JP6437735B2 - 農作物の洗浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばヤマイモ,レンコン,ゴボウ,ダイコン等の根菜類に代表されるような、特に長尺物の農作物を洗浄するのに適した農作物の洗浄装置に関するものである。
ヤマノイモ科の肥大した担根体が、通称「長芋」と呼ばれて取り引きされている。日本国内では主に、青森県上北地方、北海道帯広市や幕別町、長野県中信や北信地方などで産出される農作物である。
このような長芋は現在、一年を通じて出荷されている。他の野菜類と比較して比較的に長期保管が可能な食材である。ただし長芋の保管は、収穫後すぐに洗浄せず、泥つきのままにしておく。これにより長芋本体の乾燥を防ぎ、長期間の保存と商品価値の維持が可能となる。
したがって、泥つきのままで保存された長芋を出荷の直前になって洗浄することが行われる。
ところが、長期保管によって表面の泥が乾燥し、泥や土がこびりついて取れにくくなっている。いきおい洗浄作業が困難になる。特に青森県上北地方では、粘土質の土壌で長芋を育てることが多く、収穫された長芋には粘土状の泥がこびりついてその洗浄が極めて困難である。
長期保管で長芋にこびりついた泥や土は、従来は作業員がたわし等を用いて手作業で擦り洗い落としていた。
しかしながら、手作業でこびりついた泥を落とすのは大変な労力が必要である。そのうえ近年では、大量生産と大量消費が進み、出荷が共同化されることに伴い、機械によって短時間で大量処理することが要求されている。
〔文献の開示〕
農作物を洗浄する装置としては、下記の特許文献1および2に示すものが開示されている。以下の各文献の説明において括弧内の符号は公報記載のものである。
特許文献1は、2つの回転ブラシ(31a,31b)と飛びはね防止用回転ブラシ(41)を備え、2つの回転ブラシ(31a,31b)によって形成される搬送路に加圧した水を供給するものである。被洗浄物Sは、搬送路上を洗浄されながら進む(段落0050〜0051、図8〜図10)。
特許文献2は、リング形分水器(1)の内周に設けたノズル(5)から中心(Q)に向けて高圧水を噴射し、かつ上記リング形分水器(1)を中心を支点として周方向に往復回動させる。リング形分水器(1)の中心付近に根菜類を通過させて洗浄する。
特開2007−289475号公報 特開2003−259850号公報
〔文献1の課題〕
特許文献1の搬送洗浄装置は、回転ブラシ(31a,31b)を用いた洗浄である。しかしながら、洗浄を繰り返すことにより回転ブラシ(31a,31b)が徐々に損傷し、洗浄作用も徐々に低下してくる。ある程度まで損傷すると交換することになる。このように、肝心の回転ブラシ(31a,31b)が消耗品で、洗浄性能に劣化やばらつきが生じやすく、メンテナンスのコストもかかる。また、長芋のように乾燥した泥がこびりついた汚れは回転ブラシ(31a,31b)では十分に取れない。洗浄むらがあると商品価値を低下させ、長芋自体の品質も落とすこともある。
〔文献2の課題〕
特許文献2の根菜類洗浄装置は、ブラシを用いず水圧により洗浄するものである。しかしながら、リング形分水器(1)に設けたノズル(5)から洗浄水は直線状に噴射される。このような洗浄水を根菜類の表面に満遍なくあてるため、リング形分水器(1)を周方向に往復回動させている。そのための機構として、正逆回転モータ(9)や回転板(11)等が必要になる。つまり、部品点数が多く構造も複雑で、価格的に高価なものとなる。しかも各パーツが非常に複雑な動きをすることから、誤動作を防止するためのメカニズムや制御を必要とし、頻繁なメンテナンスもしなければならない。
〔目的〕
本発明は上記課題を解決するものであり、つぎの目的でなされたものである。
簡単な構造で確実な洗浄力を得られ、メンテナンスのコストを大幅に低減できる農作物の洗浄装置を提供する。
〔請求項1〕
上記目的を達成するため、請求項1の農作物の洗浄装置は、つぎの構成をとる。
洗浄対象となる農作物を搬送する搬送ユニットと、
上記農作物の搬送方向に複数設けられ、上記搬送ユニットで搬送される上記農作物に対して洗浄液を噴射する第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルを備え、
上記第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルはそれぞれ、上記農作物の搬送方向を軸とする仮想筒の周面上に所定のピッチで配置されることによりノズル群を構成し、
上記第1ノズルの噴射方向を、上記仮想筒の周面から上記軸に向かう直交線に対して入口側に傾斜させ、
上記第2ノズルの噴射方向を、上記仮想筒の周面から上記軸に向かう直交線と重ね、
上記第3ノズルの噴射方向を、上記仮想筒の周面から上記軸に向かう直交線に対して出口側に傾斜させ
上記各ノズル群を構成する上記第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルは、上記農作物の搬送方向に隣合うノズル群同士のあいだで、上記農作物の搬送方向に見て重ならないように配置されている
〔請求項2〕
請求項2の農作物の洗浄装置は、請求項1の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルはそれぞれ、洗浄液を、その噴射方向に向かって広がるように噴射するものである
〔請求項1〕
請求項1の農作物の洗浄装置では、洗浄対象となる農作物を搬送ユニットで搬送すると、上記搬送ユニットで搬送される上記農作物に対し、搬送方向に設けられた第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルから洗浄液が噴射される。上記第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルはそれぞれ、上記農作物の搬送方向を軸とする仮想筒の周面上に所定のピッチで配置されることによりノズル群を構成している。
そして、上記第1ノズルの噴射方向を、上記仮想筒の周面から上記軸に向かう直交線に対して入口側に傾斜させ、上記第2ノズルの噴射方向を、上記仮想筒の周面から上記軸に向かう直交線と重ね、上記第3ノズルの噴射方向を、上記仮想筒の周面から上記軸に向かう直交線に対して出口側に傾斜させている。
これにより、上記ノズル群を構成する各ノズルが、上記仮想筒の周方向に隣合うノズル同士のあいだで、上記軸上における搬送方向の前後位置がずれたところを狙って洗浄液を噴射する。
このように、文献1に見られた回転ブラシのような消耗品を用いないため、メンテナンス性に優れる。また、文献2に見られた複雑な往復回動機構を採用していないため、極めて構造的にシンプルである。さらに、上記仮想筒の周方向に隣合うノズル同士のあいだで、噴射される洗浄水同士が干渉しあうことによる洗浄力の低下が少なく、洗浄むらや洗浄不良が生じにくい。このように、簡単な構造で確実な洗浄力を得られ、メンテナンスのコストも大幅に低減できる。
また、請求項1の農作物の洗浄装置は、上記各ノズル群を構成する上記第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルは、上記農作物の搬送方向に隣合うノズル群同士のあいだで、上記農作物の搬送方向に見て重ならないように配置されている。そして、洗浄対象である農作物が搬送ユニットで搬送されるあいだ受ける複数回の洗浄において、それぞれ周方向で重ならないところが洗浄される。このため、洗浄むらや洗浄不良がより生じにくくなる。
〔請求項2〕
請求項2の農作物の洗浄装置は、
上記第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルがそれぞれ、洗浄液をその噴射方向に向かって広がるように噴射する。このとき、上記仮想筒の周方向に隣合うノズル同士のあいだで、噴射される洗浄水同士が干渉しあうことによる洗浄力の低下が少なく、洗浄むらや洗浄不良が生じにくい。
本発明の第1実施形態の農作物の洗浄装置を説明する側面図である。 上記洗浄装置を入口側からみた図である。 上記洗浄装置を上から見た図である。 第1給水リングを説明する図であり、(I)は入口側から見た図、(A)はA−A端面、(B)はB−B端面、(C)はC−C端面である。 第1給水リングで洗浄液を噴射する状態を説明する図であり、(I)は入口側から見た図、(A)はA−A端面、(B)はB−B端面、(C)はC−C端面である。 各給水リングの配置状態を示す図であり、(A)は第1給水リング、(B)は第2給水リング、(C)は第3給水リングである。 第1押さえロールの具体例を示す図である。(A)は第1例、(B)は第2例である。
つぎに、本発明を実施するための形態を説明する。
図1〜図6は、本発明が適用される第1実施形態の農作物の洗浄装置を説明する図である。以下の説明では、洗浄対象である農作物が長尺の根菜、とくに長芋を対象とするケースを想定して説明する。本発明が洗浄対象とする農作物は、これらに限定されるものではない。
〔全体構造〕
図1は洗浄装置を側面から見た図、図2は入口側から見た図、図3は上から見た図である。なお、図2は入口コンベア11Aを図示していない。
この洗浄装置は、洗浄対象となる農作物1を搬送する搬送ユニット10と、上記搬送ユニット10で搬送される上記農作物1に対して洗浄液を噴射する複数のノズル20A,20B,20Cが設けられた複数の給水リング21A,21B,21Cとを備えている。
上記搬送ユニット10は、入口側(図1における左側)から出口側(図1における右側)に向かって洗浄対象である農作物1を搬送する。農作物1の搬送ラインおよび搬送方向を矢線DCで示している。上記搬送ユニット10は、長芋のように細長い農作物1を一本ずつ、その長手方向が一定の搬送ラインDCに沿うように搬送する。
上記給水リング21A,21B,21Cは、上記搬送ラインDCに沿って3つ並んでいる。入口側から出口側に向かって順に、第1給水リング21A、第2給水リング21B,第3給水リング21Cである。上記各給水リング21A、21B,21Cは、農作物1の搬送ラインDCが中心軸となるように所定の間隔で配置されている。各給水リング21A,21B,21Cは、入口側または出口側から見たときに、搬送ラインDCを中心として環状に見えるように配置される。
農作物1は、3つ並んだ給水リング21A,21B,21Cの中心を結ぶ搬送ラインDCに沿って搬送される。つまり、搬送される農作物1は、3つ並んだ給水リング21A、21B,21Cそれぞれの略中心を通過する。
〔給水リング〕
図4は、第1給水リング21Aを説明する図である。第2給水リング21Bおよび第3給水リング21Cは、上記第1給水リング21Aと同様の構造である。したがって、代表として第1給水リング21Aを示したものである。(I)は入口側から見た図、(A)はA−A端面、(B)はB−B端面、(C)はC−C端面である。
図5は、3つの給水リング21A,21B,21Cの配置状態を示す図である。それぞれ入口側から見た状態を示している。(A)は第1給水リング21A、(B)は第2給水リング21B、(C)は第3給水リング21Cである。
上記第1給水リング21Aに設けられたノズル20A,20B,20Cが、上記農作物1の搬送方向を軸とする仮想円筒VCの周面上に所定のピッチで配置されたノズル群を構成している。
上記第1給水リング21Aは、円形の環状パイプ24の内周面に6つのノズル20A,20B,20Cが形成されている。上記環状パイプ24の上部には導水管22が接続され、下部にはドレン管23が接続されている。上記仮想円筒VCは、上記環状パイプ24の最も内径が小さくなる内周面の部分を通過し、搬送ラインDCを軸とする円筒である。上記仮想円筒VC上に偶数個のノズル20A,20B,20Cが周方向に等間隔で配置されている。この例では6個のノズル20A,20B,20Cが、搬送ラインDCを中心として60°間隔で配置されている。上記6個のノズル20A,20B,20Cは、環状パイプ24の中心である搬送ラインDCに向かって洗浄液を噴射する。
上記偶数個のノズル20A,20B,20Cは、搬送ラインDCを中心として対向する一対が一組となっている。第1ノズル20A、第2ノズル20B、第3ノズル20Cがそれぞれ対で一組である。これらを第1給水リング21Aの入口側から左回りで周方向にみると、第1ノズル20A、第2ノズル20B、第3ノズル20C、第1ノズル20A、第2ノズル20B、第3ノズル20Cの順に配置される。つまり、それぞれ個々のノズルについてみれば、それに隣接して異なる組のノズルが配置されている。
このように、上記第1給水リング21Aに設けられた3組6つのノズル20A,20B,20Cが、1群のノズル群を構成している。第2給水リング21Bおよび第3給水リング21Cも同様の構造であり、それぞれに3組6つのノズル20A,20B,20Cが設けられ、それぞれで1群のノズル群を構成している。
上記各ノズル20A,20B,20Cは洗浄液を、その噴射方向に向かって広がるように噴射するものである。たとえば、上記各ノズル20A,20B,20Cとして、洗浄液を円錐状に噴射するものや、扇形に噴射するものを用いることができる。各ノズル20A,20B,20Cの噴射角度は、各ノズル20A,20B,20Cと搬送ラインDCを通る農作物1との距離などに応じて適宜に設定することができる。このように、上記3組6つのノズル20A,20B,20Cとして、洗浄液をその噴射方向に向かって広がるように噴射するものを用いることができる。6つのノズル20A,20B,20Cで噴射角度を同じにすることもできるし。各組ごとに噴射角度の異なるものを用いることもできる。
上記ノズル群を構成する各ノズル20A,20B,20Cは、上記仮想円筒VCの周方向に隣合うノズル同士のあいだで、上記軸上における搬送方向の前後位置がずれたところを狙って洗浄液を噴射するよう構成されている。
この例では、この構成をつぎのようにして実現している。
図4(A)に示すように、第1ノズル20Aは、その噴射方向が入口側に傾斜するよう配置されている。つまり、第1ノズル20Aの噴射方向は、上記仮想円筒VCの周面から搬送ラインDCと重なる軸に向かう直交線に対して角度αだけ入口側に傾斜している。
図4(B)に示すように、第2ノズル20Bは、その噴射方向が傾斜していない。つまり、第2ノズル20Bの噴射方向は、上記仮想円筒VCの周面から搬送ラインDCと重なる軸に向かう直交線と重なっている。
図4(C)に示すように、第3ノズル20Cは、その噴射方向が出口側に傾斜するよう配置されている。つまり、第3ノズル20Cの噴射方向は、上記仮想円筒VCの周面から搬送ラインDCと重なる軸に向かう直交線に対して角度βだけ出口側に傾斜している。
このように、第1ノズル20Aは噴射方向が角度αだけ入口側に傾斜し、第2ノズル20Bは噴射方向が傾斜しておらず、第3ノズル20Cは噴射方向が角度βだけ出口側に傾斜している。第1ノズル20Aの傾斜角度αおよび第3ノズル20Cの傾斜角度βは、各ノズル20A,20B,20Cの噴射角度や、搬送ラインDCを通る農作物1との距離などに応じて適宜に設定することができる。
図5は、第1給水リング21Aにおいて、各ノズル20A,20B,20Cが噴射方向に向かって広がるように洗浄液を噴射した状態を示す図である。上述したように、上記ノズル群を構成する各ノズル20A,20B,20Cは、周方向に隣合うノズル同士のあいだで、搬送方向の前後位置がずれたところを狙って洗浄液を噴射する。このため、隣合うノズルが噴射する洗浄液の噴射領域が重ならず、噴射された洗浄液同士が干渉しあうことによる洗浄効果の低下が少ない。
第2給水リング21Bおよび第3給水リング21Cも、第1給水リング21Aと同様の構造であり、同様の状態で洗浄液を噴射する。
この例では3組6つのノズル20A,20B,20Cからなる上記ノズル群が、上記農作物1の搬送方向において複数設けられている。つまり、上述した第1給水リング21A、第2給水リング21Bおよび第3給水リング21Cが、上記農作物1の搬送方向において入口側から順に配置されている。上記ノズル群の数は、この例では給水リング21A,21B,21Cの数とおなじ3つである。
上記各ノズル群を構成する各ノズル20A,20B,20Cは、上記農作物1の搬送方向に隣合うノズル群同士のあいだで、上記農作物1の搬送方向に見て重ならないように配置されている。
この例では、この構成をつぎのようにして実現している。
図6(A)に示すように、第1給水リング21Aは、第1ノズル20Aの組が水平線に沿って対向するように配置されている。したがって、第2ノズル20Bの組は、入口側からみて水平線から左回りに60°回転させた位置に配置され、第3ノズル20Cの組は水平線から右回りに60°回転させた位置に配置される。
図6(B)に示すように、第2給水リング21Bは、第1給水リング21Aよりも入口側からみて右回りに30°回転させて配置されている。つまり、第1ノズル20Aの組が、入口側からみて水平線から右回りに30°回転させた位置に配置される。第2ノズル20Bの組は、入口側からみて水平線から左回りに30°回転させた位置に配置され、第3ノズル20Cの組は水平線から90°回転させた位置に配置される。
図6(C)に示すように、第3給水リング21Cは、第1給水リング21Aと同様に配置されている。つまり、第1ノズル20Aの組が水平線に沿って対向するように配置され、第2ノズル20Bの組は入口側からみて水平線から左回りに60°回転させた位置に配置され、第3ノズル20Cの組は水平線から右回りに60°回転させた位置に配置される。
したがって、互いに隣り合っている第1給水リング21Aと第2給水リング21Bのあいだで、2群のノズル群を構成する6組12個のノズル20A,20B,20Cは、入口側から見て30°の角度を隔てて配置されることになる。また、互いに隣り合っている第2給水リング21Bと第3給水リング21Cのあいだで、2群のノズル群を構成する6組12個のノズル20A,20B,20Cは、入口側から見て30°の角度を隔てて配置されることになる。このように、上記農作物1の搬送方向に隣合うノズル群同士のあいだで、上記各ノズル群を構成する各ノズル20A,20B,20Cが、上記農作物1の搬送方向に見て重ならないように配置されている。
〔搬送ユニット〕
図1〜図3に戻って搬送ユニット10について説明する。
上記搬送ユニット10は、入口コンベア11A、出口コンベア11B、第1および第2搬送ロール13A,13B、第1〜第3押さえロール12A〜12Cを含んで構成されている。
上記入口コンベア11Aは、上記第1給水リング21Aの入口側に配置されている。上記入口コンベア11Aは、上記第1給水リング21Aの中心である搬送ラインDCに向かって農作物1を搬送して供給する。上記出口コンベア11Bは、上記第3給水リング21Cの出口側に配置されている。上記出口コンベア11Bは、上記第3給水リング21Cの中心である搬送ラインDCに沿って排出されてきた農作物1を搬送方向に搬送する。上記入口コンベア11Aと出口コンベア11Bは、いずれも無端状のコンベアベルトで農作物1を搬送する。コンベアベルト16の両側には、農作物1の落下を防止し、農作物1を搬送ラインDCに沿って搬送するためのガイド板15が設けられている。
上記第1搬送ロール13Aは、第1給水リング21Aと第2給水リング21Bの間に2個一組で配置されている。上記第2搬送ロール13Bは、第2給水リング21Bと第3給水リング21Cの間に2個一組で配置されている。2個一組の第1搬送ロール13Aおよび第2搬送ロール13Bは、それぞれ搬送方向に並んでいる。第1搬送ロール13A,13Bは、中央に細径部17が設けられた大略亜鈴状を呈している。中央の細径部17は、搬送される農作物1がそこを通ったときに安定するように設けられている。第1および第2搬送ロール13A,13Bの配置は、農作物1が細径部17を通るときに、各給水リング21A,21B,21Cの中心である搬送ラインDCを通過するように決定されている。
上記第1搬送ロール13Aが2個一組で第1給水リング21Aと第2給水リング21Bの間に配置されている。また、第2搬送ロール13Bが2個一組で第2給水リング21Bと第3給水リング21Cの間に配置されている。このため、各給水リング21A,21B,21Cの中心である搬送ラインDCを通過する農作物1の姿勢が、搬送ラインDCに沿った状態で安定する。
上記第1搬送ロール13Aは、ベルトおよびプーリーを介して第1モータ14Aによって回転駆動される。上記第2搬送ロール13Bは、ベルトおよびプーリーを介して第2モータ14Bによって回転駆動される。上記第1搬送ロール13Aおよび第2搬送ロール13Bは、例えば、ゴム・エラストマー・ウレタンなどの弾性材料から形成したり、上記のような弾性材料のシートを周面に貼り付けたりすることにより構成することができる。
上記第1押さえロール12Aは、対になって配置された第1搬送ロール13Aの上部に配置され、第1搬送ロール13Aの細径部17を通過する農作物1を上から軽く押さえて通過するときの姿勢を安定させる。上記第2押さえロール12Bは、対になって配置された第2搬送ロール13Bの上部に配置され、第2搬送ロール13Bの細径部17を通過する農作物1を上から軽く押さえて通過するときの姿勢を安定させる。第3押さえロール12Cは、出口コンベア11Bの上部に配置され、出口コンベア11B上を排出される農作物1を上から軽く押さえて通過するときの姿勢を安定させる。
図7は、上記第1押さえロール12Aの具体例を示す。
(A)は第1例である。この例は、芯ロール18の周面に、ゴム・エラストマー等から形成された弾性突起19Aがブラシ状に植毛されて構成されている。上記弾性突起19Aが変形しながら農作物1を上から押さえ、搬送される農作物1の損傷を防止しながら姿勢を安定させる。
(B)は第2例である。この例は、芯ロール18の周面に、スポンジ等から形成された弾性層19Bが形成されて構成されている。上記弾性層19Bが変形しながら農作物1を上から押さえ、搬送される農作物1の損傷を防止しながら姿勢を安定させる。
〔動作の一例〕
上述した装置により、例えばつぎのようにして農作物の洗浄を行うことができる。
洗浄対象の農作物1として長芋を使用した。入口コンベア11Aおよび出口コンベア11Bは、ガイド板15の間隔が15cm程度に設定した。これにより、洗浄対象の長芋は、1本ずつ投入されて搬送される。
長芋の搬送条件はつぎのように設定した。
入口コンベア11A:周速20.6m/分
第1および第2搬送ロール13A,13B:周速22m/分
出口コンベア11B:周速25.3m/分
このように、入口コンベア11Aの周速を第1および第2搬送ロール13A,13Bの収束よりも遅く設定した。これにより、搬送される長芋が、入口コンベア11Aと第1搬送ロール13Aの間で停滞しない。また、出口コンベア11Bの周速を第1および第2搬送ロール13A,13Bの収束よりも速く設定した。これにより、搬送される長芋が、第2搬送ロール13Bと出口コンベア11Bの間で停滞しない。
第1〜第3給水リング21A,21B,21Cは、つぎのように構成した。
第1ノズル20Aの前傾角度αを2°に設定した。また、第3ノズル20Cの後傾角度βを2°に設定した。第1〜第3ノズル20A、20B、20Cは、株式会社いけうち製の流体スプレーノズルを使用した。スプレーパターンの全域にわたって流量が均一な扇形スプレータイプである。
第1給水リング21Aでは、第1〜第3ノズル20A、20B、20Cにおける洗浄液の噴射量を、つぎのように設定した。ノズル1個あたりの数値である。
水量:67.84L/分
水圧:1.5MPa
第2および第3給水リング21B,21Cでは、第1〜第3ノズル20A、20B、20Cにおける洗浄液の噴射量を、つぎのように設定した。ノズル1個あたりの数値である。
水量:82.24L/分
水圧:1.5MPa
このように、入口側の第1給水リング21Aにおいて、それより出口側に配置された第2および第3給水リング21B,21Cよりも洗浄液の噴射量を少なく設定している。これにより、洗浄対象の長芋を第1〜第3給水リングの内側になる洗浄領域に対してスムーズに搬入することができる。
上記の条件で洗浄することにより、以下の効果が得られた。
手洗い洗浄による、煩雑で人手がかかり、時間のかかる作業から開放され、またブラシ系洗浄により問題となっていた洗浄ムラがなくなった。
特許文献2のような複雑な動きが必要なく、噴射ノズルの数も少なくてすむ。このため、駆動やメンテナンスが容易で、水量も少なく、かつ洗浄ムラも起こらない。
このように、粘土質の土や泥・乾燥土などが付着した長芋であっても、容易に洗浄でき、洗浄ムラを生じさせず、洗浄水量も少なく、さらに駆動やメンテナンスも容易な洗浄装置である。
〔効果〕
本実施形態の装置は、つぎの作用効果を奏する。
本実施形態の農作物の洗浄装置では、洗浄対象となる農作物1を搬送ユニット10で搬送すると、上記搬送ユニット10で搬送される上記農作物1に対して複数のノズル20A,20B,20Cから洗浄液が噴射される。上記ノズル20A,20B,20Cは、上記農作物1の搬送方向を軸DCとする仮想円筒VCの周面上に所定のピッチで配置されることによりノズル群を構成している。
そして、上記ノズル群を構成する各ノズル20A,20B,20Cが、上記仮想円筒VCの周方向に隣合うノズル同士のあいだで、上記軸上における搬送方向の前後位置がずれたところを狙って洗浄液を噴射する。このように、文献1に見られた回転ブラシのような消耗品を用いないため、メンテナンス性に優れる。また、文献2に見られた複雑な往復回動機構を採用していないため、極めて構造的にシンプルである。さらに、上記仮想円筒VCの周方向に隣合うノズル同士のあいだで、噴射される洗浄水同士が干渉しあうことによる洗浄力の低下が少なく、洗浄むらや洗浄不良が生じにくい。このように、簡単な構造で確実な洗浄力を得られ、メンテナンスのコストも大幅に低減できる。
上記各ノズル20A,20B,20Cが洗浄液をその噴射方向に向かって広がるように噴射する。このとき、上記仮想円筒VCの周方向に隣合うノズル同士のあいだで、噴射される洗浄水同士が干渉しあうことによる洗浄力の低下が少なく、洗浄むらや洗浄不良が生じにくい。
上記農作物1の搬送方向において複数設けられたノズル群により、洗浄対象である農作物1は搬送ユニット10で搬送されるあいだに複数回の洗浄を受ける。このため、洗浄むらや洗浄不良がより生じにくくなる。
上記各ノズル群を構成する各ノズル20A,20B,20Cは、上記農作物1の搬送方向に隣合うノズル群同士のあいだで、上記農作物1の搬送方向に見て重ならないように配置されている。そして、洗浄対象である農作物1が搬送ユニット10で搬送されるあいだ受ける複数回の洗浄において、それぞれ周方向で重ならないところが洗浄される。このため、洗浄むらや洗浄不良がより生じにくくなる。
〔変形例〕
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
たとえば、前段部分に予備洗浄工程を行う予備洗浄ユニットを配置したり、後段部分に仕上げ洗浄工程を行う仕上げ洗浄ユニットを配置することもできる。
また、各給水リング21A,21B,21Cは、断面四角形の環状パイプの内面に、各ノズル20A,20B,20Cを周方向で前後位置が異なる千鳥状に配置することもできる。
DC:搬送ライン
VC:仮想円筒
1:農作物
10:搬送ユニット
11A:入口コンベア
11B:出口コンベア
12A:第1押さえロール
12B:第2押さえロール
12C:第3押さえロール
13A:第1搬送ロール
13B:第2搬送ロール
14A:第1モータ
14B:第2モータ
15:ガイド板
16:コンベアベルト
17:細径部
18:芯ロール
19A:弾性突起
19B:弾性層
20A:第1ノズル
20B:第2ノズル
20C:第3ノズル
21A:第1給水リング
21B:第2給水リング
21C:第3給水リング
22:導水管
23:ドレン管
24:環状パイプ

Claims (2)

  1. 洗浄対象となる農作物を搬送する搬送ユニットと、
    上記農作物の搬送方向に複数設けられ、上記搬送ユニットで搬送される上記農作物に対して洗浄液を噴射する第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルを備え、
    上記第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルはそれぞれ、上記農作物の搬送方向を軸とする仮想筒の周面上に所定のピッチで配置されることによりノズル群を構成し、
    上記第1ノズルの噴射方向を、上記仮想筒の周面から上記軸に向かう直交線に対して入口側に傾斜させ、
    上記第2ノズルの噴射方向を、上記仮想筒の周面から上記軸に向かう直交線と重ね、
    上記第3ノズルの噴射方向を、上記仮想筒の周面から上記軸に向かう直交線に対して出口側に傾斜させ
    上記各ノズル群を構成する上記第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルは、上記農作物の搬送方向に隣合うノズル群同士のあいだで、上記農作物の搬送方向に見て重ならないように配置されている
    ことを特徴とする農作物の洗浄装置。
  2. 上記第1ノズル・第2ノズルおよび第3ノズルはそれぞれ、洗浄液を、その噴射方向に向かって広がるように噴射するものである
    請求項1記載の農作物の洗浄装置。
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