JP6427407B2

JP6427407B2 - ハニカム構造

Info

Publication number: JP6427407B2
Application number: JP2014254807A
Authority: JP
Inventors: クリストフ・ドゥビリエ; オレリアン・スオー; ロランス・コルニヨン
Original assignee: タレス
Priority date: 2013-12-18
Filing date: 2014-12-17
Publication date: 2018-11-21
Anticipated expiration: 2034-12-17
Also published as: FR3015054B1; ES2614426T3; US20150168673A1; KR20150071668A; EP2887113B1; FR3015054A1; JP2015132820A; US9411127B2; EP2887113A1

Description

本発明は、ハニカム構造、特に、高い、または非常に高い解像度を有する望遠鏡用のハニカム構造に関する。本発明はまた、例えば、そのような望遠鏡用の鏡に関する。

本発明は、例えば、高い、または非常に高い解像度を有する望遠鏡用の鏡の構築に使用することができる。

人工衛星に搭載される、宇宙応用分野の望遠鏡は、超安定かつ超軽量の大型の鏡を必要とする。このために、構造部が、炭化ケイ素（ＳｉＣ）またはＺｅｒｏｄｕｒ（登録商標）タイプのガラスセラミックでできた鏡が通常使用される。

重量は宇宙応用分野ではハンディキャップであるので、鏡は、その質量を減らすために、後部に取り付けられた外装によって局所的に補強される。補強材と同じ材料で作られることさえあるそのような後部外装を取り付けることの欠点は、後部外装と鏡との間の接合部に設けられた接着剤によって生じる、ナノメートルスケールの不安定性である。公知の問題解決策は、後部外装を補強材の上縁部に接着することであるが、乾燥および重合時に、接着剤は、その収縮によって、大きな変形と、特に、接着剤内部の応力とを生じさせる。経年変化すると、接着剤は、応力の一部を次第に緩和し、鏡を変形させる。

同様に、鏡のハニカム構造が熱サイクルを受けると、接着剤は、特に、メニスカスレンズの位置で緩和し、その結果、応力が次第になくなり、そのため、研磨された鏡を非常に大きく変形させる。

本発明の１つの目的は、特に、接着剤の応力を小さくすることを可能にする装置を提供することによって、上記の欠点を修正することである。

このために、本発明の１つの対象は、「前部部分」と称される部分と、「後部部分」と称される部分とを含み、
−「前部」部分および「後部」部分は、外装と補強材とで構成された単一構成要素としてのハニカム構造であり、前記補強材は、前記外装にほぼ垂直に向けられた組み合いブレードで形成されることと、
−「前部」部分および「後部」部分は、補強材上で外装に対向する面に突起を含み、前記突起は、２つの部分が重ねられた場合に、「前部」部分の各突起が「後部」部分の突起に対向して配置されるように、前記「前部」部分および「後部」部分に配置されることと、
−「前部」部分および「後部」部分は、２つの対向する突起が挿入される取付装置を用いて組み立てられることと、
を特徴とするハニカム構造である。

１つの変形型実施形態によれば、ハニカム構造の少なくとも１つの突起は、少なくとも２つの補強材の交差部に配置される。

１つの変形型実施形態によれば、ハニカム構造の少なくとも１つの突起は、取付装置に接着される。

１つの変形型実施形態によれば、接着剤接合は、突起の外周の一部にわたってのみ分布する。

１つの変形型実施形態によれば、突起は円筒状の突起である。

１つの変形型実施形態によれば、少なくとも１つの取付装置は、少なくともその端部の一方にスロットを形成される。

１つの変形型実施形態によれば、取付装置はガイドソケットである。

１つの変形型実施形態によれば、取付装置はＩｎｖａｒ（登録商標）でできている。

１つの変形型実施形態によれば、取付装置は、窒化ケイ素とＺｅｒｏｄｕｒ（登録商標）タイプのビトロセラミックガラスとの中から選択されたセラミック材料で構築される。

本発明の他の対象は、ハニカム構造（１）を含み、反射部分が、前記ハニカム構造（１）の外装によって、または外装に形成されることを特徴とする鏡である。

非限定的な例を用いて提示された下記の説明を添付図面を参照して読んだときに、本発明の他の特徴および利点が、より明瞭に分かるであろう。

本発明によるハニカム構造の１つの例示的な実施形態を示している。本発明によるハニカム構造の２つの部分からなるアセンブリの１つの例示的な実施形態を示している。本発明による取付装置の１つの例示的な実施形態を示している。

本発明は、「前部部分」と称される部分２１と「後部部分」と称される部分２２との２つの部分２１、２２からなるハニカム構造１に関する。各「前部」部分２１、「後部」部分２２は、ハニカム構造で構成されている。一実施形態によれば、ハニカム構造１の各部分２１、２２は炭化ケイ素（ＳｉＣ）でできている。別の実施形態によれば、ハニカム構造１の部分２１、２２は、Ｚｅｒｏｄｕｒ（登録商標）タイプのビトロセラミックガラスでできている。

図１を参照すると、ハニカム構造１の各２つの部分２１、２２は、外装２３および補強材１０を含み、アセンブリ全体は単一の構造体、言い換えると、単一の構成要素として作られた構造体を形成している。補強材１０および外装２３は、例えば、バルクマシニング、型成形、または他の任意の等価手段によって得ることができる。

一実施形態によれば、補強材１０は、外装２３の表面にほぼ垂直な方向に向けられた組み合いブレードで形成することができる。有利にも、これらの補強材１０は、ハニカム構造の前部部分および後部部分が機械応力に対して補強されることを可能にし、同時に、ハニカム構造１の各部分の軽量化を可能にする。

図２を参照すると、各２つの前部部分２１および後部部分２２は、外装２３に対向する面に突起２０を含む。一実施形態によれば、これらの突起２０は、外装２３の表面にほぼ垂直な方向に延びる。

１つの特定の実施形態によれば、これらの突起２０は、円筒状突起の形態をとることができる。

突起２０は、例えば、補強材１０の機械加工時に形成することができる。

図２に示す１つの例示的な実施形態によれば、突起２０は、補強材を形成するブレードの特定の交差部で、外装２３を形成する面に対向する面に配置されている。これらの突起２０は、例えば、補強材１０の機械加工時に形成することができる。

１つの特定の実施形態によれば、これらの突起２０は、補強材１０の各交差部に形成することができる。

「前部」部分２１および「後部」部分２２は、各前部部分２１および後部部分２２に形成された突起２０を用いてともに組み立てられるように設計されている。このために、突起２０は、２つの部分が重ねられたときに、「前部」部分２１の突起２０が、「後部」部分２２の突起２０に対向して配置されるように、各前部および後部部分に配置されている。

一実施形態によれば、ともに組み立てられるように設計された少なくとも２つの対向する突起２０は、２つの突起２０の接合点に関して対称でないことがある。２つの突起２０は、例えば、異なる長さ、および／または異なる直径を有することができる。

２つの前部および後部部分の組み立ては、対向する突起２０が対で挿入される取付装置２５によって可能になる。取付装置２５は、例えば、窒化ケイ素（Ｓｉ_３Ｎ_４）からなるＩｎｖａｒ（登録商標）、Ｚｅｒｏｄｕｒ（登録商標）タイプのガラスセラミック、または他の任意の等価材料で作ることができる。突起２０は、取付装置２５に接着することができる。一実施形態によれば、接着剤接合２４は、突起２０の外周にわたってのみ分布する。

例として、図３は、取付装置２５がガイドソケットである１つの例示的な実施形態を示している。

突起の挿入を容易にするために、少なくとも１つの取付装置２５の少なくとも１つの端部にスロットを形成することができる。スロット２５０は、可撓性ブレード２５２を分離している。有利にも、これらのスロット２５０はまた、取付装置２５の端部に、より大きな可撓性が付与されるのを可能にし、取付装置２５が突起２０に合わせて調整されるのを可能にする。

取付装置２５のスロットを形成された端部に、より大きな可撓性を付与するために、前記装置２５のスロット部分は下方に切り下げることができる。

一実施形態によれば、少なくとも１つの取付装置２５は、様々な凹部２５５または窪みを含むことができる。これらの凹部は、座ぐり（ｂｌｉｎｄｃｕｔ−ｏｕｔ）の形態をとることができる。一実施形態によれば、これらの凹部２５５は、可撓性ブレード２５２の中心で、突起２０に面する部分に配置することができる。これらの凹部２５５は、突起２０を固定するために使用される接着剤を受け入れるように設計されている。したがって、接着剤は、突起の外周全体にわたって配置されるのではなくて、凹部２５５内に局所的に留まる。有利にも、接着剤を取付装置２５の外周全体に塗布しないことで、使用される接着剤の量を最小限にすることができる。これはまた、取付装置２５および／または突起２０の形状的な任意の欠陥を補償するために、取付装置２５が可撓性を維持することを可能にする。さらに、接着剤が湿気を吸収した場合に、接着剤は膨らみ、可撓性ブレード２５２を取付装置２５および／または突起２０から離れる方向に押す傾向がある。取付装置２５の可撓性により、取付装置２５は変形することが可能になり、ひいては突起２０の変形が回避される。取付装置２５が可撓性ブレード２５２を有さない場合に接着剤が膨張すると、接着剤は剛性が非常に高い取付装置２５内に閉じ込められ、したがって、突起２０を変形させる。

一実施形態によれば、貫通穴２５４が少なくとも１つの凹部２５５に形成される。有利にも、この穴２５４は、取付装置２５を設置後に、接着剤を注入することを可能にする。

有利にも、それらの空間により、突起２０は、接着剤の変形がハニカム構造の補強材１０か、またはハニカム構造１の外装２３のいずれかに伝わるのを防止する。応力は、突起に集中したままであり、したがって、接着剤は、ハニカム構造１を変形させることなく、経年変化を経ることができる。

円筒状の突起２０の場合、局所的な環状接着により、応力が相殺されるのを可能にする応力の対称性が得られる。この実施形態では、接着剤の応力は、各突起２０に関して対称であり、半径方向である。

上記に説明した本発明は、例えば、高い、または非常に高い解像度を有する望遠鏡用の鏡の構築に使用することができる。このため、本発明はまた、前述のハニカム構造の一実施形態を用いて構築された鏡に関する。この鏡において、反射面を構造１の外装２３によって形成するか、または前記ハニカム構造の外装２３上に形成することができる。

１ハニカム構造
１０補強材
２０突起
２１前部部分
２２後部部分
２３外装
２５取付装置

Claims

「前部部分」（２１）と称される部分と、「後部部分」（２２）と称される部分とを含むハニカム構造（１）であって、
−前記「前部」部分（２１）および前記「後部」部分（２２）は、外装（２３）と補強材（１０）とで構成された単一構成要素としてのハニカム構造であり、前記補強材（１０）は、前記外装（２３）にほぼ垂直に向けられた組み合いブレードで形成されることと、
−前記「前部」部分（２１）および前記「後部」部分（２２）は、前記補強材（１０）上で前記外装（２３）に対向する面に突起（２０）を含み、前記突起（２０）は、前記２つの部分（２１、２２）が重ねられた場合に、前記「前部」部分（２１）の各突起（２０）が、前記「後部」部分（２２）の突起（２０）に対向して配置されるように、前記「前部」部分（２１）および「後部」部分（２２）に配置されることと、
−前記「前部」部分（２１）および前記「後部」部分（２２）は、２つの対向する突起（２０）が挿入される取付装置（２５）を用いて組み立てられることと、
を特徴とするハニカム構造（１）。
少なくとも１つの突起（２０）は、少なくとも２つの補強材（１０）の交差部に配置される、請求項１に記載のハニカム構造（１）。
少なくとも１つの突起（２０）は、前記取付装置（２５）に接着される、請求項１または２に記載のハニカム構造（１）。
接着剤接合（２４）は、前記突起（２０）の外周の一部にわたってのみ分布する、請求項３に記載のハニカム構造（１）。
前記突起（２０）は、円筒状の突起である、請求項１〜４のいずれか１項に記載のハニカム構造（１）。
少なくとも１つの取付装置（２５）は、少なくともその端部の一方にスロットを形成される、請求項１〜５のいずれか１項に記載のハニカム構造（１）。
前記取付装置（２５）はガイドソケットである、請求項１〜６のいずれか１項に記載のハニカム構造（１）。
前記取付装置（２５）はＩｎｖａｒ（登録商標）でできている、請求項１〜７のいずれか１項に記載のハニカム構造（１）。
前記取付装置（２５）は、窒化ケイ素とＺｅｒｏｄｕｒ（登録商標）タイプのビトロセラミックガラスとの中から選択されたセラミック材料で構築される、請求項１〜７のいずれか１項に記載のハニカム構造（１）。
反射部分が、前記ハニカム構造（１）の前記外装によって、または外装上に形成されることを特徴とする、請求項１〜９のいずれか１項に記載のハニカム構造（１）を含む鏡。