JP6465247B2 - アンテナ装置および電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の非接触伝送システムに使用されるアンテナ装置およびそれを備えた電子機器に関するものである。
従来のアンテナ装置として特許文献1に記載の非接触伝送デバイスがある。この非接触伝送デバイスでは、第1の巻線部の両端がそれぞれ共通端子および非接触通信用端子に接続され、第2の巻線部の両端がそれぞれ非接触通信用端子および非接触給電用端子に接続される。第1の巻線部は非接触通信用コイルとして使用される。第1の巻線部および第2の巻線部は非接触給電用コイルとして使用される。
特開2013−93429号公報
特許文献1の非接触伝送デバイスでは、第1の巻線部が非接触通信および非接触給電に共用される。この場合、非接触通信用の通信回路が非接触給電用の受電回路から影響を受けることで、非接触通信の反応が遅くなるおそれがある。
本発明の目的は、受電回路と通信回路とが接続される場合でも、近距離無線通信システムの反応が早いアンテナ装置およびそれを備えた電子機器を提供することにある。
本発明のアンテナ装置は、第1コイルアンテナ、非接触電力伝送システムのための受電回路、近距離無線通信システムのための通信回路および制御回路を備える。受電回路は、第1コイルアンテナに縦続接続される入力部を有する整流回路と、整流回路の出力部に接続される平滑キャパシタと、整流回路の出力部に接続される負荷回路と、整流回路と負荷回路の間に接続されるスイッチ素子と、を有する。通信回路は、整流回路の入力部側において、受電回路と接続される。制御回路は、近距離無線通信システムの動作時と非接触電力伝送システムの動作時において、スイッチ素子のオン/オフを切り替える。本発明のアンテナ装置は、近距離無線通信システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出する、または、非接触電力伝送システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出する、検出回路を有する。制御回路は、検出回路によって検出された電圧または電流に基づいて、スイッチ素子のオン/オフを切り替える。スイッチ素子は、整流回路の出力部側において平滑キャパシタの少なくとも一端を整流回路から切り離す。
通信信号のエネルギーが受電回路の平滑キャパシタの充電に使われてしまうと、近距離無線通信における出力電圧の立ち上がり時間が長くなる。上述の構成では、近距離無線通信システムの動作時に、平滑キャパシタの一端が整流回路から切り離される。このため、受電回路と通信回路とが接続される場合でも、通信信号のエネルギーは平滑キャパシタの充電に使われないので、近距離無線通信における出力電圧の立ち上がり時間が短くなる。従って、受電回路と通信回路とが接続される場合でも、近距離無線通信システムの反応を早くできる。また、スイッチ素子が整流回路の出力部側に接続されるので、整流回路の入力部側に接続された回路の特性にスイッチ素子が与える影響を小さくできる。
スイッチ素子と平滑キャパシタとで直列回路が構成され、前記直列回路は負荷回路に並列接続されてもよい。この構成では、スイッチ素子が電力伝送の主線路に直列接続されない。このため、スイッチ素子による導通損失や寄生容量など、スイッチ素子が電力伝送に与える影響を小さくできる。
負荷回路と平滑キャパシタとで第1並列回路が構成され、スイッチ素子は前記第1並列回路に直列接続されてもよい。
負荷回路と平滑キャパシタとで第1並列回路が構成され、スイッチ素子は第1並列回路に並列接続されてもよい。
負荷回路と平滑キャパシタとで第1並列回路が構成され、スイッチ素子は負荷回路と平滑キャパシタの間に直列接続され、平滑キャパシタに充電回路が接続されてもよい。
第1コイルアンテナは、非接触電力伝送システムおよび近距離無線通信システムの動作時に使用されてもよい。
通信回路と接続される第2コイルアンテナを備え、受電回路と通信回路とは、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの磁界、電界および電磁界のいずれかを介した結合により接続されてもよい。
非接触電力伝送システムおよび近距離無線通信システムはともに少なくとも磁界結合を介した伝送システムであることが好ましい。
非接触電力伝送システムはHF帯で使用されることが好ましい。
近距離無線通信システムはHF帯で使用されることが好ましい。
本発明のアンテナ装置は次のように構成されてもよい。整流回路は半導体素子により構成される。受電回路は、受電回路と通信回路との接続位置から整流回路側を見て、整流回路の入力部に並列接続されたインダクタを有する。整流回路の入力部において、整流回路の半導体素子の寄生容量と、インダクタとを含む第2並列回路が構成される。
近距離無線通信が行われるとき、整流回路の半導体素子の寄生容量のために一部の通信信号が整流回路側に流れることで、近距離無線通信における出力電圧が低下するおそれがある。上述の構成では、近距離無線通信システムの使用周波数において、第2並列回路のインピーダンスを高くすることで、通信信号が整流回路側に流れにくくすることができる。このため、近距離無線通信における出力電圧の低下を抑制できる。
第2並列回路において、近距離無線通信システムの使用周波数でのインピーダンスが、非接触電力伝送システムの使用周波数でのインピーダンスよりも高いことが好ましい。この構成では、通信信号が整流回路側に流れることを抑制できる。
第2並列回路の共振周波数は近距離無線通信システムの使用周波数に等しいことが好ましい。この構成では、近距離無線通信システムの使用周波数において、第2並列回路が共振することで、第2並列回路のインピーダンスが高くなる。このため、通信信号が整流回路側に流れることを抑制できる。
本発明の電子機器はアンテナ装置を備える。
アンテナ装置は、第1コイルアンテナ、非接触電力伝送システムのための受電回路、近距離無線通信システムのための通信回路および制御回路を備える。受電回路は、第1コイルアンテナに縦続接続される入力部を有する整流回路と、整流回路の出力部に接続される平滑キャパシタと、整流回路の出力部に接続される負荷回路と、整流回路と負荷回路の間に接続されるスイッチ素子と、を有する。通信回路は、整流回路の入力部側において、受電回路と接続される。制御回路は、近距離無線通信システムの動作時と非接触電力伝送システムの動作時において、スイッチ素子のオン/オフを切り替える。本発明のアンテナ装置は、近距離無線通信システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出する、または、非接触電力伝送システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出する、検出回路を有する。制御回路は、検出回路によって検出された電圧または電流に基づいて、スイッチ素子のオン/オフを切り替える。スイッチ素子は、整流回路の出力部側において平滑キャパシタの少なくとも一端を整流回路から切り離す。
本発明によれば、受電回路と通信回路とが接続される場合でも、近距離無線通信システムの反応を早くできる。
図1は第1の実施形態に係るアンテナ装置10のブロック図である。 図2はコイルアンテナ12の模式的平面図である。 図3はアンテナ装置10の回路図である。 図4は、図3に示す回路における非接触電力伝送システムの動作時の接続点A1の電圧を示す計算結果である。 図5(A)および図5(B)は、比較例のアンテナ装置における近距離無線通信システムの動作時の受信用端子Rx1と受信用端子Rx2との間の電圧を示す計算結果である。 図6(A)および図6(B)は、図3に示す回路における近距離無線通信システムの動作時の受信用端子Rx1と受信用端子Rx2との間の電圧を示す計算結果である。 図7は第2の実施形態に係るアンテナ装置60のブロック図である。 図8はコイルアンテナ62A,62Bの模式的平面図である。 図9は、第3の実施形態の第1の例に係るアンテナ装置のブロック図である。 図10は、第3の実施形態の第2の例に係るアンテナ装置のブロック図である。 図11は、第3の実施形態の第3の例に係るアンテナ装置のブロック図である。 図12は、第3の実施形態の第4の例に係るアンテナ装置のブロック図である。 図13は、第3の実施形態の第5の例に係るアンテナ装置のブロック図である。 図14は、第3の実施形態の第6の例に係るアンテナ装置のブロック図である。 図15は、第3の実施形態の第7の例に係るアンテナ装置のブロック図である。 図16は第4の実施形態に係るアンテナ装置70のブロック図である。 図17はアンテナ装置70の回路図である。 図18は、図17に示す回路における、インダクタLPの値の変化に対する受信用端子Rx1と受信用端子Rx2との間の電圧の変化を示す計算結果である。 図19は、第5の実施形態に係るアンテナ装置のブロック図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態に係るアンテナ装置10のブロック図である。アンテナ装置10はスマートフォン等の電子機器に実装される。アンテナ装置10は、コイルアンテナ12、受電回路13、通信回路14および制御回路15を有する。コイルアンテナ12は本発明の「第1コイルアンテナ」の一例である。コイルアンテナ12および通信回路14は受電回路13に接続される。制御回路15は、後述のように、受電回路13のスイッチ素子SWを制御する。
コイルアンテナ12は非接触電力伝送システムおよび近距離無線通信システムの動作時に使用される。受電回路13は非接触電力伝送システムに使用される。通信回路14は近距離無線通信システムに使用される。非接触電力伝送システムは、例えば、近傍界において磁界結合を利用した非接触電力伝送システムであり、電磁誘導型電力伝送システムや磁界共鳴型電力伝送システムを含む。非接触電力伝送システムは、例えば、HF(High Frequency)帯、特に6.78MHz付近の周波数で用いられる。近距離無線通信システムは、例えば、NFC(Near Field Communication)を用いたシステム等である。NFCは、近傍界において磁界結合を利用した近距離無線通信であり、Bluetooth(登録商標)等の電磁波を利用した近距離無線通信を含まない。近距離無線通信システムは、例えば、HF帯、特に13.56MHz付近の周波数で用いられる。非接触電力伝送システムと近距離無線通信システムとは互いに異なる周波数で用いられる。
近距離無線通信システムの動作時には、アンテナ装置10のコイルアンテナ12と通信装置30のコイルアンテナ31とが磁界結合することで、アンテナ装置10の通信回路14と通信装置30の通信回路32との間で通信が行われる。非接触電力伝送システムの動作時には、アンテナ装置10のコイルアンテナ12と送電装置40のコイルアンテナ41とが磁界結合することで、送電装置40の送電回路42からアンテナ装置10の受電回路13に電力が伝送される。なお、通信回路14が受信回路であり、通信回路32が送信回路でもよいし、通信回路14が送信回路であり、通信回路32が受信回路でもよいし、通信回路14,32が共に送受信回路でもよい。
受電回路13は、整合回路21、EMI(ElectroMagnetic Interference)フィルタ22、整流回路23、負荷回路11、平滑キャパシタCsおよびスイッチ素子SWを有する。コイルアンテナ12、整合回路21、EMIフィルタ22、整流回路23および負荷回路11は、この順で縦続接続される。負荷回路11は、例えば、アンテナ装置10が実装される電子機器の電源等として利用される2次電池を含む。負荷回路11は、入力段に、所定の直流電圧に変換するDCDCコンバータを備えていてもよい。整流回路23の出力部と負荷回路11とはライン25A,25Bにより接続される。ライン25Bはグランド電位を有する。平滑キャパシタCsの第1端子はライン25Aに接続される。平滑キャパシタCsの第2端子はスイッチ素子SWの第1端子に接続される。スイッチ素子SWの第2端子はライン25Bに接続される。整流回路23の入力部はコイルアンテナ12に縦続接続される。平滑キャパシタCsは、整流回路23の出力部に負荷回路11とともに接続される。スイッチ素子SWは整流回路23の出力部側に接続される。スイッチ素子SWと平滑キャパシタCsとで直列回路が構成され、この直列回路が整流回路23の出力部に負荷回路11とともに並列接続される。整合回路21は、後述のように、コイルアンテナ12とともに共振回路を構成する共振キャパシタを含む。平滑キャパシタCsの容量は整合回路21内の共振キャパシタの容量より大きい。例えば、整合回路21内の共振キャパシタの容量がpFオーダーであるのに対して、平滑キャパシタCsの容量はμFオーダーである。
通信回路14は整合回路21に接続される。通信回路14は、整流回路23の入力部側において受電回路13に電気的に接続される。通信回路14は受電回路13とラインで接続される。なお、後述するように、通信回路14と整合回路21とは構成要素を共用してもよい。制御回路15は、非接触電力伝送システムの動作時にスイッチ素子SWをオンにし、近距離無線通信システムの動作時にスイッチ素子SWをオフする。スイッチ素子SWは、オン状態で、平滑キャパシタCsの両端を整流回路23の出力部に接続する。スイッチ素子SWは、オフ状態で、整流回路23の出力部側において平滑キャパシタCsの一端を整流回路23から切り離す。スイッチ素子SWは、近距離無線通信システムの動作時でも非接触電力伝送システムの動作時でもない時、オフ状態となる。
制御回路15は、電圧検出回路24、ダイオードDc1、抵抗Rc1,Rc2および平滑キャパシタCc1を有する。電圧検出回路24はコイルアンテナ12と整合回路21との間に縦続接続される。電圧検出回路24は、コイルアンテナ12の両端間の電圧を検出し、その電圧に応じた検出電圧を電圧検出回路24の出力端子から出力する。この際、電圧検出回路24は、非接触電力伝送システムで使用される周波数を有する電圧を検出する。換言すると、電圧検出回路24は、その入力電圧の周波数が非接触電力伝送システムで使用される周波数である場合、検出電圧を出力し、それ以外の場合、検出電圧を出力しない。ダイオードDc1、抵抗Rc1,Rc2および平滑キャパシタCc1は、電圧検出回路24の出力端子とスイッチ素子SWの制御端子との間に、電圧検出回路24の出力端子側からこの順で接続される。ダイオードDc1は整流回路を構成し、抵抗Rc1,Rc2は分圧回路を構成する。なお、スイッチ素子SWの寄生容量が平滑キャパシタとして機能する場合、平滑キャパシタCc1は必須ではない。また、検出電圧を分圧しなくとも良い場合、抵抗Rc1は必須ではない。
電圧検出回路24が非接触電力伝送システムで使用される周波数を有する電圧を検出すると、電圧検出回路24の出力端子から検出電圧が出力される。検出電圧は、整流および平滑された後、制御回路15からスイッチ素子SWの制御端子へ出力される。この出力電圧が閾値を超えると、スイッチ素子SWがオンする。
図2はコイルアンテナ12の模式的平面図である。コイルアンテナ12は、基板(図示せず)上に形成された線状導体パターンで構成される。但し、平面視でコイルアンテナ12の線状部分が互いに交差する個所では、層間接続導体やジャンパー導体が用いられる。コイルアンテナ12のターン数は2であり、コイルアンテナ12の開口は平面視で矩形状である。コイルアンテナ12の端部は受電回路13(図1参照)に接続される。なお、コイルアンテナ12のターン数や形状は、図2に示されるものに限定されず、適宜定められる。また、コイルアンテナ12は、コイルアンテナ12を構成する線状導体パターンの全部が非接触電力伝送システムおよび近距離無線通信システムで使用されてもよいし、一部のみが非接触電力伝送システムまたは近距離無線通信システムで使用されてもよい。つまり、コイルアンテナ12の少なくとも一部の線状導体パターンが非接触電力伝送システムの受電回路13の2つの端子の間に接続され、コイルアンテナ12の少なくとも一部の線状導体パターンが近距離無線通信システムの通信回路14の2つの端子の間に接続されればよい。
図3はアンテナ装置10の回路図である。図3に示す回路では、制御回路15(図1参照)およびEMIフィルタ22を省略している。また、この回路では、送電装置40の回路として簡易モデルを採用している。また、この回路では、通信装置30を送信装置として構成している。
インダクタL1はコイルアンテナ12(図1参照)のインダクタンスであり、抵抗R1はコイルアンテナ12の抵抗である。整合回路21はキャパシタC1〜C4から構成される。キャパシタC1,C2は、インダクタL1の第1端子と整流回路23の入力部とを接続するラインに、直列接続されている。キャパシタC3,C4は、インダクタL1の第2端子と整流回路23の入力部とを接続するラインに、直列接続されている。インダクタL1およびキャパシタC1〜C4は、非接触電力伝送システムで使用される周波数で共振する共振回路を構成する。キャパシタC1〜C4は上述の共振キャパシタに相当する。整流回路23はダイオードD1〜D4から構成される。平滑キャパシタCsの容量はキャパシタC1〜C4のいずれの容量よりも大きい。スイッチ素子SWの制御端子P1は制御回路15(図1参照)に接続される。
回路51および通信用IC52は通信回路14(図1参照)を構成する。回路51は整合回路およびフィルタとして機能する。回路51と整合回路21はキャパシタC1,C3を共用する。通信用IC52は回路51を介して整合回路21に接続される。回路51は、キャパシタC1,C3,C5〜10およびインダクタL2,L3から構成される。キャパシタC5,C7,C9およびインダクタL2は、キャパシタC1とキャパシタC2との接続点A4と、通信用IC52の送信用端子Tx1との間に、接続点A4側からこの順で接続される。キャパシタC5,C9は、接続点A4と通信用IC52の送信用端子Tx1とを接続するラインからグランドに対してシャント接続される。キャパシタC7およびインダクタL2は、接続点A4と通信用IC52の送信用端子Tx1とを接続するラインに直列接続される。キャパシタC6,C8,C10およびインダクタL3は、キャパシタC3とキャパシタC4との接続点A5と、通信用IC52の送信用端子Tx2との間に、接続点A5側からこの順で接続される。キャパシタC6,C10は、接続点A5と通信用IC52の送信用端子Tx2とを接続するラインからグランドに対してシャント接続される。キャパシタC8およびインダクタL3は、接続点A5と通信用IC52の送信用端子Tx2とを接続するラインに直列接続される。キャパシタC9およびインダクタL2から構成される回路、ならびに、キャパシタC10およびL3から構成される回路は、近距離無線通信システムで使用される周波数より高周波数の信号を除去するローパスフィルタを構成する。キャパシタC7とインダクタL2との接続点は受信用端子Rx1に接続される。キャパシタC8とインダクタL3との接続点は受信用端子Rx2に接続される。
インダクタL4はコイルアンテナ31(図1参照)のインダクタンスを表し、抵抗R6はコイルアンテナ31の抵抗を表す。回路53および送信用IC54は通信回路32(図1参照)を構成する。回路53は整合回路およびフィルタとして機能する。送信用IC54は回路53を介してインダクタL4に接続される。回路53はキャパシタC11〜16およびインダクタL5,L6から構成される。キャパシタC11,C13,C15およびインダクタL5は、インダクタL4の第1端子と送信用IC54との間に、インダクタL4側からこの順で接続される。キャパシタC11,C15は、インダクタL4の第1端子と送信用IC54とを接続するラインからグランドに対してシャント接続される。キャパシタC13およびインダクタL5は、インダクタL4の第1端子と送信用IC54とを接続するラインに直列接続される。キャパシタC12,C14,C16およびインダクタL6は、インダクタL4の第2端子と送信用IC54との間に、インダクタL4側からこの順で接続される。キャパシタC12,C16は、インダクタL4の第2端子と送信用IC54とを接続するラインからグランドに対してシャント接続される。キャパシタC14およびインダクタL6は、インダクタL4の第2端子と送信用IC54とを接続するラインに直列接続される。キャパシタC15およびインダクタL5から構成される回路、ならびに、キャパシタC16およびインダクタL6から構成される回路は、近距離無線通信システムで使用される周波数より高周波数の信号を除去するローパスフィルタを構成する。
インダクタL7はコイルアンテナ41(図1参照)のインダクタンスを表し、抵抗R7はコイルアンテナ41の抵抗を表す。キャパシタC17および交流発生回路55は送電回路42を構成する。交流発生回路55は直流電圧を交流電圧に変換する。交流発生回路55は、キャパシタC17を介してインダクタL7の第1端子に接続されるとともに、抵抗R7を介してインダクタL7の第2端子に接続される。キャパシタC17およびインダクタL7は、非接触電力伝送システムで使用される周波数で共振する共振回路を構成する。
図4は、図3に示す回路における非接触電力伝送システムの動作時の接続点A1の電圧を示す計算結果である。接続点A1はライン25Aと負荷回路11との接続点である。接続点A1の電圧は受電回路13から負荷回路11への出力電圧である。接続点A1の電圧は、電力伝送の開始から約0.05ms経過後に、ほぼ一定の値(約18V)となる。即ち、電力伝送の開始から約0.05ms経過後に、所定の出力電圧が得られている。
図5(A)および図5(B)は、比較例のアンテナ装置における近距離無線通信システムの動作時の受信用端子Rx1(図3参照)と受信用端子Rx2との間の電圧を示す計算結果である。比較例のアンテナ装置は、スイッチ素子SWを有しないことを除いて、図3に示す回路と同様である。図6(A)および図6(B)は、図3に示す回路における近距離無線通信システムの動作時の受信用端子Rx1と受信用端子Rx2との間の電圧を示す計算結果である。図5(A)、図5(B)、図6(A)および図6(B)は、通信用IC52が通信信号を受信する時の受信用端子Rx1と受信用端子Rx2との間の電圧を示している。受信用端子Rx1と受信用端子Rx2との間の電圧は通信用IC52への出力電圧である。図5(A)および図6(A)は受信開始から10msまでの電圧波形の包絡線を示している。図5(B)および図6(B)は受信開始から10μsまでの電圧波形を示している。
図5(A)に示すように、比較例のアンテナ装置において、受信用端子Rx1と受信用端子Rx2との間の電圧(受信用端子間の電圧)の振幅は、通信開始から約4msの経過後に、ほぼ一定の値(約4V)となる。図5(B)に示すように、比較例のアンテナ装置において、受信用端子間の電圧の振幅は、受信開始から10μsまでの間、0.8Vより小さい。即ち、比較例のアンテナ装置では、十分な出力電圧が得られるまでにmsオーダーの時間を要する。図6(A)および図6(B)に示すように、アンテナ装置10において、受信用端子間の電圧の振幅は、通信開始から約3μsの経過後に、ほぼ一定の値(約4V)となる。即ち、アンテナ装置10では、十分な出力電圧が得られるまでにμsオーダーの時間で済み、十分な出力電圧が得られるまでの立ち上がり時間が短い。
なお、これらの結果は、通信回路14が送信回路であり、通信回路32が受信回路である場合でも同様である。即ち、その場合、アンテナ装置10では、比較例のアンテナ装置に比べて、コイルアンテナ12に印加される電圧の立ち上がり時間が短い。
比較例のアンテナ装置では、通信信号のエネルギーが平滑キャパシタCsの充電に使われてしまうので、近距離無線通信における出力電圧の立ち上がり時間が長くなる。特に、平滑キャパシタCsの容量は大きいので、近距離無線通信における出力電圧の立ち上がり時間への影響が大きい。これに対して、第1の実施形態では、近距離無線通信システムの動作時にスイッチ素子SWがオフするので、平滑キャパシタCsの一端が整流回路23から切り離される。このため、通信信号のエネルギーが平滑キャパシタCsの充電に使われないので、近距離無線通信における出力電圧の立ち上がり時間は短くなる。従って、受電回路13と通信回路14とが接続される場合でも、近距離無線通信システムの反応を早くできる。
また、第1の実施形態では、平滑キャパシタCsとスイッチ素子SWとの直列回路が整流回路23の出力部に並列接続される。即ち、スイッチ素子SWが電力伝送の主線路に直列接続されない。このため、スイッチ素子SWによる導通損失や寄生容量など、スイッチ素子SWが電力伝送特性に与える影響を小さくできる。
また、スイッチ素子SWが整流回路23の入力部側に接続されると、整流回路23の入力部側に接続された回路の特性が大きく変化してしまう。第1の実施形態では、スイッチ素子SWを整流回路23の出力部側に接続するので、コイルアンテナ12と共振キャパシタとから構成される共振回路、整合回路21およびEMIフィルタ22の特性にスイッチ素子SWが与える影響を小さくできる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、受電回路が第1コイルアンテナに接続され、通信回路が第2コイルアンテナに接続される。受電回路と通信回路とは、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの磁界、電界および電磁界のいずれかを介した結合により接続される。
図7は第2の実施形態に係るアンテナ装置60のブロック図である。図7では制御回路の図示を省略している。受電回路13はコイルアンテナ62A(第1コイルアンテナ)に接続される。コイルアンテナ62Aは非接触電力伝送システムの動作時に使用される。通信回路14はコイルアンテナ62B(第2コイルアンテナ)に接続される。コイルアンテナ62Bは近距離無線通信システムの動作時に使用される。コイルアンテナ62Aとコイルアンテナ62Bとは、磁界、電界または電磁界を介して結合する。ここで、コイルアンテナ62Aとコイルアンテナ62Bとの電界結合は、例えば、コイルアンテナ62Aとコイルアンテナ62Bとの間の寄生容量を介した結合である。コイルアンテナ62Aとコイルアンテナ62Bとの電磁界結合は、磁界および電界の両方を介した結合である。
図8はコイルアンテナ62A,62Bの模式的平面図である。コイルアンテナ62Bは、平面視で、コイルアンテナ62Aの開口内に形成される。コイルアンテナ62Aの端部は受電回路13(図7参照)に接続される。コイルアンテナ62Bの端部は通信回路14(図7参照)に接続される。コイルアンテナ62Aとコイルアンテナ62Bとは近接して配置されている。これにより、コイルアンテナ62Aとコイルアンテナ62Bとは、磁界、電界または電磁界結合している。なお、コイルアンテナ62Aとコイルアンテナ62Bのターン数や形状、配置は、図8に示されるものに限定されず、適宜定められる。例えば、コイルアンテナ62Aよりコイルアンテナ62Bが大きくても良いし、コイルアンテナ62Aとコイルアンテナ62Bの一部が平面視で重なるように配置されても良い。
第2の実施形態では、コイルアンテナ62Aとコイルアンテナ62Bとが、磁界、電界または電磁界を介して結合しているので、通信回路14が受電回路13からの影響を受ける。しかし、第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、近距離無線通信システムの動作時に平滑キャパシタCsの一端が整流回路23から切り離されるので、近距離無線通信システムの反応を早くできる。
《第3の実施形態》
図9から図11は、第3の実施形態の第1の例から第3の例に係るアンテナ装置のブロック図である。図9から図11では、制御回路15の図示を省略している。第1の例では、スイッチ素子SWの第1端子がライン25Aに接続され、スイッチ素子SWの第2端子が平滑キャパシタCsの第1端子に接続され、平滑キャパシタCsの第2端子がライン25Bに接続される。この構成では、平滑キャパシタCsをグランド電位に接続できる。第2の例では、スイッチ素子SWが整流回路23と平滑キャパシタCsとの間のライン25Aに直列接続される。この構成では、スイッチ素子SWがオフになると負荷回路11も整流回路23から切り離されるため、さらに信号電圧の立ち上がりを早くすることができる。第3の例では、スイッチ素子SWが整流回路23と平滑キャパシタCsとの間のライン25Bに直列接続される。この構成では、スイッチ素子SWをグランド電位に接続できるため、回路を小型化、簡略化することができる。第2の例および第3の例では、電力伝送の主線路にスイッチ素子SWが直列接続される。換言すると、負荷回路11と平滑キャパシタCsとで並列回路(第1並列回路)が構成され、その並列回路にスイッチ素子SWが直列接続される。
図12は、第3の実施形態の第4の例に係るアンテナ装置のブロック図である。図12に示すように、整合回路21内、整合回路21とEMIフィルタ22との間、および、EMIフィルタ22と整流回路23との間のいずれかに電圧検出回路24を配置し、その位置での電圧を検出してもよい。また、図12に示すように、コイルアンテナ12の所定の線状部分の両端間の電圧を検出してもよい。少なくとも、電圧検出回路24が整流回路23の入力部側で接続されるのであれば、電圧検出回路24は交流の電圧を検出することができる。このように、電圧検出の位置は複数の選択肢の中から適宜定められる。
図13は、第3の実施形態の第5の例に係るアンテナ装置のブロック図である。第5の例では、電圧検出回路24とスイッチ素子SWとの間に増幅回路PAが接続される。増幅回路PAの電源は電子機器のバッテリー等である。第5の例では、電圧検出回路24の検出電圧が増幅回路PAで増幅される。このため、第5の例のアンテナ装置は、電圧検出回路24の検出電圧がスイッチ素子SWをオンするために不十分な場合に有用である。
図14は、第3の実施形態の第6の例に係るアンテナ装置のブロック図である。第6の例では、電流検出回路26が電力伝送の主線路に直列接続される。電流検出回路26は、図14に示すようにコイルアンテナ12と整合回路21との間に配置されてもよいが、整合回路21内、整合回路21とEMIフィルタ22との間、および、EMIフィルタ22と整流回路23との間のいずれかに配置されてもよい。
図15は、第3の実施形態の第7の例に係るアンテナ装置のブロック図である。図15では、制御回路15の図示を省略している。第7の例では、スイッチ素子SW1の第1端子がライン25Aに接続され、スイッチ素子SW1の第2端子が25Bに接続されている。スイッチ素子SW1は、非接触電力伝送システムの動作時にオフし、近距離無線通信システムの動作時にオンする。この構成では、スイッチ素子SW1がオンになると平滑キャパシタCsの両端が短絡されるので、平滑キャパシタCsへの充電が行われなくなり、平滑キャパシタCsの充電による立ち上がり時間の増加などの影響を軽減できる。また、近距離無線通信システムの動作時に平滑キャパシタCsに充電された電荷を放電することで、負荷回路11の誤動作を抑制することができる。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、整流回路の入力部にインダクタが並列接続される。図16は第4の実施形態に係るアンテナ装置70のブロック図である。整流回路83の入力部とEMIフィルタ22とはライン27A,27Bにより接続される。インダクタLPの第1端子はライン27Aに接続される。インダクタLPの第2端子は抵抗RPを介してライン27Bに接続される。即ち、受電回路73は、受電回路73と通信回路14との接続位置(整合回路81が設けられた位置)から整流回路83側を見て、整流回路83の入力部に並列接続されたインダクタLPを有する。整流回路83は、ダイオード、FET等の半導体素子により構成される。この半導体素子の寄生容量により等価的な寄生容量CPが形成される。寄生容量CPは、例えば、15pF以上30pF以下の値を有する。インダクタLPと寄生容量CPとが並列接続されることで、並列回路28(第2並列回路)が構成される。即ち、整流回路83の入力部において、整流回路83の半導体素子の寄生容量と、インダクタLPとを含む並列回路28が構成される。
負荷回路11のインピーダンスは、近距離無線通信システムの使用周波数において十分高い。換言すると、負荷回路11に接続される受電回路73の出力端子は、近距離無線通信システムの使用周波数において略開放される。また、並列回路28の共振周波数は近距離無線通信システムの使用周波数に等しい。並列回路28のインピーダンスは、近距離無線通信システムの使用周波数において十分高くなる。並列回路28において、近距離無線通信システムの使用周波数でのインピーダンスが、非接触電力伝送システムの使用周波数でのインピーダンスよりも高い。このため、近距離無線通信システムの使用周波数において、受電回路73と通信回路14との接続位置から整流回路83側を見たときのインピーダンスが十分高い。なお、近距離無線通信システムの使用周波数において、受電回路73と通信回路14との接続位置から整流回路83側を見たときのインピーダンスが十分高ければ、並列回路28の共振周波数は近距離無線通信システムの使用周波数からずれてもよい。
図17はアンテナ装置70の回路図である。図17に示す回路では、制御回路15(図16参照)およびEMIフィルタ22を省略している。また、この回路では、送電装置40の回路として簡易モデルを採用している。また、この回路では、通信装置30を送信装置として構成している。整合回路81はキャパシタC1,C3から構成される。整流回路83は、整流回路23(図3参照)と同様に、ダイオードD1〜D4から構成される。接続点A4は、キャパシタC7およびインダクタL2を介して通信用IC52の送信用端子Tx1に接続されている。接続点A5は、キャパシタC8およびインダクタL3を介して通信用IC52の送信用端子Tx2に接続されている。インダクタLPは、接続点A4,A5から整流回路83側を見て、整流回路83の入力部に並列接続されている。
図18は、図17に示す回路における、インダクタLPの値の変化に対する受信用端子Rx1と受信用端子Rx2との間の電圧(受信用端子間の電圧)の変化を示す計算結果である。図18は、近距離無線通信システムの動作時における、立ち上がり時間経過後の受信用端子間の電圧を示している。図18は、通信用IC52が通信信号を受信する時の受信用端子間の電圧を示している。受信用端子間の電圧は、インダクタLPが約5μHのとき、最大になる。受信用端子間の電圧は、インダクタLPが5μH以上8μH以下の範囲で変化するとき、略一定である。なお、抵抗RPにより並列回路28のQ値が低下するため、受信用端子間の電圧のピーク幅が広くなっている。
近距離無線通信が行われるとき、整流回路83の寄生容量CPのために一部の通信信号が整流回路83側に流れることで、近距離無線通信における出力電圧が低下するおそれがある。第4の実施形態では、整流回路83の入力部にインダクタLPが並列接続される。インダクタLPは、近距離無線通信システムの使用周波数において、並列回路28が共振することで、受電回路73と通信回路14との接続位置から整流回路83側を見たときのインピーダンスが大きくなるように定められる。このため、通信信号が整流回路83側に流れにくくなるので、近距離無線通信における出力電圧の低下が抑制される。
例えば、図17に示す回路では、インダクタLPが5μH以上8μH以下の値をとるとき、近距離無線通信システムの使用周波数において、並列回路28が共振する。このため、図18に示すように、インダクタLPが5μH以上8μH以下の値をとるとき、近距離無線通信における出力電圧の低下が抑制される。
《第5の実施形態》
図19は、第5の実施形態に係るアンテナ装置のブロック図である。図19では、制御回路15の図示を省略している。スイッチ素子SWは平滑キャパシタCsと負荷回路11の間に配置され、第1端子が平滑キャパシタCsに第2端子が負荷回路11に接続されている。また、平滑キャパシタCsに、充電回路16が接続されている。近距離無線通信が行われるとき、平滑キャパシタCsの端子間電圧が通信信号電圧よりも高い電圧となるように充電回路16が平滑キャパシタCsに充電を行う。このとき、負荷回路11に充電電流が流れないように、スイッチ素子SWをオフにする。なお、負荷回路11での消費電力が小さい場合(つまり、負荷抵抗が大きい場合)、スイッチ素子SWを省略してもよい。また、スイッチ素子SWは、負荷回路11に含まれていてもよい。
この構成では、平滑キャパシタCsの端子間電圧を通信信号よりも高い電圧にすることで、整流回路23が導通せず、通信信号のエネルギーが平滑キャパシタCsの充電に使われないので、近距離無線通信システムの反応を早くすることができる。
また、平滑キャパシタCsの端子間電圧を通信信号電圧よりも高くすることによって、整流回路23のダイオードに逆方向の電圧を印加することができる。整流回路23のダイオードの寄生容量は電圧依存性をもち、逆方向の電圧に対して、容量が低下する。従って、平滑キャパシタCsを充電することによって、整流回路23のダイオードを導通させない状態にするとともに、整流回路23のダイオードの寄生容量の影響を軽減することができる。充電は、制御回路15から直接電圧を印加してもよいし、また、電圧変換回路(昇圧回路)を介して充電してもよい。
なお、上述の実施形態では、非接触電力伝送システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出することで、スイッチ素子をオンオフ制御する例を示したが、近距離無線通信システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出することで、スイッチ素子をオンオフ制御してもよい。
また、上述の実施形態では、電圧検出回路または電流検出回路の出力に応じてスイッチ素子をオンオフ制御する例を示したが、ユーザによる使用システムの切替に応じてスイッチ素子をオンオフ制御してもよい。
A1,A4,A5…接続点
C1〜17,CP…キャパシタ
c1,Cs…平滑キャパシタ
D1〜D4,Dc1…ダイオード
L1〜L7,LP…インダクタ
P1…制御端子
PA…増幅回路
R1,R6,R7,Rc1,Rc2,RP…抵抗
Rx1,Rx2…受信用端子
SW,SW1…スイッチ素子
Tx1,Tx2…送信用端子
10,60,70…アンテナ装置
11…負荷回路
12,31,41,62A,62B…コイルアンテナ
13,73…受電回路
14,32…通信回路
15…制御回路
16…充電回路
21,81…整合回路
22…EMIフィルタ
23,83…整流回路
24…電圧検出回路
25A,25B,27A,27B…ライン
26…電流検出回路
28…並列回路(第2並列回路)
30…通信装置
40…送電装置
42…送電回路
51,53…回路
52…通信用IC
54…送信用IC
55…交流発生回路

Claims (14)

  1. 第1コイルアンテナと、
    前記第1コイルアンテナに縦続接続される入力部を有する整流回路と、前記整流回路の出力部に接続される平滑キャパシタと、前記整流回路の出力部に接続される負荷回路と、前記整流回路と前記負荷回路の間に接続されるスイッチ素子と、を有する非接触電力伝送システムのための受電回路と、
    前記整流回路の入力部側において、前記受電回路と接続される、近距離無線通信システムのための通信回路と、
    前記近距離無線通信システムの動作時と前記非接触電力伝送システムの動作時において、前記スイッチ素子のオン/オフを切り替える制御回路と、を備え、
    前記近距離無線通信システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出する、または、前記非接触電力伝送システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出する、検出回路を有し、
    前記制御回路は、前記検出回路によって検出された電圧または電流に基づいて、前記スイッチ素子のオン/オフを切り替え、
    前記スイッチ素子は、前記整流回路の出力部側において前記平滑キャパシタの少なくとも一端を前記整流回路から切り離すアンテナ装置。
  2. 前記スイッチ素子と前記平滑キャパシタとで直列回路が構成され、前記直列回路は前記負荷回路に並列接続される、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記負荷回路と前記平滑キャパシタとで第1並列回路が構成され、前記スイッチ素子は前記第1並列回路に直列接続される、請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記負荷回路と前記平滑キャパシタとで第1並列回路が構成され、前記スイッチ素子は前記第1並列回路に並列接続される、請求項1に記載のアンテナ装置。
  5. 前記負荷回路と前記平滑キャパシタとで第1並列回路が構成され、前記スイッチ素子は前記負荷回路と前記平滑キャパシタの間に直列接続され、前記平滑キャパシタに充電回路が接続される、請求項1に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第1コイルアンテナは、前記非接触電力伝送システムおよび前記近距離無線通信システムの動作時に使用される、請求項1から5のいずれかに記載のアンテナ装置。
  7. 前記通信回路と接続される第2コイルアンテナを備え、
    前記受電回路と前記通信回路とは、前記第1コイルアンテナと前記第2コイルアンテナとの磁界、電界および電磁界のいずれかを介した結合により接続される、請求項1から5のいずれかに記載のアンテナ装置。
  8. 前記非接触電力伝送システムおよび前記近距離無線通信システムはともに少なくとも磁界結合を介した伝送システムである、請求項1から7のいずれかに記載のアンテナ装置。
  9. 前記非接触電力伝送システムはHF帯で使用される、請求項1から8のいずれかに記載のアンテナ装置。
  10. 前記近距離無線通信システムはHF帯で使用される、請求項1から9のいずれかに記載のアンテナ装置。
  11. 前記整流回路は半導体素子により構成され、
    前記受電回路は、前記受電回路と前記通信回路との接続位置から前記整流回路側を見て、前記整流回路の入力部に並列接続されたインダクタを有し、
    前記整流回路の入力部において、前記整流回路の前記半導体素子の寄生容量と、前記インダクタとを含む第2並列回路が構成される、請求項1から10のいずれかに記載のアンテナ装置。
  12. 前記第2並列回路において、前記近距離無線通信システムの使用周波数でのインピーダンスが、前記非接触電力伝送システムの使用周波数でのインピーダンスよりも高い、請求項11に記載のアンテナ装置。
  13. 前記第2並列回路の共振周波数は前記近距離無線通信システムの使用周波数に等しい、請求項11または12に記載のアンテナ装置。
  14. 第1コイルアンテナと、
    前記第1コイルアンテナに縦続接続される入力部を有する整流回路と、前記整流回路の出力部に接続される平滑キャパシタと、前記整流回路の出力部に接続される負荷回路と、前記整流回路と前記負荷回路の間に接続されるスイッチ素子と、を有する非接触電力伝送システムのための受電回路と、
    前記整流回路の入力部側において、前記受電回路と接続される、近距離無線通信システムのための通信回路と、
    前記近距離無線通信システムの動作時と前記非接触電力伝送システムの動作時において、前記スイッチ素子のオン/オフを切り替える制御回路と、を有し、
    前記近距離無線通信システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出する、または、前記非接触電力伝送システムで使用される周波数を有する電圧または電流を検出する、検出回路を有し、
    前記制御回路は、前記検出回路によって検出された電圧または電流に基づいて、前記スイッチ素子のオン/オフを切り替え、
    前記スイッチ素子は、前記整流回路の出力部側において前記平滑キャパシタの少なくとも一端を前記整流回路から切り離す、アンテナ装置を備えた、電子機器。
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