JP6456134B2 - 導電性樹脂組成物、ディスペンス用導電性樹脂組成物、ダイアタッチ剤、および半導体装置 - Google Patents

導電性樹脂組成物、ディスペンス用導電性樹脂組成物、ダイアタッチ剤、および半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、導電性樹脂組成物、ディスペンス用導電性樹脂組成物、ダイアタッチ剤、および半導体装置に関する。
現在、チップコンデンサーや抵抗器などの表面実装部品を基板に実装するために、導電性樹脂組成物が用いられている。この表面実装では、複雑な形状の基板やアッセンブリの場合には、印刷工法による導電性接着剤の塗布が不適当になるため、導電性樹脂組成物を導電性接着剤として、ディスペンサーで塗布される場合が多い。
また、半導体チップをリードフレーム等の金属板に接着・固定する際には、導電性樹脂組成物をダイアタッチ剤として、ディスペンサーで塗布し、使用している。
ここで、ディスペンサーで塗布される導電性接着剤やダイアタッチ剤(以下、導電性接着剤等という)には、高い流動性が求められる。特に、5mm□チップ等の接合面積が25mm以上のような大型の部品を接着する場合には、導電性接着剤等を溶剤で希釈すると、揮発した溶剤がボイドを形成し、接続信頼性が低下するおそれがある。したがって、導電性接着剤等を、無溶剤で低粘度にする必要がある。
また、大型部品を実装する際には、寸法安定性や部品追従性の観点から、低反り性が求められる。この低反り性を実現するためには、硬化後の導電性接着剤等に低弾性が要求される。したがって、導電性接着剤等は、無溶剤で低粘度であり、かつ硬化後には低弾性である必要がある。
硬化後に、低弾性となる樹脂組成物としては、シリコーンゴムと無機充填剤からなる、ガラス転移温度と−65℃の貯蔵弾性率が所定の低弾性接着剤(特許文献1)、所定のエポキシ変性ブタジエンと、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有する硬化性組成物(特許文献2)が開示されている。
特開2005−076023号公報 特開2011−137092号公報
しかしながら、上記のシリコーンゴムと無機充填剤からなる、ガラス転移温度と−65℃の貯蔵弾性率が所定の低弾性接着剤(特許文献1)、所定のエポキシ変性ブタジエンと、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含有する硬化性組成物(特許文献2)のいずれも、硬化前の粘度が高い、という問題がある。
本発明は、無溶剤で低粘度であり、かつ硬化後には低弾性である導電性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有することによって上記問題を解決した導電性樹脂組成物、ディスペンス用導電性樹脂接着剤、ダイアタッチ剤、および半導体装置に関する。
〔1〕(A)一般式(1):
Figure 0006456134
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは繰返し単位数を表し、平均値で4以上20以下の数を示す)で表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートと、
(B)ラジカル発生剤と、
(C)導電性フィラーと、
(D)炭素数5〜14の直鎖アルキレン基を有する直鎖アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、単官能および2官能性のポリエステル(メタ)アクリレート、ならびに末端変性ポリブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも1種と
を含むことを特徴とする、導電性樹脂組成物。
〔2〕(A)成分の一般式(1)のnが、5以上14以下である、上記〔1〕記載の導電性樹脂組成物。
〔3〕さらに、(E)メチルヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、p−ベンジルオキシフェノール、およびメチルスチレンダイマーからなる群より選択される少なくとも1種を含む、上記〔1〕または〔2〕記載の導電性樹脂組成物。
〔4〕上記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の導電性樹脂組成物を含む、ディスペンス用導電性樹脂組成物。
〔5〕上記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の導電性樹脂組成物を含む、ダイアタッチ剤。
〔6〕上記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の導電性樹脂組成物の硬化物を有する、半導体装置。
〔7〕上記〔4〕記載のディスペンス用導電性樹脂組成物の硬化物を有する、半導体装置。
〔8〕上記〔5〕記載のダイアタッチ剤の硬化物を有する、半導体装置。
本発明〔1〕によれば、無溶剤で低粘度であり、かつ硬化後には低弾性である導電性樹脂組成物を提供することができる。
本発明〔4〕によれば、無溶剤で低粘度であり、かつ硬化後には低弾性である導電性樹脂組成物を含むディスペンス用導電性樹脂組成物を得ることができる。本発明〔5〕によれば、無溶剤で低粘度であり、かつ硬化後には低弾性である導電性樹脂組成物を含むダイアタッチ剤を得ることができる。これらによれば、大型の部品を実装した際に低反り化を実現できる。
本発明〔6〕〜〔8〕によれば、硬化後に低弾性である導電性樹脂組成物の硬化物による高信頼性の半導体装置を得ることができる。
本発明の導電性樹脂組成物(以下、導電性樹脂組成物という)は、
(A)一般式(1):
Figure 0006456134
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは繰返し単位数を表し、平均値で4以上20以下の数を示す)で表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートと、
(B)ラジカル発生剤と、
(C)導電性フィラーと、
(D)炭素数5〜14の直鎖アルキレン基を有する直鎖アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、単官能および2官能性のポリエステル(メタ)アクリレート、ならびに末端変性ポリブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも1種と
を含むことを特徴とする。
(A)成分は、硬化後の導電性樹脂組成物を低弾性にする。(A)成分のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートのエチレングリコール鎖の長さは、「−CHCHO−」を1単位として、平均で、4単位〜20単位(一般式(1)におけるnの平均値4〜20)であり、流動性・揮発性の観点から、5〜14単位(一般式(1)におけるnの平均値5〜14)であると好ましく、9単位〜14単位(式(1)におけるnの平均値9〜14)が、より好ましい。
エチレングリコール鎖が4単位未満では、成分が揮発しやすくボイド発生の原因となる。一方、20単位を超えると、導電性樹脂組成物の硬化性が悪くなったり、粘度が上昇してしまったりする場合がある。
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、アクリレート(Rが水素原子)でもメタクリレート(Rがメチル基)でもよいが、アクリレートであると、重合性が良好である点から好ましい。(A)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(B)成分であるラジカル発生剤は、(A)成分を硬化させるために含有される。(B)成分としては、有機過酸化物が挙げられ、イソノナノイルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、パラクロロベンゾイルペルオキシド、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキシド等のジアシルペルオキシド類;2,2−ジ(4,4−ジ−(ジ−tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキシル)プロパン等のペルオキシケタール類;ビス(4-tert-ブチルシクロヘキサニル)ペルオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルペルジカーボネート、ジシクロヘキシルペルジカーボネート等のペルオキシジカーボネート類;tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルアセテート、tert−ブチルペル−2−エチルへキサノエート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペルピバレート、tert−ブチルジペルアジペート、キュミルペルネオデカノエート、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン等のペルオキシエステル類;メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド等のケトンペルオキシド類;ジ−tert−ブチルペルオキシド、ジキュミルペルオキシド、tert−ブチルキュミルペルオキシド、1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ −tert−ヘキシルペルオキシド、ジ(2−tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアルキルペルオキシド類;キュメンヒドロキシペルオキシド、tert−ブチルハイドロペルオキシド、p−メンタハイドロペルオキシド等のハイドロペルオキシド類等を使用することができる。
これらの中でも、ペルオキシジカーボネート類、ペルオキシエステル類およびジアルキルペルオキサイド類が好ましく、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、ビス(4−tert−ブチルシクロヘキサニル)ペルオキシジカーボネート、およびジ(2−tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンが、導電性樹脂組成物の保存安定性が良好なことから、より好ましい。(B)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(C)成分の導電性フィラーは、特に限定する必要はなく、(C)成分としては、銀、銅、金、パラジウム、白金、ビスマス、錫、ビスマス−錫合金、インジウム錫酸化物、銀被覆銅、銀被覆アルミニウム、金属被覆ガラス球、およびこれらの混合物が挙げられる。(C)成分の平均粒径は、作業性及び低粘度化の観点から、0.1〜50μmであると好ましく、2〜20μmであるとより好ましい。ここで、(C)成分の平均粒径は、レーザー回折法によって測定した体積基準のメジアン径である。また、(C)成分の形状は、リン片状であると、低抵抗化の観点から、より好ましい。市販品としては、DOWAエレクトロニクス製銀粉末(品名:FA6−18)、メタロー テクノロジーズ ユーエスエイ(Metalor Technologies USA)製銀粉末(品名:K−0082P)、三井金属鉱業製銀粉末(品名:SL02)が挙げられる。(C)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
さらに、(C)成分として、タップ密度:0.1〜1.0g/cm、BET比表面積:1〜2m/gのものを含むと、(C)成分の沈降防止を図ることができ、例えば、25℃で24時間〜48時間放置した後でも、導電性樹脂組成物中で(C)成分を均一に分散させることができる。よって、導電性樹脂組成物が低粘度であっても、導電性を維持することができる。
(D)成分は、炭素数5〜14の直鎖アルキレン基を有する直鎖アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、単官能および2官能性のポリエステル(メタ)アクリレート、ならびに末端変性ポリブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも1種であり、導電性樹脂組成物に接着性と、硬化後の更なる低弾性化を付与する低弾性の接着性付与剤である。(D)成分は、(A)成分に比べ低弾性率化への寄与度は小さいが、接着性への寄与度が大きい。
炭素数5〜14の直鎖アルキレン基を有する直鎖アルカンジオールジ(メタ)アクリレートとしては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、硬化後の弾性率と接着強度の観点から1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能および2官能性のポリエステル(メタ)アクリレートは、硬化後の組成物の架橋密度が高くなりすぎないよう、低弾性化の観点から用いられる。このような単官能および2官能性のポリエステル(メタ)アクリレートとしては、ダイセル・オルネクス社のEBECRYL(登録商標)シリーズや、サートマー社製のCNシリーズのものを用いることができる。EBECRYL(登録商標)シリーズとしては、EBECRYL524(60000mPa・s@25℃)、 EBECRYL525(40000mPa・s @25℃)、CNシリーズとしては、CN2203、CN2270(55cps@25℃)、CN2271(70cps@25℃)、CN2273(100cps@25℃)、CN2274(130cps@25℃)、CN2283(105cps@25℃)等が挙げられ、特に粘度の観点からCN2270、CN2271、CN2273、CN2274、CN2283が好ましい。
末端変性ポリブタジエンゴムとしては、無水マレイン酸変性のように、末端基に二重結合を有することが望ましい。末端変性ポリブタジエンゴムは、市販品を用いることができる。市販品としては、クレイバレー社製のRICON(登録商標)シリーズを用いることができる。
(D)成分は、固体、液状いずれの形態であってもよい。(D)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(A)成分は、導電性樹脂組成物100質量部に対して、1〜8質量部であると、硬化後の導電性樹脂組成物の弾性率の観点から、好ましい。(A)成分が8質量部を超えると、硬化後の導電性樹脂組成物の耐湿性が悪くなる場合がある。(A)成分は、導電性樹脂組成物100質量部に対して、2〜7質量部であると、より好ましい。
(B)成分は、導電性樹脂組成物の硬化性の観点から、導電性樹脂組成物100質量部に対して、0.05〜3質量部であると好ましく、0.1〜2質量部であると、より好ましい。
(C)成分は、導電性樹脂組成物自体の導電性の観点から、導電性樹脂組成物100質量部に対して、50〜90質量部であると好ましく、60〜86質量部であると、より好ましい。
また、(C)成分は、導電性樹脂組成物の硬化物の場合も、導電性樹脂組成物100質量部に対して、50〜90質量部であると好ましく、60〜86質量部であると、より好ましい。ここで、(C)成分の定量分析は、質量分析法で行う。
(D)成分は、硬化物の部品接着強度、弾性率の観点から、導電性樹脂組成物100質量部に対して、5〜30質量部であると好ましく、8〜20質量部であると、より好ましい。
導電性樹脂組成物は、さらに、重合禁止剤として、(E)メチルヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、p−ベンジルオキシフェノール、およびメチルスチレンダイマーからなる群より選択される少なくとも1種を含むと、導電性樹脂組成物のゲル化を防止し、ポットライフが長くなるため、好ましい。(E)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
導電性樹脂組成物は、さらに、(F)カップリング剤を含むと、導電性樹脂組成物の密着性の観点から好ましい。(F)成分としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが、導電性樹脂組成物の密着性の観点から好ましい。市販品としては、信越化学工業製シランカップリング剤(品名:KBM502、KBM503)、日美商事製シランカップリング剤(品名:S510)等が挙げられるが、(F)成分は、これら品名に限定されるものではない。(F)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(E)成分は、導電性樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜0.5質量部であると、ポットライフの観点から、好ましい。
(F)成分は、導電性樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは0.05〜5質量部、より好ましくは0.1〜2質量部含有される。0.05質量部以上であると、密着性が向上し、5質量部以下であると、導電性樹脂組成物の発泡が抑制される。
導電性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、更に必要に応じ、レベリング剤、イオントラップ剤、その他の添加剤等を配合することができる。
導電性樹脂組成物は、例えば、(A)成分〜(D)成分およびその他添加剤等を同時にまたは別々に、撹拌、溶融、混合、分散させることにより得ることができる。これらの混合、撹拌、分散等の装置としては、特に限定されるものではないが、撹拌、3本ロールミル、プラネタリーミキサー、遊星式ミキサー等を使用することができる。また、これら装置を適宜組み合わせて使用してもよい。
導電性樹脂組成物は、温度:25℃での粘度が3〜20Pa・sであると、ディスペンス作業性の観点から好ましい。ここで、粘度は、EHD型粘度計として、東機産業株式会社製TVE−22形粘度計(3°コーン、R9.7)を用い、5rpm、25℃で測定する。
導電性樹脂組成物は、ディスペンサー等で、基板の導電部やダイアタッチ部(ダイ取り付け部)、半導体素子の電極部等の電子部品の所望の位置に形成・塗布される。
導電性樹脂組成物の硬化は、60〜200℃が好ましい。導電性樹脂組成物の硬化物の弾性率は3GPa以下が好ましく、より好ましくは2GPa以下であり、さらに好ましくは1.5GPa以下である。このため、特に大型の部品を実装した際に低反り化を実現できる。
本発明の導電性樹脂組成物は、ディスペンス用導電性樹脂組成物やダイアタッチ剤として好適である。
〔半導体装置〕
本発明の半導体装置は、導電性樹脂組成物の硬化物により、基板とダイ等が接合されている。導電性樹脂組成物が、ディスペンス用導電性樹脂組成物として使用される場合には、例えば、チップコンデンサーや抵抗器などの表面実装部品を基板に実装するために、ディスペンス用導電性樹脂組成物を硬化させて用いられる。導電性樹脂組成物が、ダイアタッチ剤として使用される場合には、例えば、リードフレーム等の金属板と、半導体チップ(ダイ)との接着に、ダイアタッチ剤を硬化させて用いられる。
本発明の半導体装置は、硬化後に低弾性である導電性樹脂組成物の硬化物により、表面実装部品、金属板、半導体チップ等が接合されているので、高信頼性である。
本発明について、実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、部、%はことわりのない限り、質量部、質量%を示す。
〔評価用サンプルの作製〕
表1、表2に示す材料のうち、(B)成分と反応性希釈剤以外を混合し、3本ロールにより最大粒径が15μm以下になるまで分散させ、混合物を得た。分散度の測定は、JIS−K5600−2−5に準拠して行った。別途、(B)成分を反応性希釈剤(反応性希釈剤を使用しない場合には、(D)成分またはその他のアクリレート樹脂)に溶解させた。作製した混合物と、(B)成分を溶解した反応性希釈剤とを混合し、遊星式ミキサーで、均一に攪拌・混合し、導電性樹脂組成物を得た。混合が完了した導電性樹脂組成物は、真空状態で静置し、内部の気泡を除去した。使用した材料と配合割合を表1、表2に示した。
使用したビス(4−t−ブチルシクロヘキサニル)ペルオキシジカーボネートは、下記式で表される。
Figure 0006456134
1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートは、下記式で表される。
Figure 0006456134
ネオペンチルグルコールジメタクリレートは、下記式で表される。
Figure 0006456134
ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレートは、下記式で表される。
Figure 0006456134
イソボルニルアクリレートは、下記式で表される。
Figure 0006456134
〔評価方法〕
〈導電性樹脂組成物の粘度の測定〉
得られた導電性樹脂組成物の粘度を、東機産業株式会社製粘度計TVE−22形粘度計(3°コーン、R9.7)を用い、5rpm、25℃で測定した。導電性樹脂組成物の粘度は、3〜20Pa・sであると好ましい。表1、表2に、粘度の測定結果を示す。なお、比較例9は、粘度が高すぎたため、測定できなかった。
〈150℃、30分硬化後の常温での弾性率の測定〉
テフロン(登録商標)シート上に膜厚が約150μmになるように、導電性樹脂組成物を塗布し、150℃×10分でシート状に硬化させた。40mm×10mmの短冊状に切り出し、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製のDMS6100を用いて、室温での引張弾性率を求めた。引張弾性率は、3.0GPa以下が好ましく、より好ましくは1.5GPa以下である。表1、表2に測定結果を示す。なお、比較例9は、硬化しなかったため、測定できなかった。
〈接着強度の測定〉
20mm×20mmのアルミナ基板上に、1.5mm×1.5mmの印刷パターンを膜厚20〜50μm程度になるようにスクリーン印刷で導電性樹脂組成物を塗布し、3.2mm×1.6mmのアルミナチップを搭載し、荷重をかけたものを150℃×10分で硬化させて、試験片を作製した(n=10)。このアルミナ基板上のアルミナチップを、アイコーエンジニアリング社製MODEL−1605HTP型強度試験機で側面から突き、アルミナチップが剥がれた時の数値からせん断強度を算出した。せん断強度は、好ましくは8N/mm以上、さらに好ましくは10N/mm以上である。表1、表2に測定結果を示す。また、実施例1〜3については、プレッシャークッカー試験(Pressure Cooker Test;以下、PCT)(2atm、121℃、20時間)を行った後、同様にしてせん断強度を算出した。表3に結果を示す。なお、表3には、PCT前のせん断強度を「初期の接着強度」、PCT後のせん断強度を「PCT後の接着強度」と記載した。
〈総合評価〉
総合評価を行った。導電性樹脂組成物の粘度が3〜20Pa・s、弾性率が3.0GPa以下、接着強度が8N/mm以上の全てを満たすときに、総合評価を「○」、ひとつでも満たさないものがあるときに、総合評価を「×」とした。総合評価「○」のうち、弾性率が1.5GPa以下と、特に優れていた場合には総合評価を「◎」とした。表1、表2に、評価結果を示す。
Figure 0006456134
Figure 0006456134
Figure 0006456134
表1、表2からわかるように、実施例1〜8の全てで、粘度と硬化後の弾性率が低く、接着強度が高く、総合評価も良好であった。特に、実施例6、7では、総合評価が非常に良好であった。これに対して、(D)成分の代わりにネオペンチルグリコールジメタクリレートを用いた比較例1は、粘度が低すぎ、硬化後の弾性率が高すぎ、接着強度が低かった。(D)成分の代わりにネオペンチルグリコールジメタクリレートを用いた比較例2は、硬化後の弾性率が高すぎ、接着強度が低かった。(D)成分の代わりにネオペンチルグリコールジメタクリレートを用いた比較例3は、粘度が低すぎ、硬化後の弾性率が高すぎ、接着強度が低かった。(D)成分の代わりにネオペンチルグリコールジメタクリレートを用いた比較例4は、粘度が低すぎ、硬化後の弾性率が高すぎた。(D)成分の代わりにジメチロールトリシクロデカンジアクリレートを用いた比較例5は、硬化後の弾性率が高すぎた。(D)成分の代わりにウレタン(メタ)クリレートを用いた比較例6は、接着強度が低かった。(A)成分を含有させず(D)成分の代わりにネオペンチルグリコールジメタクリレートを用いた比較例7は、粘度が低すぎ、硬化後の弾性率が高すぎ、接着強度が低かった。(A)成分を含まない比較例8は、粘度が低すぎた。(A)成分と(D)成分を含まない比較例9は、粘度が高すぎたため、粘度測定ができず、硬化しなかったため、弾性率測定ができなかった。
また、表3からわかるように、(A)成分の含有量が低い実施例1が、実施例1〜3の中で最も接着強度、およびPCT後の接着強度が高かった。
上記のように、本発明の導電性樹脂組成物は、無溶剤で低粘度であり、かつ硬化後には低弾性である。

Claims (8)

  1. (A)一般式(1):
    Figure 0006456134
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは繰返し単位数を表し、平均値で4以上20以下の数を示す)で表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートと、
    (B)ラジカル発生剤と、
    (C)導電性フィラーと、
    (D)炭素数5〜14の直鎖アルキレン基を有する直鎖アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ならびに単官能および2官能性のポリエステル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種と
    を含むことを特徴とする、導電性樹脂組成物。
  2. (A)成分の一般式(1)のnが、5以上14以下である、請求項1記載の導電性樹脂組成物。
  3. さらに、(E)メチルヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、p−ベンジルオキシフェノール、およびメチルスチレンダイマーからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2記載の導電性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の導電性樹脂組成物を含む、ディスペンス用導電性接着剤。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項記載の導電性樹脂組成物を含む、ダイアタッチ剤。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項記載の導電性樹脂組成物の硬化物を有する、半導体装置。
  7. 請求項4記載のディスペンス用導電性接着剤の硬化物を有する、半導体装置。
  8. 請求項5記載のダイアタッチ剤の硬化物を有する、半導体装置。
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