JP6421992B2 - 高解像度立体撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、装置の小型化と高解像度の立体映像の取得を可能にする撮像装置に関する。
近年、映像制作や医療応用等の分野では高画質が求められている。例えば、映像制作用カメラや硬性内視鏡用カメラ(ロッドレンズを含む軸部の後方に内視鏡用カメラがあるもの。)は、従来のハイディフィニション(1920画素×1080画素)を大きく超え、水平解像度4000画素クラスや8000画素クラスへと高解像度化が進んでいる。
一方で、カメラの操作性や機動性を向上させる目的でカメラの小型化が求められている。
なお、従来の技術では、実用的なF値で水平解像度8000画素クラスのものだと、水平寸法12mm程度が小型化の限界であった
特開2010−253155号公報
特開2010−253156号公報
特開2010−284369号公報
特開2014−076192号公報
Y.Kuroki,"Improvement of motion image quality By using high frame Rate from shooting to displaying,"Proceedings of the 16th International Display Workshop(2009),pp.577−580.
図1はMTFの周波数特性を示す式であり(テレビジョンカメラの設計技術、映像情報メディア学会、コロナ社、p.115、1999)、図2は、この式で表されるMTFの周波数特性示すグラフである
ここで、図2に示す曲線は、回折現象による解像の限界を表しており、それより下側であれば解像可能であることを表している。例えば、F値4の場合には、画素1.5μm程度が解像の限界ということになる。
しかしながら、F値4での撮像において、画素サイズ1.5μmの画素を水平に8000個配置して水平解像度を8000画素とした場合、その水平寸法は12mmとなってしまうため、一般に直径10mmが許容サイズとされる軟性内視鏡用カメラ(フレキシブルな軸部の先端に内視鏡用カメラがあるもの。)や、さらなる小型化が要求される携帯電話小型カメラ等に応えられるほどの小型化はできなかった。
また特に医療用映像等の分野では、高解像度の立体映像の必要性は切実であるにもかかわらず、水平8000画素オーダーの高解像度の立体映像を取得することができるカメラとなると、十分に小型化することできなかった。
このように、水平8000画素オーダーの高精細化や立体映像化は、軟性内視鏡用カメラや携帯電話小型カメラ等でその必要性は認められつつも、カメラを小型化するには限界があるため、それらを実現することができないという問題があった
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、装置の小型化を可能にするとともに、イメージセンサは小型のままで高解像度の立体映像の取得を可能にする撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するために、
カメラシャーシの内側部において対向する位置に配置された圧電素子と弾性体とに支持され、当該圧電素子の動作に連動して振動するマイクロレンズアレイと、
前記マイクロレンズアレイの後方に配置され、前記マイクロレンズアレイを通過した光の像を連続撮像するイメージセンサを有するイメージセンサ撮像部と、
前記圧電素子の圧縮時及び伸長時のタイミングを前記イメージセンサの撮像のタイミングに同期させる制御信号を発生するタイミング発生回路と、
前記イメージセンサで撮像された画像のうち、偶数番目の第1の画像及びそれに続く奇数番目の第2の画像の2つの画像に基づいて第3の画像を合成する第1の信号処理部と、
前記第3の画像を左右半分又は上下半分のいずれかに分割して2つの画像を得たのち、一方の画像に基づいて左目用の視差画像を生成し、他方の画像に基づいて右目用の視差画像を生成する第2の信号処理部と、
前記視差画像の立体知覚が可能なフレーム周波数に対応した出力制御処理を行う画像出力部と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、装置の小型化を可能にするとともに、高解像度の立体映像を取得することができる。
MTFの周波数特性を示す式である。 MTFの周波数特性を示すグラフである。 本発明の機能的な構成を示すブロック図である。 マイクロレンズアレイの構成図である。 圧電素子の動作を示すタイミングチャートである。 マイクロレンズアレイを通過した光が結像する位置を説明するための説明図である。 第1の画像と第2の画像のそれぞれの画素の配列について説明するための説明図である。 第1の画像と第2の画像をもとに第3の画像を合成した第1の例を示す説明図である。 第1の画像と第2の画像をもとに第3の画像を合成した第2の例を示す説明図である。 第3の画像22から視差画像25、26を生成する方法の説明図である。 1つのレンズで立体画像を取得する原理を説明するための説明図である。 Blochの法則と呼ばれヒトの視覚特性を示す式である。 本発明の撮像処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
図3は、本発明に係る撮像装置100の機能的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、撮像装置100は、イメージセンサ撮像部27、マイクロレンズアレイ駆動部31、信号処理部35及び画像出力部38を備える。
イメージセンサ撮像部27は、イメージセンサ9、イメージセンサ用駆動回路28、タイミング判定回路14、第1の記憶回路29及び第2の記憶回路30を備える。
イメージセンサ9は、受光した光の像を撮像する撮像素子であり、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等である。イメージセンサ9で撮像される画素は正方画素となる。イメージセンサ9はイメージセンサ用駆動回路28からの制御信号に基づいて動作する。
タイミング判定回路14は、イメージセンサ9で撮像された画像が、時系列画像のうちの偶数番目の画像18であるか又は奇数番目の画像19であるかを判定するための回路である。
第1の記憶回路29は、イメージセンサ9で撮像された時系列画像のうち、偶数番目の画像18を記憶するための回路である。第1の記憶回路29に画像が記憶される際には、水平方向及び垂直方向のそれぞれの画素は、偶数番目の画素として記憶される。
第2の記憶回路30は、イメージセンサ9で撮像された時系列画像のうち、奇数番目の画像19を記憶するための回路である。第2の記憶回路30に画像が記憶される際には、水平方向及び垂直方向のそれぞれの画素は、奇数番目の画素として記憶される。
したがって、上述したイメージセンサ撮像部27の構成によれば、イメージセンサ9で撮像された画像を、タイミング判定回路14において偶数番目の画像18であるか又は奇数番目の画像19であるか判定、偶数番目の画像18については、その水平方向及び垂直方向のそれぞれの画素は偶数番目の画素として第1の記憶回路29に記憶、奇数番目の画像19については、水平方向及び垂直方向のそれぞれの画素は奇数番目の画素として第2の記憶回路30に記憶することができる
次に、マイクロレンズアレイ駆動部31は、カメラシャーシ8、マイクロレンズアレイ10、ガイド11、弾性体13、圧電素子12、圧電素子駆動回路34及びタイミング発生回路33を備える。
マイクロレンズアレイ10は、入射光の経路をシフトさせるための光路変調素子であり、複数のマイクロレンズを配列した個体の板状部材である。マイクロレンズアレイ10は、ガラスや樹脂性のように光学的な性質が固定のものであっても、液晶レンズのように光学的な性質が可変で制御可能なものであってもい。
図4はマイクロレンズアレイ10の構成図である。左図は光軸の光入射側から見た正面図、右図はそのAA断面図である。
マイクロレンズアレイ10は、図4の正面図に示すように、カメラシャーシ8の内側に配置されカメラシャーシ8の内側の対向する位置に設けられた圧電素子12と弾性体13により支持されている。マイクロレンズアレイ10は圧電素子12に接合固定されているため、圧電素子12が動作するとマイクロレンズアレイ10もそれに連動して振動する。
また、図4の側面図に示すように、マイクロレンズアレイ10の後方にはイメージセンサ9が配置され、マイクロレンズアレイ10を通過した光がイメージセンサ9の撮像面上で結像する。
4に示すマイクロレンズアレイ10はイメージセンサ9に対して斜め45°の角度で微動する。ここで、例えば、圧電素子12の変位を1.5μm×√2/2とする電圧信号を加えた場合には、1.5μmの正方画素の縦横方向に1/2画素に相当するマイクロレンズアレイ10の移動を行うことができる。
ガイド11は、図4に示すように、カメラシャーシ8の内側にイメージセンサ9に対し斜め方向に配置されており、マイクロレンズアレイ10のスライド移動をスムースに行うためのガイドである。
弾性体13は、図4に示すように、カメラシャーシ8の内側の圧電素子12に対向する位置に設けられており、圧電素子12とともにマイクロレンズアレイ10を支持している。弾性体13は、マイクロレンズアレイ10の微動に対応した可動範囲を有する弾力性を提供するものでよく、例えば、ゴム材やバネ材等でよい。
圧電素子12は、電圧の制御により伸縮動作する素子であり、アクチュエータとして制御することができる。圧電素子12としてはピエゾ素子等が用いられる。
圧電素子12は、図4に示すように、カメラシャーシ8の内側の弾性体13に対向する位置に設けられており、弾性体13とともにマイクロレンズアレイ10を支持している。
また、圧電素子12は、マイクロレンズアレイ10に接合固定されているため、圧電素子12が動作するとマイクロレンズアレイ10が連動して振動する。したがって、圧電素子12が動作するタイミングで、マイクロレンズアレイ10がシフトする。
圧電素子駆動回路34は、イメージセンサ9の垂直同期信号に同期したタイミング発生回路33からの制御信号に基づいて、イメージセンサ9の撮像のタイミングで圧縮、伸長を交互するように圧電素子12を制御する。
図5は、圧電素子12の動作を示すタイミングチャートである。
圧電素子12は、図5に示すように、イメージセンサ9の垂直同期信号に同期した2値のタイミングで圧縮、伸長を交互するよう動作する
なお、図5では、圧電素子12の動作の2分の1周期ごとの時刻tをそれぞれt0,t1,t2,・・・、そのうち偶数番目の時刻t=t0,t2,t4,・・・をteven、奇数番目の時刻t=t1,t3,t5,・・・をtoddと表記する。以下、同様である。
図6は、マイクロレンズアレイ10を通過した光が結像する位置を説明するための説明図であり、図6(A)及び(B)はそれぞれ時刻t=teven及び時刻t=toddにおける光路を示している。
ここで、イメージセンサ9がベイヤー配列と呼ばれるカラーフィルタが装着された単板カラーセンサで水平方向断面の場合、イメージセンサ撮像面17は、ラインごとに赤(R)緑(G)赤(R)緑(G)・・・の配列や緑(G)青(B)緑(G)青(B)・・・の配列であるので、図6では、その両方を示す意味でR/G,B/G,R/G,B/Gのように表記する。以下、同様である。
図6(A)では、時刻t=tevenにおける上方からの入射光15は、マイクロレンズ16で屈折し、イメージセンサ撮像面17の画素B/Gの位置で結像する。なお、図では、1つのマイクロレンズ16の幅はイメージセンサ撮像面の画素17の4つ分に相当する。
また、時刻t=toddにおいてマイクロレンズアレイ10が距離d’シフトした場合には、図6(B)に示すように、それに連動して光の結像位置がシフトし、イメージセンサ撮像面17の画素R/Gの位で結像する。
よって、圧電素子12を、図5に示すように動作させることにより、マイクロレンズアレイ10が連動するので、マイクロレンズアレイ10を通過してイメージセンサ上で結像する光の像を反復シフトさせることができる。
したがって、上述したマイクロレンズアレイ駆動部31の構成によれば、マイクロレンズアレイ10を圧電素子12の動作に連動する微小な振幅で振動させ、マイクロレンズアレイ10を通過してイメージセンサ上で結像する光の像を反復シフトさせることができる。
また、圧電素子12をイメージセンサ9の垂直同期信号に同期した2値のタイミングで圧縮、伸長を交互するよう動作させることにより、マイクロレンズアレイ10を通過して反復シフトする光の像を、圧電素子12が圧縮、伸長するそれぞれのタイミングで、撮像することができる。なお、この撮像のタイミングの数は適宜増やすこともできる。
なお、上記の構成では、弾性体13を用いているが、弾性体13に代えて圧電素子12を用いることもできる。例えば、カメラシャーシ8の内側に2つの圧電素子12を対向するように配置し、逆位相の動作を行うように構成することもできる。
また、その動作方向もイメージセンサ9に対して斜め45°に限るものではなく、重視するサンプリングの方向に応じて任意である。
次に、信号処理部35は、第1の信号処理部36、第2の信号処理部37等を備える。第1の信号処理部36は、第1の記憶回路30に記憶された第1の画像18と第2の記憶回路31に記憶された第2の画像19の2つの画像を1つの画像に合成し、元の画像よりも高解像度の第3の画像22を生成する。その際、第3の画像22は、イメージセンサ17のカラーフィルタを通して得られた赤、緑及び青の画素値の情報をもとに、前述したカラーデモザイク及び画素補間処理が行われ、色情報を全画面にわたり決定することができる。第2の信号処理部37は、第3の画像22を左右半分又は上下半分に分割し、必要に応じて画素補間等の各種ディジタル画像処理を行ったうえで、左目用及び右目用の視差画像25、26を生成する。
画像出力部38は、信号処理部35で生成された視差画像25、26に対して各種出力制御処理を行う画像出力回路39を備える。画像出力部38は、画像情報を所定の信号方式により伝送装置やディスプレイ装置等の表示装置に出力し、視差画像の立体視を可能にする。
図7は、第1の画像18と第2の画像19のそれぞれの画素の配列について説明する説明図である。
図7では、第1の画像の画素の配列18は、時刻t=tevenにマイクロレンズ16aから見たイメージセンサ撮像面の画素(i,j)、第2の画像の画素の配列19は、時刻t=toddにマイクロレンズ16bから見たイメージセンサ撮像面の画素(i,j)’である。また、子午線20は、マイクロレンズ15,16の光軸中心を通る子午線であり、子午線21は、立体撮像の視差画像の境界を意味する。ここで、画素のi及びi’はそれぞれ横方向の座標、j及びj’はそれぞれ縦方向の座標である。横方向の座標がi’で縦方向の座標がj’の画素は(i,j)’と表記する。また、赤、緑又は青のカラーフィルタに対応させ、(i,j)の後にR、G又はBと表記する。以下、同様である。
図8及び9は、それぞれ第1の画像18と第2の画像19をもとに第3の画像22を合成した例を示す説明図である。ここで、図8及び9では、第3の画像22を左右半分に分割した場合に、左目用視差画像25に対応する画素をLeft、右目用視差画像26に対応する画素はRightと表記する。以下、同様である。
なお、これらの第3の画像22の合成手法はあくまで例示であり、第1の画像18と第2の画像19よりも高解像度化することができるのであれば、他の手法を用いてもよい。
図8に示す第1の例では、第3の画像22は、第1の画像18、第2の画像19のそれぞれを、例えば、画素(1,1)Rを画素(2,1)R、画素(1,1)’Rを画素(1,2)Rのように画素を配列し直すことにより合成したものである。これは、元々の画素数に対し、縦横2倍の解像度の画素番号を付与することで光のサンプリング位置に正しく対応させ、大量の画素情報の取得が可能である。なお、この解像度は縦横2倍に限られるものではなく、感度が許す限り、縦横任意の倍数の画像取得とすることも可能である。
図9に示す第2の例では、第3の画像22は、第1の画像18と第2の画像19をもとに、図8に示す合成画像を生成したのち、その画素情報からカラーデモザイクを含む画素補間手法により全画素充填されたRGB画素を生成することにより合成したものである。
ここで、カラーデモザイクを含む画素補間処理は、例えば、図8の(5,5)画素であれば、次式に示すような、注目画素のRGB値を近傍の画素のRGB値から色ごとに画素間の距離の逆数を乗じて平均を求める手法を用いることができる。
(数1)
(5,5)R=(1/3×(5,2)R+1/3×(2,5)R+(5,6)R+(6,5)R )/(1/3+1/3+1+1)
(数2)
(5,5)G=(4,5)G+(5,4)G+1/√5×(6,7)G+1/√5×(7,6)G )/(1+1+1/√5+1/√5)
(数3)
(5,5)B = (1/√5×(4,3)B + 1/√5×(3,4)B+1/√5×(4,7)B+1/√5×(7,4)B)/(1/√5 +1/√5+1/√5+1/√5)
以下、(4,5)画素のように1つの画素値が存在している画素の残りの色の値を求めることをカラーデモザイク手法、(5,5)画素のようにRGB値を全て求めることを画素補間手法と呼ぶ。
これらの手法は、上記の例では近傍4画素の線形和として示したが、画質向上を目的としてさらに多くの画素に対してSINC関数のような特殊な重み付けをして平均を計算することも可能である。
また、画面最外周境界の画素値は、上記と同様に存在する近傍の画素値から外挿法により求めることを基本とするが、目立ちにくい部分であるので、最も近傍の色情報をそのまま用いることも可能である。この画面最外周境界の処理は、カラーデモザイクを含む画素補間手法に含むものとする。
図10は、第3の画像22から視差画像25、26を生成する方法の説明図である。
10では、第3の画像22は、まず半分の画素数となる左目用画素23と右目用画素24に分割される。そして、それぞれに画素補間処理を行うことにより、立体映像に利用される全画面の左目用及び右目用の視差画像25、26が生成される。
図11は、非特許文献1に示されている1つのレンズで立体画像を取得する原理を説明するための説明図である。以下その原理を説明する。
Lens1の左手対物側の焦点距離におかれた四角いオブジェクトから拡散反射される光はLens1を通過後平行光となり、Lens2を通過後Lens2の焦点距離に置かれたイメージセンサ9上かつ光軸上に結像する。
一方、Lens1の焦点距離よりも内側に置かれた丸いオブジェクトから拡散反射される光はLens1を通過後広がる光となり、Lens2を通過後イメージセンサ9より遠くに結像しようとするところをイメージセンサ9で遮られるため、イメージセンサ9上にはぼやけた像が形成される。
ここで、図11上図を上面図と見てその下半分すなわち、被写体に向かって左半分の光を遮るとその半分の光がイメージセンサ9に到達しないため、丸いオブジェクトに対応するぼやけた像はイメージセンサ9上、上方すなわち被写体に向かって右方向に画像の分布中心が位置する図11下図のように逆の半分が遮光された場合には、画像の分布中心は逆の方向に位置する。
これら2つの画像は視差を生じさせるため、これらを両眼視すると立体的に知覚されることとなる。なお、光学系によって正立像、倒立像が結像するものがあり、左右の扱いが異なることがあるが、視差画像の左右は実際に対応して読み替えることができる。
したがって、この原理を適用すれば、第2の信号処理部37で生成される左目用及び右目用の視差画像25,26を用いて立体映像を実現することができる。
図12は、Blochの法則と呼ばれる、輝度と表示時間の積として明るさを知覚するヒトの視覚特性を示す式である(J.A.J.Roufs:Dynamic properties of vision.I Experimental Relationships Between flicker and flash thresholds,Vision Research,12,p.261−278,1972)。
この法則が成立する時間は20ms程度である。これは視覚の積分時間を意味する。
よって、この時間内に2つ以上の画像を適切に提示すること、すなわち100Hz以上で正しいサンプリング位置に表示することで高解像度の表示が可能となる。動画に適用する場合には、100Hz以上で撮像することが効果的である。
図13は、本発明の撮像処理の手順を示すフローチャートである。
S1は初期設定処理のフロー部分である。ここでは、イメージセンサ及び周辺回路27等の初期状態が設定される。
次にS2は、初期位置設定処理のフロー部分である。ここでは、マイクロレンズアレイ10の初期位置が設定される。
次にS3は、タイミング信号発生処理のフロー部分である。ここでは、タイミング発生回路33からイメージセンサ9の垂直同期信号に同期したタイミング信号が発生する。
次にS4は、タイミング判定処理のフロー部分である。ここでは、タイミング判定回路14において、初期値を偶数として垂直同期信号の1サイクルごとに奇数、偶数を繰り返すカウンタを用いて、イメージセンサ9で撮像された画像が偶数番目の画像であるか又は奇数番目の画像であるか判定る。ここで、偶数カウントの場合にはS5に進み、奇数カウントの場合にはS7に進む。
S5は圧電素子12の圧縮動作のフロー部分である。ここでは、圧電素子12の圧縮動作に対応して、マイクロレンズアレイ10は時刻t=tevenの位置、すなわち予め垂直同期信号のカウントが偶数カウントの場合として設定された位置に移動する。
次にS6は、第1の記憶回路29の記憶処理のフロー部分である。ここでは、時刻t=tevenにイメージセンサ9で撮像された第1の画像18は、水平方向及び垂直方向のそれぞれの画素が偶数番目の画素として、その画素値が第1の記憶回路29に記憶される。続いてS9に進む。
S7は圧電素子12の伸長動作のフロー部分である。ここでは、圧電素子12の伸長動作に対応して、マイクロレンズアレイ10は時刻t=toddの位置、すなわち予め垂直同期信号のカウントが奇数カウントの場合として設定された位置に移動する。
次にS8は、第2の記憶回路30の記憶処理のフロー部分である。ここでは、時刻t=toddにイメージセンサ9で撮像された第2の画像19は、水平方向及び垂直方向のそれぞれの画素が奇数番目の画素として、その画素値が第2の記憶回路30に記憶される。続いてS9に進む。
S9は第1の信号処理部36のフロー部分である。ここでは、第1の画像18と第2の画像19をもとに第3の画像22が合成される。その際、第3の画像22は、イメージセンサ9のカラーフィルタを通して得られた赤、緑及び青の画素値の情報をもとに、前述したカラーデモザイク及び画素補間処理が行われ、色情報全画面にわたり決定することができる
次にS10は、第2の信号処理部37のフロー部分である。ここでは、まず、前述したようにマイクロレンズが光の入射角度の違いにより左目用と右目用に画像を分離する機能があることを用いて、第1の信号処理部36で生成された第3の画像22を半分に分割し、左目用及び右目用の視差画像23、24が生成される。続いてそれらの視差画像23、24に係る画素群に対して画素補間処理が行われ、それぞれ全画面の左目用及び右目用の視差画像25、26が生成される。
次にS11は、画像出力部38のフロー部分である。ここではS10で生成された画像情報が任意の伝送装置や表示装置に合わせた信号方式で出力される。
以上のように、本発明の実施形態によれば、微小な振幅で振動するマイクロレンズアレイ10を通過した光の像をイメージセンサ7で撮像し、撮像された時系列画像のうち、偶数番目の第1の画像18とそれに続く奇数番目の第2の画像19の2つの画像をもとに第3の画像22を合成したのち、その第3の画像22を半分に分割し、それぞれの画像に基づいて左目用及び右目用の視差画像25、26を生成することができるので、イメージセンサ9は小型のままでもその画素数以上の高解像度の立体映像化を実現することができる。
具体的には軟性内視鏡用カメラの場合、体内に挿入されることから一般に外径およそ10mmが撮像部の大きさの制約であることや、イメージセンサの画素サイズに光学的な回折現象による制約があることから例えばF値4での十分な解像度性能を得ようとすると実現していなかった現時点で実用上最高水準となる水平8000画素クラス相当の性能を水平4000画素クラスのイメージセンサを用いて実現することができる。また、代表的な画素フォーマット(3840画素×2160画素、画素サイズ1.5μm)を用いた場合、イメージセンサの撮像エリアの対角線寸法はおよそ6.6mm、パッケージとシャーシを含めて最大外径を10mm以下とすることが可能となる
また、本発明の実施形態には、左右画像の視差により立体画像を取得するもののほか、上下画像の視差により立体画像を取得するものもある。この実施形態によれば、マイクロレンズ16として球面レンズを使用した場合にも、垂直方向の視差により立体画像を得ることができる。
水平方向及び垂直方向の視差画像を取得し、立体画像の表示を行うと、表示を見る姿勢として、例えば横になって見ても立体知覚が可能となるなど、見方の自由度が増す効果が得られる。
本発明は、内視鏡カメラや携帯電話機や携帯情報端末等の小型カメラに適用することができるものである。
本発明は、明細書に記載の実施形態に限定されるものではなく、他の実施例、変形例を含むことは、本明細書に記載の実施形態や思想から本発明の属する分野における当業者にとって明らかである。
1 MTFの周波数特性示す式
2 ヒトの視覚特性を示すBlochの式
MTFの周波数特性の応答曲線
4 画素ピッチ4μm、水平画素数2k画素、水平サイズ8mmでの空間周波数の例
5 画素ピッチ2μm、水平画素数4k画素、水平サイズ8mmでの空間周波数の例
6 画素ピッチ1.5μm、水平画素数5.3k画素、水平サイズ8mmでの空間周波数の例
7 画素ピッチ1μm、水平画素数8k画素、水平サイズ8mmでの空間周波数の例
8 カメラシャーシ
9 イメージセンサ
10 マイクロレンズアレイ
11 マイクロレンズアレイのスライド移動ガイド
12 圧電素子
13 弾性体
14 タイミング判定回路
15 マイクロレンズに入射し屈折、通過する光線
16a 時刻t=tevenにおける位置のマイクロレンズ
16b 時刻t=toddにおける位置のマイクロレンズ
17 イメージセンサ画素
18 第1の画像の画素
19 第2の画像の画素
20 マイクロレンズの光軸中心を通る子午線
21 第3の画像の画素
22 第3の画像の画素
23 左目用の視差を有する画素
24 右目用の視差を有する画素
25 全画面の左目用視差画像
26 全画面の右目用視差画像
27 イメージセンサ撮像部
28 イメージセンサ及びその駆動回路
29 第1の記憶回路
30 第2の記憶回路
31 マイクロレンズアレイ駆動部
32 マイクロレンズアレイ及びその移動ユニット
33 タイミング発生回路
34 圧電素子駆動回路
35 信号処理部
36 第1の信号処理部
37 第2の信号処理部
38 画像出力部
39 画像出力回路
100 撮像装置

Claims (5)

  1. カメラシャーシの内側部において対向する位置に配置された圧電素子と弾性体とに支持され、当該圧電素子の動作に連動して振動するマイクロレンズアレイと、
    前記マイクロレンズアレイの後方に配置され、前記マイクロレンズアレイを通過した光の像を連続撮像するイメージセンサを有するイメージセンサ撮像部と、
    前記圧電素子の圧縮時及び伸長時のタイミングを前記イメージセンサの撮像のタイミングに同期させる制御信号を発生するタイミング発生回路と、
    前記イメージセンサで撮像された画像のうち、偶数番目の第1の画像及びそれに続く奇数番目の第2の画像の2つの画像に基づいて第3の画像を合成する第1の信号処理部と、
    前記第3の画像を左右半分又は上下半分のいずれかに分割して2つの画像を得たのち、一方の画像に基づいて左目用の視差画像を生成し、他方の画像に基づいて右目用の視差画像を生成する第2の信号処理部と、
    前記視差画像の立体知覚が可能なフレーム周波数に対応した出力制御処理を行う画像出力部と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記マイクロレンズアレイは液晶レンズアレイであること、
    を特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記イメージセンサのフレーム周波数が100Hz以上であること、
    を特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の撮像装置。
  4. 前記画像出力部において、出力処理のフレーム周波数が100Hz以上であること、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記カメラシャーシの外径が10mm以下であること、
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
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