JP6462430B2 - 直流電流遮断装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、3つ以上の直流送電線が電気的に結合される直流送電網の結合点に設けられる直流電流遮断装置に関するものである。
風力発電や太陽光発電、太陽熱発電などの再生可能エネルギーが普及した近年、より大きな電力を再生可能エネルギーで賄うべく、洋上風力発電や、砂漠地帯での太陽光あるいは太陽熱発電等が検討されている。このうち、洋上風力発電においては、洋上で発電された電力を消費地である都市まで海底ケーブルで大電力を送電することが提案されている。
また、砂漠地帯での太陽光あるいは太陽熱発電では、アフリカや中国奥部の砂漠地帯等からヨーロッパや沿岸地帯の大都市等まで、大電力を長距離にわたって高効率に送電することが考えられている。このように、再生可能エネルギーを利用した発電システムを建設した場合、大電力を長距離にわたって、電力消費地まで送電することが多い。
大電力での長距離送電の場合、従来の3相交流による電力送電よりも、直流送電のほうが高効率であり、コストを抑えることが可能になる。そこで現在、交流送電システムに対応した直流送電システムの構築が進められている。
直流送電システムにおいては、発電された交流電力を直流送電用の直流電力に変換するコンバータや、送電されてきた直流電力を電力消費地用の交流電力に変換するインバータなどの電力変換装置が不可欠である。また、交流系統にはコンバータ、インバータのスイッチングに伴う高調波が流出しないように、正弦波に近い電圧波形を出力することができるモジュラーマルチレベル変換器回路などの実用化が進められている。
ところで、交流送電システムにおいては、交流電流が交流周波数50Hzまたは60Hzの半サイクルごとにゼロを横切るので、機械接点式の遮断器によって高速に電流遮断を実施することが可能である。これに対して、直流送電システムは、落雷などに起因して系統事故が発生した場合に、事故発生点を高速に送電網から切り離すことが難しいと言える。なぜなら、直流電流はゼロを横切る点がないため、機械接点式の遮断器では電流を高速に遮断することができないからである。
電力送電網を構築する場合、事故発生点を高速に送電網から切り離して健全な送電網だけで運転を継続することが求められるので、事故電流を高速に遮断可能な直流送電網の構築が急務となっている。そこで、直流送電システムにおいては、半導体遮断器により事故電流を遮断することが提案されている。しかしながら、送電線に常に大きな電流が流れることを考えると、大きな半導体導通損失が定常的に消費されてしまうという問題がある。
この問題を解決するために、例えば特許文献1等に開示される直流電流遮断装置が知られている。図14に示す直流電流遮断装置9では、直流送電網の送電線11の所要箇所に、機械接点式電流断路器2と補助半導体遮断器43を直列接続した回路が設けられ、この回路には半導体遮断器4が並列に接続されている。半導体遮断器4にはアレスタ5と半導体スイッチング素子ユニット41が並列に接続されている。
このような直流電流遮断装置9は、定常動作時には、機械接点式電流断路器2及び補助半導体遮断器43をオン状態、半導体遮断器4をオフ状態として動作する。このとき、通常の直流電流は、実線で示すように、機械接点式電流断路器2と補助半導体遮断器43の直列回路を通って流れている。
一方、系統事故発生時には、補助半導体遮断器43をオフ状態に移行すると同時に、並列接続の半導体遮断器4をオン状態に移行する。これにより、事故電流はすべて並列接続の半導体遮断器4に流れ始める(図14では点線にて示す)。その後、機械接点式電流断路器2に流れる電流がゼロになった時点で、機械接点式電流断路器2を切り離して絶縁耐圧を確保できるような状態にし、並列接続側の半導体遮断器4をオフ状態に移行することにより事故電流を遮断する。
このような直流電流遮断装置9では、遮断時の絶縁耐圧は機械接点式電流遮断器2により確保されるので、補助半導体遮断器43に必要な耐圧は小さくてよい。このため、半導体の直列数が少なくて済み、導通損失も小さい。すなわち、直流電流遮断装置9においては、定常動作時の導通損失は補助半導体遮断器43の導通損失だけとなり、半導体遮断器のみで直流電流遮断装置を構成した場合に比べて、半導体導通損失を低減することができる。
国際公開第2011/57675号
直流電流遮断装置には、電流を遮断する半導体遮断器が不可欠であるが、近年では、直流送電システムの大電力化が望まれていることから、半導体遮断器に対しては、より大きな電圧がかかることになり、耐圧性能の向上が要請されている。したがって、半導体遮断器に使用される半導体スイッチング素子数は増加傾向にあり、部品点数が多くなっていた。その結果、直流電流遮断装置のコストが高騰し、且つ大型化を招いていた。
また、直流送電システムには、3本以上の直流送電線が電気的に結合される結合点が存在する。例えば、図15には、3本の直流送電線11,12,13の結合点jを示している。尚、図15においては直流送電線路の正極線のみを図示しており、負極線は省略している。以後に示す図においても、図15と同じく正極線のみを示し、負極線は省略するものとする。
結合点jにおいては、事故が起きた系統だけを遮断すべく、各直流送電線11,12,13のそれぞれに、直流電流遮断装置9を配置している。このため、直流送電システム全体として見ると、直流電流遮断装置9の配置数は増えざるを得ず、必要とされる半導体スイッチング素子数がますます増大して、コストもサイズも大きくなっていた。したがって、直流電流遮断装置においては、事故電流を高速に遮断することに加えて、コストの低減化及び小型化を図ることが課題となっていた。
本発明の実施形態は、以上の課題を解消するために提案されたものであり、複数の直流送電線の結合点において、事故電流を高速に遮断可能であり、且つ半導体スイッチング素子数を低減して、低コストで小型の直流電流遮断装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態は、3つ以上の直流送電線が電気的に結合される直流送電網の結合点に設けられる直流電流遮断装置において、次の(1)〜(4)を有している。
(1)各直流送電線の線路上にそれぞれ機械接点式電流断路器を1つ以上備える。
(2)各機械接点式電流断路器から前記結合点とは反対方向に向かって延びる前記直流送電線の線路を反対側線路として、異なる前記機械接点式電流断路器からの前記反対側線路同士を接続する転流回路を備える。
(3)前記転流回路は、半導体スイッチング素子を1個または2個以上直列あるいは並列に接続する事により電流を遮断できる構成とした半導体遮断器を備え、前記機械接点式電流断路器に流れる電流を前記転流回路に転流させる回路である。
(4)結合される直流送電線が2n個の時、個の前記転流回路を備える。
第1の実施形態の回路構成図。 第1の実施形態におけるHブリッジユニットの回路構成図。 第1の実施形態の動作を説明するための回路構成図。 第1の実施形態と比較するための回路構成図。 4つの直流送電線の結合点における第2の実施形態の回路構成図。 第3の実施形態の回路構成図。 第3の実施形態におけるハーフブリッジユニットの回路構成図。 第4の実施形態の回路構成図。 第5の実施形態の回路構成図。 第6の実施形態の回路構成図。 第7の実施形態の回路構成図。 第8の実施形態の回路構成図。 他の実施形態の回路構成図。 従来の直流電流遮断装置における回路構成図。 従来の直流電流遮断装置を用いた直流送電線結合部を示す図。
以下、本発明に係る直流電流遮断装置の複数の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。図14、図15にて示した従来例の構成要素と同一の構成要素に関しては同一の符号を付して説明は省略する。また、下記の各実施形態において、同一または相当する構成要素に関しては同一の符号を付す。
(第1の実施形態)
(構成)
図1は、第1の実施形態に係る直流電流遮断装置10Aの回路構成図である。図1に示すように結合点jでは、少なくとも3つの直流送電線11,12,13が電気的に結合されており、第1の実施形態では、直流送電線11,12,13それぞれの線路上に機械接点式電流断路器21,22,23が設けられている。
各機械接点式電流断路器21,22,23が属する直流送電線11,12,13において、機械接点式電流断路器21,22,23から見て結合点jから離れていくように延びる側の線路つまり機械接点式電流断路器21,22,23において結合点jの反対側に位置する線路を、反対側線路11a,12a,13aとする。
これら反対側線路11a,12a,13aのうち、異なる機械接点式電流断路器21,22,23の反対側線路11a,12a,13a同士が転流回路31,32により接続されている。ここでは、反対側線路11aと反対側線路12aが転流回路31により接続され、反対側線路12aと反対側線路13aが転流回路32により接続されている。
転流回路31,32はいずれも、半導体遮断器4とHブリッジ群回路とが直列接続されて構成されている。Hブリッジ群回路とは、Hブリッジユニット61の出力端子を2個直列に接続した回路であって、機械接点式電流断路器21,22,23に流れる電流を転流回路31,32に対し双方向へ転流させることが可能である。
Hブリッジユニット61の回路構成を図2に示す。図2に示すように、Hブリッジユニット61は、4つの半導体スイッチング素子61aとコンデンサ61bにより構成されている。運転時において、Hブリッジユニット61のコンデンサ61bは充電され直流電圧を有している。
図1に示すように、転流回路31,32に含まれる半導体遮断器4は、半導体スイッチング素子ユニット41に、アレスタ5が並列接続されて構成される。半導体スイッチング素子ユニット41とは、2個の半導体スイッチング素子のエミッタ同士を接続した、双方向の電流遮断が可能なユニットである。このような半導体スイッチング素子ユニット41と前記Hブリッジ群回路とを有することにより、転流回路31,32はいずれも、双方向の電流の転流及び遮断が可能な双方向転流回路となっている。
(電流遮断動作)
直流電流遮断装置10Aの電流遮断動作について図3を用いて説明する。第1の実施形態において、定常動作時では、全ての機械接点式電流断路器21,22,23を、オン状態(閉極状態)、全ての転流回路31,32における半導体遮断器4およびHブリッジユニット61を、オフ状態(開極状態)として動作する。そのため、直流送電線11,12,13を流れる電流はそれぞれ、機械接点式電流断路器21,22,23のみを通じて伝送されている。
一方、系統事故が発生した場合、例えば直流送電線12で事故が発生したとすると、直流送電線12上に接続された機械接点式電流断路器22に事故電流ifが流れる。直流送電線12に接続された転流回路31の半導体遮断器4は、この事故電流ifを検出すると、オン状態に移行する。と同時に、Hブリッジユニット61は、事故電流ifを検出すると、出力電圧を制御して、転流回路31に対して電流icを流す。
電流icが流れる閉回路には、事故が発生した直流送電線12に属する機械接点式電流断路器22が含まれており、電流icはHブリッジユニット61により事故電流ifを打消すよう制御される。そのため、電流icが流れる閉回路において、機械接点式電流断路器22に流れる電流にゼロ状態を作り出すことができる。
電流がゼロ状態になれば機械接点式電流断路器22をオフすることができるので、事故が発生した直流送電線12に属する機械接点式電流断路器22をオフ状態に移行する。この時、電流icは転流回路31に転流しており、機械接点式電流断路器22はオフ状態に移行する。その後、電流icを転流している転流回路31の半導体遮断器4もまたオフ状態に移行する。半導体遮断器4の両端に発生するエネルギーはアレスタ5で消費される。
このように、第1の実施形態においては、直流送電線11,12間に接続した転流回路31によって機械接点式電流断路器21,22に流れる電流を打ち消すように制御して転流させる。また、直流送電線12,13間に接続した転流回路32によって機械接点式電流断路器22,23に流れる電流を打ち消すように制御して転流させる。
(作用及び効果)
以上述べたように、第1の実施形態によれば、3つの直流送電線11,12,13の結合点jに対して、2個の転流回路31,32を接続することにより、3台の機械接点式電流断路器21,22,23の転流が可能である。したがって、3本の直流送電線11,12,13のいずれに事故が起きたとしても、2個の転流回路31,32を用いるだけで、事故電流を高速に遮断して、事故が起きた直流送電線11,12,13を迅速に切り離す事が可能である。
また、第1の実施形態では、結合点jの直流送電線11,12,13それぞれに転流回路を接続することと比較して、転流回路を1つ分削減する事ができる。つまり、3つの直流送電線11,12,13それぞれに3個の転流回路31,32,33を接続するといった構成(図4に図示)は、必要無くなる。このため、結合される直流送電線が2n+1本であれば、転流回路はn+1個で済む。例えばn=1で、結合される直流送電線が3本であれば、転流回路は2個で済む。これにより、転流回路に含まれる半導体スイッチング素子数を低減することが可能となり、低コストで小型の直流電流遮断装置10Aを得る事が出来る。
(第2の実施形態)
(構成)
図5は、第2の実施形態に係る直流電流遮断装置10Bの回路構成図である。第2の実施形態は、4つの直流送電線の結合部jにおける構成例である。この直流電流遮断装置10Bは、4本の直流送電線11,12,13,14が電気的に結合する結合点jにおいて、直流送電線11,12,13,14それぞれの線路上に機械接点式電流断路器21,22,23,24が設けられている。
各機械接点式電流断路器21,22,23,24が属する直流送電線11,12,13,14において、機械接点式電流断路器21,22,23,24から見て結合点jの反対側に位置する線路を、反対側線路11a,12a,13a,14aとする。第2の実施形態では、これら反対側線路11a,12a,13a,14aのうち、11aと14aが転流回路34により接続され、12aと13aが転流回路32により接続されている。
(電流遮断動作)
直流電流遮断動作は、上記第1の実施形態と基本的には同様である。第2の実施形態では、転流回路32を2つの直流送電線12及び13間に渡って接続している。転流回路32は2つの機械接点式電流断路器22,23に流れる電流を打ち消すように制御して転流させる回路である。また、転流回路34を2つの直流送電線11及び14間に渡って接続している。転流回路34は2つの機械接点式電流断路器21,24に流れる電流を打ち消すように制御して転流させる回路である。
(作用及び効果)
すなわち、第2の実施形態の直流電流遮断装置10Bでは、4本の直流送電線11,12,13,14のいずれかで事故が起きたとしても、転流回路32,34が2個だけあれば、事故電流を高速に遮断して事故箇所を切り離す事が可能である。
このように、第2の実施形態においては、結合される直流送電線が2n個である時は、転流回路はn個あればよく、4つの直流送電線11,12,13,14それぞれに個別に転流回路を接続する場合と比較して転流回路の数は直流送電線の本数の半分で済む。例えば、結合される直流送電線が3本から4本に増えたとしても、転流回路の個数は2個のままでよい。したがって、転流回路のさらなる低減に寄与することにでき、直流電流遮断装置10Bの低コスト化及び小型化をいっそう進める事が可能である。
(第3の実施形態)
(構成)
図6は、第3の実施形態に係る直流電流遮断装置10Cの回路構成図である。第3の実施形態は、3つの直流送電線11,12,13の結合点jにおいて、機械接点式電流断路器21,22,23及び転流回路31を備えており、この点では前記第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態の特徴は、直流送電線12,13において、反対側線路12aと反対側線路13aを接続する転流回路32Aの構成にある。転流回路32Aは、ハーフブリッジ群回路と半導体遮断器4とが直列接続されて構成されている。ハーフブリッジ群回路とは、Hブリッジユニット61の代わりにハーフブリッジユニット62の出力端子を2個直列に接続した回路である。
図7に示すように、ハーフブリッジユニット62は2つの半導体スイッチング素子62aとコンデンサ62bにより構成されている。ハーフブリッジユニット62からなるハーフブリッジ群回路は、機械接点式電流断路器23に流れる電流を転流回路32Aに転流させる点はHブリッジ群回路と同じであるが、その転流方向は単一方向のみである。
転流回路32Aに含まれる半導体遮断器4は、半導体スイッチング素子ユニット42に、アレスタ5が並列接続されて構成される。半導体スイッチング素子ユニット42は、エミッタ同士を接続することなく、単一方向の電流遮断が可能なユニットである。このような半導体スイッチング素子ユニット42と、前記ハーフブリッジ群回路とを有することで、転流回路32Aは、単一方向のみの電流転流及び遮断が可能な単一方向転流回路となっている。
(作用及び効果)
このような第3の実施形態における直流電流遮断動作は、上記第1の実施形態と基本的には同様である。一般に、3つの直流送電線11,12,13の結合点jにおいて、全ての直流送電線11,12,13の機械接点式電流断路器21,22,23の遮断に対応するためには、3方向の電流を転流制御する必要がある。
Hブリッジ群回路及び半導体スイッチング素子ユニット41を有する転流回路31は双方向転流回路なので、当該転流回路31を含む閉回路中にある2つの機械接点式電流断路器21,22に流れるいずれの電流も、転流させる事が出来る。したがって、転流回路31によって電流の転流がなされない機械接点式断路器は、機械接点式電流断路器21,22,23のうち、残り1つの機械接点式断路器23だけであり、その転流に必要な転流制御方向は単一方向のみである。
そこで、第3の実施形態では、直流送電線12と13を接続する転流回路32Aを、単一方向にのみ転流させる回路とすることができる。例えば、結合される直流送電線の本数を2n+1とする時、双方向転流回路の数をnとすれば、2n本の直流送電線に属する機械接点式電流断路器の転流をカバーすることができるため、1個の転流回路を単一方向転流回路とすることができる。
以上の第3の実施形態によれば、転流回路を全て双方向転流回路で構成する場合と比較して、単一方向転流回路を1つ使うことができるため、半導体スイッチング素子等の部品点数をさらに低減することができる。これにより、事故電流を高速に遮断可能であり、且つ直流電流遮断装置10Cの低コスト化及び小型化をいっそう進める事が出来る。
(第4の実施形態)
(構成)
図8は、第4の実施形態に係る直流電流遮断装置10Dの回路構成図である。第4の実施形態は、機械接点式電流断路器21,22,23に電流ゼロ状態を作り出す手段として、共振回路7を用いた点に特徴がある。
第4の実施形態では、共振回路7は転流回路31B,32Bに組み込まれている。すなわち、転流回路31B,32Bは、共振回路7と半導体遮断器4とが直列接続されて構成されている。共振回路7はリアクトル71とコンデンサ72からなり、運転時において、共振回路7のコンデンサ72は充電され直流電圧を有している。
(電流遮断動作)
第4の実施形態において、定常動作時では、全ての機械接点式電流断路器21,22,23をオン状態、全ての転流回路31B,32Bにおける半導体遮断器4をオフ状態として動作する。そのため、直流送電線11,12,13を流れる電流はそれぞれ、機械接点式電流断路器21,22,23のみを通じて伝送されている。
一方、系統事故発生時、例えば直流送電線12で事故が発生すると、直流送電線12上に接続された機械接点式電流断路器22には事故電流が流れる。この事故電流を検出すると、直流送電線12に接続された転流回路31Bの半導体遮断器4は、オン状態に移行する。
これと同時に、転流回路31Bの共振回路7は、機械接点式電流断路器22に流れる電流に対し共振を印加する。その結果、機械接点式電流断路器22に流れる電流にゼロ状態を作り出すことができる。このタイミングで機械接点式電流断路器22はオフ状態に移行する。その後、転流回路31Bの半導体遮断器4もまたオフ状態に移行する。
(作用及び効果)
以上の第4の実施形態では、共振回路7を有する転流回路31Bあるいは32Bを、2つの直流送電線11,12間あるいは12,13間に渡って接続し、機械接点式電流断路器21,22,23に流れる電流に共振を印加することにより、電流のゼロ状態を作り出す事が可能である。
よって、第4の実施形態においても上記の第1の実施形態と同じく、2個の転流回路31B,32Bを直流送電線11,12,13間に接続するだけで、3本の直流送電線11,12,13のいずれで事故が起きたにせよ、事故電流を高速に遮断可能であり、事故が起きた直流送電線11,12,13を素早く切り離す事ができる。また、第4の実施形態によれば、結合点jの直流送電線11,12,13それぞれに転流回路を接続することと比べて、転流回路31B,32Bの接続数を削減する事が可能であり、直流電流遮断装置10Dの低コスト化及び小型化を図る事が出来る。
しかも、第4の実施形態では、共振回路7によって機械接点式電流断路器21,22,23に流れる電流にゼロ状態を作り出して、機械接点式電流断路器22をオフ状態に移行させている。したがって、転流回路31B,32BにHブリッジユニットやハーフブリッジユニットを設ける必要が無く、転流回路31B,32Bの簡略化を進めることができる。これにより、直流電流遮断装置10Dの低コスト化及び小型化をいっそう進める事が出来る。
(第5の実施形態)
(構成)
図9は、第5の実施形態に係る直流電流遮断装置10Eの回路構成図である。第5の実施形態は、上記第1の実施形態の転流回路31,32に代えて、転流回路31C,32Cを備えた点に特徴がある。これら転流回路31C,32Cは、リアクトル8と、半導体遮断器4の直列接続により構成されている。
転流回路31Cと機械接点式電流断路器21との間には共振回路7aが配置され、転流回路31Cと機械接点式電流断路器22との間には共振回路7bが配置され、さらに、転流回路32Cと機械接点式電流断路器23との間には共振回路7cが配置されている。すなわち、第5の実施形態では、共振回路7a,7b,7cが転流回路31C,32Cに含まれるのではなく、それぞれ機械接点式電流断路器21,22,23に対して直列に接続されている。
図9に示すように、共振回路7a,7b,7cは、コンデンサ72と半導体スイッチング素子ユニット41とが直列接続され、それと並列にリアクトル71が接続されている。これら共振回路7a,7b,7cは、半導体スイッチング素子41からなる共振スイッチのオンオフ動作により、共振が機械接点式電流断路器21,22,23の線路に印加される構造となっている。
(電流遮断動作)
第5の実施形態において、定常動作時では、全ての機械接点式電流断路器21,22,23はオン状態、全ての転流回路31C,32Cの半導体遮断器4はオフ状態として動作する。また、全ての共振回路7a,7b,7cの半導体スイッチング素子ユニット41はオフ状態として動作する。このとき、電流は機械接点式電流断路器21,22,23のみを通じて伝送される。
一方、系統事故が発生した時、例えば直流送電線12で事故が発生すると、直流送電線12上に接続された機械接点式電流断路器22に事故電流が流れる。この事故電流を検出すると、事故電流が流れる機械接点式電流断路器22に接続された共振回路7bの半導体スイッチング素子ユニット41と、直流送電線12に接続された転流回路31Cにある半導体遮断器4は、共にオン状態に移行する。
また、共振回路7bは共振を機械接点式電流断路器22に流れる電流に印加すると共に、電流を転流回路31Cに転流させる。その結果、機械接点式電流断路器2に流れる電流にゼロ状態を作り出すことができ、このタイミングで機械接点式電流断路器2はオフ状態に移行する。その後、半導体遮断器4と半導体スイッチング素子ユニット41もまた、オフ状態に移行する。
(作用及び効果)
以上の第5の実施形態では、前記第4の実施形態と同じく、転流回路31Cあるいは32Cを2つの直流送電線11,12間あるいは12,13間に渡って接続しており、共振回路7a,7b,7cが、機械接点式電流断路器21,22,23に電流に共振を印加して、電流のゼロ状態を作り出す事が可能である。
よって、第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同じく、2個の転流回路31C,32Cだけで事故電流を高速に遮断可能であり、3本の直流送電線11,12,13のいずれも切り離す事ができる。また、半導体スイッチング素子等の部品点数が低減するため、安価でコンパクトな直流電流遮断装置10Eを得ることができる。
しかも、第5の実施形態においては、事故電流路に存在するリアクトルにコンデンサを並列接続する事で共振を発生させるため、共振をコントロールしやすく、信頼性の高い遮断動作が可能である。
(第6の実施形態)
(構成)
図10は、第6の実施形態に係る直流電流遮断装置10Fの回路構成図である。第6の実施形態は、転流回路側と機械接点式電流断路器側との抵抗の大きさの違いを利用して、機械接点式電流断路器に流れる電流を転流回路に転流させるようにしたものである。
第6の実施形態は、上記第1の実施形態の転流回路31,32に代えて、半導体スイッチング素子ユニット41とアレスタ5を並列接続した転流回路31D,32Dを備えている。ここで、半導体スイッチング素子ユニット41のオン抵抗よりも、機械接点式電流断路器21,22,23に発生するアーク抵抗の方が大きくなるように設定されている。
(電流遮断動作)
第6の実施形態において、定常動作時では、全ての機械接点式電流断路器21,22,23はオン状態、全ての転流回路31D,32Dの半導体スイッチング素子ユニット41はオフ状態として動作する。そのため、直流送電線11,12,13を流れる電流はそれぞれ、機械接点式電流断路器21,22,23のみを通じて伝送されている。
一方、系統事故発生時、例えば直流送電線12で事故が発生した場合、直流送電線12上に接続された機械接点式電流断路器22に事故電流が流れる。直流送電線12に接続された転流回路31Dのスイッチング素子ユニット41は、この事故電流を検出すると、オン状態に移行する。
また、事故が発生した直流送電線12に属する機械接点式電流断路器22はオフ状態に移行する。オフにした機械接点式電流断路器22にはアークが発生するが、第6の実施形態では、機械接点式電流断路器22にて発生するアーク抵抗が、スイッチング素子ユニット41のオン抵抗よりも大きくなるように設定したので、機械接点式電流断路器22に流れる電流は、転流回路31Dに転流する。
その結果、機械接点式電流断路器22に発生したアークは消滅することができ、機械接点式電流断路器22に流れる電流にゼロ状態を作り出すことができる。その後、転流回路31Dのスイッチング素子ユニット41もまたオフ状態に移行する。スイッチング素子ユニット41の両端に発生するエネルギーはアレスタ5で消費される。
(作用及び効果)
以上の第6の実施形態では、前記第4の実施形態等と同じく、3本いずれの直流送電線11,12,13で事故が起きたとしても、2個の転流回路31D,32Dだけで事故電流を高速に遮断可能であり、直流送電線11,12,13を切り離す事が可能である。しかも、結合点jの直流送電線11,12,13それぞれに転流回路を接続することと比較して、転流回路31D,32Dを削減することができる。これにより、半導体スイッチング素子数を低減させることが可能となり、低コストで小型の直流電流遮断装置10Fを得る事が出来る。
さらに、第6の実施形態においては、機械接点式電流断路器21,22,23に発生するアーク抵抗を、半導体スイッチング素子ユニット41のオン抵抗よりも大きく設定するだけで、転流回路31D,32Dへの転流を実現している。このため、転流回路31D,32Dは、半導体スイッチング素子ユニット41とアレスタ5だけから構成することができる。したがって、転流回路31D,32Dの構成を大幅に簡略化することができる。よって、いっそう安価でコンパクトな直流電流遮断装置10Fを得ることが可能である。
(第7の実施形態)
(構成)
図11は、第7の実施形態に係る直流電流遮断装置10Gの回路構成図である。第7の実施形態は、3つの直流送電線11,12,13が電気的に結合する結合点jにおいて、直流送電線11,12,13それぞれの線路上に、機械接点式電流断路器21,22,23と補助半導体遮断器43が直列接続されて構成されている。補助半導体遮断器43は、エミッタ同士を接続した半導体スイッチング素子ユニットにより、双方向への転流が可能となるように構成されている。
また、直列接続構成の結合点jとは反対側の線路11a,12a,13a同士が、転流回路31D,32Dにより接続されている。図11に示すように、反対側線路11a,12a,13aのうち、11aと12aが転流回路31Dにより接続され、12aと13aが転流回路32Dにより接続されている。
転流回路31D,32Dは、半導体スイッチング素子ユニット41に、アレスタ5が並列接続されて構成される。前述したように半導体スイッチング素子ユニット41は、2個の半導体スイッチング素子のエミッタ同士を接続した、双方向の電流遮断が可能なユニットである。
(電流遮断動作)
第7の実施形態において、定常動作時では、全ての機械接点式電流断路器21,22,23と補助半導体遮断器43はオン状態、全ての半導体スイッチングユニット41はオフ状態として動作する。このとき、電流は機械接点式電流断路器21,22,23と補助半導体遮断器43を通じて伝送されている。
一方、系統事故発生時、例えば直流送電線12で事故が発生すると、直流送電線12上に接続された機械接点式電流断路器22には事故電流が流れる。直流送電線12に接続された転流回路31Dの半導体スイッチング素子ユニット41は、事故電流を検出すると、オン状態に移行する。また、直流送電線12上の補助半導体遮断器43は、事故電流を検出すると、オフ状態に移行する。
すると電流は転流回路31Dに転流し、直流送電線12上の機械接点式電流断路器22に流れる電流にゼロ状態を作り出すことができる。電流がゼロ状態になれば機械接点式電流断路器22をオフすることができるので、事故が発生した直流送電線12に属する機械接点式電流断路器22はオフ状態に移行する。この後、転流している転流回路31Dの半導体スイッチング素子ユニット41もまたオフ状態に移行する。半導体スイッチング素子ユニット41の両端に発生するエネルギーはアレスタ5で消費される。
(作用及び効果)
以上のような第7の実施形態によれば、直流送電線11,12,13それぞれに個別に転流回路を接続する場合と比較して、転流回路を削減する事ができ、ひいては半導体スイッチング素子等の部品点数を低減することができる。したがって、上記の実施形態と同様、低コスト、小型の直流電流遮断装置10Gを得る事が出来る。
さらに、第7の実施形態では、転流回路31D,32Dを、半導体スイッチング素子ユニット41とアレスタ5だけから構成可能なので、転流回路31D,32Dの構成をより簡略化することができる。これにより、いっそうのコストの低減化とコンパクト化を図った直流電流遮断装置10Gを提供することができる。
(第8の実施形態)
(構成)
図12は、第8の実施形態に係る直流電流遮断装置10Hの回路構成図である。第8の実施形態は、上記第7の実施形態の変形例であって、基本的な構成はほぼ同様である。第8の実施形態は、直流送電線13に、単一方向のみの電流遮断が可能な補助半導体遮断器44を備えている。また、直流送電線12と13間に転流回路32Eを接続している。この転流回路32Eは、半導体スイッチング素子ユニット42を備えている。半導体スイッチング素子ユニット42は前述したように、エミッタ同士を接続せず単一方向の電流遮断が可能なユニットである。
(作用及び効果)
3つの直流送電線11,12,13の結合部jにおいて、全ての直流送電線11,12,13の機械接点式電流断路器21,22,23の遮断に対応するには、3方向の電流を転流制御する必要がある。双方向の補助半導体遮断器43は、その転流回路31Dを含む閉回路中にある2つの機械接点式電流断路器21,22に流れ、いずれの電流に対しても転流路となる事が出来る。このため、補助半導体遮断器43による転流路に含まれない機械接点式断路器23は残り1つであり、その転流に必要な電流方向は単一方向のみである。
よって、第8の実施形態においては、直流送電線13の補助半導体遮断器44と、直流送電線12と13を接続する転流回路32Eの半導体スイッチング素子ユニット42を、単一方向の電流遮断が可能なユニットとする事が出来る。例えば、結合される直流送電線の数を2n+1とする時、双方向の半導体スイッチング素子ユニット41と双方向の補助半導体遮断器43の数をnとすることで、単一方向の半導体スイッチング素子ユニット42と単一方向の補助半導体遮断器44をそれぞれ1つずつ備えることができる。
すなわち、第8の実施形態によれば、転流回路及び補助半導体遮断器を全て、双方向転流可能な回路及び機器で構成する場合と比較して、単一方向転流可能な回路及び機器を1つずつ使うことができ、半導体スイッチング素子等の部品点数をさらに低減することができる。これにより、直流電流遮断装置10Hの低コスト化及び小型化をいっそう進める事が出来る。
(他の実施形態)
上記の実施形態は、本明細書において一例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図するものではない。すなわち、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことが可能である。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、第1の実施形態では、直流送電線11と13の間の転流回路33を省略したが、直流送電線11,12,13は全て等価であるので、直流送電線11と13の間の転流回路33を設け、図4において直流送電線11と12の間の転流回路31、あるいは直流送電線12と13の間の転流回路32を省略しても構わない。
また、半導体遮断器4に含まれる半導体スイッチング素子ユニット41等は1つとしたが、使用する半導体スイッチング素子の耐圧や、適用する直流送電線の電圧によっては、直列接続して耐圧を高めるようにしてもよい。例えば、複数の半導体スイッチング素子ユニット41を直列接続する場合は、半導体遮断器4は図13のように構成される。半導体スイッチング素子ユニット41の直列数は、使用する半導体スイッチング素子の耐圧と、適用する直流送電線の電圧等により定まることになる。
さらに、第1の実施形態ではHブリッジユニット61を複数直列接続したが、Hブリッジユニット61の出力電圧が転流制御に十分な値であれば、1つだけであっても構わない。また、第1の実施形態では半導体スイッチング素子ユニット41にアレスタ5を並列接続しているが、半導体スイッチング素子ユニット41をオフにした際のエネルギーが、アレスタ5が不要なほどに低ければ、アレスタ5が無くても構わない。
また、第1の実施形態では2つの転流回路31,32をそれぞれ2つの直流送電線11と12との間及び直流送電線12と13との間に接続したことで、直流送電線12における転流は、転流回路31,32のいずれでも実施可能となっている。そこで、直流送電線12における転流は、転流回路31が実施するようにし、転流回路32は機械接点式電流断路器23の両端に接続するようにしてもよい。さらに、第1の実施形態では機械接点式電流断路器2は1個であるが、複数直並列接続しても構わない。また、本構成は4つ以上の直流送電線の結合点にも適用できるものである。
また、第3の実施形態ではハーフブリッジユニット62を複数直列接続しているが、ハーフブリッジユニット62の出力電圧が転流制御に十分であれば、1つだけでも構わない。更に、第3の実施形態では2つの転流回路がそれぞれ2つの直流送電線間に接続されているが、単一方向の転流回路は機械接点式電流断路器の両端に接続されていてもよい。さらに、第3の実施形態や第8の実施形態では、単一方向転流回路となる転流回路の接続位置を、直流送電線12と13間にしたが、直流送電線11,12,13は全て等価なので、他の箇所つまり直流送電線11と12間あるいは直流送電線11と13間としても構わない。
11〜14…直流送電線
11a〜14a…反対側線路
21〜24…機械接点式電流断路器
31〜34,32A,31B,32B,31C,32C,31D,32D,32E…転流回路
4…半導体遮断器
41…半導体スイッチング素子ユニット(双方向)
42…半導体スイッチング素子ユニット(単一方向)
43…補助半導体遮断器(双方向)
44…補助半導体遮断器(単一方向)
5…アレスタ
61…Hブリッジユニット
62…ハーフブリッジユニット
61a,62a…半導体スイッチング素子
61b,62b,72…コンデンサ
7,7a〜7c…共振回路
71,8…リアクトル
9,10A〜10H…直流電流遮断装置
j…結合点

Claims (14)

  1. 3つ以上の直流送電線が電気的に結合される直流送電網の結合点に設けられる直流電流遮断装置において、
    各直流送電線の線路上にそれぞれ機械接点式電流断路器を1つ以上備え、
    各機械接点式電流断路器から前記結合点とは反対方向に向かって延びる前記直流送電線の線路を反対側線路として、異なる前記機械接点式電流断路器からの前記反対側線路同士を接続する転流回路を備え、
    前記転流回路は、半導体スイッチング素子を1個または2個以上直列あるいは並列に接続する事により電流を遮断できる構成とした半導体遮断器を備え、前記機械接点式電流断路器に流れる電流を前記転流回路に転流させる回路であり、
    結合される直流送電線が2n個の時、n個の前記転流回路を備える直流電流遮断装置。
  2. 3つ以上の直流送電線が電気的に結合される直流送電網の結合点に設けられる直流電流遮断装置において、
    各直流送電線の線路上にそれぞれ機械接点式電流断路器を1つ以上備え、
    各機械接点式電流断路器から前記結合点とは反対方向に向かって延びる前記直流送電線の線路を反対側線路として、異なる前記機械接点式電流断路器からの前記反対側線路同士を接続す一の転流回路と他の転流回路と、を備え、
    前記一の転流回路と他の転流回路は、半導体スイッチング素子を1個または2個以上直列あるいは並列に接続する事により電流を遮断できる構成とした半導体遮断器を備え、前記機械接点式電流断路器に流れる電流を前記転流回路に転流させる回路であり、
    前記一の転流回路は、双方向に転流可能なHブリッジ群回路を備え、
    前記Hブリッジ群回路は、半導体スイッチング素子を直列に2個接続したレグを2つとコンデンサとを並列に接続してなるHブリッジユニットを1個または2個以上直列接続してなり、
    前記他の転流回路は、単一方向に転流可能なハーフブリッジ群回路を備え、
    前記ハーフブリッジ群回路は、半導体スイッチング素子を直列に2個接続したレグと、コンデンサとを並列に接続してなるハーフブリッジユニットを1個または2個以上直列接続してなる直流電流遮断装置。
  3. 定常動作時は、前記機械接点式電流断路器をオン状態、前記半導体遮断器および前記Hブリッジ群回路あるいは前記ハーフブリッジ群回路をオフ状態として動作させ、
    系統事故発生時は、前記半導体遮断器をオン状態に移行すると共に、前記Hブリッジ群回路あるいは前記ハーフブリッジ群回路の出力電圧制御により、事故が発生した直流送電線に属する前記機械接点式電流断路器に流れる電流にゼロ状態を作り出し、
    電流がゼロ状態になった前記機械接点式電流断路器をオフ状態に移行した後、前記半導体遮断器をオフ状態にする請求項に記載の直流電流遮断装置。
  4. 定常動作時は、前記機械接点式電流断路器をオン状態、前記半導体遮断器をオフ状態として動作させ、
    系統事故発生時は、前記半導体遮断器をオン状態に移行すると共に、前記機械接点式電流断路器に流れる電流を前記転流回路に転流させる事により、事故が発生した直流送電線に属する前記機械接点式電流断路器に流れる電流にゼロ状態を作り出し、
    電流がゼロ状態になった前記機械接点式電流断路器をオフ状態に移行した後、前記半導体遮断器をオフ状態にする請求項1〜のいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  5. 前記転流回路と前記機械接点式電流断路器を含む電流閉回路内に共振を発生させる共振回路を備え、
    前記共振回路は、リアクトルと、初期充電されたコンデンサを備える請求項1〜のいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  6. 定常動作時は、前記機械接点式電流断路器をオン状態、前記半導体遮断器をオフ状態として動作し、
    系統事故発生時は、前記半導体遮断器をオン状態に移行すると共に、前記共振回路により事故が発生した直流送電線に属する前記機械接点式電流断路器に流れる電流に共振を発生させて電流にゼロ状態を作り出し、
    電流がゼロ状態になった前記機械接点式電流断路器をオフ状態に移行した後、前記半導体遮断器をオフ状態にする請求項に記載の直流電流遮断装置。
  7. 前記共振回路を前記転流回路に配置する請求項5又は6に記載の直流電流遮断装置。
  8. 前記共振回路を前記機械接点式電流断路器と直列に接続し、
    当該共振回路は、半導体スイッチング素子からなる共振スイッチのオンオフ動作により共振が前記機械接点式電流断路器の線路に印加される構造である請求項5〜7のいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  9. 前記機械接点式電流断路器に発生するアーク抵抗を、前記半導体遮断器のオン抵抗よりも大きく設定する請求項1〜のいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  10. 定常動作時は、前記機械接点式電流断路器をオン状態、前記半導体遮断器をオフ状態として動作し、
    系統事故発生時は、前記半導体遮断器をオン状態に移行すると共に、事故が発生した直流送電線に属する前記機械接点式電流断路器をオフ状態に移行し、前記機械接点式電流断路器に発生したアーク抵抗を、前記半導体遮断器のオン抵抗よりも大きく設定した事により、前記機械接点式電流断路器に流れる電流が前記転流回路に転流し、その後、前記半導体遮断器をオフ状態にする請求項に記載の直流電流遮断装置。
  11. 前記機械接点式電流断路器と前記転流回路との間に、半導体スイッチング素子を有する補助半導体遮断器を直列に接続する請求項1〜10のいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
  12. 定常動作時は、前記機械接点式電流断路器および前記補助半導体遮断器をオン状態、前記半導体遮断器をオフ状態として動作し、
    系統事故発生時は、前記半導体遮断器をオン状態に移行すると共に、前記補助半導体遮断器をオフ状態に移行する事により、事故が発生した直流送電線に属する前記機械接点式電流断路器に流れる電流にゼロ状態を作り出し、
    電流がゼロ状態になった前記機械接点式電流断路器をオフ状態に移行した後、前記半導体遮断器をオフ状態にする請求項11に記載の直流電流遮断装置。
  13. 前記補助半導体遮断器として、
    2個の自己消弧型半導体スイッチング素子のエミッタ同士を接続したユニットを、1セット以上直列接続する事により双方向の電流を遮断できる双方向の補助半導体遮断器と、
    半導体スイッチング素子を1個以上直列接続する事により単一方向の電流を遮断できる単一方向の補助半導体遮断器を有する請求項11又は12に記載の直流電流遮断装置。
  14. 前記半導体遮断器は、アレスタを並列に備える請求項1〜13のいずれか1項に記載の直流電流遮断装置。
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