JP6438548B1 - 電力デマンド予測方法及び電力デマンド予測システム - Google Patents

電力デマンド予測方法及び電力デマンド予測システム Download PDF

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Abstract

【課題】時限に応じて予測方式を切り換えることで、精度の高いデマンド予測を実行する。【解決手段】電力需要者の使用電力の実測データが保存されたデータベースから、任意の期間の実測データを収集する第1工程と、複数の電力デマンド予測方式を用いて、収集した実測データを適用して、過去の電力デマンドの予測値を算出する第2工程と、第2工程で算出した予測値と実測データとの予測誤差を算出する第3工程と、予測誤差の算出結果から、所定期間の平均誤差を算出する第4工程と、第4工程の算出結果から、複数の電力デマンド予測方式のうち誤差が最も小さくなる予測方式を選択する第5工程と、所定の時間帯毎に、第5工程で選択した予測方式に切り換えて、電力デマンドの予測値を算出する第6工程とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、電力のデマンド値を予測する電力デマンド予測方法及び電力デマンド予測システムに関する。
デマンド値とは、電力会社が設置する30分最大需要電力量計で計測するデータであり、30分間の電気使用量の平均使用電力(kW)で表される。最大デマンド値とは、過去1年間の中で最も大きいデマンド値のことである。高圧受電500kW未満の需要家の場合、最大デマンド値が電気基本料金の計算に使用され、一度でも大きなデマンド値が出ると、1年間その大きなデマンド値が適用されてしまう。また、高圧受電500kW以上の需要家の場合、協議により契約電力が決められており、最大デマンド値が契約電力を超えると、通常より割増の違約金を払うことになり、加えてその最大デマンド値を基に契約電力変更の協議が行われる。電気料金の抑制のためには、最大デマンド値を超過しないことが重要である。BEMS(Building Energy Management System)は建物内の設備機器や居住環境などの使用状況や電力需要等の情報を集中管理し最適化する。
電力デマンドの超過抑制を効果的に行うため、デマンド予測を行う方式として、例えば下記特許文献1に記載されたシステムがある。この特許文献1には、消費電力量が予め設定された基準電力量に達する毎に電力パルスが入力され、単位時限内の所定の周期毎に、当該周期における電力パルスの入力パルス数を計数する電力パルス計数部と、基準電力量と入力パルス数とを用いて、現在デマンド値と予測デマンド値とを周期毎に演算する電力演算部とを備えるシステム(デマンド監視制御装置)が記載されている。このシステムは、各周期の終点における終点消費電力を導出する消費電力導出部を備え、導出された終点消費電力を用いて予測デマンド値を補正する補正手段を有する。
特開2016−116381号公報
しかし、電力の需要は時限(曜日や時間帯など)によって大きく変化するが、上記した特許文献1に記載されたシステムでは、時限に応じた需要変動を考慮してデマンド予測を行っておらず、精度の高いデマンド予測を行うことは困難である。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、時限に応じて予測方式を切り換えることで、精度の高いデマンド予測を実行することが可能な電力デマンド予測方法及び電力デマンド予測システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、電力需要者の使用電力の実測データが保存されたデータベースから、任意の期間の実測データを収集する第1工程と、複数の電力デマンド予測方式を用いて、収集した実測データを適用して、過去の電力デマンドの予測値を算出する第2工程と、第2工程で算出した予測値と実測データとの予測誤差を算出する第3工程と、予測誤差の算出結果から、所定期間の平均誤差を算出する第4工程と、第4工程の算出結果から、複数の電力デマンド予測方式のうち誤差が最も小さくなる予測方式を選択する第5工程と、所定の時間帯毎に、第5工程で選択した予測方式に切り換えて、電力デマンドの予測値を算出する第6工程と、を有することを特徴とする電力デマンド予測方法を提供する。
また、上記電力デマンド予測方法において、第4工程で、気象条件や施設内の情報を加味して実行する構成でもよい。
また、上記電力デマンド予測方法において、電力デマンドの予測式は、下記の数1であり、複数の電力デマンド予測法式は、下記の数2、数3、及び数4であってもよい。
また、本発明では、電力需要者の使用電力の実測データを収集する監視部と、監視部で収集した実測データを保存するデータベースと、データベースに保存された実測データに基づいて電力デマンドの予測を行う予測部と、を備え、予測部は、データベースから任意の期間の実測データを収集し、複数の電力デマンド予測方式を用いて、収集した実測データを適用して、過去の電力デマンドの予測値を算出し、予測値と実測データとの予測誤差を算出し、予測誤差の算出結果から、所定期間の平均誤差を算出し、その算出結果から、複数の電力デマンド予測方式のうち誤差が最も小さくなる予測方式を選択し、所定の時間帯毎に、選択した予測方式に切り換えて、電力デマンドの予測値を算出することを特徴とする電力デマンド予測システムを提供する。
また、上記電力デマンド予測システムにおいて、予測部は、気象条件や施設内の情報を加味して実行する構成でもよい。
また、上記電力デマンド予測システムにおいて、電力デマンドの予測式は、下記の数1であり、複数の電力デマンド予測法式は、下記の数2、数3、及び数4であてもよい。
本発明によれば、時限に応じて予測方式を切り換えることで、精度の高いデマンド予測を実行することができる。
本発明に係る電力デマンド予測システムの構成を示すブロック図である。 デマンド予測に基づく負荷制御を説明するための説明図である。 本発明に係る電力デマンド予測システムの動作を示すフローチャートである。 図3の処理の具体例を示すフローチャートである。 高圧需要家の負荷電力の例を示すグラフである。 方式別予測誤差を示すグラフである。 最適予測方式の算出結果を示すグラフである。 デマンド予測結果を示すグラフである。 1週間の誤差の分散を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては、実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現することがある。
図1は、本発明に係る電力デマンド予測システム100の構成を示すブロック図である。図1に示す電力デマンド予測システム100は、電力デマンドの監視・予測し、予測結果に基づいて負荷制御などを行うシステムである。本実施形態における電力デマンド予測システム100は、BEMS(Building Energy Management System)、すなわち、建物(ビル)内のエネルギー使用状況や設備機器の運転状況を把握し、需要予測に基づく負荷を勘案して最適な運転制御を自動で行うシステムの機能のうち、電力デマンドの監視・予測を行う部分を主要な構成要素としたシステムである。電力デマンドの超過抑制を効果的に行うためには、高精度なデマンド予測が必要となる。本実施形態では、電力デマンドを高精度に予測するための新たな方法を提案し、実測データを用いたシミュレーションにより有効性を検証した。
図1に示すように、電力デマンド予測システム100は、機器制御装置110、監視制御装置120、データベース130、及び操作端末140を備えている。機器制御装置110は、空調や照明などの機器を制御する装置である。機器制御装置110は、制御部111、センサー112、及び計測器113を有している。制御部111は、監視制御装置120からの指令に基づいて空調や照明などの機器の運転等を最適制御する。センサー112は、建物のフロアーや部屋などに設けられた温度センサー(温度を検知するセンサー)、湿度センサー(湿度を検知するセンサー)、人検知センサー(人の有無を検知するセンサー)などである。センサー112が検出した値(データ)は、監視制御装置120に送信される。計測器113は、電力量計、ガスメーターなどである。計測器113が計測した値(データ)も、監視制御装置120に送信される。
監視制御装置120は、センサー112から送信されるデータ及び計測器113から送信されるデータに基づき、エネルギー使用状況や機器の運転状況を集計・分析して把握し、需要予測を行い、機器制御装置110に指令を送信することで機器の最適制御を機器制御装置110に実行させる装置である。監視制御装置120は、通信部121、監視部122、及び予測部123を有している。
通信部121は、機器制御装置110、データベース130、及び操作端末140との間でデータ通信を行う処理部である。具体的には、通信部121は、センサー112及び計測器113から送信されるデータを受信する。また、通信部121は、制御部111に対して機器の制御を実行させる指令を送信する。また、通信部121は、センサー112や計測器113から収集したデータをデータベース130(図1中、「DB」と記す。)に格納する。また、通信部121は、操作端末140に各種情報を送信する。
監視部122は、センサー112から送信されるデータ及び計測器113から送信されるデータをデータベース130に格納するとともに、それらのデータに基づきエネルギー使用状況や機器の運転状況を集計・分析して把握することにより電力デマンド(電力需要)を監視する処理部である。また、監視部122は、予測部123による電力デマンドの予測結果に基づいて、空調や照明などの機器を制御する指令を機器制御装置110に送信することにより、機器制御装置110に空調や照明などの機器の運転等を制御を実行させる。また、監視部122は、予測部123が電力デマンドの目標値を超える電力需要を予測した場合、指令を送信することで不図示の警報を鳴動させる制御を実行する。また、監視部122は、エネルギー使用状況や機器の運転状況を集計・分析した結果を示すデータを操作端末140に送信することで、そのデータを操作端末140の表示部(モニター、ディスプレイなど)に表示させる。予測部123は、監視部122が集計したデータに基づき、電力デマンドの予測を行う処理部である。なお、予測部123の電力デマンドの予測方法の詳細については後述する(図3〜図9参照)。
データベース130は、センサー112から送信されるデータ及び計測器113から送信されるデータを格納する装置である。操作端末140は、電力デマンド予測システム100の管理者が操作を行うコンピュータなどの端末である。なお、電力会社との取引において用いられるデマンド値とは、30分間(デマンド時限)における平均使用電力[kW](稼働負荷の平均容量)のことをいう。
図2は、デマンド予測に基づく負荷制御を説明するための説明図である。図2の上図はデマンド予測値(デマンド計測値)に基づいてデマンドの予測を行うことを示す図であり、図2の下図はデマンドの予測に基づいて負荷制御を行うことを示す図である。図2の上図に示すように、予測部123が目標値(契約容量kW)を超える電力需要を予測した場合には、図2の下図に示すように、監視部122が不図示の警報を鳴らし、また機器を制御することで、電力需要を抑制する。予測精度を高めることで、誤報の防止や適切な機器制御が可能となる。ここで、図2の下図に示すように、予測部123による目標値の超過の予測が遅ければ、負荷の抑制量は大きくなってしまう。一方、予測部123によって、より早い時点で目標値の超過を予測できれば、負荷の抑制量は少なくて済み、業務への影響を最小限に留めることができる。
電力デマンドの予測値は、一般的に過去の電力実績データを元に式1で定義される。また、式1における第2項のP´t〜30は、例えば以下の[方式a〜c]で算出する方法が考えられる。
ただし、D´(t):t分経過時点の予測デマンド[kW]、P(t):t分経過時点の負荷電力[kW]、P´t〜30:t〜30分の負荷電力予測値[kW]、t:デマンドカウント時限(0≦t≦30)[分]
なお、デマンドカウント時限とは、デマンド時限(30分毎の時間帯)内におけるデマンド時限の開始時点からの経過時間を意味する。
[方式a]過去10分の平均値で予測(式2)
[方式b]現在値で予測(式3)
[方式c]過去1週間のデマンド値を用いて予測(式4)
ただし、Dave(T):T時間帯の過去1週間平均デマンド(営業日、休業日別)[kW]、D(T):予測当日のT時間帯のデマンド[kW]、T:30分単位48区分の時間帯(n=1〜48、例えばT1は0:00〜0:30)
図3は、本発明に係る電力デマンド予測システムの動作を示すフローチャートである。図3に示す処理において、予測部123は、まず、電力需要家の負荷電力の実測データが保存されたデータベース130から任意の期間の実測データを収集する(ステップS1:第1工程)。次に、予測部123は、ステップS1で収集した実測データに基づき複数の電力デマンド予測方式(例えば上記[方式a][方式b][方式c])を適用して、過去の電力デマンドの予測値を算出する(ステップS2:第2工程)。ここで、予測部123は、複数の電力デマンド予測方式として、過去の異なる期間の負荷電力に基づいて過去の各時点(例えば1分単位のデマンドカウント時限)の負荷電力予測値を算出し、算出した負荷電力予測値から過去の各時点における電力デマンドの予測値を算出する。上述した式1では、各時間帯の開示時点から各時点(デマンドカウント時限)までの負荷電力の積算値と、各時点から各時間帯の終了時点までの負荷電力予測値の積算値とに基づいて電力デマンドの予測値を算出する。
次に、予測部123は、ステップS2で算出した過去の各時点における予測値と過去の各時点における実測データとの予測誤差を日毎に算出する(ステップS3:第3工程)。そして、予測部123は、ステップS3の算出結果から所定期間の平均誤差を算出する(ステップS4:第4工程)。また、予測部123は、ステップS4の算出結果から複数の電力デマンド予測方式のうち誤差が最も小さくなる予測方式を所定の時点の予測方式として選択する(ステップS5:第5工程)。予測部123は、所定の時間帯毎(例えば30分毎)に、ステップS5で選択した電力デマンド予測方式に切り換えて、電力デマンドの予測値を算出する(ステップS6:第6工程)。
図4は、図3の処理の具体例を示すフローチャートである。本実施形態では、電力デマンドを高精度に予測するため、図4に示すように、予測部123は、式1のP´t〜30をデマンドカウント時限に応じて、[方式a〜c]のいずれかに切り換える。予測部123は、各時間帯(30分単位48区分)毎に、予測方式の切り換えタイミング(各時間帯内の所定のデマンドカウント時限(時点))を決定することで、いずれの時間帯においても予測結果の高精度化を実現している。
具体的には、図4に示す処理において、予測部123は、過去1週間の実測データ(1分サンプリングデータ)を収集する(ステップS11)。このように実測データとして1分サンプリングデータを用いているので、デマンドカウント時限(各時間帯内の所定の時点)を1分単位としている。ただし、デマンドカウント時限は1分単位に限定されず、数分単位や数十秒単位などであってもよい。次に、予測部123は、予測式(1)のP´t〜30に、[方式a〜c]を適用し、日毎に予測誤差εa_one day(Tn,t),εb_one day(Tn,t),εc_one day(Tn,t)を算出する(ステップS12)。ここで、予測誤差εa_one day(Tn,t)は、方式aを用いて算出した1日における各時間帯の各デマンドカウント時限の予測誤差を示す。予測誤差εb_one day(Tn,t)は、方式bを用いて算出した1日における各時間帯の各デマンドカウント時限の予測誤差を示す。予測誤差εc_one day(Tn,t)は、方式cを用いて算出した1日における各時間帯の各デマンドカウント時限の予測誤差を示す。
次に、予測部123は、ステップS12の算出結果から、1週間の平均誤差εa_ave(Tn,t),εb_ave(Tn,t),εc_ave(Tn,t)を営業日、休業日別に算出する(ステップS13)。ここで、平均誤差εa_ave(Tn,t)は、方式aを用いて算出した1週間の同一時間帯の同一デマンドカウント時限の予測誤差を平均した平均誤差を示す。平均誤差εb_ave(Tn,t)は、方式bを用いて算出した1週間の同一時間帯の同一デマンドカウント時限の予測誤差を平均した平均誤差を示す。平均誤差εc_ave(Tn,t)は、方式cを用いて算出した1週間の同一時間帯の同一デマンドカウント時限の予測誤差を平均した平均誤差を示す。そして、予測部123は、ステップS13の算出結果から、誤差が最も小さくなる方式を最適な予測方式Pre_method(Tn,t)={[方式a]or[方式b]or[方式c]}として決定する(営業日、休業日別)(ステップS14)。最適な予測方式は、各時間帯の各デマンドカウント時限毎に決定される。
図5は、高圧需要家の負荷電力の例を示すグラフである。図5において、東北地方のある高圧需要家Aで、負荷電力を1週間計測し、この計測データを用いて、提案した予測方式の精度検証を行った。図5は、高圧需要家Aの営業日(月、水、木、金、土曜日)における負荷電力の推移である。各日とも操業開始または終了時間帯で需要が大きく変化する傾向が見られる。
図6は、方式別予測誤差を示すグラフである。図6は、式1のP´t〜30を[方式a〜c]で算出した場合の、水曜日の各時間帯(30分単位48区分)及び各デマンドカウント時限での予測誤差を示したものである(図4のステップS12の処理により算出)。各方式ともデマンドカウント時限が進むにつれ、誤差は小さくなる傾向にあるものの、方式の違いにより差異が見られる。
図7は、最適予測方式の算出結果を示すグラフである。図7は、図4のステップS13及びステップS14の処理により、営業日の最適な予測方式を算出し、代表的な時間帯について図示したものである。操業開始、終了に伴う日間の需要変動や、機器の稼働状況に伴う短時間の需要変動が複雑に影響し、各時間帯及び各デマンドカウント時限で、最適な予測方式が異なる結果となっている。
図8は、デマンド予測結果を示すグラフである。図8は、図7の結果に基づいて、水曜日の電力デマンドを予測したものである。全体的に精度良く推定できていることが見て取れる。
図9は、1週間の誤差の分散を示すグラフである。図9は、1週間の誤差の分散をデマンドカウント時限(5分、15分、25分)毎に示したものである。誤差は、操業開始、終了時間帯で大きく、それ以外の時間帯では負荷の大・小にかかわらず小さくなる傾向にある。
以上に説明したように、本実施形態では、デマンドカウント時限に応じて予測式(方式a〜c)を切り換える新たな方式を提案し、シミュレーションにより有効性を確認した。このような構成によれば、精度の高いデマンド予測を実行することができる。また、過去の電力実績データを活用し、気温やイベント情報などは活用していないので、システム化の際の煩雑化を避けることができる。
上記した各方式a〜cの弱点としては、
[方式a]過去10分の平均値で予測
予測値が電力量の増減に対応するまで時間がかかる。例えば、5kWのデマンドが続いていたところに、急に50kWのデマンドが発生した場合、平均値は5kWから9.5kWに変化[(5kW×9分間+50kW×1分)÷10分=9.5kW]するが、平均値が50kWになるまでは10分待つ必要がある。
[方式b]現在値で予測
現在値のみでの予測となるため、一時的な電力量の増減に影響を受けやすい。例えば、5kWのデマンドが続いていたところに、一時的に50kWのデマンドが発生し、再び5kWのデマンドに戻った場合、50kWのときだけデマンド予測値がとても高い値となって電力量削減のため空調や照明の制御などを実施してしまうが、実際はそのような制御が必要なかったなどのケースが想定される。
[方式c]過去1週間のデマンド値を用いて予測
過去データとは異なる電力量の推移がある状況で精度が悪い。例えば、冷夏で電力負荷が少なかった期間の後に突然猛暑となった場合、予測値が実際のデマンドよりも低く算出されてしまう恐れがある。上述したように、時限によって予測誤差の最も小さい方式a〜cを切り換えることにより、上記した各方式a〜cの弱点を補うことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、上記の実施形態に記載の範囲には限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能である。また、上記の実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。そのような変更または改良、省略した形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記した実施形態や変形例の構成を適宜組み合わせて適用することも可能である。
例えば、上記の実施形態では、上記した方式aは過去10分の平均値で予測し、上記した方式cは過去1週間のデマンド値を用いて予測していたが、それらの期間はシステム(機器、その機器の使用状況など)に合わせて適宜変更することが可能である。また、上記した予測方式は方式a〜cの3つであったが、2つの方式又は4つ以上の方式を切り換える構成でもよい。また、上記の実施形態では、電力デマンドの予測値を算出する式(式1)における負荷電力予測値を算出する式2〜式4を変えることで複数の予測方式を設定していたが、このような構成に限定されず、電力デマンドの予測値を算出する複数の式を設けることで複数の予測方式を設定してもよい。
上記の実施形態では、電力デマンドを予測する際、システム化の際の複雑化を避けるため、過去の電力実績データのみを活用していた。しかし、電力デマンドの予測に気温やイベント情報などを活用してもよい。すなわち、予測部123は、ステップS4において、気象条件や施設内の情報を加味してもよい。例えば、予測部123は、晴れの日や雨の日を加味して最適な予測方式を選択するようにしてもよい。また、予測部123は、気温の急激な変化を認識した場合に、その変化を加味して予測方式(例えば方式bを用いること)を選択するようにしてもよい。また、予測部123は、施設内の情報(センサー112で検知される人の数や、営業日と休業日の違いなど)を付加して最適な予測方式を選択してもよい。
また、上記の実施形態では、時間帯は30分単位としていたが、そのような時間に限定されず、30分よりも短い時間、30分よりも長い時間であってもよい。また、実測データは1分サンプリングデータとしていたが、所定周期のサンプリングデータであればよい。また、図4に示した処理は一例であって、このような処理に限定されない。
100 電力デマンド予測システム
110 機器制御装置
120 監視制御装置
121 通信部
122 監視部
123 予測部
130 データベース
140 操作端末

Claims (4)

  1. 電力需要者の使用電力の実測データが保存されたデータベースから、任意の期間の1分単位の実測データを収集する第1工程と、
    複数の電力デマンド予測方式を用いて、収集した前記実測データを適用して、1分単位の過去の電力デマンドの予測値を算出する第2工程と、
    前記第2工程で算出した予測値と前記実測データとの予測誤差を算出する第3工程と、
    前記予測誤差の算出結果から、所定期間の平均誤差を算出する第4工程と、
    前記第4工程の算出結果から、前記複数の電力デマンド予測方式のうち誤差が最も小さくなる予測方式を選択する第5工程と、
    1分単位毎に、前記第5工程で選択した予測方式に切り換えて、電力デマンドの予測値を算出する第6工程と、
    を有し、
    電力デマンドの予測式は、数1であり、前記複数の電力デマンド予測方式は、数2、数3、及び数4であることを特徴とする電力デマンド予測方法。
    ただし、D´(t):t分経過時点の予測デマンド[kW]、P(t):t分経過時点の負荷電力[kW]、P´t〜30:t〜30分の負荷電力予測値[kW]、t:時間(0≦t≦30)[分]
    ただし、Dave(Tn):Tn時間帯の過去1週間平均デマンド[kW]、Dp(Tn):予測当日のTn時間帯のデマンド[kW]、Tn:30分単位48区分の時間帯(n=1〜48)
  2. 前記第4工程で、気象条件や施設内の情報を加味して平均誤差を算出する請求項1記載の電力デマンド予測方法。
  3. 電力需要者の使用電力の実測データを収集する監視部と、
    前記監視部で収集した前記実測データを保存するデータベースと、
    前記データベースに保存された1分単位の前記実測データに基づいて電力デマンドの予測を行う予測部と、を備え、
    前記予測部は、
    前記データベースから任意の期間の1分単位の実測データを収集し、
    複数の電力デマンド予測方式を用いて、収集した前記実測データを適用して、1分単位の過去の電力デマンドの予測値を算出し、
    前記予測値と前記実測データとの予測誤差を算出し、
    前記予測誤差の算出結果から、所定期間の平均誤差を算出し、
    その算出結果から、前記複数の電力デマンド予測方式のうち誤差が最も小さくなる予測方式を選択し、
    1分単位毎に、前記選択した予測方式に切り換えて、電力デマンドの予測値を算出し、
    電力デマンドの予測式は、数1であり、前記複数の電力デマンド予測方式は、数2、数3、及び数4であることを特徴とする電力デマンド予測システム。
    ただし、D´(t):t分経過時点の予測デマンド[kW]、P(t):t分経過時点の負荷電力[kW]、P´t〜30:t〜30分の負荷電力予測値[kW]、t:時間(0≦t≦30)[分]
    ただし、Dave(Tn):Tn時間帯の過去1週間平均デマンド[kW]、Dp(Tn):予測当日のTn時間帯のデマンド[kW]、Tn:30分単位48区分の時間帯(n=1〜48)
  4. 前記予測部は、気象条件や施設内の情報を加味して平均誤差を算出する請求項3記載の電力デマンド予測システム。
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