JP6469291B1 - 転倒防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】全長に対するダンパのストローク範囲の割合をより大きくして取付可能範囲の拡大を図ることができる転倒防止装置を提供する。
【解決手段】転倒防止装置1はダンパ10を備えている。ダンパ10は、シリンダ11、移動部材12、減衰力発生部13、及び付勢部材14を有している。移動部材12は、シリンダ11内に一部が挿入され、シリンダ11の軸方向に往復移動する。減衰力発生部13は、移動部材12の往復移動に伴って減衰力を発生する。付勢部材14は、シリンダ11内に配置され、シリンダ11から突出する方向に移動部材12を移動させる力を付与する。そして、ダンパ10は、天井Cと家具Fとの位置関係が変化したときに、シリンダ11に挿入された移動部材12がシリンダ11内を移動して伸縮する。また、移動部材12は凹部12Cを具備している。凹部12Cは付勢部材14の少なくとも一部を収容する。
【選択図】図1

Description

本発明は転倒防止装置に関する。
従来、天井と家具との間に設けられる転倒防止装置として、ロッドに連結されたピストンと、ピストンに設けられた減衰部と、ピストンを移動させる力を付与する付勢部材としての圧縮コイルばねとを有して構成されたダンパを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の転倒防止装置は、地震の揺れ等により家具が倒れようとするとダンパが収縮して振動を吸収する。詳細には、ダンパが収縮するとき、ロッドがシリンダ内に侵入するように移動し、減衰部により減衰力を発生させる。また、ダンパは、圧縮コイルばねがピストンを移動させる力を作用させていることにより、収縮時にはピストンが圧縮コイルばねを圧縮するとともに、伸長時には圧縮コイルばねがピストンに付勢力を作用させてロッドをシリンダから突出させる方向にピストン及びロッドを付勢して移動させる。
特開2017−169858号公報
特許文献1のような転倒防止装置は、取付可能範囲が大きいことが求められる。例えば、転倒防止装置の全長が小さければ、家具と天井との間のより狭い間隔の場所に適用できる。すなわち、転倒防止装置の全長を小さくすることで取付可能範囲の下限を引き下げることができる。
しかしながら、特許文献1の転倒防止装置の場合、ダンパは、圧縮コイルばねがピストンに直列となるようにシリンダ内に配されている。この場合、圧縮コイルばねを最も収縮させて素線同士を密着させた状態以上にピストンをシリンダの底壁側に移動させることはできない。すなわち、ダンパは、その全長に対してストローク範囲が制限されてしまっているとともに、全長が圧縮コイルばねの密着長分長くなってしまっている。このような構成の転倒防止装置は、適用可能範囲が狭くなってしまっているといえる。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、全長に対するダンパのストローク範囲の割合をより大きくして取付可能範囲の拡大を図ることができる転倒防止装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の転倒防止装置は天井と物品との間に設けられる。転倒防止装置はダンパを備えている。ダンパは、シリンダ、移動部材、減衰力発生部、及び付勢部材を有している。移動部材は、シリンダ内に一部が挿入され、シリンダの軸方向に往復移動する。減衰力発生部は、移動部材の往復移動に伴って減衰力を発生する。付勢部材は、シリンダ内に配置され、シリンダから突出する方向に移動部材を移動させる力を付与する。そして、ダンパは、天井と物品との位置関係が変化したときに、シリンダに挿入された移動部材がシリンダ内を移動して伸縮する。また、移動部材は凹部を具備している。凹部は付勢部材の少なくとも一部を収容する。
本発明の転倒防止装置は、移動部材が凹部を具備しており、この凹部に付勢部材の少なくとも一部が収容されている。このため、ダンパの収縮方向に移動部材が移動して付勢部材が圧縮された際には、付勢部材の長さの少なくとも一部を凹部で吸収することができる。このため、付勢部材が移動部材の外側に配置されている場合と比較して、凹部の長さの分、ダンパのストローク範囲を大きくすることができる。
したがって、本発明の転倒防止装置は、全長に対するダンパのストローク範囲の割合をより大きくして取付可能範囲の拡大を図ることができる。
本発明の転倒防止装置において、凹部は、付勢部材が最も収縮した状態の長さ以上の長さで形成されている。このため、付勢部材を確実に移動部材内に収容することができ、ダンパのストローク範囲をより大きくすることができる。
本発明の転倒防止装置において、ダンパはシリンダ内に作動流体が封入され得る。また、付勢部材は圧縮コイルばねであり得る。移動部材は、ピストン部及びロッド部を具備し得る。ピストン部は、シリンダ内を第1室と第2室とに区画するとともに、シリンダの内壁に沿って軸方向に摺動自在にシリンダ内に収納されている。ロッド部は、一端がシリンダから外部に突出するとともに他端がピストン部に連結されている。減衰力発生部は、減衰部及び逆止弁を具備し得る。減衰部は、第1室から第2室への作動流体の流れに抵抗を付与する。逆止弁は、第2室から第1室への作動流体の流れを許容する。そして、減衰部と逆止弁とは移動部材のピストン部に並列に設けられ、凹部はロッド部に設けられている。
この場合、移動部材が付勢部材を圧縮する方向に移動してダンパが収縮した際には減衰力を発生させることができる。また、付勢部材の力を受けて移動部材がシリンダから突出する方向に移動してダンパが伸長する際には、逆止弁により、作動流体の流れに付与する抵抗の影響を小さくすることができ、比較的小さな抵抗で、移動部材を元の位置に戻すことができる。また、減衰力発生部をピストン部に設けたことで、減衰力発生部をロッド部に設けた場合の配置上の制限等を受けることなく、より自由な形態でロッド部に凹部を形成することができる。このため、付勢部材の配置により好適な凹部を形成することができる。
実施形態1の転倒防止装置を家具と天井との間に取り付けた状態を模式的に示す図である。 実施形態1の転倒防止装置のダンパを模式的に示す図である。 実施形態1の転倒防止装置のダンパを模式的に示す図であり、図2の状態よりも収縮した状態を示す。
本発明の転倒防止装置を具体化した実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の説明では、本発明に係る物品として家具を例示する。
<実施形態1>
実施形態1の転倒防止装置1は、図1に示すように、天井Cと、物品としての家具Fとの間に設けられる。転倒防止装置1はダンパ10を備えている。また、本実施形態の転倒防止装置1は、一対のベース部21,22を備えている。転倒防止装置1は、ダンパ10の両端に一対のベース部21,22が夫々回動自在に連結されている。転倒防止装置1は、一方のベース部21が家具Fの上面に当接し、他方のベース部22が天井Cに当接する形態で設置され、ダンパ10が伸縮することによって減衰力を発生させる。転倒防止装置1は、家具Fの上面と天井Cとの間に少なくとも1個以上が取り付けられる。
図1に示すように、転倒防止装置1は、地震等の揺れが生じて家具Fが傾いた際に、ダンパ10の減衰力を利用して家具Fの転倒を防止する。家具Fは、設置面となる床面(図示せず)から鉛直方向に伸びた壁面Wに背面を対向させて床面上に設置されている。また、この家具Fは、直方体形状であり、正面(図1における右側面)に図示しない扉や引き出し等を有し、内部に衣類や装身具等を収納することができる。家具Fは、水平断面形状が左右方向(図1において奥行き方向)に長い長方形状である。この家具Fは、転倒防止装置が取り付けられていない場合、地震等の揺れによって、前方向(図1において右方向)に傾いて転倒するおそれがある。
図2及び図3に示すように、ダンパ10は、シリンダ11、移動部材12、減衰力発生部13及び付勢部材14を有している。ダンパ10は、地震の揺れ等により家具Fが傾いて天井Cと家具Fの位置関係が変化したときに、シリンダ11と移動部材12との相対移動が生じて伸縮する。本実施形態において、ダンパ10はシリンダ11内に作動流体が封入された液圧式のダンパであり、伸縮することによって減衰力発生部13により減衰力が発生するとともに、付勢部材14によりダンパ10の伸長方向に付勢力が付与されている。また、ダンパ10は、伸長動作時に発生する減衰力が収縮動作時に発生する減衰力よりも小さい圧効きダンパである。なお、シリンダ11内には、ダンパ10の伸縮に伴う容積変化に対応するため、作動流体の他にガスも封入されている。
シリンダ11は、一端に開口部11Aを具備する有底の円筒形状をなしている。シリンダ11内には作動流体が封入されている。シリンダ11の開口部11Aにはロッドガイド15が取り付けられている。ロッドガイド15は内周にシール部材Pを配した円環状に形成されており、後述する移動部材12のロッド部12Bを摺動自在に挿通している。また、シリンダ11の底壁には、開口部11A側に向かって軸方向に突出する凸部11Bが形成されている。凸部11Bは、後述する付勢部材14の内周に差し込まれることで付勢部材14の径方向の位置ずれを抑制する。また、シリンダ11の底壁側の端部にはジョイント部材16が取り付けられている。ジョイント部材16は、シリンダ11とベース部21とを連結する部材である。
移動部材12はシリンダ11内に一部が挿入されている。移動部材12は、シリンダ11の軸方向に沿って往復移動自在に設けられている。本実施形態において、移動部材12は、ピストン部12A、ロッド部12B及び凹部12Cを具備している。ピストン部12Aは、シリンダ11内を第1室S1と第2室S2とに区画するとともに、シリンダ11の内壁に沿って軸方向に摺動自在にシリンダ11内に収納されている。詳細には、ピストン部12Aは軸方向に扁平な円柱形状をなしている。ピストン部12Aは、シール部材Pを介して、その外周面がシリンダ11の内壁に摺接している。ピストン部12Aにより区画されたシリンダ11の底壁側の第1室S1及び開口部11A側の第2室S2は、ピストン部12Aが軸方向に移動することによって夫々大きさが変化する。
ロッド部12Bは、一端がシリンダ11から外部に突出するとともに他端がピストン部12Aに連結されている。詳細には、ロッド部12Bは、軸方向を長手方向とする円柱形状をなしている。ロッド部12Bは、ピストン部12Aの外径よりも小さい外径を有しており、シリンダ11の内周面との間には隙間が形成されている。ロッド部12Bは、先端側がシリンダ11の開口部11Aに取り付けられたロッドガイド15に摺動自在に挿通されて外側に突出しており、基端側がシリンダ11に挿入されてピストン部12Aに一体的に連結されている。また、ロッド部12Bの先端にはジョイント部材17が取り付けられている。ジョイント部材17は、ロッド部12Bとベース部22とを連結する部材である。
凹部12Cは付勢部材14の少なくとも一部を収容する。本実施形態の場合、凹部12Cはロッド部12Bの基端側に形成されている。詳細には、凹部12Cは、図2及び図3に示すように、第1室S1に開口するとともに、ロッド部12Bの先端方向に向かって延びる形態で形成されている。凹部12Cの軸方向の長さはLとされている。この凹部12Cの軸方向の長さLは、後述する付勢部材14が最も収縮した状態の長さ(密着長)Lbminよりも大きく設定されている。また、凹部12Cの軸方向の長さLは、付勢部材14の自然長Lbよりも小さい。また、凹部12Cの底壁には、凹部12Cの開口側に向かって軸方向に突出する凸部12Dが形成されている。凸部12Dは、後述する付勢部材14の内周に差し込まれることで付勢部材14の径方向の位置ずれを抑制する。
減衰力発生部13は、移動部材12の往復移動に伴って減衰力を発生する。本実施形態の場合、減衰力発生部13は移動部材12に設けられている。減衰力発生部13は、減衰部13A及び逆止弁13Bを具備して構成されている。減衰部13A及び逆止弁13Bは、移動部材12のピストン部12Aに夫々配されている。具体的には、ピストン部12Aには、第1室S1と第2室S2とを連通する作動流体の流路が形成されており、減衰部13A及び逆止弁13Bは、この流路に並列に設けられている。
減衰部13Aは、第1室S1から第2室S2への作動流体の流れに抵抗を付与する。本実施形態の場合、減衰部13Aはオリフィスを有して構成されている。すなわち、減衰部13Aは、第1室S1から第2室S2への作動流体の流れに対してのみならず、第2室S2から第1室S1への作動流体の流れに対しても抵抗を付与する。逆止弁13Bは第2室S2から第1室S1への作動流体の流れを許容する。また、逆止弁13Bは、その反対の流れである第1室S1から第2室S2への作動流体の流れを阻止する。
これら減衰部13A及び逆止弁13Bを有して構成されている減衰力発生部13は、以下のようにして作用することによりダンパ10を圧効きダンパとして機能させる。減衰部13Aは、ダンパ10の伸長及び収縮の両動作に伴う第1室S1と第2室S2との間の作動流体の流れに抵抗を付与する。逆止弁13Bは、シリンダ11の開口部11A側の第2室S2から、底壁側の第1室S1への作動流体の流れは許容するが、その逆の流れは阻止する。このため、ダンパ10は、伸長動作時、第2室S2から第1室S1への作動流体の流通経路が、減衰部13Aと逆止弁13Bの両方を通過する経路となる。一方、収縮動作時には、第1室S1から第2室S2への作動流体の流通経路が減衰部13Aのみを通過する経路となる。このため、ダンパ10は、伸長動作時に発生する減衰力が収縮動作時に発生する減衰力よりも小さくなる形態で、伸縮動作時の夫々において減衰力を発生させる。
付勢部材14は、シリンダ11内に配置され、このシリンダ11から突出する方向に移動部材12を移動させる力を付与する。付勢部材14は、その少なくとも一部が移動部材12の凹部12Cに収容されている。本実施形態において、付勢部材14は、自然長Lb、密着長Lbminの圧縮コイルばねである。この圧縮コイルばねである付勢部材14は、一端がシリンダ11の底壁面に当接し、他端が凹部12Cの底壁面に当接している。また、付勢部材14の両端は、シリンダ11側の凸部11B、凹部12C側の凸部12Dに夫々差し込まれている。
図1に示すように、一対のベース部21,22は、シリンダ11の底壁側の端部に連結される第1ベース部21と、移動部材12のロッド部12Bの先端部に連結される第2ベース部22である。第1ベース部21は、家具Fの上面に当接する。第2ベース部22は、天井Cに当接する。第1ベース部21及び第2ベース部22は、シリンダ11及びロッド部12Bに対して回動自在に夫々設けられている。第1ベース部21及び第2ベース部22は略同じ形態及び構造とされている。
一対のベース部21,22は、図1に示すように、ピン21A,22Aによってジョイント部材16,17に回動自在に連結されている。ピン21A,22Aは、夫々ダンパ10の軸線に直交する方向に挿通されて一対のベース部21,22とジョイント部材16,17とを連結している。すなわち、一対のベース部21,22の夫々は、ダンパ10に対して、ダンパ10の軸線に直交する方向に回動自在に連結されている。
実施形態1のダンパ10において、作動流体は、図1〜図3には示されていないが、ロッド部12Bのシリンダ11内への侵入量の変化に伴うシリンダ11内の空間の容積変化を許容可能な容量で、シリンダ11内に封入されている。具体的には、実施形態1のダンパ10において、作動流体は、ダンパ10が最も収縮した状態(図3参照)におけるシリンダ11内の容積以下の容量で、シリンダ11内に封入されている。また、ロッドガイド15には、シリンダ11内の空間の容積変化に伴って外部からの空気の流出入を許容する図示しない連通孔が形成されている。
なお、このような構成に替えて、例えば、シリンダ内の容積変化に伴う作動流体の流出入を許容する外部タンクを設ける形態としてもよい。この場合、シリンダ内の空間全体に作動流体を充填することができ、ダンパの全長に対するストローク範囲の割合を更に大きくとることができて好ましい。
次に、上記構成の転倒防止装置1の作用効果について説明する。
転倒防止装置1は、家具Fの揺れを吸収可能なように、移動部材12がダンパ10の伸長方向及び収縮方向のいずれの方向にも移動可能な状態で家具Fと天井Cの間に取り付けられる必要がある。転倒防止装置1は、付勢部材14の少なくとも一部が移動部材12の凹部12Cに収容されているので、ピストン部12Aを、付勢部材14の密着長Lbminよりもより近い位置まで、シリンダ11の底部側に近接させることが可能である。このように、ダンパ10は、より大きなストローク範囲が確保されており、転倒防止装置1の適用可能範囲の拡大が図られている。
また、凹部12Cの軸方向の長さLは、圧縮コイルばねである付勢部材14の密着長Lbminよりも大きく設定されている。これにより、転倒防止装置1では、図3に示すように、ピストン部12Aをシリンダ11の底壁に当接させるまで摺動させることができ、ダンパ10のストローク範囲をより大きく確保している。
また、転倒防止装置1では、減衰力発生部13を、オリフィスである減衰部13Aと逆止弁13Bとを具備して構成している。これら減衰部13A及び逆止弁13Bは、シリンダ11内の第1室S1と第2室S2とを連通する流路に並列に設けられている。また、減衰部13Aは、第1室S1から第2室S2への作動流体の流れに抵抗を付与し、逆止弁13Bは、第2室S2から第1室S1への作動流体の流れを許容し、第1室S1から第2室S2への作動流体の流れを阻止する。このため、転倒防止装置1は、ダンパ10を圧効きダンパとして好適に機能させることができ、家具Fの転倒を好適に防止する。
また、転倒防止装置1は、減衰力発生部13として、減衰部13A及び逆止弁13Bを移動部材12のピストン部12Aに設け、凹部12Cはロッド部12Bに設けている。このため、減衰力発生部をロッド部に設ける場合と比較して、配置上の制限等を受けることなく所望の形態の凹部12Cをロッド部12Bに形成することができる。
また、転倒防止装置1は、付勢部材14として圧縮コイルばねを採用している。このため、付勢部材として圧縮ガスを採用した場合と比較して、取り扱いが容易である。例えば、圧縮ガスは流体であるため、転倒防止装置の向きによっては、凹部から漏出してしまうおそれがある。しかし、圧縮コイルばねは固体であるので、凹部12C内に確実に収容させておくことが可能である。
以上説明したように、実施形態1の転倒防止装置1はダンパ10を備えている。ダンパ10は、シリンダ11、移動部材12、減衰力発生部13、及び付勢部材14を有している。移動部材12は、シリンダ11内に一部が挿入され、シリンダ11の軸方向に往復移動する。減衰力発生部13は、移動部材12の往復移動に伴って減衰力を発生する。付勢部材14は、シリンダ11内に配置され、シリンダ11から突出する方向に移動部材12を移動させる力を付与する。そして、ダンパ10は、天井Cと家具Fとの位置関係が変化したときに、シリンダ11に挿入された移動部材12がシリンダ11内を移動して伸縮する。また、移動部材12は凹部12Cを具備している。凹部12Cは付勢部材14の少なくとも一部を収容する。
転倒防止装置1は、移動部材12が凹部12Cを具備しており、この凹部12Cに付勢部材14の少なくとも一部が収容されている。このため、ダンパ10の収縮方向に移動部材12が移動して付勢部材14が圧縮された際には、付勢部材14の長さの少なくとも一部を凹部12Cで吸収することができる。このため、付勢部材14が移動部材12の外側に配置されている場合と比較して、凹部12Cの長さの分、ダンパ10のストローク範囲を大きくすることができる。
したがって、転倒防止装置1は、全長に対するダンパのストローク範囲の割合をより大きくして取付可能範囲の拡大を図ることができる。
また、凹部12Cは、付勢部材14が最も収縮した状態の長さ以上の長さで形成されている。このため、付勢部材14を確実に移動部材12内に収容することができ、ダンパ10のストローク範囲をより大きくすることができる。
また、ダンパ10はシリンダ11内に作動流体が封入されている。また、付勢部材14は圧縮コイルばねである。移動部材12は、ピストン部12A及びロッド部12Bを具備している。ピストン部12Aは、シリンダ11内を第1室S1と第2室S2とに区画するとともに、シリンダ11の内壁に沿って軸方向に摺動自在にシリンダ11内に収納されている。ロッド部12Bは、一端がシリンダ11から外部に突出するとともに他端がピストン部12Aに連結されている。減衰力発生部13は、減衰部13A及び逆止弁13Bを具備している。減衰部13Aは、第1室S1から第2室S2への作動流体の流れに抵抗を付与する。逆止弁13Bは、第2室S2から第1室S1への作動流体の流れを許容する。そして、減衰部13Aと逆止弁13Bとは移動部材12のピストン部12Aに並列に設けられ、凹部12Cはロッド部12Bに設けられている。
このため、移動部材12が付勢部材14を圧縮する方向に移動してダンパ10が収縮した際には減衰力を発生させることができる。また、付勢部材14の力を受けて移動部材12がシリンダ11から突出する方向に移動してダンパ10が伸長する際には、逆止弁13Bにより、作動流体の流れに付与する抵抗の影響を小さくすることができ、比較的小さな抵抗で、移動部材12を付勢部材14による付勢方向に移動させることができる。また、減衰力発生部13をピストン部12Aに設けたことで、減衰力発生部をロッド部に設けた場合の配置上の制限等を受けることなく、より自由な形態でロッド部12Bに凹部12Cを形成することができる。このため、付勢部材14の配置により好適な凹部12Cを形成することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した各実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1では、転倒防止装置を家具に対して取り付けたが、地震等の揺れによって転倒するおそれのある、書棚、冷蔵庫等の物品に対して取り付けてもよい。また、転倒防止装置の設置数は1つに限定されず、対象となる物品の種類に応じて適宜選択することができる。
(2)実施形態1では、ダンパの両端にベース部を連結させ、天井及び物品としての家具の上面に夫々当接させるようにしたが、これは必須ではない。転倒防止装置は、ダンパの端部が天井又は家具に直接的に取り付けられて設置される形態であってもよいし、ベース部等の他の部材がダンパと天井又は家具との間に介在して設置される形態であってもよい。
(3)実施形態1では、シリンダ内に作動流体を封入した液圧式ダンパを例示したが、例えば、移動部材とシリンダとの間で摩擦力を発生する摩擦ダンパや、シリンダ内に粒状体が封入されたダンパ等、他の形式のダンパであってもよい。また、液圧式ダンパを用いる場合、作動流体の種類等は特に限定されない。
(4)実施形態1では、付勢部材として圧縮コイルばねを例示したが、圧縮ガスの膨張力をダンパの伸長方向に作用させる等、他の形態の付勢部材を採用してもよいし、圧縮コイルばねと圧縮ガス等、異なる形態の付勢部材の組み合わせ等を採用してもよい。なお、付勢部材として圧縮ガスを用いる場合には、凹部にフリーピストンを配して圧縮ガスを封入する等、圧縮ガスの凹部からの漏出を防止する構成とすることが好ましい。
(5)実施形態1では、移動部材としてピストン部とロッド部とを具備する形態を例示したが、これは必須ではない。また、ピストン部とロッド部とを具備する形態において、これらを一体に設けることは必須ではなく、別体に設けて連結してもよい。
(6)実施形態1では、減衰力発生部として、減衰部及び逆止弁を具備する特定構成の減衰力発生部を例示したが、これは必須ではない。減衰力発生部は、移動部材の往復移動に伴って減衰力を発生する限り、その構成等は特に限定されない。減衰力発生部は、ダンパの種類に応じて種々の構成を採用することができる。また、液圧式ダンパにおける減衰力発生部の構成としては、例えば、ダンパの伸長時と収縮時とで作動流体が流通する流路の断面積が可変する構成等を採用できる。
1…転倒防止装置、10…ダンパ、11…シリンダ、11A…開口部、12…移動部材、12A…ピストン部、12B…ロッド部、12C…凹部、13…減衰力発生部、13A…減衰部、13B…逆止弁、14…付勢部材、15…ロッドガイド、16…ジョイント部材、16,17…ジョイント部材、21,22…ベース部(21…第1ベース部、22…第2ベース部)、21A,22A…ピン、C…天井、F…家具、Lb…自然長、Lbmin…密着長、P…シール部材、S1…第1室、S2…第2室、W…壁面

Claims (2)

  1. 天井と物品との間に設けられる転倒防止装置であって、
    シリンダと、前記シリンダ内に一部が挿入され、前記シリンダの軸方向に往復移動する移動部材と、前記移動部材の往復移動に伴って減衰力を発生する減衰力発生部と、前記シリンダ内に配置され、前記シリンダから突出する方向に前記移動部材を移動させる力を付与する付勢部材と、を有し、前記天井と前記物品との位置関係が変化したときに前記移動部材が前記シリンダ内を移動して伸縮するダンパを備えており、
    前記移動部材は、前記付勢部材の少なくとも一部を収容する凹部を具備しており、
    前記凹部は、前記付勢部材が最も収縮した状態の長さ以上の長さで形成されていることを特徴とする転倒防止装置。
  2. 前記ダンパは前記シリンダ内に作動流体が封入されており、
    前記付勢部材は圧縮コイルばねであり、
    前記移動部材は、
    前記シリンダ内を第1室と第2室とに区画するとともに、前記シリンダの内壁に沿って軸方向に摺動自在に前記シリンダ内に収納されたピストン部と、
    一端が前記シリンダから外部に突出するとともに他端が前記ピストン部に連結されたロッド部と、を具備しており、
    前記減衰力発生部は、
    前記第1室から前記第2室への作動流体の流れに抵抗を付与する減衰部と、
    前記第2室から前記第1室への作動流体の流れを許容する逆止弁と、を具備しており、
    前記減衰部及び前記逆止弁は前記ピストン部に並列に設けられ、
    前記凹部は前記ロッド部に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。
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