JP6418977B2 - 貼付剤及び非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進剤 - Google Patents

貼付剤及び非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進剤 Download PDF

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Description

本発明は、貼付剤及び非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進剤に関する。
皮膚の炎症を抑えて痛みを和らげることができる外用剤として、優れた消炎鎮痛効果を発揮する非ステロイド系抗炎症剤を含有する貼着層を備える貼付剤が知られている。しかし、非ステロイド系抗炎症剤は、経皮吸収されにくい問題がある。
そこで、貼着層に、非ステロイド系抗炎症剤に加えて、非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収を促進する効果のある成分を配合することが提案されている。具体的には、例えば、貼着層に非ステロイド系抗炎症剤とオキシブプロカインを配合した貼付剤(特許文献1)が挙げられる。しかし、該貼付剤においても、非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収を促進する効果は充分とはいえない。
ところで、非ステロイド系抗炎症剤を含有する貼着層に、保湿剤としてヒアルロン酸を配合することが知られている(特許文献1〜3)。ヒアルロン酸が保湿剤として配合される場合、その配合量は、通常、非ステロイド系抗炎症剤に対する質量比で1以下の少量である。
特許文献1〜3のように、ヒアルロン酸は保湿剤として配合されることはあっても、非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進効果については考慮されていなかった。
特開2009−298741号公報 特開昭60−260513号公報 特開2014−114291号公報
本発明は、非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進効果が高い貼付剤、及び非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進剤を提供することを目的とする。
本発明の貼付剤は、(A)成分:非ステロイド系抗炎症剤と、(B)成分:ヒアルロン酸及びヒアルロン酸塩からなる群から選ばれる1種以上と、を含有する貼着層を備え、前記(A)成分に対する前記(B)成分の質量比(B)/(A)が1超である。
前記(A)成分は、フェルビナクであるであることが好ましい。
前記貼着層は、さらに(C)成分:アルカノールアミンを含有することが好ましい。
本発明の非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進剤は、ヒアルロン酸及びヒアルロン酸塩からなる群から選ばれる1種以上を含有する。
本発明の貼付剤は、非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進効果を得られる。
本発明の非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進剤を用いることで、非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進効果が得られる。
本発明の貼付剤は、(A)成分と(B)成分を含有する貼着層を備える。本発明の貼付剤は、貼着層のみからなるものであってもよく、支持体上に貼着層が設けられたものであってもよい。
[貼着層]
貼着層は、(A)成分と(B)成分を必須成分として含有する。
((A)成分)
(A)成分は、非ステロイド系抗炎症剤である。非ステロイド系抗炎症剤は、貼着層中に分散可能なものであれば特に限定されない。
非ステロイド系抗炎症剤としては、例えば、サリチル酸、サリチル酸塩、サリチル酸誘導体(アスピリン等)、アセトアミノフェン、アミノピリン、アンチピリン、オキシフェンブタゾン、スルピリン、インドメタシン、ジクロフェナックナトリウム、イブプロフェン、スリンダック、ナプロキセン、ケトプロフェン、エトフェナメート、サリチルアミド、トリエタノールアミンサリチレート、フルフェナム酸、フルフェナム酸塩、フルフェナム酸誘導体、メクロフェナム酸、メクロフェナム酸塩、メクロフェナム酸誘導体、コルヒチン、ブフェキサマック、イブフェナック、ロキソプロフェン、フェンブフェン、ジフルニサル、アルクロフェナック、フェニルブタゾン、メフェナム酸、メフェナム酸塩、メフェナム酸誘導体、フェノプロフェン、ベンダザック、ピロキシカム、フルルビプロフェン、ザルトプロフェン、エトドラク等が挙げられる。
(A)成分としては、(B)成分による経皮吸収促進効果が得られやすい点から、フェルビナク、インドメタシン、サリチル酸メチル、ケトプロフェンが好ましく、特に高い経皮吸収促進効果が得られる点から、フェルビナクが特に好ましい。
(A)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
((B)成分)
(B)成分は、ヒアルロン酸及びヒアルロン酸塩からなる群から選ばれる1種以上である。貼付剤の貼着層に(B)成分が含まれていることで、(A)成分の経皮吸収促進効果が得られる。すなわち、(B)成分は、非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進剤として作用する。
ヒアルロン酸の由来は、特に制限されず、皮膚外用剤に通常使用されているヒアルロン酸が使用でき、例えば、鶏冠由来、微生物由来等のヒアルロン酸が挙げられる。
ヒアルロン酸塩としては、薬学的・生理学的に許容される塩を採用でき、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩(モノエタノールアミン等)等が挙げられる。なかでも、ヒアルロン酸塩としては、アルカリ金属塩が好ましい。
ヒアルロン酸(ヒアルロン酸塩も同様)の質量平均分子量は、1,000〜5,000,000が好ましく、2,000〜4,000,000がより好ましく、3,000〜2,500,000がさらに好ましい。
なお、本発明における質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定される値である。
(B)成分としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分としては、(A)成分に対する経皮吸収促進効果が得られやすい点から、質量平均分子量が異なるヒアルロン酸又はヒアルロン酸塩を組み合わせて用いることが好ましく、質量平均分子量が1,000〜10,000のヒアルロン酸又はヒアルロン酸塩と、質量平均分子量が100,000〜5,000,000のヒアルロン酸又はヒアルロン酸塩とを組み合わせて用いることがより好ましい。
((C)成分)
貼着層には、(A)成分及び(B)成分に加えて、さらに(C)成分:アルカノールアミンが含有されていることが好ましい。(C)成分が含有されていることで、(A)成分の経皮吸収促進効果がさらに高まる。
アルカノールアミンは、モノアルカノールアミンであってもよく、ジアルカノールアミンであってもよく、トリアルカノールアミンであってもよい。
アルカノールアミンが有するヒドロキシアルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、2又は3がより好ましい。
アルカノールアミンの具体例としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。
(C)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(任意成分)
貼着層には、(A)〜(C)成分以外の任意成分が含有されていてもよい。任意成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いる貼着層には、粘着性を付与する目的で、粘着基剤として、含水粘着剤、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤を用いることができる。
<含水粘着剤>
含水粘着剤は、水溶性高分子あるいはその架橋体を含有するものが好ましい。
好ましい水溶性高分子としては、ポリアクリル酸系の高分子や、ゼラチン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
水溶性高分子の架橋体としては、例えば、ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との混合物を各種架橋剤で架橋させた架橋ポリアクリル酸(塩)からなるポリアクリル酸系水系粘着剤が好ましい。該ポリアクリル酸系水系粘着剤は、高含水で、しかも皮膚への粘着力に優れた粘着基剤となる。そのため、該ポリアクリル酸系水系粘着剤を用いることで、特に有効成分の経皮吸収の点で優れた貼付剤が得られる。
ポリアクリル酸は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
ポリアクリル酸塩としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリル酸の一価金属塩;ポリアクリル酸モノエタノールアミン、ポリアクリル酸ジエタノールアミン、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のポリアクリル酸のアミン塩;ポリアクリル酸のアンモニウム塩等が挙げられる。ポリアクリル酸塩は、1種単独で使用されてもよく、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
ポリアクリル酸塩は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
ポリアクリル酸系水系粘着剤においては、質量平均分子量1万〜1000万のポリアクリル酸と、質量平均分子量1万〜1000万のポリアクリル酸塩を用いることが好ましい。特に、質量平均分子量が1万以上50万未満、50万以上200万未満、又は200万以上500万のポリアクリル酸の1種以上と、質量平均分子量が1万以上50万未満、50万以上200万未満、又は200万以上500万のポリアクリル酸塩の1種以上とを、少なくとも前記分子量範囲が異なるものを組み合わせて用いることが好ましい。これにより、さらに良好な粘着力と使用感を得ることができる。
ポリアクリル酸塩とポリアクリル酸との配合比(質量比)は、1:0.1〜1:10が好ましく、1:1〜1:9がより好ましい。ポリアクリル酸を一部中和して配合比を上記比率にしたものを用いてもよい。
架橋剤としては、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸塩のカルボキシル基に作用して、架橋構造を形成する作用を有するもので、分子内に反応点を少なくとも2つ有する化合物ならいずれのものでもよい。架橋剤の具体例としては、例えば、ビスエポキシド等のエポキシ基を有する化合物、ジアルデヒドデンプン、グリシジルエーテル、ジベンジリデンソルビトール、多価金属化合物、ポリカチオン性高分子又はその塩等が挙げられる。なかでも、架橋剤としては、多価金属化合物、ポリカチオン性高分子又はその塩が特に好ましい。
多価金属化合物としては、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、亜鉛化合物、カドミウム化合物、アルミニウム化合物、チタン化合物、錫化合物、鉄化合物、クロム化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物等が挙げられる。本発明の貼付剤は皮膚に適用するものであるため、皮膚に対する悪影響が少ない点から、多価金属化合物としては、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物が特に好ましい。
アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及びカルシウム化合物は、特に限定されない。具体的には、カリミョウバン、アンモニウムミョウバン、鉄ミョウバン等のミョウバン類、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムグリシネート、酢酸アルミニウム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、及び、これら金属を含む複塩等の水可溶性化合物又は水難溶性化合物等が挙げられる。これらは、1種単独で使用されてもよく、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
架橋剤として多価金属化合物を用いる場合、ポリアクリル酸系水系粘着剤(100質量%)中の多価金属化合物の配合量は、0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜5%がより好ましく、0.02〜2質量%がさらに好ましい。多価金属化合物の配合量が下限値以上であれば、充分な凝集力が得られやすく、貼付剤の剥離時に粘着剤が皮膚に残りにくくなる。多価金属化合物の配合量が上限値以下であれば、充分な粘着力が得られやすく、貼付剤を貼付した時に剥がれ落ちにくくなるため、本来のサポート機能を発揮しやすい。
含水粘着剤(100質量%)中のポリアクリル酸系水系粘着剤の割合は、0.5〜20質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましい。ポリアクリル酸系水系粘着剤の割合が下限値以上であれば、充分な粘着力が得られやすい。ポリアクリル酸系水系粘着剤の割合が上限値以下であれば、粘度が高くなりすぎることを抑制しやすく、製造時の作業性が良好になる。
含水粘着剤としては、特に制限されず、公知のものを使用でき、特開昭59−110614号公報、同59−110616号公報、同59−110617号公報、同60−99180号公報、同60−260512号公報、同60−260513号公報等に記載されたポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との金属架橋体を含有する含水粘着剤が好ましい。
なお、含水粘着剤は、ポリアクリル酸系水系粘着剤には限定されず、アクリル酸を重合して得られた重合体のほか、カーボポール(商品名:米国グッドリッチ社製)等のアクリル酸重合体を一部架橋したものも好適に使用できる。
含水粘着剤には、使用感を向上させるために、セルロース誘導体を添加してもよい。セルロース誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等が挙げられる。なかでも、セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカリウム等のカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩が好ましい。好ましいセルロース誘導体は、25℃における1質量%粘度が500cp〜8000cpのものである。
含水粘着剤(100質量%)中のセルロース誘導体の配合量は、15質量%以下が好ましい。セルロース誘導体の配合量が15質量%以下であれば、粘度が高くなりすぎることを抑制しやすく、製造時の作業性が良好になる。
含水粘着剤には、物性を向上させるために、ポリビニルピロリドン、ペクチン、ビニルピロリドン・ビニルアセテート共重合体、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガント等の前記したもの以外の他の水溶性高分子をさらに配合してもよい。
含水粘着剤(100質量%)中の前記他の水溶性高分子の配合量は、10質量%以下が好ましい。前記他の水溶性高分子の配合量が10質量%以下であれば、含水粘着剤が硬くなることを抑制しやすく、貼付剤の製造において不具合が生じにくい。
<ゴム系粘着剤>
ゴム系粘着剤は、ゴム系高分子、可塑剤、粘着付与樹脂等から構成される粘着剤である。ゴム系高分子としては、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(以下、SISと略記する。)、イソプレンゴム、ポリイソブチレン(以下、PIBと略記する。)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンゴム共重合体、ポリシロキサン等が挙げられる。なかでも、粘着性、展延性、凝集力の点から、ゴム系粘着剤としては、SIS、PIBが好ましく、SISがより好ましい。これらは疎水性高分子であり、1種単独で使用されてもよく、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
ゴム系粘着剤(100質量%)中のゴム系高分子の含有量は、10〜85質量%が好ましく、30〜85質量%がより好ましく、30〜70質量%が特に好ましい。ゴム系高分子の含有量が前記範囲内であれば、貼着層の形成が良好で、充分な透過性が得られる。
可塑剤としては、石油系オイル(例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等)、スクワラン、スクワレン、植物系オイル(例えば、オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油等)、シリコンオイル、二塩基酸エステル(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等)、液状ゴム(例えば、ポリブテン、液状イソプレンゴム等)等が挙げられる。なかでも、ゴム系高分子との相溶性が良好で、凝集力に優れることから、可塑剤としては、流動パラフィン、液状ポリブテンが好ましい。可塑剤は、1種単独で使用されてもよく、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
ゴム系粘着剤(100質量%)中の可塑剤の含有量は、10〜70質量%が好ましく、10〜60質量%がより好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。可塑剤の含有量が前記範囲内であれば、充分な透過性が得られやすく、貼付剤に用いるゴム系粘着剤としての充分な凝集力が維持されやすい。
粘着付与樹脂としては、ロジン誘導体(例えば、ロジン、ロジンのグリセリンエステル、水添ロジン、水添ロジンのグリセリンエステル、ロジンのペンタエリストールエステル等)、脂環族飽和炭化水素樹脂(例えば、商品名:アルコンP100、荒川化学工業製)、脂肪族系炭化水素樹脂(例えば、商品名:クイントンB170、日本ゼオン製)、テルペン樹脂(例えば、商品名:クリアロンP−125、ヤスハラケミカル製)、マレイン酸レジン等が挙げられる。なかでも、粘着付与樹脂としては、水添ロジンのグリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、テルペン樹脂が好ましい。粘着付与樹脂は、1種単独で使用されてもよく、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
ゴム系粘着剤(100質量%)中の粘着付与樹脂の含有量は、5〜70質量%が好ましく、5〜60質量%がより好ましく、10〜50質量%がさらに好ましい。粘着付与樹脂の含有量が前記範囲内であれば、貼付剤としての充分な粘着力が得られやすく、また貼付剤の剥離時の皮膚刺激性が低減される。
<アクリル系粘着剤>
アクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体(x)を用いて共重合した共重合体(X)が好ましい。共重合体(X)は、2種以上の単量体(x)のみを共重合した共重合体であってもよく、単量体(x)の1種以上と、該単量体(x)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、単量体(y)とも記す。)とを共重合下共重合体であってもよい。
なお、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方又は両方を示す。
代表的な(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレートが挙げられる。
また、他の(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、以下のものが挙げられる。
・水酸基含有アクリル系単量体:2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等。
・アミド基含有アクリル系単量体:(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド等。
・アミノ基含有アクリル系単量体:アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等。
・アルコキシ基含有アクリル系単量体:メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等。
・スルホキシル基含有アクリル系単量体:スルホプロピルアクリレート等。
・糖鎖含有アクリル系単量体:グリコシルオキシエチル(メタ)アクリレート、ガラクトシルオキシエチル(メタ)アクリレート等。
・その他のアクリル系単量体:ウレタンエステルアクリレート、アクリル酸の尿素エステル、及びアクリル酸のイソシアネートエステル等。
単量体(x)は、1種単独で使用されてもよく、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
単量体(y)としては、例えば、水酸基含有単量体(ビニルアルコール等)、カルボキシル基含有単量体(イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等。)、スルホキシル基含有単量体(スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸等)、アミノ基含有単量体(ビニルピロリドン等)、ビニル系単量体(N−(メタ)アクリロイルアミノ酸、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルクロライド、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピラジン、ビニルピペラジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルチアゾール、ビニルモルホリン、スチレン、α−メチルスチレン、ビス(N,N−ジメチルアミノエチル)マレエート等)等が挙げられる。
単量体(y)は、1種単独で使用されてもよく、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
アクリル系粘着剤としては、例えば、医薬品添加物事典2000(日本医薬品添加剤協会編集)に粘着剤として収載されているものを使用できる。具体的には、例えば、アクリル酸・オクチルアクリレート共重合体、アクリル酸エステル・酢酸ビニルコポリマー、2−エチルヘキシルアクリレート・ビニルピロリドン共重合体、2−エチルヘキシルアクリレート・2−エチルヘキシルメタクリレート・ドデシルメタクリレート共重合体、メチルアクリレート・2−エチルヘキシルアクリレート共重合樹脂エマルジョン、アクリル樹脂アルカノールアミン液に含有されるアクリル系高分子等の粘着剤、DURO−TAKアクリル粘着剤シリーズ(ナショナルスターチアンドケミカル社製)、オイドラギットシリーズ(樋口商会)等が挙げられる。これらの成分は、1種単独で使用されてもよく、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
<その他の任意成分>
任意成分としては、粘着基剤以外にも、湿潤剤としてグリセリン、pH調整剤(ただし、(C)成分は除く)、乳化剤、安定化剤、架橋剤、(B)成分以外の経皮吸収促進剤等を使用してもよい。
貼着層には、水が含まれていてもよい。水としては、例えば、日局精製水、外原規精製水等が使用できる。
(剤型)
本発明の貼付剤の剤型は、特に限定されず、例えば、テープ剤、パップ剤、アクリル系貼付剤等が挙げられる。
(各成分の割合)
各成分の含有量は、貼付剤の製造において貼着層の乾燥を要する場合は、乾燥後の含有量を意味するものとする。
貼着層(100質量%)中の(A)成分の含有量は、各成分の薬物有効量により適宜設定でき、1〜10質量%が好ましい。(A)成分の含有量が前記下限値以上であれば、(A)成分の経皮吸収が促進されやすい。(A)成分の含有量が前記上限値以下であれば、貼付剤の製造が容易になる。
(A)成分がフェルビナクである場合、貼着層(100質量%)中のフェルビナクの含有量は、0.5〜7質量%がより好ましく、1〜5質量%がさらに好ましい。
(A)成分がインドメタシンである場合、貼着層(100質量%)中のインドメタシンの含有量は、1〜7質量%がより好ましく、1〜5質量%がさらに好ましい。
貼着層(100質量%)中の(B)成分の含有量は、5〜80質量%が好ましく、10〜75質量%がより好ましく、15〜70質量%がさらに好ましい。(B)成分の含有量が前記下限値以上であれば、(A)成分の経皮吸収促進効果が得られやすい。(B)成分の含有量が前記上限値以下であれば、貼付剤の製造が容易になる。
貼着層中における(A)成分に対する(B)成分の質量比(B)/(A)は、1超であり、5〜20が好ましく、10〜20がより好ましく、12〜18がさらに好ましい。質量比(B)/(A)が1超であれば、(A)成分の経皮吸収促進効果が得られる。質量比(B)/(A)が前記上限値以下であれば、貼着層の粘度(製剤粘度)が高くなりすぎず、貼付剤の製造が容易になるうえ、高い経皮吸収促進効果が得られやすい。
貼着層(100質量%)中の(C)成分の含有量は、1〜15質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましく、5〜8質量%がさらに好ましい。(C)成分の含有量が前記下限値以上であれば、(A)成分の経皮吸収促進効果が向上する。(C)成分の含有量が前記上限値以下であれば、貼付剤の製造が容易になる。
貼着層の含水率は、選択する剤型によって適宜調節すればよい。
テープ剤の場合、貼着層の含水率は、5〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。貼着層の含水率が前記下限値以上であれば、貼付剤の製造が容易になる。貼着層の含水率が前記上限値以下であれば、貼付剤を皮膚に貼付しやすい。
パップ剤の場合、テープ剤の場合と同様の理由から、貼着層の含水率は、30質量%超90質量%以下が好ましく、40〜80質量%がより好ましく、50〜70質量%がさらに好ましい。
アクリル系貼付剤の場合、貼着層の含水率は、0〜5質量%が好ましく、0〜1質量%がより好ましく、0質量%(非水)がさらに好ましい。貼着層の含水率が前記上限値以下であれば、貼付剤の製造が容易になり、また粘着性が良好となる。
[支持体]
本発明の貼付剤は、支持体を備えていてもよい。
支持体としては、特に限定されず、貼付剤の支持体として通常使用されている公知の支持体を採用できる。支持体としては、例えば、樹脂フィルム、布帛、樹脂フィルムと布帛とが一体化された複合シート等が挙げられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、レーヨン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ウレタン・塩化ビニル共重合体、ポリウレタン等の樹脂からなるフィルムが挙げられる。
布帛は、不織布であってもよく、織布であってもよく、編布であってもよい。
不織布としては、例えば、ニードルパンチ法、スパンレース法、スパンボンド法、ステッチボンド法、メルトブローン法等で製造したものが挙げられる。
織布の織り方や編布の編み方は、特に制限されず、例えば、経編み(トリコット編み、デンビートリコット編み、サテン編み、アトラス編み、平編み、リム編み、パール編み)、丸編み(両面メリヤス編み、片面メリヤス編み、フライスメリヤス編み)等が挙げられる。
布帛を構成する繊維の材質としては、例えば、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリウレタン等が挙げられる。
複合シートとしては、樹脂フィルムと布帛とが熱融着、接着剤等により接着されたシート、布帛に溶融した樹脂を押し出して形成したシート等が挙げられる。
[剥離ライナー]
本発明の貼付剤は、貼着層の乾燥を防ぐ目的で、使用時に剥離可能な剥離ライナーを貼着層の表面に備えていてもよい。
剥離ライナーとしては、貼付剤のライナー(膏面被覆物)として公知のものが利用でき、塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートセパレータ、剥離紙(離型紙)等が挙げられる。
[製造方法]
本発明の貼付剤の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を採用できる。
本発明の貼付剤が支持体を有しない場合、例えば、(A)成分及び(B)成分と、必要に応じて用いる(C)成分及び任意成分を水に分散した混合液を、型内に流し込み、所望の含水率となるまで乾燥して貼着層を形成する方法等が挙げられる。
本発明の貼付剤が支持体を備える場合、例えば、(A)成分及び(B)成分と、必要に応じて用いる(C)成分及び任意成分を水に分散した混合液を、支持体上に塗工した後に、所望の含水率となるまで乾燥して貼着層を形成する方法等が挙げられる。
[作用効果]
以上説明した本発明の貼付剤においては、貼着層に(A)成分とともに(B)成分が特定の比率で含有されていることで、(B)成分による高い経皮吸収促進効果により、(A)成分が経皮から効率良く吸収されて消炎鎮痛効果を発揮できる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[原料]
本実施例で使用した原料を以下に示す。
((A)成分)
A−1:フェルビナク(HANSEO CHEMICAL株式会社製)。
A−2:インドメタシン(金剛化学株式会社製)。
((A’)成分:比較成分)
A’−1:アムシノド(LGM PHARMA株式会社製)。
((B)成分)
B−1:ヒアルロン酸ナトリウム(質量平均分子量:100,000〜2,000,000、商品名「FCH−SU」、紀文フードケミカル株式会社製)。
B−2:ヒアルロン酸ナトリウム(質量平均分子量:1,000〜10,000、商品名「ヒアロオリゴ」、キユーピー株式会社製)。
((C)成分)
C−1:ジイソプロパノールアミン(三井化学ファイン株式会社製)。
(任意成分)
D−1:ゼラチン(Rousselot株式会社製)。
D−2:濃グリセリン(商品名「局方濃グリセリン」、阪本薬品工業株式会社製)。
D−3:ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「アロンビスS」、東亞合成株式会社製)。
D−4:ポリアクリル酸(商品名「ジュリマーAC−10Hα」、東亞合成株式会社製)。
D−5:カルボキシメチルセルロースナトリウム(商品名「ダイセルCMC1380」、ダイセル化学工業株式会社製)。
D−6:合成ヒドロタルサイト(商品名「アルカマックSH」、協和化学工業株式会社製)。
D−7:エデト酸二ナトリウム(中部キレスト株式会社製)。
D−8:メタクリル酸・アクリル酸n−ブチル共重合体(商品名「RODERM」、ロームアンドハース株式会社製)。
D−9:硫酸アルミニウムカリウム(純正化学株式会社製)。
D−10:ミリスチン酸イソプロピル(日本サーファクタント工業株式会社製)。
[製造例1〜14]
ヘンシェルミキサーを用いて、表1に示す比率で各成分を混合し、貼着層形成用の混合液1〜14を調製した。
Figure 0006418977
[実施例1]
製造例1で得た混合液1を、バットに厚みが5mm程度となるように充填し、25℃、40%RHの条件で含水率が表2に示す比率となるまで約10時間静置して乾燥させ、表2に示す貼着層のみからなる貼付剤(テープ剤)を作製した。
得られた貼付剤は、内袋(紙(坪量:64g/m)/ポリエチレン(厚さ15μm)/アルミニウム箔(厚さ7μm)/エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA、厚さ20μm)の積層体)に入れ、ヒートシールにより密閉した。
[実施例2〜8、比較例1〜6]
使用する混合液の種類を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして表2に示す貼付剤(テープ剤)を作製した。また、得られた貼付剤は実施例1と同様に内袋に入れ、ヒートシールにより密閉した。
[実施例9]
ヘンシェルミキサーを用いて、表3に示す比率で各成分を混合し、貼着層形成用の混合液を調製し、貼着層のみからなる貼付剤(パップ剤)を作製した。得られたパップ剤を1cm当たりの塗工量が1gとなるように支持体に充填し、ライナーで覆った。支持体としてはポリエステル不織布(商品名:PAL−90、倉敷繊維加工株式会社製)を用いた。ライナーとしてはポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:エンブレットS―25、ユニチカ株式会社製)を用いた。
[比較例7]
混合液の組成を表3に示すように変更した以外は、実施例9と同様にして、貼付剤(パップ剤)を作製した。
[実施例10]
パドル羽を用いて、表3に示す比率で各成分を混合して貼着層形成用の混合液を調製し、ライナー(ポリエチレンテレフタレートシリコンフィルム、商品名「NSセパレータ」、中本パックス株式会社製)上に該混合液を1cm当たりの塗工量が1gとなるように塗工し、100℃で恒量になるまで乾燥させ、支持体(ポリウレタンフィルム、商品名「エスパンシオーネ」、セーレン株式会社製)上に貼着層が形成された貼付剤(アクリル系貼付剤)を作製した。
[比較例8]
混合液の組成を表3に示すように変更した以外は、実施例10と同様にして、支持体上に貼着層が形成された貼付剤(アクリル系貼付剤)を作製した。
[薬剤透過量の測定]
ヘアレスマウスを用いて経皮吸収性試験を行った。以下に概要を示す。
縦型フランツセルにマウス皮膚を設置し、貼付剤を貼付した後、8時間後のレシーバー溶液を採取し、薬剤((A)成分)の透過量をHPLCにより測定した。処理条件を以下に示す。
(処理条件)
測定環境:25℃、50%RH、
マウス皮膚:HR−1 7週齢 オスの背部から摘出、
レシーバー溶液:リン酸バッファー(pH7.4)、
貼付面積:5cm
貼付剤:1枚(約0.5g)、
フランツセルジャケット温度:37℃。
次いで、測定した薬剤透過量から、下式により経皮吸収増加率を算出した。
経皮吸収増加率(%)=[薬剤透過量((B)成分あり)/薬剤透過量((B)成分なし)]×100
実施例1、3、4、8及び比較例6の経皮吸収増加率の算出においては、比較例3の薬剤透過量を薬剤透過量((B)成分なし)として採用した。実施例2の経皮吸収増加率の算出においては、比較例4の薬剤透過量を薬剤透過量((B)成分なし)として採用した。実施例5〜7の経皮吸収増加率の算出においては、比較例5の薬剤透過量を薬剤透過量((B)成分なし)として採用した。比較例1の経皮吸収増加率の算出においては、比較例2の薬剤透過量を薬剤透過量((B)成分なし)として採用した。
実施例9の経皮吸収増加率の算出においては、比較例7の薬剤透過量を薬剤透過量((B)成分なし)として採用した。実施例10の経皮吸収増加率の算出においては、比較例8の薬剤透過量を薬剤透過量((B)成分なし)として採用した。
実施例及び比較例の貼着層の各成分の組成と、経皮吸収増加率の測定結果を表2及び表3に示す。
なお、表2における比較例1の「質量比(B)/(A)」の欄には、(A’)成分に対する(B)成分の質量比を示した。
Figure 0006418977
Figure 0006418977
表2に示すように、貼着層が(A)成分及び(B)成分を、質量比(B)/(A)が1超の比率で含有する実施例1〜8の貼付剤は、(B)成分を含まない比較例3〜5及び質量比(B)/(A)が1である比較例6の貼付剤に比べて、経皮吸収増加率が高く、高い経皮吸収促進効果が得られた。
非ステロイド系抗炎症剤でない(A’)成分を用いた場合、(B)成分が含有されていない比較例2の貼付剤に対して、(B)成分を質量比(B)/(A)=15で含有する比較例1の貼付剤の経皮吸収増加率は98.2%であり、経皮吸収促進効果は見られなかった。このことから、(B)成分は(A)成分の経皮吸収を特異的に促進する効果があることが確認された。
同様に、表3に示すように、比較例7に対する実施例9の経皮吸収増加率、及び比較例8に対する実施例10の経皮吸収増加率も高く、異なる剤型(パップ剤、アクリル系貼付剤)においても(B)成分による(A)成分の高い経皮吸収促進効果が得られた。
以上の結果から、(B)成分が非ステロイド系抗炎症剤の経皮吸収促進剤として作用することが確認された。

Claims (4)

  1. (A)成分:フェルビナクと、(B)成分:ヒアルロン酸及びヒアルロン酸塩からなる群から選ばれる1種以上と、を含有する貼着層を備え、
    前記(A)成分に対する前記(B)成分の質量比(B)/(A)が1超である、貼付剤。
  2. 前記質量比(B)/(A)が5〜20である、請求項1に記載の貼付剤。
  3. 前記貼着層が、さらに(C)成分:アルカノールアミンを含有する、請求項1又は2に記載の貼付剤。
  4. ヒアルロン酸及びヒアルロン酸塩からなる群から選ばれる1種以上を含有する、フェルビナクの経皮吸収促進剤。
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