以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明の表示制御装置の一例としてのデジタルカメラ100の外観図であり、(a)は表示部28側から見た図、(b)はレンズ103側から見た図である。
図1(a)について説明する。表示部28は画像や各種情報を表示する表示部である。タッチパネル70aは表示部28へのタッチ操作を検出可能な表示部28に重畳するように設けられるタッチ検出部材である。シャッターボタン61は撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ60は各種モードを切り替えるための操作部である。コネクタ112は例えばPCやプリンタと接続するための接続ケーブル111とデジタルカメラ100に接続するためのコネクタである。操作部70はユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネル等の操作部材より成る操作部である。コントローラーホイール73は操作部70に含まれる回転操作可能な回転部材である。また、コントローラーホイール73の内側には十字キー76があり、十字キー76には四方向の上キー76a、下キー76b、右キー76c、左キー76dがある。上キー76aは、ISOの値を変更する操作部材として電子ダイヤル74を割当てる(または割当てをやめる)ようにする指示を行うISOボタンとしての機能がある。下キー76bは、AF(オートフォーカス)に関する設定もしくは撮影枚数に関する設定を行うことのできるAF・Driveボタンとしての機能がある。このように、通常であれば下キー76bは操作に応じて動画の撮影中に設定変更可能な項目が割当たっていないので、動画の撮影中に下キー76bへの操作を行うと操作部材(後述するスムースリング75)が割当たる機能(項目)の切り替えを行うことができる。動画の撮影中に下キー76bを押下すると、スムースリング75への回転操作に応じてTv、Av、ISO等に関する設定変更を行うことができるよう各機能に順にスムースリング75を割り当てる。
電子ダイヤル74は操作部70に含まれる回転操作部材であり、この電子ダイヤル74を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更(設定変更)等が行える。
電源スイッチ72は、電源オン、電源オフを切り替えるための押しボタンである。記録媒体200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体スロット201は記録媒体200を格納するためのスロットである。記録媒体スロット201に格納された記録媒体200は、デジタルカメラ100との通信が可能となり記録や再生が可能となる。蓋202は記録媒体スロット201の蓋である。図においては、蓋202を開けて記録媒体スロット201から記録媒体200の一部を取り出して露出させた状態を示している。
図1(b)について説明する。レンズ103は被写体を写すためのレンズ群であり、レンズ103の周りにはスムースリング75が設けられている。スムースリング75は回転操作が行われると、撮影モードや設定に応じて様々な機能の設定を変更することができる回転部材である。レンズ103の近くにはMFボタン77が設けられており、MFボタン77を押下するとMF(マニュアルフォーカス)とAF(オートフォーカス)とを切り替え可能である。さらにMFの場合にはスムースリング75への回転操作に応じてフォーカスの設定変更が可能なようになる。また、デジタルカメラ100のレンズ103側の背面には、マイク104が設けられている録音部材であり、被写体の音声やデジタルカメラ100周辺の音を取得することができる。
[操作部材の説明]
デジタルカメラ100には電子ダイヤル74、スムースリング75、コントローラーホイール73の回転部材が設けられており、それぞれ回転操作に応じて割り当てられた機能の設定値を変更可能である。以下にこれらの回転部材について説明する。
電子ダイヤル74は、シャッターボタン61の近くに設けられており、シャッターボタン61に指をかけた状態から指を移動させ、すぐに設定変更ができる位置にある。また、ユーザに操作感を与えるために操作に応じた感触(クリック感)を与え、操作に応じて音が発生するようにされている。このため、操作に応じて機械的な振動が生じることがある。
コントローラーホイール73は、表示部28の横に設けられており、主に表示部28を確認しながら設定変更操作を行う場合には、表示されている設定値や画像を確認しながら操作を行うことができる。
スムースリング75は、レンズ103の鏡筒周りに設けられており、レンズ103への回転操作を行うような感覚で設定変更操作を行うことができる回転部材である。スムースリング75は操作に応じて生じる音を小さくした静音部材であるため、動画の撮影中に項目の設定変更を行う際にスムースリング75への操作で設定変更を行うと操作音が発生しにくいため、動画に操作音が含まれる可能性が低い。
図2は、本実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
図2において、レンズ103はズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群である。シャッター101は絞り機能を備えるシャッターである。撮像部22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。バリア102は、デジタルカメラ100の、レンズ103を含む撮像系を覆うことにより、レンズ103、シャッター101、撮像部22を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介してメモリ32に直接書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器13は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器13を介して表示部28により表示される。表示部28は、LCD等の表示器上に、D/A変換器13からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によって一度A/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器13においてアナログ変換し、表示部28に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダとして機能し、スルー画像表示(ライブビュー表示)を行える。
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのコンピュータプログラムのことである。
システム制御部50は、デジタルカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。システムメモリ52には、RAMが用いられる。システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開する。また、システム制御部50はメモリ32、D/A変換器13、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
システムタイマー53は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
モード切替スイッチ60、シャッターボタン61、操作部70はシステム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。
モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画記録モード、動画撮影モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画記録モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモード等がある。モード切替スイッチ60で、メニューボタンに含まれるこれらのモードのいずれかに直接切り替えられる。あるいは、モード切替スイッチ60でメニューボタンに一旦切り換えた後に、メニューボタンに含まれるこれらのモードのいずれかに、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作を開始する。
第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
操作部70の各操作部材は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えば、メニューボタンが押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。利用者は、表示部28に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
コントローラーホイール73は、操作部70に含まれる回転操作可能な操作部材であり、方向ボタンと共に選択項目を指示する際などに使用される。コントローラーホイール73を回転操作すると、操作量に応じて電気的なパルス信号が発生し、このパルス信号に基づいてシステム制御部50はデジタルカメラ100の各部を制御する。このパルス信号によって、コントローラーホイール73が回転操作された角度や、何回転したかなどを判定することができる。なお、コントローラーホイール73は回転操作が検出できる操作部材であればどのようなものでもよい。例えば、ユーザの回転操作に応じてコントローラーホイール73自体が回転してパルス信号を発生するダイヤル操作部材であってもよい。また、タッチセンサよりなる操作部材で、コントローラーホイール73自体は回転せず、コントローラーホイール73上でのユーザの指の回転動作などを検出するものであってもよい(いわゆる、タッチホイール)。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや光ディスク、磁気ディスク等から構成される。
マイク104は、動画用の音声として環境音を入力する集音部(取得部)である。
なお操作部70の一つとして、表示部28に対する接触を検知可能なタッチパネルを有する。タッチパネルと表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネルを光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成し、表示部28の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネルにおける入力座標と、表示部28上の表示座標とを対応付ける。これにより、恰もユーザが表示部28上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を構成することができる。システム制御部50はタッチパネルへの以下の操作、あるいは状態を検出できる。
・タッチパネルにタッチしていなかった指やペンが新たにタッチパネルにタッチしたこと。すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch−Down)と称する)。
・タッチパネルを指やペンでタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch−On)と称する)。
・タッチパネルを指やペンでタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch−Move)と称する)。
・タッチパネルへタッチしていた指やペンを離したこと。すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch−Up)と称する)。
・タッチパネルに何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch−Off)と称する)。
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンであることも検出される。タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。タッチムーブが検出されるのもタッチオンが検出されている状態である。タッチオンが検出されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検出されない。タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検出された後は、タッチオフとなる。
これらの操作・状態や、タッチパネル上に指やペンがタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知され、システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチパネル上にどのような操作が行なわれたかを判定する。タッチムーブについてはタッチパネル上で移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。タッチパネルは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサ方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いても良い。方式によって、タッチパネルに対する接触があったことでタッチがあったと検出する方式や、タッチパネルに対して指やペンが接近していても触れないこともタッチがあったと検出する方式ものがあるが、いずれの方式でもよい。
[回転部材で設定変更な項目]
上述した回転部材によって設定変更可能な項目は、絞り値(Av)、シャッタースピード(Tv)、ISO感度(ISO)、フォーカス位置(MF)、露出補正値等がある。ISOがオート(AUTO)に設定されている場合には、露出補正値の設定変更を受け付けることができる。また、フォーカス設定がオートフォーカス(AF)に設定されている際にはMFの値は設定変更することができない。本実施形態で説明する動画マニュアルモードにおいては、Av、Tv、ISO、MF、露出補正値について回転部材での設定値の変更(設定変更)が可能である。また、これらの項目は表示部28にタッチ可能なように(各項目へのタッチ操作に応じて、前記項目への設定操作を受け付ける)表示されている場合には、タッチパネル70aへのタッチ操作によっても変更操作をすることができる。
また、本実施形態では各回転部材で設定変更することができる項目をマニュー画面において設定することができる。動画マニュアルモードにおいては、電子ダイヤル74を、回転操作に応じてTvまたはAvの設定値を変更可能なように、操作部材として割当る(設定する)ことができる。同様にコントローラーホイール73も、回転操作に応じてTvまたはAvの設定変更可能なように、操作部材として割当る(設定する)ことができる(または、操作部材を各項目に割当てる)。ただし、コントローラーホイール73と電子ダイヤル74は排他の関係であり、AvとTvはどちらか一方の回転部材で設定変更ができる。スムースリング75は、Av、Tv、ISO、無効(割当項目無)の何れかに割当て可能である。例えば、Av、Tv、ISOのそれぞれの値を異なる回転部材で設定変更可能なようにすることも可能であるし、Avは電子ダイヤル74とスムースリング75のどちらへの回転操作によっても設定変更可能なようにすることも可能である。ユーザが設定を行っていない初期状態においては、Avの操作部材としてコントローラーホイール、Tvの操作部材として電子ダイヤルが割り当てられている。
このように、メニュー画面において各回転部材で設定変更可能な項目を設定することができるが、撮影の待機中または動画の撮影中には、ユーザによって設定された項目から各回転部材に割当てる項目を一時的に変更することができる。
下キー76b(ISOボタン)を押下すると、ISOを変更するための操作部材として電子ダイヤルの割当と解除を切り替えることができる。これをISOモードのオン、オフという。ISOに電子ダイヤルを割り当てる操作を行う前に、Tv(またはAv)に電子ダイヤルが割り当てられていた場合には、ISOモードがオンになると電子ダイヤル74への操作に応じてTv(またはAv)の設定操作を行うことができなくなる。ただし、ISOへの電子ダイヤルの割当が解除されると(ISOモードがオフになると)再び電子ダイヤル74への操作に応じてISOの設定変更可能になる。
MFボタン77を押下すると、MFとAFとのフォーカス設定を切り替えることができ、MF(MFモード)に切り替えられた場合には、同時にMFの設定を行う操作部材としてスムースリング75が割当てられる。動画撮影を行っていない待機中の場合には、MFボタン77の押下によってMFとAFの切替が可能であるが、動画の撮影中にはさらにタッチ操作においても可能である。また、動画の撮影中にMFが設定されている、または設定された場合には、表示部28にバーが表示され、スムースリング75への回転操作に加えてタッチ操作によってもフォーカス位置の変更を行うことができる。ISOボタンの割当と同様に、MFへの切替え前に他の項目の操作部材としてスムースリングが割当たっていた場合には、スムースリング75への回転操作で割り当てられていた項目の設定変更ができなくなり、AFに切替えられると再び設定変更できるようになる。このとき、スムースリングが割当たっていた項目にさらに、電子ダイヤルまたはコントローラーホイールの他の回転部材が割り当てられていた場合には、その項目は他の回転部材により設定変更することができる。
図3に示す本実施形態における動画モードの操作部材の表示フローについて図4、図5の各表示例を用いて説明する。
このフローはデジタルカメラ100に電源が入り、撮影モードになったことに応じて開始される。
この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S301では、システム制御部50は、設定中の撮影モードが動画マニュアルモードか否かを判定する。動画マニュアルモードであると判定した場合には、S304へ進み、そうでない場合は、S302へ進む。
S302では、システム制御部50は、モード切替がされたか否かを判定する。モード切替がされたと判定した場合にはS301へ戻り、そうでない場合には、S303へ進む。
S303では、システム制御部50は、S302において切り替えられたモードにおける表示を行う。撮影モードに応じて設定変更することのできる項目は異なり、各項目の設定変更を行う操作部材は撮影モード毎に設定することができる。また、各操作部材を示す表示アイコンの表示方法も異なる。本実施形態では動画マニュアルモードの場合について説明をし、他の撮影モードについては割愛する。
S304では、システム制御部50は、撮像部22により得られるライブビュー画像(スルー画像)を表示する。図4は撮影待機中の表示部28の表示例を示したものである。図4(a)は、Tvに電子ダイヤル、Avにコントローラーホイールが割り当てられている場合、(b)は、Avに電子ダイヤル、Tvにコントローラーホイール、ISOにスムースリングが割り当てられている場合の表示例を示している。図4(c)は、図4(a)のTvに電子ダイヤル、Avにコントローラーホイールが割り当てられている状態においてMFモードに設定された場合の表示例を示している。図4に示すように表示部28にライブビュー画像401を表示する。図4(d)はISOモードオンとオフの場合の表示例を示したものである。なお、各操作部材アイコンは後述のS305〜S309の処理で表示されるものである。
S305では、システム制御部50は、不揮発性メモリ56から動画マニュアルモードにおける割当機能を読み込む。図6は各回転部材と、回転部材を示す表示アイコン、各表示アイコンの表示の優先度を示しており、さらに、各回転部材に割当てられる項目の例を示した表である。上から電子ダイヤル(ダイヤル)、コントローラーホイール(ホイール)、スムースリング(リング)の表示アイコンが示されている。図6(a)の各表の左部分には、動画の撮影中と待機中それぞれにおける各表示アイコンの表示優先度を示している。1つの項目(同一の項目)に対して複数の操作部材が割り当てられている場合には、表示優先度の高い操作部材の表示アイコンが、該項目の操作部材として表示される。ただし、表示されている操作部材のみでしか項目の設定変更ができないわけではなく、表示されていない操作部材であっても項目に割り当てられている操作部材であれば設定変更可能である。図6(a)−1は、ユーザが電子ダイヤルにAv、コントローラーホイールにTv、スムースリングにISOを割当てた場合を示している。図6(a)−2は、ユーザがAvに電子ダイヤル、Tvにコントローラーホイール、Avにスムースリングを割当てた場合を示している。図6(a)−3は、ユーザが電子ダイヤルにAv、コントローラーホイールにTvを割当、スムースリングを(どの項目も割当てずに)無効にした場合を示している。さらに、各図の右側には、ユーザが割当てた状態からISOモードがオンされた場合、MFモードに切り替えられた場合、さらにMFモードからISOモードがオンされた場合の回転部材に割当たる項目を示している。図6(a)の表は一例を示したものであり、ユーザが各項目に割り当てた回転部材が図6(a)のものと異なる場合には、それぞれのモードにおける割当も異なる。
ユーザがメニュー画面において設定した回転部材の割当は不揮発性メモリ56に記録されS305において読み込みされる。このときMFモードに切り替えられている場合には、ユーザの設定した割当とは異なりMFモードでの割当になる。MFモードの割当は上述した通りである。
S306では、システム制御部50は、S305において読み込んだ項目のうち、スムースリング75に割り当たっている項目(スムースリング75への操作に応じて設定変更可能なように設定されている項目)があるか否かを判定する。スムースリング75に割り当たっている項目があると判定した場合は、S307へ進み、そうでない場合は、S309へ進む。
S307では、システム制御部50は、スムースリング75に割り当たっている項目が電子ダイヤル74またはコントローラーホイール73にも割当たっているか否かを判定する。電子ダイヤル74またはコントローラーホイール73にも割当たっていると判定した場合には、S309へ進み、そうでない場合は、S308へ進む。
S308では、システム制御部50は、S307においてスムースリング75の他に電子ダイヤル74にコントローラーホイールが割り当てられていないと判定された項目に、スムースリングアイコンを表示する。
ISOにのみスムースリング75が割当たっている場合には、図4(b)のようにISO項目405にスムースリングアイコン409を表示する。
S309では、システム制御部50は、コントローラーホイール73及び電子ダイヤル74に割り当たっている項目に、それぞれコントローラーホイールアイコンと電子ダイヤルアイコンを表示する。このように、動画の撮影前(後)の待機中には、スムースリングの表示優先度は最も低いので、スムースリング75のみが割り当てられていない限りスムースリングアイコンは項目に表示されない。一方で、電子ダイヤル、コントローラーホイールの表示優先度はスムースリングよりも高いため、スムースリング75が割り当てられていても電子ダイヤルアイコンまたはコントローラーホイールアイコンが表示される。仮に、スムースリングにAvが割当たっている場合に、コントローラーホイールにもAvが割当たっている場合には、図4(a)に示すようにAv項目403にはコントローラーホイールアイコン407が表示される。
このように待機中には、操作感のある部材、操作に応じて音のする部材の方がユーザは設定変更操作を行っていることが分かりやすくなるため、電子ダイヤルアイコンやコントローラーホイールアイコンの表示を優先する。また、電子ダイヤル74とコントローラーホイール73は片手でデジタルカメラ100を持った状態で操作できるので、利便性が高い。
S310では、システム制御部50は、ISOの設定がオートか否かを判定する。オートであると判定した場合には、S311へ進み、そうでない場合は、S312へ進む。
S311では、システム制御部50は、露出補正の項目に表示されているメモリに設定中の露出補正値を示す指標アイコンを表示する。図4(a)に示すように、ISOの設定がオートの場合には、露出補正項目404には指標アイコン408が表示される。
S312では、システム制御部50は、MFボタン77が押下されたか否かを判定する。MFボタン77が押下されたと判定した場合には、S313へ進み、そうでない場合は、S314へ進む。
S313では、システム制御部50は、スムースリング75にMFを割当るのと、割当を解除するのとを切り替える。すなわち、スムースリング75にMFが割当たっていた場合は割当てを解除し、割当たっていなかった場合はMFを割当てる。また、MFを割当てる場合にはスムースリングアイコン(リングアイコン)をMF項目に表示し、MFの割当てを解除する場合にはリングアイコンを非表示にする。図4(c)のMF項目410を表示し、さらにMF項目410にスムースリングアイコン409を表示する。
S314では、システム制御部50は、下キー76b(ISOボタン)が押下されたか否かを判定する。ISOボタンが押下されたと判定した場合は、S315へ進み、そうでない場合は、S316へ進む。
S315では、システム制御部50は、ISOモードがオンだった場合はオフに、オフだった場合はオンに切り替える。また、オンにした場合は各項目にはISOモードがオンの場合の操作部材アイコンの表示に切り替える。図4(d)−1は、ISOモードオンの場合の表示例、(d)−2はISOモードオフの場合の表示例である。ISOモードがオンとオフの場合の表示の一例を示すためのものであり、ユーザの設定した割当てやフォーカス設定に応じて各表示は異なる。図4(d)は、電子ダイヤルにAv、コントローラーホイールにTv、スムースリングにISOが割り当てられた場合を示しており、ISOモードがオンになった場合には電子ダイヤルとスムースリングにISOが割当てられる。ただし、待機中であるので、図4(d)−1に示すようにISO項目405には、スムースリングアイコン409ではなく、電子ダイヤルアイコン406が表示される。また、ISOモードオフの場合には、図4(d)−2に示すようにISOに割当たる操作部材がスムースリングのみになるので、ISO項目405にはスムースリングアイコン409が表示される。
S316では、システム制御部50は、撮影モードが終了したか否かを判定する。撮影モードが終了したと判定した場合は、撮影モードを終了し、そうでない場合は、S317へ進む。撮影モードの終了は、再生モードへの切替やメニュー画面への切替、デジタルカメラ100の電源をオフにすること等により撮影モードではない状態になることである。
S317では、システム制御部50は、シャッターボタン61への押下により動画の撮影が開始されたか否かを判定する。撮影が開始されたと判定した場合は、S318へ進み、そうでない場合は、S309へ戻る。S309〜S317を繰り返すことにより、ISOモードのオン、オフやフォーカスの設定を行い、それぞれの設定に応じた撮影待機中の各項目への操作部材アイコンの表示がされる。
S318では、システム制御部50は、撮影処理を行う。撮影処理は撮像部22により得られた画像を動画として記録媒体に記録していく処理である。図5は動画の撮影中の表示部28の表示例を示したものであり、図5(a)はフォーカス設定がAFの場合、(b)はMFの場合を示している。撮影中の画像は表示部28に撮影中画像501のように表示される。
S319では、システム制御部50は、AFまたはMFのフォーカス設定をタッチ操作によって切り替えることのできるタッチアイコンを表示部28に表示する。待機中にはフォーカス設定はMFボタン77への押下によって切替えることができるが、動画の撮影中にはタッチにおいてもフォーカス設定の切り替えを受付可能になる。図5(a)のAF項目502(AFアイコン)はタッチ操作が行われたことに応じてMFモードへ切り換えるタッチアイコンである。また、図5(b)−1に示すMFアイコン503はMFモードであることを示している。MFモードにおいては動画の撮影中にバーアイコン504へのタッチ操作に応じてフォーカス位置の設定変更を行うことができる。
S320では、システム制御部50は、S305と同様に割当て項目を読み込む。
S321では、システム制御部50は、S320において読み込んだ項目のうち、スムースリング75に割り当たっている項目(スムースリング75への操作に応じて設定変更可能なように設定されている項目)があるか否かを判定する。スムースリング75に割り当たっている項目があると判定した場合は、S322へ進み、そうでない場合は、S326へ進む。
S322では、システム制御部50は、フォーカス設定がMFに設定されているか否かを判定する。MFに設定されていると判定した場合は、S323へ進み、そうでない場合は、S324へ進む。
S323では、MFゲージを表示し、MF項目にスムースリングアイコンを表示する。図5(b)のように、MF項目503にスムースリングアイコン409を表示する。
S324では、システム制御部50は、S321において判定したスムースリング75に割り当たっている項目が電子ダイヤルまたはコントローラーホイールにも割当たっているか否かを判定する。電子ダイヤルまたはコントローラーホイールにも割当たっていると判定した場合には、S325へ進み、そうでない場合は、S326へ進む。
S325では、システム制御部50は、スムースリング75に割当たっている項目に表示していた電子ダイヤルアイコンまたはコントローラーホイールアイコンを非表示にしてスムースリングアイコンを表示する。動画の撮影中には、静音部材であるスムースリング75を操作した方が、操作音の録音される可能性が低い、または録音される操作音が小さくなるので、スムースリングアイコンの表示優先度を上げる。また、電子ダイヤルアイコンまたはコントローラーホイールアイコンに替えて、スムースリングアイコンを表示することで、ユーザがスムースリング75を操作するように促す表示をする。
S326では、システム制御部50は、MFボタン77が押下されたか、S319において表示したAF項目502またはMF項目503(タッチアイコン)へのタッチ操作があったか否かを判定する。MFボタン77が押下された、またはタッチアイコン502または503がタッチされたと判定した場合には、S327へ進み、そうでない場合は、S328へ進む。
S327では、システム制御部50は、スムースリング75にMFを割当るのと、割当を解除するのとを切り替える。また、MFを割当てる場合にはスムースリングアイコン(リングアイコン)をMF項目に表示し、MFの割当てを解除する場合にはリングアイコンを非表示にする。MFに切り替えられた場合には、図5(b)のMF項目503を表示し、バーアイコン504を表示する。AFに切り替えられた場合には図5(a)のAF項目502を表示する。
S328〜S329は、S314〜S315と同様の処理であるが、動画撮影中であるので、図6に示す通り、操作部材アイコンの表示優先度が異なる。
S330では、システム制御部50は、下キー76b(AF/Drive)ボタンが押下されたか否かを判定する。下キー76bが押下されたと判定された場合は、S331へ進み、そうでない場合は、S332へ進む。
S331では、システム制御部50は、スムースリング75の割当てを切り替える。下キー76bの押下に応じて、スムースリングに図6(b)に示すようにTv、Av,露出補正、ISO、MF、無効の何れかの項目を割当てる。スムースリングに割当て可能な項目は、フォーカス設定とISO設定の設定内容に応じて異なる。図6(b)はスムースリング割当て切替えを行った場合に、割当てられる項目の順番を示したものであり、(b)−1はAFの場合、(b)−2はMFの場合を示している。フォーカス設定がAFの場合には、Tv、Av,露出補正、ISO、無効に割当て可能であり、MFの場合には、Tv、Av,露出補正、ISO、MF、無効の何れかの項目に割当て可能である。ただし、ISOがオートではない場合には露出補正に割当てることはできない。図6(b)に示すように、スムースリングを順々に各項目すると1つの項目にスムースリングと電子ダイヤルまたはコントローラーホイールも割当てられることがあるが、動画の撮影中なので、スムースリングアイコンが割り当てられた項目に表示される。
S332では、システム制御部50は、シャッターボタン61への押下により撮影が終了されたか否かを判定する。終了したと判定した場合は、S333へ進み、そうでない場合は、S309へ戻る。
S333では、システム制御部50は、終了処理を行う。終了処理は、撮影した動画の圧縮処理、サムネイルの作成等を行い、撮影日時と共に記録することである。
以上、説明した実施形態によれば、ユーザの動画の撮影中か待機中かにおいてそれぞれ適した操作部材で撮影を行いやすくなる。また、動画の撮影中には、静音部材であるスムースリング75で設定変更可能な項目を順に割当てることができるので、操作音が録音されにくくなる。待機中には、ユーザがシャッターボタン61を押下する手(片手で)容易に操作ができる位置にある操作部材(電子ダイヤルやコントローラーホイール)で操作が行えると、操作性が向上する。また、静音部材ではない操作に応じて音がする部材や、操作感のある部材で操作を行うと、設定操作を行う際には設定していることが分かりやすくなってよい。
なお、本実施形態では動画の撮影中(撮影及び記録)であるか、待機中であるかに応じてアイコンの表示優先度を変えることを説明したが、画像の撮影を伴わないボイスレコーダーのような音声記録でもよい。つまり、音声記録中であれば静音部材を示すアイコンの表示優先度を高くし、音声記録待機中であれば静音部材の表示優先度を低くし、静音部材よりも操作感のある操作部材を示すアイコンの表示優先度を高くするようにしてもよい。
また、ある項目に対して静音部材とそうでない部材との2個以上の操作部材が割り当てられている場合において、動画の待機中には2個以上の操作部材を示すアイコンを表示し、動画撮影中には静音部材だけを表示するようにしてもよい。
また、各操作部材を示すアイコンは、その機能(その項目の設定値の変更機能)を実行するための操作部材を示すガイドである。例えば、スムースリングアイコンがISO項目に表示されている場合には、スムースリング75はISOの設定値の変更機能を実行する操作部材であることを示している。
また、本実施形態では、動画の撮影中に音声が録音されてしまう可能性を低減させるために、ユーザに静音部材の使用を促すために静音部材の表示優先度を上げることを説明したが、音でなくてもブレ等が記録される可能性を低減させるためであってもよい。つまり、電子ダイヤル等の回転操作に応じて、振動が起こってしまうような部材であれば撮影中の動画にブレが記録される可能性がある。よって、動画の撮影中には電子ダイヤルではなくスムースリング75等の操作に応じて振動を与えにくいような操作部材をユーザに薦めるために、静音部材(操作感の小さい部材)を表示するようにしてもよい。
なお、表示制御装置の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明を表示制御装置に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず操作部材において設定変更を行う項目(機能)の表示を制御するような表示制御装置であれば適用可能である。すなわち、本発明は携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ファインダーを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー、録音機器などに適用可能である。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。