JP6455165B2 - ヘッドレスト - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに設けられたヘッドレストに関する。
特許文献1に開示されたヘッドレストは、着座乗員の頭部後面を支持する主体部と、当該主体部の両側部に配設された左右のサイド部と、を備えている。当該ヘッドレストはいわゆるバタフライ式のヘッドレストであり、主体部に設けられた回動軸部を中心に、左右のサイド部が主体部に対して前後方向に回動可能に構成されている。左右のサイド部が主体部に対して前方に回動して、当該左右のサイド部の当接面が着座乗員の頭部側面に当接すると、それによって、着座乗員の頭部が側方から支持された状態になる。この状態では、着座乗員の頭部の側方への移動が抑制されるため、車両走行中の振動等によって着座乗員の頭部が振られることが抑制され、首等にかかる負担が軽減される。
実開平5−63355号公報
特許文献1に開示された発明では、主体部に設けられた回動軸部が、当該主体部の頭部後面の支持面に平行な方向、即ち、着座乗員の頭部中心軸に平行な方向に延びている。したがって、左右のサイド部が主体部に対して前方に回動した際に、当該左右のサイド部の着座乗員の頭部側面に当接する当接面が着座乗員の頭部軸心に平行な平面となる。ここで、着座乗員の頭部は一般的に頭部上方から下方に向けて正面視及び側面視において窄まっていく形状をしているため、着座乗員の頭部側面の上方のみが左右のサイド部に対して点当たり状態で当接することになり、着座乗員の頭部側面の支持が不安定になるおそれがあった。即ち、着座乗員の頭部が上記点当たり部分近傍を基点として上下方向に回転しようとすることによって着座乗員の首部に左右方向のせん断力が発生して頚椎周辺に不快感が生じたり、局部的に圧力が高まって圧迫感が生じたりするおそれがあった。
この問題に鑑み、本発明の課題は、着座乗員の首部に左右方向のせん断力を生じ難くするとともに頭部側面に生じる局部的な圧力の高まりを低減して、快適な状態で着座乗員の頭部の側方への移動を抑制できるヘッドレストを提供することである。
本発明の第1発明は、乗物用シートに設けられたヘッドレストであって、着座乗員の頭部後面を支持する主体部と、該主体部の両側部に配設されて着座乗員の頭部側面を支持する一対のサイド部と、を備えており、前記一対のサイド部が着座乗員の頭部側面を支持可能な状態にあるときに、前記一対のサイド部の着座乗員の頭部側面に当接する当接面が、着座乗員の頭部側面の外形に沿うべく、ヘッドレスト上方から下方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜していることを特徴とする。
第1発明によれば、一対のサイド部の着座乗員の頭部側面に当接する当接面が、ヘッドレスト上方から下方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜して、着座乗員の頭部側面の外形に沿った状態になっている。このため、着座乗員の頭部側面が、サイド部によって面当たり状態で支持されることになる。これによって、着座乗員の首部に左右方向のせん断力を生じ難くするとともに頭部側面に生じる局部的な圧力の高まりを低減して、快適な状態で着座乗員の頭部の側方への移動を抑制できる。
本発明の第2発明は、第1発明において、前記一対のサイド部が、前記主体部に設けられた回動軸部を中心に前後方向に回動可能に設けられており、前記回動軸部が、前記ヘッドレスト上方から下方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜していることを特徴とする。
第2発明によれば、一対のサイド部が回動軸部を中心に主体部に対して前後方向に回動すると、一対のサイド部の着座乗員の頭部側面に当接する当接面がヘッドレスト上方から下方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜している状態を維持したまま、当該当接面同士の間隔が狭まったり広まったりすることになる。よって、着座乗員の頭部が標準サイズよりも小さかったり大きかったりする場合でも、着座乗員の頭部の大きさに合わせて一対のサイド部を前後回動させることで、着座乗員の頭部側面をサイド部によって面当たり状態で支持できる。
本発明の一実施形態に係るヘッドレストを斜め前から見た斜視図である。 上記実施形態に係るヘッドレストの正面図である。 上記実施形態に係るヘッドレストの側面図である。 上記実施形態に係るヘッドレストの骨格部材を、図2に対応させて示した図である。 上記実施形態に係るヘッドレストにおける主体部の分解斜視図である。 上記実施形態に係るヘッドレストにおけるサイド部の分解斜視図である。 図3のVII−VII線断面図である。 図3のVIII−VIII線断面図である。 上記実施携帯に係るヘッドレストが通常状態にあるときを示した模式図である。 上記実施携帯に係るヘッドレストが前方突出状態にあるときを示した模式図である。 図10のXI−XI線断面図である。 図2のA−A線断面図、B−B線断面図、C−C線断面図の外形を重ねて示した模式図である。 図2のD−D線断面図、E−E線断面図、F−F線断面図の外形を重ねて示した模式図である。
図1〜図13は、本発明の一実施形態を示す図である。本実施形態は、自動車のセカンドシートのヘッドレスト10に本発明を適用した例を示す。各図中、矢印により上記セカンドシートを自動車に取付けたときの自動車の各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。ヘッドレスト10は、上記セカンドシートのシートバック(図示しない)に取付けられている。
ヘッドレスト10は、いわゆるバタフライ式のヘッドレストであり、図1〜図3に示すように、着座乗員の頭部後面を支持する主体部20と、主体部20の両側部に配設される左右一対のサイド部60と、を備えている。
主体部20は、図5に示すように、金属製の骨格部材30と、骨格部材30の前方に配設される前方体40と、骨格部材30の後方に配設される後方体50と、を備えている。
図4に示すように、骨格部材30は、メインステー31と、メインステー31に取付けられた第1ブラケット331と、第1ブラケット331に取付けられた第2ブラケット332と、第2ブラケット332に取付けられたサイドステー35と、を備えている。メインステー31は、略逆U字形に形成された鉄製のパイプ状部材である。より詳細には、メインステー31は、図3、図4及び図7に示すように、上下方向に延びる左右2本の縦棒部31Aと、縦棒部31Aのそれぞれの上端部から上前方に向かって延びる互いに平行で同じ長さの前方屈曲部31Bと、前方屈曲部31Bの前端部同士を連結すべくシート幅方向に延びる横棒部31Cと、を備えている。メインステー31の左右の縦棒部31Aは、図示しないシートバックの骨格部材であるバックフレームに取付けられた一対のホルダにヘッドレストサポートを介して挿入されて保持されている。メインステー31の横棒部31Cの前側には、シート幅方向に長尺な矩形の面状部材である第1ブラケット331が溶接されて取付けられている。より詳細には、第1ブラケット331は、図3に示すように、上端よりも下端が前方に張り出すような傾斜角度で、メインステー31の横棒部31Cの前側に溶接されている。図3及び図4に示すように、第1ブラケット331の前面の左右両側には、略矩形の面状部材である第2ブラケット332が、ボルト71Aとナット71Bとによって1つずつ取付けられている。より詳細には、第2ブラケット332は、第1ブラケット331の上記した傾斜角度に追従して傾斜した状態で、第1ブラケット331の前面に取付けられている。図4に示すように、第2ブラケット332の上下の端末部には、それぞれ1つずつボルト挿入孔332Aが形成されており、シート幅方向両外側の端末部の下方には、ねじ挿入孔332Bが形成されている。図3及び図4に示すように、第2ブラケット332の前面には、サイドステー35が1つずつ溶接されて取付けられている。
図4に示すように、左右のサイドステー35は互いに鏡像体であり、左右対称であるため、代表として左側のサイドステー35について説明する。サイドステー35は、シート幅方向内側が開放状態となる略横U字形に形成された鉄製のパイプ状部材である。より詳細には、サイドステー35は、図3及び図4に示すように、シート幅方向に延びる上方横棒部35A1と、上方横棒部35A1の下方に位置しており上方横棒部35A1に並行に延びるとともにシート幅方向外側の端部が上方横棒部35A1のシート幅方向外側の端部よりもシート幅方向内側に位置している下方横棒部35A2と、上方横棒部35A1及び下方横棒部35A2のシート幅方向外側のそれぞれの端部から前方に向かうとともに後端よりも前端が上方かつシート幅方向内側に張り出すように傾斜して延びる互いに平行かつ同じ長さの前方屈曲部35Bと、前方屈曲部35Bの前端部同士を連結すべく上下方向に延びる回動軸部35Cと、を備えている。上記したように、上方横棒部35A1のシート幅方向外側の端部よりも下方横棒部35A2のシート幅方向外側の端部の方がシート幅方向内側に位置しているため、図4に示すように、回動軸部35Cは上端よりも下端がシート幅方向内側に入るように傾斜した状態になる。また、図3に示すように、第1ブラケット331が上端よりも下端が前方に張り出すような傾斜角度で配設されているため、回動軸部35Cも、上端よりも下端が前方に出るように傾斜した状態になる。即ち、図3及び図4に示すように、回動軸部35Cの軸心線Rは、上端よりも下端がシート幅方向内側に入るとともに、前方に出るように傾斜している。図5に示すように、左右のサイドステー35のそれぞれの後方には、樹脂製の目隠し部材36が1つずつ配設されている。左右の目隠し部材36は、互いに鏡像体であり、左右対称であるため、代表として左側の目隠し部材36について説明する。目隠し部材36は、シート幅方向内側の端部よりもシート幅方向外側の端部が前方に出るように湾曲している。目隠し部材36のシート幅方向内側の端末部の上部には、係止爪36Aが形成されており、下部において第2ブラケット332のねじ挿入孔332Bと対応する部位には、雌ねじ孔36Bが形成されている。目隠し部材36は、係止爪36Aがサイドステー35の上方横棒部35A1に後方から係止されるとともに、ねじ72が第2ブラケット332のねじ挿入孔332Bに前方から通されて雌ねじ孔36Bにねじ入れられることで、骨格部材30に取付けられている。目隠し部材36は、後述するサイド部60が前方突出状態にあるときに、サイドステー35がヘッドレスト10の外部から見えないように後方から覆って目隠ししている。
図5に示すように、前方体40は、樹脂製の前方ケース41と、前方ケース41の前方に配設されたクッション材である主体パッド43と、主体パッド43を前方から覆うように張設された表皮材である前方カバー45と、を備えている。前方ケース41は、後方が開放された中空箱状の部材であり、着座乗員の頭部後面を支持する前面部411と、前面部411の左右両端部から後方に向かって延びる前面側部412と、前面部411の下端部及び前面側部412の下端部を連結する図示しない前面下部と、を備えている。前方ケース41の前面部411において、第2ブラケット332のボルト挿入孔332Aに対応する部位にはボルト挿入孔411Aが形成されている。即ち、ボルト挿入孔411Aは、前面部411の上部左右両側に1箇所ずつ、及び、下部左右両側に1箇所ずつの、計4箇所に形成されている。また、前面部411において、ボルト挿入孔411Aのシート幅方向内側若しくは外側の隣接部位には、被係止部411Bが形成されている。即ち、被係止部411Bは、上部左右両側のボルト挿入孔411Aのシート幅方向内側隣接部位に1つずつ、及び、下部左右両側のボルト挿入孔411Aのシート幅方向外側隣接部位に1つずつの、計4箇所に形成されている。なお、前面部411の下部中央には、該前面部411から後方に向かって突出した後方突出部411Cが形成されており、該後方突出部411Cの下面には、図示しないボルト挿入孔が形成されている。また、前方ケース41の前面側部412には、サイドステー35を通す開口部となる切り欠き部412Hが形成されている。前方ケース41の前面部411の前方には、主体パッド43が載置されている。主体パッド43は、発泡モールドウレタン製の面状クッション部材であり、シート幅方向において略均一な厚さに形成されている。前方カバー45は、主体パッド43を前方から覆った状態で、上下左右の端末部が前方ケース41の裏面にタッカー止めされることで張設されている。前方カバー45は、ファブリックを用いて製造される表皮45Aと、表皮45Aの裏面に付着される発泡スラブウレタン製のラミパッド45Bと、当該ラミパッド45Bの裏面に付着される裏基布45Cと、を有する積層構造として構成されている。
前方体40の組み立て方法について説明する。まず、図5に示すように、前方ケース41のボルト挿入孔411Aに、いわゆるばね板ナット等のナット部材(図示しない)の雌ねじ孔を位置合わせした状態で、上記ナット部材を仮付けする。そして、前方ケース41の前面部411の前方に主体パッド43を載置して、その前方から前方カバー45を被せ付けて上下左右の端末部を前方ケース41の裏面にタッカー止めする。この状態で、ボルト73が、第2ブラケット332のボルト挿入孔332A及び前方ケース41のボルト挿入孔411Aに後方から通されて上記ナット部材の雌ねじ孔にねじ入れられることで、前方体40が骨格部材30に取付けられている。このとき、図7及び図8に示すように、サイドステー35のシート幅方向外側部分が、切り欠き部412Hを通って、前方体40の外部に突出した状態になる。
図5に示すように、後方体50は、樹脂製の後方ケース51と、後方ケース51を後方から覆うように張設された表皮材である後方カバー55と、を備えている。後方ケース51は、前方が開放された中空箱状の部材であり、ヘッドレスト10の後面部に相当する後面部511と、後面部511の左右両端部から前方に向かって延びる後面側部512と、後面部511の下端部及び後面側部512の下端部を連結する後面下部513と、を備えている。後面部511において、前方ケース41の被係止部411Bに対応する部位には、前方に向かって延びる係止爪511Bが形成されている。後面下部513の前端部の中央には、ボルト挿入孔513Aが形成されており、左右両側には、左右2つの係止孔513Cが形成されている。後方カバー55は、後方ケース51を後方から覆った状態で、上部及び左右の端末部が後方ケース51の裏面にタッカー止めされることで張設されている。後方カバー55の下方の端末部には、係止部材55Aが縫着されている。係止部材55Aにおいて後方ケース51の左右の係止孔513Cに対応する部位には、上方に向かって延びる突起部が形成されている。後方カバー55は、前方カバー45と同様の積層構造として構成されている。
後方体50の組み立て方法について説明する。まず、骨格部材30に取付けられた前方体40の後方突出部411Cの図示しないボルト挿入孔に、いわゆるばね板ナット等のナット部材(図示しない)の雌ねじ孔を位置合わせした状態で、上記ナット部材を仮付けする。そして、図5に示すように、後方ケース51の後方から後方カバー55を被せ付けて上部及び左右の端末部を後方ケース51の裏面にタッカー止めする。この状態で、係止爪511Bが前方体40の被係止部411Bに後方から挿し込まれて係止されたのちに、ボルト76が後方ケース51のボルト挿入孔513A及び前方ケース41の後方突出部411Cの図示しないボルト挿入孔に下方から通されて上記ナット部材の雌ねじ孔ににねじ入れられることで、後方体50が前方体40に取付けられている。こののち、後方カバー55の係止部材55Aの突起部を、後方ケース51の係止孔513Cに挿入する。
一対のサイド部60は、図6に示すように、それぞれ、略金属製の回動ブラケット61と、回動ブラケット61を覆う樹脂製の前方ケース63、後方ケース64、側方ケース65と、前方ケース63の前方に配設されたクッション材であるサイドパッド66と、サイドパッド66をシート幅方向外側から覆うように張設された表皮材であるサイドカバー67と、を備えている。一対のサイド部60は互いに鏡像体であり、左右対称であるため、代表として左側のサイド部60について説明する。
回動ブラケット61は、図4及び図5に示すように、正面視略E字形の平面部である支持面部611と、支持面部611のシート幅方向内側の端末部から後方に向かって延びる上下2つの規制部612と、を備えている。図7に示すように、回動ブラケット61は、支持面部611とサイドステー35の回動軸部35Cの軸心線Rとが同一平面上に位置している状態で、回動軸部35Cのシート幅方向外側に配設されている。図7及び図8に示すように、サイド部60が通常状態にあるとき、回動ブラケット61の支持面部611が略前方を向いているとともに、規制部612がサイドステー35の前方屈曲部35Bのシート幅方向外側部分にそれぞれ当接している。回動ブラケット61は、ヒンジ部材62によって回動軸部35Cに取付けられている。ヒンジ部材62は、図4及び図7に示すように、支持面部611の上下方向中央部を挟持する挟持部62Aと、挟持部62Aのシート幅方向内側の端部に一体形成されてサイドステー35の回動軸部35Cの外周面と摺接する略円筒状の摺接部62Bと、を備えている。挟持部62Aは、リベット74のカシメによって取付けられている。摺接部62Bは、回動軸部35Cの外周面と摺接部62Bの内周面との間に生じる摩擦力によって保持されている。なお、摺接部62Bの内周面の直径は、回動軸部35Cの外周面と摺接部62Bの内周面との間に生じる摩擦力が、所定の範囲内になるように設定されている。より詳細には、通常の使用時において着座乗員の頭部側面がサイド部60を押圧したときには、摺接部62が回動軸部35Cに対して摺動しないが、着座乗員がサイド部60を把持して所定以上の力で引っ張った若しくは押圧したときには、摺接部62Bが回動軸部35Cに摺動するように設定されている。回動ブラケット61の上下2箇所には、雌ねじ孔611Aが形成されている。
サイド部60の前方ケース63は、面状部材であり、図6〜図8に示すように、着座乗員の頭部側面を支持可能な支持面部631と、該支持面部631のシート幅方向端部から後方に向かって湾曲して延びる側面部632と、を備えている。支持面部631において、回動ブラケット61の雌ねじ孔611Aに対応する部位には、ねじ挿入孔631Aが形成されている。図6に示すように、前方ケース63は、ねじ75が前方ケース63のねじ挿入孔631Aに前方から通されて回動ブラケット61の雌ねじ孔611Aにねじ入れられることで、回動ブラケット61に取付けられている。回動ブラケット61に取付けられた前方ケース63では、図7及び図8に示すように、当該前方ケース63の支持面部631が回動ブラケット61の支持面部611と略並行な状態になっている。また、側面部632のシート幅方向外側の端部には、図示しない係止爪が後方に向かって突出すべく形成されている。図6〜図8に示すように、後方ケース64は、前方が開放された略椀状部材であり、後方ケース64において前方ケース63の図示しない係止爪に対応する部位には、被係止部64Aが形成されている。後方ケース64は、前方ケース63の上記した係止爪が被係止部64Aに係止されることで、前方ケース63に取付けられている。また、後方ケース64のシート幅方向内側の上下2箇所には、それぞれ被係止部64Bが形成されている。側方ケース65は、面状部材であり、側方ケース65において後方ケース64の被係止部64Bに対応する部位には係止爪65Bが形成されている。側方ケース65は、係止爪65Bが後方ケース64の被係止部64Bに係止されることで、後方ケース64に取付けられている。また、側方ケース65の前端部には、サイドステー35を受け入れる開口部となる切り欠き部65Hが形成されている。前方ケース63の支持面部631及び側面部632の前方には、サイドパッド66が載置されている。サイドパッド66は、発泡モールドウレタン製の面状クッション部材であり、シート幅方向外側の端部が他の部分よりも若干厚く形成されている。サイドカバー67は、シート幅方向内側が開放された袋状に縫製された表皮材であり、サイドパッド66、前方ケース63、後方ケース64をシート幅方向外側から覆った状態に被せ付けられて張設されている。即ち、サイドカバー67は、サイドパッド66の前面を覆う支持面部671と、サイドパッド66の側面及び後方ケース64の後面を覆う後面部672と、を備えている。サイドカバー67は、前方カバー45と同様の積層構造として構成されている。支持面部671が、特許請求の範囲の「当接面」に相当する。
サイド部60が通常状態にあるときの支持面部671の立体形状について、図12及び図13に基づいて説明する。図12では、図2においてヘッドレスト10の上部を切った断面であるA−A線断面の外形を実線で、ヘッドレスト10の上下方向中央部を切った断面であるB−B線断面の外形を二点鎖線で、ヘッドレスト10の下部を切った断面であるC−C線断面の外形を破線で図示している。また、図13では、図2においてサイド部60のシート幅方向外側部を切った断面であるD−D線断面の外形を実線で、サイド部60のシート幅方向中央部近傍を切った断面であるE−E線断面の外形を二点鎖線で、サイド部60及び主体部20のシート幅方向内側部を切った断面であるF−F線断面の外形を破線で図示している。支持面部671は、図12に示すように、ヘッドレスト10の上部から上下方向中間部近傍にかけては、下方に向かうにつれて、シート幅方向全域が均一に前方に張り出していく立体形状を有している。そして、ヘッドレスト10の上下方向中間部近傍から下部にかけては、下方に向かうにつれて、シート幅方向内側部分が前方に張り出していくとともに、シート幅方向外側部分が後退していく立体形状を有している。また、支持面部671は、図13に示すように、ヘッドレスト10のシート幅方向外側部からシート幅方向内側部にかけては、シート幅方向内側に向かうにつれて、上下方向の全域が均一に後退していく立体形状を有している。なお、図12に示すように、主体部20の前方カバー45の前面部は、ヘッドレスト10の上部から下部にかけては、下方に向かうにつれて、シート幅方向全域が均一に前方に張り出していく立体形状を有している。
サイド部60が主体部20に対して回動する動作について説明する。図7の実線、図8の実線及び図9には、通常状態にあるサイド部60を示す。着座乗員が通常状態にあるサイド部60を把持して前方に向かって所定以上の力で引っ張ると、ヒンジ部材62の摺接部62Bの内周面が回動軸部35Cの外周面に対して摺動して、当該サイド部60が回動軸部35Cを回動軸として主体部20に対して前方に回動する。この回動動作によってサイド部60の支持面部671を着座乗員の頭部側面に当接させたのち回動動作を止めると、図7の二点鎖線、図8の二点鎖線及び図10に示すように、2つのサイド部60が通常状態よりも前方に突出した前方突出状態になる。ここで、左右2つの回動軸部35Cの軸心線Rは、図4に示すように、ヘッドレスト10の上方から下方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜しているため、サイド部60が主体部20に対して前方に回動すると、サイド部60の下部がサイド部60の上部よりも相対的にシート幅方向内側に向かって張り出した状態になる。したがって、図11に示すように、前方突出状態にあるサイド部60の支持面部671は、上方から下方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜した状態になる。より詳細には、前方突出状態にあるサイド部60では、支持面部671の上端部671Aよりも、支持面部671の下端部671Bが、シート幅方向内側に位置した状態になる。この状態から、着座乗員がサイド部60を把持して後方に向かって所定以上の力で引っ張ると、サイド部60が回動軸部35Cを回動軸として主体部20に対して後方に回動する。図8の実線に示すように、回動ブラケット61の規制部612とサイドステー35の前方屈曲部35Bのシート幅方向外側部分とが当接すると、サイド部60がそれ以上後方に向かって回動しなくなり、図9に示すように、通常状態に戻る。なお、図11では、説明の便宜上、わかり易くするために、主体部20やサイド部60の内部構造等を省略して図示している。
以上のように構成される本実施形態は、以下のような作用効果を奏する。一対のサイド部60の支持面部671が、ヘッドレスト上方から下方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜して、着座乗員の頭部側面の外形に沿った状態になっている。このため、着座乗員の頭部側面が、サイド部60によって面当たり状態で支持されることになる。これによって、着座乗員の頭部の上下方向回転力を生じ難くして着座乗員の首部に左右方向のせん断力を生じ難くするとともに頭部側面に生じる局部的な圧力の高まりを低減して、快適な状態で着座乗員の頭部の側方への移動を抑制できる。また、一対のサイド部60が回動軸部35Cを中心に主体部20に対して前後方向に回動すると、一対のサイド部60の支持面部671がヘッドレスト上方から下方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜している状態を維持したまま、当該支持面部671同士の間隔が狭まったり広まったりすることになる。よって、着座乗員の頭部が標準サイズよりも小さかったり大きかったりする場合でも、着座乗員の頭部の大きさに合わせて一対のサイド部60を前後回動させることで、着座乗員の頭部側面をサイド部60によって面当たり状態で支持できる。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、本実施形態では、ヘッドレスト10として、主体部20とサイド部60とが別部材として設けられているヘッドレストを例示した。しかし、これに限定されない。即ち、例えば、主体部20の主体パッドとサイド部60のサイドパッドとが一体形成されていたり、主体部20とサイド部60とが一体の表皮材によって覆われていたりする構造であってもよい。当該構造においては、主体部とサイド部とが、一体の外観を呈するように構成することもできる。また、サイド部60が主体部20に対して回動しない、いわゆる通常のヘッドレストであってもよい。即ち、例えば、通常のヘッドレストにおいて、主体部の左右両側部位を前方に向かって張り出すように***させて左右一対のサイド部とするとともに、当該サイド部のシート幅方向内側を着座乗員の頭部側面の外形に沿うべく上方から下方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜させて支持面部とする構造であってもよい。当該構造においては、上記支持面部の位置や傾斜角度が、本実施形態における前方突出状態にあるサイド部60の支持面部671の位置や傾斜角度と同様になるように構成することもできる。
また、本実施形態においては、本発明を自動車のシートのヘッドレストに適用したが、飛行機、船、電車等に搭載されるシートのヘッドレストに適用してもよい。
10 ヘッドレスト
20 主体部
35C 回動軸部
60 サイド部
671 支持面部(当接面)

Claims (1)

  1. 乗物用シートに設けられたヘッドレストであって、
    着座乗員の頭部後面を支持する主体部と、該主体部の両側部に配設されて着座乗員の頭部側面を支持する一対のサイド部と、前記主体部をシートバックに対して支持するステーと、を備えており、
    前記一対のサイド部が着座乗員の頭部側面を支持可能な状態にあるときに、前記一対のサイド部の着座乗員の頭部側面に当接する当接面が、着座乗員の頭部側面の外形に沿うべく、ヘッドレスト上方から下方に向かうにつれて互いに傾斜しており、
    前記一対のサイド部が、前記主体部に設けられた回動軸部を中心に前後方向に回動可能に設けられており、
    前記主体部は、骨格部材としてのシート幅方向に長尺な部材であり前記ステーに固定された第1ブラケットを有しており、
    前記ステーは、上下方向に延びる一対の縦棒部を有しており、
    前記回動軸部は、前記第1ブラケットの左右端部に取付けられた一対の第2ブラケットを介して前記第1ブラケットに対して前方に離隔して左右に配置され、前記ヘッドレスト上方から下方に向かうにつれてシート幅方向内側に入るとともに、前記ヘッドレスト上方から下方に向かうにつれて前記一対の縦棒部に対して離隔するように前方に出て互いに接近するように傾斜しているヘッドレスト。


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