JP6464480B2 - 電力制御装置および電力制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力制御装置および電力制御方法に関する。
従来、工場に導入されている生産設備や、病院等に導入されている医療設備などの大型設備では多くの電力を必要とする。このような大型設備の運用形態として、使用するときにだけ設備を稼働させ、使用していないときには設備を停止または低負荷運転させることが省エネ化に効果的であることが知られている。このような運用形態では、設備の電力を供給する電力供給源の負荷変動が大きくなる傾向を示す。
図10は、従来の負荷電力のパターンの一例を示す図である。図10は、設備の消費電力の経時的変化の一例を示している。図10に示すように、負荷電力となる設備消費電力は、その稼働状態に応じて時間の経過と共に変動する。設備を稼働させている期間では、その消費電力が増加するため、この消費電力に追従して電力供給源側の発電装置を運転させる。また、設備を停止または低負荷運転させている期間では、その消費電力が低下するため、電力供給源側の一部の発電装置を待機させる。図10の例では、設備を稼働させている期間と、設備を停止または低負荷運転させている期間とでは、負荷電力となる設備の消費電力の変動分(負荷変動)は500kW以上になっている。
上述の負荷変動に対し、電力供給源側において、例えば商用電力に加えて、発電装置として常用・非常用兼用の天然ガスコージェネレーション(以下、「コージェネレーション」と称す。)を導入する場合、負荷電力のパターンから、コージェネレーションが安定的に自立運転できる値にコージェネレーションの定格容量を設定する必要がある。この場合、急峻な負荷変動を考慮すると、コージェネレーションの定格容量を最大負荷電力以上の容量に設定する必要があり、例えば最大負荷電力の3倍程度の定格容量が必要になる。
そのため、通常時のピーク電力平準化でコージェネレーションを運用する場合、コージェネレーションが部分負荷運転されることから、経済性と効率が低下する。例えば、最大負荷電力を700kWとした場合、定格容量が2100kWのコージェネレーションが必要になる。このため、コージェネレーションが大型化すると共に、装置コストが上昇する。
そこで、コージェネレーションと連係運転される蓄電装置を導入してマイクログリッドを構築し、急峻な負荷変動時の電力の不足分を蓄電装置で補償することにより、コージェネレーションの定格容量を下げることが行われている(特許文献1参照)。
図11は、複数の電源を連係させる従来技術による電力制御装置100の構成を示す図である。この電力制御装置100では、減算器11により、計測した負荷電力PLから商用電力である買電力目標値KTを減算することにより、商用電源が負荷追従できなかった変動成分を算出する。この変動成分から減算器12が蓄電装置の出力電力の目標値BTを減算することにより、コージェネレーション21が発電すべき有効電力成分を算出する。
そして、ローパスフィルタ(LPF)13により、コージェネレーション21が発電すべき有効電力成分から所定の周波数成分が抽出され、その抽出成分が振幅制限器14により制限されてコージェネレーション(GE)21の発電電力(有効電力)を示す指令値とされる。この指令値は電力制御装置100からコージェネレーション21に出力される。コージェネレーション21は、電力制御装置100から入力される指令値に基づいて負荷追従運転を行い、商用電源で負荷追従できなかった変動成分を補償するための電力を発電して設備に供給する。
また、減算器15により、減算器11の出力値からコージェネレーション21の発電電力(有効電力)PGを減算することにより、コージェネレーション21が追従できなかった負荷変動を算出する。減算器15から出力される負荷変動成分から、ローパスフィルタ(LPF)16により所定の周波数成分が抽出され、その抽出成分が振幅制限器18より制限されて蓄電装置(BAT)22の出力電力(有効電力)を示す指令値とされる。この指令値は電力制御装置100から蓄電装置22に出力される。蓄電装置22は、電力制御装置100から入力される指令値に基づいて負荷追従運転を行い、コージェネレーション21で負荷追従できなかった負荷変動分を補償するための電力を発電して設備に供給する。
図12は、従来技術による電力制御装置の動作を説明するための波形図であり、設備の消費電力である負荷電力PL、コージェネレーション21の発電電力PG、蓄電装置22の出力電力PBの各経時変化の一例を示している。図12の例では、時刻t1から時刻t3までの期間、500kWの負荷電力PLが発生している。この場合、時刻t1で電力制御装置100がコージェネレーション21に出力する指令値に基づいて、コージェネレーション21が負荷追従して発電電力PGを発生させる。
ここで、時刻t2で発電電力PGが負荷電力PLに等しい500kWに到達するが、時刻t1から時刻t2までの期間では、発電電力PGが負荷電力PLを下回り、コージェネレーション21は、負荷変動に追従していない。この場合、コージェネレーション21が負荷変動に追従できない負荷変動分を示す電力制御装置100からの指令値に基づいて、時刻t1から時刻t2までの期間、蓄電装置22が放電により出力電力PBを発生させ、コージェネレーション21が負荷変動に追従できない負荷変動分を補償する。
図12の例では、時刻t3で負荷電力が0kWとなるため、コージェネレーション21の発電電力PGが時刻t3で低下を開始し、時刻t4で0kWとなっている。この場合、時刻t3から時刻t4までの期間、コージェネレーション21の発電電力は余剰となり、蓄電装置22の充電に費やされる。
上述のように、コージェネレーション21が負荷電力PLの変動に追従できない期間において、蓄電装置22が放電することにより、負荷変動分の電力を補償している。
特開2011−55671号公報
しかしながら、コージェネレーション21と連係運転される蓄電装置22の定格電力は、負荷変動の大きさに応じて定まり、負荷変動が大きいほど蓄電装置の定格電力を増加させる必要がある。図12の例では、蓄電装置22は、最大で負荷電力PLに等しい500kWの電力(絶対値)を補償することができる定格容量を有していなければならない。このため、蓄電装置が大型化するとともに、蓄電装置のコストが上昇するという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑み成されたものであって、発電装置と連係運転される蓄電装置の定格電力の増加を抑制することができる電力制御装置および電力制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る電力制御装置は、負荷電力に応じた発電電力を発電装置に発生させるための第1指令値を出力する発電制御部と、前記負荷電力と前記発電電力との差を補償する電力を蓄電装置に発生させるための第2指令値を出力する蓄電制御部と、前記負荷電力を発生させる負荷の状態を示す状態信号が前記負荷の増加を示す場合、第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与し、前記状態信号が前記負荷の減少を示す場合、前記第1極性とは逆極性の第2極性のバイアス量を前記第2指令値に付与するバイアス部と、を備え、前記バイアス部は、前記第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与する前に、前記状態信号に基づき前記蓄電装置を一時的に放電させるためのバイアス量を前記第2指令値に付与する、電力制御装置の構成を有する。
前記電力制御装置において、例えば、前記バイアス部は、前記負荷電力が増加する前に
前記第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与し、前記負荷電力が減少する前に前記第2極性のバイアス量を前記第2指令値に付与する。
前記電力制御装置において、例えば、前記第1極性のバイアス量および前記第2極性のバイアス量の各絶対値は、前記負荷電力の最大変動量の2分の1に設定される
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る電力制御方法は、発電制御部が、負荷電力に応じた発電電力を発電装置に発生させるための第1指令値を出力する第1段階と、
蓄電制御部が、前記負荷電力と前記発電電力との差を補償する電力を蓄電装置に発生させるための第2指令値を出力する第2段階と、バイアス部が、前記負荷電力を発生させる負荷の状態を示す状態信号が前記負荷の増加を示す場合、第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与し、前記状態信号が前記負荷の減少を示す場合、前記第1極性とは逆極性の第2極性のバイアス量を前記第2指令値に付与する第3段階と、を含み、前記バイアス部は、前記第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与する前に、前記状態信号に基づき前記蓄電装置を一時的に放電させるためのバイアス量を前記第2指令値に付与する、電力制御方法の構成を有する。
本発明によれば、発電装置と連係運転される蓄電装置の定格電力の増加を抑制することができる。
本発明の第1実施形態による電力制御装置の構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態による電力制御装置10のバイアス部17が発生させるバイアス量BV1,BV2の変化を示す図であり、(A)は、負極性のバイアス量を与えるダミー信号の信号レベルの変化を示し、(B)は、正極性のバイアス量を与えるダミー信号DS2の信号レベルの変化を示す図である。 本発明の第1実施形態による電力制御装置の動作を説明するための波形図である。 本発明の第1実施形態における負荷電力のパターンの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態による電力制御装置が想定する技術的課題を説明するための波形図である。 本発明の第2実施形態による電力制御装置の構成例を示す図である。 本発明の第2実施形態による電力制御装置のバイアス部に備えられた演算部の構成例を示す図である。 本発明の第2実施形態による電力制御装置の動作を説明するための波形図であり、負荷急増が発生した場合の波形図である。 本発明の第2実施形態による電力制御装置の動作を説明するための波形図であり、負荷急増が発生しなかった場合の波形図である。 従来の負荷電力のパターンの一例を示す図である。 複数の電源を連係させる従来技術による電力制御装置の構成を示す図である。 複数の電源を連係させる従来技術による電力制御装置の動作を説明するための波形図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による電力制御装置10の構成例を示す図である。
第1実施形態による電力制御装置10は、例えば生産設備等の大型設備で消費される電力(以下、負荷電力PLと称す。)の供給源となる各種の電力供給源を負荷追従制御するものである。第1実施形態では、上記電力供給源として、発電装置である天然ガスコージェネレーション(GE)21と蓄電装置(BAT)22とを想定し、これらコージェネレーション21および蓄電装置22はマイクログリッドを構成する。蓄電装置22は、コージェネレーション21と連係運転され、負荷電力PLに対するコージェネレーション21の発電電力PGの不足分を補償するための電力PBを発生させる。
なお、大型設備の電力を供給する場合を想定しているが、この例に限定されず、設備の規模や種類は任意である。また、コージェネレーションと蓄電装置とを連係させる場合に限らず、任意の複数の電源の制御に対して本発明を適用することができる。
概略的には、電力制御装置10は、大型設備の稼働状態(負荷の状態)を示す所定の状態信号を受けてから蓄電装置22の出力電力を指定するための指令値にバイアスをかけて負荷追従制御を実施することにより、蓄電装置22の充放電電力を−250kW〜+250kWの範囲で変化させる。これにより、例えば、負荷変動による負荷電力PLと発電電力PGとの差の最大値(以下、最大負荷変動量と称す。)を500kWとした場合、蓄電装置22の定格容量を、最大負荷変動量の2分の1の250kWに抑えることを可能とする。従って、従来、500kWの負荷変動量に対して、定格容量が500kWの蓄電装置を必要とするのに対し、第1実施形態によれば、蓄電装置の定格容量を50パーセントだけ削減することが可能になる。
なお、上述の電力値は、理解を容易化するための例示的なものに過ぎず、本発明は、任意の負荷変動に対応する装置に適用することが可能である。
電力制御装置10の構成を詳細に説明する。
電力制御装置10は、減算器11、減算器12、ローパスフィルタ(LPF)13、振幅制限器14、減算器15、ローパスフィルタ(LPF)16、バイアス部17、振幅制限器18を備えている。このうち、減算器11、減算器12、ローパスフィルタ(LPF)13、振幅制限器14は、負荷電力PLに応じた発電電力PGをコージェネレーション21に発生させるための指令値COM1を出力する発電制御部(符号なし)を構成する。また、減算器11、減算器15、ローパスフィルタ16、振幅制限器18は、負荷電力PLと発電電力PGとの差を補償する電力PBを蓄電装置22に発生させるための第2指令値COM2を出力する蓄電制御部(符号なし)を構成する。
減算器11は、計測された負荷電極PLから、商用電力の購買量の計画目標を示す買電力目標値KTを減算するものである。減算器12は、減算器11の出力P1から蓄電装置22の出力電力PBの目標値BTを減算するものである。ローパスフィルタ13は、減算器12の出力P12から所定の周波数成分を抽出するものである。振幅制限器14は、ローパスフィルタ13の出力P13の上限と下限を規定して指令値COM1として出力するものである。
減算器15は、減算器11の出力P1からコージェネレーション21の発電電力PGを減算するものである。ローパスフィルタ16は、減算器15の出力P22から所定の周波数成分を抽出するものである。バイアス部17は、ローパスフィルタ16の出力P23に対し負極性(第1極性)のバイアス量BV1または正極性(第2極性)のバイアス量BV2を加算演算するものである。これにより、バイアス部17は、蓄電装置22の出力電力PBを指定する指令値COM2に負極性のバイアス量BV1または正極性のバイアス量BV2を付与して、指令値COM2を一定量だけバイアスさせる。振幅制限器18は、バイアス部17の出力P24の上限と下限を規定して指令値COM2として出力するものである。
バイアス部17は、ローパスフィルタ(LPF)171,172と、加算器173とを備えている。バイアス部17は、負荷電力PLを発生させる負荷の稼働状態を示す状態信号SSGが負荷の増加(大型設備の稼働)を示す場合、負極性のバイアス量BV1を指令値COM2に付与し、状態信号SSGが負荷の減少(大型設備の停止)を示す場合、正極性のバイアス量BV2を指令値COM2に付与する。
第1実施形態では、蓄電装置22の定格容量は、蓄電装置22が補償する最大負荷変動量の2分の1に設定される。例えば、500kWの最大負荷変動量を補償する場合、蓄電装置22の定格容量は、最大負荷変動量の2分の1の250kWに設定される。上記のバイアス量BV1,BV2は、それぞれ、蓄電装置22の定格容量に合わせて設定される。即ち、蓄電装置22の定格容量を250kWとすれば、負極性のバイアス量BV1は「−250」に設定され、正極性のバイアス量BV2は「+250」に設定される。即ち、負極性のバイアス量BV1および正極性のバイアス量BV2の各絶対値は、負荷電力PLの最大変動量の2分の1に設定される。ただし、この例に限定されず、バイアス量BV1,BV2は、蓄電装置22の定格容量を抑制し得ることを限度として任意に設定することができる。また、蓄電装置22の定格容量は、最大負荷変動量の2分の1以上に設定してもよい。
ローパスフィルタ(LPF)171には、大型設備の稼働状態(負荷の状態)を示す所定の状態信号SSGに応答して負極性のダミー信号DM1が入力される。負極性のダミー信号DS1は、ローパスフィルタ171を通じて負極性のバイアス量BV1として加算器173に入力される。また、ローパスフィルタ(LPF)172には、所定の状態信号SSGに応答して、正極性のダミー信号DS2が入力される。正極性のダミー信号DM2は、ローパスフィルタ172を通じて正極性のバイアス量BV2として加算器173に入力される。
図2は、本発明の第1実施形態による電力制御装置10のバイアス部17が発生させるバイアス量BV1,BV2の変化を示す図である。図2(A)は、負極性のバイアス量BV1を与えるダミー信号DS1の信号レベルの経時変化を示し、図2(B)は、正極性のバイアス量BV2を与えるダミー信号DS2の信号レベルの経時変化を示している。
図2(A)に示すように、バイアス量BV1与えるダミー信号DS1の信号レベルは、状態信号SSGが負荷の増加を示す時刻tAで、「0」から「−250」にステップ状に変化する。これにより、バイアス部17は、バイアス量BV1として「−250」を発生させる。また、図2(B)に示すように、バイアス量BV2を与えるダミー信号DS2の信号レベルは、状態信号SSGが負荷の減少を示す時刻tBで、「0」から「+250」にステップ状に変化する。これにより、バイアス部17は、バイアス量BV2として「+250」を発生させる。このようなダミー信号DS1,DS2は任意の手法で生成することができる。
第1実施形態では、バイアス部17は、大型設備の稼働状態(負荷の状態)を示す所定の状態信号SSGが負荷の増加を示す場合、状態信号SSGに応答して、負荷電力PLが増加する前に負極性のバイアス量BV1を指令値COM2に付与し、状態信号SSGが上記負荷の減少を示す場合、状態信号SSGに応答して、負荷電力PLが減少する前に負極性のバイアス量BV2を第2指令値COM2に付与する。
次に、図3を参照して、電力制御装置10の動作を説明する。
図3は、本発明の第1実施形態による電力制御装置10の動作を説明するための波形図であり、大型設備の消費電力である負荷電力PL、コージェネレーション21の発電電力PG、蓄電装置22の出力電力PBの各経時変化の一例を示している。
ここでは、説明の簡略化のため、買電力目標値KTはゼロに設定されているものとする。また、時刻t1以前の初期状態では、大型設備は稼働しておらず、負荷電力PL(即ち、大型設備の消費電力)は0kWであるものとする。
初期状態では、負荷電力PLは0kWであり、買電力目標値KTはゼロに設定されているから、減算器11の出力P1はゼロとなる。減算器12の出力P12は、減算器11の出力P1が蓄電装置22の出力電力の目標値BTを超えなければ、ゼロに維持される。このため、ローパスフィルタ13の出力P13もゼロを示し、振幅制限器14から出力される指令値COM1もゼロを示す。これにより、初期状態では、コージェネレーション21は発電せず、その発電電力PGはゼロを示す。
また、初期状態では、減算器15の出力P22がゼロを示し、ローパスフィルタ16の出力P23もゼロを示す。更に、加算器173に入力されるバイアス量BV1,BV2は共に「0」を示す。このため、加算器173の出力P24もゼロを示し、振幅制限器14から出力される指令値COM2もゼロを示す。これにより、初期状態では、蓄電装置22の出力電力PBはゼロを示す。
上記の初期状態から、時刻t2で負荷電力PLが増加する前の時刻t1において、図示しない大型設備の制御装置は、大型設備が稼働状態に移行することを示す状態信号SSGを発生させる。この状態信号SSGに応答して、電力制御装置10は負荷追従制御を実施し、コージェネレーション21による発電を開始させる。これにより、時刻t1において、発電電力PGが上昇を開始する。
一方、電力制御装置10のバイアス部17は、時刻t1で、上記の状態信号SSGに応答して、ダミー信号DS1を発生させ、ローパスフィルタ171を通じて、負極性のバイアス量BV1として[−250]を加算器173に供給する。これにより、加算器173の出力P24は、負極性のバイアス量BV1によって負側にバイアスされる。この結果、振幅制限器18の出力である指令値COM2も負側にバイアスされる。
このように指令値COM2が負側にバイアスされると、見かけ上、発電電力PGが負荷電力PLよりも250kWだけ大きくなった状態となる。この場合、蓄電装置22は、負側にバイアスされた指令値COM2から、発電電力PGが負荷電力PLを上回っていると判断し、その過剰分を回収するために充電状態になる。
この後、時刻t2で、発電電力PGが250kWに到達すると共に、500kWの負荷電力PLが発生すると、相対的に負荷電力PLが発電電力PGを250kWだけ上回った状態になる。この結果、減算器15の出力P22が増加し、負荷電力PLと発電電力PGとの差分に応じて指令値COM2が増加する。この指令値COM2の増加により蓄電装置22は放電状態に移行し、負荷電力PLと発電電力PGとの差分(発電電力PGの不足分)を補償するように、電力PBを発生させる。この場合、負荷電力PLと発電電力PGとの差分の絶対値は最大で250kWであるから、蓄電装置22は、最大で250kWの電力容量を有していればよい。
この後、時刻t5で負荷電力PLが減少する前の時刻t4において、図示しない大型設備の制御装置は、大型設備が停止状態に移行することを示す状態信号SSGを発生させる。この状態信号SSGに応答して、電力制御装置10が負荷追従制御を実施し、コージェネレーション21による発電を停止させる。これにより、時刻t4において、発電電力PGが低下を開始する。
一方、電力制御装置10のバイアス部17は、時刻t4で、状態信号SSGに応答して、ダミー信号DS2を発生させ、ローパスフィルタ172を通じて、正極性のバイアス量BV2として[+250]を加算器173に供給する。これにより、振幅制限器18の出力である指令値COM2も正側にバイアスされる。
このように指令値COM2が正側にバイアスされると、見かけ上、負荷電力PLが発電電力PGよりも250kWだけ大きくなった状態となる。この場合、蓄電装置22は、正側にバイアスされた指令値COM2から、発電電力PGが負荷電力PLを下回っている判断し、その不足分を補償するために放電状態になる。
この後、時刻t5で、発電電力PGが250kWに低下すると共に、負荷電力PLが0kWになると、相対的に発電電力PGが負荷電力PLを250kWだけ上回った状態になる。この結果、減算器15の出力P22が減少し、負荷電力PLと発電電力PGとの差分に応じて指令値COM2が減少する。この指令値COM2の減少により蓄電装置22は充電状態に移行し、負荷電力PLと発電電力PGとの差分(発電電力PGの余剰分)を回収する。この場合にも、負荷電力PLと発電電力PGとの差分の絶対値は最大で250kWであるから、蓄電装置22は、最大で250kWの電力容量を有していればよい。
図4は、本発明の第1実施形態における負荷電力のパターンの一例を示す図であり、新聞印刷工場の電力を供給す場合の負荷電力パターン(負荷電力の経時的変化)を示している。新聞印刷工場の負荷電力パターンでは、輪転印刷機が稼働している時に電力のピークが現れる。このため、朝刊を印刷する場合には深夜の時間帯に大きな電力ピークが現れ、朝刊用のチラシを印刷する場合には日中の時間帯に大きな電力ピークが現れる。また、病院では、放射線治療や粒子線治療を行う場合、1回の照射に大電力を必要とし、急峻な負荷変動が発生する。
上述したように、第1実施形態では、大型設備の状態信号SSGを受けてから指令値COM2にバイアスをかけて負荷追従制御を実施することにより、負荷電力PLが増加する前にコージェネレーション21の作動を開始させると共に蓄電装置22の充電を開始させる。これにより、蓄電装置22の放電時の立ち上がりの負荷を減らしている。この場合、蓄電装置22の充電電力は最大―250kWとなり、蓄電装置22の放電電力は最大+250kWとなる。即ち、蓄電装置22の電力は−250〜+250kWの範囲に収まり、充電電力および放電電力のそれぞれの絶対値は250kWとなる。これにより、コージェネレーション21と蓄電装置22を併用するマイクログリッドにおいて、蓄電装置22の定格容量を減らしている。
第1実施形態による電力制御装置10によれば、蓄電装置22の出力電力を制御するための指令値COM2に対してバイアス量BV1またはバイアス量BV2を付与するようにしたので、上述の新聞印刷工場等のように1日単位でプロセスが終了する生産設備などの負荷変動の大きな用途においても、蓄電装置10の定格容量を抑制することができる。従って、装置コストの上昇を抑えることができる。
例えば、従来、500kWの負荷変動と700kWの電力ピークに対応するために、蓄電装置を用いずにコージェネレーションのみを用いる場合、電力ピークの3倍に相当する2100kWの定格容量を有するコージェネレーションを導入する必要がある。また、500kWの負荷変動分を補償するために500kWの定格容量を有する蓄電装置を連係させれば、700kWの定格容量のコージェネレーションを導入すればよい。これに対し、第1実施形態によれば、例えば、500kWの負荷変動と700kWの電力ピークに対応するために、500kWの負荷変動分を補償するために250kWの定格容量を有する蓄電装置を導入し、この蓄電装置と700kWの定格容量のコージェネレーションとを連係させれば足りる。従って、第1実施形態によれば、装置コストを有効に抑制することが可能になる。
また、第1実施形態によれば、従来のマイクログリッドの性能である連係・自立時における安定的な電力供給が可能となる。また、蓄電装置の定格容量を50パーセント削減することができる。更には、マイクログリッドの低コスト化を図ることができ、スマートBEMS(Building Energy Management System)の普及の促進、適用対象の拡大を促進させることも可能になる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による電力制御装置を説明する。
上述した第1実施形態は,負荷急変に対する電力設備の挙動を工夫することにより発電機の容量削減を図るとともに蓄電装置の定格出力(kW)を半減する効果を狙い、電力設備の小容量化を実現可能とするものであるが、蓄電装置の蓄電状態(kWh)を考慮していない。即ち、蓄電装置22の充電容量に余裕があり、蓄電装置22が満充電状態に達しない状態を仮定している。
このため、蓄電装置22の制御初期の蓄電状態によっては、制御中に蓄電装置22の蓄電量が蓄電容量の上限または下限に達し、例えば蓄電装置22の蓄電容量が足りなくなる場合が起こり得る。このような場合、期待される電力変動の補償性能を十分に引き出すことが困難になり、受電電力(コージェネレーション21の発電電力PGと蓄電装置22の出力電力PBとの和を負荷電力PLから減算した電力)を目標値(0[kW])に維持することができなくなるおそれがある。また、そもそも蓄電装置22の容量設計値が不足である場合や過剰である場合もあり得る。そこで、本発明の第2実施形態では、大型設備の電力負荷急変分の電力を補償するために設置する蓄電装置22の蓄電容量の削減を図りつつ、蓄電装置22の蓄電容量を適正化する。
ここで、参考までに、図5を参照して、上述した第1実施形態による電力制御装置10を用いて大型設備による電力負荷急増分を補償(受電電力の目標値0[kW])する際に蓄電装置22の蓄電容量が足りなくなった場合を説明する。
図5は、本発明の第2実施形態による電力制御装置が想定する上述の技術的課題を説明するための波形図であり、大型設備の負荷急増分の電力を補償する過程で蓄電装置22の蓄電容量が不足した場合の第1実施形態による電力制御装置10の動作を補足する図である。ここで、図5(A)は、負荷電力PL(実線)と発電電力PG(破線)との関係を示し、図5(B)は、蓄電装置22の蓄電量PBAT(破線)と蓄電装置22の有効電力出力PO(実線)との関係を示し、図5(C)は、受電電力を示している。
図5の例では、時刻が130秒付近において、図示しない大型設備の制御装置が、大型設備が稼働状態に移行することを示す状態信号SSGを発生させる。この状態信号SSGに応答して、電力制御装置10は負荷追従制御を実施し、コージェネレーション(GE)21による発電を開始させる。これにより、図5(A)に示すように、130秒付近において、発電電力PGが上昇を開始する。その後、150秒付近で、大型設備の電力負荷が急増し、600kWの負荷電力PLが発生している。
ここで、大型設備の電力負荷の急増に備える段階(150秒よりも前の段階)で蓄電装置22の蓄電量が大きすぎると、図5(B)に例示すように、140秒から150秒付近の時間帯で蓄電装置22の蓄電量PBATが飽和する現象が発生し、負荷追従制御中に蓄電装置22が満充電状態に移行する。このため、図5(C)に示すように、140秒から150秒付近の時間帯で、受電電力が負の値となり、目標値0[kW]に維持されなくなる。第2実施形態では、このような蓄電装置22の飽和を防止し、受電電力を目標値0[kW]に維持することを可能とする。
図6は、本発明の第2実施形態による電力制御装置10Aの構成例を示す図である。
第2実施形態による電力制御装置10Aは、上述した第1実施形態による図1に示す電力制御装置10の構成において、バイアス部17に代えて、バイアス部27を備えている。第2実施形態によるバイアス部27は、第1実施形態によるバイアス部17の構成において、蓄電装置22の蓄電量を考慮した制御ロジックを更に備えている。
詳細には、バイアス部27は、第1実施形態のバイアス部17の機能に加えて、第1極性(負極性)のバイアス量を第2指令値COM2に付与する前に、状態信号SSGに基づき蓄電装置22を一時的に放電させるためのバイアス量BV3を第2指令値COM2に付与するための機能を備えている。具体的には、バイアス部17Aは、バイアス量BV(BV1,BV2,BV3)を発生させる演算部271、ローパスフィルタ272、加算器273を備えている。演算部271により発生されたバイアス量BV(BV1,BV2,BV3)は、ローパスフィルタ272を通じて加算器273に入力される。加算器273は、ローパスフィルタ16の出力P23と、ローパスフィルタ272を通じて入力されるバイアス量BVとを加算し、その加算結果を出力P24として出力するための要素である。
図7は、本発明の第2実施形態による電力制御装置10Aのバイアス部17Aに備えられた演算部271の構成例を示す図である。
演算部271は、第1実施形態の図1に示すバイアス部17によるダミーバイアス量(BV1,BV2)を生成するための演算機能に加え、大型設備の状態信号SSGと蓄電装置22の蓄電量PBATを用いて、蓄電装置22を一時的に放電させるためのバイアス量BV3を演算するための演算機能を更に備えている。演算部271は、SOC調整部2711、ダミーバイアス部2712、蓄電量検知タイマー2713、負荷変動検知タイマー2714、制御スイッチ2715を備えている。
SOC調整部2711の入力部には、蓄電量PBATの信号と状態信号SSGの各信号が入力される。ダミーバイアス部2712の入力部には、状態信号SSGが入力される。蓄電量検知タイマー2713には、蓄電量PBATの信号が入力される。負荷変動検知タイマー2714には、負荷電力PLの信号が入力される。制御スイッチ2715の第1入力端子P1には、SOC調整部2711の出力部が接続され、SOC調製部2711からバイアス量BV3を示す信号が供給される。
制御スイッチ2715の第2入力端子P2には、ダミーバイアス部2712の出力部が接続され、ダミーバイアス部2712からダミーバイアス量BV1,BV2を示す信号が供給される。制御スイッチ2715の出力端子P3は、演算部271の出力部とされる。なお、初期状態では、制御スイッチ2715の可動接点は第1入力端子P1側に設定されており、第1入力端子P1が出力端子P3と電気的に接続されているものとする。従って、初期状態では、SOC調製部2711から出力されるバイアス量BV3が演算部271から出力される。
ここで、演算部271を構成するダミーバイアス部2712は、上述の第1実施形態において、負極性のダミー信号DS1と正極性のダミー信号DS2とからバイアス量BV1,BV2を発生させる要素に相当する。即ち、第2実施形態による電力制御装置10Aは、バイアス量BV1,BV2を発生させるための要素として、上述の第1実施形態による電力制御装置10と同様の構成を備えている。演算部271を構成する他の要素(SOC調整部2711、蓄電量検知タイマー2713、負荷変動検知タイマー1724)の詳細については後述する。
次に、第2実施形態による電力制御装置10Aの動作を演算部271に着目して説明する。ここでは、負荷急増が発生する場合を例として説明するが、蓄電装置22の充電と放電に関する各動作を入れ替えればば、負荷急減が発生する場合の動作も同様に説明することができる。
図8は、本発明の第2実施形態による電力制御装置10Aの動作(フェイズ0〜2)を説明するための波形図であり、負荷急増が発生した場合の波形図である。ここで、図8(A)は、負荷電力PL(実線)と発電電力PG(破線)との関係を示し、図8(B)は、蓄電装置22の蓄電量PBAT(破線)と蓄電装置22の有効電力出力PO(実線)との関係を示し、図8(C)は、受電電力を示している。
電力制御装置10Aの動作は、次のフェイズ0〜2の制御動作を基本としている。
フェイズ0:通常の負荷変動補償状態にある場合、SOC調整部2711は、蓄電装置22の蓄電量PBATを例えば50パーセント付近に管理している。この状態から、SOC調整部2711が、大型設備から「遅くともT秒後にL[kW]の負荷増加が発生する」ことを示す状態信号SSGを受けると、SOC調整部2711の制御は、次のフェイズ1に移行する。
フェイズ1:SOC調整部2711は、大型設備から受け取った上記状態信号SSGによって示される情報に基づいて、蓄電装置22を放電させる指令を出力する。具体的には、SOC調整部2711は、蓄電装置22を一時的に放電させるバイアス量BV3を出力し、その後のフェイズ2における蓄電装置22の充電動作に備えて、蓄電装置22を放電させ、蓄電装置22の蓄電量PBATを目標値にまで減少させる。
蓄電量検知タイマー2713は、蓄電装置22が放電したことにより蓄電装置22の蓄電量PBATが目標値に到達したことを検知すると、または、蓄電装置22が放電を開始してから蓄電装置22の蓄電量PBATが目標値に到達するまでの一定時間Ta(<T)の経過を検知すると、制御スイッチ2715の可動接点を第2入力端子P2側に切り替える。これにより、ダミーバイアス部2712の出力部に接続された制御スイッチ2715の第2入力端子P2が出力端子P3と電気的に接続される。
フェイズ2:ダミーバイアス部2712は、上記状態信号SSGによって示される情報に基づいて蓄電装置22を充電する旨の指令を出す。具体的には、ダミーバイアス部2712は、ステップ状信号の負極性のバイアス量BV1を出力し、蓄電装置22を充電状態にする。このとき算出されるバイアス量BV1によって与えられる蓄電装置22の蓄電量PBATの電力値D[kW]は、T秒後に予測される負荷増加量を示す電力値L[kW]以下の正の値であればよい。
ここで、例えば、電力値D[kW]が電力値L/2[kW]付近であれば、蓄電装置22の出力電力を電力値L/2[kW]程度に保ったまま、負荷急増が発生するまで蓄電装置22を充電しつつ待機することができ、これにより、負荷変動後に電力値L/2[kW]程度の放電で負荷変動の補償が可能になる。負荷変動検知タイマー2714は、負荷急増を検知し、または、負荷急増が発生するまでの時間であるT秒の経過を検知すると、制御スイッチ2715の可動接点を第1入力端子P1側に切り替え、元の負荷変動補償状態での制御(次のフェイズ0)に戻る。
次のフェイズ0に制御が戻ると、次の負荷変動に備えて、蓄電装置22の蓄電量PBATを50パーセント付近に戻す。この場合、負荷急増が確認された段階で天然ガスコージェネレーション(GE)21の発電電力PGが確保されているため、蓄電装置22の状態は、電力値D[kW]の充電状態から、電力値L−D[kW]の放電状態へと切り替わる。第1実施形態と同様に、理想的には、蓄電装置22の定格出力が電力値L/2[kW]であれば、電力値L[kW]の負荷変動を抑えることができる。ここで、フェイズ0に制御が戻った後、実際には負荷急増が発生しなかった場合でも、フェイズ1で蓄電装置22の蓄電量PBATが十分に低く、フェイズ2の電力値D[kW]が蓄電装置22の定格出力以下であれば、元の状態に戻る際に生じる電力変動も抑えることができる。
図8(A)〜(C)から理解されるように、蓄電装置22の蓄電量PBATの管理を負荷追従制御に組み込むことにより、負荷急増が発生した場合でも、蓄電量PBATが飽和しなくなり、受電電力は目標値0[kW]に維持されている。
図9は、本発明の第2実施形態による電力制御装置10Aの動作を説明するための波形図であり、負荷急増が発生しなかった場合の波形図である。ここで、図9(A)〜(C)の各波形は、図8(A)〜(C)の各波形に対応している。
図9(A)〜(C)から理解されるように、T秒後に負荷変動が発生しなかった場合、蓄電装置22の状態は、T秒経過後(例えば、120秒経過後)に元の管理状態(50パーセントの蓄電量)への復帰を開始する。この際、蓄電装置22の蓄電量PBATが管理されていれば、受電電力は目標値(0[kW])に維持される。
第2実施形態によれば、大型設備の電力負荷急変を補償するために設置する蓄電池装置群からなる蓄電装置22の容量削減を図りつつ、蓄電装置22の蓄電容量が適正化された制御システムを構築することが可能となる。また、蓄電装置22の容量によっては、起動停止信号を受けて負荷変動の発生が不確かな特性を持つ大型設備に対処する場合にも、十分な電力変動補償を実現することができる。
従って、上述した実施形態によれば、エネルギー管理技術の高度化によるマイクログリッドのローコスト化と適用対象の拡大が可能となり、このため、例えばスマートBEMS(Building Energy Management System)等の普及を推進することができる。
上述した本発明の実施形態では、本発明は、電力制御装置として表現されているが、本発明は、電力制御方法として表現することもできる。この場合、本発明による電力制御方法は、発電制御部が、負荷電力に応じた発電電力を発電装置に発生させるための第1指令値を出力する第1段階と、蓄電制御部が、前記負荷電力と前記発電電力との差を補償する電力を蓄電装置に発生させるための第2指令値を出力する第2段階と、バイアス部が、前記負荷電力を発生させる負荷の状態を示す状態信号が前記負荷の増加を示す場合、第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与し、前記状態信号が前記負荷の減少を示す場合、前記第1極性とは逆極性の第2極性のバイアス量を前記第2指令値に付与する第3段階と、を含む電力制御方法として表現することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
10,10A…電力制御装置、11,12,15…減算器、13,16,171,172…ローパスフィルタ、振幅制限器14,18,17,27…バイアス部、271…演算部、272…ローパスフィルタ、173,273…加算器、2711…SOC調整部、2712…ダミーバイアス部、2713…蓄電量検知タイマー、2714…負荷変動検知タイマー、2715…制御スイッチ。

Claims (4)

  1. 負荷電力に応じた発電電力を発電装置に発生させるための第1指令値を出力する発電制御部と、
    前記負荷電力と前記発電電力との差を補償する電力を蓄電装置に発生させるための第2指令値を出力する蓄電制御部と、
    前記負荷電力を発生させる負荷の状態を示す状態信号が前記負荷の増加を示す場合、第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与し、前記状態信号が前記負荷の減少を示す場合、前記第1極性とは逆極性の第2極性のバイアス量を前記第2指令値に付与するバイアス部と、
    を備え
    前記バイアス部は、
    前記第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与する前に、前記状態信号に基づき前記蓄電装置を一時的に放電させるためのバイアス量を前記第2指令値に付与する、
    電力制御装置。
  2. 前記バイアス部は、
    前記負荷電力が増加する前に前記第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与し、前記負荷電力が減少する前に前記第2極性のバイアス量を前記第2指令値に付与する、請求項1に記載の電力制御装置。
  3. 前記第1極性のバイアス量および前記第2極性のバイアス量の各絶対値は、前記負荷電力の最大変動量の2分の1に設定された、請求項1または2に記載の電力制御装置。
  4. 発電制御部が、負荷電力に応じた発電電力を発電装置に発生させるための第1指令値を出力する第1段階と、
    蓄電制御部が、前記負荷電力と前記発電電力との差を補償する電力を蓄電装置に発生させるための第2指令値を出力する第2段階と、
    バイアス部が、前記負荷電力を発生させる負荷の状態を示す状態信号が前記負荷の増加を示す場合、第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与し、前記状態信号が前記負荷の減少を示す場合、前記第1極性とは逆極性の第2極性のバイアス量を前記第2指令値に付与する第3段階と、を含み、
    前記バイアス部は、
    前記第1極性のバイアス量を前記第2指令値に付与する前に、前記状態信号に基づき前記蓄電装置を一時的に放電させるためのバイアス量を前記第2指令値に付与する、
    電力制御方法。
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