JP6422316B2 - 接触式測長器の保持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、接触式の測長器を支持部材に固定する保持装置に関する。
スピンドル可動式の接触式測長器は可動するスピンドルが被測定物となる物体に接触することにより寸法及び形状を測定する測長器である。このような測長器では、スピンドルの延長線上には目盛を有すスケールを配置し、位置情報をセンサで読み取る。スケールはNSNSと着磁された磁気式スケールや、ガラス基材に等間隔にスリットを入れ、発光部と受光部を有す光学式スケール、複数のコイルと鉄芯等の磁性材を用いて位置情報を読み取るトランス式等があり、方式は問わない。
また接触式の測長器は寸法や形状測定をするためにスピンドルを測長方向に非常に精度よく可動する必要があり、内部に軸受けを有している。軸受けはボールベアリングや金属同士が接するすべり軸受けを用いる。
このような測長器を固定する保持装置の従来の例を図13に示す。直方体状の保持装置102には測長器101を貫通させるための穴103、すりわり部104、穴105が設けられている。穴103の直径は測長器101の外径よりやや大きくなっており、穴105にボルト106をねじ込むことにより穴103の内面で測長器101の外面を締め付けて固定する。保持装置102は図示しないフレーム等に接続され、測長器101は所定の位置に保持される。
また、接触式測長器にフランジを設け、このフランジを板状の支持部材にネジ止めしてスラスト方向に力を加え取り付ける方法もある。
特許文献1には、測長器等の筒状部材を板状部材に固定する筒状の取付具が記載されている。この取付具では、割溝が形成された筒状の締結部材を板状部材に取り付けた状態で外筒を挿入しナットを締めると、締結部材の傾斜面が中心側に押しつけられ、たわみ部が外筒の外周面を締め付ける構成となっている(明細書段落0042−0048、図5-7参照)。
特許第4695515号公報
図13の接触式測長器は固定の際、軸受け部をラジアル方向で固定する。固定方法は、図13のようにすりわり部をネジで締めつける方法や、押しネジによる取付が一般的である。しかし、ネジを強く締めつけすぎることによりスピンドルの動きを規制したり、円周方向で偏った一方向からの押圧により、ベアリングのボールがスピンドル等に傷を付けたりし、結果摺動が悪くなり精度悪化やスピンドルが動かなくなるという問題があった。
測長器自体にフランジを設ける方法では、軸受け部には余計な力は加えないがフランジ位置が最初から決まっているため、測長方向への取り付けの自由度がなく、位置決めの調整が困難であるという問題があった。
特許文献1に記載の取付具では、板状部材の穴の上端を傾斜面の形状に合わせて面取り状に加工する必要がある。そのため、測長器を固定する際のユーザーの工数が多くなるという問題があった。
そのため、本発明はユーザーが余計な工数を必要とせず、測長器の軸受け部に悪影響を与えることなく測長器を固定することができる保持装置を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するために、本発明の保持装置は、円筒形状の測長器を固定する板状の部材である支持部材の一方の面に当接し、その内径が測長器の外径よりも大きい、円筒形状の取付部を備えた筒状部材と、取付部の内面と測長器の外面との間に設けられたリング状の弾性部材とを備え、筒状部材は、支持部材に設けられた穴を貫通して支持部材の他方の面に突出し、その内径が測長器の外径とほぼ等しい円筒形状の貫通部を更に有し、取付部の外径は貫通部の外径よりも大きいことを特徴とする
本発明によれば、ユーザーが余計な工数を必要とせず、測長器の軸受け部に悪影響を与えることなく測長器を固定することができる。
図1は、保持装置の断面図である。 図2は、保持装置の分解斜視図である。 図3は、測長器の外観を示す図である。 図4は、測長器の内部構造を示す図である。 図5は、保持装置により測長器を支持部材に取り付ける手順を説明する図である。 図6は、保持装置により測長器を支持部材に取り付ける手順を説明する図である。 図7は、保持装置により測長器を支持部材に取り付ける手順を説明する図である。 図8(A)と図8(B)は、Oリングを2個配置することによる効果を説明する図である。 図9(A)は測長器と筒状部材との間のクリアランスを説明する図、図9(B)は測長器の傾きを説明する図、図9(C)は傾きによる測定誤差を説明する図である。 図10は、保持装置の第1の変形例の断面図である。 図11は、保持装置の第2の変形例の断面図である。 図12は、保持装置の第3の変形例の断面図である。 図13は、従来の保持装置の斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、測長器の軸が鉛直方向に配置された例について説明し、便宜上「上」「下」の語を用いるが、実際の測長器の配置方向には制約がない。
図1は、本発明の一実施形態である保持装置10を支持部材7に取り付けた状態での断面図、図2は、保持装置10の分解斜視図である。
支持部材7は、測長器1を固定し所定の位置に支持するための板状の部材である。支持部材7には、板厚方向に貫通する穴8が設けられている。
保持装置10は、筒状部材20とナット30と押圧部材40と2個のOリング50、51(リング状の弾性部材の一例)とカラー52とを備えている。
筒状部材20は、貫通部21と取付部22が一体に形成され、両端が開口した概略円筒形状の部材である。
貫通部21は、筒状部材20のうち、支持部材7に取り付けた状態で支持部材7の上面(一方の面)7aと、支持部材7の下面(他方の面)7bから突出した下端の間の部分である。貫通部21の外径は一定で、支持部材7の穴8の内径よりもやや小さい。貫通部21の内径は、測長器1(図3参照)のステム2の外径よりも僅かに大きい。貫通部21の外面のうち、上端部付近を除く大部分には、ネジ23が設けられている。貫通部21の長さは、少なくとも支持部材7の厚さとナット30の厚さの合計に多少の余裕を加えた長さとする。図1、2では、支持部材7の厚さが大きくなっても対応できるように余裕分の長さを大きくしている。
取付部22は、筒状部材20のうち、支持部材7に取り付けた状態で支持部材7の上面7aと上端の間の部分である。取付部22の外径は貫通部21の外径よりも大きく、端部には六角形断面のナット部24が設けられている。ナット部24の内面にはネジ25が設けられている。貫通部21と取付部22の境界部分(取付部22の下端)は平坦なフランジ部26となっており、このフランジ部26が上面7aと当接することによって、保持装置10の上下方向の位置が定まる。取付部22の内径は貫通部21の内径よりも大きい。この両者の内径の差は、Oリング50、51の太さとほぼ同等であるか、又はそれよりもやや小さい。やや小さい場合、Oリング50、51によって長器1を仮保持出来る為、より作業が簡便となる。
ナット30は、ネジ23と螺合し筒状部材20を支持部材7に固定するための六角ナットである。なお、筒状部材20と支持部材7の固定は、接着、溶接等の他の方法により行うこともできる。
押圧部材40は、フランジ部41と筒状の押圧部42が一体に形成され、中央部にステム2の外径とほぼ等しい直径の穴43が設けられた部材である。押圧部42の形状は筒状であり、その外面には筒状部材20のネジ25と螺合するネジが設けられている。押圧部42の軸方向の長さは、図1のようにフランジ部41と筒状部材20のナット部24が当接したときに上段のOリング50を押圧できるようにする。なお、図1の例よりも穴43の直径を大きくして押圧部材40とステム2との間に間隔ができるようにしてもよい。
Oリング50、51は、エラストマー製の円環形状の部材である。外力が加えられていない状態でのOリング50、51の内径はステム2の外径よりもやや小さく、外径は取付部22の内径とほぼ等しい。Oリングの材料としては、たとえば、ニトリルゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム等を用いることができる。
カラー52は、軸方向の寸法が小さい筒状の部材である。この例では、カラー52の内径はステム2の外径とほぼ等しく、外径は取付部22の内径よりもやや小さくなっている。カラー52は2個のOリング50、51の間隔を保持するための部材であるから、金属等硬質の材料で作成するのが好ましい。円筒形状以外の形状の部材によりOリング50とOリング51の間の間隔を保持するようにしてもよい。また、Oリングを上下方向に間隔を空けて3個以上配置し、それぞれのOリングの間に図1と同様にカラー等の間隔保持用の部材を設けてもよい。また、Oリングを1個だけ配置し、カラー52を省いた構成とすることも可能である。Oリングを複数配置する場合でも、軸方向に間隔を空けずに配置して、カラー等の間隔保持用の部材を省くこともできる。
図1の例では、Oリング51はその下端部がフランジ部26の内面に、外周部が取付部22の内面に当接して配置されている。カラー52は、その下端がOリング51の上端に、上端がOリング50の下端にそれぞれ当接するように配置さている。すなわち、Oリング50とOリング51はカラー52の高さ分だけステム2の軸方向に間隔を空けて配置されている。また、Oリング50の上端の位置は、ネジ25の下端よりもやや上になるようにし、押圧部材40がねじ込まれたときに、押圧部42の下端により押圧されるようにする。
図3は、保持装置10により支持部材7に固定される測長器の一例の外観を示す図である。測長器1は、円筒状のステム2と、ステム2の内側にはめ込まれた円筒状のスピンドル4(摺動部材の一例)と、スピンドル4の先端に取り付けられた測定子5と、スピンドル4のうちステム2から突出している部分を保護するベローズ3とを備えている。図4に示すように、ステム2とスピンドル4との間にはベアリング6が設けられており、スピンドル4は軸方向に摺動することができる。スピンドル4の駆動は、たとえば空気圧により行う。
測定を行う際は、測長器1のステム2が図示しない支持部材に固定され、スピンドル4は所定のゼロ位置に調整される。そして、図示しないワークに向けてスピンドル4を伸縮させ、測定子5がワークに当接したときのスケールの読みから、ワークの寸法や位置を測定する。
次に、保持装置10により測長器1を支持部材7に固定する手順を説明する。
支持部材7に貫通部21の外径より大きく、取付部22の外形より直径が小さい穴8を開ける。この穴8は、貫通部21を貫通させることさえできればよいから、バリを取るための糸面取り程度は必要だが、それ以上のC面取等は不要である。
次に、図5に示すように貫通部21を支持部材7の穴8に通し、ナット30にて締めつけ固定する。これによって、図1に示すようにフランジ部26とナット30で支持部材7を挟持するようにして、保持装置10は支持部材7に固定される。
次に、図6に示すように、Oリング51、カラー52、Oリング50の順に取付部22に取付ける。次に、測長器1を筒状部材20に差し込む。このとき、筒状部材20の内面と測長器1のステム2が重なり合う部分の長さLが所定の値以上となるようにする。
次に、図7の矢印Aに示すように、押圧部材40を締め込んで、Oリング50、51を測長器1の軸方向に押圧する。これによりOリング50、51が軸方向に潰れる。これにより測長器1を固定する。つまり、ステム2の断面の円周方向のどの位置でも断面の中心に向かう一様な押圧力により、測長器1は保持装置10に固定される。測長器には仕様による、振動等の条件があり、条件を満たすように十分強固に固定されるように、押圧部材40による押圧力を調整する。すなわち、測長器1にかかる加速度に対し、押しつけたOリング50、51と取付部22の内面との間の摩擦力が勝り、測長器1が保持位置からずれることのないように調整する。
なお、上記にて支持部材7に筒状部材20を固定してから測長器1を筒状部材20に固定するという工程で説明しているが、支持部材7に筒状部材20を取り付ける前に測長器1を筒状部材20に固定し、最後にナット30により筒状部材20を支持部材7に固定しても構わない。
図8(A)、(B)はOリングをステム2の軸方向に間隔を空けて2個配置することによる効果を説明する図である。図8(A)のように、Oリング50の1個だけでも、ステム2を十分な力で締め付けるようにOリング50の寸法や材質、押圧部材40による押圧力を調整すれば、ステム2を固定することができる。しかし、1点での固定となるので、図8(A)の矢印BのようにOリング50の位置を中心として回転しやすく、やや不安定であることは否めない。これに対して、図8(B)のように、2個のOリング50、51をステム2の軸方向に間隔を空けて配置すれば、一方のOリングの位置を中心にステム2が回転しようとしても他方のOリングが回転を阻止するように作用するので、ステム2が回転するおそれがなく安定して固定することができる。
図9(A)〜(C)は、上記の長さLの決め方を説明する図である。図9(A)に示すように筒状部材20の穴27と測長器1のステム2は「すきまばめ」の関係にある。すなわち公差の分だけ両者の間にはクリアランスが生じ得る。たとえば、穴27の寸法が8mmでJISに規定されているH7公差(+0.015〜0mm)、ステム2の直径が8mmでh6公差(0〜−0.009mm)とした場合、クリアランスは最大0.024mmとなる。
このクリアランスがあるため、図9(B)に示すように、ステム2は筒状部材20に対して角度θだけ傾いて固定される可能性がある。あるいは、平行に固定されていたとしても、測長器1がワークに当接した時に荷重がかかり傾く可能性がある。クリアランスを一定と仮定した場合、重ね合わせ長さLが小さいほど角度θは大きくなる。いいかえると、角度θを小さくしたい場合には、重ね合わせ長さLを大きくする必要がある。なお、図9(B)は、クリアランスを誇張して描いてあるので筒状部材20がスピンドル4の伸縮を妨げるように見えるが、実際には傾きは微少であり、スピンドル4は筒状部材20に妨げられることなく伸縮することができる。
図9(C)は、上述のような傾きによって生じる測定誤差の例を示す図である。測長器1のスピンドル4のストロークをSとする。測長器1が図9(B)のようにθだけ傾いて固定され、図9(B)の矢印Dの方向にSだけスピンドル4が移動した場合に、スピンドル4の筒状部材20の軸方向(正しい測定方向、図9(C)の矢印Cの方向)の移動量はS’=S/cosθとなり、ΔS=S’−Sだけの測定誤差が生じる。この測定誤差ΔSが測定目的等に応じた所定の値以下となるように長さLを定める。すなわち、貫通部21の内面と測長器1のステム2の外面とが当接する部分の測長器1の軸方向の長さLを、ステム2と貫通部21の間のクリアランスとステム2の直径とから求められる傾きθによる長誤差ΔSが所定の値以下となるように定める。たとえば、ステム2と穴27が上述の寸法でステム2のストロークが12mmとし、許される誤差が0.1μmとした場合は、長さLは3mm以上となる。
保持装置10は、支持部材7に設けられた穴8を貫通して支持部材7の上面に突出し、その内径が測長器1の外径とほぼ等しい円筒形状の貫通部21と、内径が測長器1の外径よりも大きく、外径が貫通部の外径よりも大きく、その下端のフランジ部26が上面7aに当接する円筒形状の取付部22を備えた筒状部材20と、取付部22の内面と測長器1の外面との間に設けられたOリング50、51とを備えている。Oリング50、51の中央部に測長器1が挿入されると、Oリング50、51は測長器1の外面と取付部22の内面とにより押しつぶされるように変形する。Oリング50、51は弾性体で構成されているから測長器1は、Oリング50、51によって断面の中心方向に押しつけられる。Oリング50、51は、リング状につながった一つの部材であるから、上記の中心方向に押しつける力は測長器1の外周のどの部分でも一定となる。そのため、測長器1の内部に配置されているベアリング6に偏った押圧力を加えることがなく、スピンドル4の摺動に悪影響を与えることなく測長器1を固定することができる。また、測長器1と支持部材7とは接触せず、機械的な係合等はないため測長器1の支持部材7に対する相対的な位置を微調整することができる。また、測長器1と接触するのは、エラストマー製のOリング50、51であるから、測長器1のステム2に傷がつくことがない。
保持装置10は、Oリング50、51を測長器1の軸方向に押圧する押圧部材40を備えている。そのため、単にOリング50、51に測長器1を差し込む場合に比べて、Oリング50、51が大きく変形し、より強固に測長器1を保持することができる。
保持装置10は、2個のOリング50、51を備えている。そのため、測長器1は2点で支持されるようになり、外力による回転を防止することができる。また、Oリング50とOリング51の間にはカラー52が設けられている。そのため、Oリング50とOリング51の間の測長器1の軸方向の間隔は、所定の値に維持され、上記の回転を防ぐ効果が確実なものとなっている。また、押圧部42とは当接しない下側のOリング51にも押圧部材40による押圧力をカラー52を介して確実に伝えることができる。
保持装置10は、貫通部21の支持部材7から突出する部分の外面にはネジ23が設けられ、このネジ23と螺合するナット30と取付部22の下端のフランジ部26とで支持部材7を挟持するように構成されている。すなわち、穴8の内面と貫通部21の外面との間の摩擦や機械的なかみ合いによって筒状部材20を支持部材7に固定してはいない。そのため、穴8は、貫通部21を貫通させることができさえすればよく、面取り等の複雑な加工をする必要がない。
取付部22の内面端部にはネジ25が設けられ、押圧部材40の押圧部42の外周にはネジが設けられ、ネジ25と螺合するように構成されている。そのため、押圧部42による押圧力は所定の値に確実に維持される。また、押圧部材40をねじ込む際のトルクを調整することにより、押圧力を容易に調整することができる。
保持装置10では、貫通部21の内面と測長器1の外面とが当接する部分の測長器1の軸方向の長さ(図9(A)のL)は、測長器1と貫通部21の間のクリアランスと測長器1の直径とから求められる傾き(図9(B)のθ)による長誤差(たとえば、図9(C)のΔS)が所定の値以下となるように定められている。そのため、Lを調節することにより傾きによる測定誤差を、測定対象や目的により定まる所定の値以下となるように容易に調節することができる。
測長器1は、その内部に摺動可能なスピンドル4を有し、スピンドル4の摺動距離に応じて位置の測定を行うものである。保持装置10は、このような形式の測長器に最も好適に適用できるが、筒状の外形を持つものであれば他の形式の測長器にも適用することができる。
保持装置10では、リング状の弾性部材として、Oリング50、51を用いている。Oリングは、JISに規定されている汎用の部材であり、そのため、調達しやすく、安価に保持装置を作成することができる。
次に、保持装置の変形例について説明する。保持装置10と同一の箇所には図1と同一の符号を付して説明を省略し、保持装置10と異なる点を主に説明する。
図10は、第1の変形例である保持装置11の断面図である。保持装置11は、押圧部材40とカラー52を備えていない点が保持装置10と異なっている。筒状部材20の取付部22の内径は、図1の保持装置10に比べてOリング50、51の太さとほぼ等しい長さだけ小さくなっている。そして、取付部22の内面には、半円形断面の2本の溝28、29が設けられている。Oリング50、51は、その外側約半分が溝28、29にはめ込まれ、測長器1の軸方向に動かないように固定されている。そのため、図1のカラー52は省略することができる。
また、保持装置11では図1の押圧部材40も省略している。このようにしても、Oリング50、51の寸法や弾性係数を適切に設定すれば、Oリング50、51が溝28、29に固定された状態で測長器1を押し込むことにより、十分な締め付け力が得られ測長器1を強固に固定することができる。押圧部材40が配置されないので、取付部61の内面端部にネジを設ける必要がなく、図1の場合のようなナット部24も設ける必要がない。そのため、図1の場合に比べて、支持部材7の上面7aから突出する寸法を小さくすることができる。
溝28、29の形状は、Oリング50、51の外側に密着する形状とするのが好ましい。Oリング50、51の外面と溝28の表面の間に、Oリング50、51が外側に変形していくための空間がなく、そのため、締め付け力が測長器1に有効に伝わるからである。
図11は、第2の変形例である保持装置12の断面図である。保持装置12では、リング状の弾性部材として、図1の2個のOリング50、51に代えて弾性部材53を用いている。弾性部材53は、エラストマー製の筒状の部材であり、外力を加えない状態での外径は、取付部22の内径に等しく、内径はステム2の外径よりやや小さくなっている。図1の場合と同様に押圧部材40で弾性部材53を押圧して変形させることにより、ステム2を締め付けて固定する。リング状の弾性部材を1個の部材で構成したので、図1のカラー52は不要となっている。保持装置12は、図1の保持装置10の場合に比べて部品点数が少なく、取付作業が容易になっている。
図12は、第3の変形例である保持装置13の断面図である。保持装置13は、筒状部材20が支持部材7を貫通せず、取付部62と挿入部68とが一体に形成されている点が保持装置10と異なっている。取付部62の内部の形状は、図1の取付部22と同一である。フランジ部63は、外側に大きく張り出した円板状の部材となっている。挿入部68は、図1の貫通部21と同様に内径がステム2の内外よりも僅かに大きい筒状の部材であるが、支持部材7の下面7b側に貫通せず、下端が支持部材7の穴8の板厚方向の中央付近に位置している。フランジ部63には板厚方向に貫通する2個のボルト穴64が設けられている。また、支持部材7にもボルト穴64に対応する位置に2個のボルト穴65が設けられている。そして、ボルト穴64、65にボルト66を通しナット67を締め付けることで筒状部材20を支持部材7に固定する。保持装置13は、支持部材7の下面7b側に突出しないので、図1の保持装置1に比べて設置位置の自由度が大きくなっている。
1 測長器
2 ステム
3 ベローズ
4 スピンドル(摺動部材)
5 測定子
6 ベアリング
7 支持部材
10、11、12、13 保持装置
20 筒状部材
21 貫通部
22 取付部
30 ナット
40 押圧部材
50、51 Oリング
52 カラー

Claims (10)

  1. 円筒形状の測長器を固定する板状の部材である支持部材の一方の面に当接し、その内径が上記長器の外径よりも大きい、円筒形状の取付部を備えた筒状部材と、
    上記取付部の内面と上記測長器の外面との間に設けられたリング状の弾性部材とを備え、
    上記筒状部材は、上記支持部材に設けられた穴を貫通して上記支持部材の他方の面に突出し、その内径が上記測長器の外径とほぼ等しい円筒形状の貫通部を更に有し、上記取付部の外径は上記貫通部の外径よりも大きいことを特徴とする保持装置。
  2. 上記貫通部の上記支持部材から突出する部分の外面にはネジが設けられ、このネジと螺合するナットと上記取付部の一端とで上記支持部材を挟持することを特徴とする請求項に記載の保持装置。
  3. 上記弾性部材を上記測長器の軸方向に押圧する押圧部材を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の保持装置。
  4. 上記弾性部材は2個以上設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の保持装置。
  5. 上記各弾性部材の間に設けられたカラーを備えることを特徴とする請求項に記載の保持装置。
  6. 上記取付部の内面端部にはネジが設けられ、
    上記押圧部材は、上記ネジと螺合する部材であることを特徴とする請求項3に記載の保持装置。
  7. 上記貫通部の内面と上記測長器の外面とが当接する部分の上記測長器の軸方向の長さは、上記測長器と上記貫通部の間のクリアランスと上記測長器の直径とから求められる傾きによる長誤差が所定の値以下となるように定められることを特徴とする請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の保持装置。
  8. 上記測長器は、その内部に摺動可能な部材を有し、当該摺動可能な部材の摺動距離に応じて位置の測定を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の保持装置。
  9. 上記弾性部材は、Oリングであることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の保持装置。
  10. 上記Oリングの内径は上記長器の外径よりも小さいことを特徴とする請求項に記載の保持装置。
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