JP6458370B2 - 真偽判定具 - Google Patents

真偽判定具 Download PDF

Info

Publication number
JP6458370B2
JP6458370B2 JP2014132100A JP2014132100A JP6458370B2 JP 6458370 B2 JP6458370 B2 JP 6458370B2 JP 2014132100 A JP2014132100 A JP 2014132100A JP 2014132100 A JP2014132100 A JP 2014132100A JP 6458370 B2 JP6458370 B2 JP 6458370B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polarizing plate
transmitted light
authenticity determination
light
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014132100A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016010857A (ja
Inventor
西端 裕史
裕史 西端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2014132100A priority Critical patent/JP6458370B2/ja
Publication of JP2016010857A publication Critical patent/JP2016010857A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6458370B2 publication Critical patent/JP6458370B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Description

本発明は、真偽判定体の真偽判定をおこなう真偽判定具に関するものである。
例えば、クレジットカード、預貯金用カード、各種金券、もしくは身分証明書等は、偽造や改ざんがされて不正に使用されるといろいろな支障を招くので、偽造や改ざんによる損害を防止するために、そのものの真正性を識別できる機能を有することが望まれている。また、例えば、腕時計、皮革製品、貴金属製品もしくは宝飾品等の高級品、とりわけ、高級ブランド品と言われるもの、オーディオ製品、電化製品、または媒体に記録された音楽ソフト、映像ソフト、ゲームソフト、もしくはコンピュータソフトも、やはり偽造の対象となるので、同様に、真正性を識別できる機能を有することが望まれている。
従来、上記の物品も含めた種々の物品の真正性の識別を可能にする目的で、ホログラムが多用されている。ホログラムは、その構造の精密さから、製造上の困難性を有するからである。しかし、ホログラムの製造方法は専門家には知られており、また、精密なものであるだけに、真正なホログラムと偽造されたホログラムとの区別はなかなかに困難である。
そこで、ホログラムに代るものとして、例えば、特許文献1では、基材と、基材の一方の面に形成され、入射した光のうち、左回り偏光又は右回り偏光のいずれか一方の光のみを反射する光選択反射層と光選択反射層の少なくとも一部に形成され、新製品を判定する判定情報を備える判定部とを有する真偽判定体と、円偏光版を用いた真偽判定具が提案されている。
また、特許文献2では、2層の光選択反射層が前記2層の間に位相差層を介して積層された積層構造を有しており、前記2層の光選択反射層は入射光のうち左円偏光もしくは右円偏光のいずれか一方であって同じ方向の円偏光を反射する光選択反射性を有する素材から構成され、かつ、前記2層の光選択反射層の反射光の中心波長どうしが互いに異なるものであり、前記積層構造の一方の面上に光回折構造層が積層されており、前記光回折構造層が反射型ホログラム又は光反射性層をともなった層であることを特徴とする真偽判定体と、円偏光版を用いた真偽判定具が提案されている。
しかし、特許文献1、2のような真偽判定具では、真偽判定体の“真”か“偽”かを、観察者が直感的に判断することが難しい。本明細書内で、“真”とは、真偽判定体が真正品であることを意味し、“偽”とは、真偽判定体が真正品ではないことを意味する。
特許文献3では、コレステリック液晶層上に所定のパターンを有して設けられた1/2波長板として機能する液晶層を有する真偽判定体が記載され、真偽判定具である円偏光フィルターを通して所定のパターンが、所定の一色と黒色で認識できる識別媒体が提案されている。
しかし、このような真偽判定体は、“真”であることを示す前記所定のパターンを個々の媒体に作り込む必要があり、真偽判定にかかるコストの低減が難しい。
特開2000−25373号公報 特許第4390265号公報 WO2007/116844号公報
本発明の課題は、耐久性の高い真偽判定具を提供することである。
本発明の「真偽判定」とは、真偽判定体が“真”なのか“偽”なのかを判定する作業をいい、「観察者」とは、真偽判定体が“真”なのか“偽”なのかを目視で真偽判定をおこなう判定者をいい、「真偽判定具」とは、真偽判定体が“真”なのか“偽”なのかを判定するために用いる道具のことをいい、「真偽判定体」とは、“真”なのか“偽”なのかの真偽判定をされる物品をいう。
本発明の第1の発明は、真偽判定対象となる物品が真なのか偽なのかを目視で直的に判定する判定具であって、前記判定具は前記物品を観察するための透過光観察部を備えており、前記透過光観察部は、右円偏光板または左円偏光板、前記右円偏光板または前記左円偏光板の一方の面側に設けられ、前記物品からの反射光が特定の波長を有し特定の円偏光性を有する光の場合に直感的な真偽判定が可能となる文字または記号等のパターンとして認識し得る形状に形成された位相差板フィルム、前記位相差板フィルムを覆う透明な保護層をこの順で有することを特徴とする真偽判定具に関する。
前記位相差板フィルムが、1/2波長板フィルムであっても良い。
本発明の第2の発明は、第1の発明において、前記透過光観察部は、右円偏光板、前記右円偏光板の一方の面側に設けられ、前記物品からの第1の反射光が特定の波長を有し特定の円偏光性を有する光の場合に直感的な真偽判定が可能となる文字または記号等のパターンとして認識し得る形状に形成された位相差板フィルム、前記位相差板フィルムを覆う透明な保護層をこの順番で有する第1の透過光観察部、ならびに、左円偏光板、前記左円偏光板の一方の面側に設けられ、前記物品からの第2の反射光が前記第1の反射光と異なる特定の波長を有し特定の円偏光性を有する光の場合に直感的な真偽判定が可能となる文字または記号等のパターンとして認識し得る形状に形成された位相差板フィルム、前記位相差板フィルムを覆う透明な保護層をこの順番で有する第2の透過光観察部、を備えることを特徴とする真偽判定具に関する。
前記第1の透過光観察部の位相差板フィルムと、前記第2の透過光観察部の位相差板フィルムとが、1/2波長板フィルムであっても良い。
本発明によれば、真偽判定対象となる物品である真偽判定体から反射される光が特定の円偏光性を有することを以て真とする真偽判定を、観察者が直感的に判断することが可能となる。さらに、透明な保護層を有することで、パターン状に形成された位相差板フィルムの耐久性が高くなるだけでなく、当該位相差板フィルムの存在をわかりにくくする隠蔽効果がある。
(a)、(b)真偽判定具の形態の一例を示す概略図、概略断面図である。 (a)、(b)真偽判定具の形態の一例を示す概略図、概略断面図である。 (a)真偽判定体の一例を示す概略図である。 (b)真偽判定具を通して観察できる画像の一例を示す概略図である。 (a)真偽判定体の一例を示す概略図である。 (b)真偽判定具を通して観察できる画像の一例を示す概略図である。 (a)、(b)ホログラム層を有する真偽判定具の形態の一例を示す概略断面図である。
本形態は、観察者が目視により真偽判定をおこなう真偽判定具に関するものであり、直感的な真偽判定が可能となるように、文字または記号等のパターンが表示され、長期間使用できる耐久性の高い真偽判定具を提供するものである。
一般的に、真偽判定は、圧倒的に多数の真偽判定体に対し、少数の真偽判定具を用いておこなわれる。このような圧倒的に多数の前記真偽判定体ではなく、少数の前記真偽判定具に対して前記真偽判定情報をパターン状に形成する加工を施すことにより、加工費を減少することができる。
また、透明な保護層を有することで、位相差板フィルムへの傷つきなどが防止され、長期間使用できる耐久性の高い真偽判定具を提供することができる。また、透明な保護層は、真偽判定の基準になる位相差板フィルムの存在をわかりにくくし、真偽判定の原理が簡単に確認することを難しくすることができる。
1.真偽判定
本形態の真偽判定具は、観察者が、真偽判定体からの反射光を観察し、真偽判定をおこなうために用いられる。本形態の真偽判定具を用いる真偽判定体は、1種類または2種類の特定の波長を有し、特定の円偏光性を有する光を反射する。
1−1.反射光が1種類の場合
真偽判定体が、図3(a)、図5(a)に示すように、入射する自然光に対して、光選択反射層41により、特定の波長の、右または左の円偏光を反射する真偽判定体2を用いた場合の真偽判定について説明する。
真偽判定体の光選択反射層が、赤色の右円偏光を反射する材料で形成されている場合を仮定して説明する。
真偽判定具には、観察者と反対側から前記赤色の右円偏光が入射する。
ここで、前記真偽判定具の透過光観察部が右円偏光を通す円偏光板を有し、位相差板フィルムが「True」のパターン状に形成されている場合、観察者は、赤い背景に、暗い赤色、黒色、または黒に近い灰色で表示される、図3(b)に示すような「True」というパターンを観察することができる。真偽判定体が“偽”で、反射光が選択されていない場合は、パターンの観察はできない。
前記真偽判定具の透過光観察部が右円偏光を通す円偏光板を有し、位相差板フィルムが「True」のパターンを中抜きで形成されている場合、観察者は、暗い赤色、黒色、または黒に近い灰色の背景に、赤で表示される「True」というパターンを観察することができる。真偽判定体が“偽”で、反射光が選択されていない場合は、パターンの観察はできない。
真偽判定体の光選択反射層が、赤色の左右円偏光を反射する材料で形成されている場合は、上述の場合とは逆の見え方になる。
位相差板フィルムのパターンがより明確に認識するために、上記透過光観察部の位相差板フィルムが、1/2波長板フィルムであることが好ましい。位相差板フィルムが1/2波長板フィルムであれば、1/2波長板フィルムを通った右円偏光が左円偏光になり、右円偏光を通す円偏光板を通らなくなるためである。
真偽判定体からの反射光が特定の波長の光のみで、完全な一方向の円偏光を反射し、真偽判定具の位相差板フィルムが完全な1/2波長板フィルムで、真偽判定具の円偏光板が前記一方向の円偏光のみを通す理想的な状態であれば、前記特定の波長の光の色の背景に、1/2波長板フィルムのパターンが黒色で観察される。
しかし、実際に作製することができる真偽判定体、および真偽判定具は、光の波長および位相がばらつきを有している。このため、位相差板フィルムが完全な1/2波長板フィルムでなくとも、観察者は真偽判定具の透過光を観察することにより真偽判定を行なうことができる。
1−2.反射光が2種類の場合
真偽判定体が、図4(a)、図5(b)に示すように、入射する自然光に対して、特定の波長で、右または左のうち一方向に円偏光された第1の反射光と、前記特定の波長とは異なる波長で、前記円偏光と同じ方向に円偏光された第2の反射光とを反射する真偽判定体2を用いた場合の真偽判定について説明する。
真偽判定体の第1の光選択反射層が赤色の右円偏光を反射する材料で形成され、第2の光選択反射層が青色の左円偏光を反射する材料で形成されている場合を仮定して説明する。
真偽判定具には、観察者と反対側から赤色の右円偏性の第1の反射光と、青色の左円偏性の第2の反射光とが入射する。ここで、前記真偽判定具の第1の透過光観察部が右円偏光を通す円偏光板を有し、第2の透過光観察部が左円偏光を通す円偏光板を有し、第1の透過光観察部に「O」、第2の透過光観察部に「K」のパターン状に位相差板フィルムが形成されている場合、観察者は、第1の透過光観察部は、前記第1の反射光のみが透過し位相差板フィルムは、主に第2の反射光が透過するので、図4(b)のように、赤色の背景に、青色または青色と赤色が合成された色で表示される「O」というパターンを観察することができる。第2の透過光観察部では、同様の理由で、図4(b)のように、青色の背景に、赤色または青色と赤色が合成されたで表示される「K」というパターンを、観察することができる。真偽判定体が“偽”で、反射光が選択されず、円偏光が反射されない場合は、パターンの観察はできない。
位相差板フィルムのパターンがより明確に認識するために、上記透過光観察部の位相差板フィルムが、1/2波長板フィルムであることが好ましい。理由は、反射光が1種類の場合と同様である。
2.真偽判定具
本形態の真偽判定具の一例を、図1(a)に示す。図1(a)に示す例では、真偽判定具10は、透過光観察部10と、前記透過光観察部10を支持する枠体20を有している。本形態の真偽判定具は、前記透過光観察部10が、取り扱い上問題がない程度の高い剛性を有していれば、枠体20は無くてもよいが、保管時などに発生する汚れや傷などの発生を防止するために、枠体20を有しているほうが好ましい。
前記透過光観察部10は、右円偏光板または左円偏光板31、前記右円偏光板または左円偏光板31の一方の面側にパターン状に積層された位相差板フィルム32、および透明な保護層35をこの順番で有する。前記真偽判定具1を真偽判定に使用するときは、図1(b)に示すように、観察者側に円偏光板31面を、真偽判定体側に位相差板フィルム32面を向けて使用する。
前記位相差板フィルム32が1/2波長板フィルムであると、反射光の透過と遮断の状況が理想的な状態に近づくので、より明確にパターンを認識できる。
また、本形態の真偽判定具1は、図1(a)に示すように、一つの透過光観察部10の中に第1の透過光観察部と、第2の透過光観察部を有していてもよく、図2(a)に示すように、枠体20と、前記枠体20に支持された第1の透過光観察部11と、第2の透過光観察部12と、を有していてもよい。本形態の真偽判定具は、前記透過光観察部10が、取り扱い上問題がない程度の高い剛性を有していれば、枠体20は無くてもよいが、保管時などに発生する汚れや傷などの発生を防止するために、枠体20を有しているほうが好ましい。
真偽判定具1が、第1の透過光観察部11と、第2の透過光観察部12と、を有する場合、第1の透過光観察部11は、右または左どちらかの円偏光性を有する円偏光板33を有し、第2の透過光観察部12は、前記第1の透過光観察部11に用いた円偏光板33とは逆の円偏光性を有する円偏光板34を有することが好ましい。
前記第1の透過光観察部11と第2の透過光観察部12とは、それぞれ、円偏光板と、前記円偏光板の一方の面側にパターン状に積層された位相差板フィルムと、を有する。前記真偽判定具1を真偽判定に使用するときは、図1(b)に示すように、観察者側に円偏光板31面を、真偽判定体側に位相差板フィルム32面を向けて使用する。
透過光観察部10、第1の透過光観察部11、および第2の透過光観察部12に用いる前記円偏光板の偏光方向は、例えば図3(a)、図4(a)に示すような真偽判定体からの反射光の偏光方向、および透過光観察部10での表示色の選択などをふまえて、任意に選択することができる。
枠体20は、前記透過光観察部10、第1の透過光観察部11、および第2の透過光観察部12を保持するための機能を有していればよく、透過光観察部10のみでも取り扱いに十分な剛性を有することにより枠体20が必要でない場合は、枠体20はなくてもよい。また、枠体20は、透過光観察部10を保持するための機能を有していればよく、どのような材質を用いてもよい。取り扱いのしやすさ、製造のしやすさ、コスト等の点で、プラスチック製のシートや厚紙を用いることが好ましい。
また、前記透過光観察部10は、図1(a)に示すような穴部を有する枠体20の、一方の面に固定してあってもよく、2枚の枠体に挟まれて固定されていてもよい。
3.透過光観察部
透過光観察部は、上記のように、観察者側から、順に、円偏光板、位相差板フィルムを有する。
3−1.円偏光板
円偏光板は、直線偏光フィルムと1/4波長板とを有する。
3−1−1.直線偏光フィルム
直線偏光フィルムは、直線偏光機能を有していればよく、液晶ディスプレイ等で使用されるヨウ素系偏光フィルム、染料系偏光フィルム等を用いることができる。
3−1−2.1/4波長板層
前記直線偏光フィルムの吸収軸に対し、1/4波長板の光学軸を+45度で組み合わせれば右円偏光板を形成することでき、−45度で組み合わせれば左円偏光板を形成することができる。
3−2.位相差板フィルム
位相差板フィルムは、光が前記位相差板フィルムを透過することにより、入射した前記光の位相に変化を与える。位相差板フィルムが1/2波長板フィルムである場合は、入射した右円偏光は左円偏光に、入射した左円偏光は右円偏光に、のように、入射してきた光の円偏光方向を逆転させることができる。
このような位相差板フィルムには、複屈折性を有するフィルム材料を用いることができる。1/2波長板フィルムを形成する場合は、複屈折性を有する材料の膜厚を調整し、1/2波長の位相差を発生できる厚さに形成すればよい。例えば、PETフィルム、ポリカーボネート、またはセロファンフィルムなどの複屈折性を有するフィルムを用いることができる。PETフィルムを用いた場合、視認性、作業性(貼りやすさ)を考慮すると、厚さは25〜100μmが好ましい。
本形態において、位相差板フィルム32は、パターン状に積層される。前記位相差板フィルム32のパターンは、どのように表示されれば“真”なのか“偽”なのかを事前に決めてあればどのようなパターンでもよいが、観察者が直感的に物品の“真”、“偽”を目視で判定できるようなパターンが形成されていることが好ましい。例えば、図3(b)、図4(b)に示すように「True」、「OK」などの文字でもよく、「○」などの記号でもよい。
3−3.透明な保護層
透明な保護層は、前記偏光板および前記位相差板フィルムを傷つき等から保護し、前記位相差板フィルムの存在をわかりにくくする隠蔽効果を有する。この透明な保護層を透過した光が、前記偏光板および前記位相差板フィルムを通して観察されるので、透明な保護層には、傷つきを防止できる機能だけで名はなく、複屈折率が低く、できるだけ透過する光の位相に影響を与えないことが求められる。このような透明な保護層は、ウレタン樹脂、塩酢ビ樹脂、アクリル樹脂などを用いて、コーティング法により形成することができる。透明な保護層の厚さは、前記位相差板フィルムの厚さより厚く、(位相差板フィルムの厚さ+100μm)以下であることが好ましい。前記位相差板フィルムの厚さより薄いと、位相差板フィルムの隠蔽効果が低下する。また、(位相差板フィルムの厚さ+100μm)以下以上だと割れが発生しやすくなる。
4.真偽判定体
真偽判定に、本形態の真偽判定具を用いる真偽判定体は、特定の円偏光を反射すればよい。
例えば、図3(a)に示すように、入射する自然光に対して、光選択反射層41により、特定の波長の、右または左の円偏光を反射する真偽判定体2を用いることができる。
このような光選択反射層41には、例えば、高分子コレステリック液晶を用いることができる。必要に応じて、カイラル剤および紫外線重合開始剤を含んでいても良い。
また、光選択反射層として、上記のコレステリック液晶層だけでなく、例えば、見る角度によって色が変化する顔料を用いる、蒸着薄膜を用いる、もしくは二色性色素を用いることにより構成することができる。見る角度によって色が変化する顔料としては、高屈折率の酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄などの層と、低屈折率のマイカ等の層を積層したパール顔料を例示することができ、具体的には、( 株) 資生堂製の商品名; インフィニットカラーや、メルク社( 独国) 製の商品名; イリオジン等が入手可能である。蒸着薄膜はアルミニウム等の金属やそのほかの素材を気相法により薄膜として形成したもので、水面に浮かんだ油の薄膜のようないわゆる干渉色を示すものである。二色性色素は、分子軸の方向によって光の吸収性を相違する長鎖色素分子からなり、例えば、色素分子の分子軸の方向に対して法線方向の光成分は吸収性がほぼなく光を透過するのに対して、分子軸の方向に対して平行方向の光成分は吸収性を有し、光を透過しない性質を有するもので、アントラキノン系、アゾ系、もしくはビスアゾ系の色素を例示することができる。
また、図4(a)に示すように、第1の光選択反射層43、1/2波長板の機能を有する基材45、および第2の光選択反射層44を有する真偽判定体2を用いることができる。前記真偽判定体2は、入射する自然光に対して、第1の光選択反射層43により特定の波長の右円偏光を反射し、第1の光選択反射層43により前記特定の波長とは異なる波長の右円偏光を反射し、1/2波長板の機能を有する基材45を透過することで円偏光の方向が逆転する。この真偽判定体2は、全体の機能として特定の波長の右円偏光と、前記特定の波長とは異なる波長の左円偏光を反射する。
前記第1の光選択反射層、および前記第2の光選択反射層には、前記光選択反射層に用いる材料と同様のものを用いることができる。
真偽判定体2は、不要な光の反射を防ぐために、真偽判定体2の反射面と反対側に光吸収層を有していても良い。前期光吸収層により、不要な光の反射が減少し、真偽判定が容易になる。
真偽判定体2は、更なるセキュリティー性を向上するために、真偽判定体2の反射面と反対側に、パターン状に形成された反射層を有していてもよく、図5(a)、(b)に示すように、真偽判定体2の反射面と反対側に、ホログラム層を有していてもよい。さらに、前記ホログラム層の反射層がパターン状に形成されていても良い。
〔実施例1〕
300μmの厚さの白色のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを2枚貼り合わせた枠体を用い、前記2枚のPETフィルム間に円偏光板を固定した。円偏光板は、直線偏光フィルムに、1/4波長板の光学軸を、前記直線偏光フィルムの吸収軸に対し+45度で貼り合わせて作製した。位相差板フィルムとして、「True」の文字状に形成した厚さ25μmのセロファンフィルムを、接着剤により、前記右円偏光板の観察者と反対側に貼り付けた。さらに、印刷法、コーティング法により透明な保護層を形成して、真偽判定具を作製した。前記透明な保護層は、DICグラフィックス社製THF(テトラヒドロフラン)プライマー、セイコーアドバンス社製SG740 800メジウム、昭和インク工業所社製SE−11(P)メジウム、およびDICグラフィックス社製アクリデックA−801−Pを、それぞれ用いて厚さ25μmになるように、4種類の真偽判定具を形成した。
前記4種類の真偽判定具を用いて、自然光に対して右円偏光の赤色の波長を反射する特性を有する真偽判定体を観察した結果、すべての真偽判定具の透過光観察部において、赤色の背景に、黒色に近い灰色の「True」の文字を確認することができた。反射光に特徴を持たない真偽判定体を観察した結果、真偽判定具の透過光観察部において、情報を確認することができなかった。
〔実施例2〕
300μmの厚さのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを2枚貼り合わせた第1の透過光観察部と第2の透過光観察部を有する枠体を用い、前記2枚のPETフィルム間に円偏光板を固定した。第1の透過光観察部に固定した円偏光板には、直線偏光フィルムに1/4波長板の光学軸を、前記直線偏光フィルムの吸収軸に対し+45度で貼り合わせた右円偏光板を用いた。第2の透過光観察部に固定した円偏光板には、直線偏光フィルムに1/4波長板の光学軸を、前記直線偏光フィルムの吸収軸に対し−45度で貼り合わせた左円偏光板を用いた。第1の透過光観察部には、位相差板フィルムとして、「O」の文字状に形成した厚さ25μmのセロファンフィルムを、接着剤により、前記右円偏光板の観察者と反対側に貼り付けた。さらに、保護層を形成して、真偽判定具を作製した。第2の透過光観察部には、位相差板フィルムとして、「K」の文字状に形成した厚さ25μmのセロファンフィルムを、接着剤により、前記右円偏光板の観察者と反対側に貼り付けた。さらに、透明な保護層を形成して、真偽判定具を作製した。第1の透過光観察部および。第2の透過光観察部に形成した透明な保護層は、実施例1と同様に4種類の材料を用いて形成した。
前記4種類の真偽判定具を用いて、自然光に対して右円偏光の赤色の波長と左円偏光の青色の波長とを反射する特性を有する真偽判定体を観察した。その結果、すべての真偽判定具の第1の透過光観察部において、赤色の背景に、青色の「O」の文字を確認することができた。また、すべての第2の透過光観察部において、青色の背景に、赤色の「K」の文字を確認することができた。反射光に特徴を持たない真偽判定体を観察した結果、真偽判定具の第1の透過光観察部、第2の透過光観察部ともに、情報を確認することができなかった。
1 真偽判定具
10 透過光観察部
11 第1の透過光観察部
12 第2の透過光観察部
20 枠体
31、33、34 円偏光板
32 位相差板フィルム
35 透明な保護層
2 真偽判定体
41 光選択反射層
42 基材
43 第1の光選択反射層
44 第2の光選択反射層
45 基材(1/2波長板)
3 ホログラム層

Claims (4)

  1. 真偽判定対象となる物品が真なのか偽なのかを目視で直的に判定する判定具であって、前記判定具は前記物品を観察するための透過光観察部を備えており、前記透過光観察部は、右円偏光板または左円偏光板、前記右円偏光板または前記左円偏光板の一方の面側に設けられ、前記物品からの反射光が特定の波長を有し特定の円偏光性を有する光の場合に直感的な真偽判定が可能となる文字または記号等のパターンとして認識し得る形状に形成された位相差板フィルム、前記位相差板フィルムを覆う透明な保護層をこの順で有することを特徴とする真偽判定具。
  2. 前記位相差板フィルムが、1/2波長板フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の真偽判定具。
  3. 前記透過光観察部は、右円偏光板、前記右円偏光板の一方の面側に設けられ、前記物品からの第1の反射光が特定の波長を有し特定の円偏光性を有する光の場合に直感的な真偽判定が可能となる文字または記号等のパターンとして認識し得る形状に形成された位相差板フィルム、前記位相差板フィルムを覆う透明な保護層をこの順番で有する第1の透過光観察部、ならびに、左円偏光板、前記左円偏光板の一方の面側に設けられ、前記物品からの第2の反射光が前記第1の反射光と異なる特定の波長を有し特定の円偏光性を有する光の場合に直感的な真偽判定が可能となる文字または記号等のパターンとして認識し得る形状に形成された位相差板フィルム、前記位相差板フィルムを覆う透明な保護層をこの順番で有する第2の透過光観察部、を備えることを特徴とする請求項1記載の真偽判定具。
  4. 前記第1の透過光観察部の位相差板フィルムと、前記第2の透過光観察部の位相差板フィルムとが、1/2波長板フィルムであることを特徴とする請求項3に記載の真偽判定具。
JP2014132100A 2014-06-27 2014-06-27 真偽判定具 Active JP6458370B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014132100A JP6458370B2 (ja) 2014-06-27 2014-06-27 真偽判定具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014132100A JP6458370B2 (ja) 2014-06-27 2014-06-27 真偽判定具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016010857A JP2016010857A (ja) 2016-01-21
JP6458370B2 true JP6458370B2 (ja) 2019-01-30

Family

ID=55227911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014132100A Active JP6458370B2 (ja) 2014-06-27 2014-06-27 真偽判定具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6458370B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017199554A1 (ja) 2016-05-19 2017-11-23 株式会社デンソー 蓄冷蒸発器およびそれを備える車両用冷凍サイクル装置
US11442211B2 (en) 2017-09-22 2022-09-13 Zeon Corporation Viewer for determination of authenticity
WO2020121791A1 (ja) * 2018-12-11 2020-06-18 日本ゼオン株式会社 真正性判定用のビュワー及びその製造方法、識別媒体の真正性の判定方法、並びに、真正性判定用セット

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003231380A (ja) * 2002-02-12 2003-08-19 Nhk Spring Co Ltd 対象物の識別媒体及び識別方法
JP4866129B2 (ja) * 2006-04-03 2012-02-01 日本発條株式会社 識別媒体、識別方法および識別装置
JP2008203557A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Dainippon Printing Co Ltd 真贋判別具
DE102008029638A1 (de) * 2008-06-23 2009-12-24 Giesecke & Devrient Gmbh Sicherheitselement
JP2016009082A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 大日本印刷株式会社 真偽判定具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016010857A (ja) 2016-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5512969B2 (ja) 識別媒体、識別媒体の製造方法、物品および識別媒体の識別方法
JP5231163B2 (ja) 識別媒体および物品
JP4335352B2 (ja) 偽造防止体及び偽造判別方法
AU2016201176B2 (en) Forgery-proof medium and verification method
CA2788413C (en) Security element with expanded color-shift effect and additional thermochromic function
US20130208226A1 (en) Discrimination medium and production method therefor
JP2004338257A (ja) 対象物の識別媒体及び識別方法
JPWO2006068180A1 (ja) 識別媒体、識別媒体を備えた物品、識別方法および識別装置
JP5381023B2 (ja) 画像形成体
JP6458370B2 (ja) 真偽判定具
JP5181567B2 (ja) 標識素子、標識化物品及び判別方法
JP2013109129A (ja) 偽造防止用表示体、その貼着ラベル、転写箔及び真偽判定方法
JP2008203557A (ja) 真贋判別具
JP2007093675A (ja) 真贋判定用媒体
JP6478015B2 (ja) 真偽判定具
JP2008139509A (ja) 積層体、粘着ラベル、記録媒体、ラベル付き物品及び判別方法
JP6455058B2 (ja) 真偽判定具
JP2005301093A (ja) 真偽判定用媒体、真偽判定用媒体ラベル、真偽判定用媒体転写シート、真偽判定可能なシート、および真偽判定可能な情報記録体
JP2016009082A (ja) 真偽判定具
JP6511742B2 (ja) 真偽判定具
JP2009029127A (ja) 真偽判定体用転写箔と真偽判定体
JP4515065B2 (ja) 真偽判定用媒体、真偽判定用媒体ラベル、真偽判定用媒体転写シート、真偽判定可能なシート、および真偽判定可能な情報記録体
JP2016012161A (ja) 真偽判定具
JP2006058356A (ja) 真偽判定用媒体、真偽判定可能な基材、真偽判定用媒体ラベル、および真偽判定用媒体転写シート
JP5157057B2 (ja) 色情報内在シート、検証具並びに色情報の検証方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6458370

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150