JP6457754B2 - 投影リソグラフィのための照明光学ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、照明視野を照明光で照明するための投影リソグラフィのための照明光学ユニットに関する。本発明は、更に、そのような照明光学ユニットを含む光学系、及びそのような光学系を含む投影露光装置に関する。本発明は、更に、ナノ又は微細構造化構成要素のためのリソグラフィ生成方法に関する。最後に、本発明は、そのような方法によって生成される構成要素に関する。
冒頭に言及したタイプの照明系は、WO 2007/093433 A1、WO 2005/083512 A2、及びWO 2011/157601 A2から公知である。厳しい投影タスクでは、照明視野にわたる照明光特性に目標を定めて影響を及ぼすことができることが望ましい。汎用タイプの照明系では、これは可能ではなく、又は高額な経費を費やしてのみ可能である。
WO 2007/093433 A1 WO 2005/083512 A2 WO 2011/157601 A2 US 7,414,781 WO 2009/141033 A1 EP 0 851 304 A DE 10 2005 026 628 A1 DE 10 2007 055 096 A1
本発明の目的は、照明視野にわたる照明強度に目標を定めてかつ照明角度依存態様で影響を及ぼすことができるような冒頭に言及したタイプの照明光学ユニットを開発することである。
本発明により、この目的は、請求項1に指定の特徴を含む照明光学ユニットを用いて達成される。少なくとも1つの変位可能照明角度変更ユニットを含む本発明による照明角度変更デバイスは、ラスター配置に対する少なくとも1つの変位可能照明角度変更ユニットの相対変位を用いて、照明光に対する照明角度変更デバイスの偏向効果全体への目標を定めた影響を可能にする。ラスター配置に対する変位可能照明角度変更ユニットの相対位置に基づいて、物体変位方向に対して垂直な偏向平面内の最小偏向角とこの偏向平面内の最大偏向角との間の範囲で特定の偏向効果がもたらされる。これは、目標を定めた、投影リソグラフィに向けて最適化された照明の事前定義が、例えば、事前定義された偏向効果を用いて可能であるように、目標を定めた偏向効果の事前定義に対して使用することができる。変位可能照明角度変更ユニットによってもたらすことができる偏向平面内の偏向角は、例えば、最大で3°又は50mradである。偏向平面内の最大偏向角と最小偏向角の間で、例えば、30mradの偏向角変化を変位可能照明角度変更ユニットによってもたらすことができる。偏向角変化は、例えば、変位可能照明角度変更ユニットが、別のユニットの偏向効果を正確に補償し、それによって両方のユニットの結果としてちょうど何の偏向効果も生じないような大きさを有することができる。最大に設定することができる偏向角の大きさは、ラスター配置の最大許容角度に依存する可能性がある。この角度は、偏向平面に対して垂直である平面であって物体変位方向を含む平面内のものとは異なる値を偏向平面内で有することができる。照明角度変更デバイスの光学的有効面、特に角度変更部分は、平面として成形することができ、球面として成形することができ、非球面として形成することができ、又は自由曲面として成形することができる。光学自由曲面構成の例は、US 7,414,781に見出すことができる。照明光学ユニットの一部は、マイクロミラーアレイ(多ミラーアレイ、MMA)とすることができ、このアレイが有する互いに独立して傾斜可能な個々のミラーを使用することにより、照明光学ユニットのラスター配置上の照明光強度分布を予め定めることができ、これは、次に、照明光学ユニットを用いて照明視野を照明するための照明角度分布に変換される。マイクロミラーアレイの対応する使用の一例は、WO 2011/157601 A2に示されている。偏向平面内での異なる偏向角による照明光の偏向は、照明角度変更デバイスの少なくとも2つの角度変更部分内で達成することができる。照明角度変更デバイスは、少なくとも2つの角度変更部分内で絶対値において異なる静的偏向角を生成することができる。照明角度変更デバイスを用いて、偏向角の連続的又はそうでなければ非連続的、特に離散スペクトルを発生させることができる。
照明角度変更デバイスは、照明光が偏向平面内で異なって偏向される2つよりも多い角度変更部分を有する少なくとも1つの照明角度変更ユニットを含むことができる。照明角度変更デバイス上の照明光の入射場所に基づいて、偏向効果を連続的に変化させることができる。
照明角度変更デバイスによって物体変位方向に対して垂直な偏向平面内でもたらされる異なる偏向角は、絶対角度値に関して等しく、その方向においてのみ異なるもの、例えば、+β、−βとすることができる。これに代えて、異なる偏向方向に異なる絶対角度値、例えば、+β、−β/2で偏向をもたらすことができる。照明角度変更デバイスの更に別の変形では、2つよりも多い異なる偏向角をもたらすことができる。特に、照明角度変更デバイスにより、一連の異なる偏向角をもたらすことができる。
照明角度変更デバイスは、ちょうど1つの照明角度変更ユニット、すなわち、変位可能照明角度変更ユニットを含むことができる。
照明角度変更ユニットは、ラスター配置に対して並進及び/又は回転で変位可能なものとすることができる。従って、「変位可能」という表現は、並進及び回転の6つの自由度に関する変位を含む。これらの自由度のうちのちょうど1つの自由度が使用される変位、又はこれらの自由度のうちの1つよりも多く、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、又は6つ全ての自由度が使用される変位も可能である。2つの座標が偏向平面を張り、1つの座標が物体変位方向によって予め定められる直交座標系では、変位は、第1の座標(x)の方向の並進、第2の座標(y)の方向の並進、第3の座標(z)の方向の並進、第1の座標(x)の回りの回転、第2の座標(y)の回りの回転、及び/又は第3の座標(z)の回りの回転によって相応にもたらすことができる。
請求項2に記載の変位可能照明角度変更ユニットと更に別の照明角度変更ユニットとを含む照明角度変更デバイスでは、一例として、物体変位方向に対して垂直な偏向平面内に第1の一定な偏向角を固定的に事前設定することができる。次に、この事前設定された偏向角は、変位可能照明角度変更ユニットを用いて必要に応じて調整することができる。照明光には、最初に変位可能照明角度変更ユニットによって影響を及ぼすことができ、又は代替の実施形態においては、同じく最初に更に別の照明角度変更ユニットによって影響を及ぼすことができる。2つの照明角度変更ユニットは、互いに変更可能な距離にある2つのレンズ要素とすることができる。互いに対して変位可能な照明角度変更ユニットは、照明光のビーム経路に対して横断方向に変位可能な楔構成要素とすることができる。
請求項3に記載の実施形態は、比較的少ない構造経費に関連付けられる。そのような静的照明角度変更ユニットの変形は、WO 2007/093433 A1に記載されている。これに代えて、両方の照明角度変更ユニットを変位可能ユニットとして具現化することができる。上記に既に与えた説明は、用語「変位可能性」に対しても当てはまる。
請求項4に記載の実施形態は、それぞれの偏向角に対して変更可能な照明パラメータの微細な事前定義を可能にする。
照明角度変更デバイスは、照明光が偏向平面内で異なって偏向される2つよりも多い角度変更部分を含むことができる。照明角度変更デバイス上の照明光の入射場所に基づいて、偏向効果を連続的に変化させることができる。
請求項5に記載の相対的な偏向効果は、変位可能照明角度変更ユニットを用いた合計偏向効果への微細な影響を可能にする。この影響は、偏向平面内の更に別の照明角度変更ユニットの偏向効果の減衰及び/又は増幅に存在することができる。変位可能照明角度変更ユニットは、1つの角度変更部分内で偏向平面内の更に別の照明角度変更ユニットの偏向効果を減衰させ、別の角度変更部分内で偏向平面内の更に別の照明角度変更ユニットの偏向効果を増幅することも可能である。これに代えて、変位可能照明角度変更ユニットの最大偏向効果を更に別の照明角度変更ユニットの最大偏向効果よりも大きくすることができる。これに代えて、変位可能照明角度変更ユニットは、更に別の照明角度変更ユニットと同じ最大偏向効果を有することができる。2つの照明角度変更ユニットの互いに対するニュートラル位置では、次に、偏向効果の相互補償が生じることができる。
請求項6に記載のルーフエッジプリズム実施形態は、WO 2007/093433 A1において照明角度変更ユニットに関して記載されている。ルーフエッジプリズムとして具現化された少なくとも1つの照明角度変更ユニットは、ラスター配置の使用開口全体にわたって延びることができる。円柱レンズ要素実施形態の場合には、円柱レンズ要素として具現化された少なくとも1つの照明角度変更ユニットの偏向効果は、連続的に変化する。円柱レンズ要素として具現化された少なくとも1つの照明角度変更ユニットも、ラスター配置の使用開口全体にわたって延びることができる。サドル面構成要素は、縁部に向けて先細の楔形の推移(course)と中心に向けて先細の楔形の推移との間で交替する推移を中心の周りで周方向に有し、周方向の変化は、例えば、各場合に90°毎に発生することができる。
照明角度変更ユニットとしての楔体は、光軸に向けて、すなわち、照明ビーム経路内の中心の個々の光線のビーム経路に向けて先細のものとして、又は外側に向けて先細のものとして具現化することができる。
複数の照明角度変更ユニットが使用される場合には、全ての照明角度変更ユニットは、同じタイプのものとすることができ、すなわち、例えば、ルーフエッジプリズム及び/又は円柱レンズ要素として具現化することができる。少なくとも2つの照明角度変更ユニットが、異なるタイプのものとして、例えば、ルーフエッジプリズムと円柱レンズ要素の組合せとして具現化される照明角度変更デバイスの実施形態が可能である。これに代えて又はこれに加えて、照明角度変更デバイスのうちの1つ又は照明角度変更ユニットのうちの1つは、例えば、WO 2009/141033 A1及びEP 0 851 304 Aに記載されているアルバレスマニピュレータとして具現化することができる。
照明角度変更デバイスは、照明光のビーム経路内でラスター配置の上流に配置することができる。この場合に、特に、ラスター配置上への照明光の入射角に対するラスター配置の非線形的な影響を照明角度変更デバイスの対応する設計を用いて目標を定めて利用することができる。
照明角度変更デバイスは、これに代えて又はこれに加えて、照明光のビーム経路内で照明視野の上流に置かれた視野中間平面に配置することができる。視野中間平面は、照明光のビーム経路内でラスター配置の下流に配置することができる。従って、例えば、1つの照明角度変更ユニットが、照明光のビーム経路内でラスター配置の上流に配置され、別の照明角度変更ユニットが、照明光のビーム経路内でラスター配置の下流の視野中間平面に配置される照明角度変更デバイスの配置が可能である。
照明角度変更デバイスは、各々が少なくとも1つの曲面を有し、照明光のビーム経路と垂直に互いに対して変位可能な様式で配置された2つの屈折光学板を含むことができる。照明光が通過する板の両方の面を湾曲様式に具現化することも可能である。
照明角度変更デバイスの2つの屈折光学板は、物体変位方向と平行に及び/又は物体変位方向と垂直に互いに対して変位可能であるものとして具現化することができる。この変位は、各場合に照明光のビーム経路に対して垂直又は横断方向に達成される。
2つの屈折光学板は、同一の高さプロフィールを有する曲面を用いて具現化することができる。
照明角度変更デバイスの2つの屈折光学板は、互いに対する2つの板のちょうど1つの相対変位位置において2つの光学板の間に均一なサイズの空隙が存在するように互いに対面する曲面を用いて具現化することができる。
曲面の高さプロフィールは、物体変位方向に対して垂直な偏向平面内で多項式関数に従うとすることができる。高さプロフィールは、例えば、放物線状のものとすることができる。これに代えて、照明角度変更デバイスの屈折光学板の曲面の高さプロフィールは、物体変位方向に対して垂直な偏向平面内で3次の多項式に従うとすることができる。
屈折光学板の曲面の高さプロフィールは、物体変位方向に対して垂直な偏向平面内で波形様式に具現化され、例えば、余弦関数に従うとすることができる。
屈折光学板の曲面の高さプロフィールは、偏向平面に対して垂直な平面内で線形の推移又は一定の推移を有することができる。
互いに対面する曲面を有する2つの屈折光学板は、互いに対する2つの板の相対変位位置において、2つの板の間に偏向平面内で、照明光のビームの中心で最大であり、ビームの縁部に向う両方の側に向けて単調に、特に線形に縮小する空隙が存在するように具現化することができる。
互いに対面する曲面を有する2つの屈折光学板は、互いに対する2つの板の相対変位位置において、偏向平面と垂直な2つの板の間に空隙が存在するように具現化することができ、この空隙は、照明光のビームの一方の縁部から照明光のビームの他方の縁部に向けて単調に、厳密に単調に、特に、線形に増加又は減少する。
一般的に、照明光のビームによって使用される板面の上の空隙の厚みの推移は、2つの板の相対変位位置において空隙を境界付ける板面の面トポグラフィの差によって与えられる。この場合に、空隙厚dは、次式のように書くことができる。
d(x,y,a,b)=F1(x,y)−F2(x+a,y+b)
この場合に、F1及びF2は、それぞれの板面のトポグラフィを記述する関数である。
aは、2つの板の互いに対するx方向の相対変位である。
bは、2つの板の互いに対するy方向の相対変位である。
x及びyは、照明光のビームによって使用される板面を張る座標である。x及びyは、照明光の伝播方向と垂直に延びている。
請求項7に記載の照明角度変更ユニットとしての楔体の構成は、偏向平面に対して垂直な平面内の不適切に強い偏向効果を回避する。それによって偏向平面に対して垂直なラスター配置の異なるチャネルの間の望ましくないチャネルクロストークが回避される。勾配の絶対値|dy/dx|は、少なくとも2.5又は少なくとも3とすることができ、かつ同じく更に大きくすることができる。
請求項8に記載の実施形態は、照明角度変更デバイスの合計偏向効果の望ましい変更以外に、照明光学ユニットの照明光誘導効果の中に更に別の外乱変化が導入されないようにすることができる。変位可能照明角度変更ユニットは、特に、照明光学ユニットの光軸の回りに回転可能であるものとして具現化することができる。特に、照明角度変更デバイスによる偏向の変更において、連続的に変更可能な変化を達成することができる。
請求項9に記載の変位ドライブは、ラスター配置に対する変位可能照明角度変更ユニットの自動変位を可能にする。変位ドライブによる変位は、照明光のビーム方向に沿って達成することができる。これに代えて又はこれに加えて、変位ドライブによる変位は、上述の変位方向に対して横断方向のもの、例えば、照明光学ユニットの光軸に対して半径方向のものとすることができる。変位ドライブは、6つの可能な自由度のうちの少なくとも1つに関する変位、又はそうでなければ複数の自由度に関する変位をもたらすことができる。変位ドライブは、特に、用語「変位」に関連して上記に既に説明した全ての変位変形を可能にすることができる。
請求項10に記載の測定デバイスは、照明パラメータをモニタすること、例えば、設定される照明角度分布、すなわち、照明設定をモニタすること、及び発生する可能性があるドリフト効果を測定することを可能にする。一例として、少なくとも1つの視野次元にわたって依存態様のテレセントリック性値は、照明パラメータとして測定することができる。使用することができるテレセントリック性値測定デバイスは、例えば、DE 10 2005 026 628 A1及びDE 10 2007 055 096 A1に記載されている。
請求項11に記載の装置は、例えば、測定照明パラメータの実際の値を予め定められた望ましい値と比較して追跡することができるように、照明角度変更デバイスの調整された設定を可能にする。
一例として、測定デバイスと、制御/調整ユニットと、変位ドライブとを相応に含む照明光学ユニットを用いてフィードフォワード補正を達成することができる。この目的のために、この設定された照明設定の場合に、照明視野にわたって、照明パラメータ、例えば、テレセントリック性値が如何に変化するかを決定するのに予備較正測定が使用される。対応する照明設定が投影作動中に設定されると直ちに、変位可能照明角度変更ユニットは、補正される照明パラメータ、例えば、テレセントリック性値が、上述の照明設定が設定されている場合の較正測定からもたらされる変化に従って補正される位置まで制御された態様でもたらされる。この作動モード「フィードフォワード補正」の場合には、投影作動中に測定デバイスが作動することが絶対に必要なわけではない。更に、変位ドライブに信号接続した制御ユニットが使用されるだけで十分である。調整機能は必要ではない。
これに代えて又はこれに加えて、照明光学ユニットの調整された作動に向けて、測定デバイスと、制御/調整ユニットと、変位ドライブとを含む対応する照明光学ユニットを使用することができる。この場合に、生成作動中に、照明パラメータ、例えば、テレセントリック性値は、測定デバイスを用いてモニタされ、かつ変位ドライブの対応する調節によって制御/調整ユニットを用いて再調節される。この目的のために、測定デバイスを用いて測定された実際の照明パラメータが、予め定められた望ましい照明パラメータと比較され、変位ドライブを駆動するための制御信号が、この比較値に依存して発生される。
照明角度変更デバイスが、互いに隣接するかつ屈折光学板として具現化された2つの照明角度変更ユニットを含む限り、これらの2つの板は、互いに対面する曲面を有することができる。互いから離れる方向に向く面は、平面様式に具現化することができる。そのような照明角度変更デバイスの変形では、照明角度変更に有効な光学曲面は、互いから離れる方向に向く態様に配置することができる。照明角度変更デバイスの更に別の変形では、光学平面は、光学曲面、例えば、球面で置換することができる。これは、特に、照明光のビーム方向に対して横断方向の変位を受けない照明角度変更ユニットに使用することができる。
請求項12に記載の光学系の利点、請求項13に記載の投影露光装置の利点、請求項14に記載の生成方法の利点、及び請求項15に記載の微細構造化構成要素又はナノ構造化構成要素の利点は、本発明による照明光学ユニットを参照して既に上述したものに対応する。
本発明の例示的実施形態を図面を参照して下記でより詳細に説明する。
マイクロリソグラフィ投影露光装置内で2段ラスター配置を含むラスターモジュールの上流に照明角度変更デバイスを含む本発明による照明系を通る略子午断面図である。 照明光学ユニットを通じて案内される照明光に対して偏向平面内で影響を及ぼす変位可能照明角度変更ユニットが第1の照明角度変更ユニットと比較してより小さくかつ反対の偏向効果を有するルーフエッジプリズムとして具現化された照明角度変更デバイスの2つの照明角度変更ユニットを互いに対する第1の相対位置に例示する図1に記載の照明系の照明光学ユニットからの略抜粋図である。 変位可能照明角度変更ユニットが、例示する偏向平面内でニュートラル位置に存在し、すなわち、照明光に対して偏向効果を持たない場合の2つの照明角度変更ユニットの互いに対する相対位置決めを有する図2に記載の照明角度変更デバイスを示す図である。 図2に記載の相対位置にある照明角度変更ユニットを含む照明角度変更デバイスの偏向効果を示す概略図である。 図3に記載の相対位置にある照明角度変更ユニットを含む照明角度変更デバイスの偏向効果を示す概略図である。 照明角度変更ユニットが、楕円形に湾曲した様式で成形された屈折面を有する円柱レンズ要素として具現化されたラスターモジュールの上流の照明角度変更デバイスの更に別の変形を示す図2と類似の図である。 図3に記載の照明角度変更ユニットの相対位置にあり、すなわち、ニュートラルな変位可能照明角度変更ユニットを有する図6に記載の照明角度変更デバイスを示す図である。 照明光が通過する変位可能照明角度変更ユニットが更に別の照明角度変更ユニットよりも小さい絶対偏向効果を有し、2つの照明角度変更ユニットの偏向効果が互いに強め合うルーフエッジプリズムとして具現化された照明角度変更ユニットを含む照明角度変更デバイスの更に別の実施形態を示す図2と類似の図である。 変位可能照明角度変更ユニットがニュートラル位置にある場合の図8に記載の照明角度変更デバイスを示す図3と類似の図である。 照明角度変更ユニットが前と同じく円柱レンズ要素として具現化され、更に別の照明角度変更ユニットが変位可能照明角度変更ユニットと比較してより強い偏向効果を有し、2つの照明角度変更ユニットの偏向効果が互いに強め合う照明角度変更デバイスの更に別の実施形態を示す図8と類似の図である。 変位可能照明角度変更ユニットがニュートラル位置にある場合の図10に記載の照明角度変更デバイスを示す図3と類似の図である。 視野中間平面の例に基づいて例示する図1に記載のラスターモジュールと照明光をラスターモジュールから照明視野に伝達するための下流の伝達光学ユニットとを示す概略図である。 図12に例示する2つのチャネルによって照明視野に発生された照明視野依存の照明角度強度分布を示す詳細図である。 図1に記載の照明角度変更デバイスの2つの照明角度変更ユニットの相対位置決めに依存して設定可能である照明視野の視野高さにわたるテレセントリック性値の変形を示す図である。 光源と2段ラスター配置を含むラスターモジュールとの間に例示した図1に記載の照明光学ユニットの代わりに使用することができる照明光学ユニットの更に別の実施形態を通る非常に概略的な子午断面図である。 2つのレンズ要素を含む照明角度変更デバイスを1つのレンズ要素として組み合わせた態様で略示した図15に記載の照明光学ユニットの設定変形を示す図15と類似の図である。 2つのレンズ要素を含む照明角度変更デバイスを1つのレンズ要素として組み合わせた態様で略示した図15に記載の照明光学ユニットの設定変形を示す図15と類似の図である。 2つのレンズ要素を含む照明角度変更デバイスを1つのレンズ要素として組み合わせた態様で略示した図15に記載の照明光学ユニットの設定変形を示す図15と類似の図である。 図15に記載の照明光学ユニットにおける照明角度変更デバイスの更に別の実施形態を示す図15と類似の図である。 図19に記載の相対位置と比較して照明光学ユニットの光軸の回りに90°だけピボット回転されたラスターモジュールに対する更に別の相対位置にある図19に記載の照明角度変更デバイスを示す図である。 振幅の視野プロフィールが物体視野の2つの拡張次元xとyで指定される図19及び図20に記載の照明角度変更デバイスによって発生される偏向角βへの物体視野にわたる強度の視野プロフィールの振幅Aの依存性を略例示する図である。 図19に記載の照明角度変更デバイスの相対位置を示す平面図である。 図19に記載の照明角度変更デバイスと図20に記載の照明角度変更デバイスとの中間の相対位置を示す平面図である。 図20に記載の照明角度変更デバイスの相対位置を示す平面図である。 図19及び図20に記載の照明角度変更デバイスの屈折面を示す斜視図である。 順次入射を受ける構成要素を平面図内に略示目的で互いに横並びに示す図15に記載の照明光学ユニットのマイクロミラーアレイ(多ミラーアレイ、MMA)を有する図19に記載の照明角度変更デバイス上への2つの入射例を示す図である。 順次入射を受ける構成要素を平面図内に略示目的で互いに横並びに示す図15に記載の照明光学ユニットのマイクロミラーアレイ(多ミラーアレイ、MMA)を有する図19に記載の照明角度変更デバイス上への2つの入射例を示す図である。 照明光のビーム方向の平面図に例示した照明角度変更デバイスの更に別の変形を示し、ラスターモジュールの入射側の面を更に示す図である。 図28に記載のものと比較して逆の偏向効果を有する2つの照明角度変更ユニットを示す図28と類似の図である。 照明角度変更デバイスの更に別の変形を示す図28と類似の図である。 図15に記載の照明光学ユニットのラスターモジュールの上流の図28及び図29に記載のタイプの照明角度変更デバイスによる照明角度変更ユニットの異なる相対位置を示す図19と類似の図である。 図15に記載の照明光学ユニットのラスターモジュールの上流の図28及び図29に記載のタイプの照明角度変更デバイスによる照明角度変更ユニットの異なる相対位置を示す図19と類似の図である。 図32に記載の照明角度変更デバイスの配置変形を示す図である。 図32に記載の照明角度変更デバイスの配置変形を示す図である。 照明視野の上流の視野中間平面内の照明角度変更ユニットの更に別の配置変形を有する図1と類似の照明系の図である。 照明光のビーム経路と垂直に互いに対して変位可能な様式で配置された反射光学板を含む照明角度変更デバイスの更に別の実施形態を示す図である。 2つの板の一方が他方に対して物体変位方向と平行に変位した2つの板の互いに対する変位位置にある図36に記載の実施形態を示す図である。 各場合に図36及び図37に記載の実施形態の2つの板の物体変位方向と平行な互いに対する相対変位に依存する照明視野の視野高さに対するテレセントリック性値の様々な変化を示す図14と類似の図である。 図36及び図37に記載のものと類似の照明角度変更デバイスの更に別の実施形態の2つの板の一方の高さプロフィールであって、視野高さに対して余弦関数に従う推移を有する高さプロフィールを示す図である。 プロフィールを有する、すなわち、湾曲した板面の平面図内に見られる図39に記載の板の高さプロフィールを示す図である。 物体変位方向と垂直に互いに対して変位可能な様式で配置された2つの屈折光学板を含む照明角度変更デバイスの更に別の実施形態を示す図37と類似の図である。 物体変位方向に対して垂直な変位の後の互いに対する変位位置にある図41に記載の2つの板を示す図である。 図42に記載の位置にある2つの板の間の空隙の照明視野にわたる視野高さに依存する変化を示す図である。 図43に記載の空隙変化に起因してもたらされるテレセントリック性値をここでもまた視野高さに対してプロットした図である。 図36に記載のものと図41に記載のものとの組合せに対応する照明角度変更デバイスの更に別の実施形態の2つの板の一方の曲面の面形状を示す図40と類似の高さプロフィールに示す図である。 図45に記載の板を含む照明角度変更デバイスを用いてこれらの板がゼロ位置から進んで物体変位方向と垂直に互いに対して変位した場合に発生される視野高さに対するテレセントリック性値のプロフィールを示す図である。 図45に記載の板を含む照明角度変更デバイスを用いてこれらの板がゼロ位置から進んで物体変位方向と平行に互いに対して変位した場合に発生される視野高さに対するテレセントリック性値のプロフィールを示す図である。 図45に記載の板を含む照明角度変更デバイスを用いてこれらの板がゼロ位置から進んで物体変位方向に対して垂直と平行の両方に互いに対して変位した場合に発生される視野高さに対するテレセントリック性値のプロフィールを示す図である。 板がゼロ位置から進んで物体変位方向と垂直に互いに対して変位して視野高さと平行な板座標に対する空隙のV字形変化をもたらす照明角度変更デバイスの更に別の実施形態の2つの板の間の空隙を通る断面を示す図である。 図49に記載の照明角度変更デバイスの場合の空隙のV字形変化を示す図である。 図49に記載の2つの板の相対位置にある照明角度変更デバイスの場合の視野高さに対するテレセントリック性値のプロフィールを示す図である。 図37及び図42に記載のものと類似の照明角度変更デバイスの更に別の実施形態の板の面形状を示す図40と類似の高さプロフィール図である。 板がゼロ位置から進んで物体変位方向と平行に互いに対して変位した図52に記載の板を含む照明角度変更デバイスの場合の視野高さと平行な板座標に対する空隙変化を示す図49と類似の図である。 図52に記載の照明角度変更デバイスの板のx及びy方向の与えられた相対変位の場合の視野高さと平行な板座標に対する板の間の空隙変化を示す図である。 図54に記載の空隙変化の場合の視野高さに対するテレセントリック性値のプロフィールを示す図である。 2つのピボット回転可能な平凸円柱レンズ要素を含む照明角度変更デバイスの更に別の実施形態を示す図である。
図1は、ウェーハスキャナとして具現化され、半導体構成要素及び他の微細構造化構成要素の生成に使用されるマイクロリソグラフィ投影露光装置1を略示している。投影露光装置1は、マイクロメートルの数分の1まで細かい分解能を得るために、特に真空紫外領域(VUV)からの光で作動する。
位置関係を明確にするために、図面内では直交xyz座標系を用いている。図1では、x方向は上方に延びている。図1では、y方向は、作図面と垂直にこの平面から飛び出すように延びている。図1では、z方向は右に向けて延びている。
投影露光装置1の走査方向yは、図1及び図2の作図面と垂直に延びている。図1に示す子午断面では、投影露光装置1の全ての光学構成要素は、z方向に沿って延びる光軸2に沿って1列に並ぶ。特に投影露光装置1を小型にするために、光軸2は、いずれかの望ましい態様で折り返すことができることは言うまでもない。その後の図においても、別途記載しない限り、x軸は、図1に記載のx軸と平行に延び、y軸は、図1に記載のy軸と平行に延びている。
全体として5で表記している投影露光装置1の照明系の照明光学ユニットは、レチクル(特に詳細には例示していない)の形態にある転写される構造が配置されたレチクル平面4の物体視野又は照明視野3の定められた照明のためなどに機能する。157nmの作動波長を有するF2レーザが、1次光源6として機能し、このレーザの照明光ビームが、光軸2と同軸に位置合わせされる。他のUV光源、例えば、193nmの作動波長を有するArFエキシマレーザ、248nmnmの作動波長を有するKrFエキシマレーザ、及びより長い又は短い作動波長を有する1次光源も同じく可能である。
光源6から発し、小さい矩形断面を有する光ビームは、最初にビーム拡大光学ユニット7上に入射し、ビーム拡大光学ユニット7は、実質的に平行な光とより大きい矩形断面とを有する射出ビーム8を発生させる。ビーム拡大光学ユニット7は、照明光の干渉を低減するように機能する要素を含むことができる。ビーム拡大光学ユニット7によって実質的に平行にされたレーザ光は、次に、照明光角度分布を発生させるためのコンピュータ発生ホログラムとして具現化された回折光学要素(DOE)9上に入射する。DOE9によって発生された角度分布は、その焦点距離に等しいDOEからの距離のところに位置決めされたフーリエレンズ要素配置又はコンデンサー10を通過する際に、2次元照明光強度分布、すなわち、光軸2と垂直に場所依存する照明光強度分布に変換される。従って、こうして発生された強度分布は、照明系5の照明平面11に存在する。従って、DOE9は、コンデンサー10と共に2次元照明光強度分布を発生させるための光配分デバイスを構成する。
第1の照明平面11の領域内には、フライアイコンデンサーとも呼ぶラスターモジュール13の第1のラスター配置12が配置される。ラスターモジュール13は、光路内にラスターモジュール13の上流に配置された照明角度変更デバイス14と共に照明光の定められた強度分布及び照明角度分布を発生させるように機能する。照明角度変更デバイス14は、照明光ビーム8の偏向角に影響を及ぼす。照明角度変更デバイス14は、照明光ビーム8による入射を順次受ける2つの照明角度変更ユニット14a、14bを含む。照明角度変更デバイス14の光学効果に対しては、下記で様々な例示的実施形態に基づいてより詳細に説明する。
照明平面11に対するフーリエ変換平面である更に別の照明平面15内に、第2のラスター配置16が配置される。2つのラスター配置12、16は、照明系5のフライアイコンデンサー13を構成する。更に別の照明平面15は、照明系5の瞳平面である。
ラスターモジュール13の下流には、視野レンズ要素とも呼ぶ更に別のコンデンサー17が配置される。コンデンサー17は、第2のラスター配置16と共に照明平面11を照明系5の視野中間平面18に結像する。視野中間平面18内には、レチクルマスキング系(REMA)19を配置することができ、レチクルマスキング系19は、照明光強度分布の鮮明な縁部を発生させるための調節可能遮蔽絞りとして機能する。下流のレンズ20は、視野中間平面18をレチクル平面4内に置かれたレチクル、すなわち、リソグラフィ原版上に結像する。レチクル平面4は、走査方向yに断続的又は連続的に変位したウェーハ22a上のウェーハ平面22上に投影レンズ21によって結像される。
第1のラスター配置12は、列と行で配置された個々の第1のラスター要素12aを有する。第1のラスター要素12aは、例えば、2/1というx/yアスペクト比(y:走査方向)を有する矩形開口を有する。第1のラスター要素12aの他の特により高いアスペクト比も可能である。
図1に記載の子午断面は、ラスター列に沿って通る。第1のラスター要素12aは、特に、例えば、正の光パワーを有するマイクロレンズ要素として具現化される。第1のラスター要素12aの矩形形状は、照明視野3の矩形形状に対応する。第1のラスター要素12aは、互いに直接に接する態様で、すなわち、その矩形形状に対応するラスター内で区域充填態様で配置される。第1のラスター要素12aを視野ハニカムとも呼ぶ。
第1のラスター配置12の第1のラスター要素12aの下流の光路内には、それぞれチャネルに割り当てられる態様で第2のラスター配置16の第2のラスター要素16aが配置される。第2のラスター要素16aもまた、特に正の光パワーを有するマイクロレンズ要素として具現化される。第2のラスター要素16aを瞳ハニカムとも呼び、照明平面15内、すなわち、照明系5の瞳平面に配置される。照明平面15は、投影レンズ21の瞳平面に対して共役である。第2のラスター要素16aは、視野レンズ要素17と共に、照明平面11に配置された第1のラスター要素12a、すなわち、視野ハニカムを視野中間平面18に結像する。この場合に、第1のラスター要素12aの像は、視野中間平面18内で重ね合わされる。
図1には概略的にしか例示していないレチクル23をレチクル平面4内に装着するために、同じく概略的にしか例示しておらず、物体変位ドライブ25を用いて走査方向yに変位可能である物体ホルダ24が使用される。ウェーハ22aは、この場合もウェーハ変位ドライブ27を用いて走査方向yに変位可能なウェーハホルダ26によって担持される。両方の変位ドライブ25、27は、走査方向に対して垂直、すなわち、照明光8のビーム方向に対して直角である図1に記載のx方向のホルダ24、26の変位をもたらすことができる。
照明角度変更デバイス14の第1の実施形態を図2から図5を参照して以下に説明する。図2及びそれ以降では、ラスターモジュール13のラスター配置12、16は、たとえ図示する場合であっても、非常に概略的にしか表現していない。
図2から図5に記載の照明角度変更デバイス14は、y軸と平行、すなわち、走査方向と平行に延びるルーフエッジ27、28を有するルーフエッジプリズムとして各々が実施された2つの照明角度変更ユニット14a、14bを含む。ルーフエッジプリズム実施形態は、ラスターモジュール13の使用開口全体にわたって延びている。最初に照明光ビーム8が通過する照明角度変更ユニット14aは、凸ルーフエッジプリズムとして具現化され、下流の照明角度変更ユニット14bは、凹面ルーフエッジプリズムとして具現化される。最初に照明光8が通過する照明角度変更ユニット14aは、静的ユニットとして具現化される。上記下流の照明角度変更ユニット14bは、以下に説明するように、変位可能照明角度変更ユニットとして具現化される。照明角度変更ユニット14aのルーフエッジ27は、入射する照明光ビーム8に対面する。従って、第1の照明角度変更ユニット14aの入射面の最も高い高さを構成するルーフエッジ27は、照明光8が最初に到達するところである。最初に照明光8が通過する静的照明角度変更ユニット14aの射出面は、次に、照明光8が通過する変位可能照明角度変更ユニット14bの入射面と同じく平面として実現される。変位可能照明角度変更ユニット14bの射出面は、同時に、照明角度変更ユニット14bのうちで最小材料厚を有する領域を構成するルーフエッジ28を有する。
照明角度変更ユニット14a、14bは、屈折ユニットを構成し、すなわち、照明光ビーム8に対して透過性を有する。照明角度変更ユニット14a、14bは、VUV光波長に対して高い透過性を有する材料から構成される。
更に別の実施形態(例示していない)では、照明光8は、最初に変位可能照明角度変更ユニット14bを通過し、次に、静的照明角度変更ユニット14aを通過する。従って、2つの照明角度変更ユニット14a、14bは、図2から図5に記載の例を用いて例示する実施形態と比較してその場所が入れ替わる。
更に別の実施形態(例示していない)では、静的照明角度変更ユニット14aを完全に割愛することができる。この場合に、照明角度変更デバイス14は、少なくとも1つの変位可能照明角度変更ユニットのみを含む。
静的照明角度変更ユニット14aの第1のルーフ面15aは、照明光8に対するその偏向屈折効果に起因して角度変更部分を構成する。第2のルーフ面15bも、相応に静的照明角度変更ユニット14aの更に別の角度変更部分を構成する。
ルーフエッジ27に接する照明角度変更ユニット14aの2つの部分入射面15a、15bが互いに対して取る最小角度α1は、ルーフエッジ28を通して互いに接する照明角度変更ユニット14bの2つの部分入射面が互いに対して取る対応する最小角度α2よりも小さい。従って、静的照明角度変更ユニット14aの屈折偏向効果は、下流の変位可能照明角度変更ユニット14bの対応する偏向効果よりも大きい。これに代えて、静的照明角度変更ユニット14aの屈折偏向効果が下流の変位可能照明角度変更ユニット14bの対応する偏向効果よりも小さい実施形態も可能である。
2つの照明角度変更ユニット14a、14bのルーフエッジ再分割に起因して、これらのユニットは、照明角度変更デバイス14上にルーフエッジ27、28を通して互いに接する2つの部分面15a、15bに対応する2つの角度変更部分内で入射する照明光ビーム8をそれぞれの偏向平面xz内で異なる偏向角で偏向する。
図2及び図4に示す2つの照明角度変更ユニット14a、14bの相対位置において、この偏向は、各場合に物体変位方向yに対して垂直な偏向平面xz内で起こる。これを図4に照明光ビーム8の個々の光線29の例に基づいて例示している。原理的には、2つの照明角度変更ユニット14a、14bの互いに対する相対位置に基づいて、偏向平面xzに対して垂直なyz平面内で偏向を達成することができるが、これは、以下に続く説明では重要ではない。
静的照明角度変更ユニット14aと比較してより大きい変位可能照明角度変更ユニット14bのルーフエッジ角α2に起因して、変位可能照明角度変更ユニット14bは、静的照明角度変更ユニット14aよりも小さい最大偏向効果を発生させる。これを同じく図4に例示しており、この場合に、個々の光線29は、静的照明角度変更ユニット14aにz軸と平行に進む態様で入射する。z軸に対する個々の光線29の伝播角度は、変位可能照明角度変更ユニット14bからの射出後よりも2つの照明角度変更ユニット14a、14bの間で大きい。別の実施形態(例示していない)では、z軸に対する個々の光線29の伝播角度は、変位可能照明角度変更ユニット14bからの射出後よりも2つの照明角度変更ユニット14a、14bの間で小さいとすることができる。
変位可能照明角度変更ユニット14bは、図4に方向矢印31を用いて略示すように、変位ドライブ30を用いて照明系5の照明光学ユニットの光軸2の回りに回転可能又はピボット回転可能なものとして具現化される。
変位ドライブ30を用いて、変位可能照明角度変更ユニット14bは、光軸2の回りに少なくとも90°だけピボット回転させることができる。
図3は、図2に記載の相対位置と比較して変位可能照明角度変更ユニット14bが光軸2の回りに90°だけピボット回転された2つの照明角度変更ユニット14a、14bの互いに対する相対位置を示している。従って、図3に記載の相対位置では、図3では見ることができないルーフエッジ28は、x軸と平行に延びている。
偏向平面xz、すなわち、図3の作図面内では、図3に記載の相対位置において、変位可能照明角度変更ユニット14bは効果を持たず、すなわち、照明光ビーム8のいかなる偏向ももたらさない。相応に、図3に記載の相対位置にある照明角度変更デバイス14を通した後の照明ビーム8は、偏向平面xz内で2つの照明角度変更ユニット14a、14bの間の偏向角に対応する偏向角を有する。従って、図3に記載の相対位置では、変位可能照明角度変更ユニット14bの偏向減衰効果が省かれるので、図3に記載の相対位置における静的照明角度変更ユニット14aの偏向平面xz内の偏向効果は、図2に記載の相対位置におけるものよりも大きい。この偏向挙動を図5に例示している。
図2に記載の変位可能照明角度変更ユニット14bの最大偏向効果位置と図3に記載の変位可能照明角度変更ユニット14bのニュートラル位置との間における変位可能照明角度変更ユニット14bの偏向平面xz内の全ての可能な中間偏向効果は、連続可変態様で設定することができる。この目的で、変位可能照明角度変更ユニット14bは、変位ドライブ30を用いて、図2に記載の相対位置から進んで光軸2の回りに0°と90°の間の範囲の角度だけピボット回転される。
図1は、照明視野3にわたって照明光、すなわち、照明光ビーム8の照明パラメータを測定するための測定デバイス32も略示している。測定デバイス32は、例えば、照明視野3にわたって設定された照明角度分布に依存し、すなわち、設定された照明設定に依存する照明パラメータを測定するのに使用することができる。これに代えて又はこれに加えて、測定デバイス32は、投影露光装置1の時間的ドリフト効果に依存する照明パラメータを測定することができる。
一例として、走査方向yに対して垂直な照明視野方向xに依存するテレセントリック性値Tは、測定される照明パラメータとして機能する。走査方向6に対して垂直な照明視野方向xを視野高さとも呼ぶ。
テレセントリック性値Tは、与えられた照明設定において次式として定められる。
Figure 0006457754
この場合に、以下の通りである。
nは、照明設定のそれぞれ考慮する照明極の番号を表している。
Nは、考慮する照明設定の照明極の個数を表している。
n(x)は、視野の場所x(視野高さ)における照明極nの強度を表している。この強度は、照明視野3上又はウェーハ平面22の像視野上で走査方向又は物体変位方向yにわたる積分の後の合計強度である。
Figure 0006457754
は、視野の場所xにおける照明極nのビームが照明系の瞳平面を通る交点を表している。従って、このベクトルは2次元である。
NAは、上記で着目した瞳平面内の瞳絞りの半径である。
テレセントリック性値Tは、エネルギテレセントリック性である。T(x)は、視野位置xに依存する複数の照明極を含む全体の照明重心光線の尺度である。
測定デバイス32は、具体的には例示していない態様で制御/調整ユニット33を通して変位ドライブ30に信号接続される。例えば、DE 10 2005 026 628 A1又はDE 10 2007 055 096 A1から公知の測定デバイスをテレセントリック性測定デバイスとして使用することができる。
照明角度変更デバイス14の更に別の実施形態を図6及び図7を参照して以下に説明する。図1から図5を参照して上記に既に説明したものに対応する構成要素は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
図6及び図7に記載の実施形態の場合には、照明角度変更ユニット14aの代わりに使用することができる静的照明角度変更ユニット34aは、照明ビーム8に対する凸入射面と平面射出面とを有する平凸円柱レンズとして具現化される。照明角度変更ユニット14bの代わりに使用することができる変位可能照明角度変更ユニット34bは、平面入射面と凹射出面とを有する平凹円柱レンズとして具現化される。照明角度変更ユニット34aの凸入射面は、ほぼ楕円形の形状を有する。照明角度変更ユニット34bの凹射出面は、ほぼ楕円形の形状を有する。楕円形形状の代わりに、静的照明角度変更ユニット34a及び/又は変位可能照明角度変更ユニット34bの異なる成形も可能である。入射面及び/又は射出面は、円柱軸に対して垂直な平面内で球面、非球面、又は自由曲面、すなわち、1次元自由曲面として成形することができる。
照明角度変更ユニット34aの凸入射面の光軸2の領域内の曲率半径は、照明角度変更ユニット14bの凹射出面の同じく光軸2の領域内の凹射出面の曲率半径よりも小さい。全体として、変位可能照明角度変更ユニット34bは、照明光ビーム8に対して静的照明角度変更ユニット34aよりも小さい屈折偏向効果を有する。例示していない変形では、変位可能照明角度変更ユニット34bは、照明光ビーム8に対して静的照明角度変更ユニット34aよりも大きい屈折偏向効果を有する。
照明角度変更ユニット34aの入射面の凸面形状に起因して、照明ビーム8の平行に入射する個々の光線に対する偏向効果は、これらの個々の光線が照明角度変更ユニット34a上に光軸2から遠く離れて入射する程大きい。同じことは、変位可能照明角度変更ユニット34bにも相応に適用される。
図6は、図2に記載の実施形態における2つの照明角度変更ユニット14a、14bのものに対応する相対位置にある照明角度変更ユニット34a、34bを示している。この相対位置では、変位可能照明角度変更ユニット34bは、静的照明角度変更ユニット34aによって生成された偏向角を低減する。
図7は、ここでもまた、変位可能照明角度変更ユニット34bが変位ドライブ30を用いて光軸2の回りに90°だけピボット回転された場合の2つの照明角度変更ユニット34a、34bの間の相対位置を示している。図7に示すニュートラル位置では、照明角度変更ユニット34bは、偏向平面xz内で効果を持たない。
照明角度変更ユニット14a、14b又は34a、34bは、照明光ビーム8に影響を及ぼす順番において入れ替えられた態様で配置することができる。これを図1に概略的に示し、参照符号割り当ては、順番14a、14b又は14b、14aのいずれかが、照明角度更デバイス14内の照明角度変更ユニットの配置に対して指定されるようなものである。
照明角度変更デバイス14の更に別の実施形態を図8及び図9を参照して以下に説明する。図1から図7、特に図1から図5を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
図8及び図9に記載の実施形態の場合には、変位可能照明角度変更ユニット14bは、照明角度変更ユニット14aと同様に、ルーフエッジ35を有する凸入射面を有するルーフエッジプリズムとして具現化される。図8及び図9に記載の照明角度変更ユニット14aの互いに接する部分入射面の間のルーフエッジ角α1は、照明角度変更ユニット14bのルーフエッジ角α2よりも小さい。相応に、図8及び図9に記載の照明角度変更ユニット14bは、照明光ビーム8に対して静的照明角度変更ユニット14aよりも小さい屈折偏向効果を有する。この偏向効果は、図1から図5に記載の照明角度変更ユニット14bの偏向効果とは対照的に、2つのルーフエッジ27、35が互いに平行に延びる図8に記載の相対位置において増幅する。従って、図8に記載の相対位置における照明光8の個々の光線の偏向角は、照明角度変更ユニット14a、14bの間よりも照明角度変更ユニット14bの下流において大きい。
図9は、ここでもまた、、図8に記載の相対位置と比較して照明角度変更ユニット14bが変位ドライブ30を用いて光軸2の回りに90°だけピボット回転された照明角度変更ユニット14bのニュートラル位置を示している。
照明角度変更デバイス14の更に別の実施形態を図10及び図11を参照して以下に説明する。図1から図9、特に図1から図7を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
図10及び図11に記載の実施形態の場合には、静的照明角度変更ユニット34aと同じく変位可能照明角度変更ユニット34bも、凸入射面と平面射出面とを有する平凸円柱レンズとして具現化される。変位可能照明角度変更ユニット34bの曲率半径は、静的照明角度変更ユニット34aの曲率半径よりも大きい。従って、図10に記載の照明角度変更デバイス14上に光軸2と平行に光軸2から正の距離のところで入射する照明光ビーム8の個々の光線に対しては、静的照明角度変更ユニット34aは、変位可能照明角度変更ユニット34bよりも強い偏向屈折効果を有する。
図10は、偏向平面xz内の偏向効果を増幅する相対位置にある照明角度変更ユニット34a、34bを含む照明角度変更デバイス14を示している。
図11は、ニュートラル位置にある変位可能照明角度変更ユニット34bとの相対位置を示している。
図12から図14を参照して、照明角度変更デバイス14を用いて照明パラメータであるテレセントリック性を設定する可能性を図1から図5に記載の例示的実施形態に基づいて説明する。照明角度変更デバイス14の偏向効果に起因して、図12の上側の個々の光線36は、z軸に対して例えば正の偏向角βを伴ってラスターモジュール13上に入射し、図12の下部に示す個々の光線37は、z軸に関して鏡像反転されたz軸すなわち光軸2に対して負の偏向角βを伴ってラスターモジュール13上に入射する。図12では、これらの偏向角を+β及び−βとして示している。
個々の光線36は、視野中間平面18内での図12にIIと表記している照明極の方向からの照明を与える。相応に個々の光線37は、図12にIと表記している照明極の方向からの照明を与える。
2つの極I、IIに対する異なる偏向効果+β/−βに起因して、視野高さ(視野方向x)に対して異なる照明強度Iがもたらされ、これを図13に例示している。照明極Iでは、視野高さが増大するときに強度が第一近似で線形に増大する強度プロフィール38がもたらされる。照明極IIでは、視野高さが増大するときに照明強度が低下する反対の強度プロフィール39がもたらされる。第2の強度プロフィール38、39は、同じ絶対勾配値を有するので、視野高さに依存しない合計強度プロフィール40がもたらされる。
強度プロフィール38から40は、照明視野3の視野高さ全体に対して測定されたものである。視野中心(x=0)における強度に対する視野縁部(x=xmin又はx=xmax)における強度差Aを視野プロフィールの振幅Aと表記する。次式が成り立つ。
Figure 0006457754
強度プロフィール38、39に起因して、図14に示す偏向角βに依存するテレセントリック性プロフィールがもたらされる。図2に記載の照明角度変更ユニット14a、14bの相対位置に対応する図12に記載の偏向角±βの場合には、視野高さに対して最小の勾配を有するテレセントリック性プロフィール41がもたらされる。最大偏向角βを発生させることができる図3に記載のニュートラル位置では、視野高さに対して最大の勾配を有するテレセントリック性プロフィール42がもたらされる。図2に記載の位置と図3に記載の位置との間の変位可能照明角度変更ユニット14bの中間位置の場合には、視野高さに対して中間の勾配を有する中間テレセントリック性プロフィール43がもたらされる。従って、光軸2の回りの変位可能照明角度変更ユニット14bのピボット回転位置に基づいて、極値テレセントリック性プロフィール41、42の間に連続可変態様で設定することができるテレセントリック性プロフィールがもたらされる。
上述の実施形態の場合には、照明角度変更ユニット14a、14b又は34a、34bを用いて、偏向平面xz内で同一の絶対値を有する偏向角±βが発生される。しかし、図1から図5に記載の実施形態のルーフ面15a、15bに対応する角度変更部分内では、異なる絶対偏向角を発生させることができる。従って、様々な実施形態に関して上述したルーフエッジプリズムのルーフ面の絶対傾きは、互いからずれる可能性がある。
図1に記載の投影露光装置1のための照明光学ユニットの更に別の実施形態の一部としての照明角度変更デバイス44aの更に別の実施形態を図15から図18を参照して以下に説明する。図1から図14を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。図15に記載の概略図では、ラスター配置12、16のラスター要素12a、16aを丸いものとして例示している。
図15に記載の照明光学ユニットは、回折光学要素9の代わりにマイクロミラーアレイ(多ミラーアレイ、MMA)44を有する。MMA44は、複数の互いに独立して傾斜可能な個々のミラー45aを有する。MMA44上に入射する照明光ビーム8は、個々のミラー45aを用いて複数の部分ビームに分割され、ラスターモジュール13の第1のラスター配置12の場所に予め定められた強度分布が発生される。次に、ラスターモジュール13は、この強度分布を最初に視野中間平面18内に(図1を参照されたい)、更にその後に物体視野3内の照明角度分布に変換する。従って、MMA44を用いて、図15に記載の照明系5の照明設定を発生させることができる。光軸2は、MMA44の中心47とラスターモジュール13の開口の中心との間を結ぶ軸として定められる。照明系のこのMMA実施形態の更なる詳細に関しては、WO 2011/157601 A2を参照されたい。
図15に記載の照明光学ユニットは、MMA44とラスターモジュール13との間に瞳レンズ要素モジュールの形態にある照明角度変更デバイス44aを有する。この瞳レンズ要素モジュールは、焦点距離f1及びf2を有する2つの瞳レンズ要素45、46を含む。図15に記載の瞳レンズ要素モジュール44aの組合せ焦点距離fは、次式としてもたらされる。
Figure 0006457754
ここでのeは、2つの瞳レンズ要素45、46の間の距離である。
有効焦点距離fは、距離eの変更によって2つの焦点距離fminとfmaxの間で変更することができ、この場合に、fmin<D<fmaxが成り立ち、ここで、Dは、MMA44の中心47と瞳レンズ要素モジュール44aの光学主平面48との間の距離である。
距離eを予め定めるために、瞳レンズ要素45、46は、各場合に光軸2に沿って瞳レンズ要素45、46の互いに独立した変位をもたらす(図15の双方向矢印50を参照されたい)変位アクチュエータ49に接続される。これに代えて、2つの瞳レンズ要素45、46の一方だけに、対応する変位アクチュエータ49を装備することができる。
図16から図18は、瞳レンズ要素モジュール44aの3つの基本的な焦点距離設定を示している。図16から図18には、瞳レンズ要素モジュール44aを単一のレンズ要素として略示している。
図16は、瞳レンズ要素モジュール44aの有効焦点距離が、このモジュールの主平面48とMMA44の中心47との間の距離Dに等しい状況を示している。従って、f=Dが成り立つ。MMA44の中心47から射出する放射線8は、z方向と平行にラスターモジュール13に入射するように瞳レンズ要素モジュール44aによって偏向される。従って、この場合に、偏向角βは、β=0である。
図17は、状況「f<D」を示している。照明放射線8は、瞳レンズ要素モジュール44aによってラスターモジュール13上に収束的に誘導される。それによって図12を参照して上述したものに質的に対応する偏向角+β及び−βがもたらされる。
図18は、状況「f>D」を示している。この場合に、瞳レンズ要素モジュール44aは、放射線8をラスターモジュール13上に発散的に誘導する。それによって図2に関して上述した状況におけるものと正反対の偏向角−β/+βがもたらされる。
設定「f<D」及び「f>D」を使用すると、照明瞳の場所、すなわち、例えば、照明極の位置に依存する照明角度βのオフセットを予め定めることが可能である。これに加えて、それぞれの極入射をもたらすMMA44上の個々のミラー45aの場所に起因する偏向角寄与を発生させることができる。従って、それぞれの状況「f=D」、「f<D」、及び「f>D」の設定に依存する偏向角オフセットと、それぞれの瞳照明に使用される個々のミラー45aの場所選択との組合せを用いて、特定の照明方向からの偏向角、従って、照明強度の視野依存性を確立することができる。これは、特に、照明パラメータ「テレセントリック性」の補償目的に使用することができる。
照明角度変更デバイス51の更に別の実施形態を図19から図27を参照して以下に説明する。図1から図18、特に図15から図18を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
図19に記載の照明系5の場合には、最初にMMA44とラスターモジュール13の間のビーム経路に瞳レンズ要素50が配置される。この瞳レンズ要素の焦点距離fに対して、f=Dが成り立つ。
瞳レンズ要素50とラスターモジュール13の間には、変位可能照明角度変更ユニットの形態にある照明角度変更デバイス51が配置される。照明角度変更ユニット51は、変位アクチュエータ52と作動的に接続される。照明角度変更ユニット51は、変位アクチュエータ52を用いて光軸2の回りにピボット回転させることができる。
図19、図20、及び図22から図25では、広域直交xyz座標系と横並びで照明角度変更ユニット51の光軸2の回りのピボット回転位置を示す照明角度変更ユニット51の局所直交x’y’座標系も示している。図19及び図22は、x軸がx’軸と一致し、y軸がy’軸と一致するピボット回転位置γ=0°にある照明角度変更ユニット51を示している。図20及び図24は、x軸がy’軸と一致し、y軸とx’軸が互いに対して逆平行であるピボット回転位置γ=90°にある照明角度変更ユニット51を示している。
図25は、照明角度変更ユニット51の屈折面、例えば、入射面53の斜視図を示している。この場合に、射出面は、場所z’=0(z=z’)におけるx’y’平面に関する入射面53の鏡像反転からもたらされる。従って、照明角度変更ユニット51は、二重サドル体構成要素又はサドル面構成要素を構成する。照明角度変更ユニット51の入射面53又は照明角度変更ユニットの射出面のいずれかを平面様式に具現化することも同様に可能である。x’z’平面(y’=0)内で見ると、図19に略示すように、サドル面構成要素51は、一方で正のx’値の向けて開き、他方で負のx’値の向けて開いた楔54、55を含むほぼ二重楔の形状を有する。y’z’平面(x’=0の場合)内では、サドル面構成要素51は、図20に示すように、今度は各場合に縁部に向けて閉じた2つの楔56、57の形状を有する。
照明角度変更ユニット51の屈折効果、従って、偏向角生成効果を図22から図24に方向矢印58で例示している。
図22に記載の位置では、楔54、55を含むサドル面構成要素51の部分により、光軸2に関する半径方向に外向きに作用する偏向、すなわち、xz平面において図18によるものに対応する偏向効果が、一方で正のx方向に、他方で負のx方向に発生される。それとは対照的に、yz平面内では、図19及び図22に記載の相対位置において、半径方向に内向き、すなわち、各場合に光軸2に向う偏向効果、すなわち、図17に対応する偏向効果が得られる。光軸2の回りの照明角度変更ユニット51の回転角γの回転により、偏向効果は、特にx方向に、すなわち、xz偏向平面内で変更することができる。
図23は、一方で楔54及び56の部分と他方で55及び57の部分との間の遷移領域内で半径方向に外向きの偏向効果と半径方向に内向きの偏向効果とが互いにちょうど相殺するのでx方向にニュートラルである偏向効果をここではγ=45°という限界的な場合に示している。
図24は、ピボット回転位置γ=90°を示している。この場合に、楔56、57は、今度はxz平面に配置され、それによって図17に関して上述した効果に対応する半径方向に内向き、すなわち、光軸2に向う偏向効果がx方向にもたらされる。
図21は、照明視野又は物体視野3にわたる強度の視野プロフィールの振幅Aに対するラスター要素13上への入射角βの効果を一方で曲線プロフィールAx(β)と表記し、角度βがx方向に沿い、従って、ビームがxz平面内で進む場合に示し、他方で曲線プロフィールAy(β)を有してy方向に沿う場合に示している。入射角βが増大するときに、強度Iの視野プロフィールの振幅Ax(β)は(同じく図13に関する説明を参照されたい)、x方向にほぼ線形に増大する。y方向には、強度の視野プロフィールの対応する振幅Ay(β)は、限界入射角βGまで影響を受けないままに留まる。照明角度変更ユニット51の設計の場合には、サドル面構成要素のうちの一方で楔54、55を含む部分、他方で楔56、57を含む部分の楔角は、最大入射角βGが、少なくともy方向に超えないように設計される。この場合に、最大入射角±βGの間では、照明角度変更ユニット51のγ=0とγ=90°の間の回転により、xz偏向平面内の入射角βは、連続可変態様で変更することができる。y方向には、視野プロフィールAの振幅は、必要に応じて影響を受けないままに留まる。
図26及び図27は、MMA44の個々のミラー45aによる照明角度変更ユニット51の異なる入射変形を示している。図26及び図27には、MMA44の個々のミラー45aのうちの一部を例示的に示している。
図26と図27は、両方共にMMA44と照明角度変更ユニット51を平面図に、すなわち、xy平面上への投影図に例示している。実際には構成要素44と51は互いに横並びで配置されず、前後に並べて配置される。構成要素44と51の間には、瞳レンズ要素50が置かれる(図19及び図20を参照されたい)。瞳レンズ要素50は、照明角度変更ユニット51とラスター要素13の間に配置することができる。瞳レンズ要素50の光学効果を照明角度変更ユニット51内に統合することができる。以下の説明では、瞳レンズ要素は、構成要素44と51の間に置かれると仮定する。図26及び図27内の矢印は、MMA44の45aから照明角度変更ユニット51の場所まで、従って、近似的に照明系5の瞳平面までの割り当てを示している。瞳レンズ要素50の効果に起因して、対応するビームは、一般的に直線に沿って進まない。ラスター要素13上への入射角は、MMAの当該の個々のミラー45aと照明角度変更ユニット51の入射場所との相対的な配置に依存し、照明角度変更ユニットによってもたらされる偏向角にも依存する。
図26は、照明角度変更ユニット51の+Y極領域59が、図26のMMA44の下側半域からの個々のミラー45aから入射を受ける入射変形「Y二重極」を示している。この入射変形に関する例としての個々の光線のビーム経路を図26に矢印60に示している。それとは逆に、照明角度変更ユニット51上のY極領域61は、図26にビーム経路に対する矢印62に示すように、MMA44の上側半域からの個々のミラー45aによって照明される。
図26に記載の照明の場合には、照明角度変更ユニット51は、図22に記載の相対位置「γ=0°」に存在する。従って、照明角度変更ユニット51のY極領域59、61内では、照明放射線8は、Y極領域59、61内に方向矢印58に示すように、半径方向に光軸2に向けて偏向される。外側に向き、かつY極領域59、61に対するビーム経路60、62の交差方向の割り当てに起因して大きい角度である光軸2に対する照明放射線8のビーム経路60、62のビーム角度は、サドル面構成要素51のうちで楔56、57を含む領域の効果の結果として内向きに曲げられる。すなわち、限界角βGが超過することを阻止することが可能である。
図27は、図24に記載の照明角度変更ユニット51の位置「γ=90°」におけるY極領域59、61の照明の変形を示している。照明角度変更ユニット51上への入射時のy方向のビーム角度は小さい。ラスター要素13上への大きい絶対値の入射角をもたらすことができるように、ビームは、照明角度変更ユニット51の下流のビーム経路に置かれた瞳レンズ要素50によって内向きに曲げられる。この場合に、照明角度変更ユニット51上のY極領域59、61内のサドル面構成要素51のうちで楔54、55を含む領域が作用し、それによって半径方向に外向きの放射線8の更に別の偏向がもたらされ、従って、瞳レンズ要素50の効果が部分的に補償される。図27に記載のY極領域59、61の照明の場合には、Y極領域59、61上への入射を可能にする個々のミラー45aの割り当ては、図26と比較して完全に入れ替えられる。この場合に、図27に記載の位置にあるY極領域59、61内の楔54、55の結果としての偏向角の増大が、絶対値に関して維持することができる合計入射角をもたらすように、MMA44から照明角度変更ユニット51への照明光ビーム8の個々の光線の絶対偏向角が低減される。すなわち、限界角βGが超過することを阻止することが可能である。
それによって特にyz平面内の、すなわち、xz偏向平面に対して垂直な不適切に大きい偏向が回避される。
照明角度変更デバイスの更に別の実施形態63を図28から図31を参照して以下に説明する。図1から図27を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
図28には、例えば、図22から図24、図26、及び図27においても同様であるように、光軸2に沿って延びる視線方向の平面図に照明角度変更デバイス63を示している。図28は、ラスターモジュール13の第1のラスター配置12の上流にある照明角度変更デバイス63をこの第1のラスター配置12の環状照明の例に基づいて例示している。
照明角度変更デバイス63は、図28に記載の平面図内で各々が楔形である2つの照明角度変更ユニット64、65を含む。照明角度変更ユニット64、65の楔頂点66はまた、光軸も位置するxz平面に位置する。楔形照明角度変更ユニット64、65の頂角δは、約130°である。90°と160°の間の範囲にある異なる頂角も可能である。
図28には、照明角度変更ユニット64、65のxz偏向平面内の偏向効果を異なるサイズの矢印67で例示している。この場合に、矢印の方向は、偏向効果が発生する方向を示し、矢印のサイズは、この偏向効果の絶対値の尺度を表している。楔頂点66にそれぞれ接する2つの楔縁部68の近くに、この偏向効果67は、各場合に同じで比較的小さい絶対値を有する。楔縁部68からの距離が増大するときに、xz偏向平面内の偏向効果が連続的に増大する。これは、楔形照明角度変更ユニット64、65の楔基部69の領域内で、偏向効果は、基部の中心において最も大きく、楔の2つの尖頭の横コーナ70、71に向けて連続的に低下するという効果を有する。xz平面内の屈折面の勾配は、相応に基部中心の領域内で最も高い。従って、図28の平面図の上に示すxz断面内でも、照明角度変更ユニット64、65はまた、楔形のものであり、各場合に光軸に向けて先細である。
xy平面内で見ると、楔縁部68は、1よりも有意に大きい勾配|dy/dx|を有し、図示の例においても同じく約2である。水平方向に空間的に一定ではない偏向効果は、望ましくない偏向効果をもたらす。垂直方向におけるこの望ましくない偏向効果は、勾配|dy/dx|が十分に大きい場合に許容限度内に保つことができる。
図28に記載の照明角度変更ユニット64、65は、各場合に変位アクチュエータ72に接続され、それを用いてx方向に沿って変位可能であり、すなわち、x方向に沿って照明放射線8のビーム経路の内外に移動することができる。図28に示す有効位置では、楔形照明角度変更ユニット64、65のうちで楔頂点66の周囲の領域は、第1のラスター配置12の環状照明に影響を及ぼすのに有効である。楔縁部68の大きい勾配に起因して、この環状照明の広い領域内で照明角度変更ユニット64、65によってxz偏向平面内で偏向される放射線と偏向を受けない放射線8との間で滑らかな遷移がもたらされる。
図29は、2つの照明角度変更ユニット76、77を含む更に別の照明角度変更デバイス63aを図28と類似の図に示している。図28に関して上述した構成要素は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。平面図、すなわち、xy投影図にある図29に示すラスターモジュール13に対する相対位置では、照明角度変更ユニット76、77は、図28に記載の照明角度変更ユニット64、65と同じ外側輪郭を有する。照明角度変更ユニット76、77のxz偏向平面内の偏向効果は、照明角度変更ユニット64、65の偏向効果と正反対である。これは、光軸2のレベルでそれぞれの照明角度変更ユニットを通るxz断面を示す各場合に図28及び図29の上側領域にある楔の図によって図28及び図29に明らかにされている。照明角度変更ユニット64、65の場合は、xz断面内でこれらのユニットの楔頂点66は、同時にzビーム方向に最も薄い部分を構成するが、これは、照明角度変更ユニット76、77の場合は正反対であり、これらのユニットでは、楔基部領域69が各場合に最も薄い。
相応に、照明角度変更ユニット76、77のxz偏向平面内の偏向効果を示す矢印67は、今度は照明角度変更ユニット76、77の楔頂点66からそれぞれの楔基部69に向けて延びている。
図30は、照明角度変更デバイス63の修正実施形態を示している。図28に関して上述した構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。照明角度変更ユニット73、74には、図28に記載の実施形態における楔頂点66を通して互いに接する楔縁部68の丸い形の変形を構成するほぼ弓形の縁部領域75が設けられる。照明角度変更ユニット73、74は、この弓形縁部領域75を通して照明放射線8のビーム経路に入り込む。
図30には例示していないxz断面内では、照明角度変更ユニット73、74は、照明角度変更ユニット64、65に関して上述したように、同じく楔形のものであり、同じく光軸2に向けて先細である。
この場合にも縁部領域75に沿った勾配|dy/dx|は、1よりも有意に大きく、縁部領域75が放射線8内に入り込む図示の例示的実施形態においては2さえも超える。
図31及び図32は、瞳レンズ要素50とラスターモジュール13の間にある楔形照明角度変更ユニット64、65及び73、74の異なる配置変形を示している。瞳レンズ要素50とラスターモジュール13の間には、図28、図30に関して上述したように光軸2に向う方向に先細の楔形状を有する照明角度変更ユニットと横並びにxz断面内で外向きに尖頭様式で先細である楔形状を有する更に別の照明角度変更ユニット76、77を配置することができる。一方が64、65又は73、74であり、他方が76、77であるこれらの異なる照明角度変更ユニットは、瞳レンズ要素50とラスターモジュール13の間で互いに分離した異なる配置平面78、79に配置することができる。
照明角度変更デバイス44a、51、及び63の最後に記載した変形は、図1から図14に記載の実施形態に関して上述したように、測定デバイス32及び制御/調整ユニット33と協働することができる。この場合に、制御/調整ユニット33は、変位ドライブ49、52、及び72それぞれに信号接続される。
図32から図34に示すように、照明角度変更デバイス63と63aは、組み合わせることができる。この目的のために、一方が照明角度変更ユニット77、64であり、他方が65、76である2つの対83、84が、統合照明角度変更モジュールとして互いに接続される。
図33及び図34の図は、図28及び図29に記載のものと同様である。
対83、84は、瞳レンズ要素50とラスターモジュール13の間でxy平面と平行に延びる互いから分離した変位平面85、86内で変位ドライブ87を用いて互いに独立して変位させることができる。
図33は、照明角度変更ユニット64、65が有効である対83、84の相対位置を示している。この相対位置は、図28に記載の有効位置に対応する。
図34は、対83、84のそれぞれの他方の照明角度変更ユニット76、77が照明放射線8に対して有効になり、すなわち、照明放射線8を部分的にxz偏向平面内で偏向する相対位置を示している。
従って、図34に示すxy投影図に関しては、対83、84は、図33に記載の相対位置と比較してこれらの場所を交換した状態にある。
従って、4つの照明角度変更ユニット64、65、76、77は、図32から図34に記載の対毎の配置によってちょうど2つの変位アクチュエータ87を用いて作動させることができる。
図35は、照明角度変更デバイスに対する更に別の配置変形を示している。例えば、図1に関して上述したラスターモジュール13の上流における照明角度変更デバイス14の配置と共に、図35は、照明角度変更デバイス14の例に基づく照明角度変更デバイスの視野中間平面18内の配置も示している。ここでもまた、2つの照明角度変更ユニット14a、14bを含む照明角度変更デバイス14は、上述の照明角度変更デバイス14に対する代わりとして又はそれとの組合せで使用することができる。
原理的に、図36から図55に関しても以下に説明する照明角度変更デバイスのうちの1つは、両方の照明角度変更デバイス14、14’に対して使用することができる。
ラスターモジュール13の上流における照明角度変更デバイスの配置は、特に図12から図14に関して上述したように、一方で照明角度変更デバイスと他方で下流のラスターモジュール13との相互作用によってもたらされる強度変化によってテレセントリック性値の変化をもたらすことができる。照明光学ユニットの視野平面内、すなわち、例えば、視野中間平面18内の照明角度変更デバイスの配置は、照明角度変更デバイスの効果により、照明視野3上の場所に基づいてこの視野点上に入射する照明光8の光ビーム全体に対する方向変化をもたらす。この方向変化を幾何学的テレセントリック性変化とも呼ぶ。照明系5の場合には、ラスターモジュール13の上流と視野中間平面18内との両方に照明角度変更デバイスを設けることができる。これに代えて、照明角度変更デバイスがラスターモジュール13の上流だけに配置される配置、又は照明光学ユニットの視野平面内、例えば、視野中間平面18内だけに配置される配置も可能である。
照明角度変更デバイスの更に別の実施形態88を図36から図38を参照して以下に説明する。図1から図35を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
照明角度変更デバイス88は、2つの屈折光学板89、90を有する。両方の板が同じ空間形状を有し、各々が、光学平面と光学曲面とを有する。板89、90の高さプロフィールH(x,y)は、次式の関数形式を有する。
H(x,y)=A+Bx2
この場合に、y座標は、物体変位方向と平行に延びている。x座標は、y座標と垂直にかつ照明視野3の視野高さと平行に延びている。x座標とy座標の両方は、光軸2と垂直に、すなわち、照明光8のビーム経路と垂直に延びている。
上式におけるA及びBは、座標x及びyへの高さプロフィールの関数依存性の望ましい推移を設定するのに使用することができる自由に選択可能なパラメータである。この場合に、全体として2つの板89、90の曲面の放物線xzプロフィールがもたらされ、各場合に放物線形状は、このxz断面のy位置に依存して変化する。
図36は、空隙dが同じ空隙幅又は同じ空間距離を各場合に板の場所とは無関係に有するように、互いに対面する曲面を有する2つの板が互いに対して定められた向きを有するゼロ位置にある照明角度変更デバイス88を示している。従って、ゼロ位置では、2つの板89、90は、考慮する場所x,yとは無関係に互いに対する同じ空間距離を有する。図36に記載のニュートラル位置では、照明角度変更デバイスは、照明光8に対して影響効果を持たない。
図37は、この図にある上板89が下板90に対してx方向に、すなわち、照明視野3内の物体の物体変位方向と平行に変位値「+Y」だけ変位した有効位置にある照明角度変更デバイス88を示している。互いに対面する板89、90の曲面の放物線高さプロフィールのy依存性に起因して、この場合に、板89、90の間でx座標に対する空隙変化がもたらされ、この空隙変化は、それ自体でxに放物線状に依存する。y座標への高さプロフィールの線形依存性に起因して、空隙のこの放物線x変化は、y座標に実質的に依存しない。
図37に記載の有効位置にある板89、90の間の空隙の放物線x変化に起因して、図38に示す線形テレセントリック性値プロフィール91がもたらされる。テレセントリック性値プロフィール91は、変位移動「+Y」と相関する正の勾配を有する。
図38には、板89と90の間の相対変位「+2Y」、「−2Y」、及び「0」におけるテレセントリック性値プロフィール92、93、及び94をこれに加えてプロットしている。相対変位「0」は、図36に記載のニュートラル位置に対応する。
特に図14に関して上述したものと同様に、線形テレセントリック性値プロフィールには、照明角度変更デバイス88を用いて連続可変態様で影響を及ぼすことができる。この実施形態において、そのようなテレセントリック性プロフィールは、一般的に次式で表すことができる。
T(x;Y)=d/dx(H(x,y)+H(x,y−Y))
この場合に、H(x,y)は、板89及び90の高さプロフィールである。
図37及び図38と類似の照明角度変更デバイスの更に別の実施形態95を図39及び図40を参照して以下に説明する。図1から図38、特に図36及び図37を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
図39には、照明角度変更デバイス95の2つの屈折光学板96の一方をxz断面内に例示している。光学板96は、ここでもまた、平面と反対側の曲面97とを有する。図39及び図40に記載の実施形態の場合には、曲面97の曲率は、視野高さと平行なx座標に依存する余弦関数に従う。
図40は、曲面97の平面図に2つの板96の一方の高さプロフィールを示している。図36及び図37に記載の実施形態の光学板89、90の曲面の場合におけるものと類似の態様で、y座標に対する高さプロフィールの線形推移(progression)は、x座標に対する余弦推移上に重ね合わされる。負のy値の場合には、x座標に対する高さプロフィールの余弦推移は、図39に記載の推移に質的に対応する。正のy値の場合には、余弦推移は、x=0の領域内に1つの最大値を有し、負のx値の場合と正のx値の場合とに2つの最小値を有してちょうど鏡像反転される。y=0では、曲面97の高さは、x座標に関係なく一定である。従って、曲面97のサドル領域がこの場所に存在する。
照明角度変更デバイス95の場合には、ここでもまた、高さプロフィールに関して同一に具現化された2つの屈折光学板96は、その光学曲面に関して、図36に記載の位置と類似のニュートラル位置において2つの板96の間の空隙がx座標又はy座標に関係なく一定のz広がりを有するように互いに対して定められた向きを有する。
ここでもまた、y変位、すなわち、物体変位方向と平行な変位の大きさを用いて、x座標に対する余弦曲線空隙変化の大きさを設定することができる。それによって視野高さxに対して正弦曲線のテレセントリック性プロフィールがもたらされる。この正弦推移の極値の大きさは、照明角度変更デバイス88の場合に図38に関して上述したように、2つの板96の互いに対する変位の絶対値「Y」を用いて連続可変態様で設定することができる。
照明角度変更デバイスの更に別の実施形態98を図41から図44を参照して以下に説明する。図1から図40を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
照明角度変更デバイス88及び95と同等の態様において、照明角度変更デバイス98は、光学平面と光学曲面を各々が有し、かつこれらの曲面が互いに対面するように配置された2つの屈折光学板99、100を有する。これらの曲面は、偏向平面xz内で、すなわち、物体変位方向yと垂直に3次の多項式に従う高さプロフィールを有する。
図41は、ニュートラル位置にあり、すなわち、一定の空隙dを有する板99、100を有する照明角度変更デバイス98を示している。
図42は、x方向、すなわち、物体変位方向yに対して垂直であり、かつ照明角度変更デバイス98を通る照明光8のビーム経路に対しても垂直な方向に変位移動「+X」だけ変位した板99と、変位移動「−X」だけ変位した下板100とを示している。変位移動+X及び−Xは、光軸2の進路を予め定める照明光学ユニットの静止構成要素に対する変位に関するものである。変位移動+X及び−Xがもたらされる基準になるそのような構成要素の一例は、ラスターモジュール13である。
図43は、図42に記載の板99、100の相対位置における視野高さに対する、すなわち、x座標軸に対する空隙のz広がりdの依存性を示している。板99、100の高さプロフィールは、y座標軸に依存しないので、各y座標において、図43に示すものと同じ差プロフィールがもたらされる。3次の多項式として具現化された板99、100の曲面の高さプロフィールに従って放物線空隙変化がもたらされる。この空隙変化は、視野高さX=0の場合に広域最小値を有する。図44に示す視野高さxへのテレセントリック性値の依存性は、この差プロフィール又は空隙プロフィールに従ってもたらされる。上述の場合のように、視野高さに対するテレセントリック性の線形推移がもたらされる。視野高さに対するテレセントリック性値変化の線形依存性の勾配は、変位移動「X」の大きさと、板99、100の曲面の高さプロフィールに対する多項式関数の選択とに依存してもたらされる。照明角度変更デバイス98の場合にも、テレセントリック性値変化の勾配を変位移動「X」の大きさを用いて連続可変態様で適応させることができる。
一般的に、テレセントリック性値Tの変化に対して次式が成り立つ。
T(x;X)=d/dx(H(x+X1)+H(x−X2))
この場合に、H(x)は、板99及び100の高さプロフィールの関数表現である。X1は、一例として、x軸の方向に正の変位を表し、X2は、一例として、x軸の方向に反対の変位を表している。絶対値に関しては、変位移動X1とX2は、異なる絶対値を有することができるが、変形では同じ絶対値を有することができる。
照明角度変更デバイスの更に別の実施形態101を図45から図48を参照して以下に説明する。図1から図44、特に図36から図44を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
図45は、照明角度変更デバイス101の屈折光学板103の曲面102の高さプロフィールを図40と類似の図に示している。図45に記載の高さプロフィールは、図41に記載の光学板100の高さプロフィールへの図40に記載の光学板96の高さプロフィールの加算としてもたらされる。照明角度変更デバイス101の場合にも、ニュートラル位置において、2つの板の広がり全体にわたって互いに対して一定の空隙がもたらされるように互いに対面する曲面を有するように配置された図45に記載の同一の高さプロフィールを有する2つの屈折光学板が存在する。それによって2つの光学板103のy方向(照明角度変更デバイス95に関する説明を参照されたい)とx方向(照明角度変更デバイス98に関する説明を参照されたい)との両方への変位を用いて連続可変テレセントリック性値変化の設定を実施することができる照明角度変更デバイス101がもたらされる。
2つの板のニュートラル位置から進む純粋にx方向の反対の変位の場合に、すなわち、|X1|=|X2|の場合に、図46に記載のテレセントリック性値プロフィールがもたらされる。ニュートラル位置から進む純粋なy方向の変位の場合には、図47に記載のテレセントリック性値プロフィールがもたらされる。ニュートラル位置から進むx方向とy方向の両方の変位の場合には、図48に記載のテレセントリック性値プロフィールがもたらされ、これは、図46と図47に記載の2つのテレセントリック性値の重ね合わせと理解することができる。
照明角度変更デバイスの図45と類似の更に別の実施形態104を図49から図51を参照して以下に説明する。図1から図48、特に図36から図48を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
照明角度変更デバイス104は、図49のxz断面内に例示する高さプロフィールを有する2つの屈折光学板105、106を有する。上述の場合のように、2つの板105、106は、光学平面と、互いに対面する光学曲面107、108とを有する。これらの光学曲面107、108の間には、空隙109が存在する。図示の2つの板105、106の互いに対する相対変位位置「X」の場合には、空隙109は、x=0で、すなわち、照明光8のビームの中心で最大であり、ビーム8の縁部に向う両方の側に向けて、すなわち、図49の正のx値の方向と負のx値の方向とに線形に減少するz広がりを有する。上述の場合のように、視野高さへの空隙厚dのこの全体的なV字形依存性を図50に例示している。
図51は、光学板105、106のこの配置からもたらされる視野高さxに対するテレセントリック性値Tの変化を示している。テレセントリック性値Tは、ステップ関数を有し、値−T0から視野高さx=0に対する値+T0に向けてその値を変化させる。ある限界値よりも大きい絶対値を有する視野高さ値では、テレセントリック性値は、これらの値において一定態様で±T0である。
照明角度変更デバイスの更に別の実施形態110を図52から図55を参照して以下に説明する。図1から図51、特に図36から図51を参照して上述したものに対応する構成要素及び機能は同じ参照番号を伴い、これらに対して再度詳細に説明することはしない。
図52は、照明角度変更デバイス110の光学板112の曲面111を図45に記載のものと類似の高さプロフィールに示している。曲面110の高さプロフィールのx依存性は、図49に記載のものに第一近似で対応する。更に、曲面111は、y座標に依存して線形に変化する厚みを有するx方向の楔と重ね合わされる。
図53は、互いに対してy変位した板111、112の相対位置における板の間の空隙をxz断面に示している。そこでは、ここでもまた高さプロフィールに関して同一に具現化された2つの光学板111、112は、楔形様式でサイズが増大する空隙dがy変位に依存してこれに加えてもたらされるように、互いに対面する図52に記載の高さプロフィールを有する曲面を有するように配置される。
図54は、x方向の空隙変化の追加のy変位依存の楔寄与に起因する重ね合わせ効果の結果としてのx方向の空隙変化を示している。元々対称であったV字関数は、追加の楔寄与に起因してここでは全体的に傾斜される。値x<0では、空隙変化の勾配の絶対値は、値x>0におけるものよりも大きい値を有する。
図55は、テレセントリック性値変化に対する図54に記載の空隙変化の視野高さxに依存する効果を示している。この場合に、値x>0におけるよりも値x<0において大きい絶対テレセントリック性値がもたらされるオフセットを有し、ここでもまた図51に記載のテレセントリック性値プロフィールの場合のものと類似の態様でテレセントリック性値がx=0の領域内でステップ状になるテレセントリック性プロフィールが生じる。
作用モードの説明を簡略化するために、図36から図55に示す照明角度変更ユニットは、常に、各々が平面と曲面を有し、機能的に有効な曲面が互いに対面する板として記載した。光学系の構造及び機能に対して有利である場合には、当然ながら、有効曲面は、互いから離れる方向に向く態様でも配置することが可能である。更に、特に、対応する照明角度変更ユニットが光軸に対して横断方向の変位を受けない場合には、平面を曲面、特に球面で置換することができる。
図56は、照明角度変更デバイスの更に別の実施形態113を斜視的に示している。照明角度変更デバイス113は、照明光8に対して屈折性を有する材料から構成される。底板114は、平面板中心ウェブ115がその間に配置された2つの凹円柱面部分を有する。2つの平凸円柱レンズ要素116、117は、中心ウェブ115の左右の2つの円柱凹領域に関して相補的な態様で配置される。円柱レンズ要素116、117の凸面は、底板114の凹面に対面し、同じ絶対曲率を有する。円柱レンズ要素116、117は、底板114の光学射出面120に対する円柱レンズ要素116、117の外側平面118、119の角度を互いに独立して設定することができるように、底板114に対してこれらの要素の円柱軸と平行な軸の回りにピボット回転可能である。それに応じて、照明角度変更デバイス113上に中心ウェブ115の左右で入射する照明光8のビームの各部分に対して波面傾斜を予め定めることができる。
図36から図55に記載の照明角度変更デバイスの場合に、それぞれ変位可能な光学板は、全体的な変位可能照明角度変更ユニットを構成する。
図36及びそれ以降に関して上述した照明角度変更デバイスは、非球面構成要素又は自由曲面構成要素として具現化された照明角度変更ユニットを含む例を表している。
投影露光中に、レチクル23と、照明光8に対して感光性を有するコーティングを担持するウェーハ22aとが与えられる。その後に、レチクル23の少なくとも1つの部分は、投影露光装置1を用いてウェーハ22a上に投影される。最後に、照明光8によってウェーハ22a上に露光された感光層が現像される。微細又はナノ構造化構成要素、例えば、半導体チップは、このようにして生成される。
1 マイクロリソグラフィ投影露光装置
13 ラスターモジュール
14 照明角度変更デバイス
14a、14b 照明角度変更ユニット
22 ウェーハ平面

Claims (14)

  1. 1次光源(6)の照明光(8)を用いて照明視野(3)を照明するための投影リソグラフィのための照明光学ユニットであって、
    ラスター行とラスター列に配置されて前記照明視野(3)の形状を予め定めるために前記照明光(8)に影響を及ぼすラスター要素(12a,16a)を含む少なくとも1つのラスター配置(12,16)を含み、
    物体変位方向(y)に変位可能な物体(23)を配置することができる前記照明視野(3)に向けた前記ラスター要素(12a,16a)からの前記照明光(8)の重ね合わせ伝達のための伝達光学ユニット(17)を含み、
    照明角度変更デバイス(14,14’;34;44a;51;63;63a;88;95;98;101;104;110;113)を含み、これが、該照明角度変更デバイス(14;34;44a;51;63;63a;88;95;98;101;104;110;113)上に入射する前記照明光(8)を前記物体変位方向(y)に垂直な偏向平面(xz)において異なる偏向角を用いて場所依存態様で偏向し、
    前記照明角度変更デバイス(14,14’;34;44a;51;63;63a;88;95;98;101;104;110;113)は、少なくとも、
    前記ラスター配置(12,16)に対して全体的に変位可能であり、かつ前記物体変位方向(y)に垂直な前記偏向平面(xz)に前記照明光(8)に対する偏向角を発生させるように機能する照明角度変更ユニット(14b,14b’;34b;45,46;51;64,65;73,74;76,77;89;96;99;106;112;116;117)、
    を含み、
    前記ラスター配置(12,16)に対する前記全体的変位可能照明角度変更ユニット(14b,14b’;34b;45,46;51;64,65;73,74;76,77;89;96;99;106;112;116;117)の変位可能性が、前記物体変位方向(y)に垂直な前記偏向平面(xz)における前記偏向角の大きさに影響を及ぼすことに資するものであり
    前記照明角度変更ユニットによってもたらすことができる前記偏向平面(xz)内の偏向角が、最大で3°又は50mradであるように、前記照明角度変更デバイスが設計されている、
    ことを特徴とする照明光学ユニット。
  2. 前記照明角度変更デバイス(14;34)は、
    前記物体変位方向(y)に垂直な前記偏向平面(xz)に前記照明光(8)に対する少なくとも1つの更に別の偏向角を発生させるための少なくとも1つの更に別の照明角度変更ユニット(14a,14a’;34a;46,45;64,65;73,74;90;96;100;105;111;114)、
    を更に含み、
    前記照明角度変更ユニット(14a,14a’,14b;34a,34b;45,46;76,77,64,65;76,77,73,74;89;90;96;99;100;105;106;112;116;117;114)は、それらが前記照明光(8)に順次影響を及ぼすように配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学ユニット。
  3. 前記更に別の照明角度変更ユニット(14a;34a)は、静的ユニットとして具現化されることを特徴とする請求項2に記載の照明光学ユニット。
  4. 前記更に別の照明角度変更ユニット(14a;34a)は、少なくとも2つの角度変更部分に絶対値が異なる静的偏向角を発生させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明光学ユニット。
  5. 前記変位可能照明角度変更ユニット(14b;34b)の最大偏向効果が、前記更に別の照明角度変更ユニット(14a;34a)の最大偏向効果よりも小さいことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の照明光学ユニット。
  6. 前記照明角度変更ユニットの少なくとも1つが、以下に提示する構成要素:
    ルーフエッジプリズム(14a,14b)、
    円柱レンズ要素(34a,34b)、
    サドル面構成要素(51)、
    非球面構成要素、
    自由曲面構成要素、
    楔体(64,65;73,74;76,77)、
    レンズ要素(45,46)、
    のうちの1つとして具現化されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の照明光学ユニット。
  7. 前記照明角度変更ユニットの少なくとも1つが、楔体(64,65;73,74;76,77)として具現化され、
    前記照明光(8)のビーム方向(z)に垂直な平面(xy)における楔縁部領域(68;75)の勾配に対して|dy/dx|≧2が成り立ち、ここで、yは、前記物体変位方向(y)に沿って延びる、
    ことを特徴とする請求項6に記載の照明光学ユニット。
  8. 前記変位可能照明角度変更ユニット(14b;34b;51)は、照明光学ユニットの光軸(2)の回りにピボット回転可能として具現化されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の照明光学ユニット。
  9. 前記少なくとも1つの変位可能照明角度変更ユニット(14b;34b;45,46;51;64,65;73,74;76,77)を前記ラスター配置(12,16)に対して変位させるための変位ドライブ(30;49;52;72)を特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の照明光学ユニット。
  10. 前記照明視野(3)にわたる前記照明光(8)の照明パラメータを測定するための測定デバイス(32)を特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の照明光学ユニット。
  11. 前記測定デバイス(32)は、制御/調整ユニット(33)を通じて前記変位ドライブ(30;49;52;72)に信号接続されることを特徴とする請求項9及び請求項10に記載の装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の照明光学ユニットを含み、かつ
    照明視野(3)の少なくとも一部を像平面(22)内の像視野に結像するための投影光学ユニット(21)を含む、
    ことを特徴とする光学系。
  13. 請求項12に記載の光学系を含み、
    1次光源(6)を含み、
    前記照明視野(3)に物体(23)を装着するための物体変位ドライブ(25)を有する物体ホルダ(24)を含み、
    前記像視野にウェーハ(22a)を装着するためのウェーハ変位ドライブ(27)を有するウェーハホルダ(26)を含む、
    ことを特徴とする投影露光装置(1)。
  14. 微細構造化構成要素をマイクロリソグラフィを用いて生成する方法であって、
    感光材料からなる層が少なくとも部分的に付加された基板(22a)を与える段階と、 結像される構造を有するレチクル(23)を与える段階と、
    請求項13に記載の投影露光装置(1)を与える段階と、
    前記投影露光装置(1)を用いて前記レチクル(23)の少なくとも一部を前記層の領域上に投影する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
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