JP6468083B2 - 転炉排滓方法 - Google Patents

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本発明は転炉の排滓方法に関する。
鉄鋼材料において不純物のPは加工性や靭性を低下させる有害元素である。鉄鋼製造プロセスにおいて高炉などで製造された溶銑にはPが多量に含まれているため、精錬プロセスにおいて脱燐処理が行われ、鋼材品質を満たすのに必要なレベルまでP濃度を低減している。鋼材に要求される品質レベルの厳格化に対応するため、脱燐効率向上の技術開発がこれまで盛んに行われてきた。
溶鉄中Pの脱燐反応は例えば下記の式(1)で表わされる。下線は溶鉄中の成分であることを示す。すなわち、FeOを含むスラグを形成し溶鉄中のPをスラグへ酸化除去する。P25は分解しやすいためスラグにはCaOを投入してP25を安定化し、溶鉄中へPが戻ること(復燐)を抑制している。この反応は発熱反応のため、温度が低い方が脱燐は進行しやすくなる。
+5FeO+3CaO=3CaO・P25+5Fe (1)
精錬プロセスにおいては、脱燐反応効率を向上させるため脱炭前に溶銑を脱燐する予備脱燐が広く行われており、その方式は混銑車(トーピードカー)や溶銑鍋などの溶銑輸送容器を使用する方式と、転炉を使用する方式に大別される。後者の転炉方式は前者の混銑車・溶銑鍋方式よりも容器の内容積が大きいため溶銑およびスラグの強撹拌が可能であり、処理時間を短くすることができる。さらに、高速で酸素を供給できるためスラグのFeO濃度を高めやすく、式(1)の反応が促進されて精錬用生石灰を少なくできる、という利点もあり、近年は転炉方式が主流である。
転炉方式の溶銑脱燐方法としては、非特許文献1において2基の転炉をそれぞれ脱燐、脱炭の専用炉として用いる方法(以降、脱燐−脱炭分離方式と表記)が開示されている。また、非特許文献2においては脱燐吹錬後に転炉を傾動させて脱燐スラグのみを炉口から排出し(以降、中間排滓と表記)、転炉を垂直に戻した後に引き続いて脱炭吹錬を行う方法(以降、脱燐−脱炭連続方式と表記)が開示されている。脱燐−脱炭連続方式は脱燐吹錬後に溶銑を排出および装入する工程がないため転炉の非稼動時間が短く且つ溶銑の移し替えに伴う放熱ロスがないことや、脱炭吹錬後のスラグを炉内に残して次の脱燐吹錬の造滓剤として再利用できること、などの利点がある。
脱燐−脱炭連続方式の中間排滓で排出されず炉内に残留した脱燐スラグは次の脱炭吹錬に持ち越されるが、脱炭反応に伴う温度上昇により式(1)の反応が左辺側へ進行しやすくなり、スラグから溶銑へ復燐が生じる。このため脱炭吹錬では式(1)の反応を右辺側へ進行させるべくCaOを追加投入するが、残留脱燐スラグが多いほど復燐量も多くなるため、CaOも多量に投入しなければならなくなる。したがって中間排滓では効率的にスラグを排出して残留スラグを可能な限り低減することが望ましく、そのための排滓方法が開示されている。
例えば特許文献1ではトーピードカーや溶銑鍋の排滓方法として利用されているドラッガーによりスラグを掻き出す方法、特許文献2では炉腹に設けた複数個の羽口からガスを吹き込んでスラグを波立たせて排出する方法、特許文献3では電磁力を利用してスラグを選択的に排出する方法が開示されている。また特許文献4では排滓前に鉄鉱石やミルスケールを添加してスラグの泡立ち(フォーミング)を促進する方法、特許文献5ではスラグの塩基度(CaO/SiO2)およびAl23濃度を所定の範囲に調整し、フォーミングしやすいスラグ性状にして排滓する方法が開示されている。このように、脱燐−脱炭連続方式の中間排滓方法としては、何らかの外力を加えてスラグを強制的に排出する方法と、排滓前に炉内でスラグをフォーミングさせて体積を増やす方法の2つに大別される。
特開昭59−13009公報 特開平4−72007号公報 特開平05−247514号公報 特開平4−350109号公報 特開2004−323959号公報
鉄と鋼、第76年(1990)第11号、第1817〜1822頁 鉄と鋼、第87年(2001)第1号、第21〜28頁
しかしながら、特許文献1の方法では転炉の容量を考えると設備が大きくなりすぎるため現実的とは言えない。特許文献2の方法では炉腹に羽口を設置するため転炉の改造が必要であり、さらに吹錬中の羽口閉塞防止用にガスを常時吹き込むためコストが増大する等の問題がある。特許文献3の方法では設備投資コストがかかり、さらに高温かつ振動の激しい環境下であるため長期的な使用が難しい等の問題がある。
また、特許文献4、5のようにスラグをフォーミングさせる方法においては、一旦フォーミングしたスラグが排滓中に鎮静して排滓効率が低下してしまうため、多量のスラグを安定的に排出することは容易ではなかった。
本発明はかかる事情を鑑みてなされたもので、転炉において溶銑の脱燐吹錬を行った後、転炉を傾動させて炉口からスラグを排滓する際に、高い排滓率が得られる排滓方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る転炉の排滓方法は、脱燐処理後に溶銑を転炉内に残したまま、上吹きランスからの送酸により炉内のスラグをフォーミングさせ、送酸を止めた後に転炉を傾動して炉口から排出する転炉排滓方法において、スラグがCaO/SiO2=0.8〜1.2、Al23=2〜10%の組成を有し、且つ温度が1300〜1400℃であり、排滓途中で一旦転炉の傾動角を排滓時より小さくし、続いて、銑鉄を式(2)を満たす量だけ炉内のスラグへ投入し、スラグを再びフォーミングさせた後に転炉を傾動して排滓を行うことを特徴とする、転炉排滓方法である。
Figure 0006468083
本発明によれば、転炉の排滓方法において、一旦鎮静したスラグを再びフォーミングさせることができ、排滓率を従来技術よりも増加させることができる。これにより脱炭吹錬へ持ち越すスラグ中のPを低減することができ、CaOの追加投入量を削減できる。
フォーミング高さとスラグCaO/SiO2の関係を示す図 フォーミング高さとスラグAl23濃度の関係を示す図 フォーミング高さと温度の関係を示す図
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。転炉における脱燐吹錬では、高速で酸素ジェットを溶銑表面に吹き付けることで溶銑中のPを酸化し、スラグへP25として除去している。溶銑にはFe以外にC、Si、Mnも含まれることから、これらの元素も酸化され、COは排ガスとなり、SiO2、MnO、FeOはスラグ相を形成する。また、P25を安定化させるためにCaOが投入される。さらに、転炉内壁には通常MgO系の耐火物が張られている。したがってスラグ組成はCaO−SiO2−FeO−MgO−MnO−P25の多成分系となる。
溶銑とスラグの界面では、溶銑中のCとスラグ中のFeOが反応して式(3)の反応によりCOガス(気泡)が発生する。
+FeO=CO(g)+Fe (3)
また、溶銑の一部は吹き付けられた酸素ジェットにより引きちぎられて粒鉄となるが、この粒鉄はCを含んでいるため、粒鉄とスラグの界面からもCOガスが発生する。このようにして発生した気泡がスラグ内に滞留するとフォーミングが起こり、スラグが膨張する。この状態で転炉を傾動すれば炉口より効率的にスラグを排出することができる。しかし、転炉を傾動するには送酸を停止してランスを引き上げる必要があるため、溶銑とスラグの界面へのFeOの供給や粒鉄の生成が停止する。このため、排滓初期にはCO気泡発生が継続していても、次第に溶銑−スラグ界面近傍のFeO濃度の低下、粒鉄中のC濃度の低下、粒鉄の沈降が起こり、CO気泡の発生は弱くなってフォーミングが次第に鎮静してしまう。この結果、排滓中期以降は排滓速度を維持することが容易ではない。
一旦排滓した後に転炉を垂直に戻し、再び吹錬を行えばスラグをフォーミングさせて排滓することはできるが、時間がかかるため生産性が大幅に低下してしまう。
そこで本発明者らは生産性を大幅に低下させることなくスラグを再びフォーミングさせる手段を鋭意研究し、排滓後に銑鉄を外部から投入すれば再吹錬をせずともスラグを再びフォーミングさせることができ、排滓率を増加できることを見出した。ここで言う「銑鉄」とは、例えば高炉粒銑や型銑が挙げられる。溶銑温度(1250〜1450℃)で完全溶融するために、融点の観点から銑鉄のC濃度は3〜4.5質量%であることが好ましい。また、銑鉄の粒度は2〜20mmが好適である。2mm未満の銑鉄はスラグ内部に侵入しにくく、内部からCO気泡を発生させることが難しい。一方、20mm超の銑鉄はスラグ内部へ速く沈降し、溶融前に湯溜まりに到達してしまってCO気泡の発生に寄与しにくくなる。2〜20mmの比率は80質量%以上であれば、本発明の効果を十分に発揮することができる。
前記のC濃度および粒度を有する銑鉄を排滓中にスラグ上方より投入すれば、スラグ内部で速やかに溶融し、銑鉄に含まれるCがスラグ中のFeOと反応して式(3)の反応によりCO気泡を発生し、スラグをフォーミングさせることができる。
投入方法としては、例えばスクラップシュートを使用すれば良いが、炉口からの排滓が終了した後に炉体を一旦垂直に戻し、炉上のホッパーから銑鉄を投入しても良い。この場合も銑鉄は速やかに溶融してCO気泡を発生してスラグは再びフォーミングするため、炉体を傾動すればスラグを排出することができる。この方法でも再吹錬を行う必要はなく、生産性の大幅な低下は回避できる。
なお、排滓中にスラグ上方から銑鉄を投入する方法も考えられるが、投入した銑鉄が流されてしまい、CO気泡を発生する前に炉外へ排出される恐れが非常に高い。したがって投入した銑鉄が再フォーミングに寄与することは難しい。むしろ、排出されたスラグを受ける排滓鍋内において銑鉄がCO気泡を発生し、スラグをフォーミングさせて排滓鍋からスラグが溢出し、周辺機器を損傷する原因になる恐れがある。したがって、排滓中に銑鉄を投入する方法は好ましくない。
フォーミングに適したスラグの組成および温度を明確にするため、本発明者らは小型炉において実験を行った。すなわち、鉄坩堝内で溶解したスラグへ2〜3mmの粒状の銑鉄を投入し、フォーミングしたスラグへ鉄棒を浸漬させ、その付着高さからスラグ高さの経時変化を測定し、銑鉄投入前のスラグ高さと、銑鉄投入後の最大スラグ高さの差をフォーミング高さとした。その結果を図1〜3に示す。フォーミング高さが高いほど、フォーミングが好適である。図1より、スラグの塩基度(CaO/SiO2)は0.8〜1.2が好適であることが分かった。また図2に示すように、Al23を添加するとフォーミング挙動が変化し、2〜10%の組成が好適であることが分かった。さらに図3に示すように、温度は1300〜1400℃が好適であることが分かった。したがって、これらの条件を満たす組成および温度のスラグとすれば、本発明の効果を享受することができる。
スラグのフォーミング高さはスラグ内部からのガス発生速度と気泡がスラグ内部に滞留する時間で決まり、ガス発生速度が高いほど、あるいは気泡の滞留時間が長いほどフォーミング高さは大きくなる。発明者らによる実験データの解析によれば、スラグの塩基度が高くなるとスラグ粘度が低下するためスラグの流動性が良好となり、FeOの移動が速くなってガス発生速度が増加するが、一方で気泡はスラグ内部に滞留しにくくなる。このため、フォーミングに適した塩基度の範囲が存在し、塩基度が0.8未満ではガス発生速度が低、1.2超では気泡の滞留時間が低となるためフォーミング性が低下する。
Al23濃度や温度についても同様である。Al23濃度が高くなるとスラグ粘度が増加する。このため、Al23濃度が2%未満では気泡の滞留時間が低、10%超ではガス発生速度が低となりフォーミング性が低下する。また温度が高くなるとスラグ粘度は低下するため、1300℃未満ではガス発生速度が低、1400℃超では気泡の滞留時間が低となってフォーミング性が低下する。
次に、排滓に適したフォーミング高さの観点から、粒鉄の投入量を検討した。効率的に排滓するために、溶銑の静止浴面から炉口までの距離(フリーボード)の半分以上にスラグをフォーミングさせられる分の粒鉄量が必要である。ただし、粒鉄を過剰に投入すると必要以上にガスが急速に発生してスラグが周囲に激しく飛散し、非常に危険な状態となる。このような過剰フォーミングが発生した場合は、ガス発生が落ち着くまで追加の排滓を開始できないため、排滓時間が長くなり生産性が低下してしまう。したがって粒鉄投入量には適正範囲が存在する。
CO気泡の発生量が同じ場合、転炉の断面積が大きい方がフォーミング高さは小さくなる。したがって、粒鉄投入量は転炉のフリーボードや断面積に依存する。このような観点で粒鉄の投入量を検討し、式(2)の範囲が好適であることを見出した。式(2)の粒鉄投入量は、本発明におけるスラグ組成および温度の範囲内において、炉内のスラグを排滓に適した高さまでフォーミングさせるのに必要なCOガス発生量に対応する。
Figure 0006468083
炉内のスラグへ外部から適切な量の銑鉄を投入することにより、一旦鎮静したスラグを再びフォーミングさせることができ、排滓量を増加させることができる。
以上説明したように、本発明に係る転炉の排滓方法は、脱燐処理後に溶銑を転炉内に残したまま、上吹きランスからの送酸により炉内のスラグをフォーミングさせ、送酸を止めた後に転炉を傾動して炉口から排出する転炉排滓方法において、スラグがCaO/SiO2=0.8〜1.2、Al23=2〜10%の組成を有し、且つ温度が1300〜1400℃であり、排滓途中で一旦転炉の傾動角を排滓時より小さくし、続いて、銑鉄を式(2)を満たす量だけ炉内のスラグへ投入し、スラグを再びフォーミングさせた後に転炉を傾動して排滓を行うことを特徴とする。
ここで、上記上吹きランスからの送酸による炉内のスラグのフォーミングについては、通常に行われる脱燐精錬で用いられる送酸を行うことにより、実現することができる。また、溶製する鋼が、特別に低燐化を狙う品種ではない通常の品種であれば、脱燐精錬終了時のスラグ組成としてCaO/SiO2=0.8〜1.2となるように精錬材を添加して精錬を行えばよい。排滓時のスラグ温度を1300〜1400℃とする点についても、精錬前後の熱収支を計算し、脱燐精錬終了時の溶鉄温度が当該温度範囲となるように鉄鉱石などの冷却材を投入することにより実現することができる。
脱燐精錬終了時のスラグ中Al23含有量は2%前後である。従って、精錬に用いる原料や精錬材の組成から脱燐精錬終了時のAl23の含有量が確実に2%以上となると予測できるときはAl23源を添加する必要はないが、スラグ中Al23含有量が2%未満となる可能性がある場合はAl23源を添加する。Al23源は脱燐吹錬中に投入すれば良く、例えば二次精錬スラグを用いればよい。転炉に装入する溶銑のSi濃度と、脱燐吹錬中に投入する精錬材の量および組成から脱燐スラグの量と組成を推定し、予め分析しておいたAl23源のAl23濃度を用いれば、脱燐スラグのAl23濃度を2〜10質量%とするAl23源の投入量を決定することができる。
以下に表1を基にして本発明の実施例を具体的に説明する。精錬に用いた転炉の形状は、溶銑表面と炉口の距離は8m、転炉の炉底から溶銑の静止面までの高さは2.3m、転炉の水平方向の最大断面積は33.2m2であった。
転炉へ溶銑を装入して脱燐吹錬を行い、スラグをフォーミングさせた。脱燐精錬時に転炉に装入する生石灰などの精錬材添加量を調整して、脱燐精錬終了時の転炉内スラグが表1に示す値となるように調整した。また脱燐精錬中に必要に応じて二次精錬スラグを添加し、スラグ中Al23含有量を調整した。
脱燐精錬終了時の溶銑温度を表1に示す温度となるように調整した。脱燐精錬終了後に、送酸を停止して転炉を傾動し、スラグを炉口から炉下の排滓鍋へ排出開始した。その後排滓の途中で、転炉の傾動角を排滓時より小さくして排滓を中断し、スクラップシュートから銑鉄(C濃度:4.3質量%)を炉内に投入した。そして再び転炉を傾動して追加の排滓を行った。
排出したスラグは冷却後に重量を測定し、式(4)により排滓率を評価した。
Figure 0006468083
なお、炉内スラグの重量は、生石灰などの投入した精錬材の重量と、採取したスラグの成分値から物質収支を計算して求めた。
本発明は、低燐鋼ではない一般鋼の溶製を対象としており、高い脱燐性能は要求されないので、排滓率の目標を55%以上に設定した。
表1に処理の結果を示す。表中の下線は、本発明の範囲外となる部分を表す。実施例1〜8は発明例であり、いずれも処理条件が本発明の範囲内であったため、排滓率は55%以上となった。
一方、実施例9〜17は比較例であり、実施例9では銑鉄投入による再フォーミングを行わなかった結果、排滓率は50%にとどまった。実施例10〜11はスラグのCaO/SiO2、実施例12〜13はスラグのAl23濃度、実施例14〜15はスラグの温度が本発明の範囲外であったため排滓率は55%未満となった。実施例16では粒鉄量が本発明の下限を下回ったため再フォーミングが弱く、排滓率は55%未満となった。実施例17では銑鉄量が本発明の上限を超過したため再フォーミングが激しく、転炉を傾動するまで待ち時間が発生した。その結果、排滓率は高位であったものの排滓時間が大幅に増加した。
Figure 0006468083

Claims (1)

  1. 脱燐処理後に溶鉄を転炉内に残したまま、上吹きランスからの送酸により炉内のスラグをフォーミングさせ、送酸を止めた後に転炉を傾動して炉口から排出する転炉排滓方法において、スラグがCaO/SiO2=0.8〜1.2、Al23=2〜10%の組成を有し、且つ温度が1300〜1400℃であり、排滓途中で一旦転炉の傾動角を排滓時より小さくし、続いて、銑鉄を式(2)を満たす量だけ炉内のスラグへ投入し、スラグを再びフォーミングさせた後に転炉を傾動して排滓を行うことを特徴とする、転炉排滓方法。
    Figure 0006468083
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