JP6437110B2 - 室内機および空気調和装置 - Google Patents

Description

この発明は、たとえば空気調和装置などの室内機などに係るものである。特にベルマウスとファンとの位置関係の調整に関するものである。

空気調和装置などにおいて、室内側に設置する室内機は、ファン（羽根車）を回転させて送風する送風機を備えている。たとえば、天井埋込型の室内機では、下面側（室内側）中央の吸い込み口から室内機内部に空気が流入し、ファン、室内熱交換器などを通過して、下面側側方の吹き出し口から流出する。ここで、室内機は、ベルマウスを有し、吸い込み口から流入した空気を整流してファンに送る。ベルマウスは、たとえば回転するファンに合わせて環状（円筒状）に形成されている。また、天井埋込型の室内機は、室内熱交換器の下方に設置され、熱交換器によって凝縮生成されたドレン水を受け止めるドレンパンを有している。ベルマウスはドレンパンにねじで固定することによって取り付けられる。そして、ドレンパンは、室内機の筐体（外郭）の側板にねじで固定することによって取り付けられる。一方、ファンは、モータが有する回転軸に固定される。そして、モータは、室内機の筐体の天板に取り付けられる（たとえば、特許文献１参照）。

特開２０１１−１０６７００号公報

ベルマウスをドレンパンにねじで固定するため、ドレンパンには、ねじ穴を有するねじ固定用の器具が取り付けられる。また、室内機の筐体にドレンパンを固定するねじ固定用器具もドレンパンに取り付けられる。ここで、ベルマウスを固定するための固定用器具と、室内機の筐体とドレンパンとを固定するための固定用器具とは、それぞれ独立した器具である。ドレンパンは、たとえば発泡スチロールなどの合成樹脂を用いて成型されるが、たとえば、固定用器具はドレンパンを成型する際に埋め込まれる。

ここで、従来、室内機の筐体とドレンパンとの間、ドレンパンとベルマウスとの間において、取り付け位置に関する基準がない。たとえば、製造過程において、室内機の筐体とドレンパンとの固定およびドレンパンとベルマウスとの各固定作業において位置関係のバラツキが生じると、室内機の筐体とベルマウスとの位置関係の室内機毎に生じるバラツキが大きくなる可能性がある。室内機の筐体とベルマウスとの位置関係が、ベルマウスとファンとの間のクリアランス（隙間）に影響するため、性能（ユニット性能）が安定しない室内機が生じる可能性があった。

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ベルマウスとファンとの間に生じるクリアランスのバラツキを抑えることができる構成の室内機などを得ることを目的とする。

この発明に係る室内機は、天板と側板とを具備する筐体と、天板の内面側の中央部分に取り付けられるモータと、モータの回転軸に固定され、モータの駆動により回転されるファンと、筐体内に収容され、側板において筐体に取り付けられるドレンパンと、ドレンパンに取り付けられ、筐体内に流入する流体を整流するベルマウスとを備え、ドレンパンは、ドレンパンを筐体にねじで固定する筐体固定用ねじ穴と、ベルマウスをドレンパンにねじで固定するベルマウス固定用ねじ穴とが形成された位置決め用器具を有し、位置決め用器具は、ベルマウス固定用ねじ穴とともにベルマウスの位置決めをする長穴を有し、ドレンパンは長穴に対応する凹部を有し、ベルマウスは長穴を通過して凹部と勘合する凸部を有するものである。

また、この発明に係る空気調和装置は、上記の室内機と、室内機側に熱供給を行う室外機とを備えるものである。

この発明によれば、筐体固定用ねじ穴と、ベルマウス固定用ねじ穴との両方が形成された位置決め用器具を有することにより、筐体とベルマウスとの間の位置基準を直接的に定めることができ、ターボファンとベルマウスとのクリアランスのバラツキを抑え、室内機におけるユニット性能を安定させることができる。

この発明の実施の形態１に係る室内機１００の設置状態を説明する図である。 この発明の実施の形態１に係る室内機１００の構成を室内側（下面側）から見た図である。 この発明の実施の形態１に係る室内機１００を分解して示す図である。 この発明の実施の形態１に係る筐体１２０、ドレンパン１４０およびベルマウス１６０の取り付け関係を説明する図である。 この発明の実施の形態１に係る室内機１００の構成を説明する図である。 この発明の実施の形態１に係るモータ１８０と天板１２１との位置関係を示す図である。 この発明の実施の形態１に係るドレンパン１４０が有する位置決め用器具１４３を示す図である。 この発明の実施の形態１に係るドレンパン１４０と位置決め用器具１４３との関係を示す図である。 この発明の実施の形態１に係る位置決め用器具１４３とベルマウス１６０との関係を示す図である。 この発明の実施の形態１に係る長穴１４３ｃとベルマウス１６０が有する凸部１６３との関係を示す図である。 この発明の実施の形態３に係る空気調和装置の構成例を表す図である。

以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。ここで、参照符号について、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは、明細書の全文において共通することである。そして、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定するものではない。特に構成要素の組み合わせは、各実施の形態における組み合わせのみに限定するものではなく、他の実施の形態に記載した構成要素を別の実施の形態に適用することができる。また、複数枚有する翼に関する符号は、代表の１枚にのみ付すものとする。また、図などに示した翼の枚数は一例である。さらに、図における上方を「上側」とし、下方を「下側」として説明する。そして、図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。

実施の形態１．
図１はこの発明の実施の形態１に係る室内機１００の設置状態を説明する図である。本実施の形態では、室内の天井に埋め込むことができる天井埋め込み型で、四方向に吹き出し口１３２を有する四方向カセット型の室内機１００について説明する。ここで、本実施の形態における室内機１００は遠心送風機を搭載しているものとする。室内機１００は、冷媒配管により室外機と接続し、冷媒を循環して冷凍、空気調和などを行う冷媒回路を構成する。

室内機１００は、空気循環などを行う機器を内蔵する筐体（本体ユニット）１２０を有している。筐体１２０は、後述するように、天板１２１と側板１２２とを有しており、室内に面する側（下方側）が開口している。そして、筐体１２０の開口部分には、平面視で略四角形状の化粧パネル１３０が取り付けられる。化粧パネル１３０は、空調などの対象空間となる室内側（下方側）に面している。化粧パネル１３０の中央付近には、室内機１００内への空気（気体）の吸い込み口となるグリル１３１を有している。グリル１３１通過後の空気はフィルタ（図示せず）により除塵する。

化粧パネル１３０の４つの各辺には、空気の吹き出し口１３２が、化粧パネル１３０の各辺に沿って形成されている。各吹き出し口１３２には、風向きを変更する風向偏向板となる吹き出しベーン（フラップ）１５０を有している。各吹き出しベーン１５０は、モータ（図示せず）の駆動により軸を中心に回転移動することで位置制御が行われる。また、本実施の形態の室内機１００では、電気品箱１０１は筐体１２０の外面側に取り付けられる。

図２はこの発明の実施の形態１に係る室内機１００の構成を室内側（下面側）から見た図である。図２では内部の構成との関係を説明するために化粧パネル１３０を取り外している。図２に示すように、室内機１００の空気流入側において、ファン（羽根車）となるターボファン（遠心ファン）１７０の上流側には、ベルマウス１６０が設置されている。ベルマウス１６０は、グリル１３１から流入した空気を整流してターボファン１７０に送る。

ドレンパン１４０は後述する室内熱交換器１１０から発生したドレン水を捕集する。ドレンパン１４０は、たとえば発泡スチロールなどの合成樹脂を材料として用いて成型される。ドレンパン１４０には、室内機１００の下面中央部となる位置に、周囲にベルマウス１６０が取り付けられ、グリル１３１から流入した空気が通過する本体空気吸い込み口１２４ａとなる貫通穴が形成される。また、室内熱交換器１１０から流出した空気を通過させて吹き出し口１３２に送る本体吹き出し口１２４ｂとなる貫通穴が形成される。グリル１３１、ベルマウス１６０（本体空気吸い込み口１２４ａ）、本体吹き出し口１２４ｂおよび吹き出し口１３２が連通し、室内機１００内の風路を形成している。

図３はこの発明の実施の形態１に係る室内機１００を分解して示す図である。また、図４はこの発明の実施の形態１に係る筐体１２０、ドレンパン１４０およびベルマウス１６０の取り付け関係を説明する図である。図３および図４に示すように、ドレンパン１４０には凹み部１４１が形成されている。ベルマウス１６０は、凹み部１４１に勘合され、さらに、ねじで固定されて、ドレンパン１４０に取り付けられる。また、ドレンパン１４０は筐体１２０内に収容され、後述するように筐体１２０の側板１２２において、さらにねじで固定され、取り付けられる。

たとえば、図２、図４などに示すように、ドレンパン１４０は、筐体１２０とドレンパン１４０とをねじで固定するためのねじ穴が形成されたドレンパン固定器具１４２を有している。ドレンパン固定器具１４２は、ドレンパン１４０とドレンパン固定器具１４２とを固定する方法については特に限定するものではないが、本実施の形態では、たとえばドレンパン１４０を成型する際にドレンパン１４０に埋め込むことで、ドレンパン１４０とドレンパン固定器具１４２とを固定する。また、本実施の形態では、筐体１２０が有する機器取付装置１２５とドレンパン固定器具１４２とがねじで固定される。そして、機器取付装置１２５は、筐体１２０の四隅に設置されているため、四箇所において、機器取付装置１２５とドレンパン固定器具１４２とがねじで固定される。

ここで、本実施の形態においては、少なくとも一箇所（図２では一箇所）の固定器具を、通常のドレンパン固定器具１４２に代えて、ベルマウス１６０とドレンパン１４０とをねじで固定する位置決め用器具１４３とする。位置決め用器具１４３は、一端側は筐体１２０とドレンパン１４０とをねじで固定する筐体固定用ねじ穴１４３ａを有し、他端側はドレンパン１４０とベルマウス１６０とをねじで固定するベルマウス固定用ねじ穴１４３ｂを有している。位置決め用器具１４３などについては後述する。

図５はこの発明の実施の形態１に係る室内機１００の構成を説明する図である。たとえばフィンチューブ型の室内熱交換器１１０は、空気の流れにおいてターボファン１７０の下流側に、ターボファン１７０を囲むように設置している。たとえば空気調和装置に、本実施の形態の室内機１００を適用する際、室内熱交換器１１０は、冷房運転時には蒸発器として機能し、暖房運転時には凝縮器として機能する。

図６はこの発明の実施の形態１に係るモータ１８０と天板１２１との位置関係を示す図である。前述したように、筐体１２０は、天板１２１と側板１２２とを有している。室内機１００が本体内部に有するモータ１８０は、天板１２１の中央部分と回転軸１８１とが直交するように天板１２１に取り付けられる。たとえば、回転軸１８１は鉛直方向を向くことになる。ここで、たとえばモータ１８０を天板１２１に接するように取り付けるようにしてもよい、また、少し隙間を有して取り付けてもよい。

また、図５に示すターボファン１７０は、遠心型の送風機に用いられる羽根車である。ターボファン１７０は、モータ１８０が有する回転軸１８１に取り付けられる。ターボファン１７０が回転することにより、グリル１３１を介して吸い込んだ空気を側方（図５の左右方向）に送り出す空気の流れを形成する。また、前述したように、ベルマウス１６０はターボファン１７０への吸い込み側の風路を形成する。図５に示すように、ベルマウス１６０とターボファン１７０とは、それぞれの一部が上下方向においてオーバーラップ（重複）している。そして、オーバーラップしている部分において、ベルマウス１６０とターボファン１７０との接触などを防ぐためにクリアランス（空隙）１９０を有している。ベルマウス１６０とターボファン１７０との位置関係が悪いと、室内機１００毎にクリアランス１９０のバラツキが生じ、ユニット性能が安定しない室内機１００が製造される可能性がある。本実施の形態では、位置決め用器具１４３を用いて、ターボファン１７０に対するベルマウス１６０の配置の精度を高め、室内機１００間におけるクリアランス１９０のバラツキを抑え、ユニット性能が安定するような室内機１００を得る。

図７はこの発明の実施の形態１に係るドレンパン１４０が有する位置決め用器具１４３を示す図である。位置決め用器具１４３は、前述したように、両端に筐体固定用ねじ穴１４３ａおよびベルマウス固定用ねじ穴１４３ｂを有しており、一端において筐体１２０とドレンパン１４０とをねじで固定し、他端においてドレンパン１４０とベルマウス１６０とをねじで固定する。図７に示すように、本実施の形態の位置決め用器具１４３は、１枚の板金（金属板）を加工して形成する。たとえば従来のように、筐体１２０とドレンパン１４０との間、ドレンパン１４０とベルマウス１６０との間を、それぞれ独立した固定用器具でねじ固定する場合、固定器具間（ねじ穴）の位置のバラツキが、ターボファン１７０とベルマウス１６０との間のクリアランス１９０のバラツキに直接影響する。本実施の形態のように、筐体１２０とドレンパン１４０との間、ドレンパン１４０とベルマウス１６０との間をねじ固定するねじ穴が形成された固定器具がそれぞれ繋がるような位置決め用器具１４３を、１枚の板金を加工して形成することで、筐体１２０とベルマウス１６０との間の位置基準（ねじ穴の位置関係）を直接的に定めることができる。

図８はこの発明の実施の形態１に係るドレンパン１４０と位置決め用器具１４３との関係を示す図である。ここで、図８においては、位置決め用器具１４３について、本来はドレンパン１４０に埋まっている部分についても示している。本実施の形態の位置決め用器具１４３は、筐体１２０とドレンパン１４０との間をねじ固定する筐体固定用ねじ穴１４３ａがドレンパン１４０の下面側と同じ平面に位置し、ドレンパン１４０とベルマウス１６０との間をねじ固定するベルマウス固定用ねじ穴１４３ｂが凹み部１４１の底面に位置するように段状に加工される。

図９はこの発明の実施の形態１に係る位置決め用器具１４３とベルマウス１６０との関係を示す図である。本実施の形態においては、ドレンパン１４０にベルマウス１６０を取り付けるにあたり、ベルマウス１６０の四隅のうち、一隅の部分（ねじ穴形成部１６４）に、位置決め用器具１４３が有するベルマウス固定用ねじ穴１４３ｂに対応するねじ穴１６２を有している。本実施の形態のベルマウス１６０においては、ねじ穴１６２が形成されたねじ穴形成部１６４について、他の隅の形状と異なる形状としている。したがって、ドレンパン１４０にベルマウス１６０を取り付ける方向を視認しやすくなる。ねじ穴１６２およびベルマウス固定用ねじ穴１４３ｂにねじ１９１を挿入して締め付けてベルマウス１６０を固定する。

また、位置決め用器具１４３には、ベルマウス固定用ねじ穴１４３ｂとともにベルマウス１６０の位置決めを行うための長穴１４３ｃが形成されている。また、ドレンパン１４０には、長穴１４３ｃに対応して凹部１４４が形成されている。

図１０はこの発明の実施の形態１に係る長穴１４３ｃとベルマウス１６０が有する凸部１６３との関係を示す図である。図１０に示すように、ベルマウス１６０のねじ穴形成部１６４において、ドレンパン１４０との対向面側には、位置決め用器具１４３が有する長穴１４３ｃに勘合させてベルマウス１６０を固定する凸部１６３を有している。たとえばドレンパン１４０とベルマウス１６０とをねじ１９１で固定するだけでは、ねじ１９１（ベルマウス固定用ねじ穴１４３ｂ）が回転中心となってベルマウス１６０が水平方向に回転移動する可能性がある。そこで、長穴１４３ｃ（凹部１４４）に凸部１６３を挿入することで、ねじ固定だけでは生じる可能性がある、ベルマウス１６０の水平方向の回転の動きを規制する。また、ねじ穴１６２と凸部１６３とをねじ穴形成部１６４に有することで、ねじ穴１６２に合わせて一箇所をねじ１９１で固定すれば、ベルマウス１６０を位置決めすることができる（ただし、本実施の形態では、別の箇所においてベルマウス１６０が上下方向に振動することがあるので、他の箇所もねじ固定している）。

ここで、本実施の形態においては、長穴１４３ｃを長方形とし、凸部１６３を直方体形状としたが、長穴１４３ｃおよび凸部１６３の形状について、特に限定するものではない。ただし、たとえば凸部１６３を円柱状で形成すると、長穴１４３ｃに挿入しても、ベルマウス１６０の回転を規制することができないため、円柱状は避けるようにする。また、たとえば、長穴１４３ｃの一辺が他方の辺より長い形状であるほど、規制の効果が高くなる。

以上のように、本実施の形態の室内機１００によれば、ドレンパン１４０が、ドレンパン１４０と筐体１２０の側板１２２とをねじで固定する筐体固定用ねじ穴１４３ａと、ドレンパン１４０とベルマウス１６０とをねじで固定するベルマウス固定用ねじ穴１４３ｂとが形成された１つの位置決め用器具１４３を有することにより、筐体１２０とベルマウス１６０との間の位置基準を直接的に定めることができる。したがって、ドレンパン１４０と筐体１２０の側板１２２をねじ固定する位置とドレンパン１４０とベルマウス１６０とをねじ固定する位置との関係において、室内機１００毎のバラツキが生じないため、ターボファン１７０とベルマウス１６０とのクリアランス１９０のバラツキを抑えることができ、室内機１００におけるユニット性能を安定させることができる。

また、ドレンパン１４０側に長穴１４３ｃおよび凹部１４４を形成し、ベルマウス１６０側に凸部１６３を形成して勘合させるようにしたので、ベルマウス１６０の回転方向の移動を規制することができ、位置関係を保つことができる。

実施の形態２．
上述した実施の形態１においては、位置決め用器具１４３を板金を加工して形成したが、これに限定するものではない。たとえば樹脂を材料として位置決め用器具１４３を成型などするようにしてもよい。

実施の形態３．
図１１はこの発明の実施の形態３に係る空気調和装置の構成例を表す図である。ここで、図１１では空気調和装置を冷凍サイクル装置の例として示している。図１１において、他の図などにおいて説明したものについては、同様の動作を行うものとする。図１１の空気調和装置は、室外機（室外ユニット）２００と室内機（室内ユニット）１００とをガス冷媒配管３００、液冷媒配管４００により配管接続する。室外機２００は、圧縮機２１０、四方弁２２０、室外熱交換器２３０および膨張弁２４０を有している。

圧縮機２１０は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。ここで、特に限定するものではないが、圧縮機２１０はたとえばインバータ回路などにより、運転周波数を任意に変化させることにより、圧縮機２１０の容量（単位時間あたりの冷媒を送り出す量）を変化させることができるようにしてもよい。四方弁２２０は、たとえば冷房運転時と暖房運転時とによって冷媒の流れを切り換える弁である。

本実施の形態における室外熱交換器２３０は、冷媒と空気（室外の空気）との熱交換を行う。たとえば、暖房運転時においては蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させ、気化させる。また、冷房運転時においては凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。

絞り装置（流量制御手段）などの膨張弁２４０は冷媒を減圧して膨張させる。たとえば電子式膨張弁などで構成した場合には、制御装置（図示せず）などの指示に基づいて開度調整を行う。室内熱交換器１１０は、たとえば空調対象となる空気と冷媒との熱交換を行う。暖房運転時においては凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。また、冷房運転時においては蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させ、気化させる。

最初に、冷凍サイクル装置における冷房運転について冷媒の流れに基づいて説明する。冷房運転においては、実線で示す接続関係となるように四方弁２２０を切り替える。圧縮機２１０により圧縮されて吐出した高温、高圧のガス冷媒は、四方弁２２０を通過し、室外熱交換器２３０に流入する。そして、室外熱交換器２３０内を通過して、室外の空気と熱交換することで凝縮、液化した冷媒（液冷媒）は、膨張弁２４０へ流入する。膨張弁２４０で減圧されて気液二相状態となった冷媒は室外機２００から流出する。

室外機２００を流出した気液二相冷媒は、液冷媒配管４００を通過して室内機１００に流入する。そして、ディストリビュータおよび流量調整用毛細管（図示せず）により分配され、室内熱交換器１１０に流入する。前述したように室内熱交換器１１０を通過して、たとえば空調対象の空気と熱交換することで蒸発、ガス化した冷媒（ガス冷媒）は、室内機１００から流出する。

室内機１００から流出したガス冷媒はガス冷媒配管３００を通過して室外機２００に流入する。そして、四方弁２２０を通過して再度圧縮機２１０に吸入される。以上のようにして空気調和装置の冷媒が循環し、空気調和（冷房）を行う。

次に暖房運転について冷媒の流れに基づいて説明する。暖房運転においては、点線で示す接続関係となるように四方弁２２０を切り替える。圧縮機２１０により圧縮されて吐出した高温、高圧のガス冷媒は、四方弁２２０を通過して室外機２００から流出する。室外機２００を流出したガス冷媒は、ガス冷媒配管３００を通過して室内機１００に流入する。

室内熱交換器１１０を通過して、たとえば空調対象の空気と熱交換することで凝縮、液化した冷媒は、ディストリビュータおよび流量調整用毛細管（図示せず）とを通過して室内機１００から流出する。

室内機１００から流出した冷媒は液冷媒配管４００を通過して室外機２００に流入する。そして、膨張弁２４０で減圧されて気液二相状態となった冷媒は室外熱交換器２３０に流入する。そして、室外熱交換器２３０内を通過して、室外の空気と熱交換することで蒸発、ガス化した冷媒（液冷媒）は、四方弁２２０を通過して再度圧縮機２１０に吸入される。以上のようにして空気調和装置の冷媒が循環し、空気調和（暖房）を行う。

以上のように、本実施の形態の空気調和装置（冷凍サイクル装置）においては、上述の室内機１００を用いて構成することで、ユニット性能が安定した空気調和装置を得ることができる。

上述の実施の形態では、室内機１００は４つの吹き出し口１３２と吹き出しベーン１５０とを有し、四方向の空気を吹き出す四方向カセット型の室内機であるものとして説明したが、これに限定するものではない。たとえば、二方向、三方向の空気の流れに対応する、他の天井埋め込み型の室内機についても適用することができる。また、天井埋め込み型の室内機に限らず、他の型式の室内機にも適用することができる。また、遠心ファン以外のファンについても適用することができる。

また、上述の実施の形態では、冷凍サイクル装置の例として空気調和装置について説明したが、これに限定するものではない。たとえば除湿器など、他の冷凍サイクル装置にも適用することができる。また、冷凍サイクル装置だけでなく、送風機、換気装置などにも適用することができる。

１００ 室内機、１０１ 電気品箱、１１０ 室内熱交換器、１２０ 筐体、１２１ 天板、１２２ 側板、１２４ａ 本体空気吸い込み口、１２４ｂ 本体吹き出し口、１２５ 機器取付装置、１３０ 化粧パネル、１３１ グリル、１３２ 吹き出し口、１４０ ドレンパン、１４１ 凹み部、１４２ ドレンパン固定器具、１４３ 位置決め用器具、１４３ａ 筐体固定用ねじ穴、１４３ｂ ベルマウス固定用ねじ穴、１４３ｃ 長穴、１４４ 凹部、１５０ 吹き出しベーン、１６０ ベルマウス、１６２ ねじ穴、１６３ 凸部、１６４ ねじ穴形成部、１７０ ターボファン、１８０ モータ、１８１ 回転軸、１９０ クリアランス、１９１ ねじ、２００ 室外機、２１０ 圧縮機、２２０ 四方弁、２３０ 室外熱交換器、２４０ 膨張弁、３００ ガス冷媒配管、４００ 液冷媒配管。

Claims (4)

1. 天板と側板とを具備する筐体と、
   前記天板の内面側の中央部分に取り付けられるモータと、
   該モータの回転軸に固定され、前記モータの駆動により回転されるファンと、
   前記筐体内に収容され、前記側板において前記筐体に取り付けられるドレンパンと、
   該ドレンパンに取り付けられ、前記筐体内に流入する流体を整流するベルマウスとを備え、
   前記ドレンパンは、前記ドレンパンを前記筐体にねじで固定する筐体固定用ねじ穴と、前記ベルマウスを前記ドレンパンにねじで固定するベルマウス固定用ねじ穴とが形成された位置決め用器具を有し、
   前記位置決め用器具は、前記ベルマウス固定用ねじ穴とともに前記ベルマウスの位置決めをする長穴を有し、
   前記ドレンパンは前記長穴に対応する凹部を有し、
   前記ベルマウスは前記長穴を通過して前記凹部と勘合する凸部を有する室内機。
2. 前記ベルマウスと前記ドレンパンとの位置決めを一箇所で行う請求項１に記載の室内機。
3. 前記位置決め用器具は、金属板または樹脂を加工して形成する請求項１または請求項２に記載の室内機。
4. 請求項１〜請求項３のいずれか一項に記載の室内機と、
   該室内機側に熱供給を行う室外機と
   を備える空気調和装置。

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