次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、前後、左右および上下は、レーザプリンタを使用するユーザを基準にした方向(図1などの矢印参照)で説明する。
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1は、筐体2と、筐体2の上部に設けられた第1カバーの一例としての第1外カバー100および第2カバーの一例としての第2外カバー200と、筐体2の前面の下部に設けられた下部カバー10とを備えている。また、レーザプリンタ1は、図2に示すように、第1外カバー100と第2外カバー200の内側に、第3カバーの一例としての内カバー300を備えている。
図1に示すように、筐体2は、左右方向に離れた一対の側壁21と、一対の側壁21の後端同士を連結する後壁22と、一対の側壁21の前端同士を連結する前壁23とを有している。前壁23は、上端部が、側壁21の上端部よりも下に配置されるとともに、下端部が、側壁21の下端部よりも上に配置されている。後壁22は、上端部が、側壁21の上端部と略同じ高さに配置されている。そして、一対の側壁21の上端面と後壁22の上端面は、装置(レーザプリンタ1)の上面の一部を構成している。
第1外カバー100と第2外カバー200は、それぞれ、左右方向に長い矩形状の部材である。第1外カバー100と第2外カバー200は、一対の側壁21の間で前後に並んで設けられている。具体的に、第2外カバー200が、第1外カバー100の後側に隣接して設けられている。
筐体2は、装置の上面であって前後方向において第2外カバー200の後側に隣接する位置に、シートの一例としての用紙Sが挿入される供給口の一例としての第1供給口24を有している。具体的に、後壁22と第2外カバー200は前後方向で離間しており、後壁22と第2外カバー200の間の空間が第1供給口24となっている。
下部カバー10は、前壁23の下に配置され、下端部を中心に回動することで、前壁23とともに装置の前面を構成する閉じた位置(図1の位置)と、前側に倒れた開いた位置(図4で二点鎖線で示す位置)とに移動可能に構成されている。なお、下部カバー10が開いた位置に移動することで、筐体2の前壁23の下に用紙Sが挿入される第2供給口25(図4参照)が開放されるようになっている。つまり、筐体2は、筐体2の前側かつ下部に、第2供給口25を有している。
第1外カバー100と第2外カバー200は、いわゆる観音開きとなるように設けられている。
具体的に、第1外カバー100は、筐体2に対して左右方向に延びる第1回動軸A1(図4参照)を中心に回動することで、図1に示すような装置の上面を構成する第1閉位置と、図2に示すような第1閉位置から後端部が上方に回動した第1開位置との間を移動可能に構成されている。
第2外カバー200は、筐体2に対して左右方向に延びる第2回動軸A2(図4参照)を中心に回動することで、図1に示すような第1外カバー100と連続して装置の上面を構成する第2閉位置と、図2に示すような第2閉位置から上方に回動した第2開位置との間を移動可能に構成されている。
図4に示すように、第1外カバー100の第1回動軸A1は、第1外カバー100が第1閉位置にある状態において、前後方向において第1外カバー100の第2外カバー200から離れた側にある前後方向一方側の端部、すなわち、前端部に配置されている。
また、第2外カバー200の第2回動軸A2は、第2外カバー200が第2閉位置にある状態において、前後方向において第2外カバー200の第1外カバー100から離れた側にある前後方向他方側の端部、すなわち、後端部に配置されている。なお、本実施形態において、第2回動軸A2は、後述する第2排出ローラ62よりも後方に配置されている。
そして、第1閉位置にある第1外カバー100の後端面と第2閉位置にある第2外カバー200の前端面とは、対向している。
このように、第1外カバー100と第2外カバー200を観音開きとなるように設けることにより、第1外カバー100を開くときに手をかける位置と、第2外カバー200を開くときに手をかける位置を一か所に集めることができるので、操作性とデザイン性を向上させることが可能である。本実施形態では、図1に示すように、第2外カバー200は、第1外カバー100側の端部に、第1外カバー100から退避するように凹んだ手掛部211が形成されている。これにより、手掛部211に手をかけることで、第2外カバー200を開くことが可能であるとともに、手掛部211に手を入れて第1外カバー100の端縁に手をかけることで、第1外カバー100を開くことが可能となっている。
図2に示すように、内カバー300は、左右方向に長い矩形状の部材である。内カバー300は、筐体2に対して左右方向に延びる第3回動軸A3(図4参照)を中心に回動することで、図2に示すような筐体2の上部を覆う第3閉位置と、図3に示すような第3閉位置から上方に回動して筐体2の上部を露出させる第3開位置とに移動可能に構成されている。
図4に示すように、内カバー300の第3回動軸A3は、内カバー300における後端部に配置されている。これにより、内カバー300は、前端部が上下動するようになっており、第2外カバー200と同じ方向に開くようになっている。そして、内カバー300は、第2外カバー200と筐体2の間に配置され、第2閉位置にある第2外カバー200と第3閉位置にある内カバー300とが上下方向において重なるように配置されている。
レーザプリンタ1は、筐体2内に、給紙部3と、画像形成部4と、定着器5と、排紙部6とを備えている。
給紙部3は、第1供給口24から挿入された用紙Sと第2供給口25から挿入された用紙Sを画像形成部4に向けて搬送するように構成されている。給紙部3は、載置部31と、サイドガイド500と、給紙機構32と、給紙経路33と、レジストローラ34とを備えている。
載置部31は、第1供給口24の下方から前斜め下へ延びる壁であり、第1供給口24から挿入された用紙Sが載置されるように設けられている。
サイドガイド500は、第1供給口24に挿入された用紙Sの幅方向、すなわち、左右方向の位置を規制する部材である。サイドガイド500は、第1供給口24の内側に配置されている。
図5に示すように、サイドガイド500は、左右一対設けられており、それぞれ、支持壁26に左右方向へ移動可能に支持されている。ここで、支持壁26は、筐体2が有する壁であり、図4に示すように、前後方向において第1供給口24の前側に配置されている。支持壁26は、第2外カバー200の第2回動軸A2の下から下方へ延びた後、載置部31に沿って前斜め下方に延びている。
図5に示すように、サイドガイド500は、支持壁26の後側に配置されている。各サイドガイド500は、左右方向内側に開口する略コの字状に形成され、左右方向に直交する規制部510と、規制部510から延びる一対のガイド壁520と、ガイド突起530とを主に有している。
規制部510は、長尺状の壁であり、用紙Sの左右方向の端部に当接することで、用紙Sの左右方向の位置を規制するようになっている。規制部510は、上下方向に延びる第1部分511と、第1部分511の下端から前斜め下方へ延びる第2部分512とを有している。
一対のガイド壁520は、規制部510の短手方向における両端部から左右方向内側に突出する壁である。後側のガイド壁520は、規制部510の上端部から下端部にわたって設けられている。そして、前側のガイド壁520は、規制部510の上端部より下側の位置から規制部510の下端部にわたって設けられている。つまり、規制部510は、前側のガイド壁520よりも上方に突出しており、前端面が第2外カバー200の後端部と対向している(図4参照)。
ガイド突起530は、前側のガイド壁520の上端部から後側へ突出する突起である。ガイド突起530は、下方に向かうにつれて後側に向かうように延び、第1供給口24に挿入された用紙Sを案内する案内面531を有している。このガイド突起530は、一対のサイドガイド500の両方に設けられていてもよいし、一方のみに設けられていてもよい。
サイドガイド500は、上端部において、前側のガイド壁520から前方へ突出する被ガイド部540を有している(図5では右側のみ図示)。支持壁26は、上下方向における被ガイド部540に対応する位置に、左右方向へ延びるガイド孔26Aを有している。そして、被ガイド部540は、ガイド孔26Aを通って支持壁26の前側に設けられたラックギヤ550の左右方向外側の端部に固定されている。なお、ラックギヤ550の左右方向外側の端部は、ガイド孔26Aと係合している。
図6に示すように、支持壁26の前側には、一対のラックギヤ550とピニオンギヤ560が設けられている。一対のラックギヤ550は、左右方向に長く延び、互いに対向する部分に、ギヤ歯が形成されている。ピニオンギヤ560は、一対のラックギヤ550の間で支持壁26に回転可能に支持され、各ラックギヤ550のギヤ歯と噛み合っている。
このように構成されることにより、一対のサイドガイド500は、一方のサイドガイド500を左右方向に移動させると、他方のサイドガイド500が連動して左右方向に移動するようになっている。そして、一対のサイドガイド500は、第1供給口24に挿入された用紙Sを左右方向から挟むことで、規制部510が用紙Sの左右方向の端部と当接し、用紙Sの左右方向の位置を規制するようになっている。また、一対のサイドガイド500は、一対のガイド壁520により、用紙Sを給紙機構32へ案内するようになっている。
図4に示すように、給紙機構32は、載置部31上の用紙Sを画像形成部4へ向けて送り出す機構である。給紙機構32は、ピックアップローラ32Aと、分離ローラ32Bと、分離パッド32Cと、搬送ローラ32Dとを備えている。
ピックアップローラ32Aは、載置部31上の用紙Sに接触するように設けられ、回転することで、用紙Sを前斜め下方に向けて送り出すように構成されている。
分離ローラ32Bは、ピックアップローラ32Aに対して用紙Sの搬送方向下流側に配置されている。分離ローラ32Bは、分離パッド32Cと対向するように設けられ、ピックアップローラ32Aから送られてきた用紙Sを分離パッド32Cとの間で挟むことで、用紙Sを1枚ずつ前方へ搬送するように構成されている。
搬送ローラ32Dは、分離ローラ32Bに対して用紙Sの搬送方向下流側に配置されている。搬送ローラ32Dは、分離ローラ32Bから送られてきた用紙Sを前方へ搬送するように構成されている。
給紙経路33は、第1供給口24から供給された用紙Sを画像形成部4へ搬送するための経路である。給紙経路33は、用紙Sに接触することで、当該用紙Sを前側かつ下方に案内したのちに、後側かつ上方に配置された画像形成部4(感光ドラム41と転写ローラ44の間)に向けて搬送するように形成されたUターンガイド33Aを有している。
なお、第2供給口25は、搬送ローラ32Dよりも用紙Sの搬送経路下流側でUターンガイド33Aに連通し、給紙経路33に合流している。これにより、第2供給口25に挿入された用紙Sが、搬送ローラ32Dよりも用紙Sの搬送方向下流側へ供給されるようになっている。
レジストローラ34は、給紙経路33内の用紙Sを、所定のタイミングで画像形成部4に送り出すように構成されている。
画像形成部4は、給紙機構32の上方に設けられ、筐体2内の上下方向における中央部に配置されている。画像形成部4は、感光ドラム41と、帯電器42と、露光部材43と、転写ローラ44と、現像ローラ45と、トナー収容部46とを主に備えている。
転写ローラ44は、感光ドラム41に対して後斜め下方に配置され、感光ドラム41との間で用紙Sを挟むように設けられている。これにより、画像形成部4では、レジストローラ34から送られてきた用紙Sを後斜め上方へ向けて搬送するようになっている。
画像形成部4では、回転する感光ドラム41の表面が帯電器42により一様に帯電された後、露光部材43によって露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、感光ドラム41の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、トナー収容部46に収容されたトナーが現像ローラ45によって感光ドラム41の静電潜像に供給され、感光ドラム41の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム41と転写ローラ44の間で用紙Sが挟まれることで、感光ドラム41の表面に担持されているトナー像が用紙Sに転写される。
定着器5は、画像形成部4の上方に設けられ、筐体2内の上部に設けられている。定着器5は、主に、加熱ローラ51および加圧ローラ52を備えている。
加熱ローラ51は、用紙Sを加熱する部材であり、その内側には、ハロゲンランプ等の熱源53が設けられている。
加圧ローラ52は、加熱ローラ51との間で用紙Sを挟持して搬送する部材であり、加熱ローラ51の後側に配置されている。
そして、このように構成される定着器5では、用紙S上に転写されたトナー像を、用紙Sが加熱ローラ51と加圧ローラ52との間を通過する間に熱定着している。なお、定着器5で熱定着された用紙Sは、定着器5の下流側に配置される排紙部6へ搬送される。
排紙部6は、定着器5の上方に設けられ、主に、第1排出ローラ61と、第2排出ローラ62と、切替部材63とを備えている。
第1排出ローラ61は、筐体2の上部、より詳細には、定着器5の前斜め上方に設けられ、用紙Sを筐体2外へ排出するように構成されている。具体的に、第1排出ローラ61は、筐体2の上部に形成された前方に向けて開口する第1排出口27の近傍に配置されている。
第1排出ローラ61は、上ローラ61Aと、上ローラ61Aの前斜め下方に配置され、上ローラ61Aとの間で用紙Sを挟む下ローラ61Bとを有している。上ローラ61Aおよび下ローラ61Bは、左右方向に延びる回転軸を中心に回転可能に設けられ、用紙Sを第1排出口27から前方へ排出するようになっている。なお、筐体2は、第1排出口27の前方に、第1排出口27から排出される用紙Sが載置される排紙トレイ28を有している。
上ローラ61Aは、第1排出ローラ61の上方に配置され筐体2を構成する支持フレーム400に回転可能に支持されている。支持フレーム400は、図3に示すように、一対の側壁21に架け渡すように設けられている。支持フレーム400は、図4に示すように、上ローラ61Aの軸受64を支持する樹脂製の第1支持フレーム410と、第1支持フレーム410の上側に配置され、第1支持フレーム410を補強する金属製の第2支持フレーム420とから構成されている。このように構成されることにより、上ローラ61Aが下ローラ61Bから力を受けたときに、第1支持フレーム410が歪むのを抑えることが可能である。
第2排出ローラ62は、筐体2の上部、より詳細には、定着器5の上方に設けられ、用紙Sを筐体2外へ排出するように構成されている。具体的に、第2排出ローラ62は、筐体2の上部に形成された上方に向けて開口する第2排出口29よりも筐体2の内側に配置されている。
第2排出ローラ62は、第1ローラ62Aと、第1ローラ62Aの前斜め上方に配置され、第1ローラ62Aとの間で用紙Sを挟む第2ローラ62Bとを有している。この第1ローラ62Aと第2ローラ62Bは、第1ローラ62Aと第2ローラ62Bの接点における第1ローラ62Aと第2ローラ62Bの接線Lが、上下方向に対して後方に傾くように配置されている。そして、第1ローラ62Aと第2ローラ62Bは、左右方向に延びる回転軸を中心に回転可能となっている。
第2排出ローラ62は、第1排出ローラ61の軸方向および上下方向に直交する直交方向、すなわち、前後方向から見て、第1排出ローラ61と一部が重なる位置に配置されている。
また、本実施形態において、第2ローラ62Bは、内カバー300に回転可能に支持されている。これにより、内カバー300を開くことで、第1ローラ62Aと第2ローラ62Bの間で詰まった用紙Sを取り出しやすくなっている。
切替部材63は、筐体2に対して揺動可能に設けられ、揺動することで、定着器5を通過した用紙Sを第1排出ローラ61に向けて案内する第1位置(実線参照)と、定着器5を通過した用紙Sを第2排出ローラ62へ向けて案内する第2位置(二点鎖線参照)とに切替可能に構成されている。この切替部材63は、内カバー300に取り付けられている。なお、切替部材63の詳細な構成は後述する。
第1外カバー100は、第1閉位置(二点鎖線参照)にある状態で、第1排出ローラ61および排紙トレイ28の上方に配置され、排紙トレイ28を覆っている。そして、第1外カバー100は、第1開位置(実線参照)にある状態で、第1排出ローラ61および排紙トレイ28を露出させるようになっている。また、第1排出ローラ61は、第1開位置にある状態で、上下方向に対して前側に傾いた状態になっており、排紙トレイ28の前端部から前方へ連続して延びている。これにより、第1排出ローラ61によって排出された用紙Sを排紙トレイ28と第1開位置にある第1外カバー100とで支持するようになっている。
第2外カバー200は、第2閉位置(実線参照)にある状態で、第2排出ローラ62および第2排出口29の上方を覆うように配置されている。そして、第2外カバー200は、第2開位置(二点鎖線参照)にある状態で、第2排出ローラ62および第2排出口29を露出させるようになっている。また、第2外カバー200は、第2開位置にある状態で、上下方向に対して前側に傾いた状態となっている。つまり、第2排出ローラ62の第1ローラ62Aと第2ローラ62Bの接点における第1ローラ62Aと第2ローラ62Bの接線Lが、第2開位置にある第2外カバー200と交差している。
このように構成されることにより、第2外カバー200は、第2開位置にある状態で、第2排出ローラ62によって排出された用紙Sを前方へ案内するようになっている。
なお、第2外カバー200は、第2開位置にある状態で、全体が、筐体2の後側の側面22Aよりも前側に位置している。これにより、例えば、レーザプリンタ1の後方に壁があっても、第2外カバー200を開いたときに、第2外カバー200が壁に当たらないので、レーザプリンタ1の後壁22を壁につけて設置することが可能となっている。
内カバー300は、第3閉位置にある状態で、定着器5および支持フレーム400の上に配置され、定着器5および支持フレーム400を覆っている。内カバー300は、第3閉位置にある状態で、前端部301が、上下方向から見て、支持フレーム400の前端部401と同じ位置に設けられている。
そして、内カバー300は、図3に示すように、第3開位置にある状態で、定着器5および支持フレーム400を露出させるようになっている。
図4に戻り、第1閉位置に配置されている第1外カバー100の前後方向の長さは、第2閉位置に配置されている第2外カバー200の前後方向の長さよりも長くなっている。このように、排出された用紙Sを支持する第1外カバー100を大きく形成することで、用紙Sの積載性を向上させることができる。
また、第1閉位置にある第1外カバー100と第2閉位置にある第2外カバー200との境界Bは、上下方向から見て、内カバー300と重なっている。これにより、第1外カバー100と第2外カバー200との境界Bから侵入した異物を内カバー300で受け止めることができるので、筐体2内に異物が侵入するのを抑制することが可能となっている。
次に、第2外カバー200および内カバー300の詳細な構成について説明する。
図7に示すように、内カバー300は、左右方向に長い板状の本体部310と、本体部310の左右両端部に設けられる第2脚部320と、各第2脚部320から左右方向外側に突出する第2軸部330と、各第2脚部320から突出する第2係合部340と、各第2脚部320の左右方向内側に配置される当接突起350とを有している。
本体部310は、第3閉位置にある状態で、筐体2の外側、つまり、上側を向くおもて面310Aと、筐体2の内側、つまり、下側を向く裏面310B(図8参照)とを有している。そして、本体部310は、挿入孔311と開口部312が形成されている。
挿入孔311は、上下方向に貫通した孔であり、本体部310の左右方向両端部に形成されている。
開口部312は、上下方向に貫通した孔であり、左右方向において、2つの挿入孔311の内側の位置で左右に並んで2つ形成されている。
第2脚部320は、本体部310の短手方向における一端部、具体的には、内カバー300が第3閉位置にあるときの内カバー300の後端部から本体部310の短手方向外側へ突出している。第2脚部320は、左右方向内側の面に、支持穴321と、被係合部の一例としての被係合溝322とを有している。
支持穴321は、第2脚部320の左右方向内側の面から左右方向外側へ凹む穴であり、円形状に形成されている。
被係合溝322は、支持穴321よりも本体部310に近い位置に配置されている。被係合溝322は、第2脚部320の左右方向内側の面から左右方向外側へ凹むように形成されている。
第2軸部330は、周方向の一部が開口した円筒形状に形成されている。第2軸部330は、円筒面である内周面の中心が、支持穴321の中心と同一直線上に配置されるように設けられている。第2軸部330は、筐体2に軸支されている。これにより、内カバー300は、筐体2に対して第2軸部330の中心を通る第3回動軸A3を中心に回動可能となっている。
第2係合部340は、本体部310の短手方向において、第2脚部320から本体部310とは反対側に突出する突起である。つまり、第2係合部340は、第3回動軸A3から第3回動軸A3の延びる方向と直交する方向に延びている。
第2係合部340は、図15(c)に示すように、先端部に、内カバー300が第3開位置に位置する状態において、前方に向かうにつれて下方へ延びる第1面341と、第1面341から前方へ延び、前方に向かうにつれて上方へ延びる第2面342と、第2面342から上方へ延びる第3面343とを有している。
図7に示すように、当接突起350は、内カバー300が第3閉位置にある状態で、本体部310から後方へ突出する突起である(図14(a)参照)。そして、内カバー300が第3閉位置にある状態で当接突起350の後端を構成する当接壁351は、本体部310の短手方向において、支持穴321よりも本体部310側に配置されている。
図8に示すように、内カバー300は、裏面310Bに、複数の案内リブ313と、切替部材保持部314を有している。また、内カバー300の裏面310B側には、一対のロック部材360が設けられている。
一対のロック部材360は、内カバー300が第3閉位置にあるとき、支持フレーム400に対してロックして、内カバー300が開くのを規制するための部材である。
一対のロック部材360は、左右に離れて配置され、それぞれ本体部310の短手方向へ移動可能となるように本体部310に支持されている。各ロック部材360は、本体部310の短手方向に沿って延びるスライド部361と、スライド部361から左右方向両側へ突出するロック爪362とを有している。また、各ロック部材360は、図7に示すように、スライド部361から延びて、本体部310の開口部312を通しておもて面310Aから突出するツマミ部363を有している。
ここで、支持フレーム400は、図9に示すように、左右方向におけるロック爪362に対応する位置に、ストッパ430を有している。ストッパ430は、支持フレーム400の上面から上方に延び、先端部に前方へ向けて突出する係止爪431を有している。
ロック部材360は、図示しない付勢部材により、内カバー300が第3閉位置にある状態で、ロック爪362が係止爪431と係合する方向、つまり、後方へ向けて付勢されている。そして、ロック部材360は、ツマミ部363を前方へ移動させることで、ロック爪362が係止爪431から前方へ退避して(破線参照)、内カバー300のロック状態を解除することができるようになっている。
図8に示すように、複数の案内リブ313は、左右方向に並んで配置され、第1排出ローラ61へ搬送される用紙Sを案内するように構成されている。
切替部材保持部314は、複数の案内リブ313の左右方向外側、より詳細には、図12(b)に示すように、左右方向において、挿入孔311と同じ位置に配置されている。案内リブ313は、本体部310から突出する基部314Aと、基部314Aから本体部310に沿って挿入孔311と対向する位置まで延びる保持部314Bとを有している。
切替部材63は、複数のガイド板63Aと、複数のガイド板63Aを繋ぐ連結部材63Bと、連結部材63Bから左右方向外側に突出し、保持部314Bに軸支される軸63Cと、軸63Cから内カバー300の本体部310へ向けて延びるとともに左右方向外側へ突出する被作用部63Dとを有している。
複数のガイド板63Aは、用紙Sに当接して用紙Sを案内するように構成されており、図3に示すように、左右方向に並んで設けられている。そして、図12(b)に示すように、被作用部63Dは、内カバー300の挿入孔311と対向する位置に配置されている。なお、切替部材63は、図示しない付勢手段により、第2位置に向けて付勢されている。
図10に示すように、第2外カバー200は、左右方向に長い板状のカバー本体210と、カバー本体210の左右両端部に設けられる第1脚部220と、係合部の一例としてのフック230と、延部240とを有している。
カバー本体210は、第2外カバー200が第2閉位置にある状態で、装置の上面を構成するおもて面210Aと、筐体2の内側を向く裏面210B(図11参照)とを有している。また、カバー本体210は、カバー本体210短手方向の一端部に、前述した手掛部211が設けられている。そして、カバー本体210は、カバー本体210の短手方向の他端部のおもて面210A側に、傾斜面212を有している。
傾斜面212は、図4に示すように、第2外カバー200が第2閉位置にある状態で、第2外カバー200の前後方向後側の端部、すなわち、後端部に設けられ、上方に向かうにつれて前側へ向かうように傾斜している。そして、第2外カバー200が第2閉位置にある状態で、傾斜面212の後端部は、上下方向から見て、サイドガイド500の案内面531と重なるように配置されている。なお、傾斜面212の左右方向の長さは、第1供給口24の左右方向の長さと略等しくなっている(図1参照)。
このように傾斜面212を設けることにより、用紙Sを第1供給口24に挿入するときに、用紙Sが傾斜面212によって案内されるので、用紙Sの第1供給口24への挿入がしやすくなっている。そして、傾斜面212に案内された用紙Sは、傾斜面212の下に配置された案内面531に案内されるので、より用紙Sが第1供給口24に挿入しやすくなっている。
また、仮に第2外カバー200に傾斜面212が設けられていなければ、第1供給口24に用紙Sが挿入されている状態で第2外カバー200を開いたとき、第2外カバー200の後端部の角が用紙Sに当接する可能性がある。本実施形態では、第2外カバー200の後端部に傾斜面212が設けられているので、第2外カバー200を開いたときに、第1供給口24に挿入されている用紙Sに第2外カバー200が当たるのを抑えることが可能となっている。また、第2外カバー200と第1供給口24に挿入されている用紙Sが干渉しないので、第2外カバー200と第1供給口24を近づけて配置することができ、装置の薄型化が可能となっている。
図10に示すように、第1脚部220は、傾斜面212の左右方向両側に設けられている。第1脚部220は、図11に示すように、カバー本体210の裏面210Bから突出するように設けられている。左側の第1脚部220は、左右方向外側の面に、左右方向外側へ突出する第1軸部250を有している。
一方、図10に示すように、右側の第1脚部220には第1軸部が設けられておらず、延部240に第1軸部260が設けられている。延部240は、右側の第1脚部220の左右方向外側において、裏面210Bから突出するように延びている。第1軸部260は、延部240の左右方向外側の面から突出している。この第1軸部260は、中心が、左右方向から見て、左側の第1脚部220に設けられた第1軸部250の中心と一致するように形成されている。
そして、第1軸部250,260は、内カバー300の支持穴321(図7および図8参照)に係合し、内カバー300に第1軸部250,260の中心を通る第2回動軸A2を中心に回動可能に支持されている。つまり、第2外カバー200は、内カバー300に軸支されている。また、図14(a)に示すように、第2外カバー200の第2回動軸A2と内カバー300の第3回動軸A3は重なっており、第2外カバー200と内カバー300は、同一軸線を中心に回動可能となっている。
図10に示すように、各第1脚部220は、カバー本体210の短手方向においてカバー本体210とは反対側へ突出する第1係合部221を有している。この第1係合部221は、第2外カバー200の回動中心である第2回動軸A2から第2回動軸A2が延びる方向と直交する方向に延びている。
第1係合部221は、図14(b)に示すように、左右方向において内カバー300の当接壁351と同じ位置に配置されている。つまり、当接壁351は、第2外カバー200が第2閉位置にあり、内カバー300が第3閉位置にある状態で、第1脚部220の前側に位置し、第1係合部221の回転軌跡上に配置されている。これにより、当接壁351は、内カバー300が第3閉位置にある状態で第2外カバー200を開くとき、第1係合部221が当接することで、第2外カバー200の開く方向の位置を規制するようになっている。そして、当接壁351は、内カバー300を開くとき、第1係合部221から退避するように配置されている(図15(b)参照)。
図12(b)に示すように、第2外カバー200が第2開位置にある状態において、上下方向に延びて前方を向く第1面221Aと、第1面221Aから後方に延び、後方に向かうにつれて下方に延びる第2面221Bと、第2面221Bから後方に延び、後方に向かうにつれて上方に延びる第3面221Cとを有している。
図11に示すように、フック230は、カバー本体210の左右方向両端部に設けられている。フック230は、カバー本体210の裏面210Bから突出するアーム部231と、アーム部231の先端から左右方向外側に突出する爪部232とを有している。このフック230は、図12(a)に示すように、第2外カバー200が内カバー300と重なった状態で、爪部232が内カバー300の被係合溝322と係合可能な位置に設けられている。
図11に示すように、第2外カバー200は、裏面210Bから突出する左右一対の作用部213を有している。
作用部213は、図12(a)に示すように、第2外カバー200が内カバー300に重なった状態で挿入孔311に対応する位置に設けられている。そして、作用部213は、第2外カバー200が第2閉位置にある状態で、挿入孔311に入って被作用部63Dに作用することで、切替部材63を第1位置にし、図12(b)に示すように、第2開位置にある状態で、被作用部63Dから離間して切替部材63を第2位置にするようになっている。具体的に、第2外カバー200を第2開位置から第2閉位置へ移動させると、作用部213が被作用部63Dを下方へ押すことで切替部材63が第1位置から第2位置へ向けて回動するようになっている。
次に、第2外カバー200と内カバー300を開いた状態で保持するための構成について説明する。
図3に示すように、筐体2は、右側の側壁21に、カバー保持部材7を備えている。図13(c)に示すように、カバー保持部材7は、板バネ600と、板バネ600を支持するホルダ700とから構成されている。
図13(a)に示すように、板バネ600は、上部が二又に分かれた形状を有し、第1アーム610と、第1アーム610の左側に配置された第2アーム620と、第1アーム610と第2アーム620をつなぐ連結部630とを有している。つまり、第1アーム610と第2アーム620は、一体に形成されている。このように、第1アーム610と第2アーム620を一つの部品とすることで、装置の小型化と部品点数の削減が可能となっている。
第1アーム610は、前方へ向かうにつれて上方に向かうように延び、先端部に、下方へ向けて屈曲する第1屈曲部611を有している。
第2アーム620は、前方へ向かうにつれて上方に向かうように延び、先端部に、下方へ向けて屈曲する第2屈曲部621を有している。
第2アーム620は、第1アーム610よりも低い位置に配置されている。そして、第1アーム610よりも第2アーム620の方が長くなっている。より詳細には、第1アーム610の連結部630から第1屈曲部611までの長さよりも、第2アーム620の連結部630から第2屈曲部621までの長さの方が長くなっている(図15(a)も参照)。
このように第1アーム610と第2アーム620の長さを変えることで、第2アーム620の付勢力を小さくすることが可能となっている。そして、第1アーム610と第2アーム620の長さが異なっていても、第1アーム610と第2アーム620が配置される高さが異なっているので、第1アーム610と連結部630の境界と、第2アーム620と連結部630の境界の高さを変えることで、第1アーム610と第2アーム620の長さを変えることができる。これにより、矩形に近い金属板を曲げ加工することで板バネ600を得ることが可能となっている。また、曲げ加工する前の素材が矩形に近い形であるため、板取りが効率的になる。
連結部630は、前後方向に直交する平板状に形成されている。そして、連結部630は、第1アーム610の後端部と第2アーム620の後端部を繋ぐように略L字形状に形成されている。連結部630は、左右一対の孔631と、一対の孔631の下に形成された第1位置決め部632と第2位置決め部633とを有している。
第1位置決め部632は、連結部630の厚み方向に貫通した開口である。そして、第1位置決め部632は、開口の上下の縁から上下方向内側に突出する第1位置決め突起634と、開口の左右の縁から左右方向内側の延びる第1バネ部635とを有している。
第2位置決め部633は、第1位置決め部632の左側に設けられている。第2位置決め部633は、連結部630の厚み方向に貫通した開口である。そして、第2位置決め部633は、開口の左右の縁から左右方向内側に突出する第2位置決め突起636と、開口の上下の縁から上下方向内側に延びる第2バネ部637とを有している。
図13(b),(c)に示すように、ホルダ700は、板バネ600の連結部630の前側に配置される支持壁710と、支持壁710の右端部から前方へ突出し第1アーム610の下に配置される第1アーム支持部720と、支持壁710の左端部から前方へ突出する第2アーム支持部730とを有している。
第2アーム支持部730は、後方および上方に開口した凹部731を有している。そして、第2アーム620は、凹部731の内側に配置されている。
第2アーム支持部730は、第2アーム620の前側に配置される前後方向に直交する規制壁732を有している。
支持壁710は、板バネ600の一対の孔631に対応する位置に設けられる一対の孔711と、一対の孔711の下方に配置され、後方へ突出する左右一対のボス712とを有している。
右側のボス712は、板バネ600の第1位置決め部632が係合している。具体的に、ボス712に一対の第1位置決め突起634が当接している。これにより、板バネ600のホルダ700に対する上下方向の位置が決められている。また、一対の第1バネ部635が右側のボス712を左右方向から挟んでいる。
左側のボス712には、板バネ600の第2位置決め部633が係合している。具体的に、ボス712に一対の第2位置決め突起636が当接している。これにより、板バネ600のホルダ700に対する左右方向の位置が決められている。また、一対の第2バネ部637が左側のボス712を上下方向から挟んでいる。
そして、板バネ600とホルダ700は、板バネ600の孔631とホルダ700の孔711に通された図示しないネジを筐体2にねじ込むことで、筐体2に固定されている。
図14(a)に示すように、板バネ600の第1アーム610は、第2外カバー200の第1脚部220の下方に配置され、先端部が内カバー300の当接壁351と対向している。第1アーム610は、図14(b)に示すように、第2外カバー200が第2開位置にある状態で第1係合部221を当接壁351との間で挟むとともに、当接壁351に向けて付勢することで、第2外カバー200を開いた状態で保持するようになっている。
そして、図15(a)に示すように、板バネ600の第2アーム620は、内カバー300の第2脚部320の下方に配置されている。第2アーム620は、図15(c)に示すように、内カバー300が第3開位置にある状態で第2係合部340を規制壁732との間で挟むとともに、規制壁732に向けて付勢することで、内カバー300を開いた状態で保持するようになっている。
そして、図15(b),(c)に示すように、第2係合部340の第3回動軸A3から第2アーム620が係合する部分(第1面341と第2面342の角部)までの長さは、第1係合部221の第2回動軸A2から第1アーム610が係合する部分(第2面221Bと第3面221Cの角部)までの長さよりも長くなっている。これにより、第1アーム610と第2アーム620の配置される高さが異なっていても、第1アーム610を第1係合部221に係合させ、第2アーム620を第2係合部340に係合させることが可能となっている。
次に、第2外カバー200と内カバー300の開閉動作について説明する。
図14(b)に示すように、第2外カバー200を第2閉位置から第2開位置へ向けて持ち上げると、フック230が被係合溝322から外れて、第2外カバー200のみが回動する。
そして、第2外カバー200が第2開位置まで回動する直前に、第1係合部221が第1アーム610に接触しながら第1屈曲部611を乗り越える。そして、第2外カバー200が第2開位置に位置すると、第1係合部221の第1面221Aが内カバー300の当接壁351に当接し、第2外カバー200の回動が規制される。そしてこのとき、第1アーム610の第1屈曲部611が第1係合部221の第3面221Cに接触し、第1アーム610が第1係合部221を当接壁351へ向けて前方へ付勢するので、第2外カバー200が第2開位置で保持される。
第2外カバー200を開いた後、内カバー300を第3閉位置から第3開位置へ向けて所定角度回動させると、図15(b)に示すように、第2開位置にある第2外カバー200と内カバー300が重なる。このとき、第2外カバー200のフック230が内カバー300の被係合溝322に係合する。これにより、第2外カバー200と内カバー300が一体に回動可能となる。
そして、内カバー300が第3閉位置から第3開位置へ向けて回動することで、当接壁351が第1係合部221から退避する。これにより、第2外カバー200が回動可能となる。
内カバー300をさらに開くと、第3開位置に位置する直前で、第2係合部340が第2アーム620に接触しながら第2アーム620の第2屈曲部621を乗り越える。そして、図15(c)に示すように、第2係合部340の第3面343が規制壁732に当接することで、内カバー300の開く方向の位置が規制される。つまり、内カバー300の回動が第3開位置に規制される。そしてこのとき、第2アーム620が第2係合部340の第1面341に接触し、第2係合部340を規制壁732へ向けて前方へ付勢するので、内カバー300が第3開位置で保持される。
一方、図16に示すように、第1係合部221は、内カバー300の回動に伴って第1アーム610から離れるように回動するので、内カバー300が第3開位置にある状態で、第1アーム610から付勢力を受けていない。このように、第1係合部221が第1アーム610から付勢力を受けておらず、また、前述したように、第2アーム620が第2係合部340を付勢する力が小さくなっているので、内カバー300を軽い力で開閉することができる。
図17に示すように、内カバー300が第3開位置に位置するとき、第2外カバー200の後側にサイドガイド500の規制部510が対向する。これにより、第2外カバー200と内カバー300が後方へ倒れようとしたときに、サイドガイド500が第2外カバー200と内カバー300に当接することで、第2外カバー200と内カバー300の開く方向への位置を規制することができる。
以上のように構成されたレーザプリンタ1の動作について説明する。
図4に示すように、第1供給口24から用紙Sを挿入して印字を行うとき、第2外カバー200は閉じたまま、第1外カバー100を第1開位置に開く。このとき、図12(a)に示すように、第2外カバー200の作用部213が切替部材63の被作用部63Dに作用しているので、切替部材63が第1位置に保持される。これにより、図4に示すように、画像形成部4で画像が形成された用紙Sは、切替部材63によって第1排出ローラ61へ案内され、第1排出ローラ61から筐体2外へ排出される。第1排出ローラ61から排出された用紙Sは、排紙トレイ28と第1開位置にある第1外カバー100に支持される。
厚紙などのコシが強い用紙Sに印字を行う場合は、用紙Sを第2供給口25から挿入する。このとき、第2外カバー200を第2開位置に開く。このとき、図12(b)に示すように、第2外カバー200の作用部213が切替部材63の被作用部63Dから退避するので、切替部材63が自動的に第2位置に切り替わる。これにより、図4に示すように、画像形成部4で画像が形成された用紙Sは、切替部材63によって第2排出ローラ62へ案内され、第2排出ローラ62から筐体2外へ排出される。
このとき、第2排出ローラ62の第1ローラ62Aと第2ローラ62Bの接点における第1ローラ62Aと第2ローラ62Bの接線Lが、上下方向に対して後方に傾くように配置されているため、第2排出ローラ62によって排出された用紙Sは、後斜め上方に向けて進む。そして、第2排出ローラ62によって排出された用紙Sは、第2開位置にある第2外カバー200に当接して、前斜め上方に向けて進む。
これにより、用紙Sを第1排出ローラ61から排出する場合も第2排出ローラ62から排出する場合も、用紙Sが前方へ向けて排出されるので、ユーザが排出された用紙Sを取りやすい。
また、第2開位置にある第2外カバー200が第2排出ローラ62から排出された用紙Sに当接して第2排出ローラ62の排出方向とは逆方向に用紙Sを案内するようになっているので、定着器5を通った後第2排出ローラ62を通ることで用紙Sがカールしても、このカールを矯正することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、第2外カバー200が第2開位置にある状態で、上下方向に対して前側に傾いていたが、第2外カバー200の構成はこれに限定されるものではない。例えば、第2外カバー200は、第2開位置にある状態で、上下方向に対して後側に傾いていてもよい。