JP6451108B2 - 高周波誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波誘導加熱装置に関し、詳しくは、軸受装置の製造に用いる高周波誘導加熱装置に関する。
軸受装置は、内輪と、外輪と、複数の転動体と、保持器とを備える。内輪の外周面と外輪の内周面にはそれぞれ軌道面が形成され、各々の軌道面が対向するように配置されている。複数の転動体は、内輪及び外輪の軌道面で構成される空間に配置されている。また、複数の転動体の各々は、保持器のポケットに保持されている。
外輪の軌道面及び内輪の軌道面を含む部分は、表面の硬度を調整するために、焼入れ及び焼き戻しが行われている。焼入れは、軌道面を含む部分の硬度を高めるため、当該部分を例えば730℃以上に加熱する工程である。焼き戻しは、焼入れにより高い硬度を得た軌道面を含む部分に対し、例えば160〜180℃程度に加熱することによって当該部分の硬度を再び低くする工程である。焼入れや焼き戻しの工程における加熱は、例えば、高周波誘導加熱装置を用いて行われる。
高周波誘導加熱装置として、多重巻き電磁誘導コイルと、高周波電源と、多重巻き電磁誘導コイル内に被加熱体を挿入可能なワーク保持部とを備えた高周波誘導加熱装置がある。この高周波誘導加熱装置では、多重巻き電磁誘導コイルによりワーク保持部で保持されたワーク全体を覆った状態で加熱する。この高周波誘導加熱装置では、ワーク全体の加熱が可能であるものの、装置が大型化するという問題がある。また、この高周波誘導加熱装置では、多重巻き電磁誘導コイルを用いることにより、加熱装置自体の製造コストが高くなるという問題がある。さらに、ワークと電磁誘導コイルとの隙間(クリアランス)が大きくなるので、加熱効率が悪くなるという問題がある。
装置の大型化やクリアランスが大きくなることを抑制した高周波誘導加熱装置として、特許文献1には、ワークの内部に電磁誘導コイルを挿入し、ワークの内側から加熱するタイプの高周波誘導加熱装置が開示されている。この高周波誘導加熱装置によれば、装置の大型化を抑制でき、また、クリアランスを小さくすることができる。しかしながら、この高周波誘導加熱装置では、ワーク内部に挿入された電磁誘導コイルと、ワークの内周面との距離が、均一ではなく、ワークの内周面の加熱温度にばらつきが生じやすい。
特開2004−52013号公報
軸受の外輪や内輪部材の焼き戻し等を行う高周波誘導加熱装置として、電磁誘導コイルの巻き数を低減し、電磁誘導コイルの内部に被加熱体を挿入するタイプの高周波誘導加熱装置が知られている。この高周波誘導加熱装置によれば、電磁誘導コイルの巻き数が少ないので、ワークの側面の全体ではなく、一部分だけを覆うこととなる。従って、ワークの全面を覆う場合と比較して、径の小さい電磁誘導コイルを用いることができる。ワークの全面を覆う場合には、ワークの最も径の大きい部分(例えば、軸受の外輪を車両本体に取り付けるためのフランジ部)を内包可能な電磁誘導コイル径とする必要があるが、ワークの一部分だけを覆う場合には、その必要がないからである。
ところで、内周面に2列の軌道面が形成された外輪を、ワークとして高周波誘導加熱装置で加熱することがある。2列の軌道面を均一に加熱する手段としては、2列の軌道面の軸方向中央付近に1重の電磁誘導コイルを配置し、電磁誘導コイルに電流を流すことが挙げられる。2列の軌道面の軸方向中央付近に、径方向外方に突出する突出部が存在する場合、電磁誘導コイルが突出部と重ならない形状とする必要がある。電磁誘導コイルが突出部と重ならない形状とする方法として、例えば、電磁誘導コイルを突出部からずらした形状とすることが考えられる。しかしながら、電磁誘導コイルを突出部からずらすと、軌道面の加熱の強度にばらつきが生じてしまう。
本発明は、外輪の外周面に突出部が設けられ、電磁誘導コイルが突出部からずらされた形状となっていても、軸受の外輪の軌道面を均一に加熱可能な高周波誘導加熱装置を得ることを目的とする。
本発明の実施形態に係る高周波誘導加熱装置は、外輪を加熱する高周波誘導加熱装置である。前記外輪は、内周面に形成され、転動体が転動する環状の第1軌道面と、前記第1軌道面と軸方向に離間して内周面に形成され、転動体が転動する環状の第2軌道面と、外周面のうち、軸方向において、前記第1軌道面の軸方向位置と前記第2軌道面の軸方向位置に挟まれる位置に形成された、環状の第1領域と、前記第1領域に設けられ、外周面から径方向外方に向かって突出し、周方向に間隔をあけて配置された複数の突出部と、を備える。前記高周波誘導加熱装置は、前記外輪の第1領域の径方向外方に前記外輪と非接触に位置づけられ、前記第1領域を覆う環状の電磁誘導コイルと、前記外輪と前記電磁誘導コイルとの間に配置されるコアと、を備える。前記電磁誘導コイルは、周方向で前記複数の突出部が存在しない領域において、各突出部の周方向の間に配置される本線部と、周方向で前記複数の突出部が存在する領域において、各突出部を迂回する迂回部と、を含む。前記コアは、前記迂回部の全部または一部に配置されている。
本発明の高周波誘導加熱装置によれば、外輪の第1軌道面及び第2軌道面を均一に加熱することができる。
図1は、本実施形態の軸受装置の断面図である。 図2は、本実施形態の高周波誘導加熱装置の一例を示す概略図である。 図3は、高周波誘導加熱装置の電磁誘導コイルの部分拡大図である。 図4は、高周波誘導加熱装置と外輪との位置関係を示す説明図である。 図5は、高周波誘導加熱装置と外輪の位置関係を軸方向に平行な方向から示す説明図である。 図6Aは、図4のVIa−VIa線における断面図である。 図6Bは、図4のVIb−VIb線における断面図である。 図6Cは、図4のVIc−VIc線における断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明は以下の各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、以下の各図中の部材の寸法は、実際の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
[実施の形態]
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図中同一又は相当部分には、同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
図1は、軸受装置10を示す。軸受装置10は、本発明の実施の形態による製造方法で製造される軸受の一例である。上記製造方法で製造される軸受は、図1に示す構成に限定されない。
[軸受の構成]
図1を参照して、軸受装置10は、外輪12と、内軸14と、内輪16と、複数の転動体18a、18bとを含む。なお、図1では、複数の転動体18a、18bを保持する保持器、外輪12と内軸14との間に配置されるシール部材、及び、内軸14に取り付けられるカバーについて、図示は省略している。
外輪12は、例えば、軸受鋼からなる。外輪12は、本体121を含む。本体121は、筒状形状を有する。
本体121は、軌道面12Aと、軌道面12Bとを含む。軌道面12A及び軌道面12Bは、本体121の内周面に形成されている。軌道面12A及び軌道面12Bは、軸方向に離れている。ここで、軸方向は、本体121、つまり、外輪12の中心軸線L1が延びる方向である。
外輪12は、さらに、フランジ22を含む。フランジ22は、本体121の外周面に形成されている。フランジ22は、中心軸線L1周りの周方向に連続して形成されている。つまり、フランジ22は、環状に形成されている。フランジ22が形成される軸方向位置は、軌道面12Aの軸方向位置と軌道面12Bの軸方向位置の略中央部分である。
フランジ22は、フランジ22からさらに径方向外方に向かって突出した複数の突出部、すなわち、複数の取付部22Aを含む。複数の取付部22Aは、例えば、周方向に等間隔に形成されている。取付部22Aが形成される軸方向位置は、フランジ22と同様、軌道面12Aの軸方向位置と軌道面12Bの軸方向位置の略中央部分である。
複数の取付部22Aの各々は、孔24を含む。孔24に挿入されるボルトにより、外輪12に懸架装置が固定される。
内軸14は、例えば、軸受鋼からなる。内軸14は、外輪12の内側に配置される。内軸14は、外輪12と同軸上に配置される。つまり、内軸14は、中心軸線L1上に配置される。
内軸14は、本体141を含む。本体141は、大径部14A、中径部14B及び小径部14Cを含む。
外輪12と、大径部14Aとの間には、シール部材(不図示)が配置される。シール部材は、外輪12に固定される芯金と、芯金と一体的に形成されるシールゴムとを含む。大径部14Aの外周面には、シールゴムが摺動する摺動面25が形成されている。
中径部14Bは、大径部14Aよりも小さな直径を有する。中径部14Bは、軸方向において、大径部14Aの隣に位置する。中径部14Bは、軌道面26を含む。
小径部14Cは、中径部14Bよりも小さな直径を有する。小径部14Cは、軸方向において、中径部14Bの隣に位置する。
内軸14は、さらに、フランジ14Dを含む。フランジ14Dは、本体141の外周面に形成されている。フランジ14Dは、周方向に連続して形成されている。つまり、フランジ14Dは、環状に形成されている。フランジ14Dは、大径部14Aよりも大きな直径を有する。フランジ14Dは、軸方向において、大径部14Aの隣に位置する。
フランジ14Dは、複数の孔28を含む。複数の孔28は、例えば、周方向に等間隔に形成されている。複数の孔28の各々に挿入されるボルト29により、内軸14に車輪(具体的には、ホイール)やブレーキディスク等が取り付けられる。
内輪16は、内軸14に固定される。具体的には、内輪16は、小径部14Cの周囲に配置され、小径部14Cが備えるかしめ部30によって固定される。
内輪16は、軌道面16Aを含む。軌道面16Aは、内輪16の外周面に形成されている。
複数の転動体18aは、外輪12と内軸14との間に配置される。複数の転動体18aは、保持器により、周方向に等間隔に配置される。複数の転動体18aの各々は、軌道面12Aと軌道面26とに接触する。
複数の転動体18bは、外輪12と内輪16との間に配置される。複数の転動体18bは、保持器により、周方向に等間隔に配置される。複数の転動体18bの各々は、軌道面12Bと軌道面16Aとに接触する。
[軸受の製造方法]
軸受装置10は、例えば、以下の製造方法によって製造される。
まず、外輪12を準備する。外輪12は、軌道面12A及び軌道面12Bが所定の硬度を有するようにするため、焼入れ及び焼き戻しの加熱処理を行う。この焼き戻し処理には、後述する高周波誘導加熱装置100を用いて行う。ここでは、外輪12の内周面に設けられた軌道面12A及び12Bを被加熱領域として、被加熱領域が均一に加熱されるように加熱を行う。また、内軸14及び内輪16を準備し、それぞれの軌道面26及び16Aについても焼入れ及び焼き戻しの加熱処理を行う。
次に、外輪12を内軸14の周囲に配置する。このとき、軌道面12Aと軌道面26との間に、複数の転動体18aを配置する。なお、シール部材は、外輪12に圧入する。
続いて、内輪16を内軸14に固定する。具体的には、先ず、内輪16を小径部14Cの周囲に配置する。このとき、軌道面12Bと軌道面16Aとの間に、複数の転動体18bを配置する。その後、かしめ部30により、内輪16を内軸14に固定する。これにより、軸受装置10が製造される。
[高周波誘導加熱装置]
図2は、本実施形態に係る高周波誘導加熱装置100を示す。図2は、軸受装置10を示す。軸受装置10の外輪12は、この高周波誘導加熱装置100によって加熱される被加熱体(ワーク)である。
図2は、高周波誘導加熱装置100の一例を示す。高周波誘導加熱装置100は、ここでは、外輪12の軌道面12A,12Bを均一に加熱するために用いられる。高周波誘導加熱装置100は、電磁誘導コイル102と、コア104と、高周波電源106とを備える。また、図3は、高周波誘導加熱装置100のうち電磁誘導コイル102の一部を拡大して示す。図3において、後述する本線部102A、迂回部102Bの一部102Ba、及び迂回部102Bの端部102Bbの領域を分かりやすくするため、便宜的に各々の領域をハッチングにより区別している。
電磁誘導コイル102は、例えば、銅等の導電性材料からなるパイプで構成されている。電磁誘導コイル102は、一端が開口した環状に形成されている。電磁誘導コイル102の環状開口部分は給電リード108となっており、給電リード108において、導電性パイプの一端と他端とが近接している。導電性パイプの一端において、給電リード108の先端は、冷却水を供給する給水口109Aとなっている。また、導電性パイプの他端において、給電リード108の先端は、導電性パイプ内を循環した冷却水を排出する排出口109Bとなっている。給電リード108には、高周波電源106が接続されている。導電パイプの一端と他端の給電リード108が近接した部分には、2つの給電リード108間に、絶縁シート110が設けられている。
電磁誘導コイル102は、図2及び図3、並びに後述する図4に示すように、ワークである外輪12の取付部22Aの形状に応じた形状を有する。すなわち、図4に示す中心軸線L1に垂直な面を含む断面において、外輪12のうち取付部22Aが存在しない領域(つまり、2つの取付部22Aに挟まれた領域)については、電磁誘導コイル102は、本線部102Aとなっている。つまり、電磁誘導コイル102のうちの本線部102Aと、外輪12の取付部22Aとが、側面視で、環状領域(第1領域)に一列に並ぶように位置づけられる。
また、電磁誘導コイル102のうち本線部102A以外は、図2及び図3に示すように、迂回部102Bとなっている。つまり、迂回部102Bは、隣接する2つの本線部102Aを接続している。隣接する2つの本線部102A間の迂回部102Bは、U字状を有する。迂回部102Bは、取付部22Aと離間している。迂回部102Bの一部102Baは、取付部22Aと軸方向に離間すると共に、取付部22Aと並行して延びるように位置づけられている。つまり、迂回部102Bの一部102Baは、本線部102Aと平行に延びている。また、迂回部102Bの一部102Baは、迂回部102Bの端部102Bbのそれぞれは、隣接する本線部102Aと接続されている。迂回部102Bの端部102Bbのそれぞれは、軸方向に沿って延びている。なお、隣接する2つの本線部102Aの間には、それぞれ迂回部102Bが設けられるので、電磁誘導コイル102には複数の迂回部102Bが形成されている。複数の迂回部102Bは、全て、本線部102Aに対して、軸方向の一方側に位置づけられている。
コア104は、電磁誘導コイル102のうち、迂回部102Bの径方向内側面に設けられている。コア104は、例えば、迂回部102Bに接着されている。コア104は、強磁性体の材料で形成されている。コア104としては、例えば、フェライトコア等の磁性材料や珪素鋼板が挙げられる。コア104は、少なくとも、迂回部102Bのうち一部102Baの内側面に接して設けられていればよい。また、コア104は、迂回部102Bの一部102Baの内側面に加えて、迂回部Bの端部102Bbの内側面に設けられていてもよい。
図4及び図5は、電磁誘導コイル102と、コア104と、高周波誘導加熱装置100にセットされた被加熱体であるワーク(すなわち、外輪12)との位置関係を示す。図4及び図5に示すように、外輪12は、電磁誘導コイル102の迂回部102Bが取付部22Aと離間するように高周波誘導加熱装置100の電磁誘導コイル102内に収容される。
図4に示すように、電磁誘導コイル102と外輪12の本体121の外周面との離間幅aは、取付部22Aが外輪12の本体121の外周面から径方向に突出する突出幅bよりも小さく設定されている。これにより、電磁誘導コイル102をワークである外輪12に接近させることができ、高周波誘導加熱装置100の大きさを小型化することが可能となる。また、これにより、電磁誘導コイル102の加熱効率が高くなり、省電力化を図ることができる。
図6Aは、図4のVIa−VIa線における断面図である。外輪12のうち、図4に示す中心軸線L1に垂直な方向の断面において、取付部22Aが存在しない領域(つまり、2つの取付部22Aに挟まれた領域。)の第1軌道面12A及び第2軌道面12Bの加熱について、図4及び図6Aを参照して説明する。この領域では、電磁誘導コイル102の本線部102Aを流れる電流により生じた磁界は、本線部102Aを中心として本線部102Aの周囲に形成される。この磁界による電磁誘導で、外輪12の本体121が加熱される。本線部102Aは、取付部22Aと周方向に一列に設けられ、取付部22Aが形成される軸方向位置は、軌道面12Aの軸方向位置と軌道面12Bの軸方向位置の略中央部分であるので、軌道面12Aと本線部102Aとの距離、及び軌道面12Bと本線部102Aとの距離は、ほぼ等しくなっている。従って、軌道面12Aと軌道面12Bとを均一に加熱することができる。
また、図6B及び図6Cは、それぞれ、図4のVIb−VIb線、及びVIc−VIc線における断面図である。外輪12の外周面に取付部22Aが設けられた領域では、図6B及び図6Cに示すように、電磁誘導コイル102のうちの迂回部102Bは、軌道面12Aよりに迂回するように位置づけられている。つまり、迂回部102Bと軌道面12Aとの距離が、迂回部102Bと軌道面12Bとの距離より小さくなっている。
迂回部102Bと外輪12との間には、図6B及び図6Cに示すように、迂回部102Bの内周面に接して、コア104が配置されている。そのため、迂回部102Bを流れる電流により生じた磁界は、コア104によって吸収されるので、迂回部102Bから外輪12側には広がりにくい。従って、迂回部102Bを流れる電流から生じた磁界によって、外輪12が加熱されにくくなる。
その一方で、取付部22Aは、迂回部102Bを流れる電流から生じた磁界により加熱される。取付部22Aに加えられた熱は、取付部22Aを伝導して、本体121に伝達される。取付部22Aと軌道面12Aとの距離、及び取付部22Aと軌道面12Bとの距離がほぼ等しいので、軌道面12Aと軌道面12Bとを均一に加熱することができる。
以上、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
本発明は、高周波誘導加熱装置について有用であり、詳しくは、軸受装置の製造に用いる高周波誘導加熱装置について有用である。
10 軸受装置
12 外輪
12A 軌道面
12B 軌道面
22A 取付部(突出部)
100 高周波誘導加熱装置
102 電磁誘導コイル
102A 本線部
102B 迂回部
104 コア

Claims (2)

  1. 軸受装置の外輪を加熱する、高周波誘導加熱装置であって、
    前記外輪は、
    内周面に形成され、転動体が転動する環状の第1軌道面と、
    前記第1軌道面と軸方向に離間して内周面に形成され、転動体が転動する環状の第2軌道面と、
    外周面のうち、軸方向において、前記第1軌道面の軸方向位置と前記第2軌道面の軸方向位置に挟まれる位置に形成された、環状の第1領域と、
    前記第1領域に設けられ、外周面から径方向外方に向かって突出し、周方向に間隔をあけて配置された複数の突出部と、
    を備え、
    前記高周波誘導加熱装置は、
    前記外輪の径方向外方に前記外輪と非接触に位置づけられる環状の電磁誘導コイルと、
    前記外輪と前記電磁誘導コイルとの間に配置されるコアと、
    を備え、
    前記電磁誘導コイルは、
    前記第1領域における周方向で前記複数の突出部が存在しない領域を覆い、各突出部の周方向の間に配置される本線部と、
    前記第1領域における周方向で前記複数の突出部が存在する領域において、各突出部を迂回する迂回部と、
    を含み、
    前記迂回部は、周方向に延びる第一部分と軸方向に延びる第二部分を含み、前記コアは、前記第一部分径方向内側部に配置される高周波誘導加熱装置。
  2. 請求項1に記載の高周波誘導加熱装置であって、
    前記電磁誘導コイルと前記第1領域との離間幅は、前記突出部の前記第1領域からの径方向の突出幅よりも小さく設定された、高周波誘導加熱装置。
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