JP6449306B2 - キャピラリ電気泳動のための装置、システム及び方法 - Google Patents

キャピラリ電気泳動のための装置、システム及び方法 Download PDF

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Description

[1001] 本出願は、2013年9月27日に出願された、「キャピラリ電気泳動のための装置、システム及び方法(Apparatus, Systems, and Methods for Capillary Electrophoresis)」という名称の米国特許出願第14/039,995号の継続出願であり、その優先権及び利益を主張するものである。同開示は参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる。
[1002] 本明細書中に記載される実施形態は、概して、試料、例えば、生物学的試料中に存在する分析物(単数若しくは複数)の分離、並びに、分析物(単数若しくは複数)の下流側検出、同定及び/又は定量化のために使用される電気泳動に関する。より具体的には、本明細書中に記載される実施形態は、キャピラリ電気泳動のための装置、システム及び方法に関する。
[1003] 電気泳動は、分子の混合物を、電界中におけるそれらの移動速度の差異に基づき分離するために用いられてきた。一般に、電気泳動は、流体又はゲルに接触する1つ以上の電極又は導電部材に印加される起電力の作用下での、流体又はゲル中に懸濁若しくは溶解した分子の移動を意味する。いくつかの周知の電気泳動分離モードとしては、分子を、少なくとも部分的に、緩衝液中(一般にゾーン電気泳動と呼ばれる)、ゲル又はポリマー溶液(一般にゲル電気泳動と呼ばれる)中、若しくは、水素イオン指数(pH)勾配(一般に等電点電気泳動と呼ばれる)中でのそれらの移動度の差異に基づき分離するものが挙げられる。電気泳動中の分子の移動は非常にばらつきがあるものとなり得るため、その解釈は、挙動及び特性が予め明らかにされた電気泳動標準物質との比較に依拠する。電気泳動標準物質としては、例えば、硫酸ドデシルナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)における分子量(MW)標準物質、及びアガロースゲルにおけるデオキシリボ核酸(DNA)サイズ標準物質が挙げられる。
[1004] いくつかの例においては、電気泳動標準物質は、いくつかの周知のウエスタンブロッティング法(「ウエスタンブロット」又は「ウエスタン」又は「タンパク質イムノブロット」とも呼ばれる)において用いられる。そのような手法では、タンパク質をサイズマトリックス(例えば、ポリアクリルアミドゲル)により分離し、その後、後の可視化及びキャラクタリゼーションのためにニトロセルロースフィルタなどの固体支持体に転写する。特定の目的タンパク質の位置を、そのタンパク質の1種以上の抗体で固体支持体(例えば、ニトロセルロースフィルタ)をプローブすることによって同定する。例えば、第1抗体(すなわち一次抗体)を特定のタンパク質に結合し、その後、タンパク質−抗体複合体を、検出分子(例えば化学発光分子)を結合した二次抗体でプローブする。二次抗体は、一次抗体又は一次抗体−タンパク質複合体の領域に結合する。一般に、電気泳動の分離モードは分子量によるものである。
[1005] 生体分子分離もまた、キャピラリ電気泳動によりキャピラリチューブ内にて実施することができる。生体分子(例えばタンパク質)は、従って、この生体分子をキャピラリチューブの壁に固定化することにより可視化することができる。しかしながら、キャピラリ電気泳動法の後に生体分子の可視化を一貫して実施するのは困難である。
[1006] 従って、キャピラリ内の非常に少量(例えば、ナノリットル〜マイクロリットル量)の生物学的材料(例えば、細胞溶解物又は精製タンパク質)をアッセイするための手法であって、得られる情報がウエスタンゲルブロットの内容と類似する内容を有するが、再現性に不利に影響して自動化を困難にする、複雑な、大規模な及び/又は時間のかかるハンドリング及び処理ステップのない手法を開発することが望ましい。また、消費する高額な試薬及び/又は使い捨て品を最低量にしつつ、複数の試料を同時に若しくは間断なく簡単かつ堅牢に分析できるように、そのような手法を自動化することが望ましい。
[1007] 従って、試料のキャピラリ電気泳動に続いて、試料中の1種以上の分析物を可視化及び検出するための、改良された装置、システム及び方法に対するニーズが存在する。本発明はこのニーズ及び他のニーズに対処する。
[1008] キャピラリ電気泳動に続いて、下流側で分析物を可視化及びキャラクタリゼーションするための装置、方法及びシステムが本明細書中に記載される。いくつかの実施形態では、装置は、リザーバを規定する本体部分と、実質的に可撓性のキャピラリセットと、を含む。実質的に可撓性のキャピラリセットは、本体部分に固定的に結合され、リザーバと流体連通している。コネクタが本体部分に結合されるように構成され、リザーバと実質的に可撓性のキャピラリセットとに流体連通している。コネクタは、さらに、真空源に結合されるように構成されている。装置は、本体部分の少なくとも一部が導電性であるように構成されている。
[1009] 一態様では、本明細書中に記載される装置及びシステムは、キャピラリ電気泳動装置において、1種以上の目的分析物を不均質生物学的試料、例えば、細胞溶解物又は精製タンパク質から分離するために使用される。装置及びシステムは、方法を実施するための自動化された手法、並びに試料中の1種以上の分析物の可視化、検出及び定量化のために、分離後の試料を操作するための構成要素を提供する。一実施形態においては、生物学的試料は、1個の幹細胞又は幹細胞集団の溶解物を含む細胞溶解物である。一実施形態においては、生物学的試料は、細胞溶解物は、1個の癌細胞又は癌細胞集団の溶解物を含む。他の実施形態では、精製タンパク質が試料として使用される。精製タンパク質は1個の細胞又は細胞集団からのものとされ得る。
一実施形態によるキャピラリ電気泳動システムの一部の概略図である。 一実施形態によるキャピラリ電気泳動システムの概略図である。 一実施形態によるキャピラリ電気泳動システムの正面図である。 一実施形態によるキャピラリ電気泳動システムの左斜視図である。 一実施形態によるキャピラリ電気泳動システムの右斜視図である。 図3のキャピラリ電気泳動システムのハウジングに含まれる前プレートの斜視図である。 試薬チャンバを図示するためにハウジングの一部がない状態で示される図3のキャピラリ電気泳動システムの右斜視図である。 図3のキャピラリ電気泳動システムに含まれる電子機器システムの一部を図示するためにハウジングの一部がない状態で示される図3のキャピラリ電気泳動システムの後部斜視図である。 図3のキャピラリ電気泳動システムに含まれる試薬アセンブリの斜視図である。 図9の試薬アセンブリに含まれるホルダの斜視図である。 図9の試薬アセンブリに含まれる試薬トレイの斜視図である。 図3のキャピラリ電気泳動システムの一部の右斜視図である。 図12で領域Xとして示されるキャピラリ電気泳動システムの部分の拡大図である。 図3のキャピラリ電気泳動システムの一部の左斜視図である。 図14で領域Xとして示されるキャピラリ電気泳動システムの部分の拡大図である。 カートリッジアセンブリを示す図3のキャピラリ電気泳動システムの右斜視図である。 図16のカートリッジアセンブリの一部を示す図3のキャピラリ電気泳動システムの右斜視図である。 図17で領域Xとして示されるキャピラリ電気泳動システムの部分の拡大図である。 図16のカートリッジアセンブリに含まれるカートリッジの分解図である。 図19のカートリッジの一部の斜視図である。 カートリッジアセンブリの一部及び真空アセンブリの一部を示す図3のキャピラリ電気泳動システムの斜視図である。 図21で領域Xとして示される図3のキャピラリ電気泳動システムの拡大図であり、カートリッジアセンブリの一部及び真空アセンブリの一部を示す。 図3のキャピラリ電気泳動システムの左斜視図である。 図3のキャピラリ電気泳動システムに含まれる図21の真空アセンブリの一部の分解図である。 図23で領域Xとして示されるキャピラリ電気泳動システムの部分の拡大図であり、真空アセンブリの一部及びカートリッジアセンブリの一部を示す。 第1位置にあるライトアセンブリを示す図3のキャピラリ電気泳動システムの部分分解図である。 図26のライトアセンブリの一部を示す図3のキャピラリ電気泳動システムの左斜視図である。 図27で領域Xとして示されるキャピラリ電気泳動システムの部分の拡大図である。 第2位置にある図26のライトアセンブリを示す図3のキャピラリ電気泳動システムの左斜視図である。 第2位置にある図26のライトアセンブリを示す図3のキャピラリ電気泳動システムの部分分解図である。 検出アセンブリを示すためにハウジングの一部がない状態で示される図3のキャピラリ電気泳動システムの右斜視図である。 一実施形態によるキャピラリ電気泳動システムを使用する方法を示すフローチャートである。
[1040] キャピラリ電気泳動のための装置、方法及びシステムが本明細書中に記載される。装置及びシステムは、1種又は複数種の試料に対し並行して若しくは連続的な状態でキャピラリ電気泳動を実施し、それに続いて、1種又は複数種の試料中に存在する可能性のある1種以上の目的分析物の可視化及びキャラクタリゼーションを実施するように構成されている。
[1041] いくつかの実施形態では、装置は、リザーバを規定する本体部分と、実質的に可撓性のキャピラリセットと、を含む。実質的に可撓性のキャピラリセットは、本体部分に固定的に結合され、リザーバと流体連通している。コネクタが本体部分に結合されるように構成され、リザーバと実質的に可撓性のキャピラリセットとに流体連通している。コネクタは、さらに、真空源に結合されるように構成されている。装置は、本体部分の少なくとも一部が導電性であるように構成されている。
[1042] いくつかの実施形態では、例えば、不均質試料中の複数のタンパク質(例えば、細胞溶解物又は精製タンパク質)を分離するためのキャピラリ電気泳動のためのシステムは、ハウジングと、キャピラリカートリッジリテーナと、真空源と、光源と、光学検出器と、試薬トレイホルダと、を含む。キャピラリカートリッジリテーナはハウジング内に可動的に結合され、1つの軸線に沿って動くように構成されている。真空源は、キャピラリカートリッジリテーナに結合され、キャピラリカートリッジがキャピラリカートリッジリテーナ内に配置されるとキャピラリカートリッジに流体的に結合されるように構成されている。光源はハウジング内に可動的に結合され、キャピラリカートリッジリテーナの第1側に配置されている。光学検出器は、ハウジング内の、キャピラリカートリッジリテーナの第2側に配置されている。試薬トレイホルダはハウジングに可動的に結合され、キャピラリカートリッジリテーナの動作軸線に対し実質的に垂直な方向に動くように構成されている。
[1043] いくつかの実施形態では、キャピラリ電気泳動システムを使用する方法は、キャピラリカートリッジを垂直軸線に沿ってハウジング内の第1位置からハウジング内の第2位置へと動かすステップを含む。キャピラリカートリッジは、導電性本体部分と、本体部分に固定的に結合されたキャピラリセットと、を含む。第1位置にあるとき、キャピラリは、第1位置にあるウェルプレートの外に配置され、第2位置にあるとき、キャピラリはウェルプレート内の試料内に配置される。方法は、キャピラリカートリッジが第2位置にあるとき、キャピラリセット内に試料の少なくとも一部を引き込むために真空を作動するステップを含む。試料の一部がキャピラリセット内に引き込まれると、この試料の一部はキャピラリ内で実質的に固定位置に維持される。光源が、キャピラリカートリッジから離れて配置される第1位置から、キャピラリカートリッジに隣接する第2位置まで移動し、試料の一部中の分析物が分離される。
[1044] 本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」及び「the」は別段の明確な指示のない限り複数形指示対象を含む。従って、例えば、「部材(a member)」は、単一部材又は部材の組み合わせを意味するものとし、「材料(a material)」は、1つ以上の材料又はその組み合わせを意味するものとする。
[1045] 本明細書で使用する場合、用語「約(about)」及び「約(approximately)」は、全般的に、記載された値のプラス又はマイナス10%を意味する。例えば、約0.5は0.45及び0.55を含み、約10は9〜11を含み、約1000は900〜1100を含む。
[1046] 本明細書で使用する場合、用語「セット(set)」は、複数の特徴又は複数の部分を有する単数の特徴を意味し得る。例えば、壁セットについて述べると、壁セットは、複数の部分を有する1つの壁と解釈することもできるし、あるいは、壁セットは複数の異なる壁と解釈することもできる。従って、一体的に構成された物品(monolithically constructed item)には、壁セットを含めることができる。そのような壁セットは、互いに連続的又は非連続的のいずれかである複数の部分を含んでもよい。壁セットは、また、別々に作製され、後に(例えば、溶接、接着剤又は任意の適切な方法により)接合される複数の物品から製造することもできる。
[1047] 本明細書で使用する場合、用語「垂直な(perpendicular)」、「直角をなす(normal)」及び「直交の(orthogonal)」は、全般的に、2つの幾何学的構造がほぼ90°で配置される場合の、2つの幾何学的構造(例えば、2つの線、2つの面、線と面等)間の関係を説明するものである。例えば、ある線と別の線が90°にほぼ等しい角度で交差する場合、ある線は別の線に対して垂直であると称される。同様に、平面表面(例えば二次元面)が別の平面表面に対し直交すると称される場合、平面表面が無限に延びるときこれら平面表面はほぼ90°で配置される。
[1048] 本明細書で使用する場合、用語「分析物」及び/又は「標的分析物」は、本明細書で提供される方法、装置及びシステムにより分離される及び/又は検出される任意の分子若しくは化合物を意味する。適切な分析物としては、例えば、環境分子、臨床分子、化学物質、汚染物質及び/又は生体分子などの小化学分子が挙げられるが、これらに限定されない。より具体的には、そのような化学分子としては、殺虫剤、防虫剤、毒物、治療及び/又は乱用薬物、抗生物質、有機材料、ホルモン、抗体、抗体フラグメント、抗体分子複合体(例えば抗体薬物複合体)、抗原、細胞膜抗原、タンパク質(例えば、酵素、免疫グロブリン及び/又は糖タンパク質)、核酸(例えば、DNA及び/又はRNA)、脂質、レクチン、炭水化物、全細胞(例えば、病原菌などの原核細胞及び/又は哺乳動物の腫瘍細胞などの真核細胞)、ウイルス、胞子、多糖類、糖タンパク質、代謝物、余因子、ヌクレオチド、ポリヌクレオチド(リボ核酸及び/又はデオキシリボ核酸を含む)、遷移状態類似体、阻害物質、受容体、受容体リガンド(例えば、神経受容体若しくはそれらのリガンド、ホルモン受容体若しくはそれらのリガンド、栄養素受容体若しくはそれらのリガンド及び/又は細胞表面受容体若しくはそれらのリガンド)、受容体リガンド複合体、栄養素、電解質、成長因子及び他の生体分子並びに/又は非生体分子、並びにフラグメント並びにこれらの組み合わせが挙げられ得るが、これらに限定されない。一実施形態においては、分析物はタンパク質又はタンパク質複合体であり、試料は細胞溶解物又は精製タンパク質である。
[1049] 本明細書で使用する場合、用語「試料」は、検出される分析物(単数又は複数)を含有する組成物を意味する。試料は、一実施形態においては、不均質であり、種々の成分(例えば、種々のタンパク質)を含有するか、同質であり、1種の成分(例えば、1つのタンパク質の集団)を含有する。いくつかの例においては、試料は、天然の生物学的材料及び/又は人工材料とされ得る。さらに、試料は、未変性(例えば、細胞懸濁液)又は変性形態(例えば溶解物)とされ得る。いくつかの例においては、試料は、単細胞(若しくは単細胞含有物、例えば、単細胞の細胞溶解物若しくは精製タンパク質として)又は複数細胞(若しくは複数細胞含有物、例えば、複数細胞の細胞溶解物若しくは複数細胞の精製タンパク質として)、血液試料、組織試料、皮膚試料、尿試料、水試料及び/又は土壌試料とされ得る。いくつかの例においては、試料は、真核生物、原核生物、哺乳類、ヒト、酵母及び/又は細菌などの生物からのものとされ得る。あるいは、試料はウイルスからのものとされ得る。
[1050] 一実施形態において、試料は、不均質生物学的試料であるか、不均質生物学的試料、例えば、組織溶解物、細胞溶解物又はタンパク質(例えば精製タンパク質)などの生体分子の混合物由来である。更なる実施形態では、細胞溶解物中のタンパク質が、本明細書中に記載される方法及びシステムによって検出される分析物である。更なる実施形態では、本明細書中に記載される装置、システム及び方法は、特定の形態のタンパク質、例えばリン酸化タンパク質の検出を提供する。細胞溶解物は、例えば、1つの細胞又は細胞の混合物の溶解物とされ得る。さらに、細胞溶解物は、単細胞型(single cell type)又は複数細胞型(multiple cell type)を含み得る。細胞型は、一実施形態においては、幹細胞又は癌細胞又は幹細胞集団又は癌細胞集団を含む。一実施形態において、試料は、1つ以上の幹細胞(例えば、無限に分化する能力を持ち、特殊な細胞の元となる任意の細胞)を含む。幹細胞の好適な例としては、胚性幹細胞(例えば、ヒト胚性幹細胞(hES))及び非胚性幹細胞(例えば、間充織細胞、造血細胞、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、又は成体幹細胞(MSC))を挙げることができるが、これらに限定されない。
[1051] いくつかの例においては、試料中の分析物を本明細書中に記載される装置及びシステムによって分離及び検出する前に、試料に対し処理を実施してもよい。例えば、溶解ステップ、変性ステップ、加熱ステップ、精製ステップ(例えば、タンパク質精製)、沈降ステップ、免疫沈降ステップ、カラムクロマトグラフィステップ、遠心分離等を試料に対し施すことができる。一実施形態においては、試料中の標的分析物を本明細書中に記載される方法、装置及びシステムによって分離及び検出する前に、変性ステップが試料に対し施される。一実施形態において、試料に対する処理ステップは、本明細書中に記載される装置又はシステムの1つにおいて実施される。別の実施形態においては、処理ステップは、本明細書中に記載される装置又はシステムの1つに試料を導入する前に実施される。
[1052] 本明細書で使用する場合、用語「標準物質(standard)」及び/又は「内部標準物質(internal standard)」は、分析物を含む試料に比較の目的で添加することができる、既知の量及び/又は特性(identity)の、特徴が明らかな物質(例えば、既知の分子量、電気泳動移動度プロファイル、核酸の場合は塩基対の数、分子組成)を意味する。一実施形態においては、既知量の標準物質が1種以上の分析物を含む試料に添加され、標準物質と、分析物を含む試料中の分子との両方が電気泳動によって分子量に基づき分離される)。標準物質の信号と分析物の信号との比較により、試料中に元々存在する分析物の量の定量的測定値又は半定量的測定値がもたらされる。
[1053] 分子量標準物質は当技術分野において周知であり、市販されている。当業者であれば、目的分析物の分子量又は推定分子量範囲に応じて、本明細書で提供される方法、装置及びシステムにおいて使用するのに好適な標準物質を選択することができる。標準物質及び分析物は、1種以上の検出分子又は試薬、例えば、分析物に対する抗体又は標準物質に付加した標識部分によって検出され得る。一実施形態においては、一次抗体は標的分析物への結合のために使用され、蛍光若しくは化学発光試薬に結合させた二次抗体は一次抗体又は一次抗体−分析物複合体への結合のために導入される。蛍光又は化学発光分子の信号が、その後、検出される。
[1054] 例えば、標準物質が分子量ラダー標準物質(市販されている)である場合、標準物質の信号と分析物の信号とを比較して、試料中の分析物の濃度、又は分析物の分子量を測定することができる。上述のように、内部標準物質は、例えば、蛍光又は化学発光によって検出される。他の実施形態では、分子量ラダーなどの標準物質は着色済みであり、可視化のために追加の試薬が必要ない。
[1055] いくつかの実施形態では、内部標準物質は、分析物それ自体の精製形態とすることができ、この形態は、一般に、分析物から何らかの手法で識別可能とされる。分析物の精製形態を得る任意の方法としては、天然からの精製、研究室で培養した生物からの(例えば、化学合成による)精製等が挙げられ得るが、これらに限定されない。内部標準物質の際だった特徴としては、色素標識、放射標識、又は標準物質が分析物から分離されるように電気泳動分離中に標準物質の移動度を調整することを含み得るが、これらに限定されない任意の適切な変更とされ得る。例えば、標準物質は、標準物質の電荷、質量及び/又は長さを目的分析物に対して(例えば、削除、融合及び/又は化学修飾により)変化させる分析物の修飾を含み得る。従って、分析物及び内部標準物質は、離散的発光波長においてそれぞれ検出可能な蛍光色素でそれぞれ標識することができ、それによって、分析物及び標準物質を個々に検出可能とする。いくつかの場合においては、内部標準物質は分析物とは異なるが、分析物と類似するように又は同じように挙動し、適切な比較測定を可能にする。いくつかの実施形態では、使用に好適な標準物質は、米国特許出願公開第2007/0062813号(この開示全体を参照により本明細書中に組み込む)に記載されているもののいずれかとされ得る。
[1056] いくつかの例においては、本明細書に記載される装置、システム及び方法によって、1つのキャピラリチューブ内の1つの試料から複数の分析物が検出され、特性が決定される。例えば、一実施形態においては、複数の分析物はタンパク質の集団又はタンパク質の亜集団である。この点に関して、多くの場合、タンパク質の集団又はタンパク質の亜集団の個々のタンパク質それぞれに対応する1種の内部標準物質を含むことは現実的ではない。従って、一実施形態においては、一般的な分子量標準物質が、本明細書に記載されるシステム及び装置内に導入される。分子量標準物質は、いくつかの実施形態では、ラダー標準物質である。ラダー標準物質は、可視化されたときに、キャピラリチューブに沿って異なる分子量を示す。電気泳動中に移動する試料中のタンパク質はラダーと比較され、試料中に存在するタンパク質の重量が決定される。一実施形態においては、複数の分子量ラダー標準物質が使用される。
[1057] 電気泳動標準物質は、広範な特性及び/又は移動度を示すように合成され得る。いくつかの実施形態では、電気泳動標準物質は、約20ダルトン(Da)〜約800キロダルトン(kDa)の範囲の分子量を有する。電気泳動標準物質は、一般に、電気泳動移動度に作用することが可能な、検出可能な及び/又は標準物質を固定化することが可能な1つ以上の部分のを含む。例えば、電気泳動標準物質は、標準物質を基材に共有的に結合することによって標準物質を固定化することが可能な1つ以上の部分を含み得る。1つ以上の部分は、例えば、所望の機能を示す及び/又は実施するように構成された1つ以上の官能基を含み得る。
[1058] 上述の分析物及び/又は標準物質は、一実施形態においては、それらの大きさ(例えば、分子量、オリゴヌクレオチドの長さ)が挙げられるが、これに限定されない任意の物理的特性によって分離される。例えば、一実施形態においては、試料の電気泳動分離は、分離マトリックスを含むキャピラリチューブ内において、本明細書中に記載される装置及びシステム内の試料中の分子の大きさに基づき行われる。
[1059] 全体にわたり記載されるように、本発明は、本明細書中に記載される装置及びシステム内にある、キャピラリチューブ内の試料の電気泳動を含む、1種以上の分析物の分解に関する。本明細書中に記載される方法、システム及び装置は、1つ又は複数のキャピラリチューブ内にある1種以上の試料に対し、キャピラリ電気泳動を連続的又は並行的に、自動化された手法で実施するように構成されている。
[1060] キャピラリチューブは、装置及び/又はシステムによって、自動化された手法で添加され得る分離マトリックスを含む。分離マトリックスは、一実施形態においては、サイズ分離マトリックスであり、従来の電気泳動実験で使用される高分子ゲルと類似する又は実質的に同じ性質を有する。分離マトリックスにおけるキャピラリ電気泳動は、分子が移動できる多孔性通路(porous passageway)を設けることにより、分子が試料中の分子の大きさに基づき分離される、ポリアクリルアミドゲル又はアガロースゲルなどの高分子ゲルでの分離に類似する。分離マトリックスは、分子の大きさによる分子の分離を可能にする。これは、より大きな分子はより小さな分子に比べてマトリックス内をよりゆっくりと移動するからである。
[1062] 一実施形態においては、分離が完了すると、分離後の試料(例えば、分析物及び/又は標準物質を含む)の成分は、化学的処理、光化学的処理及び熱処理を含むが、これらに限定されない任意の適切な方法を用いてキャピラリの壁に固定化される。いくつかの実施形態では、分離後の試料の成分は、分子が電気泳動によって分離された後、(例えば、キャピラリ等により規定される)流体路内で固定される。例えば、一実施形態においては、固定は、分離後の試料及びキャピラリを紫外線(UV)に暴露することにより起こる。紫外線(UV)は、分析物(試料内に存在する場合)及び試料中の分子をキャピラリの壁に固定化するように機能する。固定は、共有結合又は非共有結合手段、例えば、疎水性相互作用若しくはイオン性相互作用によるものとされ得る。別の実施形態においては、分解後の分析物(単数又は複数)を流体路内で共有結合的に固定化するために、反応性部分が使用され得る。反応性部分は、流体路に(例えば、キャピラリチューブの壁に)直接的又は間接的に結合させることができる。いくつかの実施形態では、反応性部分は溶液又は懸濁液中に供給することができ、活性化すると、流体路の壁と試料中の分子との間に架橋を形成するように構成され得る。反応性部分は流体路に裏打ちされ得るか、流体路の直鎖又は架橋ポリマー上に存在し得る。この直鎖又は架橋ポリマーは、活性化前及び/又は後に、流体路の壁に結合させてもさせなくてもよい。反応性部分は、例えば、上に記載したものなどの、試料の個々の分子の対応する反応基と共有結合を形成することが可能な任意の反応基とされ得る及び/又はこれを含み得る。
[1063] いくつかの実施形態では、反応性部分は、疎水性相互作用、イオン性相互作用、水素結合等により、分析物に結合する官能性に変換され得る官能基を含む。いくつかの実施形態では、そのような反応性部分は、流体路の表面上及び/又は流体路の表面に付着した粒子の表面上に分析物を固定するために、紫外線、レーザー、温度又は任意の他のエネルギー源で活性化される。いくつかの実施形態では、流体路の表面に、温度が変化すると表面の疎水性の変化を可能にする熱応答性ポリマーにより官能性を持たせる。いくつかの実施形態では、分析物は、流体路内が特定の温度に達したときに温度応答性ポリマーの疎水性を増加することによって、そのような表面上で固定される。
[1064] 固定化された分析物及び/又は標準物質は、その後、1種以上の検出試薬によってプローブされ、検出される。検出試薬は、検出される分析物及び/又は標準物質と結合する又は相互作用することができる。検出試薬は、蛍光色素(単数及び複数)、光学色素、化学発光試薬、放射能、粒子、磁性粒子、常磁性粒子等などであるが、これらに限定されない任意の手段による標準物質及び分析物の検出を可能にする。検出試薬は、例えば、タンパク質、ペプチド、抗体、酵素基質、遷移状態類似体、余因子、ヌクレオチド、ポリヌクレオチド、アプタマー、レクチン、小分子、リガンド、阻害物質、薬物及び他の生体分子並びに検出される分析物に結合することが可能な非生体分子などの任意の有機又は無機分子を含み得る。いくつかの実施形態では、検出試薬は、1つ以上の標識部分(上述のような)を含む。いくつかの実施形態では、検出試薬は、1つ以上の標識部分を含む。2つ以上の標識部分を用いる実施形態では、各標識部分は同じとすることができる。あるいは、標識部分のいくつか又はすべてが異なっていてもよい。
[1065] 一実施形態において、検出試薬は二次試薬として使用される。例えば、一実施形態において、検出試薬は、分析物及び/又は標準物質に結合させるために導入される第1分子又は第1分子の複合体を分析物及び/又は標準物質と結合させるように設計されている。例えば、一実施形態において、固定化された試料を含むキャピラリチューブ内に「一次」モノクローナル又はポリクローナル抗体が最初に導入される。この「一次」抗体は目的分析物(試料内に存在する場合)に結合し、非結合一次抗体は押し流される。次に、「二次」抗体が導入される。二次抗体は、一次抗体、又は一次抗体−分析物複合体が広がる領域のいずれかに結合するように設計されている。二次抗体は、目的分析物の存在/非存在を検出及び/又は可視化するための標識部分を含む。
[1066] 一実施形態においては、本明細書中に記載される装置及びシステムにおいて、試料中の2種以上び目的分析物(例えば、2、3、4又は5種の分析物)の存在又は非存在を検出するために、又は試料中の2種以上の分析物の量を定量化するためにマルチプレックスイムノアッセイが実施される。更なる実施形態では、検出試薬は目的分析物のそれぞれにおいて同じである。例えば、各分析物の検出試薬は、西洋ワサビペルオキシダーゼなどの化学発光標識に結合した二次抗体である。分析物間の差異化は、初めに、特異な一次抗体をキャピラリチューブ内に導入することによって行われる。各一次抗体は固有目的分析物に特異なものである。
[1067] 二次抗体に結合した標識部分は任意の適切な標識とされ得る。例えば、一般標識には、光学色素(例えば、着色又は蛍光色素);化学発光標識、リン光標識、酵素標識(例えば、アルカリフォスファターゼ及び/又は西洋ワサビペルオキシダーゼ)、生物発光標識、同位体標識(例えば、放射性同位体又は重同位体)、質量標識及び/又は粒子標識(例えば、コロイド、磁性粒子等)を含み得る。一実施形態において、標識部分は化学発光部分である。更なる実施形態では、化学発光部分は西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)である。一実施形態において、HRPを二次抗体に結合させ、イムノアッセイにおいて、試料中の分析物又は複数の分析物を検出するために使用する。いくつかの実施形態では、標識部分は単一異性体色素(single isomer dye)とされ得る。いくつかの実施形態では、標識部分は、蛍光信号をもたらす任意の実体を含み得る蛍光色素とされ得る。例えば、蛍光色素は、第1波長で光を吸収し、吸収事象に応答して第2波長で蛍光を発する共鳴非局在化系(resonance−delocalized system)又は芳香環系を含み得る。蛍光色素は、種々のクラスの蛍光化合物、例えば、キサンテン、ローダミン、フルオレセイン、シアニン、フタロシアニン、スクアライン、ボディパイ色素、クマリン、オキサジン及びカルボピロニンのいずれかとされ得る。いくつかの実施形態では、蛍光色素は、5−カルボキシテトラメチルローダミン(5−TAMRA)及び/又は任意の他の適切なクラスの蛍光化合物である。
[1068] いくつかの実施形態では、標識部分は、化学発光標識とされ得る及び/又は化学発光標識を含み得る。適切な標識部分は、化学発光による光子放出が誘起されるように化学発光基質と反応することが可能な酵素を含み得る。例えば、酵素は、酵素活性により他の分子の化学発光を誘起することができる。そのような酵素は、ペルオキシダーゼ、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)、β−ガラクトシダーゼ、ホスファターゼ等とされ得る及び/又はそれらを含み得る。いくつかの実施形態では、化学発光標識は、種々のクラスのルミノール標識、イソルミノール標識等のいずれかから選択され得る。いくつかの実施形態では、検出試薬は、化学発光標識抗体、例えば、HRPに共有結合した二次抗体を含み得る。いくつかの実施形態では、検出試薬は、例えば、Foster City、California所在のApplied Biosystemsから入手可能なGalacton基質、又はRockford,Illinoisに所在のPierce Biotechnology, Inc.から入手可能なSuperSignal West Femto Maximum Sensitivity基質、又は任意の他の適切な基質などの化学発光基質を含む。いくつかの実施形態では、検出試薬は、米国特許第6,689,576号、米国特許第6,395,503号、米国特許第6,087,188号、米国特許第6,287,767号、米国特許第6,165,800号及び米国特許第6,126,870号(これらの開示の内容全体を参照により本明細書中に組み込む)に記載されているもののいずれかとすることができる。
[1069] いくつかの実施形態では、標識部分は、生物発光化合物(例えば、触媒的タンパク質が化学発光反応の効率を増加する生物系に見られる)とされ得る及び/又は生物発光化合物を含み得る。生物発光化合物の存在は発光の存在を検出することによって決定される。好適な生物発光化合物としては、ルシフェリン、ルシフェラーゼ及びエクオリンが挙げられるが、これらに限定されない。
[1070] 一実施形態において、標識部分は、蛍光色素とされ得る及び/又は蛍光色素を含み得る。そのような蛍光色素は、第1波長で光を吸収し、吸収事象に応答して第2波長で蛍光を発する共鳴非局在化系又は芳香環系を含み得る。蛍光色素は、キサンテン、ローダミン、フルオレセイン、シアニン、フタロシアニン、スクアライン、ボディパイ色素、クマリン、オキサジン及びカルボピロニンなどであるが、これらに限定されない種々のクラスの蛍光化合物のいずれかとされ得る。いくつかの実施形態では、例えば、検出試薬が蛍光色素などの蛍光体を含む場合、蛍光体の蛍光は、蛍光体を適切な光源で励起し、蛍光体の蛍光を蛍光体の特徴的な蛍光発光波長に有感な検出器によって監視することによって検出される。
[1071] 上述のように、一実施形態において、2種以上の異なる分析物と結合又は相互作用し、1種より多い種類の分析物を同時に検出することを可能にするために、2種以上の異なる薬剤が使用され得る。いくつかの実施形態では、1種の分析物と結合又は相互作用する2種以上の異なる検出試薬が同時に検出され得る。種々の実施形態においては、2種以上の異なる検出試薬を使用すると、1つの薬剤、例えば、第1一次抗体は1種以上の分析物と結合又は相互作用して第1薬剤−分析物複合体を形成することができ、第2試薬、検出試薬、例えば、二次抗体は、第1薬剤−分析物複合体と結合又は相互作用するために使用され得る。
[1072] 別の実施形態においては、2つの異なる検出試薬、例えば、リン酸形態及び非リン酸形態両方の目的分析物の抗体が両形態の目的分析物の検出を可能にし得る。いくつかの実施形態では、1つの特定の検出試薬、例えば、抗体が、リン酸化及び非リン酸化形態両方の分析物の検出及び分析を可能にし得る。いくつかの実施形態では、色多重化を提供するために、複数の検出試薬が複数の基質とともに使用され得る。例えば、異なる色の光子を放出するために異なる化学発光基質が使用され得る。(例えば、回折格子、プリズム、一連の色フィルタ等による)異なる色の選択的検出により、流体路に沿う(例えば、サイズ勾配に沿う)任意の位置でどの色の光子が放出されているかを決定すること、従って、各放出位置にどの検出試薬が存在するかを決定することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、異なる化学発光試薬を順次供給することができ、異なる結合検出試薬を順次検出することを可能にする。
[1073] 概して、本明細書中に記載される装置及びシステムにおいて実施される標準的なイムノアッセイプロセス中、内部標準物質の一部は種々の洗浄プロセスにより失われる。従って、一般に、イムノアッセイ後、キャピラリ内に残った内部標準物質によって十分な信号を発生することができ、曲線を較正するための座標を提供し、分析物のサイズ及び/又は特性(例えば、アミノ酸数又はオリゴヌクレオチド塩基対の数)を分析するように、アッセイの開始時に、試料中に十分な量の内部標準物質を装填することが望ましい。比較的多量の内部標準物質は、しかしながら、標準物質と分析物とが同位置にある場合、分析物の捕捉を妨げる可能性がある。従って、いくつかの標準物質は、電気泳動中及び/又は電気泳動の終了時、分析物とともに位置しない。そのような標準物質は、しかしながら、分析物検出のための信頼性の高い較正曲線を生成しない場合がある。従って、いくつかの実施形態では、試料は1種より多い標準物質を含み得る。例えば、内部標準物質は、第1標準物質(「高輝度標準物質(bright standard)」又は「位置決め標準物質」と呼ばれる)及び第2標準物質(「低輝度標準物質(dim standard)」と呼ばれる)によって形成され得る及び/又はそれらを含み得る。高輝度標準物質は、分析物の特性とは異なる特性(分子量範囲又は特定の分子量など)を有する標準物質とされ得る。従って、電気泳動後、位置決め標準物質及び分析物の位置は、キャピラリ内で互いに離れて位置する。従って、高輝度標準物質及び分析物から放出される蛍光は互いに重ならず、干渉しない。低輝度標準物質は、分析物の特性に類似する特性(分子量範囲又は特定の分子量など)を有する標準物質とされ得る。従って、電気泳動後、位置決め標準物質及び分析物の位置は、キャピラリ内で互いに接近して位置する。
[1074] 高輝度標準物質は、流路(例えば、キャピラリ等によって規定される)に沿った、分析物の位置とは異なる位置に位置することができ、低輝度標準物質が分析物に接近して又は分析物と同じ位置に位置するための座標(例えば、アンカー点)を提供し、それによって、正確な較正曲線を提供する。一般に、内部標準物質及び分析物が分離及び固定化された後、高輝度標準物質は、低輝度標準物質によって放出される蛍光よりも輝度の高い蛍光を生成する。高輝度標準物質と低輝度標準物質との間の輝度の相違は、放出の性質の相違及び/又は内部標準物質に含有される2つの標準物質の量の差に起因し得る。例えば、多量の高輝度標準物質と少量の低輝度標準物質とを混合して、高輝度標準物質から「高輝度」信号、低輝度標準物質から「低輝度」信号を生成し得る標準物質を形成することができる。従って、電気泳動による分離ステップ後、高輝度標準物質による「高輝度」信号及び低輝度信号による「低輝度」信号が検出される。いくつかの実施形態では、内部標準物質は、例えば、米国特許出願公開第2011/0011740号(同開示の内容全体を参照により本明細書中に組み込む)に記載されているもののような高輝度標準物質及び低輝度標準物質を含み得る。
[1075] 本明細書中に記載される実施形態は、上述の化学的性質及び/又は方法のいずれかとともに使用され得る。例えば、図1は、一実施形態によるキャピラリ電気泳動システム100の一部の概略図である。キャピラリ電気泳動システム100(本明細書では、「システム」とも呼ばれる)は、標的分析物の単一システムでの分析を容易にするように、並びにピペット及び流体路両方の機能を提供するように構成され、それによって非常に少量の試料の分析を可能にする。システム100は、システム100が、例えば、任意の適切な標的分析物を分離、固定化及び検出することを可能にする任意の適切なデバイス、機構、アセンブリ、サブアセンブリ、電子デバイス、アクチュエータ等(図1に不図示)を含み得る。
[1076] 図1に示すように、システム100は、カートリッジ150を受け入れる及び/又は含むように構成することができる。カートリッジ150は、実質的に可撓性のキャピラリ153のセットに固定的に結合された本体部分151を含む。カートリッジ150の本体部分151はリザーバ152を規定する。より具体的には、本体部分151はそれに結合されたキャピラリ153のセットがリザーバ152と流体連通するように構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、本体部分151は、実質的に中空とすることができ、壁セット(図1に不図示)の間にリザーバ152を規定する。同様に、本体部分151は、基部(図1に不図示)から延出する壁セットによって境界が定められ、リザーバ152を規定することができる一方で、本体部分151の少なくとも1つの面を実質的に開いたままに維持することを可能にする(例えば、本体部分151は実質的にU字形の断面を有し得る又は規定し得る)。本明細書中にさらに詳細に記載されるように、本体部分151の少なくとも一部は導電性とされ得る。換言すると、本体部分151の少なくとも一部は導電性プラスチック又は導電性ポリマーから形成され得る。いくつかの実施形態では、導電性プラスチックはカーボン注入プラスチックを含む。他の実施形態では、導電性プラスチックは、ステンレス鋼注入プラスチック、カーボンナノチューブ注入プラスチック等を含む。
[1077] いくつかの実施形態では、マイクロプレートのプラスチックは、抵抗率(体積)25オーム.cm未満及び抵抗率(表面)1e3〜1e5オームを有し、カートリッジ頂部は抵抗率(体積)が1e3オーム.cm未満、抵抗率(表面)が1e6オーム未満である。
[1078] 25個のキャピラリセットは総抵抗率1〜2Mohmを有する。いくつかの実施形態では、マイクロウェルプレートの抵抗は、例えば、キャピラリの抵抗(すなわち20k.オーム以下)を少なくとも2桁下回る。いくつかの実施形態では、この抵抗率はさらに小さい。例えば、100キャピラリカートリッジを有する一実施形態では、総抵抗率は25パーセント、すなわち、250〜500k.オームである。他の実施形態では、マイクロウェルプレートの抵抗率はそれよりも高い。
[1079] 導電性構成要素の抵抗があるしきい値(例えば、キャピラリの抵抗の100分の1)よりも高い場合、導電性構成要素に電圧降下が生じ、キャピラリが同じ電圧に到達するためには電源供給部からのより高い電圧を必要とする。換言すると、V電力供給部=Vキャピラリ+V導電性構成要素である。
[1080] キャピラリ153のセットは任意の適切な配置とされ得る。例えば、図1では、カートリッジ150は7つの個々のキャピラリ153のセットを含むものとして示されるが、他の実施形態では、カートリッジは任意の数の個々のキャピラリを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、カートリッジは、7つ未満の個々のキャピラリ又は7つを超える個々のキャピラリを含むことができる。いくつかの実施形態では、カートリッジは25個以上の個々のキャピラリを含むことができる。本明細書中にさらに詳細に記載されるように、キャピラリ153は、試料、溶液、試薬、分析物及び/又は任意の他の適切な流体若しくはゲルの少なくとも一部を受け入れるように構成され得るルーメン(図1に不図示)を規定する。
[1081] キャピラリ153は任意の適切な形状、サイズ又は構成とすることができ、液体及び/若しくは溶解した分子が流れることを可能にする任意の適切な材料(例えば、ガラス、プラスチック、シリコン、融解シリカ、ゲル、PYREX(登録商標)(非晶質ガラス)等)から形成され得る。いくつかの実施形態では、キャピラリ153の長さは、試料サイズ及び分析物又は目的分析物を分離するのに必要な試料分離の程度などの要素に少なくとも一部基づき得る。いくつかの実施形態では、キャピラリ153は約2〜20センチメートル(cm)の長さを有し得る。いくつかの実施形態では、キャピラリ153は2cm未満の長さを有し得る。いくつかの実施形態では、キャピラリ153は約3cm、4cm、5cm若しくは6cm又はそれを超える長さを有し得る。いくつかの実施形態では、より長いキャピラリ153の使用により、複雑な混合物及び/又は低存在量の分析物を分解する場合における、試料のより良好な分離及び分解の向上につなげることができる。いくつかの実施形態では、キャピラリはより小さな内径を有し得る。
[1082] いくつかの実施形態では、キャピラリ153は、実質的に円筒状とすることができ、任意の適切な長さ及び任意の適切な直径を有する。従って、キャピラリ153によって規定されるルーメンの形状及び/又はサイズはキャピラリ153の形状及び/又はサイズに実質的に対応し得る。例えば、いくつかの実施形態では、キャピラリ153は約10マイクロメートル(μm)〜約1000μmの直径を有するルーメンを規定し得る。他の実施形態では、カートリッジは、約25μm〜約400μmの直径を有するルーメンを規定するキャピラリを含み得る。ルーメンの直径のサイズは試料及び/又は試料量に少なくとも一部基づくものとされ得る。例えば、比較的小さな直径を持つルーメンでは比較的少ない試料量を用いる(これは高価な試料又は試薬に好適となり得る)一方で、比較的大きな直径を持つルーメンでは比較的多い試料量を用い、信号検出の向上につなげることができる。
[1083] いくつかの実施形態では、キャピラリ153は、実質的に丸形(例えば、円形、楕円形、長円形等)又は実質的に多角形(例えば、台形、矩形、正方形、五角形、八角形等)の断面形状を有し得る。いくつかの実施形態では、カートリッジは、本体部分から曲線路(例えば、湾曲した、丸みのある、蛇行した等)で延在し得るキャピラリセットを含み得る。
[1084] 図1に示すように、本体部分151は、コネクタ158に結合されている。コネクタ158は、本体部分151によって規定されるリザーバ152と、真空源160とに流体連通している。コネクタ158は任意の適切なデバイスとされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、コネクタ158は、本体部分151に結合されて、本体部分151を実質的に閉じることができるキャップ等とされ得る。さらに、コネクタ158は、リザーバ152を真空源160と流体連通させるように動作可能なポート、開口部、アパーチャ等を含み得る。真空源160は、ある容積内に負圧を生成し、それによってこの容積の少なくとも一部に吸引力を印加するように構成された任意の適切なデバイス又は機構とされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、真空源160はインペラ等に流体的に結合された真空チャンバとされ得る。このようにして、インペラを(例えば電動機によって)回転し、真空チャンバ内に負圧を生成することができる。従って、真空源160がコネクタ158と流体連通し、コネクタ158がリザーバ152と流体連通した状態で、真空源160はリザーバ152内に負圧を生成することができる。さらに、キャピラリ153がリザーバ152と流体連通した状態で、負圧により、キャピラリ153によって規定されるルーメン内に吸引力を生成する。
[1085] 上述のように、システム100は、試料を少なくとも一部自動化されたプロセスで分離、固定化及び分析するように構成され得る。例えば、図1には図示しないが、いくつかの実施形態では、システム100は、カートリッジ153の少なくとも一部を受け入れることができるカートリッジリテーナ等を含むことができ、かつ試薬トレイの少なくとも一部を受け入れることができる試薬トレイホルダを含むことができる。試薬トレイホルダ及び試薬トレイは、一実施形態において、分離マトリックス、目的分析物の一次抗体及びHRPに結合した二次抗体などのキャピラリ電気泳動試薬を含む。このようにして、カートリッジリテーナは試薬ホルダに対して動き、カートリッジ150のキャピラリ153を、試薬トレイによって規定される1つ以上のウェルと流体連通させることができる。真空源160がキャピラリ153と流体連通した状態で、キャピラリ153内に吸引力を作用し、1つ以上の試薬、試料、緩衝剤、洗浄物、検出物(detectors)、分析物、両性電解質等を、キャピラリ153によって規定されるルーメン内に選択的に引き込むことができる。いくつかの実施形態では、試薬トレイ又は試薬トレイの一部は導電性である。
[1086] 所望の成分を有する混合物(例えば試料)が、キャピラリ153によって規定されるルーメンに引き込まれると、システム100は、カートリッジ150の本体部分151の導電性部分に電界を印加することができる。例えば、図1には図示しないが、いくつかの実施形態では、システム100は、少なくとも電源と、作動手段(例えば、手動スイッチ、又は電子回路に含まれ、少なくともメモリ及びプロセッサに動作的に結合された電子スイッチ)と、を含む電子システムを含み得る。そのような実施形態においては、電源を作動し、電流の流れを(例えば、しかし電線又は他の適切な回路)本体部分151の導電性部分に供給することができる。さらに、カートリッジ150の配置は、キャピラリ153のセットが本体部分151の導電性部分と電気接触するようなものとされ得る。従って、電源が作動されると、電流がキャピラリ153のセットに流れ、その中に配置された試料に対し、例えば、電気泳動を実施することができる。より具体的には、キャピラリ153への電流の流れにより、キャピラリ電気泳動を開始することができ、キャピラリ153内に配置された試料中の分析物がサイズ勾配に沿って(例えば、各キャピラリ153の長さに沿って)分離される。従って、負に分子(例えば、分析物等)はサイズ勾配内を移動する。
[1087] 分子が十分に分離されると、システム100はキャピラリ153内に分子を固定化するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、システム100は、カートリッジ150に対して(例えば、少なくとも半自動的に)配置され得るUVランプ等(図1に不図示)のような光源を含み得る。このようにして、光源を作動することができ(例えば、上述の電源により光源に電流を供給することによって、例えば、スイッチが入れられる)、それによって、キャピラリ153内に配置された分離後の試料の少なくとも一部と相互作用し得る光子を放出する。上で詳述したように、光源によって放出される光子と分離後の試料の相互作用は、分離後の試料の少なくとも一部がキャピラリ153の壁に結合し、固定化されるようなものとされ得る。
[1088] 分析物が分離及び固定化された状態で、固定化された分析物及び/又は試料に含まれる標準物質は、検出試薬(上で詳述したように、例えば、任意の適切な薬剤、試薬、分析物に特異的な抗体、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)を結合させた二次抗体等又はそれらの任意の組み合わせ)でプローブされる。検出試薬は、従って、1つ以上の標識部分(例えば、HRP、同位体標識、免疫標識、光学色素、酵素、粒子又は化学発光標識抗体、蛍光標識抗体等などの粒子の組み合わせ)から信号を生成するために使用され、この信号は、システム100に含まれる撮像デバイス(図1に不図示)によって検出することができ、信号対試料が配置されるキャピラリ153の長さとしてグラフ化され得る。例えば、いくつかの実施形態では、システム100は、光検出器、光検出器のアレイ、電荷結合デバイス(CCD)アレイ等を含み得る。これらは、分析物及び/又は標準物質によって発せられる信号をリアルタイムで連続的に監視するために使用することができ、使用者が、試料中に分析物が存在するかどうか、及び任意選択的に、分析物の量又は活量を迅速に決定することを可能にする。いくつかの実施形態では、信号は少なくとも2つの異なる時点において測定され得る。いくつかの実施形態では、信号は連続的に又はいくつかの選択した時点で監視され得る。あるいは、信号は終点で測定することができ、終点では特定の時間量ののちに信号が測定され、この信号が対照信号(分析物を有しない試料)、しきい値信号又は標準物質曲線と比較される。加えて、標準物質からの信号は分析物からの信号を解釈するために使用され得る。いくつかの実施形態では、分析物及び/又は標準物質からの信号はバックグラウンドの少なくとも2倍超とされ得る。いくつかの実施形態では、バックグラウンドの2〜10倍超の信号を発生させることができる。いくつかの実施形態では、信号はバックグラウンドの10倍以上とされ得る。
[1089] 図2を参照すると、一実施形態によるキャピラリ電気泳動システム200が示される。キャピラリ電気泳動システム200(本明細書では「システム」とも呼ばれる)は図1を参照して上述したシステム100に少なくとも機能が実質的に類似し得る。システム200は、電気泳動、より具体的には、キャピラリ電気泳動を用いて試料の少なくとも半自動化されたイムノアッセイを実施するように構成され得る。従って、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、システム200は、試料(例えば、任意の適切な薬剤、試薬、タンパク質、分析物、緩衝剤、溶解物等を含む)をキャピラリセット内に少なくとも半自動的に引き込み、試料を分離し、試料の成分の少なくともいくつかを(例えば、加熱、UV露光等により)固定化し、標的分析物の存在又は非存在を検出するように構成され得る。
[1090] システム200は、ハウジング210と、試薬トレイホルダ230と、キャピラリカートリッジリテーナ241と、真空源260と、光源280と、光学検出器275と、を含む。図2には図示しないが、いくつかの実施形態では、システム200は、少なくとも電源、プロセッサ及びメモリを有し、少なくとも半自動イムノアッセイの実施に関連する1つ以上のプロセスを実行するように構成及び/又はそうでなければプログラムされ得る任意の適切な電子システム若しくはアセンブリ(例えば、ハードウェアモジュール及び/又は、メモリ内に格納され、プロセッサにて実行されるソフトウェアモジュール)を含み得る。
[1091] システム200のハウジング210は任意の適切な形状、サイズ又は構成とすることができ、システム200の任意の適切な構成要素を少なくとも部分的に密閉又は少なくとも部分的に収容するように配置され得る。例えば、ハウジング210は、試薬トレイホルダ230、キャピラリカートリッジリテーナ241、光源280及び光学検出器275を少なくとも部分的に密閉し得る。図2には図示しないが、いくつかの実施形態では、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、ハウジング210は、システム200の構成要素の少なくともいくつかを中に配置することを可能にするように構成された1つ以上の部分、チャンバ、内部容積部等を形成するように構成され得る。
[1092] キャピラリカートリッジリテーナ241(本明細書では、「カートリッジリテーナ」とも呼ばれる)は任意の適切な形状、サイズ又は構成とすることができ、キャピラリカートリッジ250(本明細書では「カートリッジ」とも呼ばれる)の少なくとも一部を受け入れるように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、カートリッジリテーナ241は実質的にC字形の断面を有する又は規定することができ、カートリッジリテーナ241の少なくとも1つの側はカートリッジ250の少なくとも一部を受け入れるために実質的に開いている。カートリッジリテーナ241は、ハウジング210内に可動的に配置され得る及び/又はハウジング210に可動的に結合され得る。例えば、カートリッジリテーナ241は、図2に矢印AAで示されるように、カートリッジリテーナ241をハウジング210に対して動かすように動作可能なトラック、ラック、リードスクリュー、スライド、ピストン等に可動的に結合され得る。より具体的には、いくつかの実施形態では、カートリッジリテーナ241はハウジング210内に配置することができ、ハウジング210に対する(例えば、左若しくは右及び/又は水平軸線に対し90°以外の任意の他の角度での)ほぼ水平運動を制限する一方で、ハウジング210に対するほぼ垂直運動(例えば、上下)のために構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、カートリッジリテーナ241はハウジング210の一部に可動的に結合することができ、かつ電動機(図2には図示せず)に動作的に結合され得る。電動機は、カートリッジリテーナ241をハウジング210に対し(例えば、リードスクリュー等を回転することによって)1つの軸線に沿って動かすために作動され得る。
[1093] 上述のように、カートリッジリテーナ241はカートリッジ250の少なくとも一部を受け入れることができ、カートリッジ250を、その動きを制限するために少なくとも一時的に保持することができる。例えば、いくつかの実施形態では、カートリッジ250は、カートリッジ250の位置がカートリッジリテーナ241に対して実質的に固定されるように、カートリッジリテーナ241に少なくとも一時的に結合され得る。いくつかの実施形態では、カートリッジリテーナ241はそれにカートリッジ250が結合されると、カートリッジ250と摩擦嵌合、スナップフィット、ねじ結合等を形成し得る。いくつかの実施形態では、カートリッジリテーナ241及び/又はカートリッジ250の配置は、カートリッジ250がカートリッジリテーナ241に対して所定の向きにあるようなものとされ得る。同様に、カートリッジリテーナ241はカートリッジ250を1つの所定の向きで受け入れるように構成され得る。
[1094] カートリッジ250は任意の適切な形状、サイズ又は構成とされ得る。例えば、カートリッジ250は、キャピラリセット(図2には図示せず)に固定的に結合された本体部分等(図2には図示せず)を含み得る。図2には図示しないが、カートリッジ250の本体部分はキャピラリセットと流体連通するリザーバを規定し得る。いくつかの実施形態では、カートリッジ250は図1を参照して上述したカートリッジ150と実質的に類似又は同じとされ得る。従って、カートリッジ250の部分については本明細書中でこれ以上は詳細に記載されず、上述のカートリッジ150の対応する部分に実質的に類似すると解釈されるべきである。
[1095] 図2に示すように、真空源260はカートリッジリテーナ241に結合されている。真空源260は、ある容積内に負圧を生成するように構成された任意の適切なデバイス、機構及び/又はアセンブリとされ得る。例えば、図2には図示しないが、いくつかの実施形態では、真空源260はインペラと流体連通する真空チャンバを含み得る。インペラは、インペラを回転して真空チャンバ内に負圧を生成するように構成されたモータに結合され得る。さらに、真空源260は、カートリッジ250がカートリッジリテーナ241によって保持されると、真空源260がカートリッジ250と流体連通した状態にされ得るように、カートリッジリテーナ241に結合され得る。このようにして、真空源260は、図1の真空源160を参照して上方に詳述したように、カートリッジ250内に負圧を生成するために(例えば、手動スイッチによって及び/又は電気回路に含まれ、プロセッサによって制御される電気スイッチによって)作動され得る。図2には図示しないが、いくつかの実施形態では、システム200は、真空源260をカートリッジ250と選択的に流体連通状態にするのに動作可能とされ得るアクチュエータ等を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、真空源260の係合部をカートリッジ250に対して動かし、真空源260をカートリッジ250と流体連通状態にする又は真空源260をカートリッジ250との流体連通状態から解除することができる。いくつかの実施形態では、インペラはカートリッジからの流体の吸引を妨げるように構成されている。
[1096] システム200の試薬トレイホルダ230は任意の適切な形状、サイズ又は構成とすることができ、試薬トレイ(図2には図示せず)の少なくとも一部を受け入れるように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、試薬トレイホルダ230は、凹部を規定する部分及び/又はそうでなければ少なくとも部分的に壁セットによって境界が定められる部分を含み得る。カートリッジリテーナ241を参照して上述したように、試薬トレイホルダ230は、ハウジング210内に可動的に配置され得る及び/又はハウジング210に可動的に結合され得る。例えば、試薬トレイホルダ230は、図2に矢印BBで示されるように、試薬トレイホルダ230をハウジング210に対して動かすように動作可能的になり得るトラック、ラック、リードスクリュー、スライド、ピストン等に可動的に結合され得る。より具体的には、試薬トレイホルダ230は、少なくとも部分的にハウジング210内に配置することができ、カートリッジリテーナ241に対して実質的に垂直な(例えば、直角をなす)方向に動くように構成することができる。換言すると、カートリッジリテーナ241は実質的に垂直方向に動くことができ(上述のように)、試薬トレイホルダ230は実質的に水平方向(例えば、左右、前後及び/又はその組み合わせ)に動くことができる。
[1097] 上述のように、試薬トレイホルダ230は試薬トレイ(図2には図示せず)の少なくとも一部を受け入れることができ、試薬トレイを、その動きを制限するために少なくとも一時的に保持する(例えば、維持する)ことができる。試薬トレイは任意の適切なトレイ等とされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、試薬トレイは、ウェルプレート、マイクロウェルプレート等のセットを保持及び/又はそうでなければ規定することができる。いくつかの実施形態では、試薬トレイは、中心間距離で約9ミリメートル(mm)離間した96個のマイクロウェルのセットを含み得る。他の実施形態では、試薬トレイは、中心間距離で約4.5mm離間した384個のマイクロウェルのセットを含み得る。他の実施形態では、試薬トレイは、中心間距離で約3mm離間したマイクロウェル及び/又はトラフのセットを含み得る。試薬トレイの特定例が記載されるが、試薬トレイホルダ230は、任意の数及び/又は任意の配置のウェル及び/若しくはマイクロウェルを規定し得る類似のサイズ及び/又は形状の任意の適切な試薬トレイを受け入れるように構成され得る。従って、試薬トレイに含まれる又は試薬トレイによって規定されるウェル及び/若しくはマイクロウェルは、任意の適切な溶液、流体、ゲル、溶解物、緩衝剤、試料、分析物、両性電解質、薬剤、試薬、タンパク質、基質等を受け入れることができる。いくつかの実施形態では、試薬トレイ又は試薬トレイの一部(例えば、ウェル若しくはウェルの列)は導電性であり、その試薬トレイホルダ230への結合により電気接続部として機能し得る。いくつかの実施形態では、試薬トレイホルダ230は導電性である。
[1098] いくつかの場合においては、カートリッジリテーナ241及びそれに結合されたカートリッジ250は、試薬トレイホルダ230に対して動き、カートリッジ250の少なくとも一部(例えば、カートリッジ250に含まれるキャピラリの端部部分)を試薬トレイのウェル又はマイクロウェル内に配置することができる。加えて、試薬トレイホルダ230はカートリッジリテーナ241及びカートリッジ250に対して動き、ウェルのセットをカートリッジ250に対して選択的に位置決めすることができる。例えば、カートリッジ250のキャピラリの端部部分(図2には図示せず)を、試薬トレイによって規定されるウェルの第1セット内に配置するために、試薬トレイホルダ230はカートリッジリテーナ241に対し第1位置にあることが可能であり、カートリッジリテーナ241は試薬トレイホルダ230に対し第1位置にあることが可能である。いくつかの場合においては、カートリッジ250のキャピラリを試薬トレイのウェルから取り出すために、カートリッジリテーナ241は、試薬トレイホルダ230に対し第2位置に動かすことができる。いくつかの例においては、試薬トレイホルダ230は、その後、カートリッジリテーナ241に対し第2位置に動かすことが可能であり、カートリッジリテーナは、カートリッジ250のキャピラリの端部部分を第2セットのウェル内に配置するために、再度、試薬トレイホルダ230に対し第1位置に配置することが可能である。従って、カートリッジリテーナ241及び試薬トレイホルダ230は、所定の及び関連した状態で動き、カートリッジ250のキャピラリを、試薬トレイによって規定される任意の適切なマイクロウェル又はマイクロウェルのセット内に配置することができる。
[1099] システム200の光源280は、エネルギー(例えば、熱、光子、放射線等)を放出するように構成された任意の適切なデバイス、部材、機構、アセンブリ等とされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、光源280はUVグリッドランプとされ得る。このようにして、光源280は、光子を放出するように励起され得る(例えば、電力供給される)要素を含み得る。例として、光源280は、約254nmの第1波長で光(例えば、光子)を発生させる低圧水銀ランプとされ得る。いくつかの実施形態では、光源280は、約254nmの第1波長を約295nmの第2波長に変換するための蛍光体コーティングを含み得る。このようにして、光源280は、カートリッジ250のキャピラリ内に収容される試料の少なくとも一部と相互作用し得るエネルギーを放出し得る。図2には図示しないが、光源280は、少なくとも部分的に、光源280から放出された光を遮断、制限又はそうでなければ案内するように構成された1つ以上のカバー内に配置され得る。
[1100] 光源280は、ハウジング210内に可動的に配置され得る及び/又はハウジング210に可動的に結合され得る。例えば、光源280は、図2に矢印AAで示されるように光源280をハウジング210に対して動かすように動作可能なトラック、ラック、リードスクリュー、スライド、ピストン等に可動的に結合され得る。図2にはカートリッジリテーナ241と同じ方向(例えば、平行)に動くものとして示すが、他の実施形態では、光源280はカートリッジリテーナ241に対し実質的に垂直な方向に動くことができる。いくつかの実施形態では、光源280は、カートリッジリテーナ241及び試薬トレイホルダ230に対し垂直な(例えば、直角をなす)方向に動くことができる(例えば、光源280は直交座標系のX軸に沿って動くことができ、試薬トレイホルダ230は直交座標系のY軸に沿って動くことができ、カートリッジリテーナ241は直交座標系のZ軸に沿って動くことができる)。さらに、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、光源280は、ハウジング210に対し、カートリッジリテーナ241の第1側に配置されるように構成され得る。
[1101] システム200の光学検出器275は少なくとも部分的にハウジング210内に配置され得る。より具体的には、光学検出器275は、ハウジング210に対し、カートリッジリテーナ241の第2側(第1側の反対側)に配置されるように構成され得る。さらに、カートリッジリテーナ241の動きが実質的に垂直方向に限定された状態において、光学検出器275とカートリッジリテーナ241との間の側方距離は実質的に一定である。
[1102] 光学検出器275は、例えば、分析物及び/又は標準物質(上述した)によって発せられた信号を検知するように構成された任意の適切なデバイス、機構及び/又はアセンブリとされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、光学検出器275は、分析物及び/又は標準物質によって発せられる信号をリアルタイムで連続的に監視するために使用することができ、使用者が、試料中に分析物が存在するかどうか、及び任意選択的に、分析物の量又は活量を迅速に決定することを可能にする光検出器、光検出器のアレイ、電荷結合デバイス(CCD)アレイ等を含み得る。いくつかの実施形態では、光学検出器275は、信号(例えば、化学発光、蛍光等)に関連する任意の適切なレンズ及び/又はフィルタ(例えばTAMRAフィルタ)を含み得る。さらに、光学検出器275は、プロセッサ等から信号を受信するため及び/又はプロセッサ等に信号を送信するために任意の適切な電気若しくは電子回路に動作的に結合され得る。
[1103] 上述のように、システム200は、少なくとも半自動化されたプロセスで試料を分離、固定化及び分析するように構成され得る。例えば、いくつかの例においては、使用者が、試料、タンパク質、緩衝剤、溶解物、標準物質等を収容する任意の数のウェル又はマイクロウェルを規定する試薬トレイ(図2には図示せず)を用意することができる。このようにして、試薬トレイホルダ230は、用意された試薬トレイを受け入れるためにハウジング210に対して動くことができ、試薬トレイホルダ230は、装填されると、(例えば、少なくともプロセッサ及びメモリを有する電子システムに動作的に結合されたモータ等によって)第1位置へと動かすことができる。
[1104] 試薬トレイホルダ230が第1位置にある状態で、カートリッジリテーナ241を試薬ホルダ230に対して動かし、カートリッジ250のキャピラリを、試薬トレイによって規定される1つ以上のウェルと流体連通状態にすることができる。真空源260がカートリッジ250と流体連通した状態で(上述のように)、キャピラリ内に吸引力を作用し、1つ以上の試薬、試料、緩衝剤、洗浄物、検出物、分析物、両性電解質、抗体、標識等を、キャピラリによって規定されるルーメン内に選択的に引き込むことができる。上述のように、カートリッジリテーナ241と試薬トレイホルダ230は関連した状態で動き、カートリッジ250のキャピラリを、試薬トレイによって規定される所望のウェル又はマイクロウェルのセット内に選択的に配置することができる。従って、所望の成分セットを有する試料をカートリッジ250のキャピラリ内に引き込むことができる。
[1105] 所望の成分を有する混合物(例えば、精製タンパク質などの試料)が、カートリッジ250のキャピラリによって規定されるルーメン内に引き込まれると、システム200はカートリッジ250の導電部に電界を印加することができる(図1のシステム100を参照して上述したように)。従って、カートリッジ250のキャピラリセットに電流が流れ、その中に配置された試料に対し、例えば、電気泳動を実施することができる。より具体的には、上で詳述したように、キャピラリへの電流の流れによりキャピラリ電気泳動を開始することができ、カートリッジ250のキャピラリ内に配置される試料中の分析物はサイズ勾配に沿って(例えば、各キャピラリの長さに沿って)分離される。従って、分子はそのサイズに従って移動する。
[1106] 分子が十分に分離されると、システム200は、カートリッジ250のキャピラリ内に分子を固定化するように構成され得る。例えば、光源280(例えばUV光源)はカートリッジ250に対し第1位置から第2位置へと動くことができる。このようにして、光源280は作動し、(例えば、上述の電源により光源に電流を供給することによって、例えば、スイッチが入れられる)、それによって、カートリッジ250のキャピラリ内に配置された分離後の試料の少なくとも一部と相互作用し得る光子を放出することができる。上で詳述したように、光源280によって放出される光子と分離後の試料の相互作用は、分離後の試料の少なくとも一部がキャピラリ253の壁に結合し、固定化されるようなものとされ得る。
[1107] 試料成分(例えば、分析物を含む)が分離され、固定化された状態で、固定化された分析物及び/又は試料中に含まれる標準物質は、検出試薬(上で詳述したように、例えば、任意の適切な薬剤、試薬、分析物に特異的な抗体、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)を結合させた二次抗体等又はそれらの任意の組み合わせ)を含む1種以上の試薬でプローブされる。検出試薬は、従って、1つ以上の標識部分(例えば、同位体標識、免疫標識、光学色素、酵素、粒子又は化学発光標識抗体、蛍光標識抗体等などの粒子の組み合わせ)から信号を生成するために使用され、この信号は、光学検出器275によって検出することができ、信号対カートリッジ250のキャピラリの長さとしてグラフ化され得る。いくつかの実施形態では、信号は少なくとも2つの異なる時点において測定され得る。いくつかの実施形態では、信号は連続的に又はいくつかの選択した時点で監視され得る。あるいは、信号は終点で測定することができ、終点では特定の時間量ののちに信号が測定され、この信号が対照信号(分析物を有しない試料)、しきい値信号又は標準物質曲線と比較される。加えて、標準物質からの信号は分析物からの信号を解釈するために使用され得る。いくつかの実施形態では、分析物及び/又は標準物質からの信号はバックグラウンドの少なくとも2倍超とされ得る。いくつかの実施形態では、バックグラウンドの2〜20倍超の信号を発生させることができる。いくつかの実施形態では、信号はバックグラウンドの20倍以上とされ得る。
[1108] 図3〜図31は、一実施形態によるキャピラリ電気泳動システム300を示す。図3〜図5は、キャピラリ電気泳動システム300(本明細書では「システム」とも呼ばれる)を示す、それぞれ、正面図、左斜視図及び右斜視図である。システム300は、ハウジング310(図6〜図8)と、電子機器アセンブリ301(図8、図12〜図15、図18及び図26)と、試薬アセンブリ330(図9〜図15)と、カートリッジアセンブリ340(図16〜図22)と、真空アセンブリ360(図22〜図25)と、ライトアセンブリ380(図26〜図30)と、検出器アセンブリ375(図7及び図31)と、を含む。システム300は、電気泳動、より具体的には、キャピラリ電気泳動を用いて試料の少なくとも半自動化されたイムノアッセイを実施するように構成され得る。従って、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、システム300は、試料(例えば、任意の適切な薬剤、試薬、タンパク質、分析物、緩衝剤、溶解物及び/又は本明細書中に記載される任意の他の材料を含む)をキャピラリセット内に少なくとも半自動的に引き込み、試料を(電気泳動により)分離し、試料の成分の少なくともいくつかを(例えば、加熱、UV露光等により)固定化し、標的分析物の存在又は非存在を検出するように構成され得る。
[1109] システム300のハウジング310(図6〜図8)は任意の適切な形状、サイズ又は構成とすることができ、システム300の任意の適切な構成要素を少なくとも部分的に密閉する又は少なくとも部分的に支持するように配置され得る。ハウジング310は、前プレート311と、第1支持構造320と、第2支持構造322と、を含む。図3〜図31には図示しないが、いくつかの実施形態では、システム300は、システム300を内部に配置できる外部ハウジング部材及び/又はケースを含み得る。同様に、いくつかの実施形態では、システム300は、システム300のほぼ全体を密閉又はそうでなければ収容することができる外部ハウジング部材を含み得る。そのような実施形態においては、外部ハウジング部材は、使用者にシステム300へのアクセス(例えば、視覚的及び/又は物理的のいずれか)を提供することができる任意の適切なアクセス扉、引出し、窓等を含み得る。
[1110] 図6は、ハウジング310内に含まれる前プレート311の斜視図である。前プレート311は、任意の適切な製造法を使用して任意の適切な材料から形成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、前プレート311は、圧延された、ドリラー又はそうでなければ前プレート311を形成するために機械加工されたアルミニウム、鋼、ステンレス鋼等などの単一ビレットから形成され得る。いくつかの実施形態では、前プレート311は任意の適切な鋳造技術により鋳造することができる。他の実施形態では、前プレート311は、所望の形状へと形成され、任意の数の溶接部、接着剤、機械的な締結具等により、ともに結合される任意の数の構成要素から形成され得る。さらに別の実施形態では、前プレートはプラスチック、ポリマー及び/又は複合材料から形成され得る。
[1111] 前プレート311は第1取付部312及び第2取付部313を含み、第1試薬アセンブリ開口部318及び第2試薬アセンブリ開口部319を規定する。第1取付部312は前プレート311の前面から延出し、試薬アセンブリ330の一部が結合され得る取付構造及び/又は支持構造を提供する。例えば、図6に示すように、第1取付部312は、試薬アセンブリ330の一部を摺動可能に受け入れることができるチャネル又はトラックを規定することができ、それによって、試薬アセンブリ330を支持し、経路(例えば、トラック)を規定する。試薬アセンブリ330はこの経路に沿って動くことができる。さらに、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、試薬アセンブリ330を第1取付部312に対して動かすと、第1試薬アセンブリ開口部318は、試薬アセンブリ330の少なくとも一部を可動的に受け入れることができる(例えば図7を参照)。
[1112] 第2取付部313は前プレート313の前面から延出し、カートリッジアセンブリ340の一部、真空アセンブリ360の一部及びライトアセンブリ380の一部が結合され得る取付構造を提供する。より具体的には、第1取付部313は前プレート311の表面から延出し、ライトアセンブリ380の一部を受け入れる凹部314と、ライトアセンブリ380の第2部分を受け入れる駆動軸開口部315と、カートリッジアセンブリ340の一部を受け入れるリードスクリュー開口部316と、真空アセンブリ360の一部を受け入れる真空開口部317と、を規定する。
[1113] 図7及び図8に示すように、第1支持構造320及び第2支持構造322はそれぞれ、前プレート311の裏面に結合される(例えば、固定位置に溶接、接着、固定(ボルト、ねじ、リベット等)又はそうでなければ保持される)。第1支持構造320は、検出アセンブリ375の少なくとも一部を支持するように構成されている。さらに、図7に示すように、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、第1支持構造320及び前プレート311は、試薬アセンブリ330の少なくとも一部を可動的に受け入れる試薬チャンバ322を集合的に規定する。ハウジング310は、また、試薬チャンバ322を実質的に密閉するカバー321(例えば、図5を参照)を含む。より具体的には、試薬チャンバ322は、前プレート311、第1支持構造320及びカバー321によって境界が定められ、それにより、前プレート311によって規定される第1試薬アセンブリ開口部318以外を通じて試薬チャンバ322にアクセスすることを制限する(しかし、システム300がオフラインの間は、カバー321を取り外すことによって試薬チャンバ322にアクセスすることができる)。
[1114] 第2支持構造324は、電子アセンブリ301のメインプリント回路基板(PCB)303に結合される及び/又はそうでなければそれを支持する実質的に平面を有する又は規定する。図8では、前プレート311に対して実質的に水平姿勢にあるものとして示されるが、他の実施形態では、第2支持構造324は前プレート311に対して任意の適切な姿勢で配置され得る。例えば、いくつかの実施形態では、第2支持構造324は前プレート311に対して実質的に垂直姿勢で配置され得る。このようにして、システム300の全体的なサイズは、少なくとも部分的に第2支持構造324の姿勢を変えることによって管理され得る。ハウジング310は、また、メインPCB303を実質的に密閉又はカバーするカバー325(例えば、図4、図5及び図7を参照)を含む。
[1115] 電子機器アセンブリ301は任意の適切な構成とすることができ、電子機器アセンブリ301がシステム300を少なくとも部分的に制御することを可能にするための任意の適切な構成要素を含み得る。例えば、図8に示すように、電子機器アセンブリ301は、電源302及びメインPCB303を含む。本明細書中にさらに詳細に記載されるように、メインPCB303は、センサPCB304(図12〜図15)と、カートリッジPCB306(図18)と、ライトPCB307(図26)と電気通信している。図8には図示しないが、電源302は、送電網から電流の流れを受け取るために、外部電気回路に電気的に接続され得る(例えば、「差し込まれる」)。このようにして、電源302は、電流の流れを受け取ることができ、さらには、電子的なメインPCB303に送信される前に、電流の流れを調整、変圧及び/又は変換することができる(例えば、交流(AC)から直流(DC)に変換される)。さらに、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、電源302は、電流の流れを1つ以上のモータ、アクチュエータ、ライト、検出器、カメラ等に供給するように構成され得る。
[1116] メインPCB302は、任意の適切な電子デバイス又は構成要素を含み得る。例えば、マンPCB302は、少なくともメモリ及びプロセッサ(図3〜図31には図示せず)を含む。メモリは、例えば、揮発性メモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリー(EPROM)等とされ得る。いくつかの実施形態では、メモリは、システム300の少なくとも一部の制御に関連するモジュール、プロセス及び/又は機能をプロセッサに実行させるための命令を格納することができる。プロセッサは、命令若しくはコードセットを走らせる及び/又は実行することができる任意の適切な処理デバイスとされ得る。例えば、プロセッサは、汎用プロセッサ、中央処理装置(CPU)、アクセラレーテッドプロセッシングユニット(APU:accelerated processing unit)、特定用途用集積回路(ASIC)等とされ得る。プロセッサは、メモリ内に格納された、システム300の少なくとも一部の制御に関連する命令若しくはコードセットを走らせる及び/又は実行することができる。より具体的には、いくつかの例においては、プロセッサは、メモリ内に格納された、1つ以上のモータ、アクチュエータ、センサ、ライト等の制御に関連する命令又はコードセットを実行することができる。さらに、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、プロセッサは、メモリ内に格納された、電気泳動を開始する及び/又は実施するために電流の流れをカートリッジアセンブリ340の一部に送ることに関連する命令若しくはコードセットを実行することができる。
[1117] 図7及び図8に示すように、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、システム300の検出アセンブリ375は、少なくとも部分的にハウジング310内に配置することができ、カートリッジアセンブリ340の第1側に配置され得る。より具体的には、検出アセンブリ375は、光学検出器376及び走査器378を含む。光学検出器375は、例えば、分析物及び/又は標準物質(上述した)によって発せられた信号を検知するように構成された任意の適切なデバイス、機構及び/又はアセンブリとされ得る。例えば、光学検出器375は、分析物及び/又は標準物質によって発せられる信号をリアルタイムで連続的に監視するために使用することができ、使用者が、試料中に分析物が存在するかどうか、及び任意選択的に、分析物の量又は活量を迅速に決定することを可能にする電荷結合デバイス(CCD)アレイ等とされ得る。図7に示すように、光学検出器375は、少なくとも部分的に試薬チャンバ322内に配置されるレンズ377を含む。レンズ377は、例えば、信号(例えば、化学発光、蛍光等)に関連するフィルタ(例えば、TAMRAフィルタ)を含み得る及び/又はそれに結合され得る任意の適切なレンズとされ得る。光学検出器375は、プロセッサ等から信号を受信する及び/又はプロセッサ等に信号を送信するためにメインPCB303に動作的に結合され得る。図7に示すように、走査器378は、試薬チャンバ322内に配置され、第1支持構造320の表面から延出する走査器ブラケット323に結合されている。いくつかの実施形態では、走査器378は、試薬トレイ上の(すなわちバーコードに埋め込まれた)識別情報を読み取るように構成されたバーコード走査器である。いくつかの実施形態では、試薬トレイが外に出ると、鏡379が露出し、それによって走査器がカートリッジ上の識別情報を読み取ることを可能にする。いくつかの実施形態では、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、蛍光(fluoresence)検出器(不図示)が、光学検出器376とともに動作し、分析物及び/又は標準物質によって発せられた信号を検知するように構成されている。
[1118] 図9〜図15に示すように、システム300の試薬アセンブリ330は、試薬トレイホルダ331(本明細書では「ホルダ」とも呼ばれる)と、駆動機構334と、試薬トレイ337と、を含む。上述のように、試薬アセンブリ330は、システム300の試薬アセンブリ330の少なくとも一部が、ハウジング310によって規定される試薬チャンバ322内に可動的に配置され得るように、(少なくとも部分的に)前プレート311の第1取付部312によって支持される。例えば、図9〜図15には図示しないが、ホルダ331は、前プレート311の第1取付部312に可動的に結合され得るレール等を含み得る(例えば、チャネル等内に可動的に配置される(例えば、図12及び図13を参照))。
[1119] 図9〜図11に示すように、ホルダ331は、試薬トレイ337の動きを、ホルダ331に結合されたときに、実質的に保持、維持又はそうでなければ制限するために、試薬トレイ337の少なくとも一部を受け入れるように構成されている。より具体的には、図9及び図10に示すように、ホルダ331は、ホルダ331の表面から延出して、試薬トレイ337を受け入れるホルダ331の領域を規定する保持壁332のセットを含む。いくつかの実施形態では、試薬トレイ337は、保持壁332の間に配置されたときに保持壁332の内部表面に係合し得る外部表面を含み得る。従って、保持壁332と試薬トレイ337は、例えば、試薬トレイ337の、ホルダ331に対する横方向の動きを制限し得る摩擦嵌合を形成し得る。さらに、ホルダ331は、試薬トレイ337の外部表面に係合し、ホルダ331に対する試薬トレイ337の垂直運動(例えば、試薬トレイ337が配置されるホルダの表面に垂直な)を制限するように構成された電気コンタクト333を含む。例えば、電気コンタクト333は、試薬トレイ337の保持部338(例えば、高摩擦係数を有する二次材料で形成された凹面、突起物、部分等)(図11)に接触した状態にされ得るタブ等を含み得る。
[1120] 試薬トレイ337は任意の適切なトレイ等とされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、試薬トレイ337はウェルプレート339のセットを保持及び/又はそうでなければ規定し得る。いくつかの実施形態では、ウェルプレート339はマイクロウェルプレート等とすることができる。ウェルプレート339は任意の適切な形状、サイズ又は構成とすることができ、任意の適切な配置で配置され得る。例えば、図11に示すように、試薬トレイ337は種々の構成を有する227個のウェルを含み得る。他の実施形態では、試薬トレイは、中心間距離で約9ミリメートル(mm)離間した96個のマイクロウェルのセットを含み得る。他の実施形態では、試薬トレイは、中心間距離で約4.5mm離間した384個のマイクロウェルのセットを含み得る。試薬トレイの特定例が記載されるが、ホルダ331は、任意の数及び/又は任意の配置のウェル及び/若しくはマイクロウェルを規定し得る類似のサイズ及び/又は形状の任意の適切な試薬トレイ337を受け入れるように構成され得る。従って、試薬トレイ337に含まれる又は試薬トレイ337によって規定されるウェル339は、任意の適切な溶液、流体、ゲル、溶解物、緩衝剤、試料、分析物、両性電解質、薬剤、試薬、タンパク質、基質等を受け入れることができる。
[1121] いくつかの実施形態では、試薬トレイ337又は試薬トレイの一部は導電性である。例えば、ウェル若しくはウェルの列のいくつか又はすべては導電性とすることができ、電気接続部として機能し得る。
[1122] 試薬アセンブリ330の駆動機構334は、モータ335及びリードスクリュー336を含む。いくつかの実施形態では、リードスクリュー336はホルダ331に回転自在に結合される。より具体的には、リードスクリュー336は、ホルダ331に対するリードスクリュー336の並進運動が制限される一方で、ホルダ331に対するリードスクリュー336の回転運動が制限されないようにホルダ331に結合され得る。ホルダ331は、ハウジング310に対し、前プレート311によって規定される第2試薬アセンブリ開口部319内にリードスクリュー336を延在させるように配置することができる(例えば図7を参照)。駆動機構334のモータ335はリードスクリュー336に選択的に係合する任意の適切なモータとされ得る。図3〜図31には図示しないが、ハウジング310に対するモータ335の動きを制限するために、モータ335は前プレート311の表面(例えば、裏面)に結合されている。従って、モータ335は、モータ335を作動し、リードスクリュー336をモータ335に対して回転させるように動作可能な電源302及び/又はメインPCB302から信号(例えば、電流の流れ)を受信することができる。従って、前プレート311にモータ335が結合された(例えば、固定的に結合された)状態で、ホルダ331が前プレート311に垂直な方向に(例えば、前プレート311の前面に垂直に)動くように、リードスクリュー336の回転運動によりリードスクリュー336がモータ335に対して軸方向に前進する。換言すると、モータ335はリードスクリュー336を、例えば、前(例えば反時計回り)方向に回転して、ホルダ331のより広い部分を試薬チャンバ322内に配置することができ、また、リードスクリュー336を、例えば、後(例えば時計回り)方向に回転して、ホルダ331のより狭い部分を試薬チャンバ322内に配置することができる。
[1123] いくつかの実施形態では、リードスクリュー336は所定の位置に固定されており、回転しない。そのような実施形態においては、モータ335は、上述のように、固定されたリードスクリューの周りを回転して、試薬トレイを動かすように構成されたナット(不図示)を含む。
[1124] 例えば、図12〜図15に示されるように、電子機器システム302は、センサPCB304に動作的に結合されたコンタクト305を含む。コンタクト305及びPCB304は、ハウジング310及び/又は試薬チャンバ322に対する試薬アセンブリ330の位置を決定するように構成され得る。図示されるように、コンタクト305は前プレート311の表面から延出可能であり、ホルダ331のアクチュエータ333によって規定される開口部とともに配置され得る。例えば、アクチュエータ333は実質的にU字形の端部部分を含み得る。前プレート311に隣接する端部部分の第1壁は開口部を規定することができ、第1壁に対向する第2壁は実質的に連続的とされ得る(例えば、開口部を規定しない)。従って、(例えば、モータ335をリードスクリュー336に対して前進させることによって)試薬アセンブリ330をハウジング310に対して動かすと、アクチュエータ333の端部部分をセンサ305に対して動かすことができる。このようにして、センサ305を、例えば、第2壁と接触状態にし、試薬アセンブリ330の相対位置を決定することができる。換言すると、試薬アセンブリ330は、アクチュエータ333の端部部分がセンサ305を押下する又はそうでなければセンサ305に係合するようにハウジング310に対し動かすことができる。従って、試薬アセンブリ330の相対位置は、アクチュエータ333がコンタクト305を押下した量を決定することによって決定することができる。いくつかの実施形態では、試薬アセンブリ330の位置を決定するためにホール効果センサ309が係合される。
[1125] 図16〜図22に示すように、カートリッジアセンブリ340は、カートリッジリテーナ341(本明細書では「リテーナ」とも呼ばれる)と、駆動機構345と、キャピラリカートリッジ350(本明細書では、「カートリッジ」とも呼ばれる)と、を含む。リテーナ341は任意の適切な形状、サイズ又は構成とすることができ、カートリッジ350の少なくとも一部を受け入れるように構成され得る(例えば図16を参照)。リテーナ341は、実質的にC字形の断面を有する又は規定し、図17及び図18に示すように、リテーナ341の少なくとも1つの側は、カートリッジ350の少なくとも一部を受け入れるために実質的に開いている。より具体的には、リテーナ341は基部344を含み、凹部343を規定する。本明細書中にさらに詳細に記載されるように、凹部343は、カートリッジPCB306及び真空アセンブリ360の少なくとも一部を受け入れるように構成されている。リテーナ341は、また、保持タブ342のセットを含む。このようにして、基部344及び保持タブ342がカートリッジ350に係合してリテーナ341に対するカートリッジ350の動きを制限するように、カートリッジ350は、リテーナ341によって規定される凹部343内に配置され得る。例えば、いくつかの実施形態では、保持タブ342は電気コンタクトとして機能し、カートリッジ350が凹部343内に配置されたときに非変形構成から変形構成へと移行し得るベリリウム銅等のような変形可能な材料とすることができる。従って、変形構成に移行したことに応答して、保持タブ342は、カートリッジ350に対し、少なくとも一時的にカートリッジ350を凹部341内に保持するように動作可能な反力を作用し得る。いくつかの実施形態では、リテーナ341及び/又はカートリッジ350の配置は、カートリッジ350が凹部343内に配置されたときにリテーナ341に対して所定の姿勢にあるようなものとされ得る。同様に、リテーナ341は、カートリッジ350を1つの所定の姿勢で受け入れるように構成され得る。他の例では、カートリッジ350は、リテーナ341の凹部343内に任意の適切な姿勢で配置され得る。
[1126] 駆動機構345は前プレート311及びリテーナ341に結合することができ、リテーナ341をハウジング310に対して動かすように動作可能とされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、リテーナ341は、トラック等に摺動可能に結合され得る。トラック等は前プレート311(図16〜図22には図示せず)によって規定され、前プレート311は経路を規定し得る。この経路に沿ってリテーナ341を動かすことができる。より具体的には、リテーナ341は、前プレート311に摺動可能に結合され、ハウジング310に対するほぼ垂直運動(例えば上下)のために構成され得るが、ハウジング310に対するほぼ水平運動(例えば、左若しくは右及び/又は水平軸線に対し90°以外の任意の他の角度の)は限定される。
[1127] 図18に示すように、駆動機構345はモータ346及びリードスクリュー347を含む。モータ346は、ハウジング310の前プレート311に固定的に結合され、リードスクリュー347を受け入れるように構成されている。リードスクリュー347はリテーナ341に回転自在に結合され、少なくとも部分的に、前プレート311の第2取付部313によって規定されるリードスクリュー開口部316内に延在し得る。従って、モータ346を作動し、リードスクリュー347をモータ346に対して回転させるように動作可能な電源302及び/又はメインPCB302から、モータ346は信号(例えば電流の流れ)を受信することができる。従って、モータ346が前プレート311に結合された(例えば、固定的に結合された)状態で、リテーナ341が前プレート3110の前面に沿って動くように、リードスクリュー347の回転運動によりリードスクリュー347をモータ346に対して軸方向に前進させる。同様に、モータ346は、リードスクリュー347を回転し、試薬アセンブリ330の動きに対し垂直な1つの軸線に沿ってリテーナ341を動かすことができる。これについては上述した。このようにして、モータ346は、リードスクリュー347を、例えば、前(例えば反時計回り)方向に回転して、リテーナ341を前プレート311の第2取付部312により近づく方に動かすことができ、リードスクリュー347を、例えば、後(例えば時計回り)方向に回転して、リテーナ341を第2取付部312からさらに遠ざかる方に動かすことができる。
[1128] 上述したように、いくつかの実施形態では、リードスクリュー336は所定の位置に固定されており、回転しない。そのような実施形態においては、モータ335は、上述のように固定されたリードスクリューの周りを回転し、試薬トレイを動かすように構成されたナット(不図示)を含む。
[1129] カートリッジ350は任意の適切な形状、サイズ又は構成とされ得る。例えば、図19及び図20に示すように、カートリッジ350は、可撓性キャピラリ353のセットに固定的に結合された本体部分351を含む。カートリッジ350の本体部分351は第1リザーバ部356及び第2リザーバ部352を規定する。より具体的には、本体部分351はそれに結合されたキャピラリ353のセットがリザーバ部352と流体連通するように構成されている。例えば、図示されるように、本体部分351は、壁セットの間にリザーバ部352を規定する実質的に中空とされ得る。同様に、本体部分351は、基部から延出してリザーバ352を規定する壁セットによって境界が定められ得る一方で、本体部分351の少なくとも1つの面を実質的に開いたままに維持することを可能にする(例えば、本体部分351は実質的にU字形の断面を有する又は規定する)。本明細書中にさらに詳細に記載されるように、本体部分351の少なくとも一部は導電性とされ得る。
[1130] 図19に示すように、本体部分351はキャップ354に結合されている。キャップ354は本体部分351に結合して本体部分351を実質的に閉じることができ、それによって、リザーバ部352を本体部分351外部の容積から実質的に流体的に隔離する。本明細書中にさらに詳細に記載されるように、キャップ354は、リザーバ部352を真空アセンブリ360の一部と流体連通状態にするように動作可能とされ得る開口部355(例えば、アパーチャ、ポート等)を規定する(例えば、図21及び図22を参照)。いくつかの実施形態では、キャップ354の少なくとも一部は、例えば、金属、導電性プラスチック、導電性複合材料等のような導電性材料から形成され得る。さらに、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、キャップ354は、電流の流れをキャップ354からキャピラリ353に送ることができるように、キャピラリ353に電気的に結合され得る。
[1131] 突起物357が、本体部分から(すなわち、キャップ354又は本体部分351のいくつかの他の部分から)延出する。いくつかの実施形態では、突起物357は本体部分351と一体的に形成される。他の実施形態では、突起物357は別個に製造されるが、本体部分351に結合される。突起物357は導電性であり、チャンバ内の流体レベルが突起物357に接すると、信号を生成するように構成されている。マイクロタイタープレートに電圧が印加され、導電性突起物356に液体が接すると電流は例えばゼロから増加する。液位は既知である。キャピラリを通じて引き込まれた流体が突起物357に接したときには、第1チャンバ部356内に既知量の流体が存在することが分かっている。流体引き込みの所要時間が既知のため、キャピラリ内における流速を決定することができる。キャピラリの頂部を超えて引き込まれた液体量が、次いで、決定され得る。キャピラリを超えた液体量を知ることにより、キャピラリ内の試料を固定位置に維持する(すなわち、圧力が平衡する)ために引く真空の計算が可能になる。いくつかの実施形態では、動電学的装填を用いて試薬をキャピラリ内に引き込む。
[1132] カートリッジ内における真空引きは1つの真空源360又は複数の真空源を用いて行うことができる。例えば、第1真空源は流体をキャピラリ内及び本体部分に引き込むために使用することができ、第2真空源は、本体部分内の真空を維持して、試料をキャピラリ内の所定の位置に保持するために使用することができる。複数の真空源が使用される実施形態では、真空源は1つのコネクタ又は複数のコネクタを介してカートリッジに結合され得る。
[1133] いくつかの実施形態では、スポンジ(不図示)又は類似の吸水性材料が第2リザーバ部352内に含まれ得る。吸水性材料は、本体部分内の任意の液体を安定させ(すなわち、泡の形成を防ぎ、自由表面効果を排除する)、カートリッジから液体が漏れるのを阻止するように構成されている。吸水性材料は、本体部分に付着させても、本体部分内で自立させてもよい。
[1134] キャピラリ353のセットは任意の適切な配置とされ得る。例えば、図3で、カートリッジ350は25個の個々のキャピラリ353のセットを含むものとして示されるが、他の実施形態では、カートリッジは任意の数の個々のキャピラリを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、カートリッジは、25個未満の個々のキャピラリ又は25個を超える個々のキャピラリを含み得る。いくつかの実施形態では、カートリッジ350は、少なくとも部分的に、試薬トレイ337によって規定されるウェル339の数に関連する数の個々のキャピラリ353を含み得る。本明細書中にさらに詳細に記載されるように、キャピラリ353は、試料、溶液、試薬、分析物及び/又は任意の他の適切な流体若しくはゲルの少なくとも一部を受け入れるように構成され得るルーメン(図19及び図20には図示せず)を規定する。
[1135] キャピラリ353は任意の適切な形状、サイズ又は構成とすることができ、液体及び/若しくは溶解した分子が流れることを可能にする任意の適切な材料(例えば、ガラス、プラスチック、シリコン、融解シリカ、ゲル、PYREX(登録商標)(非晶質ガラス)等)から形成され得る。いくつかの実施形態では、キャピラリ353によって規定されるルーメンの形状及び/又はサイズは任意の適切な形状及び/又はサイズとすることができ、キャピラリ353の形状及び/又はサイズに少なくとも部分的に対応し得る。例えば、いくつかの実施形態では、キャピラリ353は約30マイクロメートル(μm)〜約3000μmの直径を有するルーメンを規定し得る。他の実施形態では、カートリッジは、約25μm〜約400μmの直径を有するルーメンを規定するキャピラリを含み得る。ルーメンの直径のサイズは試料及び/又は試料量に少なくとも一部基づき得る。例えば、比較的小さな直径を持つルーメンでは比較的少ない試料量を用いる(これは高価な試料又は試薬に好適となり得る)一方で、比較的大きな直径を持つルーメンでは比較的多い試料量を用い、信号検出の向上につなげることができる。
[1136] いくつかの実施形態では、キャピラリ353の長さは、試料サイズ、及び分析物又は目的分析物を分離するのに必要な試料分離の程度などの要素に少なくとも一部基づき得る。いくつかの実施形態では、キャピラリ353は約2〜20センチメートル(cm)の長さを有し得る。いくつかの実施形態では、キャピラリ353は2cm未満の長さを有し得る。いくつかの実施形態では、キャピラリ353は、約3cm、4cm、5cm若しくは6cm又はそれを超える長さを有し得る。いくつかの実施形態では、より長いキャピラリ353を使用すると、試料のより良好な分離、並びに複雑な混合物及び/又は低存在量の分析物を分解する場合の分解の向上につなげることができる。
[1137] いくつかの実施形態では、キャピラリ353の長さと、リテーナ341の可動域(例えば、ハウジング310に対するリテーナ341の移動の長さ)とは、実質的に関連させることができる。例えば、カートリッジアセンブリ340は、試薬アセンブリ330に向かう方向に(例えば、前プレート311の第2取付部312から離れる方に)動き、キャピラリ353の端部部分を試薬トレイ337のウェル339内に配置することができる。加えて、ホルダ331はリテーナ341及びカートリッジ350に対して垂直方向に動き、ウェル339の一部をカートリッジ350に対して選択的に位置決めすることができる。例えば、試薬アセンブリ330はカートリッジアセンブリ340に対して第1位置にあることが可能であり、カートリッジ350のキャピラリ353の端部部分を試薬トレイ337によって規定されるウェルの第1セット内に配置するため、カートリッジアセンブリ340は試薬アセンブリ330に対して第1位置にあることが可能である。いくつかの場合においては、リテーナ341は、ホルダ331に対し第2位置へと(例えば、試薬アセンブリ330から離れる方に及び第2取付部312に向かう方に)動き、カートリッジ350のキャピラリ353を試薬トレイ337のウェル339から除去することができる。いくつかの場合においては、ホルダ331は、その後、カートリッジアセンブリ330に対し第2位置に動くことができ、リテーナ341は、再度、試薬アセンブリ330に対し第1位置に配置され、カートリッジ350のキャピラリ353の端部部分を第2セットのウェル内に配置することができる。従って、リテーナ341とホルダ331は所定の及び関連した状態で動き、カートリッジ350のキャピラリ353を、試薬トレイ337によって規定される任意の適切なウェル339又はウェル339のセット内に配置することができる。
[1138] 図21〜図25に示すように、真空アセンブリ360は、ある容積内に負圧を生成し、それによってこの容積の少なくとも一部に吸引力を印加するように構成された任意の適切なデバイス又は機構とされ得る。例えば、図21及び図22に示すように、真空アセンブリ360は、真空源361と、真空チャンバ366と、ホースアセンブリ367と、第1係合部材368と、第2係合部材370と、を含む。図23に示すように、ホースアセンブリ367は、真空アセンブリ360の構成要素間に延在し、構成要素を互いに流体連通状態にするように構成されている。例えば、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、ホースは真空源361及び真空チャンバ366に物理的及び流体的に結合され、第2ホースは真空チャンバ366及び第1係合部材368に物理的及び流体的に結合される。
[1139] 図24に示すように、真空源361は、モータ362と、インペラ363と、ハウジング364と、キャップ365と、を含む。インペラ363は、ハウジング365の内部容積部(図21〜図25には図示せず)内に回転自在に配置され、モータ362の出力軸に結合される。キャップ365はハウジング365に結合され、ハウジング364の内部容積部をハウジング364外部の容積から実質的に流体的に隔離する。モータ362は、出力軸がキャップ365を貫通し、インペラ363に結合することを可能にするような状態でキャップ365に固定的に結合される。従って、モータ362は、モータ362を作動して内部容積部内のインペラ363を回転するように動作可能とされ得る電源302及び/又はメインPCB303から電流の流れを受け入れることができる。さらに、ホースアセンブリ367が真空源361を真空チャンバ366に流体的に結合した状態で、インペラ363の回転によりハウジングの内部容積部内に負圧を生成し、真空チャンバ366に吸引力を作用する。従って、モータ362が作動されてインペラ363が回転すると、真空チャンバ366内に負圧が生成される。
[1140] 図21及び図25に示すように、第1係合部材368と第2係合部材370はともに物理的及び流体的に結合され、第2係合部材370の少なくとも一部が、リテーナ341によって規定される凹部343内に配置されるように構成されている。第1係合部材368は、アクチュエータ371等に係合するように構成された保持クリップ369を含む。例えば、アクチュエータ371はレバーとすることができ、レバーは、第1係合部材368及び第2係合部材370を、リテーナ341に対する第1位置と、リテーナ341に対する第2位置との間で動かすように動作可能とされ得る。図21〜図25には図示しないが、真空アセンブリ360及び/又はシステム300の任意の他の構成要素は、アクチュエータ371と選択的に接触状態にされ、アクチュエータ371を、第1位置にある係合部材368及び係合部材370と関連付けられる第1構成と、第2位置にある係合部材368及び係合部材370と関連付けられる第2構成との間で移行させることができるアクティベ一タ(activator)を含み得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータ371はプランジャ作動の位置に基づき真空を開閉するという点で受動アクチュエータである。
[1141] 図21に示すように、真空アセンブリ360は、係合部材368及び係合部材370が第1位置にあるとき、第2係合部材370がカートリッジ350のキャップ354から離間して配置されるように構成されている。従って、真空アセンブリ360はカートリッジ350から流体的に隔離される。図25に示すように、真空アセンブリ360は、係合部材368及び係合部材370が第2位置にあるとき、第2係合部材370はカートリッジ350のキャップ354と接触状態になるように構成されている。さらに、真空アセンブリ360は、第2位置にあるとき、第2係合部材370が、キャップ354によって規定される開口部355を通じて、本体部分351によって規定されるリザーバ352と流体連通状態になるように構成され得る。従って、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、真空チャンバ366内に負圧が生成されると、第2係合部材370はリザーバ352に吸引力の作用を受けさせることができる。図21及び図25に示すように、真空アセンブリ360は、アクチュエータ371が第1構成から第2構成に移行するまで、係合部材368及び係合部材370をリテーナ341に対し第1位置に保持するように構成された付勢部材372を含む。
[1142] 図26〜図30に示すように、システム300のライトアセンブリ380は、カバーアセンブリ381と、光源386と、駆動機構387と、を含む。カバーアセンブリ381は、外部カバー382と、内部カバー383と、スペーサ384と、紫外線遮断部385(本明細書では「UV遮断部」とも呼ばれる)と、を含む。図26に示すように、ライトPCB307はライトアセンブリ307の一部に含まれ得る及び/又はそうでなければライトアセンブリ307の一部に電気的に接続され得る。このようにして、ライトPCB307はライトアセンブリ380の少なくとも一部を制御することができる。さらに、ライトPCB307はメインPCB303と電気通信することができ、メインPCB303にライトアセンブリ380の機能に関連する信号を送信することができる及び/又はメインPCB303からライトアセンブリ380の機能に関連する信号を受信することができる。
[1143] カバーアセンブリ381はライト386及び駆動機構387に結合され、光源386から放出される光を遮断する及び/又はそうでなければ案内するように構成されている。カバーアセンブリ381内に含まれるスペーサ384は、光源386及び/又は例えばハウジング310の前プレート311などの任意の他の構造を妨げないように、カバーアセンブリ381を光源386から所望の距離離間するように構成されている。
[1144] 光源386は、エネルギー(例えば、熱、光子、放射線等)を放出するように構成された任意の適切なデバイス、部材、機構、アセンブリ等とされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、光源386はUVグリッドランプとされ得る。このようにして、光源386は、光子を放出するように励起され得る(例えば、電力供給される)要素を含み得る。例として、光源386は、約254nmの第1波長で光(例えば、光子)を発生させる低圧水銀ランプとされ得る。いくつかの実施形態では、光源386は、約254nmの第1波長を約295nmの第2波長に変換するための蛍光体コーティングを含み得る。このようにして、光源386は、カートリッジ350のキャピラリ353内に収容される試料の少なくとも一部と相互作用し得るエネルギーを放出することができる。
[1145] ライトアセンブリ380は、前プレート311の第2取付部313に可動的に結合され、駆動機構387がライトアセンブリ380を、カートリッジアセンブリ340に対し、第1位置と第2位置との間で動かすことを可能にする。より具体的には、ライトアセンブリ380はその第1位置とその第2位置との間で動くときには、カートリッジリテーナ341の動きに対し垂直な(例えば、直角をなす)方向に動くことができ、その第1位置とその第2位置との間で動くときには、試薬トレイホルダ330の動きに対し垂直な方向に動くことができる(例えば、ライトアセンブリ380は直交座標系のX軸に沿って動くことができ、試薬トレイホルダ330は直交座標系のY軸に沿って動くことができ、カートリッジリテーナ341は直交座標系のZ軸に沿って動くことができる)。さらに、ライトアセンブリ380は、ハウジング310に対し、カートリッジリテーナ341の第2側に配置されるように構成され得る。このようにして、カートリッジアセンブリ340は、検出アセンブリ375(上記した)とライトアセンブリ380との間に配置される。
[1146] 図26〜図28に示すように、駆動機構387は、ラックマウント388と、ラック389と、ガイドトラック390と、ガイドブロック391と、駆動ギヤ394と、を含む。図3〜図31には図示しないが、駆動機構387の駆動ギヤ393は、ハウジング310内に固定的に配置されたモータ(不図示)の出力軸に結合される。このようにして、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、モータは、例えば、モータを作動するように動作可能なメインPCB303から信号を受信することができる。図27に示すように、ガイドトラック390は前プレート311の第2取付部313に結合され、実質的に横方向に延在するように構成されている。ラックマウント388はラック389及びカバーアセンブリ381に結合されている。加えて、ラックマウント388はガイドブロック391に結合されており、ガイドブロック391は、ガイドトラック390の一部の周りに摺動可能に配置されている。従って、ライトアセンブリ380はガイドトラック390に摺動可能に結合され、第1位置と第2位置との間で動くことができる。より具体的には、ラック389は、モータの出力軸に結合されている駆動ギヤ393と係合及び/又は噛合するように構成された歯のセットを含む。従って、モータは、駆動ギヤ393が回転するようにモータを作動するよう動作可能なメインPCB303及び/又は電源302から信号を受信することができる。ラック389が駆動ギヤ393と係合した状態で、駆動ギヤ393の回転により、ラック389は駆動ギヤ393に対して前進し、それによって、ライトアセンブリ380を、カートリッジアセンブリ340に対し、第1位置(例えば図26〜図28を参照)と第2位置(例えば図29及び図30を参照)との間で動かす。このようにして、本明細書中にさらに詳細に記載されるように、ライトアセンブリ380は第2位置に動くことができ、光源386を励起して、カートリッジ350のキャピラリ353内に配置された試料と相互作用し得る光子及び/又は熱を放出することができる。
[1147] 上述のように、システム300は、少なくとも半自動化されたプロセスで試料を分離、固定化及び分析するように構成され得る。例えば、使用者が、例えば、試薬トレイ337を、任意の適切な試料、タンパク質、分析物、緩衝剤、溶解物、標準物質、薬剤、試薬等を1つ以上のウェル339内に配置することによって用意することができる。試薬トレイ337は、その後、ホルダ331に対する試薬トレイ337の動きが実質的に制限されるようにホルダ331の壁332の間に配置され得る。試薬トレイ337がホルダ331内に装填された状態で、使用者は、上述のように、リテーナ341に対するカートリッジ350の動きが実質的に制限されるように、カートリッジ350をカートリッジリテーナ341内に挿入することができる。試薬トレイ337をカートリッジ350よりも先に装填するものとして上述したが、他の例では、カートリッジ350は試薬トレイ337がホルダ331内に装填される前にカートリッジリテーナ341内に装填することができる。
[1148] カートリッジ350及び試薬トレイ337が装填された状態で、使用者は、システム300を作動させて少なくとも半自動イムノアッセイを実施することができる。例えば、使用者は、オン/オフスイッチを入れることができ、タッチスクリーン、マウス、キーボード等などのユーザインターフェースに係合することができ、及び又はそうでなければ、システム300をオフ構成(例えば、電力が供給されない)からオン構成(例えば、電力が供給される)に移行させることができる。カートリッジ350及び試薬トレイ337が装填された後にシステムをオンにするものとして上述したが、他の例では、システム300はカートリッジ350及び/又は試薬トレイ337が装填される前にオンにすることができる。
[1149] 試薬トレイ337及びカートリッジ350がホルダ331及びリテーナ341内にそれぞれ装填された状態、並びにシステム300にスイッチが入れられた状態で、システム300は、上で詳述したように、試薬アセンブリ330を、カートリッジアセンブリ340に対し第1位置に動かすことができる。さらに、キャピラリ353が試薬トレイ337から適切な距離分離されるように試薬アセンブリ330がその第1位置へと動く一方で、カートリッジアセンブリ330はその第2位置にあることが可能である。同様に、カートリッジアセンブリ330はその第2位置に配置され、キャピラリ353と試薬アセンブリ330との間に十分な間隙を提供することができる。
[1150] 試薬アセンブリ330が第1位置にある状態で、カートリッジリテーナ341は、試薬ホルダ330に対し、その第1位置に向かって動き、カートリッジ350のキャピラリ353を、試薬トレイ337によって規定される1つ以上のウェル339と流体連通状態にすることができる。キャピラリ353が1つ以上のウェル339内に配置された試料(例えば、本明細書中に記載したもののいずれか)と流体連通した状態になると、システム300は、真空アセンブリ360のアクチュエータ371を作動し、第2係合部材370を動かしてカートリッジ350のキャップ354と接触させることができる。従って、本体部分351のリザーバ352及びキャピラリ353は真空源361と流体連通状態にされる。このようにして、メインPCBは、真空チャンバ366内に負圧が生成されるようにモータ362を作動するよう動作可能な信号を真空源361に送信することができる。負圧は、さらには、吸引力がキャピラリ353内に作用され、1種以上の試薬、試料、緩衝剤、洗浄物、検出物、分析物、両性電解質、薬剤等を、キャピラリ353によって規定されるルーメン内に選択的に引き込むような程度とされ得る。上述のように、カートリッジリテーナ341及び試薬トレイホルダ341は関連した状態で動き、カートリッジ350のキャピラリ353を、試薬トレイ337によって規定される所望のウェル339のセット内に選択的に配置して、キャピラリ353のルーメンに所望の成分セットを有する試料を充填することができる。
[1151] 所望の成分を有する混合物(例えば試料)がカートリッジ350のキャピラリ353によって規定されるルーメン内に引き込まれると、システム300はカートリッジ350の導電部に電界を印加することができる。例えば、システム300は及び電界を本体部分351のキャップ354に印加することができ、キャップ354は、さらには、キャピラリ353に電界を印加することができる。いくつかの場合においては、電界は、例えば、カートリッジPCB306(図18)によって発生させることができる。他の例では、電界は、1つ以上の電線(不図示)を介してキャップ354と電気通信している電源供給部302及び/又はメインPCB303によって発生させることができる。従って、カートリッジ350のキャピラリ353のセットに電流が流れ、その中に配置された試料に対し、例えば、電気泳動を実施することができる。より具体的には、キャピラリ353への電流の流れにより、キャピラリ電気泳動を開始することができる。上で詳述したように、キャピラリ電気泳動では、カートリッジ350のキャピラリ353内に配置された試料中の分析物がサイズ勾配に沿って(例えば、各キャピラリ353の長さに沿って)分離される。
[1152] 分子が十分に分離されると、システム300は、カートリッジ350のキャピラリ内に分子を固定化するように構成され得る。例えば、システム300は、ライトアセンブリ380のモータに、モータを作動するように動作可能な信号を送信することができる。このようにして、ライトアセンブリ380は、カートリッジ350に対し、その第1位置(例えば、カートリッジ350と位置合わせされない)から、その第2位置(例えば、カートリッジ350と実質的に位置合わせされる)へと動くことができる。このようにして、光源386は作動することができ(例えば、ライトPCB307、電源302及び/又はメインPCB303により光源386に電流を供給することによって、例えば、スイッチが入れられる)、それによって、カートリッジ350のキャピラリ353内に配置された分離後の試料の少なくとも一部と相互作用し得る光子を放出する。上で詳述したように、光源386によって放出される光子と分離後の試料との相互作用は、分離後の試料の少なくとも一部がキャピラリ353の壁に結合して固定化されるようなものとされ得る。
[1153] 分析物が分離及び固定化された状態で、固定化された分析物及び/又は試料内に含む標準物質は、検出試薬(上で詳述したように、例えば、任意の適切な薬剤、試薬、分析物に特異的な抗体、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)を結合させた二次抗体等又はそれらの任意の組み合わせ)でプローブされる。例えば、いくつかの例においては、リテーナ341とホルダ331とは関連した状態で移動し、検出試薬を収容するウェル内にキャピラリ353を配置することができる。従って、上述のように、再度、真空源361を作動することによって検出試薬をキャピラリ353内に引き込むことができる。いくつかの実施形態では、検出試薬は任意の他の適切なプロセスを通じて提供され得る。このようにして、検出試薬は、1つ以上の標識部分(例えば、同位体標識、免疫標識、光学色素、酵素、粒子又は化学発光標識抗体、蛍光標識抗体等などの粒子の組み合わせ)から信号を生成するために使用され、この信号は、光学検出器375及び/又は走査器378(図31)によって検出することができ、信号対キャピラリ353の長さとしてグラフ化され得る。いくつかの実施形態では、信号は少なくとも2つの異なる時点において測定され得る。いくつかの実施形態では、信号は連続的に又はいくつかの選択した時点で監視され得る。あるいは、信号は終点で測定することができ、終点では特定の時間量ののちに信号が測定され、この信号が対照信号(分析物を有しない試料)、しきい値信号又は標準物質曲線と比較される。加えて、標準物質からの信号は分析物からの信号を解釈するために使用され得る。いくつかの実施形態では、分析物及び/又は標準物質からの信号はバックグラウンドの少なくとも2倍超とされ得る。いくつかの実施形態では、バックグラウンドの2〜20倍超の信号を発生させることができる。いくつかの実施形態では、信号はバックグラウンドの20倍超とすることができる。従って、システム300は、キャピラリセット内に試料を少なくとも半自動的に引き込み、試料中の分析物を分離し、分析物を固定化し、分離された分析物を検出し、分析物の検出を報告するために使用され得る。
[1154] アッセイ工程中及び後、キャピラリを通じて引き込まれた試薬、試料、緩衝剤、洗浄物、検出物、分析物、両性電解質、薬剤等はいずれもリザーバ352内に回収される。アッセイ工程が完了すると、カートリッジ350全体を真空源から分離し、廃棄することができる。このようにして、別個の廃棄物回収箱(デバイスの内部又は外部のいずれか)を必要としない。換言すると、各アッセイに関連して使用される個々のカートリッジ350は、別個の廃棄物回収源に必ずしも流体的に結合される必要はない単回使用の使い捨てカートリッジである。
[1155] 図32は、一実施形態によるキャピラリ電気泳動システム使用する方法1000を示すフローチャートである。方法1000は、本明細書中に記載されるシステム100、200及び/又は300のいずれにおいても使用することができる。方法1000は、1001において、導電性本体部分と、本体部分に固定的に結合されたキャピラリセットと、を有するキャピラリカートリッジを、ハウジング内の第1位置(キャピラリがウェルプレートの外に配置される)から、ハウジング内の第2位置(キャピラリがウェルプレート内の試料内に配置される)へと垂直軸線に沿って動かすステップを含む。例えば、キャピラリカートリッジは、ハウジングの一部に摺動可能に結合されたカートリッジリテーナに結合され得る及び/又はハウジングの一部に摺動可能に結合されたカートリッジリテーナによって保持され得る。ウェルプレートは任意の適切なトレイ等とされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、ウェルプレートは、図3〜図31を参照して上述した試薬トレイ330と実質的に類似する又は同じとされ得る。そのような実施形態においては、試薬トレイ(例えば、ウェルプレート)は、カートリッジリテーナに対して動くことができ、ウェルの1つより多いセットに対しキャピラリを露出するホルダ等内に配置され得る。
[1156] 1002では、キャピラリカートリッジが第2位置にあるときに真空が作動され、キャピラリセット内に試料の少なくとも一部を引き込む。例えば、いくつかの実施形態では、キャピラリカートリッジは、真空源と選択的に流体連通状態にすることができるポート又は開口部を含み得る。いくつかの実施形態では、真空源は、例えば、図24を参照して上述した真空源361に実質的に類似し得る又は同じとされ得る。このようにして、真空源は、各キャピラリによって規定されるルーメン内に、試料の一部をキャピラリ内に引き込む吸引力を作用し得る負圧を生成し得る。
[1157] 1003では、キャピラリ内の試料の一部が実質的に固定位置に維持される。例えば、真空源は実質的に一定の負圧を供給することができる。方法1000は、1004において、試料の一部中の分析物を分離するステップを含む。例えば、いくつかの実施形態では、電流の流れがキャピラリに伝送されるように導電性本体部分に電界が印加され得る。このようにして、試料の一部中の分析物は分離することができるキャピラリ電気泳動(例えば、電気泳動法)である。試料の一部内の分析物が分離された状態で、光源を作動し、キャピラリ内に配置された試料の一部と相互作用し得る光子を放出し、少なくとも一時的に、分析物をキャピラリの壁に結合させることができる。方法1000は、1005において、光源を、キャピラリカートリッジから離れて配置される第1位置から、キャピラリカートリッジに隣接する第2位置へと動かすステップを含む。光源は、図26〜図30を参照して上述した光源386などの任意の適切な光源とされ得る。例えば、光源はUVグリッドライト等とされ得る。システム300を参照して上述したように、分析物が実質的に固定化された状態で、分析物は、任意の適切な検出剤及び光学検出器を用いて検出され得る。
[1158] いくつかの実施形態では、試薬、試薬トレイ、キャピラリカートリッジ等は、別個にパッケージ化することも、例えば、本明細書中に記載されるシステム又は方法のいずれかを使用する分析物検出用キットとしてまとめてパッケージ化することもできる。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書中に記載されるものなどの、電気泳動を行うための材料及び/又はキャピラリ電気泳動標準物質を含み得る。加えて、1つ以上の移動度部分、1つ以上の反応性部分、1つ以上の標識部分は単独で又は集合的にパッケージ化され得る。いくつかの実施形態では、キットは、ペプチドを含む1種以上の電気泳動標準物質、1種以上の蛍光色素及び1種以上の光反応性基を含み得る。加えて、緩衝剤、高分子又は重合性材料、ブロッキング溶液及び洗浄溶液が、試薬、試薬トレイ、キャピラリカートリッジ等とともに梱包され得る、あるいは、試薬、試薬トレイ、キャピラリカートリッジ等とは別個にパッケージ化され得る。構成要素は、乾燥若しくは液体形態で互いに別個に又はともに混合されて提供され得る。
[1159] 本明細書中に記載されるいくつかの実施形態は、種々のコンピュータで実施される作業を実行するための命令又はコンピュータコードを有するコンピュータ可読媒体(プロセッサ可読媒体とも呼ばれ得る)を備えたコンピュータストレージ製品に関連する。媒体及びコンピュータコード(コードとも呼ばれ得る)は、特定の目的(単数又は複数)のために設計及び構成されたものであってもよい。コンピュータ可読媒体の例としては、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープなどの磁気記憶媒体;コンパクトディスク/デジタルビデオディスク(CD/DVD)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)及びホログラフィックデバイスなどの光記憶媒体;光学ディスクなどの磁気光記憶媒体;搬送波信号処理モジュール;並びに特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)及び読み出し専用メモリ(ROM)及び揮発性メモリ(RAM)デバイスなどの、プログラムコードを格納及び実行するように特に構成されたハードウェアデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。
[1160] コンピュータコードの例としては、例えばコンパイラによって生成されたマイクロコード又はマイクロ命令、機械命令、ウェブサービスを作成するために使用されるコード、及びインタープリタを用いてコンピュータにより実行される高レベルの命令を含むファイルが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、実施形態は、Java(登録商標)、C++又は他のプログラミング言語(例えば、オブジェクト指向プログラミング言語)及び開発ツールを用いて実施してもよい。コンピュータコードの更なる例としては、制御信号、暗号化コード及び圧縮コードが挙げられるが、これらに限定されない。
[1161] 種々の実施形態を上に述べたが、それらは単に例として示したものであり、限定ではないことを理解すべきである。上述の図及び/又は実施形態は特定の方向又は位置に配置された特定の構成要素を示すが、構成要素の配置は変更してもよい。例えば、システム300のライトアセンブリ380は、図3〜図31では、カートリッジアセンブリ340に対して横方向に動くものとして示されるが、他の実施形態では、ライトアセンブリは、カートリッジアセンブリと類似の軸線に沿って、ライトアセンブリがカートリッジアセンブリから離間して配置される第1位置と、ライトアセンブリがカートリッジアセンブリに隣接する第2位置との間において動くことができる。実施形態を特に示し、記載してきたが、形態及び詳細に種々の変更を施してもよいことは理解されよう。種々の実施形態を特定の特徴及び/又は構成要素の組み合わせを有するものとして記載してきたが、上述したあらゆる実施形態の任意の特徴及び/又は構成要素の組み合わせを有する他の実施形態も可能である。
[1162] 上述の方法及び/又は事象が特定の順序で起こる特定の事象及び/又は工程を示す場合、特定の事象及び/又は工程の順序は変更してもよい。例えば、記載されている、試料の一部中の分析物を分離するステップ(例えば、図32のステップ1005)は、ステップ1004の後に起こるものとして示され、記載されているが、他の実施形態では、試料の一部中の分析物は光源が第1位置から第2位置に動く前に分離され得る。加えて、特定の事象は可能な場合、同時に並列プロセスで実施しても、上述のように順次実施してもよい。

Claims (17)

  1. リザーバを規定する本体と
    前記本体に結合され、前記リザーバに流体連通しているキャピラリと、
    前記本体に結合され、前記リザーバと前記キャピラリとに流体連通しているコネクタと、を備え、
    前記リザーバは、液体が前記コネクタを通過することを妨げ、
    前記本体の少なくとも一部が導電性である、カートリッジ
  2. 前記本体が第1部分及び第2部分を含み、前記第1部分と前記第2部分とがともに前記リザーバを規定し、前記第1部分が前記第2部分に密閉的に結合される、請求項1に記載のカートリッジ
  3. 前記本体が第1部分及び第2部分を含み、前記第2部分が、前記キャピラリに係合するように構成された導電性コンタクトを含む、請求項1に記載のカートリッジ
  4. 前記本体の少なくとも第1部分が導電性プラスチックを含む、請求項1に記載のカートリッジ
  5. 前記コネクタが前記本体に電気的に接続されている、請求項1に記載のカートリッジ
  6. 前記キャピラリの半分未満が前記本体に接触するように、前記キャピラリが前記本体に固定的に結合される、請求項1に記載のカートリッジ
  7. 前記リザーバが第1リザーバであり、当該カートリッジが、前記本体によって規定される第2リザーバをさらに備え、前記第2リザーバが前記第1リザーバとは物理的に異なる、請求項1に記載のカートリッジ
  8. 前記リザーバが第1リザーバであり、当該カートリッジが、前記本体によって規定される第2リザーバをさらに備え、前記第2リザーバが前記第1リザーバに流体連通している、請求項1に記載のカートリッジ
  9. 前記コネクタが真空源に結合されるように構成される、請求項1に記載のカートリッジ
  10. 前記本体がキャップを含み、
    前記キャップが前記コネクタを含み、
    前記本体が、前記リザーバ内に延在する突起物を含み、
    前記突起物が、導電性であり、かつ、前記リザーバ内の流体レベルが前記突起物に接すると、信号を生成するように構成される、請求項1に記載のカートリッジ。
  11. 前記キャピラリは、前記本体に結合された複数のキャピラリのうちの1つである、請求項1に記載のカートリッジ。
  12. 前記リザーバ内に配置された吸水性材料をさらに備え、前記吸水性材料が、前記本体内の液体を安定させるように構成される、請求項1に記載のカートリッジ。
  13. 前記リザーバ内に配置された吸水性材料をさらに備え、前記吸水性材料が、前記本体内の液体を安定させるように構成され、前記リザーバが廃棄リザーバであり、前記廃棄リザーバ及び前記吸水性材料がともに、前記カートリッジに進入する液体が前記コネクタを介して前記カートリッジから出ることを妨げるように構成される、請求項1に記載のカートリッジ。
  14. 請求項1に記載のカートリッジを含むシステムであって、インペラを含む真空源をさらに備え、前記インペラは、前記コネクタに空気圧で接続される、システム。
  15. 請求項1に記載のカートリッジを含むシステムであって、前記本体内の真空を維持して前記キャピラリ内の所定の位置に試料を維持するように構成された真空源をさらに備える、システム。
  16. 請求項1に記載のカートリッジを含むシステムであって、前記リザーバ内の液体の量の計算に基づいて前記キャピラリ内の所定の位置に試料を維持するために真空を引くように構成された真空源をさらに備える、システム。
  17. 前記カートリッジが、前記リザーバ内に延在する突起物をさらに備え、前記リザーバ内の液体の量は、前記突起物によって生成される信号に基づいて計算される、請求項16に記載のシステム。
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