JP6459541B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置における熱方式の定着装置、及びこの定着装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、像担持体上に画像情報に基づいてトナー像を形成し、トナー像を紙やOHPシート等の記録材上に転写し、トナー像を担持した記録材を定着装置に通して熱と圧力によりトナー像を記録材上に固定する。
省エネルギーを実現する定着装置としては、セラミックスやガラス基板に抵抗発熱体を形成した抵抗ヒータによって、定着部材である薄いベルトやフィルムを加熱する技術が知られている。以下、このような省エネルギーの定着装置として従来のフィルム加熱定着装置を紹介する。
特許文献1は、板状ヒータによるフィルム加熱定着装置を開示している。この装置は、薄肉円筒状の耐熱性フィルムに接触する板状加熱体と、加圧ローラとでフィルムと記録材を密着させるように挟み込み、熱エネルギーを記録材に与える。フィルムが約100μm程度と薄いため、立ち上がりのために熱容量の小さい板状加熱体の温度を上昇させるだけで済むため、立ち上がり時間を短縮でき、予熱電力を削減可能である。
特許文献2では、金属基板上に絶縁層(セラミックス、ガラス)、抵抗発熱体を順に形成し、薄肉円筒状の耐熱性フィルムを金属基板及び絶縁層を介して加熱する構成が開示されている。板状加熱体により薄いフィルムを直接加熱する構成では非通紙部のフィルム温度が過昇温しやすく、フィルムの耐熱性及び磨耗が課題となっていた。だが、金属基板を介してフィルムを加熱することで、金属基板内で長手方向に均熱化が生じるため非通紙部のフィルム温度の過昇温を防止できる。
特許文献3の板状ヒータによるフィルム加熱定着器では、ヒータを支持するホルダが必要になる。ホルダは、省エネルギー性能を向上させるために断熱し、またフィルムガイドを兼ねるために複雑な形状にする必要がある。そのため、特許文献3のようにホルダのために熱可塑性樹脂(LCP、液晶ポリエステル等)を用いることが多い。この定着器では、ヒータの熱がフィルム側ではなくホルダ側に逃げるのを防止し、またホルダ自体が熱で溶けないように、ヒータの短手方向両端部のみでヒータを支持し、ヒータの発熱部直下が空洞になるようにホルダに座繰り部が設けられる。
上述のように、ホルダに座繰り部を設けてヒータ短手方向両端部のみでヒータを支持する場合、定着ニップにかかる力によってヒータが短手方向に撓んでしまい、内部に大きな応力が生じる虞がある。特に、ガラス基板を用いた抵抗ヒータの場合、ガラスの特性として静的疲労(長時間の負荷によって強度が徐々に低下する)や微小な傷の数量によって破壊応力が大きくばらつくため十分な安全率を取る必要がある。そのため、ヒータにかかる応力を小さくするために定着ニップにかかる負荷を小さくするしかない。結果として、定着ニップ幅が小さくなり、定着ニップ圧力が小さくなるため、広い定着ニップ幅と高い定着ニップ圧力を必要とする装置の高速化には対応できなかった。
そこで、本発明では、板状基板上に抵抗発熱体を形成した抵抗ヒータによって定着部材を加熱する定着装置において、ヒータからヒータ支持部材への熱の逃げを抑制しつつ、広い定着ニップと装置の高速化を実現することを課題とする。
この課題を解決するため、定着部材と、前記定着部材に接するように設けられ前記定着部材を加熱する加熱部材と、前記定着部材を介して前記加熱部材に押し当てて定着ニップを形成する加圧部材とを備え、前記定着ニップに搬送される記録材上の未定着のトナー像を加熱して前記記録材に定着させる定着装置において、前記加熱部材は、板状基板上に抵抗発熱体が形成されたヒータと、前記定着部材と対向する前記ヒータの面とは反対側の面から前記ヒータを支持するヒータ支持部材とからなり、前記ヒータ支持部材は、定着ニップ幅内にあって前記抵抗発熱体を挟んだ少なくとも2箇所の接触部で前記ヒータを支持し、前記接触部は前記ヒータ支持部材の側面と空隙をもって形成されていることを特徴とする定着装置を提案する。
板状基板上に抵抗発熱体を形成した抵抗ヒータによって定着部材を加熱する定着装置において、広い定着ニップ幅を確保しつつ、ヒータからヒータ支持部材へ逃げる熱を少なくして省エネルギー性も確保できる。高速かつ省エネルギーな定着装置が実現できる。
実施形態に係る画像形成装置の断面の模式図です。 定着装置の一実施形態を示す模式図である。 抵抗発熱体の詳細図である。 定着ニップ近傍の拡大図である。 ヒータホルダの内側の斜視図である。 ヒータの撓み方を示す模式図である。 加熱部材の別な実施形態を示す模式図である。 定着ニップ圧力のピーク値が定着ニップ中央よりも搬送方向下流側にある例を示す図である。 別な実施形態に係るヒータを備えた定着装置の模式図である。
図1は、実施形態に係る画像形成装置の断面の模式図を示す。
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのプリンタは、給紙手段4、レジストローラ対6、像担持体としての感光体ドラム8、転写手段10、定着装置12等を有している。
給紙手段4は、記録材としての用紙Pが積載状態で収容される給紙トレイ14と、給紙トレイ14に収容された用紙Pを最上のものから順に1枚ずつ分離して送り出す給紙コロ16等を有している。給紙コロ16によって送り出された用紙Pはレジストローラ対6で一旦停止され、姿勢ずれを矯正される。その後、用紙Pは、感光体ドラム8の回転に同期するタイミングで、即ち、感光体ドラム8上に形成されたトナー像の先端と用紙Pの搬送方向先端部の所定位置とが一致するタイミングでレジストローラ対6により転写部位Nへ送られる。
感光体ドラム8の周りには、矢印で示す回転方向順に、帯電手段としての帯電ローラ18、露光手段の一部を構成するミラー20、現像ローラ22aを備えた現像手段22、転写手段10、クリーニングブレード24aを備えたクリーニング手段24等が配置されている。
帯電ローラ18と現像手段22の間において、ミラー20を介して感光体ドラム8上の露光部26に露光光Lbが照射され、走査されるようになっている。
プリンタにおける画像形成動作は従来と同様に行われる。すなわち、感光体ドラム8が回転を始めると、感光体ドラム8の表面が帯電ローラ18により均一に帯電され、画像情報に基づいて露光光Lbが露光部26に照射、走査されて作成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
この静電潜像は感光体ドラム8の回転により現像手段22へ移動し、ここでトナーが供給されて可視像化され、トナー像が形成される。
感光体ドラム8上に形成されたトナー像は、所定のタイミングで転写部位Nに進入してきた用紙P上に転写手段10による転写バイアス印加により転写される。
トナー像を担持した用紙Pは定着装置12へ向けて搬送され、定着装置12で定着された後、図示しない排紙トレイへ排出・スタックされる。
転写部位Nで転写されずに感光体ドラム8上に残った残留トナーは、感光体ドラム8の回転に伴ってクリーニング手段24に至り、このクリーニング手段24を通過する間にクリーニングブレード24aにより掻き落とされて清掃される。
その後、感光体ドラム8上の残留電位が図示しない除電手段により除去され、次の作像工程に備えられる。
図2は、定着装置の一実施形態を示す模式図である。図2,3では、定着ベルト38と加圧ローラ30の向きは図1に示すものと便宜上異なっている。
<ベルト構成>
定着部材としての定着ベルト38は、外径が30mmで厚みが10〜70μmのニッケル(Ni)製の基体と、この基体表面に被覆された弾性層を有している。弾性層は、シリコンゴムで形成されており、その厚みは50〜150μmである。
定着ベルト38の最表層には、耐久性を高めて離型性を確保するために、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂からなる離型層が形成され、その厚みは5〜50μmである。
また、定着ベルト基体はニッケルに限らず、SUS等の金属基体もしくはポリイミド(PI)等の耐熱性樹脂であってもよい。
<加圧ローラ>
加圧部材としての加圧ローラ30は外径が30mmであり、中空の鉄製芯金30aと、この鉄製芯金30aの表面に形成された弾性層30bと、離型層30cとで形成されている。
弾性層30bはシリコンゴムで形成されており、その厚みは5mmである。弾性層30bの表面には、離型性を高めるために厚みが40μm程度のフッ素樹脂層からなる離型層30cを形成するのが望ましい。
加圧ローラ30は、図示しない付勢手段により定着ベルト38に圧接されている。加圧ローラ30は、定着ベルト38を介してヒータ50に押し当てて定着ニップSNを形成する。
<ヒータ周り>
加熱部材60を構成するヒータ50は、ガラスやアルミナ等のセラミックスの板状基板50bの上に抵抗発熱体50aを形成した発熱体であり、定着ベルト38に接してこれを内側から加熱する。抵抗発熱体50aはスクリーン印刷により基板上に形成され、オーバーコート(OC)層が抵抗発熱体50aと板状基板50bの上にさらに形成されて、抵抗発熱体50aは外部から絶縁されている。
ヒータ50はヒータ支持部材であるヒータホルダ53によって支持されている。ヒータホルダ53の詳細な構成は後述する。
ヒータ50は、伝熱補助部材51を介して伝熱部材52と接触している。伝熱部材52は、銅やアルミニウム等の高熱伝導材料からなり、ヒータ50と定着ベルト38の間に設置されてヒータ50の熱を定着ベルト38へ効率的に伝える。伝熱部材52により、ヒータ長手方向の伝熱性が向上され、定着ベルト38の長手方向の温度偏差を低減することができる。
ヒータ50と伝熱部材52はどちらも剛性が高いため、表面粗さやソリ、うねりの影響で、長手方向全域で互いに均一に接触させることは難しいため、伝熱補助部材51をヒータ50と伝熱部材52の間に設けている。伝熱補助部材51としては、熱伝導グリースや熱伝導シート(TIM)等を用いることができる。
ヒータ50は、伝熱部材52と伝熱補助部材51を介して定着ベルト38を加熱し、伝熱により定着ベルト38の温度を上昇させ、定着ニップSNに搬送される記録材上の未定着画像を加熱して定着することができる。
ヒータホルダ53はステー61に支持されている。ステー61は図示しない両側板によって支持され、加圧ローラ30の押圧力を受けとめ、定着ニップSNを形成している。
伝熱部材52は定着ベルト38と摺動接触しているので、トルク低減又はベルトの磨耗低減のために、定着ベルト38と接触する伝熱部材の面に低摩擦のコーティング層を形成している。コーティング層の材料としては、低摩擦係数を有するDLC(ダイヤモンドライクカーボン)やPTFE等が適している。伝熱部材52と定着ベルト38の伝熱性能を考慮すると、コーティング層は薄いほうが望ましく、2〜50μm程度が望ましい。
<センサと加熱制御>
定着ニップSNの下流であって定着ベルト内部には、定着ベルト38の温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ34が設けられている。サーミスタ34は加熱制御手段55に電気的に接続している。サーミスタ34で検知した検知温度に応じて、加熱制御手段55が電源57を制御してヒータ50に供給する電力を制御することで定着ベルト38の温度を所望の温度に制御する。ここで加熱制御手段は、CPU,ROM,RAM,I/Oインターフェース等を包含するマイクロコンピュータを意味する。
抵抗発熱体50aは、図3に示すように、長手方向に複数の加熱領域(領域1〜5)を有している。各加熱領域には個別配線(1〜5ch)と共通配線が接続され、個別に加熱制御が可能である。各加熱領域は複数の発熱体からなり、例えば領域3は櫛歯状の電極に抵抗発熱体が形成されて10個の発熱体で該領域を加熱する。櫛歯状にかつ各領域を共通接地とすることにより、複数の加熱領域を有していても加熱領域の幅を狭くすることができる。従来の複数ヒータの構成ではヒータが増えるほど加熱領域が大きくなってしまう。これにより長手方向の加熱領域を狭くしてヒータ近傍加熱時の温度ムラを抑制したり、定着ニップSNの幅の狭い定着装置を形成したりすることができる。
なお、図3では加熱領域を5分割しているが、9分割などより多くしたり、3分割などより少なくしたりすることも可能である。さらに図3では各領域を個別に加熱制御を行っているが、長手方向中心から左右対称な位置の加熱領域が同時にON/OFF可能なように構成しても良い。これにより加熱制御に必要なスイッチ素子の数を低減することができる。抵抗発熱体50aの各加熱領域は独立に加熱でき、用紙Pのサイズ情報に基づいて、抵抗発熱体50aの加熱割合を変化させる。サイズ情報に応じて加熱制御して非通紙部の温度が高くなりすぎないように制御しているため、非通紙部の過昇温による部材の破損や画像品質の低下が抑制される。
図4は、定着ニップ周辺の拡大図である。
<伝熱部材52>
加熱部材60を構成する伝熱部材52の断面形状は略コの字型になっており、伝熱部材52は、ヒータ50を覆うようにしてヒータ50とヒータホルダ53の短手方向の隙間に差し込まれる。これによりヒータ50はヒータホルダ53と伝熱部材52に閉じ込められた状態になり、ヒータの破損時に破片が飛び散ることを防止できる。
伝熱部材52は薄い銅板を曲げることで押し出成型等より安く作ることができる。また、伝熱補助部材51として伝熱グリースを用いた場合には、加熱時に粘度が下がり伝熱グリースがヒータ50と伝熱部材52の間から流出してしまう虞があるが、伝熱部材52でヒータ50を覆っているため、流出を防止することができる。
図4に示すように、伝熱部材52は用紙Pの搬送方向下流側で加圧ローラ30側に突き出た形状を有している。これにより、用紙Pは加圧ローラ側に排出されることになり、定着ベルト38と用紙Pの剥離性が高められる。
また、図4に示すように、伝熱部材52とヒータ50は用紙Pの搬送方向下流側で接触しておらず、空隙が設けられている。これにより、抵抗発熱体50aが発した熱を伝熱補助部材51を介して伝熱部材52に伝えつつ、搬送方向下流側で熱が伝熱部材52から板状基板50bに逆流するのを防止し、抵抗発熱体50aの熱を効率的に定着ベルト38に与えることができる。
上述したように、伝熱部材52はヒータ50とは別個に形成されるため、伝熱部材52を交換する必要が生じた場合には個別に交換することが可能となり、ランニングコストを安くすることが出来る。
特に、伝熱部材52と定着ベルト38は常に摺動接触し、伝熱部材52は常に同じ位置が擦られるため磨耗が激しい。回転移動する定着ベルトは全周が摩耗する。よって、いずれ伝熱部材52の交換が必要になるが、高額なヒータ50はそのまま使うことができる。
<ヒータホルダ53>
加熱部材60を構成するヒータホルダ53は、ヒータ50の熱を受けて高温になり易いため、耐熱性の高いLCP等などの樹脂で形成している。また、ヒータホルダ53を樹脂で形成することで断熱性を高めることができる。さらに、図4に示すように、ヒータホルダ53は、長手方向に延びる接触部53a,53bを有し、接触部53a,53bは最も高温になる抵抗発熱体50aの真上でヒータ50と接触せず、抵抗発熱体50aの真上を挟んだ2箇所で接触する。これにより、ヒータ50からヒータホルダ53へ流れる熱量をさらに減らし、熱が効率的に定着ベルト38に伝わるようにしている。ヒータホルダ53は、定着ベルト38と対向するヒータの面とは反対側の面からヒータ50を支持する。
加熱部材60は、板状基板50b上に抵抗発熱体50aが形成されたヒータ50と、定着ベルト38と対向するヒータの面とは反対側の面からヒータを支持するヒータ支持部材としてのヒータホルダ53とからなる。また、加熱部材60は、ヒータ50を覆うようにしてヒータとヒータホルダ53の隙間に差し込まれた伝熱部材52をさらに有してもよい。
図5は、ヒータホルダ53の内側の斜視図を示す。
図5(a)の例では、ヒータホルダ53の接触部53a,53bはヒータの長手方向に連続的に直線状に延びている。一方、図5(b)の例では、ヒータホルダ53の接触部53a,53bはヒータの長手方向に断続的に直線状に延び、複数に分割されている。図5(b)に示すヒータホルダ53の方がヒータとの接触面積が狭く、ヒータホルダ53へ逃げる熱量を減らすことができるため省エネルギー性に長ける。だが、ヒータの安定支持という点では図5(b)に示すヒータホルダ53の方が優れているため、耐久年数等によりこれらを使い分けるのが望ましい。
図4に示すように、ヒータホルダ53の接触部53aと53bは定着ニップSNの範囲内に配置されている。これは以下の理由による。
図6は、ヒータ50の撓み方を示す模式図である。
図6(a)では、定着ニップSNの幅内における圧力分布が示されている。定着ニップの中央の圧力が最も高く、端部の圧力は低くなっている。
接触部53a,53bの支持間隔が定着ニップSNの幅よりも広い場合(図6(a))、ヒータ50は定着ニップSNで受ける加圧ローラ30からの圧力によって下方に大きく撓む。しかし、接触部53a,53bの支持間隔が定着ニップSNの幅よりも狭い場合には(図6(b))、定着ニップ内であって接触部53a,53bより外側の逆曲げ力領域では、圧力はヒータ50が下方向に撓むのを妨げる方向に作用する。これは「両側はねだし単純梁」と呼ばれる構造であり、一般によく知られている。つまり、接触部53a,53bの支持間隔よりも定着ニップSNの幅を広くし、逆曲げ力領域を形成することは、ヒータ50の撓み量を減らすためには有効である。
図7は、加熱部材60の別な実施形態を示す模式図である。
図2に示した例では、ヒータホルダの接触部53a,53bは線状に延びてヒータ50と接触していた。だが、本例では図7に示すように、抵抗発熱体50aに対向するヒータホルダ53の面に、定着ニップSNより狭い範囲で座繰り部59を形成し、座繰り部59の外側にヒータ50と接触する接触部53c,53dを形成している。よって、接触部53c,53dの支持間隔は定着ニップSNの幅よりも狭くなり、定着ニップ内であって座繰り部59より外側の逆曲げ力領域では、圧力はヒータ50が下方向に撓むのを妨げる方向に作用する。本例では、ヒータホルダ53とヒータ50の接触面積が増大するため、ヒータ50を安定的に支持できるが、これらが線状に接触する図2の例の方が省エネルギー性の点では望ましい。
図8は、定着ニップ圧力のピーク値が定着ニップ中央よりも搬送方向下流側にある例を示す図である。
前記実施形態では、図6(b)に示すように定着ニップ内での用紙搬送方向の圧力分布が、定着ニップSNの中央に対して対称だったが、図8のようにピーク値を中央より下流側に配置し、搬送方向下流側の圧力を上流側より高くすることができる。搬送方向下流側の圧力を高くすることで、十分溶融したトナーに対して圧力を与えることができ、定着強度を高めることができることは公知である。例えば、図4のように搬送方向下流側の伝熱部材52を加圧ローラ30側に突出させることで、搬送方向下流側の定着ニップ面圧を上流側より高くすることができる。この場合、図8のように、搬送方向下流側の接触部53aを接触部53bよりも定着ニップSNの中央に近づけることで、同じ支持間隔でもヒータ50の撓み量をより小さくすることができる。これは、定着ニップSNの圧力ピークと接触部53aを近づけることで支点と作用点が近くなる効果と、圧力が高い搬送方向下流側に広い逆曲げ力領域を形成することで効果的に撓みを打ち消すことができる効果による。
図9は、別な実施形態に係るヒータを備えた定着装置の模式図である。
図9のヒータ50では、図2で示したヒータと異なり、伝熱部材52が、定着ベルト38と接触する面と反対側の面(ヒータ50の裏面)に接して配置され、伝熱補助部材51が設けられていない。よって、支持部材としてのヒータホルダ53は伝熱部材52を支持する。ヒータホルダ53は、定着ニップ幅内にあって抵抗発熱体50aを挟んだ2箇所の接触部53a,53bで伝熱部材52を支持する。加熱部材60は、板状基板50b上に抵抗発熱体50aが形成されたヒータ50と、前記伝熱部材52と、前記ヒータホルダ53とからなる。この加熱部材60では、定着ベルト38とヒータ50が直接接触するため、図2の場合と比べて定着ベルト38を素早く加熱することができ、ウォームアップ時間を短縮することができる。
この場合も、伝熱部材52を分厚くしすぎると、ヒータ50からの多くの熱が伝熱部材52に逃げてしまい、省エネルギー性が損なわれてしまう。よって、伝熱部材52の厚みは0.5〜1.0mm程度が望ましく、ヒータ50の短手方向の撓みは依然として生じるため、上述したように定着ニップSN内に接触部53a,53bを設けることが望ましい。
本発明によれば、ガラス基板上に抵抗発熱体が形成されたヒータを支持するヒータホルダが、最も高温になる抵抗発熱体の直下位置を挟んで位置する少なくとも2箇所の接触部を有するため、ヒータホルダへ逃げる熱を少なくし、省エネルギー性も確保できる。
また、上記接触部を定着ニップ内に配置することで、ヒータにかかる力又は定着ニップ圧を上記接触部で直接受けることができ、ガラス基板の撓み量を少なくすることができる。これにより、ガラス基板の耐久性を担保したまま広い定着ニップ幅と大きい圧力を確保でき、装置の高速化が実現される。
12 定着装置
30 加圧ローラ(加圧部材)
38 定着ベルト(定着部材)
50 ヒータ
50a 抵抗発熱体
50b 板状基板
53 ヒータホルダ(ヒータ支持部材)
53a,53b 接触部
60 加熱部材
P 記録材
SN 定着ニップ
特開平06−95540号公報 特開平08−272240号公報 特開平10−213982号公報

Claims (8)

  1. 定着部材と、
    前記定着部材に接するように設けられ前記定着部材を加熱する加熱部材と、
    前記定着部材を介して前記加熱部材に押し当てて定着ニップを形成する加圧部材とを備え、
    前記定着ニップに搬送される記録材上の未定着のトナー像を加熱して前記記録材に定着させる定着装置において、
    前記加熱部材は、
    状基板上に抵抗発熱体が形成されたヒータと、
    前記定着部材と対向する前記ヒータの面とは反対側の面から前記ヒータを支持するヒータ支持部材とからなり、
    前記ヒータ支持部材は、定着ニップ幅内にあって前記抵抗発熱体を挟んだ少なくとも2箇所の接触部で前記ヒータを支持し、前記接触部は前記ヒータ支持部材の側面と空隙をもって形成されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記ヒータ支持部材の前記接触部は、前記ヒータの長手方向に複数に分割されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着ニップ内での圧力分布におけるピーク値が前記定着ニップの中央より記録材搬送方向下流側にあり、
    前記接触部は前記抵抗発熱体を挟んだ2箇所に位置し、記録材搬送方向下流側の前記接触部が、上流側の前記接触部よりも定着ニップ中央に近いことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記加熱部材は、前記ヒータを覆うようにして前記ヒータと前記ヒータ支持部材の隙間に差し込まれた伝熱部材を有し、
    前記伝熱部材は記録材搬送方向下流側で前記加圧部材側に突出することを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 定着部材と、
    前記定着部材に接するように設けられ前記定着部材を加熱する加熱部材と、
    前記定着部材を介して前記加熱部材に押し当てて定着ニップを形成する加圧部材とを備え、
    前記定着ニップに搬送される記録材上の未定着のトナー像を加熱して前記記録材に定着させる定着装置において、
    前記加熱部材は、
    状基板上に抵抗発熱体が形成されたヒータと、
    前記定着部材と対向する前記ヒータの面とは反対側の面に接する伝熱部材と、
    前記伝熱部材を支持する支持部材とからなり、
    前記支持部材は、定着ニップ幅内にあって前記抵抗発熱体を挟んだ少なくとも2箇所の接触部で前記伝熱部材を支持することを特徴とする定着装置。
  6. 前記支持部材の前記接触部は、前記ヒータの長手方向に複数に分割されていることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  7. 前記定着ニップ内での圧力分布におけるピーク値が前記定着ニップの中央より記録材搬送方向下流側にあり、
    前記接触部は前記抵抗発熱体を挟んだ2箇所に位置し、記録材搬送方向下流側の前記接触部が、上流側の前記接触部よりも定着ニップ中央に近いことを特徴とする請求項又はに記載の定着装置。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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