信局iの平均フレーム時間Tciと、各状態における送信局j(j∈K)の電波送信確率τjと、空き時間Tfと、空き状態の継続時間Tsと、平均状態継続時間Esの関係は、式(3)、(4)のように表される。
Figure 0006474699
なお、無線LANのアクセス制御方式で運用されるM台の送信局に加えて、無線LAN機器と異なるアクセス制御方式で、同じ周波数帯域の無線通信を行う1つの送信局もしくは電子機器である干渉源l(lはKに含まれない)の発する干渉電波が存在する場合、式(3)、(4)は、状態xにおける干渉源lの電波送信確率τlxを用い式(5)、(6)のように書き換えられる。
Figure 0006474699
ここで、干渉源lが発する干渉電波の到来をポアソン到着過程で定義する。すなわち、ある状態xの継続時間をTx とすると、状態xにおける干渉源lの電波送信確率τlxと、干渉電波の単位時間あたりの発生頻度に関する変数λl(状態遷移パラメータ)の関係式は、式(7)のように表される。
Figure 0006474699
式(5)、(6)、(7)より、干渉源lが発する干渉電波の到来をポアソン到着過程で定義した場合における、所定の統計時間Tm と、送信局iの個別復調成功時間(Tsuciと、送信局iの平均フレーム時間Tciと、空き時間Tfと、空き状態の継続時間Tsと、平均状態継続時間Esと、各状態における送信局jの電波送信確率τjと、干渉電波の単位時間あたりの発生頻度に関する変数λlとは、式(8)、(9)のように関係付けられる。
Figure 0006474699
そして、干渉電波情報算出部50は、逐次代入法、はさみうち法およびニュートン法等の数値解析法、遺伝アルゴリズム等の多目的最適化手法、あるいはそれらの組み合わせを用いて式(8)、(9)を解き、τjおよびλlの状態遷移パラメータを算出する。
ステップS50では、干渉電波情報算出部50は、ステップS20で算出された干渉電波統計情報と、ステップS30で求めた平均状態継続時間Esと、ステップS40で算出した状態遷移パラメータを用いて、干渉源lのフレーム時間Tcを算出する。算出される干渉源lのフレーム時間Tcは、統計処理期間Tにおいて受信した各復調不可電波の時間から算出される平均値等の代表値である。あるいは、干渉源lのフレーム時間Tcは、統計処理期間Tにおいて受信した各復調不可電波のフレーム時間の分布における中央値、または分布におけるピークを示すフレーム時間および分散値から算出される値を示す。
図4は、図3に示した状態遷移モデルが復調不可電波を受信する状態の一例を示す。図4(a)は、復調不可電波を受信する状態として、網掛けの矩形で示した干渉源lからの干渉電波のみが受信される場合を示す。この場合の復調不可電波のフレーム時間Tcは、時刻t1から時刻t2までの時間となる。
図4(b)および図4(c)は、復調不可電波を受信する状態として、白色の矩形で示した送信局iからの干渉電波に、網掛けの矩形で示した干渉源lからの干渉電波が重畳する場合を示す。この場合、干渉源lの干渉電波が送信局iからの干渉電波の一部に重畳しているため、無線環境推定装置100は、時刻t3から時刻t5および時刻t7から時刻t9の間に受信した送信局iからの干渉電波を復調できない。このため、図4(b)に示した送信局iからの干渉電波より干渉源lからの干渉電波の受信が遅く終了する場合、復調不可電波のフレーム時間Tcは、時刻t3から時刻t6までの時間となる。一方、図4(c)に示した送信局iからの干渉電波より干渉源lからの干渉電波の受信が早く終了する場合、復調不可電波のフレーム時間Tcは、時刻t7から時刻t10までの時間となる。なお、図4(b)および図4(c)は、干渉源lが発した干渉電波は1つとしたが、2つ以上の複数でもよい。
図4(d)は、復調不可電波を受信する状態として、白色の矩形で示した2つの送信局からの干渉電波が重畳して受信される場合を示す。この場合、無線環境推定装置100は、重畳して受信した2つの送信局からの干渉電波を分離できないため、2つの送信局からの干渉電波をそれぞれ復調できない。このため、復調不可電波のフレーム時間Tcは、時刻t11から時刻t14までの時間となる。
図4に示した復調不可電波を受信する各状態を考慮することで、干渉源lのフレーム時間Tc、送信局jの電波送信確率τj、干渉源lの干渉電波の単位時間あたりの発生頻度λl、および空き状態の継続時間Tsを用い、平均状態継続時間Esは、式(10)のように表される。
Figure 0006474699
ここで、PおよびEsは、状態yをとる確率および状態yにおける状態継続時間の期待値を示し、Yは全ての状態yの集合である。集合Yに含まれる状態yは、干渉電波が受信されない空き状態(y=free)、図4(a)に示した干渉源lからの電波のみが到来する状態(y=int)、および図4(b)から図4(d)に示した送信局iから到来する干渉電波を含む状態(y=sig)を含む。すなわち、干渉電波が受信されない空き状態の場合の平均状態継続時間は、式(11)、(12)のように表される。
Figure 0006474699
また、干渉源lからの電波のみが到来する状態の場合の平均状態継続時間は、式(13)、(14)のように表される。
Figure 0006474699
また、送信局iから到来する干渉電波を含む状態の場合の平均状態継続時間は、式(15)〜(17)のように表される。
Figure 0006474699
ここで、PおよびEsは、送信局から到来する信号を含む状態の中で、送信局jから到来する信号のフレーム時間が、送信局から到来する信号の中で最も長い状態である確率および状態継続時間の期待値である。
また、PおよびEsは、状態zをとる確率および状態zにおける状態継続時間の期待値であり、Z(j)は、送信局jから到来する信号のフレーム時間が、送信局から到来する信号の中で最も長い場合に取りうるすべての状態zの集合である。
なお、状態zについては、送信局jから到来する電波に対して干渉源lから到来する電波の重畳数と終了時刻で分類する。なお、終了時刻による分類とは、送信局jから到来する信号を含む状態において、送信局jおよび干渉源lから到来する電波の終了時刻を時系列に考えた際に、送信局jから到来する電波の終了時刻が最も遅い場合(すなわち図4(c)の場合)と、それ以外(すなわち図4(b)の場合)である。
そして、上記のような分類を行うことで各状態zにおけるPおよびEが一意に定まるため、干渉電波情報算出部50は、ニュートン法等の数値解析法、遺伝アルゴリズム等の多目的最適化手法、あるいはそれらの組み合わせを用いて式(10)〜(17)を解き、復調不可電波のフレーム時間Tcを算出する。
ステップS60では、干渉電波情報算出部50は、ステップS20で算出された干渉電波統計情報と、ステップS30で求めた平均状態継続時間Esと、ステップS40で算出された状態遷移パラメータと、ステップS50で算出した復調不可電波のフレーム時間Tcのうち一部または全てを用いて、干渉電波情報を算出する。例えば、干渉電波情報算出部50は、式(18)、(19)を用いて、送信局iが発する干渉電波の発生頻度Niと時間占有率Tiとを算出することができる。
Figure 0006474699
さらに、干渉電波情報算出部50は、式(20)、(21)を用いて、干渉源lが発する干渉電波の発生頻度Nと時間占有率Tとを算出することができる。
Figure 0006474699
干渉電波情報算出部50は、他にも送信局iのスループット、遅延時間、干渉発生率、QoS(Quality of Service)等の干渉電波情報を算出することができる。例えば、干渉電波情報算出部50は、式(22)を用いて、送信局iのスループットTP(i)を算出することができる。
Figure 0006474699
ここで、DATAは、1フレーム当たりのデータ量を示す。
以下に具体的な数値例を示す。
無線環境推定装置100を備えるIEEE802.11g規格に対応した送信局の近隣に、IEEE802.11g規格に対応した無線LANのアクセス制御方式に従って運用され、干渉電波を発する送信局1〜5と、無線環境推定装置を備える送信局が復調できない干渉電波を発する干渉源6とが存在するものとする。ここで、無線環境推定装置を備える送信局においてすべての干渉電波が受信される場合、無線環境推定装置の干渉電波処理部30は、干渉電波の受信電力および復調結果に基づいて得られる干渉電波時系列情報を干渉電波統計処理部40に出力する。干渉電波時系列情報の一例を表1に示す。
Figure 0006474699
次に、干渉電波統計処理部40は、表1の干渉電波時系列情報について統計処理を行い、例えば表2の干渉電波統計情報を干渉電波情報推定部50に出力する。
Figure 0006474699
表2は、所定の統計時間Tmを1秒とした場合に、送信局1〜5の個別復調成功時間(Tsuc1〜(Tsuc5がそれぞれ0.107秒、0.093秒、0.093秒、0.093秒、0.076秒、復調不可電波受信時間Tintが0.588秒、空き時間Tfが0.050秒であり、送信局1〜5の個別復調成功回数(Nsuc1〜(Nsuc5がそれぞれ82回、47回、47回、47回、29回、復調不可電波受信回数Nintが 277回であり、送信局1〜5の平均フレーム時間Tc1〜Tc5がそれぞれ1.3×10-3秒、2.0×10-3秒、2.0×10-3秒、2.0×10-3秒、2.6×10-3秒であったことを意味する。なお、復調不可電波は、復調できない干渉電波を発する干渉源からのものに限らず、送信局1〜5からの干渉電波が衝突したときも含む。
表2の干渉電波統計情報と、空き状態の継続時間Tsを用いて、式(1)より平均状態継続時間Esは2.39×10-4秒と求まる。ここでTsは、IEEE802.11g規格に規定されているスロットタイムである9.0×10-6秒を用いた。
次に、表2の干渉電波統計情報と、空き状態の継続時間Tsと、平均状態継続時間Esの値を用いて式(8),(9)より、干渉電波情報算出部50は、送信局jの電波送信確率τj(j=1,2,3,4,5)および干渉源6の干渉電波の単位時間あたりの発生頻度に関する変数λ6について解き、τ1=3.08×10-2、τ2=2.16×10-2、τ3=2.16×10-2、τ4=2.16×10-2,τ5=1.62×10-2を算出し、λ6=2.86×10+2を算出する。
ここで、式(17)の状態zは、例えば干渉源6のフレーム時間Tc=1.0×10-3秒と仮定する場合、送信局1から到来する干渉電波に対して干渉源6から到来する干渉電波の重畳数と終了時刻の観点で分類すると、4通りある。すなわち、状態zは、図4(b)に示したパターンで干渉源6から到来する干渉電波の重畳数が2の場合、図4(c)に示したパターンで干渉源6から到来する干渉電波の重畳数が1の場合、図4(b)に示したパターンで干渉源6から到来する干渉電波の重畳数が1の場合、および図4(d)に示したパターンで干渉源6から到来する干渉電波の重畳数が0の場合である。このように、干渉源6のフレーム時間に依存して式(17)は一意に定まる。そのため、表2の干渉電波統計情報と、平均状態継続時間Esと、τjおよびλ6の値を用いて式(10)〜(17)を干渉源6のフレーム時間について解くことにより、干渉源6のフレーム時間Tc=1.5×10-3を算出する。
最後に、干渉源ごとの干渉電波の発生頻度、時間占有率およびスループットの干渉電波情報を推定する。推定された送信局1〜5における干渉電波の発生頻度N1〜N5、時間占有率T1〜T5およびスループットTH1〜TH5と、干渉電波をランダムに発する干渉源6からの干渉電波の発生頻度N6および時間占有率T6を表3に示す。
Figure 0006474699
図5は、無線環境推定装置の別の実施形態を示す。図1で説明した要素と同一または同様の要素については、同一または同様の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
図5に示した無線環境推定装置100Aは、干渉電波受信部20と、干渉電波処理部30aと、干渉電波統計処理部40と、干渉電波情報算出部50aとを有する。
干渉電波処理部30aは、受信した干渉電波の受信電力を測定する。例えば、干渉電波処理部30aは、所定の閾値以上の受信電力の干渉電波が示す帯域幅、変調方式または振幅の変動と、送信局iおよび干渉源lのアクセス制御方式ごとに予め設定された帯域幅、変調方式または振幅の変動とを比較し、受信した干渉電波が送信局iから到来したものか、図4に示した復調不可電波かを識別する。このとき、受信した復調不可電波が図4に示したいずれの状態かを複数のアンテナ素子を用いた信号分離技術によって識別してもよい。すなわち、干渉電波処理部30aは、受信した復調不可電波が図4に示したいずれの状態かを識別する。
そして、干渉電波処理部30aは、識別の結果に基づいて、送信局iから到来したフレームの有無を表す時系列情報を復調成功フレーム情報として取得し、復調不可電波の有無を表す時系列情報を復調不可電波情報として取得する。干渉電波処理部30aは、取得した復調成功フレーム情報および復調不可電波情報を干渉電波時系列情報として干渉電波統計処理部40に出力する。なお、干渉電波処理部30aは、取得した干渉電波時系列情報を、無線環境推定装置100Aに含まれるメモリ等の記憶装置に記憶してもよい。
また、無線環境推定装置100Aの記憶装置は、送信局iおよび干渉源lごとに予め設定された帯域幅、変調方式または振幅の変動を示す情報を予め記憶する。あるいは、送信局iおよび干渉源lごとに予め設定された帯域幅、変調方式または振幅の変動を示す情報は、例えば、無線環境推定装置100Aの外部に配置されるメモリ等の記憶装置に格納されてもよい。この場合、無線環境推定装置100Aは、送信局iおよび干渉源lごとに予め設定された帯域幅、変調方式または振幅の変動を示す情報を外部の記憶装置から読み込む。
干渉電波情報算出部50aは、干渉電波統計処理部40により算出された干渉電波統計情報を用いて、送信局iが発する干渉電波の干渉電波情報を算出する。
また、干渉電波情報算出部50aは、例えば、干渉電波処理部30aが算出した干渉電波時系列情報に含まれる受信した復調不可電波のフレーム時間に対して平均処理等を実行し、復調不可電波(すなわち干渉源lが発した干渉電波)のフレーム時間の代表値(すなわちフレーム時間Tc)を算出することもできる。すなわち、干渉電波情報算出部50aは、式(10)〜(17)を解くことなく干渉源lから受信した干渉電波のフレーム時間Tcを算出する。
図6は、図5に示した無線環境推定装置100Aにおける処理手順の一例を示す。
ステップS100では、干渉電波処理部30aは、測定し受信電力が所定の閾値以上の干渉電波が示す帯域幅、変調方式または振幅の変動と、送信局iおよび干渉源lのアクセス制御方式ごとに設定された帯域幅、変調方式または振幅の変動とを比較する。例えば、干渉電波処理部30aは、受信した干渉電波が送信局iから到来したものと識別した場合、干渉電波の送信元である送信局iと、送信局iのフレームの有無を表す時系列情報とを示す復調成功フレーム情報を取得する。一方、干渉電波処理部30aは、受信した干渉電波が干渉源lから到来したものと識別した場合、復調不可電波の重畳状態および復調不可電波の有無を表す時系列情報を示す復調不可電波情報を取得する。干渉電波処理部30aは、受信した干渉電波における受信電力情報、復調成功フレーム情報および復調不可電波情報を含んだ干渉電波時系列情報を干渉電波統計処理部40に出力する。
ステップS110では、干渉電波統計処理部40は、ステップS100で取得された干渉電波時系列情報(受信電力情報、復調成功フレーム情報、復調不可電波情報)を用いて、統計処理期間Tmのうち送信局ごとに受信電波のフレーム時間を合計した個別復調成功時間Tsuc、送信局ごとに復調成功回数をカウントした個別復調成功回数Nsuc、復調不可電波の受信時間を合計した復調不可電波受信時間Tint、連続して復調不可電波を受信した回数をカウントした復調不可電波受信回数Nint、および受信電力が所定の閾値未満であった時間を合計した空き時間Tfを、干渉電波統計情報として算出する。
ステップS120では、干渉電波情報算出部50aは、ステップS110で算出された干渉電波統計情報を用いて、干渉電波情報を算出する。例えば、干渉電波情報算出部50は、個別復調成功時間Tsuc と個別復調成功回数Nsuc とを所定の統計時間Tmで除算することによって、送信局iが発する干渉電波の発生頻度Niと時間占有率Tiの干渉電波情報を算出することができる。また、干渉電波情報算出部50は、復調不可電波受信時間Tintと復調不可電波受信回数Nintとを所定の統計時間Tmで除算することによって、干渉源lが発する干渉電波の発生頻度Nと時間占有率Tとを算出することができる。
以上、図5および図6に示した実施形態では、干渉電波処理部30aは、所定の閾値以上の受信電力の干渉電波が示す帯域幅、変調方式または振幅の変動と、送信局iおよび干渉源lのアクセス制御方式ごとに予め設定された帯域幅、変調方式または振幅の変動とを比較し、干渉源lから到来した復調不可電波のパターン情報を識別する。干渉電波情報算出部50aは、干渉電波処理部30aにより算出された干渉電波時系列情報を用いて、送信局iおよび干渉源lが発する干渉電波の干渉電波情報を算出する。
これにより、無線環境推定装置100は、干渉電波が存在する無線環境において、干渉源から到来する干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報を従来と比べて正確に推定できる。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずである。したがって、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。
20…干渉電波受信部;30,30a…干渉電波処理部;40…干渉電波統計処理部;50,50a…干渉電波情報算出部;100,100A…無線環境推定装置

Claims (7)

  1. 互いに同じ周波数帯域の干渉電波を発する1以上の送信局および1以上の干渉源の各々から受信した干渉電波の受信電力を測定し、所定の閾値以上の受信電力の干渉電波を復調して得られるフレーム時間を復調成功フレーム情報として取得するとともに、前記所定の閾値以上の受信電力で復調できなかった干渉電波である復調不可電波のフレーム時間を復調不可電波情報として取得し、取得した前記復調成功フレーム情報および前記復調不可電波情報を干渉電波時系列情報として記録する第1のステップと、
    前記干渉電波時系列情報に対して所定の統計処理期間にわたって統計処理を行った干渉電波統計情報を算出する第2のステップと、
    前記干渉源からの前記干渉電波の到来確率到着過程に基づいて定義され、かつ前記送信局におけるアクセス制御方式の動作を表す状態遷移モデルと、前記状態遷移モデルが前記復調不可電波を受信する状態が、前記干渉源からの干渉電波のみが受信される場合、前記送信局からの干渉電波に前記干渉源からの干渉電波が重畳する場合、および2つの前記送信局からの干渉電波が重畳して受信される場合のいずれであるかを示すパターン情報と、前記干渉電波統計情報とに基づいて、前記干渉電波統計情報と前記干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報との関係式を解くことにより、前記送信局および干渉源ごとの前記干渉電波情報を算出する第3のステップと
    を有することを特徴とする無線環境推定方法。
  2. 請求項1に記載の無線環境推定方法において、
    前記第3のステップは、前記状態遷移モデルの各状態が継続する時間の平均値を示す平均状態継続時間と前記パターン情報との関係に基づいて、前記復調不可電波のフレーム時間の代表値を算出し、算出した前記代表値を用いて前記送信局および干渉源ごとの前記干渉電波情報を算出することを特徴とする無線環境推定方法。
  3. 請求項1に記載の無線環境推定方法において、
    前記第1のステップは、受信した前記干渉電波が示す特徴量と前記アクセス制御方式に応じて設定された特徴量との比較から、受信した前記復調不可電波における前記パターン情報を識別し、識別した前記パターン情報を前記復調不可電波情報として取得し、
    前記第3のステップは、取得された前記復調不可電波情報を用いて、前記復調不可電波のフレーム時間の代表値を算出し、算出した前記代表値を用いて前記送信局および干渉源ごとの前記干渉電波情報を算出する
    ことを特徴とする無線環境推定方法。
  4. 互いに同じ周波数帯域の干渉電波を発する1以上の送信局および1以上の干渉源の各々から前記干渉電波を受信する干渉電波受信部と、
    受信した干渉電波の受信電力を測定し、所定の閾値以上の受信電力の干渉電波を復調して得られるフレーム時間を復調成功フレーム情報として取得するとともに、前記所定の閾値以上の受信電力で復調できなかった干渉電波である復調不可電波のフレーム時間を復調不可電波情報として取得し、取得した前記復調成功フレーム情報および前記復調不可電波情報を干渉電波時系列情報として記録する干渉電波処理部と、
    前記干渉電波時系列情報に対して所定の統計処理期間にわたって統計処理を行った干渉電波統計情報を算出する干渉電波統計処理部と、
    前記干渉源からの前記干渉電波の到来確率到着過程に基づいて定義され、かつ前記送信局におけるアクセス制御方式の動作を表す状態遷移モデルと、前記状態遷移モデルが前記復調不可電波を受信する状態が、前記干渉源からの干渉電波のみが受信される場合、前記送信局からの干渉電波に前記干渉源からの干渉電波が重畳する場合、および2つの前記送信局からの干渉電波が重畳して受信される場合のいずれであるかを示すパターン情報と、前記干渉電波統計情報とに基づいて、前記干渉電波統計情報と前記干渉電波の受信状態を示す干渉電波情報との関係式を解くことにより、前記送信局および干渉源ごとの前記干渉電波情報を算出する干渉電波情報算出部と
    を備えることを特徴とする無線環境推定装置。
  5. 請求項4に記載の無線環境推定装置において、
    前記干渉電波情報算出部は、前記状態遷移モデルの各状態が継続する時間の平均値を示す平均状態継続時間と前記パターン情報との関係に基づいて、前記復調不可電波のフレーム時間の代表値を算出し、算出した前記代表値を用いて前記送信局および干渉源ごとの前記干渉電波情報を算出することを特徴とする無線環境推定装置。
  6. 請求項4に記載の無線環境推定装置において、
    前記干渉電波処理部は、受信した前記干渉電波が示す特徴量と前記アクセス制御方式に応じて設定された特徴量との比較から、受信した前記復調不可電波における前記パターン情報を識別し、識別した前記パターン情報を前記復調不可電波情報として取得し、
    前記干渉電波情報算出部は、取得された前記復調不可電波情報を用いて、前記復調不可電波のフレーム時間の代表値を算出し、算出した前記代表値を用いて前記送信局および干渉源ごとの前記干渉電波情報を算出する
    ことを特徴とする無線環境推定装置。
  7. 請求項1に記載の無線環境推定方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とする無線環境推定プログラム。
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