JP6464758B2 - シート製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート製造装置に関する。
従来、古紙を粉砕して解繊し、解繊された解繊物で紙を成形する紙再生装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−144819号公報
ところで、シートの製造過程において、シート(ウエブ)を搬送する際、搬送経路にテンション機構等が配置されていると、搬送されるシートの先端部がテンション機構に接触し、ジャム等の搬送不具合が発生してしまう、という課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるシート製造装置は、繊維を含む原料を解繊する解繊部と、前記解繊部で解繊された解繊物の少なくとも一部を堆積させる堆積部と、前記堆積部で堆積した堆積物を搬送する搬送部と、を有するシート製造装置であって、前記搬送部は、第1搬送ローラー対と、前記第1搬送ローラー対の下流側に設けられた第2搬送ローラー対と、前記第1搬送ローラー対と前記第2搬送ローラー対との間に設けられ、前記堆積物の先端部を前記第2搬送ローラー対に向けて案内するガイド部であって、前記第1搬送ローラー対の挟持部よりも鉛直方向下方に配置されたガイド部と、前記第1搬送ローラー対と前記第2搬送ローラー対との間に設けられ、前記堆積物を付勢するテンション機構であって、前記堆積物の先端部が前記第2搬送ローラー対に挟持された後に、前記堆積物に張力を付与するテンション機構と、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、第1搬送ローラー対から搬送された堆積物の先端部はガイド部により第2搬送ローラー対まで案内され、第2搬送ローラー対で挟持される。ここで、テンション機構は堆積物の先端部が第2搬送ローラー対に挟持されるまでは動作しないので、堆積物の先端部の移動を妨げることはない。これにより、堆積物の搬送不具合が低減され、容易に堆積物を第2搬送ローラー対に通すことができる。
[適用例2]上記適用例にかかるシート製造装置は、前記第2搬送ローラー対の搬送方向下流側に設けられ、前記堆積物の有無を検出する堆積物検出部と、前記堆積物検出部により前記堆積物が有ることを検出したとき、前記テンション機構を退避位置から張力付与位置に切り替える切り替え部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、堆積物の先端部が第2搬送ローラー対を通過した後にテンション機構の退避位置から張力付与位置への切り替えが行われる。これにより、テンション機構は堆積物の先端部が第2搬送ローラー対に挟持されるまでは動作しないので、堆積物の搬送不具合を低減することができる。
[適用例3]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記第1搬送ローラー対は、駆動ローラーの回転中心軸と従動ローラーの回転中心軸とを結ぶ仮想線が搬送方向下流側に向けて傾斜するよう配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1搬送ローラー対を傾斜配置することにより堆積物の先端部がガイド部側に向かって搬送され、堆積物の先端部を確実にガイド部に導くことができる。
[適用例4]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記第1搬送ローラー対の内、鉛直方向上側のローラーよりも、鉛直方向下側のローラーの方が硬いことを特徴とする。
この構成によれば、第1搬送ローラー対を通過した堆積物(ウエブ)をガイド部側に向かう方向に撓ませて搬送することができる。
[適用例5]上記適用例にかかるシート製造装置では、少なくとも前記堆積物の先端部が前記第2搬送ローラー対に挟持されてから所定の間、前記第2搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度は、前記第1搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度よりも速いことを特徴とする。
この構成によれば、搬送される堆積物の弛みを取り、うねりのない安定した搬送が可能となる。
[適用例6]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記テンション機構により前記堆積物に張力を付与した後、前記第2搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度を、前記第1搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度よりも遅くしまた速くする切り替え動作を繰り返すことを特徴とする。
この構成によれば、搬送される堆積物の弛みを取り、うねりのない安定した搬送が可能となる。
[適用例7]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記第1搬送ローラー対と前記第2搬送ローラー対との間にある堆積物の弛みを検出する弛み検出部であって、前記堆積物の弛み量が第1の値であることと前記第1の値よりも大きい第2の値であることを検出可能な弛み検出部を有し、前記弛み検出部により前記弛み量が第1の値であることを検出したとき、前記第2搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度を、前記第1搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度よりも遅くし、前記弛み検出部により前記弛み量が第2の値であることを検出したとき、前記第2搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度を、前記第1搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度よりも速くする、ことを特徴とする。
この構成によれば、第1搬送ローラー対と第2搬送ローラー対との間における堆積物の弛み状態を把握し、堆積物の弛みやうねりの発生を容易に抑制することができる。
シート製造装置の構成を示す概略図。 第1搬送ローラー対の構成を示す概略図。 搬送部の構成を示す概略図。 シート製造装置の制御方法を示す搬送部の動作図。 シート製造装置の制御方法を示す搬送部の動作図。 シート製造装置の制御方法を示す搬送部の動作図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。
まず、シート製造装置の構成について説明する。シート製造装置は、例えば、純パルプシートや古紙などの原料(被解繊物)Puを新たなシートPrに形成する技術に基づくものである。本実施形態にかかるシート製造装置は、繊維を含む原料を解繊する解繊部と、解繊物の少なくとも一部を堆積させる堆積部と、堆積部で堆積した堆積物を搬送する搬送部等を有するものである。以下、具体的にシート製造装置の構成について説明する。
図1は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態のシート製造装置1は、供給部10と、粗砕部20と、解繊部30と、分級部40と、選別部50と、添加物投入部60と、堆積部70と、搬送部100と、切断部130等を備えている。また、これらの部材を制御する制御部2を備えている。
供給部10は、粗砕部20に原料としての古紙Pu等を供給するものである。供給部10は、例えば、複数枚の古紙Puを重ねて貯めておくトレー11と、トレー11中の古紙Puを粗砕部20に連続して投入可能な自動送り機構12等を備えている。シート製造装置1に供給する古紙Puとしては、例えば、オフィスで現在主流となっているA4サイズの用紙等である。
粗砕部20は、供給された古紙Puを数センチメートル角の紙片に裁断するものである。粗砕部20では、粗砕刃21を備え、通常のシュレッダーの刃の切断幅を広げたような装置を構成している。これにより、供給された古紙Puを容易に紙片に裁断することができる。そして、分断された粗砕紙は、配管201を介して解繊部30に供給される。
解繊部30は、繊維を含む材料(原料)を空気中で解繊するものである。具体的には、解繊部30は、回転する回転刃(図示せず)を備え、粗砕部20から供給された粗砕紙を繊維状に解きほぐす解繊を行うものである。本願においては、解繊部30で解繊されるものを被解繊物と言い、解繊部30を通過したものを解繊物と言う。なお、本実施形態の解繊部30は、空気中で乾式で解繊を行うものである。解繊部30の解繊処理により、印刷されたインクやトナー、にじみ防止材等の紙への塗工材料等は、数十μm以下の粒(以下、「インク粒」という)となって繊維と分離する。したがって、解繊部30から出る解繊物は、紙片の解繊により得られる繊維とインク粒である。そして、回転刃の回転によって気流が発生する機構となっており、配管202を介して解繊された繊維はこの気流に乗って空気中で分級部40に搬送される。なお、必要に応じて解繊部30に配管202を介して解繊された繊維を分級部40に搬送させるための気流を発生させる気流発生装置を別途設けてもよい。
分級部40は、導入された導入物を気流により分級するものである。本実施形態では、導入物としての解繊物をインク粒と繊維とに分級する。分級部40は、例えば、サイクロンを適用することにより、搬送された解繊物をインク粒と繊維とに気流分級することができる。なお、サイクロンに替えて他の種類の気流式分級器を利用してもよい。この場合、サイクロン以外の気流式分級器としては、例えば、エルボージェットやエディクラシファイヤー等が用いられる。気流式分級器は旋回気流を発生させ、解繊物のサイズと密度により受ける遠心力の差によって分離、分級するもので、気流の速度、遠心力の調整により、分級点を調整することができる。これにより、比較的小さく密度の低いインク粒と、インク粒より大きく密度の高い繊維とに分けられる。
本実施形態の分級部40は接線入力方式のサイクロンであり、解繊部30から導入物が導入される導入口40aと、導入口40aが接線方向についた筒部41と、筒部41の下部に続く円錐部42と、円錐部42の下部に設けられる下部取出口40bと、筒部41の上部中央に設けられる微粉排出のための上部排気口40cとから構成される。円錐部42は鉛直方向下方にむかって径が小さくなる。
分級処理において、分級部40の導入口40aから導入された解繊物をのせた気流は、筒部41、円錐部42で円周運動に変わり、遠心力がかかり分級される。そして、インク粒より大きく密度の高い繊維は下部取出口40bへ移動し、比較的小さく密度の低いインク粒は空気とともに微粉として上部排気口40cへ導出される。そして、分級部40の上部排気口40cからインク粒が排出される。そして、排出されたインク粒は、分級部40の上部排気口40cに接続された配管206を介して受け部80に回収される。一方、分級部40の下部取出口40bから配管203を介して分級された繊維を含む分級物が選別部50に向けて空気中で搬送される。分級部40から選別部50へは、分級される際の気流によって搬送されてもよいし、上方にある分級部40から重力で下方にある選別部50に搬送されてもよい。なお、分級部40の上部排気口40cや配管206等に、上部排気口40cから短繊維混合物を効率よく吸引するための吸引部等を配置してもよい。分級は、あるサイズや密度を境にして正確に分けられるものではない。また、繊維とインク粒とに正確に分けられるものでもない。繊維の中でも比較的短い繊維はインク粒と共に上部排気口40cから排出される。インク粒の中でも比較的大きいものは繊維とともに下部取出口40bから排出される。
選別部50は、分級部40により分級された繊維を含む分級物(解繊物)を複数の開口を有するふるい部51から通過させて選別するものである。さらに、具体的には、分級部40により分級された繊維を含む分級物を、開口を通過する通過物と、開口を通過しない残留物と、に選別するものである。本実施形態の選別部50では、分級物を回転運動により空気中で分散させる機構を備えている。そして、選別部50の選別により開口を通過した通過物は、通過物搬送部52から配管204を介して堆積部70側に搬送される。一方、選別部50の選別により開口を通過しなかった残留物は、配管205を介して再び被解繊物として解繊部30に戻される。これにより、残留物は廃棄されずに再使用(再利用)される。
選別部50の選別により開口を通過した通過物は配管204を介して堆積部70に空気中で搬送される。選別部50から堆積部70へは、気流を発生させる図示しないブロワーによって搬送されてもよいし、上方にある選別部50から下方にある堆積部70に重力で搬送されてもよい。配管204における選別部50と堆積部70との間には、搬送される通過物に対して結着樹脂(例えば、熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂)等の添加物を添加する添加物投入部60が設けられている。なお、添加物としては、結着樹脂の他、例えば、難燃剤、白色度向上剤、シート力増強剤やサイズ剤、吸収調整剤、芳香剤、脱臭剤等を投入することも可能である。これらの添加物は、添加物貯留部61に貯留され、図示しない投入機構によって投入口62から投入される。
堆積部70は、繊維を含む材料を堆積可能にするものであり、解繊部30で解繊された解繊物の少なくとも一部を空気中で堆積するものである。具体的には、堆積部70は、配管204から投入された繊維や結着樹脂を含む材料を用いて堆積させてウエブWを形成するものであり、繊維を空気中に均一に分散させる機構を備えている。また、堆積部70は、移動しながら解繊物を堆積物(ウエブW)として堆積する移動部を有している。なお、本実施形態の移動部は、張架ローラー72と、張架ローラー72によって張架されるメッシュが形成されているエンドレスのメッシュベルト73とで構成されている。そして、張架ローラー72のうちの少なくとも1つが自転することで、このメッシュベルト73が一方向に回転(移動)するようになっている。なお、本実施形態にかかるウエブWとは、繊維と結着樹脂とを含む物体の構成形態を言う。従って、ウエブの加熱時や加圧時や切断時や搬送時等において寸法等の形態が変化した場合であってもウエブとして示している。
まず、繊維を空気中に均一に分散させる機構として、堆積部70には、繊維及び結着樹脂が内部に投入されるフォーミングドラム71が配置されている。そして、フォーミングドラム71を回転駆動させることにより通過物(繊維)中に結着樹脂(添加物)を均一に混ぜることができる。フォーミングドラム71には複数の小孔を有するスクリーンが設けられている。そして、フォーミングドラム71を回転駆動させて、通過物(繊維)中に結着樹脂(添加物)を均一に混ぜるとともに、小孔を通過した繊維や繊維と結着樹脂の混合物を空気中に均一に分散させることができる。
フォーミングドラム71の下方には、メッシュベルト73が配されている。また、フォーミングドラム71の鉛直下方には、メッシュベルト73を介して、鉛直下方に向けた気流を発生させる吸引部としてのサクション装置75が設けられている。サクション装置75によって、空気中に分散された繊維をメッシュベルト73上に吸引することができる。
そして、フォーミングドラム71の小孔スクリーンを通過した繊維等は、サクション装置75による吸引力によって、メッシュベルト73上に堆積される。このとき、メッシュベルト73を一方向に移動させることにより、繊維と結着樹脂を含み長尺状に堆積させたウエブWを形成することができる。フォーミングドラム71からの分散とメッシュベルト73の移動を連続的に行うことで、帯状の連続したウエブWが成形される。なお、メッシュベルト73は金属製でも、樹脂製でも、不織布でもよく、繊維が堆積でき、気流を通過させることができれば、どのようなものであってもよい。なお、メッシュベルト73のメッシュの穴径が大きすぎるとメッシュの間に繊維が入り込み、ウエブW(シート)を成形したときの凸凹になり、一方、メッシュの穴径が小さすぎると、サクション装置75による安定した気流を形成しづらい。このため、メッシュの穴径は適宜調整することが好ましい。サクション装置75はメッシュベルト73の下に所望のサイズの窓を開けた密閉箱を形成し、窓以外から空気を吸引し箱内を外気より負圧にすることで構成できる。
メッシュベルト73上に成形されたウエブWは、メッシュベルト73の回転移動により、搬送方向(図中の白抜き矢印)に従って搬送される。メッシュベルト73の上側には剥離部90が配置されている。ウエブWは剥離部90によりメッシュベルト73上から剥離されて、搬送部100側に搬送される。剥離部90は、鉛直上方(ウエブWがメッシュベルト73から離間する方向)にウエブWを吸引しながらウエブWを搬送可能に構成されている。剥離部90は、メッシュベルト73から鉛直上方(ウエブWの表面に対して垂直な方向)に離間して配置され、且つ、ウエブWの搬送方向においてメッシュベルト73と一部が下流側にずれて配置されている。そして、剥離部90の搬送区間は、メッシュベルト73の下流側の張架ローラー72aから搬送部100の一部を構成する第1搬送ローラー対110までの区間となる。
剥離部90は、搬送ベルト91と、複数の張架ローラー92と、吸引室93と、を有する。搬送ベルト91は、張架ローラー92によって張架されるメッシュが形成されているエンドレスのメッシュベルトである。そして、複数の張架ローラー92のうちの少なくとも1つが自転することで、搬送ベルト91が一方向に回転(移動)するようになっている。
吸引室93は、搬送ベルト91の内側に配置され、上面と当該上面に接する4つの側面とを有する中空の箱型形状をしており、底面(下方に位置する搬送ベルト91と対向する面)が開口している。また、吸引室93は、吸引室93内に気流(吸引力)を発生させる吸引部を備えている。そして、吸引部を駆動させることにより吸引室93の内部空間が吸引されて、吸引室93の底面から空気が流れ込む。これにより吸引室93の上方に向けた気流が発生し、ウエブWをウエブWの上方から吸引して搬送ベルト91にウエブWを吸着させることができる。そして、搬送ベルト91は、張架ローラー92が自転することによって移動(周回)し、ウエブWを第1搬送ローラー対110に向けて搬送することができる。また、吸引室93は、上方から見て、メッシュベルト73と一部が重なり、また、サクション装置75と重ならない下流側の位置に配置されるため、メッシュベルト73上のウエブWは、吸引室93と対向する位置においてメッシュベルト73から剥離させて搬送ベルト91に吸着させることができる。張架ローラー92は、搬送ベルト91がメッシュベルト73と同速度で移動するように自転する。メッシュベルト73と搬送ベルト91の速度に差があると、ウエブWが引っ張られて破断したり座屈したりすることを、同速度にすることで防止できる。
ウエブWの搬送方向における剥離部90の下流側には搬送部100の一部を構成する第1搬送ローラー対110が配置されている。搬送部100は、堆積部70で堆積した堆積物(ウエブW)を搬送するものである。搬送部100は、第1搬送ローラー対110と、第1搬送ローラー対110の下流側に設けられた第2搬送ローラー対120と、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間に設けられたガイド部114と、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間に設けられたテンション機構115等を備えている。
第1搬送ローラー対110は、搬送されるウエブWを加圧するものである。第1搬送ローラー対110は、一対の加圧ローラー111,112で構成されている。第1搬送ローラー対110は、加圧ローラー111と加圧ローラー112とでウエブWを挟み込む挟持部110aを有している。一対の加圧ローラー111,112のうち、一方のローラーはモーターの駆動によって回転する駆動ローラー(本実施形態では加圧ローラー112)であり、他方のローラーは従動ローラー(本実施形態では加圧ローラー111)である。そして、一対の加圧ローラー111,112を回転させ、ウエブWを挟持部110aで押し挟みながら搬送させることによりウエブWを加圧することができる。例えば、第1搬送ローラー対110により、堆積部70で形成されたウエブWの厚みに対しておよそ1/5から1/30の厚みのウエブWとなるように加圧する。これにより、ウエブWの強度を向上させることができる。
ウエブWの搬送方向における第1搬送ローラー対110の下流側にはガイド部114が配置されている。そして、第1搬送ローラー対110を通過したウエブW(堆積物)の先端部はガイド部114に倣って第2搬送ローラー対120に向けて案内される。ここで、ガイド部114は、第1搬送ローラー対110の挟持部110aよりも鉛直方向下方に配置されている。第1搬送ローラー対110を通過したウエブW(堆積物)の先端部は、重力により鉛直方向下方側に向かって搬送されるため、ウエブW(堆積物)の先端部を容易に第2搬送ローラー対120に向けて案内することができる。
ウエブWの搬送方向における第1搬送ローラー対110の下流側、より詳細にはガイド部114の下流側に第2搬送ローラー対120が配置されている。第2搬送ローラー対120は、堆積部70で堆積した堆積物としてのウエブWを加熱加圧し、ウエブWに含まれる繊維同士を結着樹脂を介して結着させるものである。本実施形態の第2搬送ローラー対120は、一対の加熱ローラー121,122で構成されている。加熱ローラー121,122の回転軸中心部にはヒーター等の加熱部材が設けられており、当該一対の加熱ローラー121,122間にウエブWを通過させることにより、搬送されるウエブWに対して加熱加圧することができる。なお、一対の加熱ローラー121,122のうち、一方のローラーはモーターの駆動によって回転する駆動ローラー(本実施形態では加熱ローラー122)であり、他方のローラーは従動ローラー(本実施形態では加熱ローラー121)である。そして、ウエブWは一対の加熱ローラー121,122によって加熱加圧されることで、結着樹脂が溶けて繊維と絡みやすくなるとともに繊維間隔が短くなり繊維間の接触点が増加する。
また、搬送部100の第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間にはテンション機構115が配置されている。テンション機構115は、搬送されるウエブWを付勢するものである。本実施形態のテンション機構115は、テンションローラー116を備え、当該テンションローラー116で搬送されるウエブWを付勢可能に構成されている。そして、ウエブWの先端部が第2搬送ローラー対120に挟持された後に、ウエブWに張力を付与するように構成されている。なお、搬送部100の詳細な構成については後述する。
第2搬送ローラー対120の搬送方向の下流側には、ウエブWを切断する切断部130として、ウエブWの搬送方向に沿ってウエブWを切断する第1切断部130aとウエブWの搬送方向と交差する方向にウエブWを切断する第2切断部130bとが配置されている。第1切断部130aは、例えば、スリッターであり、ウエブWの搬送方向における所定の切断位置に従って裁断する。第2切断部130bは、例えば、ロータリーカッターであり、連続状のウエブWを所定の長さに設定された切断位置に従って枚葉状に裁断する。これにより、所望するサイズのシートPr(ウエブW)が形成される。切断されたシートPrはスタッカー160等に積載される。なお、ウエブWを切断せずに、連続状のまま巻き取りローラーによって巻き取るように構成してもよい。以上により、シート製造装置1においてシートPrを製造することができる。
なお、上記実施形態にかかるシートとは、古紙や純パルプなどの繊維を含むものを原料とし、シート状にしたものを主に言う。しかし、そのようなものに限らず、ボード状やウエブ状(や凸凹を有する形状)であってもよい。また、原料としてはセルロースなどの植物繊維やPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエステルなどの化学繊維や羊毛、絹などの動物繊維であってもよい。本願においてシートとは、紙と不織布に分かれる。紙は、薄いシート状にした態様などを含み、筆記や印刷を目的とした記録紙や、壁紙、包装紙、色紙、ケント紙などを含む。不織布は紙より厚いものや低強度のもので、不織布、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マットなどを含む。
また、上記本実施形態において古紙とは、主に印刷された紙を指すが、紙として成形されたものを原料とするのであれば使用したか否かに関わらず古紙とみなす。
次に、搬送部100の詳細な構成について説明する。図2は第1搬送ローラー対の構成を示す概略図であり、図3は搬送部の構成を示す概略図である。図2及び図3に示すように、搬送部100は、第1搬送ローラー対110と、第2搬送ローラー対120と、ガイド部114と、テンション機構115等を備えている。
図2に示すように、第1搬送ローラー対110は、駆動ローラーとしての加圧ローラー112の回転中心軸C2と従動ローラーとしての加圧ローラー111の回転中心軸C1とを結ぶ仮想線L1が搬送方向下流側に向けて傾斜するよう配置されている。さらに詳細には、加圧ローラー112は加圧ローラー111の下方側に配置されており、加圧ローラー112の回転中心軸C2を通る鉛直方向に延びる線を仮想線L0としたとき、仮想線L0に対して仮想線L1はウエブWの搬送方向の下流側に向けて傾斜している。このため、ウエブWの先端部を、第1搬送ローラー対110の挟持部110aよりも鉛直方向下方に配置されたガイド部114に向けて確実に導くことができる。
また、第1搬送ローラー対110の内、鉛直方向上側のローラーとしての加圧ローラー111よりも、鉛直方向下側のローラーとしての加圧ローラー112の方が硬いローラーである。すなわち、第1搬送ローラー対110は、ハードローラーの加圧ローラー112とソフトローラーの加圧ローラー111とで構成され、互いの硬度が異なる。例えば、ハードローラーは金属で形成され、ソフトローラーは樹脂やゴム等で形成される。これにより、ハードローラーの加圧ローラー112の表面における硬度の方がソフトローラーの加圧ローラー111の表面における硬度よりも高くなる。従って、図2に示すように、搬送されたウエブWを第1搬送ローラー対110で加圧した際、ハードローラーの加圧ローラー112とソフトローラーの加圧ローラー111とによる挟持部110aでは、ハードローラーの加圧ローラー112がソフトローラーの加圧ローラー111側に食い込み、加圧ローラー111の表面に凹部Dが形成される。そして、当該凹部Dの形状に倣ってウエブWは押し圧されながら搬送されるため、挟持部110aを通過したウエブWはハードローラーの加圧ローラー112が配置された方向、すなわち、挟持部110aの下方側にカールするように搬送される。第1搬送ローラー対110を通過するウエブWをガイド部114側に向かう方向に撓ませて搬送することができる。
また、図3に示すように、第1搬送ローラー対110の搬送方向下流側には第2搬送ローラー対120が配置されている。さらに、第2搬送ローラー対120の搬送方向下流側には、ウエブW(堆積物)の有無を検出する堆積物検出部126が配置されている。堆積物検出部126は制御部2に検出結果を送信可能に接続されている。堆積物検出部126は、例えば、透過型または反射型のフォトインターラプターであり、光を発する発光部と発光部から発せられた光を受ける受光部とを備えている。発光部の発光素子としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)発光素子やレーザー発光素子等が適用される。また、受光部は、フォトトランジスターやフォトIC等で構成される。これにより、ウエブW(堆積物)の有無を検出することができる。さらに詳細には、制御部2は、堆積物検出部126の出力に基づいて、ウエブWの先端部が堆積物検出部126上を通過したか否かを判断することができる。
また、テンション機構115は、制御部2に接続されたソレノイドで構成される切り替え部(図示せず)を有し、堆積物検出部126によりウエブWが有ることを検出したとき、切り替え部によりテンション機構115を退避位置P0から張力付与位置のうち第1張力付与位置P1に切り替えることができる。
なお、退避位置P0は、テンション機構115が、第1搬送ローラー対110を通過したウエブWの先端部と干渉しない位置であり、第1張力付与位置P1よりも上方の位置として設定されている。また、第1張力付与位置P1は、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間で、各搬送ローラー対110,120に挟持されているウエブWに張力を付与可能な位置であり、退避位置P0よりも下方の位置として設定されている。なお、退避位置P0及び第1張力付与位置P1は、テンションローラー116の位置で設定されている。
また、本実施形態では、テンション機構115によりウエブWに張力を付与した後、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度を、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも遅くしまた速くする切り替え動作を繰り返し行う。これにより、搬送されるウエブWの弛みを取り、うねりのない安定した搬送が可能となる。ここで、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度を、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも速くした場合、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間のウエブWの弛み量は少なくなる。このため、少なくなる弛み量に追従してテンションローラー116は上方に移動する。一方、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度を、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも遅くした場合、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間のウエブWの弛み量は多くなる。このため、多くなる弛み量に追従してテンションローラー116は下方に移動する。
ここで、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間にあるウエブWの弛みの検出は弛み検出部117によって検出される。当該弛み検出部117は制御部2に検出結果を送信可能に接続されている。そして、弛み検出部117は、ウエブWの弛み量が第1の値であることと第1の値よりも大きい第2の値であることを検出可能である。そして、弛み検出部117により弛み量が第1の値であることを検出したとき、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度を、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも遅くし、弛み検出部117により弛み量が第2の値であることを検出したとき、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度を、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも速くする。
本実施形態の弛み検出部117は、第1の値の弛み量を検出する第1検出部118と第2の値の弛み量を検出する第2検出部119とを備えている。第1検出部118及び第2検出部119は、例えば、マイクロスイッチであり、第1検出部118及び第2検出部119のそれぞれにアクチュエーター118a,119aを有している。そして、第1検出部118のアクチュエーター118aにテンションローラー116が接触するとスイッチがONとなり、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度を、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも遅くする。すなわち、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間のウエブWの弛み量を多くする。一方、第2検出部119のアクチュエーター119aにテンションローラー116が接触するとスイッチがONとなり、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度を、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも速くする。すなわち、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間のウエブWの弛み量を少なくする。
本実施形態では、第1検出部118のアクチュエーター118aとテンションローラー116とが接触する位置を上限位置P3とし、第2検出部119のアクチュエーター119aとテンションローラー116とが接触する位置を下限位置とする。なお、下限位置は第2張力付与位置P2として設定される。また、上限位置P3は、第1張力付与位置P1よりも上方に設定される。
次に、シート製造装置の制御方法について説明する。なお、本実施形態では、搬送部の制御方法について主に説明する。図4、図5及び図6はシート製造装置の制御方法を示す搬送部の動作図である。
まず、シート製造装置1の各部を駆動させる。具体的には、供給部10から古紙Puを供給させ、供給された古紙Puを解繊部30で解繊させる。その後、解繊された解繊物を分級部40を介して選別部50に投入させる。選別部50ではふるい部51を回転させ、ふるい部51の開口を通過した通過物を堆積部70に投入させる。堆積部70ではフォーミングドラム71を回転させ、フォーミングドラム71の小孔スクリーンを通過した繊維をメッシュベルト73上に堆積(ウエブWを成形)させる。そして、メッシュベルト73上に成形されたウエブWを剥離部90でメッシュベルト73から剥離させ、メッシュベルト73から剥離させたウエブWを搬送部100の第1搬送ローラー対110側に搬送させる。
第1搬送ローラー対110では、図4(a)に示すように、駆動ローラーの加圧ローラー112を回転駆動させ、剥離部90側から搬送されたウエブWの先端部Wtを挟み込ませる。このとき、第1搬送ローラー対110によって挟み込まれたウエブWの先端部Wtは、第1搬送ローラー対110の挟持部110aよりも鉛直方向下方に配置されたガイド部114に向けて搬送される(図2参照)。そして、ガイド部114の搬送面に倣って第2搬送ローラー対120側に搬送される。なお、このとき、テンション機構115のテンションローラー116は、退避位置P0に位置している。すなわち、第1搬送ローラー対110によって搬送されるウエブWの先端部Wtと接触しないように、テンション機構115を退避させている。これにより、ジャム等の不具合を回避しウエブWを搬送させることができる。
次いで、第2搬送ローラー対120では、図4(b)に示すように、駆動ローラーの加熱ローラー122を回転駆動させ、第1搬送ローラー対110側から搬送されたウエブWの先端部Wtを挟持部120aで挟み込ませる。第1搬送ローラー対110側から搬送されたウエブWの先端部Wtはガイド部114の搬送面に倣って搬送されるとともに、テンション機構115のテンションローラー116が退避位置P0に位置しており、ウエブWの搬送の障害となるものがない。このため、自動でウエブWの先端部Wtを第2搬送ローラー対120に挟み込ませることができる。
その後、ウエブWの先端部Wtが第2搬送ローラー対120の搬送方向下流側に配置された堆積物検出部126の検出エリアに侵入すると、堆積物検出部126によってウエブW(堆積物)が有ることが検出される。すなわち、堆積物検出部126の検出状態が、ウエブW(堆積物)「無し」からウエブW(堆積物)「有り」に変化する。そして、テンション機構115に設けられたソレノイド機構を駆動させ、テンション機構115(テンションローラー116)の位置を退避位置P0から第1張力付与位置P1に切り替える。さらに、このとき、少なくともウエブW(堆積物)の先端部Wtが第2搬送ローラー対120(挟持部120a)に挟持されてから所定の間、第2搬送ローラー対120の周速度は、第1搬送ローラー対110の周速度よりも速くなる。すなわち、少なくともウエブW(堆積物)の先端部Wtが第2搬送ローラー対120に挟持されてから所定の間、第2搬送ローラー対120の周速度が第1搬送ローラー対110の周速度よりも速くなるように、第1搬送ローラー対110の駆動ローラー(112)及び第2搬送ローラー対120の駆動ローラー(122)のうち、少なくとも一方の駆動ローラーを駆動制御する。第1搬送ローラー対110の駆動ローラーと第2搬送ローラー対120の駆動ローラーとの周速度の速度差は相対的なものである。従って、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーを制御してもよいし、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーを制御してもよい。さらには、第1搬送ローラー対110の駆動ローラー及び第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの両方を制御してもよい。なお、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度が第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも速くなるように駆動制御する所定の間、すなわち、ウエブW(堆積物)の先端部Wtが第2搬送ローラー対120に挟持されてから所定の間とは、テンションローラー116が第1張力付与位置P1から上限位置P3まで移動する間である。
そして、図4(b)に示すように、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度が第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも速くなるように駆動制御すると、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間におけるウエブWの弛み量が小さく(少なく)なっていく。その後、図5(c)に示すように、ウエブWがテンションローラー116に接触し、ウエブWに対して張力が付与される。本実施形態では、テンションローラー116の自重によってウエブWに対して張力が付与される。これにより、ウエブWの弛みやうねりのない安定した搬送が可能となる。
さらに、ウエブWがテンションローラー116によって張力が付与されながら搬送されると、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間におけるウエブWの弛み量がさらに小さく(少なく)なっていく。これに伴い、テンションローラー116も上昇する。そして、図5(d)に示すように、テンションローラー116が上限位置P3まで達すると、テンションローラー116が弛み検出部117の第1検出部118のアクチュエーター118aに接触する(図3(b)参照)。これにより、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間におけるウエブWの弛み量が第1の値であると判断され、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度を、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも遅くする。これにより、図6(e)に示すように、第2搬送ローラー対120におけるウエブWの搬送量よりも第1搬送ローラー対110におけるウエブWの搬送量の方が多くなるため、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間におけるウエブWの弛み量が大きく(多く)なっていく。これに伴い、ウエブWに対して張力を付与しながらテンションローラー116が下降する。
そして、図6(f)に示すように、テンションローラー116が第2張力付与位置(下限位置)P2まで達すると、テンションローラー116が弛み検出部117の第2検出部119のアクチュエーター119aに接触する(図3(b)参照)。これにより、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間におけるウエブWの弛み量が第1の値よりも大きい第2の値であると判断され、第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度を、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーの周速度よりも速くする。これにより、第1搬送ローラー対110におけるウエブWの搬送量よりも第2搬送ローラー対120におけるウエブWの搬送量の方が多くなるため、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間におけるウエブWの弛み量が小さく(少なく)なっていく。これに伴い、ウエブWに対して張力を付与しながらテンションローラー116が上昇する。以降、テンションローラー116がウエブWに張力を付与しながらウエブWの弛み量に応じて上限位置P3と下限位置(第2張力付与位置)P2との間を移動する。そして、これに伴い、第1搬送ローラー対110の駆動ローラー及び第2搬送ローラー対120の駆動ローラーの周速度の切り替え制御が繰り返し行われる。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第1搬送ローラー対110によって搬送されたウエブWの先端部Wtはガイド部114に倣って第2搬送ローラー対120まで搬送され、第2搬送ローラー対120(挟持部120a)で挟持される。このとき、テンション機構115はウエブWの先端部Wtが第2搬送ローラー対120に挟持されるまで退避位置P0に退避された状態であるので、ウエブWの先端部Wtの移動を妨げることはない。これにより、ウエブW(シートPr)の成形開始時におけるウエブWの搬送不具合を低減させることができる。また、ウエブWの先端部Wtが第2搬送ローラー対120を通過した後は、第1搬送ローラー対110の駆動ローラーと第2搬送ローラー対120の駆動ローラーとの周速度にかかる駆動制御が一定のテンションのもと行われる。これにより、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間におけるウエブWの弛みやうねりが解消され、ウエブWを安定した状態で搬送することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。変形例を組み合わせてもよい。
(変形例1)上記実施形態では、弛み検出部117の構成として、上限位置P3と下限位置P2とにそれぞれ第1検出部118と第2検出部119を備えたが、この構成に限定されない。例えば、フォトセンサー等を用いて、上限位置P3と下限位置P2とを1つのセンサー等で検出する構成であってもよい。このようにすれば、弛み検出部を容易な構成とすることができる。
(変形例2)上記実施形態では、第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120との間におけるウエブWの搬送制御の構成について説明したが、この構成に限定されない。第1搬送ローラー対110及び第2搬送ローラー対120に加え、さらに、ウエブWを搬送する他の搬送ローラー対、例えば第1切断部130aの下流側に第3搬送ローラー対を配置し、上記実施形態と同様の制御を行ってもよい。すなわち、ウエブWの搬送方向に隣り合う各搬送ローラー対間(第1搬送ローラー対110と第2搬送ローラー対120、および第2搬送ローラー対120と第3搬送ローラー対)で上記実施形態と同様の制御を行うよう構成してもよい。このようにしても、上記効果と同様の効果を得ることができる。
1…シート製造装置、2…制御部、10…供給部、20…粗砕部、30…解繊部、40…分級部、50…選別部、60…添加物投入部、70…堆積部、90…剥離部、100…搬送部、110…第1搬送ローラー対、110a…挟持部、114…ガイド部、115…テンション機構、116…テンションローラー、117…弛み検出部、118…第1検出部、119…第2検出部、120…第2搬送ローラー対、126…堆積物検出部、130…切断部、160…スタッカー。

Claims (7)

  1. 繊維を含む原料を解繊する解繊部と、前記解繊部で解繊された解繊物の少なくとも一部を堆積させる堆積部と、前記堆積部で堆積した堆積物を搬送する搬送部と、を有するシート製造装置であって、
    前記搬送部は、
    第1搬送ローラー対と、
    前記第1搬送ローラー対の下流側に設けられた第2搬送ローラー対と、
    前記第1搬送ローラー対と前記第2搬送ローラー対との間に設けられ、前記堆積物の先端部を前記第2搬送ローラー対に向けて案内するガイド部であって、前記第1搬送ローラー対の挟持部よりも鉛直方向下方に配置されたガイド部と、
    前記第1搬送ローラー対と前記第2搬送ローラー対との間に設けられ、前記堆積物を付勢するテンション機構であって、前記堆積物の先端部が前記第2搬送ローラー対に挟持された後に、前記堆積物に張力を付与するテンション機構と、を含むことを特徴とするシート製造装置。
  2. 請求項1に記載のシート製造装置において、
    前記第2搬送ローラー対の搬送方向下流側に設けられ、前記堆積物の有無を検出する堆積物検出部と、
    前記堆積物検出部により前記堆積物が有ることを検出したとき、前記テンション機構を退避位置から張力付与位置に切り替える切り替え部と、を有することを特徴とするシート製造装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のシート製造装置において、
    前記第1搬送ローラー対は、駆動ローラーの回転中心軸と従動ローラーの回転中心軸とを結ぶ仮想線が搬送方向下流側に向けて傾斜するよう配置されていることを特徴とするシート製造装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
    前記第1搬送ローラー対の内、鉛直方向上側のローラーよりも、鉛直方向下側のローラーの方が硬いことを特徴とするシート製造装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
    少なくとも前記堆積物の先端部が前記第2搬送ローラー対に挟持されてから所定の間、前記第2搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度は、前記第1搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度よりも速いことを特徴とするシート製造装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
    前記テンション機構により前記堆積物に張力を付与した後、前記第2搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度を、前記第1搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度よりも遅くしまた速くする切り替え動作を繰り返すことを特徴とするシート製造装置。
  7. 請求項6に記載のシート製造装置において、
    前記第1搬送ローラー対と前記第2搬送ローラー対との間にある堆積物の弛みを検出する弛み検出部であって、前記堆積物の弛み量が第1の値であることと前記第1の値よりも大きい第2の値であることを検出可能な弛み検出部を有し、
    前記弛み検出部により前記弛み量が第1の値であることを検出したとき、前記第2搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度を、前記第1搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度よりも遅くし、
    前記弛み検出部により前記弛み量が第2の値であることを検出したとき、前記第2搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度を、前記第1搬送ローラー対の駆動ローラーの周速度よりも速くする、ことを特徴とするシート製造装置。
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