JP6431446B2 - 切断機の集塵カバー - Google Patents

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Description

本発明は、例えば石材やコンクリートブロックの切断や溝切り加工あるいはアスファルト路面の切り込み加工等の切断作業に用いる切断機(カッタ)の集塵カバーに関する。
この種の切断作業では、切断部位から大量の粉塵が発生する。作業環境を良好に維持するためには、発生した粉塵の周囲への飛散を防止する必要がある。このため、この種の切断作業を行う際には、切断機に集塵カバーが取り付けられる。係る集塵カバーに関する技術が下記の特許文献に開示されている。
特許文献1には、切断面に当接させるベース上に支持した固定カバーに対して、ダイヤモンドカッタ等の回転刃具を備えた切断機を上下動可能に支持した集塵カバーが開示されている。この集塵カバーによれば、固定カバー内において回転刃具を下動させてベース下面側に突き出させ、この突き出し部分を切断面に切り込ませて溝切りあるいは切断等の加工がなされる。係る形態の切断加工は、プランジカットとも称されている。
特許文献2には、同種の切断機に用いられる集塵カバーであるが、切断面に当接させるベース上に支持した固定カバーに対して、切断機を取り付けた本体カバーを上下動可能に支持した二重構造の集塵カバーが開示されている。係る二重構造の集塵カバーの場合、本体カバーごと切断機を下動させて回転刃具をベース下面側に突き出させ、この突き出し部分を切断面に切り込ませて溝切り等の加工を行うことができる。係る二重構造の集塵カバーによれば、固定カバーの周囲に本体カバーがオーバーラップされることから、回転刃具の全上下動範囲について刃先周辺(粉塵発生部位)における集塵カバーの粉塵に対する密閉性について前者の集塵カバーよりも高い密閉性(集塵力)を実現できる。
特開2007−30314号公報 米国特許出願公開第2008/0244910号
しかしながら、上記従来の集塵カバーによれば、回転刃具の切断面に対する切り込み深さについてきめ細かな調整をすることができず、この点で改良を加える必要があった。本発明は、プランジカッタと称される切断機に用いられる集塵用のカバーであって、切断部位周辺を固定カバーと本体カバーで覆う二重構造の集塵カバーについて、回転刃具の切断面に対する切り込み深さについてきめ細かな調整をできるようにして切断機の作業性を高めることを目的とする。
上記した課題は、以下の各発明によって解決される。第1の発明は、切断機の回転刃具の周囲を覆う集塵カバーであって、切断面に当接させるベースを有する固定カバーと、切断機が取り付けられる本体カバーを備え、固定カバーと本体カバーは、切断が進行する方向の前部において回動支軸を介して相互に開閉可能に結合された集塵カバーである。第1の発明では、固定カバーと本体カバーとの間に、当該両カバーの閉じ方向の開閉角度を複数位置で位置決めして回転刃具の切断面に対する切り込み深さを調整可能となっている。
第1の発明によれば、固定カバーと本体カバーの閉じ方向の開閉角度を複数位置で位置決めして回転刃具の切断面に対する切り込み深さをきめ細かく調整することができる。これにより切断機の作業性を高めることができる。
第2の発明は、第1の発明において、固定カバー若しくは本体カバーの一方に、深さ調整ストッパを位置変更可能に設け、他方をこの深さ調整ストッパに当接させて当該両カバーの閉じ方向の開閉角度を複数位置で位置決め可能とした集塵カバーである。
第2の発明によれば、深さ調整ストッパにより回転刃具の切り込み深さが規制される。深さ調整ストッパの位置を変更することにより、切り込み深さをきめ細かく調整することができる。
第3の発明は、第2の発明において、回動支軸を中心とする円弧に沿って設けた溝部内を位置変更可能に設けられた集塵カバーである。
第3の発明によれば、相互に回動可能に結合された固定カバーと本体カバーの他方に対して深さ調整ストッパを常に同じ部位に当接させて切り込み深さが規制される。このため、固定カバーと本体カバーの他方の自重が深さ調整ストッパにより受けられてその閉じ方向の回動動作が安定的に規制される。
第4の発明は、第3の発明において、深さ調整ストッパは、溝部内を位置変更可能なストッパフレームと、ストッパフレームに移動可能に支持されて溝部の一方の壁部に設けた複数の係合凹部に対して係脱するストッパ部材を備えている。第4の発明では、ストッパ部材が係合凹部に対する係合方向にばね付勢された構成となっている。
第4の発明によれば、ストッパ部材がばね付勢力により係合凹部に対する係合状態に保持されることにより、ストッパフレームが溝部内を移動不能に固定され、これにより当該深さ調整ストッパの調整位置が保持されて振動等により位置ずれすることが防止される。
第5の発明は、第4の発明において、深さ調整ストッパは、ストッパフレームをストッパ部材の係合凹部に対する係合部を支点にして傾かせてその角部を溝部の他方の壁部に当接させることにより、固定カバー若しくは本体カバーの他方を閉じ方向に位置決めする構成とした集塵カバーである。
第5の発明によれば、ストッパフレームが固定カバーと本体カバーの他方の自重を受けて回動支軸とは異なる支点(ストッパ部材の係合凹部に対する係合部)を中心にして傾くことにより、当該ストッパフレームの角部が、回動支軸を中心とする円弧に沿って湾曲する溝部の他方の壁部に対して食い込むようにして係合され、これによりストッパフレームの位置がロックされて固定カバーと本体カバーの相互に閉じ方向の回動動作が規制され、ひいては回転刃具の切り込み深さの調整状態が確実に維持される。
第6の発明は、第3〜第5の何れか一つの発明において、固定カバーと本体カバーは圧縮ばねにより相互に開き方向に付勢されている。圧縮ばねは、固定カバー若しくは本体カバーの一方に取り付けたばねホルダにより、回動支軸を中心とする円弧に沿って保持されている。第6の発明では、このばねホルダにより深さ調整ストッパの溝部内からの離脱が規制されている。
第6の発明によれば、圧縮ばねを保持するばねホルダを活用して深さ調整ストッパの溝部内での取り付け状態を保持されている。このため、深さ調整ストッパを溝部内に保持するための特別の部材を省略して当該深さ調整ストッパの構成の簡略化を図ることができる。
第7の発明は、第1〜第6の何れか一つの発明に係る集塵カバーを備え切断機である。
第7の発明によれば、第1〜第6の何れか一つの発明に係る集塵カバーを取り付けた切断機について、上記の作用効果を得ることができ、これにより当該切断機の作業性を高めることができる。
本実施形態に係る集塵カバーの正面図であって、切断が進行する方向に向かって右側の側面図である。本図では、本体カバーが下降端に位置する状態で示されている。 集塵カバーの縦断面図である。本図では、本体カバーが下降端に位置する状態で示されている。 集塵カバーの正面図である。本図では、本体カバーが開き規制角度まで戻された状態で示されている。 切断機の縦断面図である。本図では、本体カバーが開き規制角度まで戻された状態で示されている。 図1の(V)矢視図であって、集塵カバー及び切断機の上面図である。 図1の(VI)矢視図であって、集塵カバー及び切断機の下面図である。 図5の(VII)矢視図であって、集塵カバー及び切断機の背面図である。 図7の(VIII)矢視図であって、集塵カバー及び切断機の前面図である。 図7の(IX)矢視図であって、集塵カバー及び切断機の後面図である。 切断機及び集塵カバーの横断面図である。 集塵カバーを背面側から見た図である。本図では、集塵カバーの前部について図5中(XI)-(XI)線断面で示されている。本図では、分離ロック部材の全体が見えている。 集塵カバーを背面側から見た図である。本図では、図11に示す状態から本体カバーを開いた状態が示されている。 集塵カバーを背面側から見た図である。本図では、図12に示す状態から分離ロック部材をアンロック側に操作した状態が示されている。 集塵カバーを正面側から見た図である。本図では、固定ストッパ及びその周辺が縦断面図で示されている。本図では、切断機が取り外された状態で示されている。 集塵カバーを正面側から見た縦断面図であって、図5の(XV)-(XV)線断面矢視図である。本図は、本体カバーを固定カバーに対して完全に閉じた状態(下降端位置)を示している。本図では、切断機が取り外された状態で示されている。 集塵カバーを正面側から見た縦断面図である。本図は、図15に示す状態から本体カバーを上方へ開いた状態を示している。本図では、切断機が取り外された状態で示されている。 集塵カバーを正面側から見た縦断面図である。本図は、固定ストッパをアンロックした状態を示している。本図では、切断機が取り外された状態で示されている。 集塵カバーを正面側から見た縦断面図である。本図は、固定ストッパをロックした状態を示している。本図では、切断機が取り外された状態で示されている。
次に、本発明の実施形態を図1〜図18に基づいて説明する。図1〜図7に示すように本実施形態の集塵カバー20は、例えば石材やコンクリートブロックの切断や溝切り加工、あるいはアスファルト路面の切り込み加工等の切断作業に用いられる切断機2に取り付けられるもので、切断作業により発生する粉塵の周囲への飛散を防止することを主たる目的として用いられる。切断機2については従来構成と同様で足り、本実施形態において特に変更を要しない。以下、切断機2について簡単に説明する。
図10には切断機2の内部構造が示されている。切断機2は、集塵カバー20の背面側に支持されている。切断機2は、ディスクグラインダと同等の構成を備えるもので、円筒形の本体ハウジング3に電動モータ4を内装した構成を備えている。本体ハウジング3の前部にギヤヘッド5が結合されている。図1〜図7に示すように本体ハウジング3の後部には、使用者が把持するハンドル部6が結合されている。ハンドル部6の下面にスイッチレバー6aが設けられている。ハンドル部6を把持した手の指先でこのスイッチレバー6aを上方へ引き操作すると電動モータ4が起動する。ハンドル部6の後部からは電源供給用の電源コード7が引き出されている。
図10に示すように電動モータ4の出力軸に形成した駆動ギヤ4aは、従動ギヤ8としてのかさ歯車に噛み合わされている。従動ギヤ8はスピンドル9に結合されている。スピンドル9は、電動モータ4の出力軸に対して直交する軸線回りに回転自在に支持されている。スピンドル9は、軸受11,12を介してギヤヘッドハウジング10に回転自在に支持されている。スピンドル9の先端部はギヤヘッドハウジング10から集塵カバー20内に突き出されている。この突き出し部分に円形の回転刃具15が取り付けられている。回転刃具15は、ダイヤモンドホイールと称される刃物で、図2において白抜き矢印で示すように反時計回り方向に回転する。回転刃具15は、インナフランジ13とアウタフランジ14で挟み込まれて、スピンドル9のねじ軸部9aに固定されている。ねじ軸部9aに対するアウタフランジ14のねじ結合を外すことにより回転刃具15をスピンドル9から取り外すことができる。
スピンドル9を回転支持する軸受12は、軸受ホルダ16に保持されている。軸受ホルダ16は、ギヤヘッドハウジング10の開口部に固定されている。軸受ホルダ16の外周にクランプ部17を締め付けることにより、当該切断機2に集塵カバー20が結合されている。後述するように切断機2は、集塵カバー20の本体カバー23に結合されている。切断機2は、スピンドル9の軸線(出力軸線)を左右方向に沿わせた横倒し姿勢で本体カバー23の背面側(外側壁部23L)に結合されている。
図7〜図9に示すようにギヤヘッドハウジング10の上面には、フロントグリップ18が設けられている。使用者は、一方の手でハンドル部6を把持し、他方の手でこのフロントグリップ18を把持することにより、当該切断機2を安定した姿勢で保持することができ、これにより切断作業を精確かつ迅速に行うことができる。
集塵カバー20は、回転刃具15の左右両側部と上側周方向を遮蔽して切断部位Cで発生する粉塵の周囲への飛散を防止することを主たる機能とするもので、図1〜図7に示すように切断面Wに当接させる鋼板製のベース21と、ベース21に固定された樹脂製の固定カバー22と、固定カバー22に対して上下に回動可能に支持された本体カバー23を備えている。本体カバー23は、固定カバー22に対して回動支軸24を介して上下に回動可能に支持されている。回動支軸24は、ベース21の前端部付近において左右幅方向に跨って回転自在に支持されている。回動支軸24は、前輪25の車軸として利用されている。回動支軸24の左右両端部にそれぞれ前輪25が取り付けられている。左右の前輪25は、それぞれ切断面Wに接地している。
ベース21の後端部付近には、後輪軸26が支持されている。この後輪軸26は、回動支軸24と平行で、左右幅方向に跨って回転自在に支持されている。この後ろ側の後輪軸26の左右両端部にそれぞれ後輪27が取り付けられている。左右の後輪27もそれぞれ切断面Wに接地している。左右の前輪25と左右の後輪27によって、ベース21が切断面Wに対して僅かに浮いた状態で接地され、これにより切断面Wに沿ってスムーズに移動可能となっている。図2及び図6に示すようにベース21の中央には、矩形の窓部21aが設けられている。この窓部21aを経て回転刃具15の下部が当該ベース21の下面側に突き出される。
ベース21の上面に固定された固定カバー22は、窓部21aの左右両側から立ち上がって回転刃具15の左右側方を覆う内側壁部22L,22Rと、左右の内側壁部22L,22Rの主として後部側を相互に結合して回転刃具15の主として後部側の周囲を覆う内側周縁部22Eを有している。切断機2を取り付けた本体カバー23は、固定カバー22の左右の内側壁部22L,22Rの外側に位置する左右の外側壁部23L,23Rと、左右の外側壁部23L,23Rの端縁間を相互に結合して回転刃具15の上側ほぼ半周の範囲を覆う外側周縁部23Eを有している。図10,12,13,15,16に示すように固定カバー22の左側の内側壁部22Lには、切断機2のスピンドル9を通過させるための逃がし部22cが設けられている。逃がし部22cは、回動支軸24を中心とする円弧に沿って湾曲する状態に設けられている。逃がし部22cは、内側壁部22Lの上部に開口されている。
本体カバー23の右側(正面側)の外側壁部23Rと外側周縁部23Eは樹脂成形により製作されている。本体カバー23の左側(背面側)の外側壁部23Lには鋼板が用いられている。図7に示すように、背面側の外側壁部23Lは、樹脂製の外側周縁部23Eの左端縁に対して固定ねじ23fで複数個所ねじ止めされて結合されている。切断機2を結合するためのクランプ部17は、左側の外側壁部23Lに溶接により結合されている。図10に示すように本体カバー23の左側の外側壁部23Lには、クランプ部17の内周孔に整合して円形の逃がし孔23hが設けられている。本体カバー23の逃がし孔23hと固定カバー22の逃がし部22cを経てスピンドル9が当該集塵カバー20の内側に突き出されている。スピンドル9から回転刃具15を取り外し、クランプ部17を緩めることにより、切断機2を当該集塵カバー20から取り外すことができる。
本体カバー23は、圧縮ばね30を介して固定カバー22に対して上方へ回動する方向に付勢されている。図15及び図16に示すように圧縮ばね30は、固定カバー22の右側の内側壁部22Rであって、回転刃具15に対して切断機2とは反対側の側面に取り付けたばねホルダ33の内側(ばね保持部31)に保持されている。ばねホルダ33は、本体カバー23の回動支軸24を中心とする円弧に沿って取り付けられている。ばねホルダ33は、回転刃具15の回転中心(スピンドル9)に対して回動支軸24とは反対側に取り付けられている。このばねホルダ33(ばね保持部31)により、圧縮ばね30は、回転刃具15の回転中心に対して回動支軸24とは反対側の領域において、回動支軸24を中心とする円弧に沿って伸縮可能に保持されている。
ばねホルダ33は、2本の固定ねじ33aで固定カバー22の右側の内側壁部22Rに固定されている。ばねホルダ33の上部には、圧縮ばね30の抜け出しを防止するための抜け止め部33cが設けられている。抜け止め部33cには、圧縮ばね30を押圧するための押圧部32が進入するための押圧部進入路33bが設けられている。押圧部32は、本体カバー23の右側壁部23Rの内面に一体に設けられている。押圧部32も、回動支軸24を中心とする円弧に沿って湾曲する状態に設けられている。
本体カバー23を固定カバー22に対して上下に回動させると、押圧部32がばねホルダ33内において一体で上下に変位する。本体カバー23を下方へ回動させると押圧部32で圧縮ばね30の上端部が下方へ押されるため、本体カバー23に対して上方へ回動させる方向(固定カバー22を下方へ回動させる方向)の付勢力が発生する。本体カバー23を上方へ回動させると押圧部32が一体で上方へ変位するため圧縮ばね30が伸長してその付勢力が徐々に小さくなる。
ここで、例えば使用者がハンドル部6を把持して切断機2を集塵カバー20ごと持ち運ぶ際には、圧縮ばね30の付勢力により固定カバー22が本体カバー23に対して下方へ回動し、回動支軸24を介して本体カバー23にぶら下がった状態となる。これに対して、切断作業時には、切断面Wにベース21を当接させて固定カバー22を固定し、この固定カバー22に対して本体カバー23を切断機2ごと上下に回動させる。このように例えば持ち運び時と作業時では、相互に回動可能に結合された固定カバー22と本体カバー23の回動動作の基準(固定側)が入れ替わる。本明細書では、回動動作の基準を適宜入れ替えて用いる。また、この明細書では、本体カバー23と固定カバー22との相互の回動動作の方向に関して、回転刃具15をベース21の下面側へ突き出させる方向を閉じ方向と言い、回転刃具15のベース21の下面側への突き出し量を小さくする方向を開き方向と言う。従って、本体カバー23の下動動作(固定カバー22に接近する動作)は閉じ方向の回動動作とも言い、上動動作(固定カバー22から離間する動作)は開き方向の回動動作とも言う。
切断機2を取り付けた本体カバー23は、圧縮ばね30の付勢力により固定カバー22に対して上方へ回動する方向(相互に開き方向)に付勢されている。図16に示すように圧縮ばね30の上端部に押圧部32が押圧されることにより付勢力が発生する。図3,4に示すように本体カバー23を固定カバー22に対して上方へ一定角度(本実施形態では開き規制角度θ0)だけ回動させると、回転刃具15の下部側がベース21の下面側に突き出されない状態であって集塵カバー20内に収容された状態となる。これに対して図1に示すように、ハンドル部6を把持して本体カバー23を圧縮ばね30の付勢力に抗して押し下げると、回転刃具15がベース21の下面側へ突き出されて切断面Wに切り込まれる。
固定カバー22に対して本体カバー23を上方へ大きく回動させることにより、押圧部32を押圧部進入路33bを経てばね保持部31内から退出させることができる。押圧部32をばね保持部31内から退出させると、圧縮ばね30はさらに伸長してその上端部が抜け止め部33cに押圧され、従ってばね保持部31内に沿ってそのまま保持された状態となる。このため、その後本体カバー23を下方へ回動させれば、押圧部32が押圧部進入路33bを経てばね保持部31内に進入し、これにより圧縮ばね30の上端部が再び押圧されて本体カバー23を上方へ回動させる方向の付勢力が発生する。
図3,4に示すように固定カバー22に対して本体カバー23を一定角度(本実施形態では開き規制角度θ0)だけ上方へ回動させると、本体カバー23のそれ以上の上方への回動動作が、開きストッパ40により規制される。図3に示すように固定カバー22の右側壁部22Rには、一段高い段差部22aが設けられている。この段差部22aは、回動支軸24を中心とする円弧に沿って湾曲して設けられている。この段差部22aの中央に開きストッパ40が設けられている。開きストッパ40は、当該固定カバー22の成形時に切り起こし爪状に形成されており、先端に係合爪部40aが設けられている。係合爪部40aが本体カバー23の右側壁部23Rの内面に設けた係合部に係合して当該本体カバー23に対する固定カバー22の開き方向への相対的な開き方向への回動が規制される。
上記開きストッパ40は、例えば使用者がハンドル部6を把持して切断機2を集塵カバー20ごと持ち運ぶ際に、固定カバー22を本体カバー23に対して開きストッパ40で開き方向の回動範囲を一定角度に規制した状態であって、回動支軸24を介して固定カバー22を本体カバー23にぶら下げた状態とすることができる。但し、この状態でも、固定カバー22と本体カバー23は開き規制角度θ0まで相互に開いた状態となっているため、回転刃具15はベース21の下面側に突き出さない状態となっている。
開きストッパ40は指先で押し込むことにより、係合爪部40aの本体カバー23側の係合部に対する係合状態を解除することができる。係合爪部40aの係合状態を解除することにより、開き規制角度θ0を超えて固定カバー22を本体カバー23に対して開き方向にさらに回動させることができる。開きストッパ40の係合爪部40aを外して固定カバー22を本体カバー23に対してさらに開き方向に分離可能開き角度θ1(本実施形態では約45°)まで回動させることにより、当該本体カバー23と固定カバー22を相互に分離することができる。本体カバー23と固定カバー22を相互に分離することにより、回転刃具15を大きく露出させることができ、これにより回転刃具15の交換等の作業を楽に行うことができる。
図11〜図13に示すように、本体カバー23の前端部には、支持溝部23aが設けられている。支持溝部23aは、本体カバー23の左右の外側壁部23L,23Rに対称に設けられている。左右の支持溝部23aに回動支軸24が跨って挿通されて、本体カバー23が固定カバー22に対して相対的に回動可能に結合されている。左右の支持溝部23aは、前端角部から切り込み形成されている。このため、回動支軸24はその径方向に相対移動させて左右の支持溝部23aから抜き出すことができる。左右の支持溝部23a内から回動支軸24を径方向に相対移動させて抜き出すことにより、本体カバー23と固定カバー22を相互に分離することができる。
図11〜図13に示すように本体カバー23の鋼板製の外側壁部23Lの前端部には、支持溝部23a内における回動支軸24の径方向の変位(抜け出し)を規制する分離ロック部材41が設けられている。分離ロック部材41は支軸42を中心にして上下に傾動操作可能に設けられている。分離ロック部材41の下部には、鉤形の係合部41aが設けられている。図11及び図12に示すようにこの係合部41aが回動支軸24の下側に位置して支持溝部23aを塞いだ状態では、回動支軸24の支持溝部23a内における径方向の変位が規制された状態となる。支持溝部23a内における回動支軸24の径方向の変位が規制されることにより、本体カバー23に対して固定カバー22が上下に回動可能に結合された状態に保持される。
分離ロック部材41は、捩りばね43により係合部41aを回動支軸24の下側に位置させるロック方向(図11〜図13において時計回り方向)に付勢されている。捩りばね43の一端は、外側壁部23Lに切り起こし状に設けたばね係合部44に引き掛けられている。分離ロック部材41の上部には、使用者が指先を押し当ててアンロック方向に回動操作するための操作部41bが設けられている。図13に示すように操作部41bに指先を押し当てて当該分離ロック部材41を捩りばね43に抗してアンロック側(図11〜図13において反時計回り方向)に傾動操作すると、係合部41aが支持溝部23aを塞いだ位置から外れる。
上記ばね係合部44は、捩りばね43の一端側を引き掛けておくばね引き掛け部としての機能と、分離ロック部材41のアンロック側への傾動範囲を規制するレバーストッパとしての機能を有している。このばね係合部44により、分離ロック部材41のアンロック側への傾動角度は一定角度に規制されている。このため、図13に示すように分離ロック部材41の係合部41aを支持溝部23aから完全に退避させるためには、先ず本体カバー23を固定カバー22に対して相対的に約45°の開き角度(分離可能開き角度θ1)まで回動させる必要があり、従って本体カバー23を固定カバー22から分離するためには、本体カバー23を固定カバー22に対して相対的に約45°の開き角度まで回動させることが条件となっている。
本体カバー23を固定カバー22に対して分離可能開き角度θ1(約45°)まで開き方向に回動させた状態で、分離ロック部材41をアンロック側に傾動操作すると、その係合部41aが支持溝部23aを塞いだ位置から完全に外れる。支持溝部23aから係合部41aが完全に外れることにより、支持溝部23a内における回動支軸24の径方向の相対変位(抜け出し)が許容された状態となる。このため、分離ロック部材41をアンロック側に傾動操作した状態で、回動支軸24を相対的に支持溝部23a内から抜き出す方向に本体カバー23若しくは固定カバー22を移動させることにより、本体カバー23と固定カバー22を相対的に分離することができる。本体カバー23から固定カバー22を分離すると、スピンドル9のねじ軸部9a、アウタフランジ14及び回転刃具15が本体カバー23の右側の外側壁部23Rに半円形に大きく切り欠いて設けた作業用窓部23Sを経て露出される。使用者はこの作業用窓部23Sを経て回転刃具15の交換作業等を迅速かつ楽に行うことができる。
このように、分離ロック部材41をアンロック操作することにより始めて本体カバー23から固定カバー22を分離することができるのであり、分離ロック部材41をアンロック操作しない限り、固定カバー22と本体カバー23は結合状態にロックされる。このことから、例えば使用者がハンドル部6を把持して切断機2を集塵カバー20ごと持ち運ぶ際に、不用意に開きストッパ40を押し操作し、その結果本体カバー23に対して固定カバー22が下方へ大きく回動した場合であっても当該固定カバー22が本体カバー23からそのまま脱落してしまうことを防止することができる。
図1,3,14〜18に示すように、固定カバー22の右側の内側壁部22Rには、本体カバー23の下動端位置(下死点)を規制して回転刃具15の切断面Wに対する切り込み深さを調整するための深さ調整ストッパ50が設けられている。深さ調整ストッパ50は、固定カバー22の段差部22aとばねホルダ33との間に形成される溝部22d内を移動可能に設けられている。溝部22dは、回動支軸24を中心とする円弧に沿って形成されている。図14〜図18に示すように深さ調整ストッパ50は、矩形ブロック体形状のストッパフレーム51と、ストッパフレーム51に移動可能に支持されたストッパ部材52を備えている。ストッパフレーム51は、その後部に支持縁部51aを備えている。この支持縁部51aがばねホルダ33の前面に設けた支持溝部33dに挿入されている。ばねホルダ33の支持溝部33dは、当該ばねホルダ33の湾曲する前面(湾曲内周面)に沿って上下に長く延びている。この支持溝部33d内を支持縁部51aが移動可能な範囲でストッパフレーム51ひいては当該深さ調整ストッパ50が移動可能に支持されている。ストッパフレーム51の支持縁部51aをばねホルダ33の支持溝部33d内に位置させることにより、当該深さ調整ストッパ50の段差部22aとばねホルダ33との間からの抜け止めがなされている。
ストッパ部材52はストッパフレーム51に対して回動支軸24の放射方向に沿って移動可能に支持されている。ストッパ部材52は、ストッパフレーム51の底部との間に介装した圧縮ばね53によって、その先端部を前側に突き出す方向に付勢されている。深さ調整ストッパ50の前方であって溝部22dの前側壁部となる段差部22aの後部には、係合凹部22bが設けられている。図示するように係合凹部22bは、段差部22aの後部に沿って複数設けられている。本実施形態の場合、複数の係合凹部22bは、概ね等間隔で設けられている。ストッパ部材52の先端部が圧縮ばね53により突き出されて何れかの係合凹部22b内に嵌り込むことにより、当該深さ調整ストッパ50が上下に変位不能に固定される。使用者が指先でストッパ部材52を圧縮ばね53に抗して後退させることによりその先端部を係合凹部22b内から退出させることができる。指先でストッパ部材52を退出させることにより、ストッパフレーム51ひいては当該深さ調整ストッパ50を上下に移動させることができる。上下に移動させた任意の位置でストッパ部材52の先端部を圧縮ばね53の付勢力で係合凹部22b内に嵌め込むことにより当該深さ調整ストッパ50の位置を固定することができる。
本体カバー23を下方へ回動させると、作業用窓部23Sの後部側であって溝部23eの下端部に設定したストッパ当接部23bが深さ調整ストッパ50のストッパフレーム51に当接して、当該本体カバー23及び切断機2の下動端位置が規制される。深さ調整ストッパ50により切断機2ひいては回転刃具15の下動端位置が規制されることにより、回転刃具15のベース21の下面からの突き出し量が規制され、従って回転刃具15の切断面Wに対する切り込み深さを段階的に調整することができる。図1,3,14〜18では、最も下側の係合凹部22b内にストッパ部材52の先端部を嵌め込んだ位置に深さ調整ストッパ50が固定されている。このため、本体カバー23の下動端位置は最も下側に設定され、従って回転刃具15の切断面Wに対する切り込み深さが最大に設定された状態となっている。図では省略されているが各係合凹部22bには、対応する切り込み深さを示すための目盛りが数値と共に表示されている。
上記したようにストッパフレーム51は矩形ブロック体形状を有している。また、ばねホルダ33の内周面は回動支軸24を中心とする円弧形に湾曲している。一方、ストッパフレーム51の上面に本体カバー23のストッパ当接部23bが当接されると、ストッパフレーム51は、係合凹部22bに係合させたストッパ部材52の先端部側を支点にして図において反時計回り方向に傾く。ストッパフレーム51が回動支軸24とは異なるストッパ部材52の先端部側を支点にして傾く結果、当該ストッパフレーム51の後上角部51bがばねホルダ33の内周面に食い込むようにして当接されて本体カバー23の自重が受けられ、これにより当該本体カバー23の下降端位置が確実に規制されて切断作業を精確な切り込み深さで迅速に行うことができる。
本実施形態の集塵カバー20は、上記の深さ調整ストッパ50に加えて、固定カバー22と本体カバー23を相互に任意の開閉角度で回動不能に固定するための固定ストッパ60を備えている。また、本実施形態の集塵カバー20は、前記したように固定カバー22と本体カバー23を相互に分離可能とする構成に加えて、両カバー22,23を任意の開閉角度で相互に固定するための固定ストッパ60を備える点で新規かつ有用な特徴を有している。図14〜図18に示すように固定ストッパ60は、ベース64と操作部材61とロックピン62を備えている。本体カバー23の右側の外側壁部23Rには、固定カバー22の右側の内側壁部22Rに設けた段差部22aを覆う段差カバー部23cと、同じく固定カバー22の右側の内側壁部22Rに設けたばね保持部31を覆うホルダカバー部23dが側方へ盛り上がる状態に設けられている。段差カバー部23cとホルダカバー部23dとの間に、円弧形に湾曲する溝部23eが設けられている。この溝部23eは固定カバー22の溝部22d内に進入している。溝部23eの下端が、前記した深さ調整ストッパ50に当接するストッパ当接部23bとなっている。
固定ストッパ60は、上記溝部23e内に設けられている。ベース64は、溝部23e内に嵌めこまれて固定されている。ベース64の前側にはスライド溝部が設けられている。操作部材61は、ベース64上に上下に一定の範囲でスライド操作可能に保持されている。操作部材61の前側の側部にはスライド縁部が設けられている。スライド縁部をスライド溝部に進入させて当該操作部材61がベース64に対して上下に一定の範囲でスライド可能に支持されている。操作部材61は、圧縮ばね63により上方へスライドする方向に付勢されている。圧縮ばね63は、操作部材61の後面61aと、ベース64の上面下部に設けたばね係合部64aとの間に介装されている。操作部材61は、圧縮ばね63に抗して指先で下方(ロック位置側)へスライド操作することができる。操作部材61をロック位置側にスライド操作すると、固定カバー22と本体カバー23の相互の開閉動作がロックされて、回転刃具15の位置が固定される。
操作部材61の後ろ側の側面には、作動凹部61bが設けられている。作動凹部61bは、下側が深く、上側に至るほど徐々に浅くなっている。作動凹部61bに対向してロックピン62が配置されている。ロックピン62は、本体カバー23のホルダカバー部23dに設けた保持孔23gに保持されている。保持孔23gは、ホルダカバー部23dの前側壁部を貫通して設けられている。ロックピン62は、少なくともホルダカバー部23dの前側壁部の肉厚よりも大きな直径を有している。このため、ロックピン62は、ホルダカバー部23dの前側壁部から肉厚方向にはみ出している。
図18に示すように操作部材61が圧縮ばね63の付勢力により上側のアンロック位置に位置する状態では、作動凹部61bの下側の深い部位がロックピン62に対向する状態となっている。このため、ロックピン62は、作動凹部61bの下側の深い部位に進入して、ホルダカバー部23dの内側にはみ出さない状態となっている。これに対して、図18に示すように操作部材61を圧縮ばね63の付勢力に抗して下側のロック位置にスライド操作すると、作動凹部61bの上側の浅い部位がロックピン62に対向する状態となる。このため、ロックピン62は、作動凹部61bの浅い部位に押されてホルダカバー部23dの内側にはみ出す状態となる。
固定カバー22に対する本体カバー23の任意の相対回動位置(相互の開き角度)において、操作部材61のロック位置側(下向き)へのスライド操作により、ロックピン62が作動凹部61bの浅い部位に押されてホルダカバー部23dの内側に押されると、当該ロックピン62は図示するようにばねホルダ33の前面に押し付けられる。こうして本体カバー23側の作動凹部61bと、固定カバー22側のばねホルダ33の前面との間にロックピン62が強固に挟み込まれる(食い込まれる)ことにより、本体カバー23の下向きの回動動作若しくは固定カバー22の上向きの回動動作が規制されて両カバー22,23が任意の開き角度でロックされる。また、ロックピン62の食い込みにより、操作部材61はロック位置に保持される。
固定ストッパ60は、深さ調整ストッパ50と同じく、回転刃具15のベース21の下面からの突き出し量であって、切断面Wに対する切り込み深さを調整する機能を有している。深さ調整ストッパ50では切り込み深さを段階的に調整可能とする機能を有するが、固定ストッパ60によれば、任意の切り込み深さで回転刃具15を固定することができる。
深さ調整ストッパ50により設定される切り込み深さは、本体カバー23を下動させて回転刃具15の切断面Wに対する切り込み深さを徐々に大きくする場合に切り込み深さの上限として機能する。これに対して、固定ストッパ60により設定した切り込み深さは、当初よりベース21の下面側に回転刃具15を一定量突き出させて、この突き出し部分を切断面Wの端から切り込ませていく切断形態であって本体カバー23の下動動作を伴わない切断形態について有効に機能する。
ロック位置に保持された操作部材61を上側へ押し操作すると、作動凹部61bの浅い部位に対するロックピン62の食い込み状態(ロック状態)が解除されて、当該操作部材61が圧縮ばね63の付勢力により上側のアンロック位置に戻される。
本体カバー23の後部には、集塵機CLを接続するための集塵口70が設けられている。集塵機CLは、集塵ホースHを介して集塵口70に接続される。切断部位Cで発生した粉塵は回転刃具15の回転による旋回風により集塵カバー20内において上方へ吹き上げられ、その後集塵機CLによって強制的に集塵されて周囲への飛散が防止される。
以上のように構成した本実施形態の集塵カバー20によれば、固定カバー22と本体カバー23との間に深さ調整ストッパ50が介在されている。この深さ調整ストッパ50により、固定カバー22に対する本体カバー23の下降端位置であって相互に閉じ方向の回動端位置が規制される。本体カバー23の下降端位置が規制されることにより、回転刃具15の切断面Wに対する切り込み深さが規制される。深さ調整ストッパ50は、複数位置に位置調整することができることから、回転刃具15の切り込み深さをきめ細かく調整することができ、これにより切断機の作業性を高めることができる。
深さ調整ストッパ50は、圧縮ばね53によりストッパ部材52の先端部が係合凹部22bに係合されることにより位置保持される。これにより、深さ調整ストッパ50の調整位置が振動等によって位置ずれすることが防止される。また、深さ調整ストッパ50は、そのストッパ部材52を圧縮ばね53に抗して退避させることにより迅速かつ簡単に位置調整することができる。
さらに、本実施形態の深さ調整ストッパ50は、回動支軸24を中心とする円弧に沿って設けた溝部22d内を位置変更可能に設けられている。このため、当該深さ調整ストッパ50を何れの位置に移動させても、当該深さ調整ストッパ50(ストッパフレーム51の上面)に対して、本体カバー23の同じ部位(ストッパ当接部23b)を当接させることができる。これにより、深さ調整ストッパ50により本体カバー23の自重及びその下動動作に伴う衝撃を受けて当該本体カバー23の閉じ方向の回動動作を安定的に規制することができる。
例示した深さ調整ストッパ50によれば、ストッパフレーム51が本体カバー23の自重を受けて回動支軸24とは異なる支点(ストッパ部材52の先端部側)を中心にして傾くことにより、当該ストッパフレーム51の後上角部51bが、回動支軸24を中心とする円弧に沿って湾曲するばねホルダ33の内周面に対して食い込むようにして係合され、これによりストッパフレーム51の位置がロックされて本体カバー23の下降端位置が規制される構成となっている。このことからストッパフレーム51の後上角部51bの食い込み動作を利用した簡易な構成により、当該本体カバー23の下降端位置の位置決め状態が確実に保持され、ひいては回転刃具の切り込み深さの調整状態が確実に維持される。
深さ調整ストッパ50は、ストッパフレーム51の支持縁部51aを支持溝部33d内に進入させた状態で溝部22dに沿って移動可能に支持されている。支持溝部33dは、円弧形のばねホルダ33を固定カバー22の右側壁部22Rに取り付けることにより、当該ばねホルダ33と右側壁部22Rとの間に形成される。このことから、固定カバー22の右側壁部22Rにばねホルダ33を組み付けることにより、当該深さ調整ストッパ50を溝部22d内に組み付けることができる。このように、ばねホルダ33を活用して深さ調整ストッパ50を組み付ける構成であるので、別途特別の部材を用いて深さ調整ストッパ50を溝部22d内から離脱しないよう組み付ける構成に比して、当該深さ調整ストッパ50の組み付け構造を簡略化することができる。
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、本体カバー23の下降端位置を規制する深さ調整ストッパ50を固定カバー22側に設けた構成を例示したが、逆に本体カバー23側に深さ調整ストッパを複数位置に位置調整可能に設け、係る本体カバー側の深さ調整ストッパに対して固定カバー22側の一定部位を相対的に当接させることにより本体カバー23の下降端位置を規制して回転刃具15の切り込み深さをきめ細かく調整可能な構成としてもよい。
また、深さ調整ストッパ50は、固定カバー22の段差部22aとばね保持部31との間の溝部22dに配置した構成を例示したが、段差部22aよりも内周側、あるいはばね保持部31よりも外周側に配置する構成としてもよい。
さらに、固定カバー22の右側壁部22Rに設けた溝部22d内に深さ調整ストッパ50を配置し、当該溝部22dの内周側壁部に設けた係合凹部22bにストッパ部材52を係合させる構成を例示したが、ストッパフレームにロック側にばね付勢した係合ピンを設け、この係合ピンを溝部22dの底部に対して抜き差しすることにより当該深さ調整ストッパを複数位置で位置決めする構成としてもよい。
また、回転刃具15の切断面Wに対する切り込み深さを複数段階で調整可能とするための構成としては、例えば固定カバー22の右側壁部22Rに複数の係合孔を回動支軸24を中心とする円弧経路に沿って設け、何れかの係合孔に差し込み保持したストッパ部材により本体カバーの下降端位置を規制する構成としてもよい。
W…切断面
C…切断部位
CL…集塵機、H…集塵ホース
2…切断機
3…本体ハウジング
4…電動モータ、4a…駆動ギヤ
5…ギヤヘッド
6…ハンドル部、6a…スイッチレバー
7…電源コード
8…従動ギヤ
9…スピンドル、9a…ねじ軸部
10…ギヤヘッドハウジング
11,12…軸受
13…インナフランジ
14…アウタフランジ
15…回転刃具
16…軸受ホルダ
17…クランプ部
18…フロントグリップ
20…集塵カバー
21…ベース、21a…窓部
θ0…開き規制角度
θ1…分離可能開き角度
22…固定カバー
22L…内側壁部(左側)、22R…内側壁部(右側)、22E…内側周縁部
22a…段差部、22b…係合凹部、22c…逃がし部、22d…溝部
23…本体カバー
23L…外側壁部(左側)、23R…外側壁部(右側)、23E…外側周縁部
23S…作業用窓部
23a…支持溝部、23b…ストッパ当接部、23c…段差カバー部
23d…ホルダカバー部、23e…溝部、23f…固定ねじ、23g…保持孔
23h…逃がし孔
24…回動支軸
25…前輪
26…後輪軸
27…後輪
30…圧縮ばね
31…ばね保持部
32…押圧部
33…ばねホルダ
33a…固定ねじ、33b…押圧部進入路、33c…抜け止め部、33d…支持溝部
40…開きストッパ、40a…係合爪部
41…分離ロック部材、41a…係合部、41b…操作部
42…支軸
43…捩りばね
44…ばね係合部
50…深さ調整ストッパ
51…ストッパフレーム
51a…支持縁部、51b…後上角部
52…ストッパ部材
53…圧縮ばね
60…固定ストッパ
61…操作部材、61a…後面、61b…作動凹部
62…ロックピン
63…圧縮ばね
64…ベース、64a…ばね係合部
70…集塵口

Claims (7)

  1. 切断機の回転刃具の周囲を覆う集塵カバーであって、
    切断面に当接させるベースを有する固定カバーと、前記切断機が取り付けられる本体カバーを備え、
    前記固定カバーと前記本体カバーは、切断が進行する方向の前部において回動支軸を介して相互に開閉可能に結合されており、
    前記固定カバーの前記回転刃具の側方を覆う側部と前記本体カバーの前記回転刃具の側方を覆う側部との間に、当該両カバーの閉じ方向の開閉角度を複数位置で位置決めして前記回転刃具の前記切断面に対する切り込み深さを調整可能とする深さ調整ストッパを設けた集塵カバー。
  2. 請求項1記載の集塵カバーであって、前記固定カバー若しくは前記本体カバーの一方に、前記深さ調整ストッパを位置変更可能に設け、他方を該深さ調整ストッパに当接させて当該両カバーの閉じ方向の開閉角度を複数位置で位置決め可能とした集塵カバー。
  3. 請求項2記載の集塵カバーであって、前記深さ調整ストッパは、前記固定カバー若しくは前記本体カバーの一方の側部に、他方の側部から離間する方向に深さを有して、前記回動支軸を中心とする円弧に沿って設けた溝部内を位置変更可能に設けられた集塵カバー。
  4. 請求項3記載の集塵カバーであって、前記深さ調整ストッパは、前記溝部内を位置変更可能なストッパフレームと、該ストッパフレームに移動可能に支持されて前記溝部の一方の壁部に設けた複数の係合凹部に対して係脱するストッパ部材を備え、該ストッパ部材を前記係合凹部に対する係合方向にばね付勢した集塵カバー。
  5. 請求項4記載の集塵カバーであって、前記深さ調整ストッパは、前記ストッパフレームを前記ストッパ部材の前記係合凹部に対する係合部を支点にして傾かせてその角部を前記溝部の他方の壁部に当接させて、前記固定カバー若しくは前記本体カバーの他方を閉じ方向に位置決めする構成とした集塵カバー。
  6. 請求項3〜5の何れか1項に記載した集塵カバーであって、前記固定カバーと前記本体カバーは圧縮ばねにより相互に開き方向に付勢されており、前記圧縮ばねは、前記固定カバー若しくは前記本体カバーの一方に取り付けたばねホルダにより、前記回動支軸を中心とする円弧に沿って保持されており、該ばねホルダにより前記深さ調整ストッパの前記溝部内からの離脱を規制する構成とした集塵カバー。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載した集塵カバーを備えた切断機。
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