JP6448127B2 - 安全弁機構、圧力調整器 - Google Patents

安全弁機構、圧力調整器 Download PDF

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Description

本発明は、高圧のガスを所定の圧力に減圧する圧力調整器に適用される安全弁機構、及びこの安全弁機構を備えた圧力調整器に関する。
周知のように、高圧ガスや液化ガスが封入された高圧容器から取り出した高圧ガスを所要のガス圧に減圧調整するために圧力調整器が広く用いられている。
圧力調整器は、内部のスプリング等の付勢部材の付勢力とガスの圧力のバランスによって作動する減圧弁を備えたものが一般的である。
また、圧力調整器として、例えば、減圧弁を一段に備えた一段式圧力調整器や、高圧ガスを正確に調整するために減圧弁を二段に備えた二段式圧力調整器等が用いられる場合がある。
減圧弁の一形態として、例えば、シリンダ内にスプリングにより付勢されたピストン部材を配置し、このピストン部材がシリンダ内を進退することにより、上流側との流通を制御する弁座を開閉し、シリンダ内に流入するガスの圧力を減圧する減圧弁が用いられる場合がある(例えば、特許文献1参照。)。
一方、圧力調整器には、流量計、パージバルブ、圧力計などの付属機器が取り付けられる場合がある。
また、例えば、炭酸ガスを減圧する圧力調整器においては、一次側のガスから炭酸ガスを供給する際に、炭酸ガスが液状となり、この液状のガスが減圧室内で気化、膨張することで、減圧弁本体や付属機器等が破損するのを抑制するために、一次側から供給される炭酸ガスを加熱するためのヒーターを取り付ける場合がある。
また、圧力調整器には、圧力調整器内部圧力が所要のガス圧以上に上昇したときに、外部にガスを排出するための安全弁機構が設けられていることが一般的である。このような安全弁機構を設けることにより、圧力調整器や付属機器等が不測の圧力上昇により破損するのを防止できるようになっている。
また、圧力調整器において減圧する際に、例えば、ダイヤフラムに代えて、ピストン部材を用いて圧力調整する場合がある(例えば、特許文献2、図6参照。)。
このようなピストン部材を用いた減圧弁において、ピストン部材に安全弁機構を持たせた減圧弁が実用化されつつある。
具体的には、例えば、減圧室を構成するシリンダ部材内に配置されたピストン部材は、減圧する際にはシリンダ部材内の所定範囲を進退するように構成されているが、シリンダ部材の側壁部のピストン部材の通常時の進退範囲よりも前進側(シリンダとピストン部材により画成される減圧室の容積が大きくなる側)の位置にガス排出孔を開口して、減圧室内の圧力が急激に高くなり、ピストン部材が所定の進退範囲を超えて前進した場合に、減圧室内に流入した余剰のガスを、ガス排出孔から短時間(瞬時)で排出させるように構成する場合がある。
このような構成により、圧力調整器本体に高圧のガスが流れ込んだ場合には、ピストン部材が定常時よりも大きく前進して、ピストン部材に装着されたシール部材がガス排出孔を越えて移動し、その結果、ガス排出孔を介してシリンダ部材(減圧室)内が外部と連通され、シリンダ部材内の余剰のガスが短時間で外部に排出されて、減圧室内における急激な圧力上昇が抑制可能となる。
特許第4114996号公報 特開平09−160656号公報
しかしながら、例えば、減圧弁の構成部品の引っ掛かり等をはじめとする不測の原因によって、高圧ガスが短時間に大量にシリンダ部材内に流入する場合ある。
このような場合に、ピストン部材を用いた安全弁機構では、シール部の前後に構成されたピストン外周面とシリンダ内面との隙間が狭い為、特にシール部がピストン端面から内側に入り込んで組込まれている場合(以下、スカート部が形成されている場合という)、ピストン部材が前進してシール部が排出孔を通過しても、減圧室内の余剰の高圧のガスがガス排出孔に向かって移動して、シリンダ内(減圧室)からガス排出孔を介して外部に排出されるまでには一定の時間が必要であり、減圧室内における急激な圧力上昇を効率的に抑制することは容易なことではない。その結果、減圧室から二次側の流出口や付属機器等に高圧のガスが流入して、付属機器等が破損する場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、後端側(シリンダ部材において弁座が配置されている側)にスカート部が形成されたピストン部材を安全弁機構に適用した減圧弁において、減圧室内に高圧のガスが流入した場合に、この高圧のガスを圧力調整器(減圧室)から外部に短時間で排出することが可能な安全弁機構、およびこの安全弁機構を備えた圧力調整器を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、高圧側のガスが流入するとともに側壁部にガス排出孔が形成されたシリンダ部材と、前記シリンダ部材の高圧側端壁部に開口され前記高圧側のガスが流入する流路を囲繞して形成された減圧弁座と、前記シリンダ部材内に前記シリンダ部材の軸方向に進退可能に配置され、前記減圧弁座側に伸びるスカート部を有するとともに前記シリンダ部材と協働して減圧室を画成し、前記減圧室内のガスの圧力によって進退されて前記減圧弁座を開閉することにより前記高圧側のガスが前記減圧室に流入するのを制御するピストン部材と、を備えた減圧弁に適用され、前記ピストン部材に設けられ前記シリンダ部材の内周面を摺接するとともに前記減圧室を密封するシール部材と前記スカート部とが前記ガス排出孔よりも前進して、前記ガス排出孔を前記減圧室に露出させて前記減圧室内と外部とが前記ガス排出孔を介して連通することにより前記シリンダ部材内のガスを外部に排出させるように構成された安全弁機構であって、前記ピストン部材のスカート部には、前記減圧室内のガスを前記スカート部の端側から前記シール部材側に向かって伸びるガス排出流路が形成され、前記シール部材が前記ガス排出孔を開放したときに前記ガス排出流路が前記減圧室内のガスを外部に流通させることを特徴とする。
この発明に係る安全弁機構によれば、シリンダ部材の内部に高圧側から余剰のガスが流入して、ピストン部材がシリンダ部材に対して大きく前進(シリンダ部材とピストン部材が画成する減圧室の容積が大きくなる側にピストン部材が移動)した場合に、ピストン部材のピストン部材に設けられたシール部材がシリンダ部材の側壁部に形成されたガス排出孔を通過した後、ピストン部材が短い距離を移動することで、減圧室がスカート部の外周面に形成されたガス排出流路を介して外部と連通される。
その結果、減圧室に高圧のガスが流入してピストン部材が前進した場合に、シリンダ部材内(減圧室内)に流入した余剰のガスが、短時間で(瞬時に)ガス排出孔をから外部に排出される。
したがって、シリンダ部材の内部のガスが設定圧力を超過した場合に、シリンダ部材内のガスをガス排出流路及びガス排出孔から外部に早期に排出させて、減圧弁本体や二次側に装着された付属機器等が破損するのを抑制することができる。
また、ガス排出流路がピストン部材のスカート部の外周面に形成されて、スカート部の進退方向の長さを短くする必要がないので、ピストン部材の強度の低下やシリンダ部材に対するガイド機能やシール性能を低下させることが抑制される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の安全弁機構であって、前記ガス排出流路は、前記スカート部の外周面の全周に亘って形成されていることを特徴とする。
この発明に係る安全弁機構によれば、ガス排出流路が、スカート部の外周面の全周に亘って形成されているので、例えば、ピストン部材が、その中心軸周りにシリンダ部材に対して回転した場合であっても、ピストン部材が前進してシール部材がガス排出孔を越えてからピストン部材が短い距離を前進することで、ガス排出流路とガス排出孔とが確実に連通される。
その結果、シリンダ部材内に流入した高圧の余剰ガスを外部に確実に排出させることができる。
また、ガス排出流路が、スカート部の外周面の全周に亘って形成されているので、ピストン部材を容易かつ効率的に製造することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の安全弁機構であって、前記シリンダ部材に形成されたすべてのガス排出孔の前記シリンダ部材の周方向における周方向開口寸法を合計して得られる周方向合計寸法が、前記ガス排出孔の前記シリンダ部材の軸方向における最大軸方向寸法より長く設定されていることを特徴とする。
この発明に係る安全弁機構によれば、シリンダ部材に形成されたすべてのガス排出孔のシリンダ部材の周方向における周方向開口寸法を合計して得られる周方向合計寸法が、ガス排出孔のシリンダ部材の軸方向において最も長い最大軸方向寸法より長く設定されているので、ガス排出孔に対するピストン部材の軸方向の作動範囲を維持して、ガス排出孔の流路断面積を大きくすることができる。
また、周方向合計寸法を大きく設定することにより、ピストン部材がその中心軸周りに回転して、ガス排出流路とガス排出孔の周方向における相対位置が変化したとしても、ガス排出流路及びガス排出孔の周方向寸法を調整することにより、ガス排出流路とガス排出孔を確実に連通させることが可能であり、その結果、余剰のガスを効率的に排出させることができる。
その結果、余剰のガスをシリンダ部材内のガスをガス排出孔から短時間で効率的に排出することができる。
なお、この明細書において、周方向合計寸法とは、ガス排出孔がひとつの場合には、そのガス排出孔のシリンダ部材における周方向の寸法(周方向の最大長さ)をいい、ガス排出孔が複数の場合には、それぞれのガス排出孔のシリンダ部材における周方向の寸法(周方向の最大長さ)をすべてのガス排出孔について合計した値をいう。
また、最大軸方向寸法とは、ガス排出孔がひとつの場合には、そのガス排出孔のシリンダ部材の軸方向における最大長さをいい、ガス排出孔が複数の場合には、それぞれのガス排出孔のシリンダ部材の軸方向における最大長さのうち、最も長いものの長さをいう。
なお、ガス排出孔を周方向に展開した場合の形状が円形や異形とされ、シリンダ部材の軸方向及び周方向に対応する矩形とされていないガス排出孔については、例えば、ガス排出孔の流路断面積を合計した合計流路断面積を、最大軸方向寸法で除して得られた値を周方向合計長さとして設定すると、より多くの流路断面積が確保される点で、より好適である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の安全弁機構であって、前記ガス排出孔は、前記シリンダ部材の周方向に複数形成されていることを特徴とする。
この発明に係る安全弁機構によれば、ガス排出孔がシリンダ部材の周方向に複数形成されているので、ガス排出孔に対するピストン部材の軸方向の作動範囲を維持して、ガス排出孔の流路断面積を大きくすることができる。
また、周方向合計寸法を大きく設定することにより、ピストン部材がその中心軸周りに回転して、ガス排出流路とガス排出孔の周方向における相対位置が変化したとしても、ガス排出流路といずれかのガス排出孔の周方向寸法を調整することにより、ガス排出流路とガス排出孔を容易に連通させることが可能であり、その結果、余剰のガスを効率的に排出させることができる。
その結果、余剰のガスをシリンダ部材内のガスをガス排出孔から短時間で効率的に排出することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の安全弁機構であって、前記ガス排出孔は、前記シリンダ部材の周方向に長い長孔に形成されていることを特徴とする。
この発明に係る安全弁機構によれば、ガス排出孔がシリンダ部材の周方向に長い長孔に形成されているので、ガス排出孔によるピストン部材の作動範囲を維持して、ガス排出孔の流路断面積を大きく確保することができる。
また、ガス排出孔がシリンダ部材の周方向に長い長孔に形成されているので、ピストン部材がその中心軸周りに回転して、ガス排出流路とガス排出孔の周方向における相対位置が変化したとしても、シリンダ部材内からガス排出流路及びガス排出孔を介して余剰のガスを外部に容易に排出することが可能であり、その結果、余剰のガスを短時間で効率的に排出することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の安全弁機構と、前記安全弁機構の上流側に配置されて前記ガスを減圧する減圧弁と、を備えていることを特徴とする。
この発明に係る減圧弁によれば、安全弁機構を備えているので、圧力調整器の内部から余剰のガスを短時間(瞬時)で外部に排出することが可能であり、圧力調整器や圧力調整器に取り付けられた流量計、パージバルブ、圧力計などの付属機器が破損するのを抑制することができる。
本発明に係る安全弁機構、及び圧力調整器によれば、スカート部が形成されたピストン部材を安全弁機構に適用した減圧弁において、減圧室内に高圧のガスが流入した場合に、この高圧のガスを減圧室から外部に短時間で排出することができる。
その結果、圧力調整器や圧力調整器に設けられた付属機器等が破損するのを抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る圧力調整器の概略構成を説明する図であり、圧力調整器を正面から見た図である。 第1の実施形態に係る圧力調整器の概略構成を説明する図であり、図1において矢視II−IIで示す断面図である。 第1の実施形態に係る圧力調整器の概略構成を説明する図であり、図2において矢視III−IIIで示す断面図である。 第1の実施形態に係る圧力調整器の概略構成を説明する図であり、図2に示す断面の部分拡大図である。 第1の実施形態に係る圧力調整器の概略構成を説明する図であり、図4において矢視V−Vで示す断面図である。 第1の実施形態に係る二段側ピストンの概略構成を説明する図であり、(a)は二段側ピストンの斜視図を、(b)は第4シリンダ部に配置された二段側ピストンの軸線を含む断面図を示している。 第1の実施形態に係る圧力調整器の動作を説明する図であり、一段側減圧弁が閉塞された状態を示す部分断面図である。 第1の実施形態に係る圧力調整器の動作を説明する図であり、二段側減圧弁が開放された状態を示す部分断面図である。 第1の実施形態に係る圧力調整器の動作を説明する図であり、二段側安全弁が作動した状態を示す部分断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る二段側ピストンの概略構成を説明する図であり、(a)は二段側ピストンの斜視図を、(b)は(a)において矢視Xb‐Xbで示した第4シリンダ部に配置された二段側ピストンの軸線を含む断面図を示している。
〔第1の実施形態〕
以下、図1〜図9を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る圧力調整器の概略構成を説明する正面図である。図2は、図1において矢視II−IIで示す断面図であり、図3は、図2において矢視III−IIIで示す断面図であり、図4は、図2に示す断面の部分拡大図である。図において、符号1は圧力調整器を、符号10は一段側減圧弁10を、符号20は二段側減圧弁を示している。
圧力調整器1は、例えば、一段側減圧弁10と、二段側減圧弁20とを備えた二段式の圧力調整器とされていて、一次側から流入する高圧(例えば、15MPa)の炭酸ガスを減圧して、二次側から低圧(例えば、0.25MPa)の炭酸ガスを流出するように構成されている。
圧力調整器1は、図2、図4に示すように、例えば、圧力調整器本体2と、シリンダ本体3と、一段側調整弁本体11と、二段側調整弁本体21と、二段側調整弁駆動機構31と、二段側安全弁30と、一段側安全弁40と、ヒーター60とを備えている。
圧力調整器本体2は、図2〜図4に示すように、例えば、一次側の流入口2aと、上流側流路2bと、下流側流路2cと、二次側の流出口2dとを備えている。
また、圧力調整器本体2の内部には、図2、図4に示すように、シリンダ本体3が形成されるとともに、一段側調整弁本体11、二段側調整弁本体21、二段側調整弁駆動機構31、二段側安全弁30、一段側安全弁40及びヒーター60が配置されている。
一次側の流入口2aは、例えば、圧力調整器本体2の外周側壁部に開口して形成されていて、一次側の高圧のガスGを流入するようになっている。
上流側流路2bは、一次側の流入口2aとシリンダ本体3の上流側とを連通するように形成されている。
下流側流路2cは、シリンダ本体3の下流側と流出口2dとを連通するように形成されている。
流出口2dは、例えば、圧力調整器本体2の外周側壁部に開口して形成されていて、減圧されたガスGを流出するようになっている。
シリンダ本体3は、例えば、圧力調整器本体2に形成された第1シリンダ部3aと、第2シリンダ部3bと、第3シリンダ部3cと、及び第4シリンダ部(シリンダ部材)3dとを備え、第1シリンダ部3aと、第3シリンダ部3cと、第4シリンダ部3dとは、シリンダ本体3の軸線O1上に同軸に配置され、第1シリンダ部3aの上流側には端壁部が形成されている。
また、第1シリンダ部3aと、第2シリンダ部3bと、第3シリンダ部3cとは常に連通するように構成されていている。
以下、第1シリンダ部3a、第2シリンダ部3b及び第3シリンダ部3c内の空間を一次減圧室、第4シリンダ部3d内の空間を二次減圧室と記載する場合がある。
第1シリンダ部3aは、上流側の端壁部に、内方に向かって突出する一段側弁座18が形成されていて、一段側弁座18に形成された流路18aを介して上流側流路2bと連通されている。
第2シリンダ部3bは、第1シリンダ部3aに隣接して配置されていて、例えば、第1シリンダ部3aよりも大径に形成されている。そして、第2シリンダ部3bの下流側には第3シリンダ部3cが形成されている。
第3シリンダ部3cは、第4シリンダ部3dから第1シリンダ部3a側に向かってねじ込まれた第3シリンダ部構成部材26に形成されている。
第3シリンダ部構成部材26は、例えば、六角形壁部(高圧側端壁部)と、第4シリンダ部3d側から第2シリンダ部3b側に向かって伸びる凸部を有していて、この凸部には、第2シリンダ部3b側に開口され、第2シリンダ部3b側から第4シリンダ部3d側に向かって形成された凹部が形成されていて、この凹部は第3シリンダ部3cを構成している。
また、第3シリンダ部3cの第4シリンダ部3d側の端壁部(高圧側端壁部)には、第3シリンダ部3c側に突出する二段側弁座(減圧弁座)28が形成されていて、この二段側弁座28に形成された流路28aを介して、第3シリンダ部3cは第4シリンダ部3dと連通されている。
第4シリンダ部3dは、第3シリンダ部構成部材26内に形成された下流側流路2c及び調整器本体2に形成された下流側流通孔2cを介して流出口2dに連通されている。
また、第4シリンダ部3dの側壁部には、第4シリンダ部3dと外部とを連通可能とする二段側排出孔(ガス排出孔)8が形成されている。
また、第4シリンダ部3dの第3シリンダ部3cと反対側に位置される空間には、設定圧調整凹部3hが形成されている。
また、調整器本体2には、図1、図3に示すように、複数の付属機器等が取り付けられている。
具体的には、例えば、圧力計55、入口継手51、取付ナット52、入口フィルタ53、出口継手71、流量計70が取り付けられている。
圧力計55は、調整器本体2の上部に開口する流入口2a及び上流側流路2bと連通する取付孔に取り付けられていて、一次側から流入するガスの圧力を測定するようになっている。
また、調整器本体2の流入口2aには、入口継手51を介して取付ナット52と入口フィルタ53が設けられている。
また、調整器本体2の流出口2dには、出口継手71を介して流量計70が設けられている。
この実施形態において、一段側減圧弁10は、一次側から上流側ガス流路2bを介して一次減圧室(第1シリンダ部3a、第2シリンダ部3b及び第3シリンダ部3c)に流入する高圧のガスGを圧力調整して減圧する減圧弁とされている。
また、一段側減圧弁10は、シリンダ本体3の第1シリンダ部3aと、一段側弁座18と、一段側調整弁本体11と、一段側調整弁開放スプリング16とを備えている。
一段側調整弁本体11は、例えば、一段側減圧ピストン12と、一段側シートパッキン13と、Oリング14と、Oリング15とを備えている。
一段側減圧ピストン12は、例えば、小径部と大径部とを有する略二段円筒状に形成されていて、小径部にOリング14が、大径部にOリング15が装着されている。
そして、小径部は第1シリンダ部3aに配置されてOリング14が摺接され、大径部には第2シリンダ部3bに配置されてOリング15が摺接されるようになっている。
そして、第2シリンダ部3bは、Oリング15によって第1シリンダ部3a側の空間と、第3シリンダ部3c側の空間に区画され、第1シリンダ部3a側の空間はスプリング収容部3gとされている。
そして、スプリング収容部3gには一段側調整弁開放スプリング16が配置されていて、この一段側調整弁開放スプリング16の付勢力により一段側調整弁本体11は一段側弁座18から離間する側に付勢するようになっている。
また、一段側減圧ピストン12の大径部の第3シリンダ部3c側には、一次減圧室(第1シリンダ部3a及び第3シリンダ部3c)内のガスの圧力を受ける受圧面12bが形成されている。そして、この受圧面12bにガスの圧力が印加されると、一段側調整弁開放スプリング16の付勢力及び1次側のガス圧に抗して一段側減圧ピストン12を一段側弁座18側に移動、押圧して、一段側弁座18の流路18aを閉塞するようになっている。
かかる構成により、一段側調整弁本体11は、第1シリンダ部3a及び第2シリンダ部3b内を軸線O1に沿って進退するようになっている。
そして、一段側調整弁本体11が一段側弁座18から離間することにより流路18aが開放されて、一次側(高圧側)と第1シリンダ部3aが連通され、上流側から一次減圧室(第1シリンダ部3a、第2シリンダ部3b及び第3シリンダ部3c)にガスGが流入するようになっている。
一方、一段側調整弁本体11が一段側弁座18を閉塞することにより、一次側(高圧側)と第1シリンダ部3aの連通がなくなり、一次減圧室へのガスGの流入が停止されるようになっている。
また、一段側減圧ピストン12は、上流側の外周面及び下流側の端面に開口部が形成されていて、この上流側の開口部と下流側の開口部は、一段側減圧ピストン12の内方に軸線O1に沿った流路により連通されていて、第1シリンダ部3aに流入したガスGは、第2シリンダ部3b側に移動するようになっている。
なお、一次側に高圧のガスGの圧力が印加されていないときは、一段側調整弁本体11は一段側弁座18を開放するように構成されている。
二段側減圧弁20は、この実施形態において、シリンダ本体3の第3シリンダ部3cから第4シリンダ部3dに流入するガスGの圧力を調整する減圧弁とされている。
また、二段側減圧弁20は、シリンダ本体3の第3シリンダ部3cと、第4シリンダ部3dと、第3シリンダ部3c内の第4シリンダ部3d側の端壁部に形成された二段側弁座28と、二段側調整弁本体21と、二段側調整弁駆動機構31と、フィルタ部材24と、弁座封止スプリング25とを備えている。
二段側調整弁本体21は、二段側摺動部材22と、二段側シートパッキン23とを備え、シリンダ本体3の第3シリンダ部3cに配置されて、軸線O1に沿って進退可能に配置されていている。
また、二段側シートパッキン23の中央部には軸線O1に沿って受け金具が設けられている。
フィルタ部材24は、例えば、焼結金属からなり第3シリンダ部3c側に開口された有底円筒状に形成されていて、第2シリンダ部3bと第3シリンダ部3cの間の空間に形成されたフィルター部材収容空間に配置されている。
弁座封止スプリング25は、フィルタ部材24の第3シリンダ部3c側に軸線O1方向に配置され、二段側調整弁本体21を第4シリンダ部3d側に付勢するように構成されている。
また、二段側調整弁本体21は、弁座封止スプリング25によって二段側弁座28を閉塞する方向に付勢するとともに、段側調整弁駆動機構31によって二段側弁座28から離間する方向に付勢されている。
また、二段側調整弁本体21(二段側摺動部材22)の外周面と第3シリンダ部3cの内周面との間には所定の間隙が形成されていて、この間隙は第2シリンダ部3b側から二段側弁座28側に流通する流路を構成するようになっている。
二段側弁座28には、例えば、中央に第4シリンダ部3dに通じる流路28aが形成され、二段側調整弁本体21が軸線O1に沿って進退することにより、二段側シートパッキン23が二段側弁座28から離間し又は二段側弁座28と密着して、流路28aが開閉されるように構成されている。
二段側調整弁駆動機構31は、図2、図4に示すように、例えば、二段側ピストン32と、Oリング33と、大スプリング34と、圧力調整板35とを備えている。また、圧力調整板35は、パネル80により覆われている。
圧力調整板35は、設定圧調整凹部3hにネジ部35Mにより調整可能に装着され、二段側ピストン32と圧力調整板35の間には大スプリング34が配置されている。そして、圧力調整板35に形成された調整用孔35Hに調整工具(不図示)をセットして圧力調整板35を軸線O1方向に進退させて大スプリング34の圧縮量を変えることにより設定圧を調整するようになっている。
図6は、二段側ピストンの概略構成を説明する図であり、図6(a)は二段側ピストンの斜視図を、図6(b)は第4シリンダ部3dに配置された二段側ピストンの軸線を含む断面図を示している。
二段側ピストン(ピストン部材)32は、図4、図6(a)、図6(b)に示すように、例えば、円筒形状に形成されていて、大スプリング34によって二段側調整弁本体21側に付勢されるとともに、第4シリンダ部3d内において、シリンダ本体3の軸線O1方向に進退可能に配置されている。
また、二段側ピストン32は、二段側弁座28側に突出して形成された突起部32aを備えるとともに、二段側ピストン32の外周面には、Oリング溝32dが形成され、Oリング溝32dにはOリング(シール部材)33が配置されている。
突起部32aは、二段側弁座28の流路28aに挿入可能とされていて、流路28aに挿入された状態で、二段側調整弁本体21の二段側シートパッキン23の中央部に形成された受け金具に当接して、二段側調整弁本体21を押圧するように設定されている。
そして、突起部32aが二段側シートパッキン23に当接した状態で、二段側ピストン32が大スプリング34によって二段側調整弁本体21側に後退されると、二段側調整弁本体21は、二段側弁座28から離間して二段側弁座28が開放され、突起部32aと流路28aの間の間隙を介して一次減圧室から二次減圧室にガスGが流入するようになっている。
また、二段側ピストン32は、二次減圧室側に第3シリンダ部構成部材26の六角形壁部を収容可能に形成され、二次減圧室(第4シリンダ部3d)内のガスGの圧力を受ける凹部32bが形成されている。
そして、この凹部32bの底面中央から二段側調整弁本体21側に伸びる突起部32aが立設されている。
また、二段側ピストン32の他方の端部には、大スプリング34が収容可能とされる凹部32cが形成されている。
なお、二段側ピストン32は、第3シリンダ部構成部材26の六角形壁部側に向かって伸びるスカート部32eを有している。
この実施形態において、スカート部32eは、六角形壁部凹部32bを収容する凹部32bを形成するとともに、第4シリンダ部3d内において軸線O1方向との平行度を所定範囲に維持するために必要とされている。
そして、Oリング溝32dは、スカート部32eの後退端(二段側弁座28側)から所定の距離離間した位置に形成されている。
また、この実施形態において、二段側ピストン32のスカート部32eには、外周面に二次減圧室(第4シリンダ部3d)に連通するガス排出流路32fが設けられている。
ガス排出流路32fは、例えば、二段側ピストン32のスカート部32eの外周面の全周に亘って形成されている。
二段側調整弁駆動機構31は、第4シリンダ部3dにガスGが流入すると、二段側ピストン32が大スプリング34を圧縮することにより、二段側調整弁本体21から離間する方向に前進するようになっている。
そして、二段側調整弁駆動機構31の前進にともなって、二段側調整弁本体21は二段側弁座28側に移動し、二段側調整弁本体21が二段側弁座28に密着して二段側弁座28を閉塞することにより、一次減圧室から二次減圧室へのガスGの流入が停止されるようになっている。
一次減圧室から二次減圧室(第4シリンダ部3d)に流入するガスGが停止すると、二次減圧室内のガスGが下流側流路2cを通じて二次側に流出するにしたがって二次減圧室(第4シリンダ部3d)の圧力が低下する。
二次減圧室(第4シリンダ部3d)の圧力が低下すると、二段側弁座28の流路28aは閉塞される。
また、二次室の設定圧力の調整は、圧力調整板35を回転させて大スプリング34の伸縮量を変えることにより調整可能とされている。
なお、一次側に高圧のガスGの圧力が付加されていないときには、二段側調整弁本体21が二段側弁座28から離間されて、流路28aが開放されるようになっている。
一段側安全弁40は、安全弁本体41と、一次減圧室排出孔48とを備えていて、調整器本体2の外周部に形成されたシリンダ本体3の第1シリンダ部3aに開口する一段側排出孔7と連通して設けられている。
安全弁本体41は、シートパッキン42と、弁体43と、スプリング44と、キャップ45とを備えている。また、キャップ45には、外部と一段側排出孔7とを連通する連通孔45hが形成されている。
また、安全弁本体41は、スプリング44によって、一段側排出孔7の外周側から内方にくぼんだ凹部の一次減圧室排出弁座48に向かって付勢されていて、一次減圧室排出弁座48を閉塞することにより通常時は一次側減圧室からガスGが外部に排出されないように構成されている。
そして、一次側減圧室内のガスGの圧力が上昇した場合に、安全弁本体41がガスGの圧力によって一次減圧室排出弁座48から離間し、ガスGが一段側排出孔7及び一次側排出弁座48を通じて第1シリンダ部3aからキャップ45の連通孔45hを介して外部に排出されるようになっている。
ヒーター60は、例えば、ヒーターケース61に収容されて、圧力計55の下流側に位置される上流側流路2bの途中に配置されている。また、ヒーター60の端部には電源コード62が接続されている。
そして、一次側から供給されたガスGがヒーターケース61の外周面に沿って流れる際に、ガスGをヒーター60によって加熱し、一次側から供給された高圧の炭酸ガスがシリンダ本体3に液体の状態で流入するのを抑制するようになっている。
また、調整器本体2には、ヒーター60の電極端子を覆う保護カバー65が取り付けられていて、電源コード62が保護カバー65に形成された開口部から外部に延長されている。
シリンダ本体3の第4シリンダ部3dには、図5に示すように、所要の圧力に減圧されたガスGを二次側に流出させる流出口2dが開口されていて、第4シリンダ部3dに流入したガスGが流出口2dから流出されるようになっている。
二段側安全弁(安全弁機構)30は、例えば、二段側調整弁駆動機構31と、ガス流出孔8とを備えている。
この実施形態において、二段側調整弁駆動機構31は、上述のように、二段側安全弁30とともに二段側減圧弁20を構成している。
二段側排出孔(ガス排出孔)8は、図5に示すように、シリンダ本体3の第4シリンダ部3dの下方に5つ(複数)形成されていて、第4シリンダ部3dに高圧のガスGが流入した場合に、ガスGを外部に排出可能とされている。
また、二段側排出孔8は、図6に示すように、二段側調整弁駆動機構31が進退する範囲のうち、二段側弁座28が通常進退する範囲よりも二段側弁座28から離間する側に形成されている。
なお、この実施形態では、複数の二段側排出孔8は、同一円周上に配置され、例えば、同一形状の円形孔とされている。
調整器本体2の流出口2dには、流量計70が出口継手71を介して取り付けられている。
流量計70は、流量計本体72と、外装管73と、出口袋ナット74と、ホース口75とを備えている。
流量計本体72には、例えば、ニードルバルブツマミ76が設けられている。また、外装管73の内部には、流量計フロート77を収容するテーパー管78が設けられている。
次に、図7〜図9を参照して、圧力調整器1の動作について説明する。
(1)まず、図7に示すように、圧力調整器1の流入口2aに一次側から高圧のガスGを供給する。
(2)流入口2aに供給された高圧のガスGは、上流側流路2bを通じてシリンダ本体3に向かって流れて、一段側弁座18の流路18aを介して一段側調整弁本体11を加圧する。
(3)そして、一次減圧室内の圧力が設定圧力より低い場合には、図2に示すように、一段側調整弁本体11が一段側調整弁開放スプリング16の付勢力によって一段側弁座18から離間する側に移動して一段側弁座18が開放される。
一方、一次減圧室内の圧力が設定圧力より高い場合には、図7に示すように、一段側減圧ピストン12の受圧面12bが一次減圧室内のガスの圧力を受けて、一段側調整弁本体11を一段側弁座18側に移動される。その結果、一段側弁座18の流路18aが閉塞される。
このように、一段側調整弁本体11が一段側弁座18を開閉を繰り返すことにより、上流側流路2bを流れてきたガスGは一段側減圧弁10の設定圧力に減圧される。
(4)一次減圧室に流入したガスGは、図8に示すように、一次減圧室内において、第3シリンダ部3cと二段側調整弁本体21の間に形成された間隙を通じて二段側弁座28側に移動する。
(5)ガスGが流れていない状態では、二次減圧室(第4シリンダ部3d)内のガスGは、下流側流路2cを通じて流出路2dから流出されるので、二次減圧室内の圧力は二段側減圧弁20の設定圧力より低くなる。
(6)二次減圧室(第4シリンダ部3d)内の圧力が二段側減圧弁20の設定圧力より低い場合には、図8に示すように、二段側調整弁駆動機構31は二段側ピストン32が大スプリング34によって二段側調整弁本体21側に移動される。
そして、突起部32aが二段側調整弁本体21の受け金具に当接して二段側調整弁本体21を押圧して、二段側調整弁本体21が二段側弁座28から離間して二段側弁座28の流路28aが開放され、流路28aと突起部32aの間の間隙を通じて二次減圧室(第4シリンダ部3d)にガスGが流入する。
(7)一方、第4シリンダ部3dにガスGが流れて、二次減圧室(第4シリンダ部3d)内の圧力が設定圧力より高い場合には、例えば、図9に示すように、二次側減圧室内のガス圧により二段側ピストン(ピストン部材)32が大スプリング34を圧縮して二段側調整弁本体21から離間する側に移動するとともに、突起部32aにより押圧されなくなった二段側調整弁本体21は、二段側弁座28に向かって移動して二段側弁座28の流路28aを閉塞する。
このように、二段側調整弁本体21が二段側弁座28を開閉を繰り返すことにより、二次減圧室(第4シリンダ部3d)に流入してきたガスGは二段側減圧弁20の設定圧力に減圧される。
(8)二段側減圧弁20により減圧されたガスGは、下流側流路2cを通じてガス流出路2dから流出し、流量計70を経由してホース口75から排出される。
なお、一段側安全弁40は、一次減圧室内の圧力が予め設定した一段側安全弁40の設定作動圧力よりも高くなった場合に作動し、一次減圧室内の余剰のガスGを外部に排出させる。
次に、二段側安全弁30の動作について説明する。
二段側安全弁30は、二次減圧室に流入するガスGの圧力が、二段側安全弁30の設定作動圧力設定圧より高い場合に作動して、二次減圧室内の余剰のガスGを外部に排出して、下流側流路2cに高圧のガスGが流れるのを抑制するものである。
(1)二段側減圧弁20により、ガスGが正常に減圧されている場合には、二段側ピストン32は第4シリンダ部3d内において所定のストローク範囲を進退する。このとき、Oリング33は二段側ガス排出孔(ガス排出孔)8よりも二段側弁座28側に位置されていて、二次減圧室内のガスGは二段側ガス排出孔8には流れない。
(2)例えば、二段側調整弁本体21の引っ掛かり等によって、二段側弁座28の流路28aが開放されたままになる等、余剰のガスを含む充分に減圧されていないガスGが第4シリンダ部3d(二次減圧室)に流入する。(この場合の原因は、特に限定されない。)
(3)二段側ピストン32が、流入したガスGによって大スプリング34を圧縮して、二段側ピストン32が、Oリング33が二段側ガス排出孔8を超える範囲まで前進する。
(4)Oリング33が二段側ガス排出孔8を通過すると、二次減圧室が二段側ピストン32のスカート部32eを介してと二段側ガス排出孔8と連通する。
(5)二次減圧室内に流入した余剰のガスGが、二段側ガス排出孔8を介して外部に排出される。
その結果、二次減圧室内の圧力が低下して、下流側流路2cに高圧のガスが流入るのが抑制される。
第1の実施の形態に係る発明によれば、スカート部32eを有する二段側ピストン(ピストン部材)32を適用した二段側安全弁(安全弁機構)30を有する圧力調整器1において、二次減圧室(減圧室)内に高圧のガスが流入した場合に、余剰のガスGを二次減圧室から短時間で外部に排出することができる。
その結果、圧力調整器1内におけるサージ圧の発生が抑制されて、付属機器等が破損するのを抑制することができる。
また、第1の実施の形態に係る二段側安全弁30によれば、二次減圧室に余剰のガスが流入して、二段側ピストン32が大きく前進(シリンダ部材と二段側ピストン32が画成する減圧室の容積が大きくなる側に二段側ピストン32が移動)した場合に、二段側ピストン32に設けられたOリング33が二段側排出孔8を超えた後、二段側ピストン32が短い距離を移動すると、二次減圧室がスカート部32eの外周面に形成されたガス排出流路32fと二段側排出孔8が連通される。
その結果、二次減圧室に流入した余剰のガスGが、短時間で(瞬時に)二段側排出孔8から外部に排出される。
また、ガス排出流路32fが二段側ピストン32のスカート部の外周面に形成されて、スカート部32eの進退方向の長さを短くする必要がないので、二段側ピストン32の強度の低下やシリンダ部材に対するガイド機能やシール性能が低下するのを抑制することができる。
また、第1の実施の形態に係る二段側安全弁30によれば、ガス排出流路32fが、スカート部32eの外周面の全周に亘って形成されているので、例えば、二段側ピストン32が、その中心軸周りに回転した場合でも、二段側ピストン32が前進してOリング33が二段側排出孔8を越えてから二段側ピストン32が短い距離を前進することで、ガス排出流路32fと二段側排出孔8とが確実に連通される。
また、ガス排出流路32fが、スカート部32eの外周面の全周に亘って形成されているので、二段側ピストン32を容易かつ効率的に製造することができる。
第1の実施の形態に係る二段側安全弁30によれば、二段側排出孔8が第4シリンダ部3dの周方向に5つ(複数)形成されているので、二段側排出孔8に対する二段側ピストン32の軸方向の作動範囲を維持しつつ、二段側排出孔8の流路断面積を大きくすることができる。
また、二段側排出孔8が第4シリンダ部3dの周方向に5つ形成されているので、二段側ピストン32がその中心軸周りに回転して、ガス排出流路と二段側排出孔8の周方向における相対位置が変化しても、二段側排出孔8の周方向寸法を調整することにより、ガス排出流路と二段側排出孔8を容易に連通させることが可能であり、その結果、余剰のガスを効率的に排出させることができる。
第1の実施の形態に係る二段側安全弁30によれば、シリンダ部材に形成されたすべての二段側排出孔8のシリンダ部材の周方向における周方向開口寸法を合計して得られる周方向合計寸法(5×二段側排出孔8の直径)が、二段側排出孔8のシリンダ部材の最大軸方向寸法(二段側排出孔8の直径)より長く設定されているので、二段側排出孔8に対する二段側ピストン32の軸方向の作動範囲を維持しつつ、二段側排出孔8の流路断面積を大きくすることができる。
その結果、二次減圧室内の余剰のガスGを二段側排出孔8から短時間で効率的に排出することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、図10を参照して、この発明の第2の実施形態について説明する。図10は、本発明の第2の実施形態に係る二段側ピストン38の概略構成を説明する図であり、図10(a)は二段側ピストン38の斜視図を、図10(b)は図10(a)において矢視Xb‐Xbで示した第4シリンダ部3dに配置された二段側ピストン38の断面図を示している。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なるのは、第1の実施形態では、二段側ピストン32のスカート部32eに形成されるガス排出流路が、スカート部32eの外周面の全周に亘って形成されたガス排出流路32fによって構成されていたのに対して、第2の実施形態では、例えば、図10に示すように、スカート部32eの後端部(第3シリンダ部3c側の端部)からOリング(シール部材)33側に向かって伸びる8本(複数)のガス排出溝32gと、Oリング33の後端側に形成されてOリング保持壁部を挟んで周方向全周にわたって形成された周方向ガス排出溝32hとを備えて構成されている点である。
この場合、ガス排出溝の幅、軸方向における長さ、深さ、形状、数(ひとつ又は複数)については、二段側排出孔8から余剰のガスを充分排出可能な範囲で任意に設定することができる。
第2の実施形態によれば、複数のガス排出溝32gが形成されているので、二次減圧室内が設定圧力より高圧になった場合に、スカート部32eの後端部が二段側排出孔8を超えて、二段側排出孔8が第4シリンダ部3d内の空間に、直接露出して開口されなくても、ガス排出溝32g及び周方向溝32hを通じることより、二次減圧室内の余剰のガスGを短時間で二段側排出孔8から外部に排出することができる。
また、スカート部32eに周方向ガス排出溝32hが形成されているので、二段側ピストン32が軸線周りに回転した場合でも、二次減圧室内の余剰のガスGを確実に外部に排出することができる。
なお、余剰のガスGを二次減圧室から確実に排出するためには、周方向ガス排出溝32hが形成されていることが好適であるが、例えば、((ガス排出溝32gの周方向幅+二段側排出孔8の周方向幅)‐360°)≧(ガス排出に充分な周方向幅)が成立する場合のように、余剰のガスGを確実に排出できる場合には、周方向ガス排出溝32hを形成するかどうかは任意に設定することができる。
また、ガス排出溝32gが二段側ピストン38の進退方向に延在し、周方向排出溝32hが周方向に形成されているので、二段側ピストン38を容易かつ効率的に製造することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、第4シリンダ部(シリンダ部材)3dの周方向に5つ(複数)の二段側排出孔8が形成されている場合について説明したが、例えば、5つ未満(一つを含む)又は6つ以上の二段側排出孔8を形成してもよい。
また、上記実施の形態においては、ガス排出溝32gがスカート部32eの後端部からOリング33側に向かって直線的に伸びる場合について説明したが、例えば、ガス排出流路をガス排出溝として形成する場合に、スカート部32eの外周面において軸線O1と交差する方向に形成してもよい。
また、上記実施の形態においては、二段側排出孔8の周方向における寸法を合計した周方向合計寸法を二段側排出孔8の最大軸方向寸法より長く形成する場合について説明したが、二段側排出孔8の周方向合計寸法を二段側排出孔8の最大軸方向寸法より長く形成するか、同等又は短くするかは任意に設定することができる。
また、上記実施の形態においては、それぞれの二段側排出孔8が、円形に形成されている場合について説明したが、例えば、周方向の長さが軸方向長さより長く形成された長孔(例えば、周方向に長い長円形等)に形成して、ガス排出孔の流路断面積を大きくするとともに、二段側ピストン32が周方向に回転した場合におけるスカート部32eに形成されたガス排出流路と二段側排出孔8との相対位置を容易に調整できるように構成してもよい。
また、上記実施の形態においては、一段側調整弁本体11が受圧面12bに印加された維持減圧室内の圧力により一段側弁座18を閉塞する場合について説明したが、バネ等の付勢力によって一段側調整弁本体11を一段側弁座18に移動、押圧して一段側弁座18を閉塞する構成としてもよい。
また、この場合に、一段側調整弁本体11の付勢に、二段側減圧弁20の弁座封止スプリング25を共用させる構成とすることもできる。
また、上記実施の形態においては、圧力調整器1が二段側ピストン(ピストン部材)32に形成された突起部32aによって二段側調整弁本体21を進退させるステムタイプの二段側減圧弁(減圧弁)20を備える場合について説明したが、例えば、二段側弁座が第4シリンダ部3d側に突出して形成され、この二段側弁座に形成された流路を介して二段側ピストン(ピストン部材)32が作動して二段側弁座が開閉される二次側減圧弁に適用してもよい。
本発明に係る安全弁機構、及び圧力調整器によれば、スカート部が形成されたピストン部材を安全弁機構に適用した減圧弁において、減圧室内に高圧のガスが流入した場合に、この高圧のガスを減圧室から外部に短時間で排出することができるので、産業上利用可能である。
1 圧力調整器
2 調整器本体
3 シリンダ本体
3a 第1シリンダ部(シリンダ部材)
3b 第2シリンダ部(シリンダ部材)
3c 第3シリンダ部(シリンダ部材)
3d 第4シリンダ部(シリンダ部材)
8 二段側排出孔(ガス排出孔)
10 一段側減圧弁
20 二段側減圧弁(減圧弁)
28 二段側弁座
30 二段側安全弁(安全弁機構)
31 二段側調整弁駆動機構
32、38 二段側ピストン(ピストン部材)
32e スカート部
32f ガス排出流路
32g 周方向ガス排出溝(ガス排出流路)
32h 周方向ガス排出溝
60 ヒーター

Claims (6)

  1. 高圧側のガスが流入するとともに側壁部にガス排出孔が形成されたシリンダ部材と、
    前記シリンダ部材の高圧側端壁部に開口され前記高圧側のガスが流入する流路を囲繞して形成された減圧弁座と、
    前記シリンダ部材内に前記シリンダ部材の軸方向に進退可能に配置され、前記減圧弁座側に伸びるスカート部を有するとともに前記シリンダ部材と協働して減圧室を画成し、前記減圧室内のガスの圧力によって進退されて前記減圧弁座を開閉することにより前記高圧側のガスが前記減圧室に流入するのを制御するピストン部材と、
    を備えた減圧弁に適用され、
    前記ピストン部材に設けられ前記シリンダ部材の内周面を摺接するとともに前記減圧室を密封するシール部材と前記スカート部とが前記ガス排出孔よりも前進して、前記ガス排出孔を前記減圧室に露出させて前記減圧室内と外部とが前記ガス排出孔を介して連通することにより前記シリンダ部材内のガスを外部に排出させるように構成された安全弁機構であって、
    前記ピストン部材のスカート部には、前記減圧室内のガスを前記スカート部の端側から前記シール部材側に向かって伸びるガス排出流路が形成され、前記シール部材が前記ガス排出孔を開放したときに前記ガス排出流路が前記減圧室内のガスを外部に流通させることを特徴とする安全弁機構。
  2. 請求項1に記載の安全弁機構であって、
    前記ガス排出流路は、前記スカート部の外周面の全周に亘って形成されていることを特徴とする安全弁機構。
  3. 請求項1又は2に記載の安全弁機構であって、
    前記シリンダ部材に形成されたすべてのガス排出孔の前記シリンダ部材の周方向における周方向開口寸法を合計して得られる周方向合計寸法が、前記ガス排出孔の前記シリンダ部材の軸方向における最大軸方向寸法より長く設定されていることを特徴とする安全弁機構。
  4. 請求項3に記載の安全弁機構であって、
    前記ガス排出孔は、前記シリンダ部材の周方向に複数形成されていることを特徴とする安全弁機構。
  5. 請求項3に記載の安全弁機構であって、
    前記ガス排出孔は、前記シリンダ部材の周方向に長い長孔に形成されていることを特徴とする安全弁機構。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の安全弁機構と、
    前記安全弁機構の上流側に配置されて前記ガスを減圧する減圧弁と、
    を備えていることを特徴とする圧力調整器。
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