JP6436493B2 - 電力グリッドを介して信号を送信する及び/又は受信するための方法、装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

電力グリッドを介して信号を送信する及び/又は受信するための方法、装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電力グリッド内で信号を送信する及び/又は受信するための方法、装置及びコンピュータプログラムに関する。
背景
電力グリッドを介してデータを送信する及び/又は受信するための通信システムが知られている。電力グリッドを介してデータを送信することは、電力グリッドが送信媒体として既存のインフラストラクチャを使用するという理由で有利である。通信リンクを必要とする大部分の建物は、電力グリッドに既に接続されているので、ユーザは、何らかの追加のインフラストラクチャを必要とせずに通信リンクに接続してもよい。さらに、電力グリッドに既に接続しているユーザの数、及び電力グリッドに接続することが可能である点の数は多く、したがって、電力グリッドのインフラストラクチャは、柔軟性のあるネットワークを提供し、これを介して通信を確立することができる。
このような通信システムでは、変調された搬送波を含むデータ信号は、AC電力信号に重畳されることが典型的である。重畳されたデータ信号は、電力グリッドのグリッド周波数よりもはるかに高い周波数で変調されることが典型的である。例えば、kHzからMHzの周波数範囲のデータ信号は、公称50又は60Hzのグリッド周波数を有する主信号に重畳されることが可能である。
AC電力信号を搬送し、したがってデータ信号を搬送する従来の電力配線が、主周波数において効率的であるように設計されており、グリッド周波数よりも高い周波数を減衰させる傾向があるという理由で、電力グリッド内でデータを送信する及び/又は受信するためのこのような方法は、多くの場合に範囲を制限されている。さらに、変圧器などの電力グリッドのインフラストラクチャ内の他の構成要素も、主周波数で動作するように設計されており、その結果としてより高い周波数の信号を効率的には送信しない。したがって、このような電力グリッド構成要素を巡る経路を設けて、信号強度の損失及び/又はデータ信号の品質の低下を防止することが、通常必要である。これが、既存のインフラストラクチャを使用しようとしている通信システムにコスト及び複雑さを付け加えている。
検出することができる電源の基本周波数を変動させるシステムも、知られている。このようなシステムは、通常、公称周波数に変化をもたらすためにグリッドに電力を供給しているタービンの回転速度を制御している。いわゆる「スピニング(spinning)発電」の慣性のために、グリッドの公称周波数に対する変更は、(数10秒程度で)比較的緩慢である。さらに、周波数変動は、電力グリッドにおいては典型的である公称グリッド周波数からの背景変動(以降ノイズと呼ぶ)、これは通常、基本周波数が100mHz以上変動することを必要とする、とは容易に区別可能でなければならない。これは、グリッド管理者が指定された限度内に(典型的には公称グリッド周波数の数パーセント以内に)周波数を制御する義務を負わせられているために、利用可能な周波数状態の数を減少させ、これらの限度外になる状態は、負荷制限又は予備発電装置への接続などの、周波数安定化応答をトリガすることになる。
先行技術の問題のいくつかを少なくとも軽減することが、本発明の目的である。
概要
本発明の第1の態様によれば、受信側装置において、搬送信号内に符号化されており且つ電力グリッドの同期領域内に送信された情報を復号する方法が提供され、搬送信号がグリッド周波数にしたがって電力グリッド内を流れている電力の交流電流、又は交流電圧を含み、方法は、
受信側装置において、電力グリッド内を流れている電力の周波数に関係する特性を測定するステップと、
1つ又は複数の所定の符号パターンを示すデータにアクセスするステップと、
受信側装置において、測定した周波数特性の変調パターンの少なくとも一部分と1つ又は複数の所定の符号パターンのうちの少なくとも1つとの間の相関を決定する相関プロセスを実行するステップであって、変調パターンがグリッド周波数に重畳された周波数パターンを含む、ステップと、
決定した相関に基づいて搬送信号内の符号化された情報を復号するステップと
を含む。
いくつかの実施形態では、受信側装置は、1つ又は複数の所定の符号パターンを記憶するデータストアを備えており、方法は、データストアにアクセスして、1つ又は複数の所定の符号パターンにアクセスするステップを含む。
いくつかの実施形態では、受信側装置は、1つ又は複数の識別子を記憶するデータストアを備えており、前記変調パターンは、受信側装置又は受信側装置のグループの識別子を含み、方法は、変調パターンに含まれる識別子が、データストアに記憶されている1つ又は複数の識別子のうちの1つ又は複数に対応するかどうかを決定するステップと、決定に基づいて受信した信号を処理するステップとを含む。
いくつかの実施形態では、復号するステップは、信号に含まれる識別子がデータストアに記憶されている1つ又は複数の識別子のうちの1つ又は複数に対応すると決定したことに応答して信号からデータを抽出するサブステップを含む。
いくつかの実施形態では、受信側装置は、1つ又は複数の予め決められた処置を示すデータを含むデータストアを備えており、方法は、変調パターンに含まれる識別子がデータストアに記憶されている1つ又は複数の識別子のうちの1つ又は複数に対応すると決定したことに応答して前記1つ又は複数の予め決められた処置を実行するステップを含む。
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の予め決められた処置は、受信側装置の設定を変えるステップと、受信側装置に関係する電力装置の設定を変えるステップと、受信側装置上でプログラムを実行するステップと、受信側装置上のプログラムを停止するステップと、受信側装置のデータストアにデータを記憶するステップと、のうちの1つ又は複数を含む。
いくつかの実施形態では、変調パターンは、タイミング情報及びタイミング情報とは異なるさらなる情報を含み、方法は、タイミング情報に基づいてさらなる情報を処理するステップを含む。変調パターンは、位相シフトキーを含んでもよく、方法は、位相シフトキーに基づいて変調パターンからタイミング情報を抽出するステップを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、方法は、受信側装置において、所与の開始点から経過したグリッド内の電力流の周期の数をモニタするステップと、前記モニタするステップに基づいて相関プロセスに関するタイミング情報を決定するステップとを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、所定のスケジュールにしたがって相関プロセスを実行するステップであって、スケジュールが、所与の開始点から経過した電力流の周期の数に基づいて相関プロセスの実行のタイミングを特定する、ステップを含む。
いくつかの実施形態では、変調パターンは、所与の開始点から経過した前記電力流の周期の数を示す情報を含む。
いくつかの実施形態では、相関プロセスは、フィルタ処理するプロセスを含む。
いくつかの実施形態では、相関プロセスは、1つ又は複数の所定の符号パターンの時間ベースと変調パターンの時間ベースとを相関させるステップを含む。
いくつかの実施形態では、相関プロセスは、1つ又は複数の所定の符号パターンのビットパターンと変調パターンのビットパターンとを相関させるステップを含む。
いくつかの実施形態では、相関プロセスは、複数の送信側装置によって送信されたデータを抽出するステップと、複数の送信側装置のうちのどの装置から抽出されたデータが送信されたかを決定するステップとを含む。
いくつかの実施形態では、複数の送信側装置のうちの異なる装置によって送信されたデータは、異なる時間に受信側装置において受信される。
いくつかの実施形態では、方法は、複数の送信側装置の識別子を記憶しているデータベースを維持するステップと、複数の送信側装置の前記記憶されている識別子と変調パターンから抽出された識別データとを比較するステップとを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、
データが、予め決められた時間フレーム内に複数の送信側装置のうちの2つ以上から受信されていることを決定するステップと、
前記2つ以上の送信側装置の各々に要求を送信して、データが前記時間フレーム内に前記2つ以上の受信側装置から受信されていると決定したことに応答して前記データを再送信するステップと
を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、データが複数の送信側装置のうちの所与の送信側装置から受信されていると決定したことに応答して所与の送信側装置へ確認応答を送信するステップを含む。
いくつかの実施形態では、受信側装置は、電力グリッドとは異なるさらなる通信媒体を介して通信を受信するための通信インターフェースを備えており、方法は、前記情報を復号したことに応答してさらなる通信媒体を介してさらなる装置と通信を始めるステップを含む。
いくつかの実施形態では、受信側装置は、電力グリッドとは異なるさらなる通信媒体を介した通信のための通信インターフェースを備えており、方法は、
通信を介してさらなる装置へ要求メッセージを送って、さらなる装置と通信を始めるステップであって、これによって前記さらなる装置は、前記変調パターンを伝えて、受信側装置による復号するステップのための前記情報を符号化する、ステップと、
受信側装置が復号された情報に基づいて通信媒体を介してさらなる装置と通信するステップと
を含む。
いくつかの実施形態では、変調パターンは、さらなる通信媒体を介して通信を始めるためにさらなる装置に受信側装置を認証させるための認証データ含む。
いくつかの実施形態では、方法は、受信側装置からさらなる装置へ認証データを送信して、さらなる通信媒体を介して通信を始めるステップを含む。
いくつかの実施形態では、変調パターンは、さらなる通信媒体を介してさらなる装置からデータを受信するように受信側装置を構成するための構成データを含む。
いくつかの実施形態では、さらなる通信媒体は、インターネットプロトコル(IP)に基づく通信媒体である。
いくつかの実施形態では、グリッド周波数は、ランダムなノイズゆらぎにさらされ、その結果、グリッド周波数は、周波数範囲内で時間とともに変動しており、変調パターンは、前記周波数範囲よりも小さいグリッド周波数に関する周波数変動を有する。
本発明の第2の態様によれば、搬送信号内に符号化されており且つ電力グリッドの同期領域内に送信された情報を復号するための受信側装置が提供され、搬送信号がグリッド周波数にしたがって電力グリッド内を流れている電力の交流電流、又は交流電圧を含み、受信機は、
電力グリッド内を流れている電力の周波数に関係する特性を測定するように構成された測定する手段と、
1つ又は複数の所定の符号パターンを示すデータを記憶するように構成されたデータストアへのアクセス部と、
測定した周波数特性の変調パターンの少なくとも一部分と1つ又は複数の所定の符号パターンのうちの少なくとも1つとの間の相関を決定する相関プロセスを実行し、変調パターンがグリッド周波数に重畳された周波数パターンを含み、決定した相関に基づいて搬送信号内の符号化された情報を復号するように構成された処理手段と
を備えている。
第2の態様の受信側装置は、これらの第1の態様のいずれかに対応している特徴を提供するように構成されてもよい。
本発明の第3の態様によれば、電力グリッドの同期領域内に情報を送信する方法が提供され、電力グリッドが、電力装置と電気グリッドとの間のそれぞれ1つ又は複数の接続を介して電力グリッドへ電流を供給するように及び/又は電力グリッドからの電流を消費するように構成された1つ又は複数の電力装置を備えており、電気がグリッド周波数にしたがって電力グリッド内を流れており、方法は、
1つ又は複数の接続部のところの変調する装置を使用して、送信されるべき情報を表している制御パターンにしたがって電力グリッドと1つ又は複数の電力装置との間の電力の流れを変調するステップと、
変調がグリッド周波数に重畳される変調パターンをもたらして、符号化された前記情報を有する搬送信号を提供するステップと
を含む。
いくつかの実施形態では、電力装置の分散されたグループの各々は、電力グリッドに接続されており、方法は、複数の電力装置による電力の消費及び/又は供給が1つ又は複数の受信側装置によって検出可能である集合的な搬送信号を与えるために調整されるように、制御パターンにしたがって複数の電力装置の各々への及び/又は各々からの電力流を変調するステップを含む。
制御パターンにしたがって複数の電力装置の各々への及び/又はからの電力流を変調することによって、集合的な周波数変調された信号は、1つ又は複数の受信側装置によって検出可能である比較的小さな(低出力)電力装置への/からの変調された電力流を使用して生成されることが可能である。これは、半導体ベースのスイッチなどの、比較的安価なスイッチング装置を使用して周波数変調された信号が生成されることを可能にしている。
いくつかの実施形態では、方法は、電力グリッドを介して送信されるはずである情報を示すデータを生成するように構成されたコントローラから、送信されるべき第1の情報を示す第1のデータを受信するステップと、受信した第1のデータに基づいて制御パターンを生成するステップとを含む。
いくつかの実施形態では、コントローラからのデータは、外部通信ネットワークを介して受信されている。
いくつかの実施形態では、方法は、前記1つ又は複数の受信側装置に対応している1つ又は複数の識別子を搬送信号に含ませるステップを含む。
いくつかの実施形態では、制御パターンは、スイッチを制御するための制御信号のシーケンスを表しており、スイッチが、制御信号にしたがって電力装置への及び/又はからの電力流をオン又はオフにするように構成されており、方法は、制御信号のシーケンスにしたがってスイッチを制御するステップを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、電力ユニットへの及び/又はからの電力流を変調する減衰器を制御するステップを含む。
いくつかの実施形態では、電力流の変調は、無効電力流を変調するステップを含む。
いくつかの実施形態では、制御パターンは、データのビットパターンを規定しており、搬送信号は、ディジタル信号を含む。
いくつかの実施形態では、搬送信号は、アナログ信号を含む。
いくつかの実施形態では、搬送信号は、情報が送信されるべき特定の受信側装置に関する識別データを含む。
いくつかの実施形態では、識別データは、前記装置及び前記特定の受信機に対して利用可能であるに過ぎない。
いくつかの実施形態では、識別データは、複数の識別子タイプを含み、各識別子タイプが受信側装置の異なる特質に関係している。
いくつかの実施形態では、複数の識別子タイプは、地理的な位置、装置動作特性、所有者グループ、ネットワークアドレス、ネットワークアドレス範囲、電話市外局番、及び電話番号のうちの1つ又は複数を含む。
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の電力装置の各々は、電力グリッド用の非スピニング発電を行っている。
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の電力装置の各々は、電力消費型装置である。
いくつかの実施形態では、グリッド周波数は、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、グリッド周波数は、周波数範囲内で時間とともに変動しており、方法は、電力グリッドと1つ又は複数の電力装置との間の電力流を変調して、前記周波数範囲よりも小さいグリッド周波数に対する周波数変動を有する変調パターンを提供するステップを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、複数の電力装置のうちの第2の電力装置と電力グリッドとの間の電力流の流れを変調するステップに対して異なる時間において複数の電力装置のうちの第1の電力装置と電力グリッドとの間の電力の流れを変調するステップを含む。
発明の第4の態様によれば、電力グリッドの同期領域内に情報を送信する方法が提供され、電力グリッドが電力グリッドからの電力を消費するように構成された複数の分散された電力装置に接続されており、電気がグリッド周波数にしたがって電力グリッド内を流れており、方法は、
送信されるべき情報を表している制御パターンにしたがって分散された電力装置への電力流を変調するステップと、
これによってグリッド周波数を変調して、前記電力グリッド内の周波数変調された信号を検出するように構成された1つ又は複数の受信側装置のところでの受信のための前記情報に対応している周波数変調された信号を提供するステップと
を含む。
発明の第5の態様によれば、電力グリッドの同期領域内に情報を送信する方法が提供され、電力グリッドが電力グリッド用の非スピニング電力発電を行うように及び/又は電力グリッドからの電力を消費するように構成された1つ又は複数の電力装置を含み、電気がグリッド周波数にしたがって電力グリッド内を流れており、方法は、
送信されるべき情報を表している制御パターンにしたがって1つ又は複数の電力装置への及び/又はからの電力流を変調するステップと、
これによってグリッド周波数を変調して、前記電力グリッド内の周波数変調された信号を検出するように構成された1つ又は複数の受信側装置のところでの受信のための前記情報に対応している周波数変調された信号を提供するステップと
を含む。
本発明の第6の態様によれば、電力グリッドの同期領域内に情報を送信する際の使用のための装置が提供され、電力グリッドが、電力装置と電気グリッドとの間のそれぞれ1つ又は複数の接続を介して電力グリッドへの電流を供給するように及び/又は電力グリッドからの電流を消費するように構成された1つ又は複数の電力装置を備えており、電気がグリッド周波数にしたがって電力グリッド内を流れており、装置は、
電力グリッドの前記同期領域に接続された受信機へ送信されるはずである情報に対応しているデータを受信するように構成された通信インターフェースと、
受信したデータに基づいて、送信されるはずである情報に対応している制御信号のシーケンスを生成するように構成されたプロセッサと、
生成された制御信号のシーケンスに基づいて、電力グリッドと1つ又は複数の電力装置との間の電力の流れを変調するように構成された1つ又は複数の接続部のところの電力流変調器であって、変調が、グリッド周波数に重畳される変調パターンをもたらして、符号化された前記情報を有する搬送信号を提供している、電力流変調器と
を備える。
第6の態様の装置は、第3の態様の特徴のいずれかに対応している特徴を提供するように構成されてもよい。
グリッド周波数の変調を介して情報を送信する及び/又は受信することは、電力グリッドの同期領域内に情報が容易に送信されることを可能にする。例えば、情報は、1つ又は複数の変圧器を介して送信されてもよい。
発明のさらなる特徴及び長所は、単に例として与えられ、添付されている図面を参照して行われる、発明の好ましい実施形態の下記の説明から明らかになるであろう。
本発明が実装されることが可能である同期型電力グリッドを図説している模式図である。 本発明の実施形態による送信機を図説している模式図である。 本発明の実施形態による受信機を図説している模式図である。 電力グリッド内の発電/消費バランスとグリッド周波数との間の関係を示すグラフである。 電力グリッド内の変調された発電/消費バランスと得られるグリッド周波数変調との間の関係を示すグラフである。 電力装置への/からの電力流がどのように変調されることが可能であるかを示すグラフである。 コントローラを図説している模式図である。 受信機と受信するデータを同期させる例示的な方法を示す流れ図である。 例示的な同期化パイロット信号を示す図である。 例示的なデータフレームを示す図である。 情報の送信のための例示的なビット拡散を図説している図である。
詳細な説明
図1は、本発明の実施形態が実装されることが可能な例示的な電力グリッド100を示す。電力グリッド100は、送電グリッド102及び配電グリッド104を備えている。
送電グリッド102は、発電機106に接続されており、発電機は、例えば、原子力発電所又はガス火力発電所であってもよく、送電グリッドは、発電機から配電グリッド104へ架空電力配線などの電力配線を介して非常に高電圧(典型的には、数100kV程度)で大量の電気エネルギーを送電している。
送電グリッド102は、変圧器108を介して配電グリッド104に連結されており、変圧器108は、配電グリッド104内での配電のために、給電をより低い電圧(典型的には50kV程度)に変換している。
配電グリッド104は、さらに低い電圧に変換するためのさらなる変圧器を備えている変電所110を介してローカルネットワークに接続されており、ローカルネットワークは、電力グリッド100に接続された電力消費型装置に電力を供給している。ローカルネットワークは、都市ネットワーク112などの、家庭消費者のネットワークを含んでもよく、このネットワークは、数kW程度の比較的少量の電力を引き出す住宅構内113の家庭電気製品に電力を供給している。ローカルネットワークは、工場114などの産業用構内を含んでもよく、そこでは、産業用構内において動作している大きな電気機器が、数kW〜MW程度の大量の電力を引き出している。ローカルネットワークは、電力グリッドに電力を提供する風力発電所116などのより小さな発電機のネットワークを含んでもよい。
簡略のために、1つの送電グリッド102及び1つの配電グリッド104だけが図1に示されているが、実際には、典型的な送電グリッド102は、多数の配電グリッド104に電力を供給しており、1つの送電グリッド102は、1つ又は複数の他の送電グリッド102に相互接続されてもよい。
電力は、交流(AC)として電力グリッド100を流れ、交流は、グリッド周波数と呼ばれることがあるシステム周波数で流れている(典型的には、グリッド周波数は、国によって公称50又は60Hzである)。電力グリッド100は、周波数がグリッドの各点において実質的に同じであるように、同期した周波数で動作している。
グリッド周波数は、グリッド内の供給と消費との間のバランスでの通常変動(すなわち、需要の突然の予期せぬ増加又は発電能力の喪失に起因しない変動)のために、通常、時間とともに公称グリッド周波数に対して変動している。グリッド周波数の通常変動は、グリッド周波数がある期間にわたって観測されるときに、公称グリッド周波数に対するノイズのように見えている。所与の同期型グリッドにおける通常変動(以降、ノイズと呼ばれる)の大きさは、その同期型グリッドに蓄えられた位置エネルギー(すなわち、グリッドに接続された電力装置の慣性)に依存する周波数の範囲であり、これは、例えば、ある期間にわたってグリッド周波数の一連の測定を行うことによって所与の同期型グリッドに対して決定されてもよい。より大きな慣性(すなわち、比較的大きな量のスピニング発電)を有するグリッドは、より安定であり、したがってノイズが少ない傾向があり、一方で、より小さな慣性(すなわち、比較的小さな量のスピニング発電)を有するグリッドは、より不安定であり、したがってよりノイズが多い傾向がある。大部分の電力グリッドに関して、ノイズのレベルは、典型的には10〜200mHzの範囲である。
電力グリッド100は、電力グリッド100と他の電力グリッドとの間の直流(DC)接続を提供する1つ又は複数のDC相互配線117を含んでもよい。典型的には、DC相互配線117は、電力グリッド100の送電グリッド102に接続している。DC相互配線117は、様々な電力グリッド間にDCリンクを提供しており、その結果、電力グリッド100は、他の電力グリッドのグリッド周波数の変化によっては影響を受けない所与の、同期したグリッド周波数で動作する領域を画定している。例えば、英国送電グリッドは、DC相互配線を介してヨーロッパ大陸の同期型グリッドに接続されている。
電力グリッド100は、情報の送信の際の使用のために1つ又は複数の装置(以降、「送信機」118と呼ばれる)も含む。情報の送信、以降データ送信と呼ばれる、は、ディジタル若しくはアナログデータ及び/又は他のタイプの情報の送信であり得る。各送信機118は、電力装置119(これは、電力グリッド100からの電力を消費する若しくは電力グリッドに電力を提供してもよい)又は電力装置のグループに関係付けられており、電力装置119(又は装置119のグループ)と電力グリッド100との間の接続部のところに置かれている。各送信機118は、電力装置119(又は電力装置119のグループ)と電力グリッド100との間の電力の流れを変調するように構成されている。送信機118は、電力装置119に別々に設けられる及び/又は据え付けられてもよい。電力装置119は、発電機106、住宅構内113若しくは産業用構内114の電気機器、及び/又は風力タービン116若しくはソーラーパネルなどの小規模発電機を含んでもよい。
1つ又は複数の送信機118は、配電グリッド104内の電力装置119に、又は送電グリッド102内に、又は電力グリッド100の任意の他の場所に置かれてもよい。送信機118は、電力グリッド100内にデータを送信するために電力装置119とともに動作している。単純化のために、7つの送信機118だけが図1に示されているが、実際には、電力グリッド100は、送信機118が関係している電力装置119の能力に依存して、数百又は数千のこのような装置を備えることができることが、理解されるであろう。
送信機118が(産業用構内における電力装置などの)大きな能力の電力装置119と関係付けられている場合には、少数の送信機118があり得るに過ぎない。いくつかの実施形態では、1つの送信機118だけがあってもよい。
送信機118は、比較的多数の小さな能力の電力装置119(各々が数Wから数十kWを供給する)の間に分散されてもよく、その結果、各電力装置119の送信に対する寄与は小さいが、組み合わせた送信信号は同じ強度を有する。送信機118の分散は、小さな負荷のスイッチングが、高価な電力スイッチング装置を必要とせずに実行できるという利点を有し(スイッチングは、例えば、半導体に基づくスイッチを用いて代わりに実行されることが可能である)、小さな負荷のスイッチングは、例えば、グリッド管理者が配電グリッド104内の供給電圧を維持するように義務を負わせられている取り決められた限度内である、ローカルグリッド環境への比較的小さな大きさの電圧ノイズを導入するに過ぎない。
電力グリッド100を介してデータを送信するために必要な全体の変調した負荷は、下記に説明するように情報を送信するために使用される特定のコーディング方式に依存していることが典型的である。異なるコーディング方式は、受信機120において異なる大きさの利得をもたらし、これゆえ、変調のために必要な電力は、WからMWまでの範囲に及ぶことがある。
接続点のところの送信機118は、送信されようとしている情報によって規定されたパターンにしたがってそれぞれの関係する電力装置119と電力グリッド100との間の電力の流れを各々変調している。1つ又は複数の送信機118の各々は、他の送信機118の各々と同期されており、制御パターンにしたがって電力流を変調するように構成されており、その結果、送信機118は、電力グリッド100内の電力流を一括変調させている。すなわち、送信機118は、電力グリッド100内の電力バランスの変調された変化を一括して引き起こしており、電力バランスの変化は、関係付けられた送信機118を有する電力装置119の各々への/からの変調された電力流の組み合わせた効果である。
接続部のところで電力装置119と電力グリッド100との間を流れている電力を変調することは、電力出力を変えること又は、例えば、大きな慣性を有するタービンの周波数を直接変えることによるよりはむしろ、電力流がはるかに大きなレートで変調されることを可能にしている。これは、変調パターンが、図4a及び図4bを参照して下記に説明するように、より高いレートの変調でグリッド周波数に重畳されることを可能にしており、これは順に、より高いデータ送信レートを可能にしている。
送信機118は、関係付けられた電力装置119への及び/又はからの無効電力流を変調するように構成されてもよい。例えば、送信機188は、関係付けられた電力装置119の無効電力寄与を修正するためのインバータを含んでもよい。電力装置の無効電力寄与を変調することは、利用可能な有効電力の対応する変調をともなう電力グリッド100の効率のローカル変調を引き起こしている。順に、これは、上に説明したように、グリッド周波数の変調を引き起こしているグリッドバランスの変調を引き起こしている。
ある種の実施形態では、送信機118は、有効電力だけ、無効電力だけ、又は有効電力及び無効電力の両者を変調するように構成されてもよい。
図2は、電力グリッド100内にデータを送信するための送信機118の例示的な配置を示す。送信機118は、電力グリッド100内にデータを送信するために1つ又は複数の電力装置119とともに動作しており、クロック202、データストア204、ネットワークインターフェース206、プロセッサ208、及び変調器210を備えている。
送信機118は、コントローラ122からデータを受信するように構成されている。コントローラは、電力グリッド100に直接接続されないことがあるが、代わりにデータは、ネットワークインターフェース206を介して受信されてもよい。ネットワークインターフェース206は、固定又はワイアレス通信ネットワークを介して情報を受信するように構成されており、ワイアレス通信ネットワークは、移動体通信用グローバルシステム(GSM[登録商標])、ユニバーサル移動体電気通信システム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、固定式ワイアレスアクセス(IEEE802.16WiMaxなど)、及びワイアレスネットワーキング(IEEE802.11WiFiなど)のうちの1つ又は複数を含んでもよい。
ネットワークインターフェース206を介して受信した情報は、データストア204に記憶されてもよい。データストア204に記憶された情報は、送信機118によって送信されるはずであるデータの表示(本明細書では「符号」と呼ばれる)を含んでもよい。符号は、予め決められた制御パターンにしたがって変調器210を制御するための制御信号を表すことができる。
プロセッサ208は、データストア204から送信されるはずであるデータを検索するように、及び変調器210を制御するための制御信号を生成するように構成されている。プロセッサ208は、データストア204にアクセスして、符号を検索して、そして符号に基づいて、制御信号を生成して、変調器210へこれらの制御信号を送って、電力装置119への/からの電力流を制御している。制御信号は、電力グリッド100において送信されようとしているデータのビットパターンの形式であり得る。符号は、通常、クロック202を参照して与えられた制御信号の時間変化するパターンを規定する。クロック202は、電力グリッド100に接続された送信機118の各々がそれぞれ他の送信機118と同期されるように、他の送信機118のクロックと同期されてもよい。これが、同時に各送信機において始められるべきデータの送信を可能にしている。クロック204の同期化は、図8及び図9を参照して下記に説明されるように、ネットワークインターフェース206を介して受信した同期信号に基づいて実行されてもよい。
送信機118の各々は、電力グリッド100を流れている交流の周期を計数するため、プロセッサ208によって実装され得るカウンタを含んでもよい。周期は、時間で規定された事象又は点に関連して規定されるサイクル番号によって特定されてもよい。例えば、サイクル番号は、時間で規定された事象又は点から経過している交流の周期の数と対応してもよい。同じ時間ベースにしたがって動作している受信機120がデータを受信することを期待するサイクル番号で、送信機118がデータを送信してもよいように、送信機118によるデータ送信は、送信機118及び受信機120に知られている所定のサイクル番号で実行されてもよい、すなわち、送信機118及び受信機120は、同期されている。
変調器210は、プロセッサ208によって生成された制御信号に応じて、電力装置119と電力グリッド100との間の電力流を変調するように構成されている。変調器210は、変調されるべき電力装置119への/からの電力流を可能にしている電力グリッド100及び/又はいずれかの電気的若しくは電子的手段に/から電力装置119を接続する/接続を切るためのスイッチを備えることができる。例えば、電力装置119は、変調中に完全にオフにされる必要がなくてもよいが、代わりに電力消費及び/又は供給の設定点の間で変調されてもよい。変調器210は、電力装置119(例えば、電気自動車及び/若しくは他の電気装置用のインバータに基づく充電装置、熱起電力発電機用のグリッド−タイインバータ、熱電併給(CHP(Combined Heat and Power))発電機、又は風力発電機)による電力消費/供給を変えるための減衰器又は何らかの他の手段であり得る。
データストア204に記憶された制御信号のパターンにしたがって、電力装置119と電力グリッド100との間を流れている電力を変調する際に、変調器210は、変調パターンを符号化し、電力グリッド100をわたる送信のためにグリッド周波数にその変調パターンを重畳することができる。グリッド周波数は、これによって、ここで符号化され且つ変調パターンによって規定された情報用の搬送信号として機能している。
変調器210は、(再び、周波数は各電力グリッドの性質に依存するが)典型的には10Hzに至るまでの周波数で電力装置119への/からの電力流を変調するように通常構成されている。いくつかの実施形態では、電力装置119への及び/又はからの電力流は、予め決められたグリッド周波数の半分未満の周波数で変調されている。いくつかの実施形態では、電力流は、予め決められたグリッド周波数の4分の1未満の周波数で変調されている。いくつかの実施形態では、電力流は、予め決められたグリッド周波数の10分の1未満の周波数で変調されている。例えば、変調器210は、ほぼ1Hzのレートで電力流を変調するように構成されてもよい。
この周波数範囲で、適度に高い負荷のスイッチングが可能である。変調器210がグリッド周波数よりも低い周波数で電力装置119への/からの電力流を変調するという理由で、変調された信号は、変調されていないAC電力が抑制されるべきもの以上には電力グリッド100のインフラストラクチャによって抑制されていない。これが、変圧器108、110などの装置の周りに追加の経路を設ける必要性を取り除いている。
送信機118が、電力装置119とは別であるように図2には示されているが、いくつかの実施形態では、送信機118が、電力装置119に統合されてもよいことが理解されるであろう。
符号が送信機118のデータストア204に記憶されるように上では説明されているが、いくつかの実施形態では、符号は、遠くに(例えば、コントローラ122のところに)記憶され、必要なときに送信機118によってアクセスされてもよいことに留意すべきである。例えば、符号は、送信機118に送信されてもよく、その場合には、符号は送信機118のところに記憶されなくてもよい、又は一時的なデータストアにだけ記憶されてもよい。
図4a及び図4bを参照して下記に説明するように、変調された電力流は、所与の同期型電力グリッド100全体を通して同じであるグリッド周波数の対応する変調を引き起こしている。グリッド周波数のこの変調は、電力グリッドの動作中に電力グリッド100において典型的に生じる変動に対して非常に小さいことが典型的であり(すなわち、変調の大きさは、グリッドノイズの大きさよりも小さい)、その規模は上に説明されている、例えば、グリッド周波数の変調は、μHzから数mHzに至るまでの範囲内であってもよい。いくつかの実施形態では、グリッド周波数の変調は、10mHz未満、1mHz未満、500μHz未満、又は100μHz未満であってもよい。
グリッド周波数が電力グリッド100の全体を通して同じであるので、変調された周波数は、電力グリッド100の全体を通してやはり同じであり、そのため、変調されたグリッド周波数を検出することができる受信側装置(以降、受信機120と呼ばれる)は、受信機がグリッド100に接続されることが可能な任意の点においてデータ信号を受信することができる。
図3は、搬送信号に符号化され且つ電力グリッド100内に送信された情報を復号するように構成された例示的な受信機120を図説している図である。受信機120は、検出器302、データストア304、プロセッサ306、入力−出力(I/O)インターフェース308、及びクロック310を備えている。
検出器302は、十分な精度でグリッド周波数に関係する特徴を検出する又は測定することができる任意の装置であり得る。
いくつかの実施形態では、グリッド周波数に関係する期間が、グリッド周波数の特性尺度として使用されている。例えば、電圧が0Vを横切る時刻間の期間である半周期の測定は、グリッド周波数に関係する特性として使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、半周期(又は全周期)の完了にかかる時間の逆数に対応する実際の瞬間グリッド周波数が、決定されてもよい。周波数データは、信号周波数の知られており所望の範囲の外側の周波数成分を除去するために等化され、ディジタル的にフィルタ処理されてもよい。例えば、グリッド周波数に対応する周波数成分及び/又はノイズに関する周波数成分が、除去されてもよい。
検出器302は、グリッド周波数よりも高い周波数で電圧をサンプリングするように構成された電圧検出器、及びサンプリングした電圧をディジタル電圧信号に変換するように構成されたアナログ−ディジタル変換器を備えることができる。例えば、電圧検出器は、周期当たり1000回電圧をサンプリングするように構成されてもよい。ディジタル電圧信号は、次いで、電圧が0Vを横切る時刻を高精度で(μsからmsの範囲内で)決定するために処理されてもよい。
検出器302は、グリッド周波数よりも高い周波数で電流をサンプリングするように構成された電流検出器、及びサンプリングした電流をディジタル電流信号に変換するように構成されたアナログ−ディジタル変換器を備えることができ、ディジタル電流信号は、次いで、電流が0Vを横切る時刻を高精度で(μsからmsの範囲内で)決定するために処理されてもよい。
検出器302は、電圧検出器及び電流検出器の両方を備えることができる。電圧及び電流の両方が0Vを横切る時刻を測定することは、受信機120が電圧及び電流の相対的な位相の変化を決定することを可能にし、これによって、受信機120がグリッド内の無効電力の変化を補償することを可能にする。これは順に、周波数(又は周波数に関係する特性)のより正確な測定を可能にする。
周波数を決定する例示的な方法は、高いレートで(例えば、40kHzのレートで)交流電圧をサンプリングすることを含む。トリガレベルは、サイン波電圧波形がほぼ直線であるレベルのところに選択される。これは、典型的には0Vよりも大きく、例えば、5Vと50Vとの間であってもよい。2つの連続するサイン波周期間の時間は、交流電圧がトリガレベルに達する連続する時刻間の違いに基づいて決定される。これは、複数回(例えば、数千回)繰り返され、平均時間が、次いで決定される。平均時間の値は、次いで逆数を求められて、周波数を決定する。
データストア304は、受信機が受信する可能性が高い変調パターンに関係する1つ又は複数の所定の符号パターンを示すデータを記憶してもよい。プロセッサ306は、測定した周波数特性からの情報の抽出又はデコーディングを助けるために記憶したデータパターンフォーマットを使用してもよい。
例えば、プロセッサは、(グリッド周波数に重畳された)変調パターンの一部分と記憶した所定の符号パターンのうちの1つとの間の相関を決定する相関プロセスを実行するように構成されてもよい。或いは、受信機120は、相関プロセスを実行するように構成された専用の相関器を含んでもよい。相関プロセスは、例えば、測定した周波数特性が記憶された所定の符号パターンに対応する変調パターンを含む確率を決定するステップを含んでもよい。測定した周波数信号に符号化された情報は、次いで、決定した相関に基づいて復号されてもよい。これは、変調の大きさ(これは、上に説明したように、μHzから数mHzに至るまでの範囲内であり得る)が測定したグリッド周波数内のノイズのレベル(これは典型的には10〜200mHzの範囲であるが、これらの典型値は同期型グリッド間でそして時間経過とともに所与の同期型グリッド内で著しく変動する)よりも小さいときでさえ、情報が復号されることを可能にする。さらに、グリッド内のノイズ(すなわち、グリッド周波数の通常変動)に対してこのようにわずかにだけ周波数を変調させること、及びグリッド管理者によって取り決められた限度は、周波数が、周波数安定化応答をトリガせずに及び/又はグリッドの通常動作を中断させずに変調され得る多数の区別可能な状態を使用することの可能性を提供している。
所定の符号パターンが受信機120のデータストア304に記憶されているとして上に説明しているが、いくつかの実施形態では、所定の符号パターンは、遠くに(例えば、コントローラ122のところに)記憶され、必要なときに受信機120によりアクセスされてもよい。例えば、所定の符号パターンは、受信機120に送信されてもよく、この場合には、所定の符号パターンは、受信機120において記憶されなくてもよい、又は一時的なデータストアにだけ記憶されてもよい。
データストア304は、電力グリッド100に送信されている復号された情報を記憶するために使用されてもよい。さらに、データストア304は、識別子を記憶してもよく、識別子は、受信機120を識別する又は受信機120のアドレス指定するために使用されてもよい。識別子は、送信機118によって変調パターンにやはり含まれてもよい。プロセッサ306は、変調パターンに含まれる識別情報とデータストア304に記憶されている識別子とを比較することによって、送信が受信機120に関係するかどうかを受信した送信内の情報から決定してもよい。受信したデータが受信機120用であるとプロセッサ306が決定する場合には、プロセッサ306は、次いで、復号した情報を処理し記憶し続けることができる。
データストア304は、受信機120が割り当てられるグループを識別する1つ又は複数の他の識別子を記憶してもよい。特定のグループによる受信を目的とする送信は、これらのグループに関係付けられた識別子を含んでもよく、受信機が送信を受信すべきであるかどうかをグループ内の受信機120が決定することを可能にしてもよい。これは、送信された識別子と受信機120のデータストア304に記憶された1つ又は複数の識別子との間の対応を決定することによって実現されてもよい。
いくつかの実施形態では、グループは、異なる地理的領域に対して規定されてもよい。ある地理的領域に対応している各グループは、所与の地理的領域内のより小さな領域に関する小グループに分割されてもよい。例えば、グループは、特定の国のすべての受信機に対して規定されてもよく、小グループは、その国の各地域に対して規定されてもよい。国の特定の地域内の受信機120は、それらの特定の場所(すなわち、それらの国及び地域)に対応するグループ及び小グループに関係する識別子を記憶してもよく、その結果、データは、特定の国又は地域内のすべての受信機120へ宛てられてもよい。
受信機120は、他の特質又は基準に基づいてグループ及び小グループに割り当てられてもよく、例えば、受信機120は、受信機が関係付けられている電力装置119の特性に基づいてグループ及び小グループに割り当てられてもよい。これらの特性は、例えば、限定しないが、電力装置119が電力消費型装置であるか又は電力生成型装置であるかどうか、その電力装置119にエネルギーを供給しているエネルギー供給者、電力装置104がその配電ネットワーク104に接続されている電気ネットワーク管理者、及び電力装置119の製造元に基づいてもよい。
グループは、複数のレベルの小グループに分割されてもよく、その結果、各小グループはさらなる小グループに分割される。受信機120は、小区分の各レベルの1つ又は複数の小グループに割り当てられてもよい。
受信機120が割り当てられるグループ及び小グループに関係付けられた識別子の各々は、グループ及び小グループに対する構成員資格についての受信機120の適合性に対する変化を反映するように絶えず変更されてもよく、このような変更は、例えば、下記に説明されるコントローラ122によって決定されてもよい。識別子に対する更新は、送信機118によって受信機120へ送信されてもよい。
データストア304は、受信機120が実行するはずである1つ又は複数の予め決められた処置を指示するデータを記憶してもよい。例えば、1つ又は複数の予め決められた処置は、受信機120の設定を変えること、受信側装置に関係付けられた電力装置の設定を変えること(例えば、関係付けられた電力装置をオン若しくはオフにスイッチングすること、又はその電力消費若しくは発電を減少させること若しくは増加させること)、受信側装置でプログラムを実行すること、受信側装置のプログラムを停止させること、及び受信側装置のレジスタにデータを記憶すること、のうちの1つ又は複数を含んでもよい。
受信機120は、コントローラ122又は電力グリッド100内のいずれかの他の場所のエンティティによって検出される及び/又は測定されてもよく、電力グリッド100内で変調した信号を生成するために、電力装置119への及び/又はからの電力流の変調を始めることを促すことができる。信号は、電力流として、又は本明細書において説明するような周波数変調として検出される(又は測定される)ことが可能である。
受信機120によって伝えられた信号は、受信機120に割り当てられており、データストア304に記憶された知られた符号にしたがって変調されてもよい。符号は、信号を受信するように構成された電力グリッド100内のエンティティのところにもやはり記憶されてもよく、このエンティティは、受信機120又は関係付けられた電力装置119を識別するために変調された信号をその記憶された符号と相関させることができる。
プロセッサ306は、受信したデータを処理してもよい任意のプロセッサであり得る。プロセッサは、限定しないが、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、及び汎用プログラマブルプロセッサのうちの1つ又は複数を含んでもよい。
プロセッサ306は、電力グリッド100を介して受信されたデータに誤り検出機能及び誤り訂正機能を実行するように構成されてもよい。プロセッサ306は、受信したデータが暗号化されている場合には、受信したデータを解読するように構成されてもよい。
データが受信機120により受信され、処理された後で、データは、I/Oインターフェース308を介してデータの目的とされる受信者へ出力されてもよい。I/Oインターフェース308は、例えば、コンピュータ又は受信機120それ自体のディスプレイに情報を表示するように構成されてもよい。
受信機120は、送信機118を参照して上に説明したようなネットワークインターフェースなどの、通信インターフェースをやはり含んでもよい、又は接続可能であり、通信インターフェースは、固定式又はワイアレス通信ネットワークなどの、電力グリッド100とは異なる通信媒体を介して別の装置と通信することに使用する。通信ネットワークは、移動体通信用グローバルシステム(GSM[登録商標])、ユニバーサル移動体電気通信システム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、固定式ワイアレスアクセス(IEEE802.16WiMaxなど)、並びにワイアレスネットワーキング(IEEE802.11WiFi及びIEEE802.15ZigBee[登録商標])のうちの1つ又は複数を含んでもよい。
受信機120は、遠隔装置に/からデータを送る及び/又は受信するために通信インターフェースを使用してもよい。例えば、受信機120は、インターネットを介して遠隔サーバに/からのデータを送る及び/又は受信してもよい。通信は、インターネットプロトコルに基づくことができる。受信機120は、遠隔サーバからデータを引き出すことができる又は遠隔サーバから押し出されたデータを受信してもよい。
受信機120は、遠隔装置との通信を始めるために電力グリッド100を介して受信したデータを使用してもよい。このようにして、電力グリッドを介した通信は、上に説明した通信ネットワークのうちの1つ又は複数などの、通信媒体を介したさらなる通信ネットワーク用のサイドチャネルを提供してもよい。この場合には、搬送信号は、受信機120が遠隔装置にそれ自体を認証させそして通信を始めるために、さらなる通信ネットワークを介して遠隔装置へ送信する認証データを用いて符号化されてもよい。受信機120は、例えば、スマートテレビジョン又はテレビジョンセットトップボックスなどの、スマートデバイスであってもよく、スマートデバイスは、電力グリッド100によって電力を供給され、電話回線又はディジタル加入者回線を介してインターネットに接続されている。スマートデバイスは、遠隔サーバにスマートデバイスを認証させるために、スマートデバイスが電力グリッド100を介して受信する認証データを遠隔サーバへ送信するように構成されてもよい。遠隔サーバは、受信機120が認証されてしまうと、1回だけ受信機120へデータを送信するように構成されてもよい。
代わりに又は加えて、変調された信号は、受信機120が遠隔装置から送り出されたデータを受信するために使用する構成データを含んでもよい。例えば、構成データは、さらなる通信媒体を介して受信したデータを解読するための鍵を含んでもよい、又は、時間ウィンドウを特定するデータであってもよく、そのウィンドウ中に他の通信ネットワークを介した遠隔装置からの通信が認可される。受信機120は、例えば、遠隔サーバからのコマンド信号及び/又は送り出されたソフトウェア更新を受信するように構成されているスマートデバイスであってもよく、そして構成データが電力グリッド100を介して受信されると1回だけこれを行うことができる。
さらなる通信システム用のサイドチャネルとして電力グリッド100を介した通信を使用することは、これらのシステムを介して受信したデータの供給元を受信機120が認証することを可能にする。このようにして、受信機120は、認証プロトコルそれ自体を使用する追加の処理負担なしに安全な又は信頼された供給元からさらなる通信システムを介してデータだけを受信している。
受信したデータは、後で使用するためにデータストア304に記憶される又はバッファされてもよい。例えば、データは、データとともに又は別の送信のいずれかで送信されている時間インジケータによって示された所定の時刻にだけ基づいて実行されてもよい。
受信機120は、電力グリッド100内を流れている交流の周期を計数することによってそれ自体のタイミングを保ち、例えば、受信機120は、プロセッサ306によって実装されてもよいカウンタを含んでいてもよい。受信機120が交流の周期を一時的に計数できない場合(例えば、短い停電中)には、クロック310は、受信機120のタイミングを維持することが可能であり、プロセッサ306が少なくとも数周期にわたり同期したままであることを可能にする。これは、受信機が交流の周期を一時的に計数できない期間中に、受信機120がデータを受信しそして処理し続けることを可能にする。
検出器302は、電力グリッド100に接続された電気製品からのいわゆるグリッドノイズを検出することによって間接的にグリッド周波数を検出するように構成されてもよい。例えば、受信機120は、電力グリッド100に接続された電気製品によって放出された(周波数変動に対応する)電磁信号又はオーディオ信号を検出し、上に説明したようにグリッド周波数を決定するためにこれらの信号を処理するように適切にプログラムされたワイアレス通信装置であってもよい。ある種の実施形態では、受信機は、送信機118によって送信されたデータを受信しそして処理するようにプログラムされた(アプリケーションなどの)コンピュータプログラムを走らせている携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、又は携帯型コンピュータであってもよい。
グリッド周波数は、電力グリッド100から消費された電力の総量に対する電力グリッド100に供給された全体の発電された電力の比、本明細書ではグリッド電力バランスと呼ばれる、とともに変動する。グリッド周波数の変化は、とりわけ、発電機106のタービンの動作周波数及び電力グリッド100内の可変同調型変圧器の状態を含む要因に起因している。
図4aは、典型的な電力グリッドにおけるグリッド電力バランスとグリッド周波数との間の関係を示すグラフである。図4aは、電力グリッドが典型的に動作している電力バランス範囲にわたり、グリッド電力バランスとグリッド周波数との間に単調な関係があることを示す。全電力需要が全発電よりも大きい場合には、グリッド周波数は、取り決められた公称システム周波数の下に低下し、一方で、全発電が全電力需要を上回る場合には、グリッド周波数は、公称システム周波数の上に上昇する。例えば、英国では、約8GWのグリッドバランスの変化が、約1Hzのグリッド周波数の変化を典型的には起こさせ、ヨーロッパでは、約30GWのグリッドバランスの変化が、約1Hzのグリッド周波数の変化を典型的には起こさせる。
電力グリッド100内の総合的な電力流が大きいほど、グリッド周波数の所与の変化を与えるために必要な電力の量が大きくなることが典型的である。したがって、より大きい電力グリッドは、典型的にはより安定しており、同じ程度の周波数変調を与えるために、小さい電力グリッドよりも大きな総合的な負荷を有する電力装置119の変調を必要としている。
グリッド管理者は、取り決められた限度内にグリッド周波数を制御する義務を負わせられていることが典型的である。例えば、英国では、グリッド管理者は、公称システム周波数の0.4%以内にグリッド周波数を典型的には制御し、ヨーロッパでは、グリッド管理者は、公称システム周波数の0.2%以内にグリッド周波数を典型的には制御する、だが、他の限度が使用されてもよい。取り決められた限度内にグリッド周波数を維持するために、グリッド管理者は、周波数変動をもたらすべき電力グリッド100のバランスの変化を和らげるために使用されるはずであり、待機している予備に保持されている十分な制御可能な発電及び/又は制御可能な需要があることを確実にしなければならない。
本発明の実施形態では、電力グリッド内のグリッド電力バランスとグリッド周波数との間の関係が、情報を送信するために使用されてもよい。特に、図4bに示したように、本発明の発明者は、グリッド電力バランスを変調することが、同期型電力グリッドでは全体の電力グリッドを通して同じであるグリッド周波数の変調を引き起こすことを認識している。
例えば、図4bを考えると、点Aにおいて、電力グリッド100は、バランスが取れており(すなわち、電力に対する全需要は、電力グリッド100内で発電される又は供給される電力の全量にほぼ等しく)、グリッド周波数は、例えば、50Hzで安定である。点Bにおいて、グリッド電力バランスは、点Bから点Cまで過剰な消費があるようにシフトされている。これは、点Bにおいてグリッド周波数の対応する低下をもらたしており、点Cまで維持されている。点Cにおいて、グリッド電力バランスは、点Dにおいて過剰な発電があるようにシフトされており、これが点Eまで維持されている。これは、点Cと点Dとの間でグリッド周波数の対応する上昇をもたらしており、これが、点Dから点Eまで維持されている。
例えば、点Dと点Eとの間の増加したグリッド周波数の維持は、電力流が変調されている周波数に依存することが典型的である。特に、増加したグリッド周波数は、変調期間(変調周波数の逆数)が、グリッド電力バランスの変化を無効にするために、自動訂正及び/又はグリッド管理者にとっての無効時間よりも短い場合、維持され得る。電力流が比較的早く変調される実施形態では、自動的に及び/又はグリッド管理者によって採用された電力バランス補償機構は、変調を和らげるために十分に早くは無効にできない、ところが電力流が比較的ゆっくりと変調される場合には、電力バランス補償機構は、シフトしたグリッド電力バランスを和らげることによって変調の効果を劣化させ始めることができる。
上に説明したように、グリッド周波数変調の大きさは、μHzから数mHzに至るまでの範囲内であり、グリッド周波数の変動の量よりも小さく(すなわち、測定したグリッド周波数のノイズレベル内であり)、そのためグリッド管理者がグリッド周波数を維持しなければならない取り決められた限度(公称システム周波数)を超えず、送信に応答して何らかの手動の又は自動のグリッドバランスを取る対策をグリッド管理者に始めさせないことが典型的である。
図5は、電力装置119への及び/又はからの電力流がどのように変調されてもよいかを図説する図である。図5は、時間の関数として電力装置119に/から流れている電流及び時間の関数として電力装置119に/から流れているRMS電力を示す。
図5に示した例では、時刻tにおいて、電流は、時刻tまで電力装置119に/から流れてもよい。tから、電流は、tまで電力装置119に/から流れることを妨げられ、時刻tにおいて電力装置119から/への電流は、時刻tまで再開される。電力装置119に/から流れるRMS電力についての効果が、図5にやはり示されている。tからtまで及びtからtまで電力装置119に/から流れているRMS電力は、ハイ状態(「オン」によって表示される)であり、tからtまで電力装置119に/から流れているRMS電力は、ロー状態(「オフ」によって表示される)である。図4bに戻って参照すると、ハイ及びローRMS電力流状態は、電力グリッド100の周波数特性における対応するハイ状態及びロー状態を有する。
図5に示したように、RMS電力がオン状態である時間は、AC電流の流れの典型的に2周期以上の周期、及び典型的に整数の半周期にわたることが典型的である。
ある種の実施形態では、簡単のために、RMS電力がオフ状態である時間は、RMS電力がオン状態である時間と同じである。電流が3周期にわたって流れることが認められている図3に示した例では、RMS電力は、グリッド周波数が50Hzであるときには、60msにわたってオン状態であり、60msにわたってオフ状態である。しかしながら、RMS電力がオフ状態にある時間は、オン状態にある時間とは異なってもよい。送信された符号は、複数の異なる変調長さを有するオン状態及びオフ状態を含んでもよい、すなわち、RMS電力がオン状態及び/又はオフ状態にある時間の長さ(又は周期の数)は、符号内で変動している。例えば、符号は、3、5、及び8周期の長さを有するオン状態及び/又はオフ状態を含んでもよい。
RMS電力がオン状態及びオフ状態にある時間の長さを制御することによって、変調が生じる周波数は、電力グリッド100内に大量の狭帯域ノイズがある周波数を回避するように調整されることが可能であり及び/又は周波数ダイバーシティを与えることができ、その結果、信号は、いくつかの周波数チャネル又は狭帯域ノイズよりも広い周波数帯域を介して送信されている。これは、狭帯域ノイズの存在において信号を送信するより堅固な方法を提供する。
図1に戻って参照すると、いくつかの実施形態では、送信機118は、送信機118へデータを送信するように構成されているコントローラ122から受信した指示に応じて動作している。コントローラ122は、ワイアレスアクセスノード124を介してなどの、有線又はワイアレス接続を介して送信機118に接続することができ得る。図1に示したように、コントローラ122は、インターネット126などのデータ通信ネットワークを介して送信機118へデータを送信してもよい。上に説明したように、コントローラ122は、電力グリッド100へのいずれの直接電力接続をも持たないことがある。
図6は、電力グリッド100においてデータの送信を制御するための例示的なコントローラ122を図説している図である。コントローラ122は、送信機118によって送信されるはずである同報通信を管理している。コントローラ122は、制御センタに置かれた1つ又は複数のサーバを含んでもよい。コントローラ122は、電力グリッド100を介してデータを送信することを望んでいるユーザからの要求を受信するように構成されてもよく、このような要求を受信したことに応答して、送信されるべきデータパケットを構成してもよい。
コントローラ122は、プロセッサ602、データストア604、ユーザインターフェース606、クロック608、及びネットワークインターフェース610を備えている。
データストア604は、電力グリッド100内に送信されるはずであるデータを記憶するために使用されてもよい。
データストア604は、展開された受信機120のレコードを含むデータベースをやはり含んでもよい。レコードは、受信機120の識別子(これは特定の受信機120のアドレス指定するために使用されてもよい)、装置能力、受信機120の構成に関する情報(受信機120上で動作している現在のソフトウェアバージョン又は受信機120に記憶された現在の同報通信スケジュールなど)、受信機120の位置に関する情報、及び受信機120に接続された他の装置(電力装置119など)に関する情報、並びにこれらに接続された他の装置の能力、を含む情報を含んでもよい。
データストア604は、受信機120のグループ分けに関する情報を含んでもよく、受信機120のグループを管理するため及び受信機120のアドレス指定されたグループにデータを送るためにコントローラ122によって使用されてもよい識別子を記憶してもよく、例えば、制御データは、受信機のアドレス指定されたグループへ送られてもよく、受信機のグループを各々同じように動作させている。
受信機120のユーザ(例えば、所有者)は、ユーザインターフェース606を介してデータストア604に自身の受信機120を登録することが可能である。ユーザは、ユーザインターフェース606を介して送信されるはずであるメッセージをやはりアップロードしてもよい。例えば、ユーザインターフェース606は、インターネット126を介してユーザによりアクセス可能なクライアントインターフェースであってもよい。メッセージが送信されるはずである日付及び時刻、並びにメッセージの受信者などの、送信しようとしているメッセージに関する情報は、ユーザインターフェース606を介してデータストア604にやはり入力され、記憶されてもよい。
各登録された受信機120は、受信機120のもう1つのグループに割り当てられてもよい。所与の受信機120が割り当てられる各グループは、所与の受信機120に関係付けられたレコードに記憶されている対応する識別子を有してもよい。図3を参照して上に説明したように、1つ又は複数の識別子は、それぞれの受信機120のデータストア304にやはり記憶されてもよく、受信したデータがその受信機120における受信のためであるかどうかを決定するために使用されてもよい。
プロセッサ602は、データストア604からデータを検索し、且つ次いで送信機118へ送信されるメッセージを形成するように構成されている。コントローラ122は、有線又はワイアレス接続を介して送信機118に接続することが可能である。例えば、コントローラは、移動体通信用グローバルシステム(GSM)、ユニバーサル移動体電気通信システム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、固定式ワイアレスアクセス(IEEE802.16WiMaxなど)、並びにワイアレスネットワーキング(IEEE802.11WiFi及びIEEE802.15ZigBeeなど)を含む多数の無線アクセス技術のうちの1つ又は複数を使用して、ワイアレスアクセスノード124にネットワークインターフェース610を介して接続してもよい。上に説明したように、コントローラ122は、インターネット126などのデータ通信ネットワークを介して送信機118へデータを送信してもよい。
データは、例えば、限定しないが、送信制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)又は6LoWPANプロトコルなどの、いずれかの適切なデータ送信プロトコルを使用して送信機118へ通信されてもよい。
必要とされる時刻において(又は必要とされる時刻の前に)、コントローラ122は、電力グリッド100内の1つ又は複数の送信機118へ送信されるはずであるデータを含むメッセージを送信してもよい。1つ又は複数の送信機118は、次いで、送信されるはずであるデータを各々受信してもよく、適切な時刻において、電力グリッド100にデータを送信し始めることができる。
送信機118は、コントローラ122が送信されることが必要である何らかの新しいデータを有するかどうかを検査するためにコントローラ122に接続しポーリングしてもよい。これは、送信機118が信頼される供給元からデータを積極的に求めているときに、データが送信機118によって受信されるだけであるという理由で、送信に付加的な安全性を提供している。
コントローラ122から送信機118へデータを送信し、次いで、電力グリッド100内にデータを送信することによって、比較的少数の送信機118を有する従来型のデータチャネルを確立することだけを必要とする一方で、データは、多くの受信機120に広い領域にわたって送信されることが可能である。
送信機118の各々が他の送信機118の各々と同期されているために、コントローラ122は、送信機118へ同期信号をやはり送信してもよい。しかしながら、送信機118は、いくつかの他の信号にしたがって同期されてもよく、例えば、送信機118は、GSP信号、インターネットネットワーク時間、又は例えば、英国の国立物理研究所からの「MSF」無線時間信号などの、原子時計からの時刻に基づく低周波数無線クロック信号のうちの1つ又は複数を使用して同期されてもよい。送信機118は、したがって、受信機120へ信号を送信するときに使用される共通時間ベースを共有することができる。
いくつかの実施形態では、データの送信は、同報通信スケジュールにしたがって実行されている。異なるタイプのデータは、同報通信スケジュールにしたがって異なる事前に取り決められた時間に同報通信されてもよい。送信機118及び/又は受信機120は、同報通信スケジュールを事前にプログラムされる又はハードウェアにより実現されてもよく、その結果、同期された後で、適切な時刻に特定のタイプのデータを受信してもよい。同報通信スケジュールは、送信機118及び/又は受信機120に提供されてもよい。送信機118は、受信機120へ同報通信スケジュールを提供してもよい。
図7は、グリッド周波数に関係する特性を最初に測定し始めた後の、受信機120の動作の例を示す流れ図である。
ステップ700において、受信機120は、グリッド周波数に関係する特性を測定するステップを始める。ステップ700は、受信機120が、例えば、電力グリッド100に最初に接続されるときに始められることが可能にしている。受信機120は、次いで、電力グリッド100内を流れている交流電流の周期を計数し始めることができる。
ステップ702において、受信機120は、送信機119によって使用される共通時間ベースとの相対的な同期を与えるために時間の固定点を受信機120が特定することを可能にすることになる初期同期パイロット信号を検出することを待機する。同期パイロット信号を与えるステップは、比較的少量の処理リソースを使用する一方で受信機120がその動作を同期させることを可能にしている。これは、受信機120の処理能力のより多くがデータを受信することに専用にされることを可能にており、受信機120がより高いビットレートでデータを受信することを可能にしている。1つ又は複数の送信機118は、グリッド周波数に関係する特性を測定している各受信機120のところでの受信のために同期パイロット信号を周期的に同報通信してもよい。同期パイロット信号は、例えば、位相シフトキーに基づくことができる、又は同期を可能にする特性を有する任意の他のタイプの信号であり得る。
同期パイロット信号及びデータの送信は、所定のインターバルで生じるように調整されてもよい。所定のインターバルは、事前に取り決められてもよい(すなわち、所定のインターバルは、すべての送信機118及び受信機120について標準であり得る)。例えば、同期パイロット信号は、20,000サイクル毎に1回同報通信されてもよい。例えば、所定のインターバルは、送信機118を再プログラミングするステップによって変えられてもよく、このような再プログラミングは、コントローラ122から送信機118にデータを送信するステップによって実行されてもよい。例示的な同期パイロット信号が、図8を参照して下記に説明されている。
ステップ704において、受信機120は、同期パイロット信号を受信したかどうかを決定している。受信機120が同期パイロット信号を受信しなかった場合には、ステップ702に戻り、同期パイロット信号を待機し続ける。受信機120が同期パイロット信号を受信しており、固定時間基準点を有する場合には、ステップ706に進む。
ステップ706において、受信機120は、ステップ704において決定した時間基準点を特定するタイムスタンプを復号している。例えば、ステップ704において決定した基準点は、サイクル番号によって特定されてもよい。サイクル番号は、例えば、特定の日の開始などの時間の固定点から経過した交流の周期の数であってもよい。例えば、タイムスタンプは、時間の固定点から10,000サイクルが経過している場合には、サイクル番号10,000としてステップ704において特定された基準点を特定してもよい。
タイムスタンプは、基準点がステップ704において同期パイロット信号から決定された後、所定の数の周期のところで受信されてもよい。例えば、タイムスタンプは、基準点の後300サイクルで(すなわち、サイクル番号10,300で)送信されてもよい。
ステップ708において、同期された受信機120は、電力グリッド100内の交流の周期を計数し続け、スケジュールされたデータの到着を、ステップ704において決定した基準点から所定の数の周期を待機する。データが送信されるべきスケジュールされたサイクル番号は、受信機120に事前にプログラムされる又はハードウェアにより実現されてもよく、その結果、受信機120は、そのサイクル番号でデータを受信するステップを始めるように準備されることが可能である。
下記に説明されるステップ708、712、714、及び716と並列に起きることができるステップ710において、同期された受信機120は、次の同期パイロット信号の到着を、ステップ704において決定した基準点から所定の数の周期の間やはり待機する。同期パイロット信号が送信されるように次にスケジュールされているサイクル番号は、受信機120に事前にプログラムされる又はハードウェアにより実現されてもよく、その結果、受信機120は、そのサイクル番号で同期パイロット信号を受信するステップを始めるように準備されることが可能である。
ステップ712において、スケジュールされたサイクル番号で、受信機120は、物理チャネル及び/又は論理チャネルを介してデータを受信するステップ及び復号するステップを始める。データは、フレームで受信されてもよい。フレーム内のデータの最初の数バイトは、受信されるはずであるデータのタイプ、受信されるはずであるフレームの長さ、及び/又はフレーム構造のうちの1つ又は複数の指示を含んでもよい。例示的なデータフレームが、図9を参照して下記に説明される。
ステップ712は、データがそれぞれの受信機120による受信に向けられているかどうかを受信したデータの識別子から決定するステップを含んでもよい。識別子は、受信機120に記憶された1つ又は複数の識別子と比較されて、データが受信機120に向けられているかどうかを決定してもよく、識別子が受信機120に記憶された1つ又は複数の識別子に対応する場合には、受信機120は、適宜データを処理してもよい。
新しい識別子が、記憶された識別子を置き換えるために受信されることがある。これは、受信機120のグループの構成員資格を管理するため及び受信機120の所与のグループの構成員が同じ方法で動作するように受信機120の特定のグループにデータを同報通信するために、コントローラ122の管理者が所与の受信機120に新しい識別子を割り当てることを可能にする。
ステップ714において、受信機120は、受信したデータに基づいて処置を行う。受信したデータに基づいて実行されてもよい処置は、出力レジスタを更新すること、受信機120の構成への変更を始めること、以前の設定に受信機120をリセットすること、処理を開始すること、処理を停止すること、及び、例えば、更新したスケジュール、更新した識別子、又は更新した構成設定を含んでもよい、スケジュールされたデータの一部として受信したペイロードデータなどの更新した情報をロードすること又は記憶すること、のうちの1つ又は複数を含んでもよい。
ステップ716において、受信機120は、電力グリッド100内の交流の周期を計数し続け、受信されるべきさらなるスケジュールされたデータを待機する。
受信機120は、ステップ712において復号されたデータに基づいて処置が要求されないことを決定してもよく、何らかの特定の処置を実行せずにステップ716へ進むことができる。
ステップ708、712、714、及び716を参照して上に説明したステップが、並列に実行されてもよいことが理解されるであろう。例えば、以前に受信されているデータは、受信機120がさらなるデータを待機する及び/又は受信することと同時に復号される及び/又は実行されてもよい。
示されていないが、処理は、例えば、受信機120がシステムから切り離されると(例えば、受信機120が、電力グリッド100から物理的に切り離されることがあると)終わることができる。
いくつかのケースでは、特定の送信の受信の後で、プロセスは、ステップ708に戻ることができ、新しいスケジュールされているデータを待機してもよい。別のケースでは、プロセスは、ステップ702に戻ることができ、受信機120は、次の同期パイロット信号を待機している。
図8は、位相シフトキー(PSK)によって分離された、ハイ(α)ベース状態及びロー(β)ベース状態の対の可変長繰返しシーケンスを含む例示的な同期パイロット信号を示しており、ハイ−ロー状態の各対がある期間(αβ又はβα)を形成している。PSKのところで、信号の位相は、180°だけシフトし、この位相シフトは、受信機120によって検出可能である。図8に示した同期パイロット信号は、パイロット信号のほんの一例であり、信号の他の形態が使用されてもよいことが、注目されるであろう。
同期パイロット信号の各位相は、ミラー点PSKからの時間での分離に依存する期間の数によって規定される長さを有する。ミラー点PSKは、受信機120がデータを適正に受信するようにその動作を同期させるために、受信機が求めている時間の基準点として機能する。特に、同期パイロット信号の所与の位相の長さは、基本単位の状態(このケースでは一対の状態)の数の、それぞれの位相とミラー点PSKとの間のPSKの数のべき乗によって定義される。言い換えると、位相の長さは、xとして形式化されることが可能であり、ここでは、xは基本単位での状態の数であり、nはそれぞれの位相とミラー点PSKとの間のPSKの数である。
図8に示した例では、ミラー点PSKに隣接する第1の位相は、2の(すなわち1ピリオドに等しい)長さを有する、その理由は、基本単位内に2つの状態(ハイ、α、及びロー、β)があり、第1の位相とミラー点PSKとの間にPSKがないためである。次の位相は、基本単位(1ピリオド)内に2つの状態があり、それぞれのピリオドとミラー点PSKとの間に1つのPSKがあるので、2ピリオド(2)の長さを有する。n番目のピリオドに関して、基本単位(1ピリオド)内に2つの状態があり、n番目のピリオドとミラー点PSKとの間にn個のPSKがあるので、ピリオドの長さは2である。
受信した同期パイロット信号内のPSKの発生を検出することによって、及び所与の位相の長さ(すなわち、1つのPSKと引き続くPSKとの間の時間)を検出することによって、受信機120は、ミラー点PSKのタイミングを外挿法によって推定することが可能であり、これによって送信機118により使用された時間ベースと同期されている時間の知られている点を決定することが可能である。受信機120が同期された後で、受信機は、送信機118によって電力グリッド100内に送信されたデータを受信してもよい。
いくつかの実施形態では、受信機120が電力グリッド100に最初に接続すると、受信機は、同期パイロット信号を待ち始めることができ、同期パイロット信号が受信されると、プロセッサ306は、受信機120をミラー点PSKと同期させる。受信機120が同期された後で、受信機は、次いで、例えば、図7を参照して上に説明したように送信されたデータを待ち始めることができる。
図9は、電力グリッド100内にデータを送信するために適した例示的なデータフレーム900を示す。フレーム900は、開始部分902、ペイロード部分904、及び巡回冗長検査(CRC)部分906を含む。
開始部分902は、受信機が、受信機120の同期を確認するため及び/又はデータが受信されるはずであることを確認するために使用することが可能であるビットの知られたパターンを含んでもよい。受信機120が同期パイロット信号を受信ているので、同期が失われているという場合には、受信機120は、開始部分902を使用して再同期させることができる。例えば、電力グリッド100内の装置(変圧器の無効電力補償装置など)がオン/オフに切り替わる場合に、クロック310が受信機120の同期を維持することが可能な時間よりも長い電力供給におけるギャップがあり得る。このようなケースでは、受信機120のタイミングは、パイロット同期信号のタイミングに対してドリフトすることがある。
ペイロード部分904は、電力グリッド100内に送信されようとしているデータを表すビットの列を含む。ペイロード部分904は、十分なペイロードデータを含むために適した任意の長さであり得る。ペイロード部分904は、典型的には、所定の長さを有することが典型的である。例えば、ペイロード部分は、各々が8ビット(又はチップ)を含む8バイトを含んでもよい。所定の長さを有することによって、ペイロード部分904は、CRC部分906によって保護されてもよい。
ペイロードデータは、電力グリッド100内に送信されることが必要である任意のデータであり得る。例えば、ペイロードデータは、所与の受信機120に関係付けられた電力装置119に関する制御情報を含んでいてもよい。例えば、電力装置119は、加熱システム用のコントローラであってもよく、その関係付けられた受信機120に送信されたデータは、予め決められた時刻に加熱システムをオン若しくはオフに切り替えるための制御命令を含んでもよく、又は温度を設定するための命令を含んでもよく、このようなデータは、例えば、今後の時間インターバルにおける所与の地理的領域についての天気予報に基づいてもよく、これによって、エンドユーザの経験を向上させてもよい。もう1つの例では、複数の電力装置119の電力特性は、グリッド周波数を安定化させるため又は光電装置及び/若しくは風力タービンなどの間欠的な再生可能発電のバランスを取る目的で、送電グリッド管理者及び/又は配電グリッド管理者への補助的なサービス提供のための必要条件を満足させるように調節されてもよい。
一例では、ペイロード部分904は、受信機120が受信したデータを処理するために使用するソフトウェア若しくはファームウェアなどの、受信機120を制御するために使用される符号を更新するため若しくは置き換えるためのソフトウェアコードを含む、又は受信機120がそのホスト電力装置119に電子的に統合されている場合には、ペイロード部分904は、ホスト電力装置119の存在する設定をやはり更新する、再構成する、若しくは変更してもよい。
CRC部分906は、誤り検査部分である。CRC部分906は、例えば、ペイロードデータが正しく受信されているかどうかを決定するために、受信機が使用することができるチェックサムビットを含んでもよい。チェックサムビットは、ペイロード部分904の壊れたデータビットを検出するため及び/又は訂正するために受信機120のプロセッサ306によって使用されてもよい。CRC部分906の長さは、フレーム900の効率(データスループット又は帯域幅の点で)とデータの信頼性とのバランスを取るように選択されてもよい。
フレーム900は、送信されたデータの信頼性をさらに高めるためにいわゆるスーパーフレームに統合されてもよい。各スーパーフレームは、予め決められた数のフレームを含んでもよく、例えば、各スーパーフレームは、32フレームを含んでもよい。スーパーフレームの構造に関する情報は、スーパーフレームの最初のフレーム(又は最初の数フレーム)に含まれてもよい。フレーム内のデータは、送信された情報に冗長性を加えるためにスーパーフレーム内で繰り返され、前方誤り訂正を可能にしている。例えば、50%と100%との間の送信されるべきデータが、複製されてもよい。スーパーフレーム内の情報の冗長性を増加させることは、例えば、電力グリッド100内のスイッチングによって引き起こされることがあるノイズ又はノイズスペクトルのピークに対して送信がより強固になり影響を受けにくくなることを可能にしている。
図8を参照して上に説明したハイ状態及びロー状態は、データの送信用のデータビットとして使用されてもよい。代替で又は加えて、ハイ状態及びロー状態の対又は他の組合せは、チップと呼ばれる1ビットとして使用されてもよく、例えば、対「αβ」は、チップ「1」を定義してもよく、対「βα」は、チップ「0」を定義してもよい。
上に説明したように、送信機118は、少量の電力を典型的には変調し、その結果、周波数の対応する変調は小さい(グリッド管理者がグリッド周波数を制御しなければならない取り決められた範囲の十分に範囲内である)。したがって、ノイズに対する同報通信信号の感受性を低下させることが望ましいことがある。いくつかの実施形態では、送信されたデータについてのノイズの効果は、ビットコーディングを拡散させることによって減少されている。
図10は、ビット符号拡散の例示的な方法を示す。図10に示した例では、シングルビットは、繰り返している符号のパルスであり、ここではチップ1002と呼ばれている。チップ1002は、決められた長さを有するハイ状態及びロー状態のシーケンスによって定義されている。チップ1002は、ハイ状態(「1」)を定義し、シーケンスαββααββαによって定義されている。対応するロー(「0」)状態チップ1004は、ビットの反転されたシーケンス、すなわち、βααββααβによって定義されている。図10に示したように、チップ1002、1004にビットコーディングを拡散させることによって、チップ1002、1004に寄与するエネルギーの全量は、周波数変調の程度を増加させること及び電力強度変調の対応する増加を必要とせずに増加されることが可能である。すなわち、ビット拡散チップ1002、1004は、検出利得を利用可能にしている。図10に示したチップ1002、1004が4対のハイ−ロービットを含むとはいえ、より大きな長さを有するチップが、使用されてもよく、検出利得及び受信の容易さの対応する増加をともなうことが理解されるであろう。
図10のハイ(「1」)及びロー(「0」)ビット拡散チップ1002、1004は、同じ長さを各々有しており、同じ長さを各々有するハイ−ロー対から作られている。チップ1002、1004は、したがって、1つの関係する周波数を有することになる。しかしながら、チップは、ハイ状態及びロー状態のより複雑な組合せから作られてもよい。例えば、チップは、連続的な多重ハイ状態、又は多重ロー状態を含んでもよく、これが、様々な周波数へのチップのエネルギーの拡散を可能にし、ノイズに対する送信されたデータの抵抗力をさらに高めている。
いくつかの実施形態では、複数の送電システムが、同じ電力グリッド100に実装されてもよく、並列に動作するように構成されてもよい。1つの送電システムに関する作業がもう1つの送電システムに関する作業を妨害しないように、送電システムは、相互に直交する又は擬似直交する特質を有するリソースを割り当てられてもよい。複数の送電システムが、同じ電力グリッド100上で動作してもよく、完全に直交ではない特質を有するリソースを使用することによって、電力グリッド100の能力が増加され得ることが理解されるであろう。リソースは、周波数、時間、符号、又はこれらの組合せにおいて直交する又は擬似直交することがあり得る。これは、送電システムの周波数分離、時分割分離、若しくは符号分割分離、又はこれらの組合せの使用に導くことがある。受信機120は、受信機が属している送電システム(又は複数のシステム)からの送信を識別するために適宜同調されること、同期されること、整合されること、又は関係付けられること、等、が可能である。
受信機120は、各受信したビット又はチップに統計的又は確率論的重み付けを適用してもよく、例えば、各ビットは、そのビットが正しく受信されていることの確率を示す関係する信頼値を有するはずである。確率は、信号強度、ノイズレベル、等、などの通信チャネルの品質特性に基づいて決定されてもよい。例えば、良い品質のチャネルで受信された値1を有するビット又はチップは、1(0.9)と表されるはずであり、受信機120は、受信したビット又はチップが値1を有する90%の確信があることを意味する。或いは、確率値及びビット値は、1つの値に結合されてもよい。
電力グリッド100上で動作している1つの送電システムによって送信されたデータは、符号分割多重化を使用して同じ電力グリッド100上で動作している他の送電システムによって送信されたデータとは区別されてもよい。すなわち、所与の送電システムに関係付けられたそれぞれの符号は、他の送電システムに関係付けられた符号に対して直交する又は擬似直交しており、その結果、所与の送電システムに関係付けられた符号は、他の送電システムに関係付けられた符号とは互に関係しない、又は非常に弱く互いに関係するに過ぎない。これが、電力グリッド100上で動作している様々な送電システムが同時にデータを送信することを可能にしている。
例示的な実施形態では、同じ電力グリッド100上で動作している複数の送電システムは、異なる長さの基本単位を有するコーディング方式を各送電システムに割り当てることによって符号空間において分離されてもよい。例えば、第1の送電システムは、基本単位内に2つの状態がある図8を参照して上に説明したコーディング方式を割り当てられてもよく、第2の送電システムは、基本単位内に3つの状態があるコーディング方式を割り当てられてもよい。
送電システムは、素数の状態を有する基本単位を有するコーディング方式を割り当てられるに過ぎないことがある。例えば、第3の送電システムは、基本単位内に5つの状態があるコーディング方式を割り当てられてもよい。素数の状態を有する基本単位を用いるコーディング方式を割り当てることは、異なるコーディング方式が重ならずに送信されることが可能なビットの数を増加させ、これによって異なる送信からのデータの中央受信機における分離を容易にしている。電力グリッド100上で動作している送電システムは、他の送電システムがデータを送信するようにスケジュールされている時刻とは異なるある時刻においてデータを送信するようにスケジュールされてもよい。スケジュールは、コントローラ122によって調整されてもよい。所与の受信機120は、電力グリッド100上で動作している複数の送電システムの一部であり得て、これらの送電システムの各々において送信機118からの送信を受信してもよい。
上記の実施形態は、発明の説明のための例として理解されるべきである。発明のさらなる実施形態が、予想される。例えば、送信機及び受信機が別々のエンティティとして上に説明されているが、送信機及び受信機は、データを送信すること及び受信してもよい1つのトランシーバユニットに結合されてもよい。
いくつかの実施形態では、データは、ポイント−ツー−ポイント方式で1つの受信機120(又はトランシーバ)へ1つの送信機118(又はトランシーバ)によって送信されてもよい。データ信号は、電力グリッド100に接続されたすべての受信機120によって観測されてもよいが、1つの特定の受信機120によって実行されるに過ぎない。1つの送信機118から1つの受信機120への送信は、複数の送電システムを参照して上に説明したように、他の送信に対して相互に直交する又は擬似直交する特質を有するリソースを割り当てられてもよい。
変調された信号が検出可能であるように、データは、図10を参照して上に説明したようにビット符号拡散を使用して送信されてもよい。
ポイント−ツー−ポイント方式でデータを送信する実施形態では、データは、スケジュールされた時間よりはむしろアドホックベースで送信機118によって送信されてもよく、データが大きな程度の柔軟性で送信されることを可能にする。受信機120は、非同期で送信機120によって送信されたデータを受信するように構成されてもよく、例えば、送信機118は、上に説明したように、データが送信されることを受信機120に指示するために、送信されたデータに情報を含ませることができる。
送信機118及び受信機120は、送信されたデータとともに送信される共通符号を共有してもよい。受信機120は、受信機120が受信するつもりのデータを含む信号を識別するために共通符号を検出してもよい。共通符号は、公に入手可能な符号のリストから選択されてもよく、例えば、符号は、送電システム内の各受信機120と関係付けられた符号を列挙しているディレクトリから選択されてもよい。これが、送信機118のうちの複数の送信機が所与の受信機120へのデータをアドレス指定することを可能にしている。
送信機118は、送信されたデータ内に特定の受信機120のアドレスを含んでもよく、その結果、アドレスが特定の受信機のアドレスに対応することを決定したことに応答して、特定の受信機120だけがデータを復号している。
送信機118及び受信機120は、送信機118から受信機120への送信に含まれる秘密符号を共有してもよい。このような実施形態では、同報通信データが目的としている特定の受信機120だけが、受信機120に送信されるべきであるデータを含む信号を復号することができ、秘密符号へのアクセスを持たない他の受信機120は、データを復号することができず、送信されたデータは、ノイズ又は意味のないデータとしてすべての他の受信機には見えることがある。これが、安全に電力グリッド100を介してデータが送信されることを可能にしている。共有された秘密符号は、送信機118及び受信機120が、送信されたデータの安全性を向上させるために送信を暗号化し解読するために使用する対称鍵であり得る。
いくつかの実施形態では、送信は、非対称公開鍵暗号化を使用して暗号化されている。このようなシステムでは、送信機118及び受信機120の各々は、公開鍵及び秘密鍵を有しており、ここでは、データを暗号化するために使用される鍵は、そのデータを解読するために使用される鍵と同じではない。例えば、送信機118は、受信機120へ送信しようとしているデータを暗号化するために受信機120の公開鍵を使用してもよく、受信機120は、そのデータを解読するためにそれ自体の秘密鍵を使用している。データを暗号化するために非対称鍵を使用することは、送信が認証され、その完全性が検証されることを可能にしており、送信のコンテンツが秘密のままであることを可能にしている。特に、非対称鍵を使用することは、例えば、受信機120がハイジャックされることを防止しており、傍受された鍵の認可されていない使用を防止している。公開鍵は、特定のユーザ又はエンティティに属しているとして認証局によって検証されてもよく、それはそうとして、ディジタル証明を有してもよい。
受信機120は、送信されたデータ内に含まれる情報に基づいてそれ自体の動作を同期させることができる。例えば、送信されたデータは、同期情報を含んでもよく、同期情報を、受信機120が検出することができ、データを受信するための準備作業で受信機の動作を同期させるために使用することができる。ペイロードデータ容量、及びしたがって送信ビットレートは、同期化情報のために使用される追加のデータオーバーヘッドを補償するために犠牲にされることがある。
受信機120へ送信されたデータは、知られたフレーム構造を用いてフォーマット化されてもよい。各フレームは、受信機120がいつでも検出することができ、フレーム内のビット境界を規定してもよい開始ビットを含んでもよい。開始ビットを検出したことに応答して、受信機120は、データがいつ受信されるはずであるかを決定することが可能である。開始ビットの数は、スケジュールによって提供されるデータがいつ送信されるはずであるかの先験的な知識の欠如を補償するために、図9を参照して上に説明したものよりも大きいことがある。フレームは、図9を参照して上に説明したように、ペイロード部分及びCRC部分をやはり含んでもよい。いくつかの実施形態では、フレームの多くが、送信されようとしているデータに対するよりも開始ビットに対して専用にされることがある。フレームは、データの送信がいつ終わるかを示す停止ビットをやはり含んでもよい。いくつかの実施形態では、受信機120は、ポイント−ツー−ポイント方式でデータを受信するために必要とされる追加のデータを記憶するために、より大きなメモリ容量を含んでもよい。
送信機118及び受信機120が各々トランシーバである場合には、トランシーバ間の双方向通信チャネルが設定されてもよい。例えば、順方向チャネル及び逆方向チャネルが、設定されてもよい。
ポイント−ツー−ポイント送信は、複数の識別子タイプに含まれている識別データに基づいて、送信機118又は送信機118のグループから1つ又は複数の受信機120へ行われてもよい。識別子タイプは、1つ又は複数の受信機120の異なる特質又は特性に各々関係することがあり、例えば、識別子タイプは、地理的な位置(郵便宛先又は郵便番号など)、装置の動作特性、所有者グループ、ネットワークアドレス、ネットワークアドレス範囲、電話番号、及び電話市外局番のうちの1つ又は複数に関係することがあってもよい。異なる識別子タイプは、1つ又は複数の受信機120が属してもよい意味的(semantic)グループを各々表すことができる。識別データ内の識別子タイプによって表された意味的グループのうちの1つ又は複数に属している受信機120は、データを受信してもよい。識別データは、論理式をやはり含んでもよく、論理式によって、複数の識別子タイプは、AND、OR、及びNOT演算子並びに/又はこれらの演算子の組合せなどの、論理演算子とリンクされる。受信機120の各々は、識別データを抽出してもよく、論理式がその受信機120にとって真であるかどうかを、すなわち、その受信機120が識別データ内で識別された特質のすべてを有するかどうか、及び送信されたデータを受信するつもりであるかどうかを決定するために論理式の条件を検査してもよい。例えば、受信機120は、識別データ内で最初に識別された意味的グループの構成員資格に関する決定を行うことができ、所与の受信機120がその意味的グループの構成員であると決定する場合には、受信機120は、次いで、次の識別された意味的グループの構成員資格についての決定を行うことができる。受信機120は、識別データにおいて識別された意味的グループの各々の端から端まで繰り返すことができる。論理式のすべてが真であると決定した各受信機120は、データを受信してもよい。
意味的グループを使用して受信機120のアドレス指定することは、アドレス指定されるはずである受信機120の各々の個々の識別子を決定すること、又は送信された信号にともなうこれらの個々の識別子の各々を送信することを必要とせずにこれらの受信機120がアドレス指定されることを可能にすることによって、同じ又は類似の特質を有する多数の受信機120にデータを送信する効率的な方法を提供している。
意味的グループの各々は、普遍性の異なるレベルを表している複数のレベルを有してもよく、意味的グループが普遍性の低いレベルを有するのではなく、受信機120が普遍性の高いレベルの意味的グループに属している識別子を保有することを認識することによって、受信機120が普遍性の高いレベルの意味的グループに属していることを識別するように、受信機120は、配置されてもよい。例えば、地理的な位置を表している識別子は、国、地域、郡、市、町、通り、郵便番号、及び座標又はグリッド基準値のうちの1つ又は複数を表しているデータを含んでもよく、例えば、受信機の郵便番号が所与の市内の郵便番号であることを認識することによって、ある受信機120が、所与の市内の受信機120に宛てられた送信を受信するはずであることを、ある受信機120は決定してもよい。
いくつかの実施形態では、ポイント−ツー−ポイント送信は、複数の個別の送信機118(又はトランシーバ)と1つの受信機120、以降中央受信機と呼ばれる、との間で行われてもよく、複数の分散された送信機118は、中央受信機へデータを各々送信してもよい。中央受信機は、送信機118の各々に関係付けられた符号(アドレス又は識別子など)にアクセスしてもよく、送信機118の各々は、中央受信機への送信の際にそれらのそれぞれの符号に関する情報を含んでもよい。
複数の送信機118の各々から送信されたデータは、時間の違いに基づいて(時間で直交又は擬似直交であるかを)区分されてもよい。複数の送信機118の各々は、ランダムな開始時刻に中央受信機へデータを送信し始めることができる。例えば、送信機118の各々は、特定の時刻に又は特定の時間フレーム内に中央受信機へ情報を送信するように要求されることがあってもよい。送信機118の各々が同時に中央受信機へ送信することを防止するために、分散された送信機118が他の送信機118の各々に対して十分に異なる送信開始時刻を各々有するように、送電システムは配置されてもよい。例えば、送信機118が中央受信機へデータを送信する要求を受信する時刻に対してランダムな時間遅延を加えるように、送信機118は配置されてもよい。これは、送信機118の各々によって送信されたデータが十分に離れている時刻(すなわち、送信の時間の長さよりも長く離れている時刻)に中央受信機において受信されることの可能性を高くし、その結果、中央受信機は、異なる送信機118からの送信間を区別することが可能である。
各送信機118は、その受信機に固有である情報に基づいてランダムな時間遅延を決定してもよい。例えば、ランダムな時間遅延は、送信機118のシリアル番号に基づいて決定されてもよい。これは、同じ時間遅延を使用している2つ以上の送信機118の可能性を減少させ、したがって、異なる送信からのデータの受信機120における分離を容易にしている。
2つ以上の送信機118によって送信されたデータが同時に又はデータ送信の時間フレーム内に(すなわち、所与のデータフレームが送信される時間の長さ内に)受信されていることを決定するように、中央受信機は配置されてもよい。例えば、受信した信号が、送信の時間の長さよりも短い時間だけシフトされたデータの2つ以上のパターンを含むことを識別するように、中央受信機は配置されてもよい。受信した信号が、2つ以上の受信機によって送信されたデータを含むと決定したことに応答して、中央受信機は、信号がデータを抽出するために処理されるべきではないことを決定してもよい。
中央受信機は、次いで、受信した信号から抽出されなかったデータが、データが抽出されなかった送信機の各々から再送信されることを要求してもよい。例えば、各送信機118によって送信されたデータは、そのアドレス又は識別子に関する情報、及び送信機118又は送信機118に関係付けられた装置のステータスに関する情報を含んでもよい。各送信機118からデータを受信した後で、中央受信機は、データが良好に受信されてきている送信機118のアイデンティティに留意してもよく、次いで、データが良好に受信されなかった個々の送信機118を調べることができ、これらの送信機118がそのデータを再送信することを要求してもよい。中央受信機は、異なる送信からのデータの受信機120のところでの分離が維持されるように受信機を管理するために使用する送信機118についての、時間遅延又は新しい符号などのリソースの特質を指定してもよい。
送信機118は、再送信するように中央受信機からの要求がなくてさえも、送信のすべて又は一部を再送信してもよい。これは、中央受信機によって良好に受信されなかった送信が、再送信の要求が送信機118によってやはり受信されなかったために再送信されないことの可能性を減少させる。
中央受信機は、データが良好に受信されている送信機118へ確認応答メッセージを送信してもよい。中央受信機へデータを送信した後で、送信機118が確認応答を受信しないという場合には、送信機118は、データを再送信してもよい。例えば、送信機118は、それ自体が送信したデータが良好に受信されたという確認応答を受信するために所定の時間待機してもよく、このような確認応答がなければ、送信機118は、データを再送信してもよい。再送信の後で同時に中央受信機のところに到着する同じ2つ以上の送信機118からのデータを回避するために、各送信機118がデータを再送信する前に待機する所定の時間は、他の送信機118によって待機された所定の時間とは異なってもよい。各受信機120は、データを再送信する前に、ランダムな長さの時間を待機してもよい。
中央受信機は、電力グリッド100を使用して、再び送られるべきデータを求める要求を同報通信してもよい、又は個々の送信機118へ要求を宛てることができる。中央受信機は、データを送るためのこのような要求及び/又はデータが別々の逆方向チャネルを介して良好に受信されていることの確認応答を送ることができる。
いくつかの実施形態では、中央受信機は、所与の時間フレーム内に中央受信機へデータを送信するはずである送信機118のグループを形成してもよく、同時に及び/若しくは同じ符号を使用して中央受信機において受信される2つ以上の送信機118からの送信によって引き起こされた失敗した送信に応答してグループを再構築してもよい。
受信機120がどのようにして同期されるかの特定の例が上に説明さているが、受信機120が様々なタイミング技術を使用して同期されてもよいかが理解されるはずである。
上の説明では、送信されたデータがハイ状態及びロー状態の観点から説明されているが、いくつかの実施形態では、多重データ状態を有するデータ構造が使用されてもよいことが理解されるはずである。例えば、ハイ状態及びロー状態と同様に、1つ又は複数の中間状態があってもよい。
上に説明した受信機、送信機、及びコントローラの機能が、プロセッサ上で実行しているソフトウェアに実装されてもよいことが理解されるはずである。ソフトウェアは、製造又は据え付けのときにそれぞれの装置に事前にプログラムされてもよい、又はそれぞれの装置に別々に与えられ、インストールされてもよい。
いずれか1つの実施形態に関して説明したいずれかの特徴は、単独で、又は説明した他の特徴と組み合わせて使用されてもよく、実施形態のうちのいずれかの他の実施形態の1つ若しくは複数の特徴と組み合わせて、又は実施形態のうちのいずれかの他の実施形態との任意の組合せで、やはり使用されてもよいことが理解されるはずである。さらにその上、上に記述されていない等価物及び修正形態も、別記の特許請求の範囲に規定されている発明の範囲から逸脱せずにやはり利用されてもよい。
[発明の項目]
[項目1]
受信側装置において、搬送信号内に符号化されており且つ電力グリッドの同期領域内に送信された情報を復号する方法であって、前記搬送信号がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れている電力の交流電流、又は交流電圧を含み、
前記受信側装置において、前記電力グリッド内を流れている前記電力の周波数に関係する特性を測定するステップと、
1つ又は複数の所定の符号パターンを示すデータにアクセスするステップと、
前記受信側装置において、前記測定した周波数特性の変調パターンの少なくとも一部分と前記1つ又は複数の所定の符号パターンのうちの少なくとも1つとの間の相関を決定する相関プロセスを実行するステップであり、前記変調パターンが前記グリッド周波数に重畳された周波数パターンを含む、ステップと、
前記決定した相関に基づいて前記搬送信号内の符号化された情報を復号するステップと、
を含む方法。
[項目2]
前記受信側装置が、前記1つ又は複数の所定の符号パターンを記憶するデータストアを備えており、当該方法が、前記データストアにアクセスして、前記1つ又は複数の所定の符号パターンにアクセスするステップを含む、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記受信側装置が、1つ又は複数の識別子を記憶するデータストアを備えており、前記変調パターンが受信側装置又は受信側装置のグループの識別子を含み、当該方法が、
前記変調パターンに含まれる前記識別子が前記データストアに記憶されている前記1つ又は複数の識別子のうちの1つ又は複数に対応するかどうかを決定するステップと、
前記決定に基づいて前記受信した信号を処理するステップと、
を含む、項目1又は2に記載の方法。
[項目4]
前記復号するステップは、前記信号に含まれる前記識別子が前記データストアに記憶されている前記1つ又は複数の識別子のうちの1つ又は複数に対応すると決定したことに応答して前記信号からデータを抽出するサブステップを含む、項目2又は3に記載の方法。
[項目5]
前記受信側装置が、1つ又は複数の予め決められた処置を示すデータを含むデータストアを備えており、当該方法は、前記変調パターンに含まれる前記識別子が前記データストアに記憶されている前記1つ又は複数の識別子のうちの1つ又は複数に対応するという決定に応答して前記1つ又は複数の予め決められた処置を実行するステップを含む、項目3又は4に記載の方法。
[項目6]
前記1つ又は複数の予め決められた処置が、
前記受信側装置の設定を変えるステップと、
前記受信側装置に関係する電力装置の設定を変えるステップと、
前記受信側装置上でプログラムを実行するステップと、
前記受信側装置上のプログラムを停止するステップと、
前記受信側装置のデータストアにデータを記憶するステップと、
のうちの1つ又は複数を含む、項目5に記載の方法。
[項目7]
前記変調パターンが、タイミング情報及び前記タイミング情報とは異なるさらなる情報を含み、当該方法が、前記タイミング情報に基づいて前記さらなる情報を処理するステップを含む、項目1〜6のいずれか一項に記載の方法。
[項目8]
前記変調パターンが、位相シフトキーを含み、当該方法が、前記位相シフトキーに基づいて前記変調パターンから前記タイミング情報を抽出するステップを含む、項目7に記載の方法。
[項目9]
前記受信側装置において、所与の開始点から経過した前記グリッド内の前記電力流の周期の数をモニタするステップと、
前記モニタするステップに基づいて前記相関プロセスに関するタイミング情報を決定するステップと、
を含む、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
[項目10]
所定のスケジュールにしたがって前記相関プロセスを実行するステップであって、前記スケジュールが、所与の開始点から経過した前記電力流の周期の数に基づいて前記相関プロセスの前記実行のタイミングを特定する、ステップを含む、項目9に記載の方法。
[項目11]
変調パターンが、所与の開始点から経過した前記電力流の周期の数を示す情報を含む、項目9又は10に記載の方法。
[項目12]
前記相関プロセスが、フィルタ処理するプロセスを含む、項目1〜11のいずれか一項に記載の方法。
[項目13]
前記相関プロセスが、前記1つ又は複数の所定の符号パターンの時間ベースと前記変調パターンの時間ベースとを相関させるステップを含む、項目1〜12のいずれか一項に記載の方法。
[項目14]
前記相関プロセスが、前記1つ又は複数の所定の符号パターンのビットパターンと前記変調パターンのビットパターンとを相関させるステップを含む、項目1〜13のいずれか一項に記載の方法。
[項目15]
相関プロセスが、複数の送信側装置によって送信されたデータを抽出するステップと、前記複数の送信側装置のうちのどの装置から前記抽出されたデータが送信されたかを決定するステップと、を含む、項目1〜14のいずれか一項に記載の方法。
[項目16]
前記複数の送信側装置のうちの異なる装置によって送信されたデータが、異なる時間に前記受信側装置において受信される、項目15に記載の方法。
[項目17]
前記複数の送信側装置の識別子を記憶しているデータベースを維持するステップと、前記複数の送信側装置の前記記憶されている識別子と前記変調パターンから抽出された識別データとを比較するステップと、を含む、項目15又は16に記載の方法。
[項目18]
データが予め決められた時間フレーム内に前記複数の送信側装置のうちの2つ以上から受信されていることを決定するステップと、
前記2つ以上の送信側装置の各々に要求を送信して、データが前記時間フレーム内に前記2つ以上の受信側装置から受信されていると決定したことに応答して前記データを再送信するステップと、
を含む、項目17に記載の方法。
[項目19]
データが前記複数の送信側装置のうちの所与の送信側装置から受信されていると決定したことに応答して前記所与の送信側装置へ確認応答を送信するステップを含む、項目17に記載の方法。
[項目20]
前記受信側装置が、前記電力グリッドとは異なるさらなる通信媒体を介して通信を受信するための通信インターフェースを備えており、当該方法が、前記情報を復号したことに応答して前記さらなる通信媒体を介してさらなる装置と通信を始めるステップを含む、項目1〜19のいずれか一項に記載の方法。
[項目21]
前記受信側装置が、前記電力グリッドとは異なるさらなる通信媒体を介した通信のための通信インターフェースを備えており、当該方法が、
前記通信を介してさらなる装置へ要求メッセージを送って、前記さらなる装置と通信を始めるステップであって、これによって前記さらなる装置が、前記変調パターンを伝えて、前記受信側装置による復号するステップのための前記情報を符号化する、ステップと、
前記受信側装置が前記復号された情報に基づいて前記通信媒体を介して前記さらなる装置と通信するステップと
を含む、項目1〜19のいずれか一項に記載の方法。
[項目22]
前記変調パターンが、前記さらなる通信媒体を介して通信を始めるために前記さらなる装置に前記受信側装置を認証させるための認証データ含む、項目20又は21に記載の方法。
[項目23]
前記受信側装置から前記さらなる装置へ前記認証データを送信して、前記さらなる通信媒体を介して通信を始めるステップを含む、項目22に記載の方法。
[項目24]
前記変調パターンが、前記さらなる通信媒体を介して前記さらなる装置からデータを受信するように前記受信側装置を構成するための構成データを含む、項目20〜23のいずれか一項に記載の方法。
[項目25]
前記さらなる通信媒体が、インターネットプロトコル(IP)に基づく通信媒体である、項目20〜24のいずれか一項に記載の方法。
[項目26]
前記グリッド周波数が、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、前記グリッド周波数が周波数範囲内で時間とともに変動しており、前記変調パターンが前記周波数範囲よりも小さい前記グリッド周波数に関する周波数変動を有する、項目1〜25のいずれか一項に記載の方法。
[項目27]
搬送信号内に符号化されており且つ電力グリッドの同期領域内に送信された情報を復号するための受信側装置であって、前記搬送信号がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れている電力の交流電流、又は交流電圧を含み、受信機が、
前記電力グリッド内を流れている前記電力の周波数に関係する特性を測定するように構成された測定する手段と、
1つ又は複数の所定の符号パターンを示すデータを記憶するように構成されたデータストアへのアクセス部と、
前記測定した周波数特性の変調パターンの少なくとも一部分と前記1つ又は複数の所定の符号パターンのうちの少なくとも1つとの間の相関を決定する相関プロセスを実行し、前記変調パターンが前記グリッド周波数に重畳された周波数パターンを含み、前記決定した相関に基づいて前記搬送信号内の符号化された情報を復号するように構成された処理手段と、
を備えている、受信側装置。
[項目28]
項目1〜26のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された受信側装置。
[項目29]
コンピュータで処理する装置上で、項目1〜26のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を含むコンピュータプログラム。
[項目30]
電力グリッドの同期領域内に情報を送信するための方法であって、前記電力グリッドが1つ又は複数の電力装置を備えており、前記電力装置は該電力装置と前記電力グリッドとの間のそれぞれ1つ又は複数の接続部を介して前記電力グリッドへの電流を供給するように及び/又は前記電力グリッドからの電流を消費するように構成されており、電気がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れており、
前記1つ又は複数の接続部において変調する装置を使用して、送信されるべき情報を表している制御パターンにしたがって前記電力グリッドと前記1つ又は複数の電力装置との間の電力の流れを変調するステップと、
前記変調が前記グリッド周波数に重畳される変調パターンをもたらして、符号化された前記情報を有する搬送信号を提供するステップと、
を含む方法。
[項目31]
電力装置の分散されたグループの各々が前記電力グリッドに接続され、当該方法が、
前記複数の電力装置による電力の前記消費及び/又は供給が調整されて前記1つ又は複数の受信側装置によって検出可能である集合的な搬送信号を与えるように、前記制御パターンにしたがって前記複数の電力装置の各々への及び/又はからの電力流を変調するステップ
を含む、項目30に記載の方法。
[項目32]
前記電力グリッドをわたって送信されるべき前記情報を示すデータを生成するように構成されたコントローラから、送信されるべき第1の情報を示す第1のデータを受信するステップと、
前記受信した第1のデータに基づいて前記制御パターンを生成するステップと、
を含む、項目30又は31に記載の方法。
[項目33]
前記コントローラからのデータが、外部通信ネットワークを介して受信される、項目32に記載の方法。
[項目34]
前記1つ又は複数の受信側装置に対応している1つ又は複数の識別子を前記搬送信号に含ませるステップを含む、項目30〜33のいずれか一項に記載の方法。
[項目35]
前記制御パターンが、スイッチを制御するための制御信号のシーケンスを表しており、前記スイッチが、制御信号にしたがって前記電力装置への及び/又はからの電力流をオン又はオフにするように構成されており、当該方法が、制御信号の前記シーケンスにしたがって前記スイッチを制御するステップを含む、項目30〜34のいずれか一項に記載の方法。
[項目36]
前記電力ユニットへの及び/又はからの電力流を変調する減衰器を制御するステップを含む、項目30〜34のいずれか一項に記載の方法。
[項目37]
電力流の前記変調が、無効電力流を変調するステップを含む、項目30〜36のいずれか一項に記載の方法。
[項目38]
前記制御パターンが、データのビットパターンを規定しており、前記搬送信号が、ディジタル信号を含む、項目30〜37のいずれか一項に記載の方法。
[項目39]
前記搬送信号が、アナログ信号を含む、項目30〜37のいずれか一項に記載の方法。
[項目40]
前記搬送信号が、情報が送信されるべき特定の受信側装置に関する識別データを含む、項目30〜39のいずれか一項に記載の方法。
[項目41]
前記識別データが、前記装置及び前記特定の受信機に対して利用可能であるのみである、項目40に記載の方法。
[項目42]
前記識別データが、複数の識別子タイプを含み、各識別子タイプが前記受信側装置の異なる特質に関係している、項目40又は41に記載の方法。
[項目43]
前記複数の識別子タイプが、地理的な位置、装置動作特性、所有者グループ、ネットワークアドレス、ネットワークアドレス範囲、電話市外局番、及び電話番号のうちの1つ又は複数を含む、項目42に記載の方法。
[項目44]
前記1つ又は複数の電力装置の各々が、前記電力グリッド用の非スピニング発電を行っている、項目30〜43のいずれか一項に記載の方法。
[項目45]
前記1つ又は複数の電力装置の各々が、電力消費型装置である、項目30〜43のいずれか一項に記載の方法。
[項目46]
前記グリッド周波数が、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、前記グリッド周波数が周波数範囲内で時間とともに変動しており、当該方法が、前記電力グリッドと前記1つ又は複数の電力装置との間の電力流を変調して、前記周波数範囲よりも小さい前記グリッド周波数に対する周波数変動を有する変調パターンを提供するステップを含む、項目30〜45のいずれか一項に記載の方法。
[項目47]
電力グリッドの同期領域内に情報を送信する方法であって、前記電力装置の分散されたグループの各々が前記電力装置と前記電力グリッドとの間のそれぞれの接続部を介して前記電力グリッドに接続されており、
前記複数の電力装置のうちの第2の電力装置と前記電力グリッドとの間の電力の流れを変調するステップに対して異なる時間において前記複数の電力装置のうちの第1の電力装置と前記電力グリッドとの間の電力の流れを変調するステップを含む、項目30〜46のいずれか一項に記載の方法にしたがって前記電力装置の各々と前記電力グリッドとの間の電力の流れを変調するステップ
を含む方法。
[項目48]
電力グリッドの同期領域内に情報を送信する方法であって、前記電力グリッドが前記電力グリッドからの電力を消費するように構成された複数の分散された電力装置に接続されており、電気がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れており、
送信されるべき情報を表している制御パターンにしたがって前記分散された電力装置への電力流を変調するステップと、
これによって前記グリッド周波数を変調して、前記電力グリッド内の周波数変調された信号を検出するように構成された1つ又は複数の受信側装置における受信のための前記情報に対応している周波数変調された信号を提供するステップと、
を含む方法。
[項目49]
電力グリッドの同期領域内で情報を送信する方法であって、前記電力グリッドが前記電力グリッド用の非スピニング発電を行うように及び/又は前記電力グリッドからの電力を消費するように構成された1つ又は複数の電力装置を備えており、電気がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れており、
送信されるべき情報を表している制御パターンにしたがって1つ又は複数の電力装置への及び/又はからの電力流を変調するステップと、
これによって前記グリッド周波数を変調して、前記電力グリッド内の周波数変調された信号を検出するように構成された1つ又は複数の受信側装置における受信のための前記情報に対応している周波数変調された信号を提供するステップと、
を含む方法。
[項目50]
電力グリッドの同期領域内に情報を送信する際の使用のための装置であって、前記電力グリッドが1つ又は複数の電力装置を備えており、前記電力装置は該電力装置と前記電力グリッドとの間のそれぞれ1つ又は複数の接続を介して前記電力グリッドへの電流を供給するように及び/又は前記電力グリッドからの電流を消費するように構成されており、電気がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れており、
前記電力グリッドの前記同期領域に接続された受信機へ送信されるべき情報に対応しているデータを受信するように構成された通信インターフェースと、
前記受信したデータに基づいて、送信されるべき前記情報に対応している制御信号のシーケンスを生成するように構成されたプロセッサと、
前記生成された制御信号のシーケンスに基づいて、前記電力グリッドと前記1つ又は複数の電力装置との間の電力の流れを変調するように構成された前記1つ又は複数の接続部における電力流変調器であって、前記変調が、前記グリッド周波数に重畳される変調パターンをもたらして、符号化された前記情報を有する搬送信号を提供している、電力流変調器と
を備える、装置。
[項目51]
項目30〜47のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された装置。
[項目52]
項目1〜26のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された、項目51に記載の装置。
[項目53]
コンピュータで処理する装置において、項目30〜47のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を含むコンピュータプログラム。
[項目54]
項目1〜26のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された受信側装置と、
項目30〜47のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された送信側装置と
を備える、データ送信システム。

Claims (49)

  1. 受信側装置において、搬送信号内に符号化されており且つ電力グリッドの同期領域内に送信された情報を復号する方法であって、前記搬送信号がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れている電力の交流電流、又は交流電圧を含み、
    前記受信側装置において、前記電力グリッド内を流れている前記電力の周波数に関係する特性を測定するステップと、
    1つ又は複数の所定の符号パターンを示すデータにアクセスするステップと、
    前記受信側装置において、前記測定した周波数特性の変調パターンの少なくとも一部分と前記1つ又は複数の所定の符号パターンのうちの少なくとも1つとの間の相関を決定する相関プロセスを実行するステップであり、前記変調パターンが前記グリッド周波数に重畳された周波数パターンを含む、ステップと、
    前記決定した相関に基づいて前記搬送信号内の符号化された情報を復号するステップと、
    を含み、
    前記グリッド周波数が、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、前記グリッド周波数が周波数範囲内で時間とともに変動しており、前記変調パターンが前記周波数範囲よりも小さい前記グリッド周波数に関する周波数変動を有する、方法。
  2. 前記受信側装置が、前記1つ又は複数の所定の符号パターンを記憶するデータストアを備えており、当該方法が、前記データストアにアクセスして、前記1つ又は複数の所定の符号パターンにアクセスするステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記受信側装置が、1つ又は複数の識別子を記憶するデータストアを備えており、前記変調パターンが受信側装置又は受信側装置のグループの識別子を含み、当該方法が、
    前記変調パターンに含まれる前記識別子が前記データストアに記憶されている前記1つ又は複数の識別子のうちの1つ又は複数に対応するかどうかを決定するステップと、
    前記決定に基づいて前記変調パターンを処理するステップと、
    を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記復号するステップは、前記変調パターンに含まれる前記識別子が前記データストアに記憶されている前記1つ又は複数の識別子のうちの1つ又は複数に対応すると決定したことに応答して前記変調パターンからデータを抽出するサブステップを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記受信側装置が、1つ又は複数の予め決められた処置を示すデータを含むデータストアを備えており、当該方法は、前記変調パターンに含まれる前記識別子が前記データストアに記憶されている前記1つ又は複数の識別子のうちの1つ又は複数に対応するという決定に応答して前記1つ又は複数の予め決められた処置を実行するステップを含む、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記1つ又は複数の予め決められた処置が、
    前記受信側装置の設定を変えるステップと、
    前記受信側装置に関係する電力装置の設定を変えるステップと、
    前記受信側装置上でプログラムを実行するステップと、
    前記受信側装置上のプログラムを停止するステップと、
    前記受信側装置のデータストアにデータを記憶するステップと、
    のうちの1つ又は複数を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記変調パターンが、タイミング情報及び前記タイミング情報とは異なるさらなる情報を含み、当該方法が、前記タイミング情報に基づいて前記さらなる情報を処理するステップを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記変調パターンが、位相シフトキーを含み、当該方法が、前記位相シフトキーに基づいて前記変調パターンから前記タイミング情報を抽出するステップを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記受信側装置において、所与の開始点から経過した前記電力グリッド内を流れている電力の前記交流電流又は前記交流電圧の周期の数をモニタするステップと、
    前記モニタするステップに基づいて前記相関プロセスに関するタイミング情報を決定するステップと、
    を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 所定のスケジュールにしたがって前記相関プロセスを実行するステップであって、前記スケジュールが、所与の開始点から経過した前記電力グリッド内を流れている前記電力の前記交流電流又は前記交流電圧の周期の数に基づいて前記相関プロセスの前記実行のタイミングを特定する、ステップを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 変調パターンが、所与の開始点から経過した前記電力グリッド内を流れている前記電力の前記交流電流又は前記交流電圧の周期の数を示す情報を含む、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 前記相関プロセスが、フィルタ処理するプロセスを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記相関プロセスが、前記1つ又は複数の所定の符号パターンの時間ベースと前記変調パターンの時間ベースとを相関させるステップを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記相関プロセスが、前記1つ又は複数の所定の符号パターンのビットパターンと前記変調パターンのビットパターンとを相関させるステップを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 相関プロセスが、複数の送信側装置によって送信されたデータを抽出するステップと、前記複数の送信側装置のうちのどの装置から前記抽出されたデータが送信されたかを決定するステップと、を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記複数の送信側装置のうちの異なる装置によって送信されたデータが、異なる時間に前記受信側装置において受信される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記複数の送信側装置の識別子を記憶しているデータベースを維持するステップと、前記複数の送信側装置の前記記憶されている識別子と前記変調パターンから抽出された識別データとを比較するステップと、を含む、請求項15又は16に記載の方法。
  18. データが予め決められた時間フレーム内に前記複数の送信側装置のうちの2つ以上から受信されていることを決定するステップと、
    前記2つ以上の送信側装置の各々に要求を送信して、データが前記時間フレーム内に前記2つ以上の受信側装置から受信されていると決定したことに応答して前記データを再送信するステップと、
    を含む、請求項17に記載の方法。
  19. データが前記複数の送信側装置のうちの所与の送信側装置から受信されていると決定したことに応答して前記所与の送信側装置へ確認応答を送信するステップを含む、請求項17に記載の方法。
  20. 前記受信側装置が、前記電力グリッドとは異なるさらなる通信媒体を介して通信を受信するための通信インターフェースを備えており、当該方法が、前記情報を復号したことに応答して前記さらなる通信媒体を介してさらなる装置と通信を始めるステップを含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記受信側装置が、前記電力グリッドとは異なるさらなる通信媒体を介した通信のための通信インターフェースを備えており、当該方法が、
    前記通信を介してさらなる装置へ要求メッセージを送って、前記さらなる装置と通信を始めるステップであって、これによって前記さらなる装置が、前記変調パターンを伝えて、前記受信側装置による復号するステップのための前記情報を符号化する、ステップと、
    前記受信側装置が前記復号された情報に基づいて前記通信媒体を介して前記さらなる装置と通信するステップと
    を含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記変調パターンが、前記さらなる通信媒体を介して通信を始めるために前記さらなる装置に前記受信側装置を認証させるための認証データ含む、請求項20又は21に記載の方法。
  23. 前記受信側装置から前記さらなる装置へ前記認証データを送信して、前記さらなる通信媒体を介して通信を始めるステップを含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記変調パターンが、前記さらなる通信媒体を介して前記さらなる装置からデータを受信するように前記受信側装置を構成するための構成データを含む、請求項20〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記さらなる通信媒体が、インターネットプロトコル(IP)に基づく通信媒体である、請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 搬送信号内に符号化されており且つ電力グリッドの同期領域内に送信された情報を復号するための受信側装置であって、前記搬送信号がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れている電力の交流電流、又は交流電圧を含み、受信機が、
    前記電力グリッド内を流れている前記電力の周波数に関係する特性を測定するように構成された測定する手段と、
    1つ又は複数の所定の符号パターンを示すデータを記憶するように構成されたデータストアへのアクセス部と、
    前記測定した周波数特性の変調パターンの少なくとも一部分と前記1つ又は複数の所定の符号パターンのうちの少なくとも1つとの間の相関を決定する相関プロセスを実行し、前記変調パターンが前記グリッド周波数に重畳された周波数パターンを含み、前記決定した相関に基づいて前記搬送信号内の符号化された情報を復号するように構成された処理手段と、
    を備えており、
    前記グリッド周波数が、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、前記グリッド周波数が周波数範囲内で時間とともに変動しており、前記変調パターンが前記周波数範囲よりも小さい前記グリッド周波数に関する周波数変動を有する、受信側装置。
  27. コンピュータで処理する装置上で、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を含むコンピュータプログラム。
  28. 電力グリッドの同期領域内に情報を送信するための方法であって、前記電力グリッドが1つ又は複数の電力装置を備えており、前記電力装置は該電力装置と前記電力グリッドとの間のそれぞれ1つ又は複数の接続部を介して前記電力グリッドへの電流を供給するように及び/又は前記電力グリッドからの電流を消費するように構成されており、電気がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れており、
    前記1つ又は複数の接続部において変調する装置を使用して、送信されるべき情報を表している制御パターンにしたがって前記電力グリッドと前記1つ又は複数の電力装置との間の電力の流れを変調するステップと、
    前記変調が前記グリッド周波数に重畳される変調パターンをもたらして、符号化された前記情報を有する搬送信号を提供するステップと、
    を含み、
    前記グリッド周波数が、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、前記グリッド周波数が周波数範囲内で時間とともに変動しており、前記変調パターンが前記周波数範囲よりも小さい前記グリッド周波数に関する周波数変動を有する、方法。
  29. 電力装置の分散されたグループの各々が前記電力グリッドに接続され、当該方法が、
    前記複数の電力装置による電力の前記消費及び/又は供給が調整されて前記1つ又は複数の受信側装置によって検出可能である集合的な搬送信号を与えるように、前記制御パターンにしたがって前記複数の電力装置の各々への及び/又はからの電力流を変調するステップ
    を含む、請求項28に記載の方法。
  30. 前記電力グリッドをわたって送信されるべき前記情報を示すデータを生成するように構成されたコントローラから、送信されるべき第1の情報を示す第1のデータを受信するステップと、
    前記受信した第1のデータに基づいて前記制御パターンを生成するステップと、
    を含む、請求項28又は29に記載の方法。
  31. 前記コントローラからのデータが、外部通信ネットワークを介して受信される、請求項30に記載の方法。
  32. 前記1つ又は複数の受信側装置に対応している1つ又は複数の識別子を前記搬送信号に含ませるステップを含む、請求項2831のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記制御パターンが、スイッチを制御するための制御信号のシーケンスを表しており、前記スイッチが、制御信号にしたがって前記電力装置への及び/又はからの電力流をオン又はオフにするように構成されており、当該方法が、制御信号の前記シーケンスにしたがって前記スイッチを制御するステップを含む、請求項2832のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記1つ又は複数の電力装置への及び/又はからの電力流を変調する1つ又は複数の減衰器を制御するステップを含む、請求項2832のいずれか一項に記載の方法。
  35. 電力流の前記変調が、無効電力流を変調するステップを含む、請求項2834のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記制御パターンが、データのビットパターンを規定しており、前記搬送信号が、ディジタル信号を含む、請求項2835のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記搬送信号が、アナログ信号を含む、請求項2835のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記搬送信号が、情報が送信されるべき特定の受信側装置に関する識別データを含む、請求項2837のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記識別データが、前記装置及び前記特定の受信機に対して利用可能であるのみである、請求項38に記載の方法。
  40. 前記識別データが、複数の識別子タイプを含み、各識別子タイプが前記受信側装置の異なる特質に関係している、請求項38又は39に記載の方法。
  41. 前記複数の識別子タイプが、地理的な位置、装置動作特性、所有者グループ、ネットワークアドレス、ネットワークアドレス範囲、電話市外局番、及び電話番号のうちの1つ又は複数を含む、請求項40に記載の方法。
  42. 前記1つ又は複数の電力装置の各々が、前記電力グリッド用の非スピニング発電を行っている、請求項2841のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記1つ又は複数の電力装置の各々が、前記電力グリッドからの電流を消費するように構成された装置である、請求項2841のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記グリッド周波数が、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、前記グリッド周波数が周波数範囲内で時間とともに変動しており、当該方法が、前記電力グリッドと前記1つ又は複数の電力装置との間の電力流を変調して、前記周波数範囲よりも小さい前記グリッド周波数に対する周波数変動を有する変調パターンを提供するステップを含む、請求項2843のいずれか一項に記載の方法。
  45. 電力グリッドの同期領域内に情報を送信する方法であって、前記電力装置の分散されたグループの各々が前記電力装置と前記電力グリッドとの間のそれぞれの接続部を介して前記電力グリッドに接続されており、
    前記複数の電力装置のうちの第2の電力装置と前記電力グリッドとの間の電力の流れを変調するステップに対して異なる時間において前記複数の電力装置のうちの第1の電力装置と前記電力グリッドとの間の電力の流れを変調するステップを含む、請求項2844のいずれか一項に記載の方法にしたがって前記電力装置の各々と前記電力グリッドとの間の電力の流れを変調するステップ
    を含む方法。
  46. 電力グリッドの同期領域内に情報を送信する方法であって、前記電力グリッドが前記電力グリッドからの電力を消費するように構成された複数の分散された電力装置に接続されており、電気がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れており、
    送信されるべき情報を表している制御パターンにしたがって前記分散された電力装置への電力流を変調するステップと、
    これによって前記グリッド周波数を変調して、前記電力グリッド内の周波数変調された信号を検出するように構成された1つ又は複数の受信側装置における受信のための前記情報に対応している周波数変調された信号を提供するステップと、
    を含み、
    前記グリッド周波数が、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、前記グリッド周波数が周波数範囲内で時間とともに変動しており、周波数変調された前記信号が前記周波数範囲よりも小さい前記グリッド周波数に関する周波数変動を有する、方法。
  47. 電力グリッドの同期領域内で情報を送信する方法であって、前記電力グリッドが前記電力グリッド用の非スピニング発電を行うように及び/又は前記電力グリッドからの電力を消費するように構成された1つ又は複数の電力装置を備えており、電気がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れており、
    送信されるべき情報を表している制御パターンにしたがって1つ又は複数の電力装置への及び/又はからの電力流を変調するステップと、
    これによって前記グリッド周波数を変調して、前記電力グリッド内の周波数変調された信号を検出するように構成された1つ又は複数の受信側装置における受信のための前記情報に対応している周波数変調された信号を提供するステップと、
    を含み、
    前記グリッド周波数が、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、前記グリッド周波数が周波数範囲内で時間とともに変動しており、周波数変調された前記信号が前記周波数範囲よりも小さい前記グリッド周波数に関する周波数変動を有する、方法。
  48. 電力グリッドの同期領域内に情報を送信する際の使用のための装置であって、前記電力グリッドが1つ又は複数の電力装置を備えており、前記電力装置は該電力装置と前記電力グリッドとの間のそれぞれ1つ又は複数の接続を介して前記電力グリッドへの電流を供給するように及び/又は前記電力グリッドからの電流を消費するように構成されており、電気がグリッド周波数にしたがって前記電力グリッド内を流れており、
    前記電力グリッドの前記同期領域に接続された受信機へ送信されるべき情報に対応しているデータを受信するように構成された通信インターフェースと、
    前記受信したデータに基づいて、送信されるべき前記情報に対応している制御信号のシーケンスを生成するように構成されたプロセッサと、
    前記生成された制御信号のシーケンスに基づいて、前記電力グリッドと前記1つ又は複数の電力装置との間の電力の流れを変調するように構成された前記1つ又は複数の接続部における電力流変調器であって、前記変調が、前記グリッド周波数に重畳される変調パターンをもたらして、符号化された前記情報を有する搬送信号を提供している、電力流変調器と
    を備えており、
    前記グリッド周波数が、ランダムノイズゆらぎにさらされ、その結果、前記グリッド周波数が周波数範囲内で時間とともに変動しており、前記変調パターンが前記周波数範囲よりも小さい前記グリッド周波数に関する周波数変動を有する、装置。
  49. コンピュータで処理する装置において、請求項2845のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を含むコンピュータプログラム。
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