JP6449994B2 - 溶血検出方法およびシステム - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
[発明の背景]
1.発明の分野
本発明は、概して溶血に関する。具体的には、本発明は、血液試料における溶解血液の測定に関する。
2.従来技術の説明
血液試料全体の血液ガス及び電解質パラメータを測定する分析器が近年考案されている。このような分析器は、それらの分析物を測定する際に様々な要因から干渉を受ける可能性がある。測定値に影響を与え得る1つの要因は、一部の血球が溶解してしまっている場合である。血球が溶解すると、血球の内容物が血漿中に漏出する。溶解は、例えば血球が採血中に起こり得るような過度の物理的損傷を受けた場合に、臨床現場で発生する。また、血球の脆弱性には個人差があり、血球が脆弱である人は、時として溶解血球レベルが高くなる。
より深刻な干渉問題の例は、血清カリウム濃度の測定中である。測定試料がわずか数パーセントでも溶解血球を有している場合、血清カリウムは、1988年版臨床検査室改善改正法規則(「CLIA’88」)の許容誤差レベルを超えて誤って上昇する可能性がある。これについては、Biochemica Medica誌、(2011年)、21(1)、79〜85ページに掲載された、M.Koseogluらによる「日常の生化学パラメータに対する溶血干渉の影響(Effects of hemolysis interferences on routine biochemistry parameters)」と題された論文に記載されており、この論文は参照により本明細書に援用される。溶血干渉は、他のものに加えて、アンモニア、アルカリホスファターゼ、クレアチニン、トリグリセリド、乳酸デヒドロゲナーゼ、リン、ヘマトクリット、および尿酸などの血液分析物にも影響を与え得る。
血清中のヘモグロビンの存在を検出する光学的方法を、溶解血球の検出に利用することが可能である。なぜならば、血球が溶解していない限り、血清中に著しくヘモグロビンが存在することは通常ないからである。血清中のヘモグロビンの光学的吸収と、血球全体の内部でのヘモグロビンの光学的吸収と、は同じである。したがって、血清中のヘモグロビンの存在を検出する上述の技術は、血清が血球から分離されていない限り、簡単なものではない。それは、遠心分離機、フィルタ(グラハム・デービス(Graham Davis)に発行され、1995年5月16日に登録され、アイスタット・コーポレーション(I−Stat Corporation)に譲渡された、米国特許第5,416,026号に記載のもの)、または血液分析器(マリン(Malin)らに発行され、2003年9月23日に登録され、バイエル・コーポレーション(Bayer Corporation)に譲渡された、米国特許第6,623,972号に記載のもの)と同様である。
米国特許第8,478,546号(カツモトら、2013年)は、細胞の膜容量および細胞質伝導率の値を得るために、誘電分光法に基づき、また、導電率、誘電率、誘電率変化、および誘電緩和式などのモデリング電気特性に基づき、細胞の物性値を測定する方法を開示している。具体的には、カツモトらは、異方性形状を有する細胞に誘電分光法を利用する方法を開示しているが、その理由は、誘電分光法の標準方法は、球形または楕円形以外の形状を有する細胞には適用不可能だからである。実際に、細胞質導電率Kおよび膜容量Cなどの電気的特性を示す物性値は、この方法において、溶解細胞については算出されなかった。
分析器によっては、血液試料の電気的イミタンス(すなわち、インピーダンスまたはアドミタンス)の測定値が、ヘマトクリットを算出するのに用いられる。ヘマトクリットとは、無傷の赤血球からなる血液の体積の割合である。このような分析器では、少量の血液試料(例えば、数マイクロリットル)が電極の間に配置され、駆動電流または電圧が1つまたは2つの周波数で印加される。応答電流または電圧が測定され、応答電流または電圧に対する駆動電流または電圧の比から、イミタンスが算出され得る。無傷の細胞膜は絶縁体であるため、低周波数でのコンダクタンスは、血漿のみのコンダクタンスである。このコンダクタンスは、パーセントヘマトクリット値に反比例する。これらの測定値からヘマトクリット値を計算してもよい。米国特許第4686479号(ヤング(Young)ら、1987年発行)に教示されているように、ヘマトクリットのより正確な測定値は、電解質センサからの信号を組み込むことで血漿中の電解質の濃度を補償することによって求められてもよい。ヘマトクリット(Hct)レベルのために用いられるこの測定方法の一例は、(米国)マサチューセッツ州ウォルサムのノバ・バイオメディカル・コーポレーション(Nova Biomedical Corporation)によってpHOx(登録商標)Ultraの商標名で販売されている分析器において使用されるHctセンサである。このHctセンサは、Na+センサによって提供される電解質濃度補償値とともに、センサの流体経路における2つの円筒状電極間における1kHzでの単一導電率測定値を現在使用している。
[発明の概要]
本明細書に記述される本発明は、複数の周波数でイミタンスを測定するイミタンスセンサを使用する。それにより、血漿を分離して取り出す必要なく試料中の溶解血液レベルの値が得られ、この値が、血球溶解の影響を受けた分析物を補正するのに使用され、電解質濃度を補償するために電解質濃度を測定する別個のセンサを設ける必要なくヘマトクリット値が得られる。血漿を血液から分離する手順を効率よく行う方法がなく、血球溶解の影響を受けた分析物によって患者の誤診が生じるおそれがあり、ヘマトクリット値を補償するための別個の電解質濃度センサが利用できない、という状況にある診療現場の血液分析器にとって、上述したことは非常に有益な特徴となる。
本発明のタイプである、使用される溶血センサは、複数の周波数でのイミタンスの測定、およびそれらのイミタンスを数学的処理にかけることによって、血液試料の溶血のレベルの算出が可能になることを除いては、すぐ上に述べたヘマトクリットセンサと同様のタイプである。
本発明のさらなる特徴は、本発明によって測定された溶血レベルが、溶血のレベルおよびその影響を受けた特定の分析物に対応する補正係数を適用することによって、溶血の影響を受けた他の血液分析物の値における誤差を補正するのにも使用され得ることである。
本発明のさらなる特徴は、溶血について複数の周波数で測定されたイミタンスが、第2の数学的処理を適用することによって、ヘマトクリットの計算にも使用され得ることである。ただ1つの周波数を用いるヘマトクリットのイミタンス測定の方法は、1つまたは複数の別個のセンサを用いて血液電解質濃度について補正を行う必要がある。複数の異なる周波数のイミタンスを組み合わせることによって、追加の独立した試料の測定値が得られ、1つまたは複数の別個のセンサを使用する必要性が排除される。
本発明の目的は、血液試料の溶血を測定するシステムおよび方法を提供することである。
本発明は、分析物として溶解血液パーセントを測定するのに用いられるインピーダンス変化を検出するために、多重周波数ACインピーダンス測定値のための導電率センサを使用する。これらのインピーダンス測定値は続いて処理され、数値的な溶解血液量および/またはパーセント溶解血液値が得られる。
このようにして算出された溶血値は、続いて、溶血の影響を受けた分析物の値を補正するプロセスにおいて使用され得る。溶血の影響を受けることが知られているのは、他のものに加えて、カリウム、アンモニア、アルカリホスファターゼ、クレアチニン、トリグリセリド、乳酸デヒドロゲナーゼ、リン、ヘマトクリット、および尿酸などの分析物である。溶血のレベルおよび影響を受けた分析物の両方に対応する補正係数または関数は、分析器処理ユニットに予め記憶しておくことが可能であり、影響を受けた分析物の値を、影響を受けていない値に戻すのに使用することが可能である。さらに、分析器はユーザに対して溶血の警告を表示し、数値的な溶血値をユーザに伝えることとなる。
溶解血液値の測定に使用されるインピーダンス測定値は、ヘマトクリットレベルを算出する計算においてさらに使用され得る。複数のインピーダンス測定値を使用することによって、電解質濃度がヘマトクリット値に対して有する干渉物質の影響が補償される。電解質補償を行うのに必要となる追加の別個のセンサ入力(具体例としてナトリウムなど)は、それにより排除される。分析器に別個のヘマトクリットセンサを設ける必要性もまた、それにより排除される。
本発明の方法の概要を以下に記載する。複数の測定イミタンス値(各イミタンスの大きさおよび位相のいずれか、または両方を含み得る)と、溶解血液の量の値と、の間の数学的関係が、既知量の溶解血液のデータの較正セットを用いて解析的または経験的に算出される。従来の部分最小二乗法、線形回帰、線形代数、ニューラルネットワーク、多変量適応回帰スプライン、または他の機械学習数学的処理を、データの較正セットから得られた結果とともに使用して、イミタンス値と溶解血液の量との間の経験的関係(またはマッピング関数)を算出する。確立された関係は、続いて未知の試料の将来のイミタンス測定値に対して使用され、それらの試料の溶解血液の量を測定する。
算出された溶解血液の測定量は、本発明においてさらなる用途を有する。その用途とは、追加の数学的関数への入力としての用途であり、当該用途では、ユーザに対して潜在的な干渉について警告するのに用いられることとなる出力を生成して、他のものに加えて、カリウム、アンモニア、アルカリホスファターゼ、クレアチニン、トリグリセリド、乳酸デヒドロゲナーゼ、リン、ヘマトクリット、および尿酸などの血液分析物の値に存在する溶血干渉を補正する。溶血量もまた、溶血分析物の値としてユーザに伝えられることとなる。
溶解血液量を得るために測定されたインピーダンス値は、本発明においてさらなる用途を有する。その用途とは、ヘマトクリット測定値を生成する追加の数学的関数への入力としての用途である。複数の測定イミタンス値(各イミタンスの大きさおよび位相のいずれか、または両方を含み得る)と、血液試料のヘマトクリットの値と、の間の数学的関係が、既知の値の血液ヘマトクリットのデータの較正セットを用いて解析的または経験的に算出される。従来の部分最小二乗法、線形回帰、線形代数、ニューラルネットワーク、多変量適応回帰スプライン、または他の機械学習数学的処理を、データの較正セットから得られた結果とともに使用して、イミタンス値と血液ヘマトクリットの値との間の経験的関係(またはマッピング関数)を算出する。確立された関係は、続いて未知の血液試料の将来のイミタンス測定値に対して使用され、それらの試料のヘマトクリットを測定する。
上述されたように、本発明は、溶解して損傷・開放した、血液試料中の細胞の割合を計算するのに、電気的イミタンスを使用する。損傷した細胞膜は、もはや細胞の内容物を低周波数での電気伝導から保護する絶縁体にはならず、損傷した細胞膜を通過する電流によって充放電され得る一種の浮遊キャパシタとなる。電気的イミタンスを複数の周波数(少なくとも3つ)で測定することによって、本発明は血液試料のイミタンスを測定し、測定された値は、損傷した膜を有する血球の割合を定量化するために使用される。
複数の周波数での電気的イミタンス測定値を使用して、血液試料の溶血の程度を判定することを成し遂げた先行技術の方法は他にない。また、イミタンス分光法を用いた血液試料の溶血の判定を使用することも、血液中の様々な種のレベルを判定する際に、血液分析器によって行われた測定の潜在的な干渉問題を血液分析器のユーザに警告するために使用されたことはない。例えば、赤血球におけるカリウム濃度は血漿中のカリウム濃度よりもかなり高いため、血液中のカリウムレベルの測定は、溶解した赤血球から深刻な影響を受けるであろう。これもまた、他のものに加えて、アンモニア、アルカリホスファターゼ、クレアチニン、トリグリセリド、乳酸デヒドロゲナーゼ、リン、ヘマトクリット、および尿酸などの、血液中の様々な分析物に用いることが可能である。
さらに、溶血測定値の所定の/事前設定された限界値を任意に含んでもよく、その場合には、血液試料中の分析物の潜在的な不正確な示数について血液分析器のユーザに警告するであろう。また、溶解血球の量の測定値(すなわち溶血測定値)は、影響を受けた分析物の値を補正して、溶解血球によって引き起こされる干渉に起因する誤差を減少させるためにも使用され得る。構成に関する分析器は、分析物の示数を補正するための溶血測定に基づいて、その測定アルゴリズムに所定の補正係数を含めることができるものとする。
本発明は、本発明の一実施形態において、血液試料中の溶血を測定する方法を提供することによって、これらおよび他の目的を達成する。本方法は、複数の多重周波数AC入力において、血液試料のコンダクタンスを測定することと、複数の多重周波数AC入力のそれぞれについてイミタンス値を計算することと、計算された各イミタンス値を、イミタンスを溶解血液レベルにマッピングする関数にかけて、血液試料のパーセント溶解値を生成することと、を含む。
本方法の別の実施形態では、本方法は、既知であるが様々な溶解率の溶解血球および既知量の総ヘモグロビンを含有する複数の血液試料からのイミタンスデータを用いて、イミタンスを溶解血液レベルにマッピングする関数を算出することを含む。
本方法のさらなる実施形態では、本方法は、既知であるが様々な溶解率の溶解血球を含有する複数の血液試料を用いて、複数の所定のAC周波数で所定のコンダクタンスセンサについて複数のイミタンス値を測定することによって、イミタンスの溶解血液レベルへのマッピング関数を算出することと、溶解血球パーセントを含む既知の試料特性の第1のY行列と、複数の所定のAC周波数で測定されたイミタンス値の第2のX行列と、の間の関係を確立するために、線形または非線形関数を用いて較正データセットを生成することであって、該較正データセットおよび行列関係がマッピング関数の算出に使用される、生成することと、を含む。
本方法のさらに別の実施形態では、本方法は、各イミタンス値を、部分最小二乗法、線形回帰、線形代数、ニューラルネットワーク、多変量適応回帰スプライン、および他の機械学習数学的処理からなる群から選択される、線形または非線形マッピング関数にかけることを含む。
本発明の別の実施形態では、互いに離間して試料測定チャンバ内に配置されている一対の電極を有する血液試料試験モジュールと;該血液試料試験モジュールに電気的に結合されたマルチチャネルA/D変換器モジュールと;変換機モジュールと試験モジュールの一対の電極のうちの1つとに電気的に結合された、第1の結合点を有する電流検出コンポーネントと;変換機モジュールの第2の結合点と一対の電極のうちの他方との間に電気的に結合され且つ複数のAC周波数を提供するように構成されている正弦波発生器モジュールと;プロセッサモジュールと、メモリモジュールと、プロセッサモジュールによって処理されたメモリモジュール内の溶解血液レベルにイミタンス値をマッピングして、変換機モジュールから受信したデジタル信号を、試験モジュール内に配置されて測定されている試料の溶血の百分率に比例する測定値に変換する関数と、を有するコンピュータ処理モジュールと;を含む検出システムが開示されている。
本発明のさらなる実施形態では、イミタンス値を溶解血液にマッピングする関数は、一対の電極および試料測定チャンバの所定の構成について、既知の溶解率を有する試料の複数のイミタンス値から算出される。
本発明のさらに別の実施形態では、イミタンス値を溶解血液レベルにマッピングする関数は、線形関数に基づいている。
本発明のさらに別の実施形態では、イミタンス値を溶解血液レベルにマッピングする関数は、非線形関数に基づいている。
本発明のさらなる実施形態では、血液が試料チャンバを通って連続的に流れる一方、溶解血液の測定がインライン構成でオンデマンドで行われる。
本発明のさらに別の実施形態では、血液試料試験モジュールは、流体経路内に2つの円筒状の導電性電極を備え、流体経路は、円筒状電極間に所定の距離を有する。この導電性電極は、金、白金、パラジウム、タングステン、ステンレス鋼、導電性合金、炭素などを含む任意の導電性材料で作られていてよいが、これらに限定されない。駆動電圧が測定セルに印加され、マルチチャネルA/Dシステムが、測定セル内の血液試料の電圧および電流を測定する。試料のインピーダンスまたはアドミタンスが、続いてこの情報から計算される。血球および損傷した細胞膜の分散効果を精査するために、測定は複数の周波数で行われる。
本発明の一実施形態を簡略に図示した平面図であり、2つの円筒状電極を含んで該電極間に所定の空間を有する流路を示している。
図1の2つの円筒状電極を組み込んだ、本発明の一実施形態の概略図である。
溶血測定値と既知の溶解率との比較を示すグラフ図である。
血清カリウムイオン(K+)測定値と遊離血清ヘモグロビン(Hb)との比較を示すグラフ図である。
ヘマトクリット測定値と既知のヘマトクリットとの比較を示すグラフ図である。
[詳細な説明]
本発明を図1〜5に示す。図1は、測定セル10の一実施形態を示す。測定セル10は、測定用に血液試料が供給される流路を形成する。測定セル10は、2つの管状電極12,14と、管状電極12,14の間に所定の距離Dを有する管状導管16と、を備える。各管状電極12,14の内径および長さは、測定用に所望される血液試料のサイズ制限に基づいて定められる。例えば、内径が小さくなるほど、2つの管状電極12,14と、管状電極12,14の間の管状導管16と、によって画定される容積を満たすのに必要な試料の総量は、より少なくなる。イミタンスの測定では、少なくとも2つの電極を使用する。それらの電極は、本好ましい実施形態では管状であるが、本発明の範囲から逸脱することなく、リング、ワイヤ、ポスト、リソグラフィーで画定されたフィンガ、交互嵌合電極など数多くの異なる形状であり得る。
ここで図2を参照すると、本発明の溶血検出システム100の一実施形態の概略図が示されている。溶血検出システム100は、血液試料モジュール10であって、一対の円筒状の導電性電極12,14、及び電極12,14の間の所定の管状空間16、を備える血液試料モジュール10と、マルチチャネルA/D変換器20と、正弦波発生器30と、電流検出抵抗器40と、コンピュータ処理モジュール60と、を備える。コンピュータ処理モジュール60は、プロセッサモジュール64と、メモリモジュール68と、(電解質レベルを補正しながら)メモリモジュール68またはプロセッサモジュール64内にあるイミタンス値を溶解血液およびヘマトクリットにマッピングする関数と、を備える。
本実施形態におけるイミタンスの測定では、別個の離散周波数で信号を生成する入力用正弦波発生器を使用するが、周波数依存イミタンスを測定する他の手段を利用してもよい。その手段は例えば、異なる周波数の複数の信号または広帯域信号からなる入力を印加し、応答および入力信号をデジタル化し、周波数依存イミタンススペクトルを得るためにそれらの信号のフーリエ変換または他の処理を用いること等である。
血液試料セル10は、測定対象の血液試料を保持する。本明細書に記載される例では、血液試料セル10は、約0.71mmの内径(ID)、約1.02mmの外径(OD)、および約2.21mmの長さを有する円筒状電極12,14として、2つの14K金管を備えることが好ましい。管状空間16は、電極12,14間に約2.54mmの長さを有し、電極12,14の内径にほぼ等しい内径を有する。電極12,14は、上述の管状空間16を有するアクリルブロックの内部に取り付けられている。管状電極12,14を通して、流体がセル10内に導入され、また、セル10から除去された。試料間の干渉を低減するために、試料間でセル10を洗浄するのに生理食塩水洗浄溶液および空気が用いられた。
マルチチャネルA/D変換器20は、テクトロニクスモデルTPS2024オシロスコープであり、正弦波発生器30は、1V P‐P出力に設定されたテクトロニクスモデルAFG3102であった。電流検出抵抗器40は、12.41Kオームの抵抗値を有する抵抗器であった。オシロスコープは測定された波形(電圧正弦波)をデジタル化した。そして、1)試料セルの両端電圧(Vsense)、および2)電流検出抵抗器の両端電圧(Isense)(これは試料セルを流れる電流に比例する)の信号のRMS振幅情報を計算するために、コンピュータが用いられた。オシロスコープは、時間領域の電流信号逓倍電圧(MVsensesense)のDC平均値も計算した。100KHz、500KHz、1MHz、および2MHzの周波数で、データが収集された。
計算:
収集されたデータは、複数のAC周波数で測定された血液試料のアドミタンス値を算出するために使用された。アドミタンスYは、各周波数(f)でのオシロスコープ測定値から、以下の式を用いて計算された。
Figure 0006449994
予測モデル:
この計算における次のステップは、予測モデルを生成することである。初期較正データセットを使用して、機械学習アルゴリズムの較正シーケンスは、既知の試料特性の行列(H行列)と、複数の周波数で測定されたアドミタンス値および潜在的に他の測定値の行列(X行列)と、の間の関係を確立する。各周波数でのアドミタンスの実数部および虚数部は、独立した値とみなされてよく、別々に用いることも一緒に用いることも可能である。一旦この関係が確立すると、この関係は、試料におけるXの新しい測定値から未知のH値を予測するために、分析器によって用いられる。n個の血液試料の較正試料セットの既知の値から、較正セットH行列が以下のように構築される。
Figure 0006449994

この行列において、%Lysedは、溶解した細胞の百分率であり、
%Hctは、ヘマトクリットの容量パーセントである。
%Hctは本発明の有用性に悪影響を与えることなく省略されてもよいが、注目されるのは、%Lysedの値を抽出することに加えて、較正セットは、測定されたデータから同様に%Hctを抽出するように構成されるだろうことである。イミタンス測定値は、同時に%Hctを算出するのに任意に用いられることが可能であり、さらなる有用な出力を提供する。
X行列は、以下のように構成されている。
Figure 0006449994

この行列において、
f1,f2,f3,f4
はそれぞれ、100KHz、500KHz、1MHz、および2MHzである。
Imagは、複素イミタンスの虚数部を取ることを表す。
Reは、複素イミタンスの実数部を取ることを表す。
行列Xは、様々な周波数でのアドミタンスの実数部および虚数部からの寄与率を含む。任意に、干渉物質の影響を低減して測定値の精度を高めるために、アドミタンスに加えて他の測定値を含めてもよい。総ヘモグロビン(tHb)レベルは、測定値に対する潜在的な干渉物質であるため、g/dLを単位として行列に含まれている。分析器において、この値は酸素濃度計などの別個のセンサによって算出され、測定時に利用可能とされてもよい。本発明の範囲は、こういった干渉物質の影響を低減するために、この計算に他の測定値を任意に加えることも含む。tHbの値が提供されれば、この計算により溶解血液レベルを百分率の数値で算出することも可能になる。
一旦これらの行列が形成されると、これらの行列は、較正セットとして使用され、選択された機械学習アルゴリズムに特有の手順に従って、マッピング関数が算出される。
前述したように、従来の部分最小二乗法、線形回帰、線形代数、ニューラルネットワーク、多変量適応回帰スプライン、潜在構造に対するカーネルベースの正射影、または他の機械学習数学的処理を、データの較正セットから得られた結果とともに使用して、イミタンス値と溶解血液の量との間の経験的関係(またはマッピング関数)を算出する。通常、その結果を生成するのに数学パッケージが用いられるが、それは、そのパッケージが当業者に周知の機械学習数学的処理のうちの1つを選択するオプションを概して有している場合である。様々な数学パッケージが存在し、数例を挙げると、マサチューセッツ州ネイティック(Natick)のMatWorks社によるMatlab、www.r-project.orgにおいてインターネット上で入手可能であるR Project for Statistical Computingによる「R」、www.python.orgにおいてインターネット上で入手可能であるPython Software Foundation社によるPythonをorange.biolab.siにおいてインターネット上で入手可能であるOrange Bioinformatics社によるOrangeデータマイニングソフトウェアと組み合わせたものが含まれるが、これらに限られるものではない。
潜在構造に対するカーネルベースの正射影(KOPLS)の方法が、マッピング関数を生成するための一種の機械学習アルゴリズムとして用いられ得ることを以下に示す。KOPLSの説明および記述は、以下の文献によって最もよく例示されている。J.Chemometrics誌(2002年、16号、119〜128ページ)に掲載された、Johan TryggおよびSvante Wold.による「潜在構造に対する正射影(Orthogonal projections to latent structures(O‐PLS))」、J.Chemometrics誌(2007年、21号、376〜385ページ)に掲載された、Mattias Rantalainenらによる「潜在構造に対するカーネルベースの正射影(Kernel−based orthogonal projections to latent structures(K‐OPLS))」、および、BMC Bioinformatics誌(2008年、9号、106ページ)に掲載された、Max Bylesjoらによる「K‐OPLSパッケージ:特徴空間における予測および解釈のための潜在構造に対するカーネルベースの正射影(K−OPLS package:Kernel‐based orthogonal projections to latent structures for prediction and interpretation in feature space)」。これらの文献は、参照により本明細書に援用される。カーネルベースの数学的処理は、オリジナルデータをより高次の空間にマッピングするのにカーネル関数を使うことによって、システムにおける非線形挙動を処理する上で有用である。当業者による本発明の実施を可能にするために、前述した機械学習数学的処理のいずれかが用いられ得るが、KOPLSは、例えば従来の部分最小二乗法のような他の計算に対して、さらなる優位性を有する。その理由は、KOPLSは、数量化された変動と算出される分析物の値との間の関係を確立することが可能であるばかりでなく、オリジナルデータ中の数量化されていないが常に存在する変動を除去することも可能だからである。これらの数量化されていない変動は、試料特性、分析器の基線変動、ドリフト等に起因する可能性がある。
初期トレーニングデータセットを用いて、KOPLSモデルは、既知の試料特性の行列(H行列)と、複数の周波数で測定されたアドミタンス値および潜在的な他の測定値の行列(X行列)と、の間の関係(マッピング関数)を、KOPLS法によって定められているようにカーネル関数を通して処理されるにしたがって、確立する。各周波数でのアドミタンスの実数部および虚数部は、独立した値とみなされてよく、別々に用いられることも一緒に用いられることも可能である。一旦この関係のKOPLS係数が確立すると、これらの係数は、試料におけるXの新しい測定値から未知のH値を予測するために、分析器によってカーネル関数とともに用いられる。
本例で用いられているカーネル関数は、上に挙げられたMattias Rantalainenらの文献に記載された単線形のカーネル関数であり、以下の式で表される。
Figure 0006449994

式中、KOPLSトレーニング係数を生成するための、引用された上記KOPLS文献(参照により援用されている)に定められているように、測定された値Xの行列がカーネル関数に入力され、さらなる処理を受ける。
一式のトレーニング係数、またはマッピング関数が一旦確立されると、それは、将来の測定値から血液試料の%Lysed値を予測するのに用いられる。新しい測定値から1行のX行列が生成され、続いてこの1行のX行列からの値がカーネル関数およびマッピング関数にかけられて、先に開示されたKOPLS文献において詳述されているKOPLS手順に従って用いられるマッピング関数に必要な手順に従って、%Lysed値が生成される。
上述した血液試料から収集されたデータは、クロス確認のプロセスにおいてKOPLS法にかけられた。クロス確認とは、ある方法を試してみるのにデータセットを使用するためのプロセスである。複数のデータ行が除外され、残りがマッピング関数を生成するのに用いられる。除外された値は、続いて「新しい」測定値として用いられ、それらのH行列値が計算される。このプロセスは、他の測定値を除外して別のマッピング関数を計算することによって、繰り返される。血液データの既知の値を計算された値に対してプロットすることによって、プロットを検証することによりこの方法の有効性が確認され得る。
ここで図3を参照すると、KOPLS法を用いて、(試験用)試料の溶血測定値を(参照用)試料の既知の溶解率と対比した結果のプロットが図示されている。使用された一式の血液データは、溶解試料の割合が0%lysed、50%lysed、および100%lysedであった場合をサンプリングしている。本試験は、様々な量の総ヘモグロビン、様々な割合のヘマトクリット、および様々な電解質レベルを有する試料も含んでいた。3つのレベルの総ヘモグロビン(tHb)が用いられた。ヘモグロビン値は、11.6g/dL、15.2g/dL、および19g/dLであった。横軸は、参照用試料の溶解パーセントを表す単位を有し、縦軸は、測定された試験用試料の溶解パーセントを表す単位を有する。プロットから見て取れるように、試料の溶血性を判定するこの方法は有効である。
ここで図4を参照すると、試料の過剰な血清カリウムの測定値を、遊離血清ヘモグロビンによって表される試料の既知の溶解血液量と対比した結果のプロットが図示されている。溶血に起因する、干渉物質が分析物に与える影響は、溶解血球によって遊離したヘモグロビンの量に比例する。遊離血清ヘモグロビンの量が一旦分かれば、総ヘモグロビンを乗じた溶解血液パーセントの測定値によって、正常レベルを上回る過剰のカリウムの量(遊離血清ヘモグロビンが0の場合)を、遊離血清ヘモグロビンの関数として正常レベルを上回る増加傾向をたどることによって、図4のデータから判定することが可能である。この過剰なレベルは、この試料について測定された未補正のカリウムレベルから減算され、補正されたカリウム値がユーザに伝えられる。
ここで図5を参照すると、(試験用)試料の測定された%Hct(ヘマトクリット)を(参照用)試料の既知の%Hctと対比した結果のプロットが図示されている。プロットから見て取れるように、試料の%Hctを判定するこの方法は有効である。
本明細書において本発明の好ましい実施形態について述べてきたが、上述したことは単なる例示である。本明細書に開示された本発明のさらなる変形例が各技術の当業者によって想到されるであろうし、そのような変形例の全ては、添付の特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲内にあるとみなされる。

Claims (20)

  1. 血液試料中の溶血又はヘマトクリットを測定する方法であって、該方法は、
    a.少なくとも3つの多重周波数AC入力において、血液試料のコンダクタンスを測定することと、
    b.前記少なくとも3つの多重周波数AC入力のそれぞれについてイミタンス値を計算することと、
    c.ステップbで計算された各イミタンス値を、イミタンス値を溶解血液レベルにマッピングする関数(1)にかけて、前記試料中の溶解血液のレベルを判定するか、又は試料の電解質レベルを補償しながらイミタンス値をヘマトクリットレベルにマッピングする関数(2)にかけて、前記試料中のヘマトクリットのレベルを判定することと、
    を含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    知であるが様々な溶解率の溶解血球を含有する複数の血液試料を用いて、イミタンス値を溶解血液レベルにマッピングする前記関数(1)を算出すること、又は既知であるが様々な百分率のヘマトクリット及び様々な電解質レベルを有する複数の血液試料を用いて、前記試料の電解質レベルを補償しながらイミタンス値をヘマトクリットレベルにマッピングする前記関数(2)を算出することをさらに含む方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    イミタンス値を溶解血液又はヘマトクリットにマッピングする前記関数を算出する前記ステップは、
    (1)既知であるが様々な溶解率の溶解血球又は(2)既知ではあるが様々な百分率のヘマトクリット及び様々な電解質レベルを含有する複数の血液試料を用いて、少なくとも3つのAC周波数で所定のコンダクタンスセンサについて複数のイミタンス値を測定することと、
    (1)前記血液試料が溶解血球を有するときに、溶解血球パーセントを含む既知の試料特性の第1のH行列と、前記少なくとも3つの所定のAC周波数で測定されたイミタンス値の第2のX行列と、の間の関係を確立するために、イミタンス値を溶解血液レベルにマッピングする関数を用いて較正データセットを生成することであって、該較正データセットおよび行列関係が、イミタンス値を溶解血液レベルにマッピングする前記関数の算出に使用され、又は(2)前記血液試料が様々な百分率のヘマトクリット及び様々な電解質レベルを有するときに、電解質レベルを補償しながらイミタンス値をヘマトクリットレベルにマッピングする関数を用いて、百分率ヘマトクリットを含む既知の試料特徴の第1H行列と、前記少なくとも3つの所定のAC周波数で測定されたイミタンス値の第2X行列との関係を確立し、前記較正データセット及び行列関係は、電解質レベルを補償しながらイミタンス値をヘマトクリットレベルにマッピングする前記関数の算出に用いられることと、
    をさらに含む、方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    ステップcは、各イミタンス値を所定の機械学習数学的処理から生成された1つのマッピング関数にかけることを含む、方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    ステップcは、各イミタンス値を、部分最小二乗法、線形回帰、線形代数、ニューラルネットワーク、多変量適応回帰スプライン、および潜在構造に対するカーネルベースの正射影からなる群から選択される1つのマッピング関数にかけることを含む、方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、
    他の血液分析物に対する溶血干渉の影響を補正するために、溶解血液のレベルを使用することをさらに含む方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、
    カリウムに対する溶血干渉の影響を補正するために、溶解血液のレベルを使用することをさらに含む方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、
    血液試料のヘマトクリットのレベルを生成する計算において、前記複数のイミタンス値を使用することをさらに含む方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、
    インライン構成を有する血液試料モジュールを通るように血液を流すことをさらに含む方法。
  10. 溶血及び/又はヘマトクリット検出システムであって、該システムは、
    管により互いに離間した複数の電極を有する血液試料モジュールであって、前記複数の電極及び前記導管は流路を形成している、血液試料モジュールと
    前記血液試料モジュールに電気的に結合されたA/D変換器モジュールと
    第1の結合点と第2の結合点とを有する電流検出コンポーネントであって、前記第1の結合点は、前記変換機モジュールと、前記血液試料モジュールの前記複数の電極のうちの1つと、に電気的に結合された、電流検出コンポーネントと
    前記変換機モジュールの前記第2の結合点と、前記複数の電極のうちの他方と、の間に電気的に結合された正弦波発生器であって、該正弦波発生器は少なくとも3つのAC周波数を提供するように構成されている、正弦波発生器と
    プロセッサモジュールと、メモリモジュールと、関数(1)又は関数(2)とを有するコンピュータ処理モジュールであって、
    前記関数(1)は、前記プロセッサモジュールによって処理された前記メモリモジュール内の溶解血液レベルにイミタンス値をマッピングして、前記変換機モジュールから受信したデジタル信号を、前記血液試料モジュール内に配置されて測定された試料の溶血の百分率に比例する測定値に変換し、
    前記関数(2)は、前記プロセッサモジュールによって所有されているメモリモジュールにおいて前記電解質レベルを補償しイミタンス値をヘマトクリットレベルにマッピングするとともに、前記変換機モジュールから受けたデジタル信号を、前記血液試料モジュールに配置され測定された試料のヘマトクリットの百分率に比例する測定値に変換する、
    コンピュータ処理モジュールと
    を備えるシステム。
  11. 請求項10に記載のシステムであって、
    イミタンス値を溶解血液レベルにマッピングする前記関数(1)は、少なくとも一対の複数の電極および前記導管の所定の構成について、既知の溶解率を有する試料の複数のイミタンス値から生成され、
    前記電解質レベルを補償しながらイミタンス値をヘマトクリットレベルにマッピングする前記関数(2)は、前記一対の複数の電極および前記導管の所定の構成について、既知ではあるが様々な百分率ヘマトクリット及び様々な電解質レベルを有する試料の複数のイミタンス値から生成される、
    システム。
  12. 請求項10に記載のシステムであって、
    イミタンス値を溶解血液レベルにマッピングする前記関数(1)は、線形関数又は非線形関数に基づいており、
    前記電解質を補償しながらイミタンス値をヘマトクリットレベルにマッピングする前記関数(2)は、線形関数または非線形関数に基づいている、システム。
  13. 請求項11に記載のシステムであって、
    前記一対の複数の電極は、流路の一部を画定する管状電極である、システム。
  14. 請求項10に記載のシステムであって、
    前記複数の電極のそれぞれは、金、白金、パラジウム、タングステン、ステンレス鋼、導電性合金、および炭素からなる群から選択される材料で作られている、システム。
  15. 請求項10に記載のシステムであって、
    前記電流検出コンポーネントは抵抗器である、システム。
  16. 請求項10に記載のシステムであって、
    前記電極は交互嵌合型である、システム。
  17. 請求項10に記載のシステムであって、
    他の血液分析物に対する溶血干渉の影響を除去する計算において、溶解血液のレベルが使用される、システム。
  18. 請求項10に記載のシステムであって、
    カリウムに対する溶血干渉の影響を除去する計算において、溶解血液のレベルが使用される、システム。
  19. 請求項10に記載のシステムであって、
    血液試料のヘマトクリットのレベルを生成する計算において、前記複数のイミタンスがさらに使用される、方法。
  20. 請求項10に記載のシステムであって、
    インライン構成で、血液が前記複数の電極及び導管を通って流れる、システム。
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