JP6454473B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、活性エネルギー線重合性モノマー組成物を活性エネルギー線で重合させた光学フィルムの製造方法に関するものであり、詳しくは面内レタデーションが小さく、かつ面内レタデーションのばらつきが小さい光学フィルムの製造方法に関するものである。
近年、液晶表示装置、タッチパネル装置や有機EL表示装置等などの基板、保護板において、軽量化・薄膜化の観点から熱可塑性樹脂を用いたフィルム、シートが用いられている。このフィルム、シートには、光学特性(透明性、等方性)と寸法安定性に優れたものが望まれている。前記特性を満たすために、活性エネルギー線重合性モノマー組成物を活性エネルギー線で重合させてフィルム、シートを得る製造方法が挙げられる。
具体的に前記製造方法は、移送される下部支持体に活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給する工程と、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物上に前記下部支持体と同速度で同一方向に移送される上部支持体を積層する工程と、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物に活性エネルギー線を照射して重合する工程と、前記上部支持体と前記下部支持体を剥離する工程とを備える製造方法である。
しかしながら、移送される下部支持体の上に活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給することより、活性エネルギー線重合性モノマー組成物に配向が発生することがある。また、活性エネルギー線重合性モノマー組成物が重合時に収縮することで、活性エネルギー線重合性モノマー組成物の層の厚みにばらつきが生じることがある。その結果、得られたフィルムは、光学的な異方性が発生し、面内レタデーションが大きく、かつ面内レタデーションのばらつきが大きくなるという問題があった。
一方、特許文献1では前記製造方法において厚みのばらつきの問題を解決するために、光を照射して重合する工程において、光重合性モノマー組成物全体に遮蔽層を介して行う部分光照射工程と、部分光照射工程を経た光重合性モノマー組成物全体に照射する全面光照射工程とを備えていることが提案されている。
特開2006−137036号公報
しかしながら、特許文献1の製造方法は、特にアクリル系粘着シートの製造方法に用いるものであって、光学フィルムの製造方法に用いても、十分な厚みのばらつきを抑えることができないため、光学フィルムが要求する性能を満足するものではなかった。
そこで、本発明においては、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物を活性エネルギー線で重合させる製造方法において、面内レタデーションが小さく、かつ面内レタデーションのばらつきが小さい光学フィルムの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者は鋭意検討した結果、上部支持体及び下部支持体のいずれか一方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低く、かつ他方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高くすることで、前記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明によると上記課題を解決するための手段として、
移送される下部支持体上に活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給する工程と、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物上に前記下部支持体と同速度で同一方向に移送される上部支持体を積層する工程と、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物に活性エネルギー線を照射して重合する工程と、前記上部支持体と前記下部支持体を剥離し、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の重合体のみからなる光学フィルムを得る工程を順に備える光学フィルムの製造方法において、
前記上部支持体及び前記下部支持体のいずれか一方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低く、
かつ他方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高いことを特徴とする。
さらに、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低い支持体の表面張力は30mN/m以下であり、かつ前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高い支持体の表面張力は40mN/m以上であり、活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力が30mN/m以上〜40mN/m未満であることを特徴とする。
さらに、前記製造方法において、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物がアクリレート系モノマー組成物を含有することを特徴とする。
本発明によれば、前記光学フィルムを得る製造方法において、活性エネルギー線重合性モノマー組成物と上部支持体及び下部支持体の表面張力を特定の関係にすることによって、面内レタデーションが小さく、かつ面内レタデーションのばらつきが小さい光学フィルムを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る光学フィルムの製造装置の概略図である。
以下に、本発明の一実施形態に係る光学フィルムの製造方法について、図面を参照して説明する。尚、以下の実施形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更することができる。
<活性エネルギー線重合性モノマー組成物>
本発明で使用する活性エネルギー線重合性モノマー組成物について説明する。本発明で使用する活性エネルギー線重合性モノマー組成物は、活性エネルギー線重合性モノマーと光重合開始剤と任意の他の成分とから構成される。
前記活性エネルギー線重合性モノマーとしては、紫外線などの活性エネルギー線の照射によって重合することにより光学フィルムを形成し得るモノマーである限り、特に制限されず、各種のモノマーを使用することが出来る。代表的には各種のアクリレート系樹脂、例えば、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、メタクリレートこれらのオリゴマー、または、これらと他の重合性モノマーとの組み合せ等が挙げられる。
前記光重合開始剤としては、活性エネルギー線の照射によってラジカルを発生し得る限り、特に制限されず、各種の光重合開始剤を使用することが出来る。代表的には各種のアルキルフェノン系またはベンゾフェノン系の光重合開始剤が挙げられる。
本発明では、要旨を逸脱しない範囲において、溶媒を希釈剤として用いて活性エネルギー線重合性モノマー組成物の粘度調整等をしたうえで用いることもできる。ただし、その場合、溶媒の揮発除去工程を考慮すると時間を要し生産効率が低下すること、重合した光学フィルム内部に残留溶媒等が存在して光学フィルムの特性低下につながることなどから、塗布される活性エネルギー線重合性モノマー組成物中の溶媒の含有量は5%以下にとどめておくことがよく、実質的には溶媒が含有されていないものを使用することが好ましい。すなわち、本発明では、上部支持体の積層時には、活性エネルギー線重合性モノマー組成物中に実質的に溶媒を含有しない状態としておくことが好ましい。
本発明において使用される活性エネルギー線重合性モノマー組成物に含有する任意の他の成分として、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、重合禁止剤などを使用することができる。
本発明において使用される活性エネルギー線重合性モノマー組成物の粘度に関しては、下部支持体の上に供給した活性エネルギー線重合性モノマー組成物の層が所望の厚みを保持すればよく、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給する際の温度における粘度が100〜100,000mPa・s、好ましくは500〜50,000mPa・sであることが好ましい。
本発明において使用される活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力は、支持体との密着性及び離形性を考慮すると、30mN/mを超えることが好ましく、さらに30〜40mN/mであることが好ましい。なお、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力は、Wilhelmy法(白金プレート法)で測定される。
<支持体>
前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低い表面張力を有するためには、特に制限はないが、例えば、シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂などを塗布している可撓性を有する合成樹脂フィルムが挙げられる。可撓性を有する合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルムなどが挙げられる。
前記支持体の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力は、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物より下回っていればよく、30mN/m未満であることが好ましい。なお、前記支持体の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力はJIS K 6768に準じて測定される。
前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高い場合は、特に制限はないが、特に表面処理をしていない可撓性を有する合成樹脂フィルムが挙げられる。可撓性を有する合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルムなどが挙げられる。
前記支持体の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力は、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力を超えていればよく、40mN/m以上であることが好ましい。なお、前記支持体の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力はJIS K 6768に準じて測定される。
前記上部支持体及び/又は前記下部支持体としては、活性エネルギー線を透過するものを使用することが好ましい。活性エネルギー線が照射される側に位置する支持体は、活性エネルギー線を透過するものを使用しなければならない。
前記上部支持体と前記下部支持体の厚さは、強度や柔軟性、活性エネルギー線の透過性などに応じて適宜選択することができ、10〜300μmであることが好ましく、さらには50〜200μmであることが好ましい。
<光学フィルムの製造方法及び製造装置>
本発明における製造方法は、移送される下部支持体上に活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給する工程と、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物上に前記下部支持体と同速度で同一方向に移送される上部支持体を積層する工程と、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物に活性エネルギー線を照射して重合する工程と、前記上部支持体と前記下部支持体を剥離する工程とを備えている。
図1は本発明の一実施形態に係る光学フィルムの製造装置の概略図であり、図1を用いて本発明の製造方法を具体的に説明する。下部支持体繰り出し部6から下部支持体2を繰り出して、移送される下部支持体2の上に供給ダイ1から活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給し、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物上に、上部支持体繰り出し部7から上部支持体3を繰り出して、前記下部支持体2と同速度で同一方向に移送される上部支持体3を積層し、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物に活性エネルギー線照射装置4から活性エネルギー線を照射して重合し、前記上部支持体3と前記下部支持体2を剥離して、それぞれを上部支持体巻き取り部9と下部支持体巻き取り部8に巻き取った後に、光学フィルム5を得て巻き取るものである。
本発明の特徴は、前記上部支持体及び前記下部支持体のいずれか一方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低く、
かつ他方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高い点である。さらに、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低い支持体の表面張力は30mN/m未満であり、かつ前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高い支持体の表面張力は40mN/m以上であり、活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力が30mN/m以上〜40mN/m未満であることが好ましい。
このようにすることで、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物が表面張力の高い側の支持体に密着しやすく、逆に表面張力の低い側の支持体に密着しにくい。このことから、活性エネルギー線重合性モノマー組成物が重合するときに、表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高い支持体側に存在する前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物は収縮せず、かつ上記のように低い支持体側に存在する前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物は収縮しやすい。
これにより、両方ともに表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低い支持体を用いた場合に比べて、低い支持体側に存在する前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物は収縮しない。また両方ともに表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高い支持体を用いた場合に比べて、支持体及び活性エネルギー線重合性モノマー組成物を重合して得られる光学フィルムにうねりが発生せず、また、巻き取りロールへの巻き取り時にかかる曲げ応力などによってクラックが入ったり、支持体の剥離時の応力によって割れたりしない。
その結果、本発明の製造方法を用いることにより、面内レタデーションが小さく、かつ面内レタデーションのばらつきが小さい光学フィルムを得ることができる。
移送される下部支持体上に活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給する方法は、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーターなどが挙げられる。好ましくは前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給し、連続的にシート形状とする方法として、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給ダイ(スロットダイ)で塗布する方法が挙げられる。
重合性モノマー組成物を供給する温度は、10〜30℃の範囲が好ましい。10℃未満であると、重合が速やかに進行せず、生産性が低くなる。また、30℃より高くなると、モノマーの揮発により外観不良が発生する。
本発明における上部支持体及び下部支持体の移送速度としては、0.1〜20m/minであることが好ましく、0.5〜10m/minであることがより好ましい。移送速度が遅くなると、得られる光学フィルムの生産量が少なくなり、移送速度が速くなると、必要重合時間を得るための活性エネルギー線照射区間を長くする必要があるため、製造設備が長大となる。
本発明においては、活性エネルギー線は活性エネルギー線照射装置を用いて照射する。照射する活性エネルギー線としては、X線、紫外線、電子線等が挙げられる。中でも、紫外線が好ましい。
紫外線は、各種紫外線照射装置により照射され、例えば高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、紫外線LEDなどが使用できる。
活性エネルギー線の照射強度としては、モノマーの重合速度の観点から1mW/cm〜1000mW/cmの範囲が好ましい。照射強度が弱すぎると重合速度が遅くなり、逆に強すぎると、停止反応に多くが消費されてしまうことで、得られる光学フィルムの分子量低下と、活性エネルギー線が過剰に照射されることにより光学フィルムが黄変することがある。
活性エネルギー線を照射するときは、上部または下部のいずれか片側から活性エネルギー線を照射してもよく、また上部と下部の両側から活性エネルギー線を照射してもよい。
<光学フィルム>
本発明における光学フィルムの厚みは、特に制限されるものではないが0.01mm以上5mm以下であることが好ましく、0.05mm以上3mm以下であることがより好ましい。光学フィルムの厚みが厚すぎると十分に重合しないことがある。一方、光学フィルムの厚みが薄い場合、支持体から光学フィルムの剥離が困難となり、光学フィルムが破損することがある。
液晶表示装置などに組み込んだ際に、表示画面に色むらやコントラストむらを発生しないことから本発明における光学フィルムの面内レタデーションは2.0nm以下であることが好ましく、1.5nm以下であることはより好ましい。また、本発明における光学フィルムの面内レタデーションのばらつき(標準偏差)は、1.0以下であることが好ましく、0.5であることはより好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
各物性の測定方法は以下の通りである。
(1)支持体の表面張力
JIS K 6768に準じて、支持体(上部支持体及び下部支持体)の表面張力を25℃で測定した。
(2)活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力
Wilhelmy法(白金プレート法)による表面張力測定装置である、協和界面科学株式会社製の自動表面張力計(商品名:CBVP−A3)を用いて25℃で測定した。
(3)光学フィルムの厚みのばらつき
作製した光学フィルムの厚みを測定し、最大厚みと最小厚みとの差を厚みのばらつきとした。
(4)面内レタデーション
王子計測機器株式会社製の位相差測定装置(商品名:KOBRA WPR)を用いて、光学フィルムの幅方向に3点(両端及び中央)を測定した。
各活性エネルギー線重合性モノマー組成物と各支持体は以下のものを用いた。なお、各種の表面張力は表1に示す。
<活性エネルギー線重合性モノマー組成物A>
多官能ウレタンアクリレート55重量%とトリメチロールプロパントリメタクリレート45重量%との混合物100重量部に対し、光重合開始剤としてα-ヒドロキシアルキルフェノンを3重量部添加し、粘度7,000mPa・sの活性エネルギー線重合性モノマー組成物を調整した。
<活性エネルギー線重合性モノマー組成物B>
多官能ウレタンアクリレート50重量%とトリメチロールプロパントリメタクリレート50重量%との混合物100重量部に対し、光重合開始剤としてα-ヒドロキシアルキルフェノンを3重量部添加し、粘度5,500mPa・sの活性エネルギー線重合性モノマー組成物を調整した。
<支持体X>
シリコーン系樹脂を塗布した、75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム。
<支持体Y>
表面処理を施していない、100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム。
Figure 0006454473
<実施例1〜4、比較例1〜4>
まず、表2、3に示す下部支持体及び上部支持体の移送速度2m/minで繰り出し、ダイコーターから下部支持体の上に表2、3に示す活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給し、幅300mmで厚さ100μmになるように成形した。前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の上に上部支持体を積層した後に、活性エネルギー線照射装置にて上部支持体側から紫外線(照射強度:60mW/cm)を照射し、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物を重合させた。次に、上部支持体と下部支持体を共に剥離させ、重合させた光学フィルムを得た。
Figure 0006454473
※カッコ内は表面張力の値を示す。なお、上部支持体及び下部支持体の表面張力は活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力である。
Figure 0006454473
※カッコ内は表面張力の値を示す。なお、上部支持体及び下部支持体の表面張力は活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力である。
上部支持体及び下部支持体のいずれか一方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低く、かつ他方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高い実施例1〜4は、面内レタデーションが小さく、かつ面内レタデーションのばらつきが小さい光学フィルムを得ることができた。また、支持体及び活性エネルギー線重合性モノマー組成物を重合して得られる光学フィルムにうねりが発生せず、また、巻き取りロールへの巻き取り時にかかる曲げ応力などによってクラックが入ったり、支持体の剥離時の応力によって割れたりすることのなく光学フィルムを得ることができた。
上部支持体及び下部支持体の両方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低い比較例1、2は、うねりやクラック、割れの発生がなかったものの、平均位面内レタデーションが大きく、かつ面内レタデーションのばらつきがものになった。
また、上部支持体及び下部支持体の両方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高い比較例3、4は、支持体及び活性エネルギー線重合性モノマー組成物を重合して得られる光学フィルムにうねりが発生し、また、巻き取りロールへの巻き取り時にかかる曲げ応力などによってクラックが入ったり、支持体の剥離時の応力によって割れたりすることで、光学フィルムを得ることができなかった。
本発明の製造方法によって得られた光学フィルムは、液晶表示装置、タッチパネル装置や有機EL表示装置等などの基板、保護板などの各種用途に好適に用いることができる。
1 供給ダイ
2 下部支持体
3 上部支持体
4 活性エネルギー線照射装置
5 光学フィルム巻取部
6 下部支持体繰り出し部
7 上部支持体繰り出し部
8 下部支持体巻き取り部
9 上部支持体巻き取り部

Claims (3)

  1. 移送される下部支持体上に活性エネルギー線重合性モノマー組成物を供給する工程と、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物上に前記下部支持体と同速度で同一方向に移送される上部支持体を積層する工程と、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物に活性エネルギー線を照射して重合する工程と、前記上部支持体と前記下部支持体を剥離し、前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の重合体のみからなる光学フィルムを得る工程を順に備える光学フィルムの製造方法において、
    前記上部支持体及び前記下部支持体のいずれか一方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低く、
    かつ他方の活性エネルギー線重合性モノマー組成物に接する面の表面張力が前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高いことを特徴とする光学フィルムの連続製造方法。
  2. 前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より低い支持体の表面張力は30mN/m以下であり、かつ前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力より高い支持体の表面張力は40mN/m以上であり、活性エネルギー線重合性モノマー組成物の表面張力が30mN/m以上〜40mN/m未満であることを特徴とする請求項1記載の光学フィルムの連続製造方法。
  3. 前記活性エネルギー線重合性モノマー組成物が、アクリレート系樹脂を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の光学フィルムの連続製造方法。
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