JP6418482B2 - 投射用ズームレンズおよび投射型画像表示装置 - Google Patents

投射用ズームレンズおよび投射型画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像表示素子に表示される画像をスクリーン等の被投射面に拡大投射するための投射レンズとして用いられる投射用ズームレンズおよびその投射用ズームレンズを搭載した投射型画像表示装置に関するものである。
投射型画像表示装置前方のスクリーン上に拡大画像を投射するフロント投射型のプロジェクタ装置は、企業でのプレゼンテーション用や学校での教育用、家庭用に近年広く普及している。
拡大投射される画像を「画像表示面」上に表示する画像表示素子は、「ライトバルブ」とも呼ばれるが、液晶パネルを初めとして、種々のタイプのものが知られている。
近年、テキサスインスツルメント社製のデジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micro−mirror Device)(以下、これを略称して「DMD」と称する)に代表される「微小ミラーデバイス」が、ライトバルブとして注目されている。
投射用ズームレンズは、勿論、種々のライトバルブに適用可能であることが好ましい。
上記微小ミラーデバイス(DMD)では、画像表示面にアレイ配列されたマイクロミラーを選択的に傾斜させて画像の表示を行うようにしている。
制約条件は、様々に存在するが、微小ミラーデバイスは、小型化や高輝度化に有利であり、近来、広く普及しつつある。
近来、投射用ズームレンズには「高倍率であり、かつ広角であること」が要請されるようになってきている。また、合焦の際に、性能の変動を極力抑えることが求められている。
このような要請に沿うものとして、特許文献1および2に記載されたものが知られている。
即ち、特許文献1(特開2006−234893号公報)に記載の投射用ズームレンズは、負・正・正・負・正・正の6レンズ群構成、または、負・正・正・負・正・正・正の7レンズで群構成であり、合焦時に第1レンズ群の一部を移動させて合焦する方式で、変倍時の収差も十分抑えられているが、6群ないし7群と多いレンズ群構成となっている。
また、特許文献2(特開2010−160478号公報)記載の投射用ズームレンズは、負・正・正・正・正の5レンズ群構成で、収差も十分に抑えられているが、広角端の半画角:ωwは大きくても38°に留まっている。
一般に、「画像の投射に用いられるレンズ」では、結像光線として「斜光線」が用いられる点で、カメラ用の撮影レンズ系と異なる。
カメラ用の撮影レンズでは、レンズ系の光軸に対する回転対称な領域が撮影領域となり、広画角の撮影レンズでは、レンズ光軸を中心とする大きな撮影領域が可能である。
ところが、画像の投射に用いられるレンズでは、投射画像が斜光線により結像されるため、画像投射領域として利用できるのは、前記「レンズ光軸を中心とする大きな領域」の一部に限られる。
このため、画像が投射される被投射面を大面積化するためには、投射用ズームレンズの広角化が必要とされる。
また、近時は、プロジェクタ装置の投射距離を小さくし、プロジェクタ装置を被投射面に「より近づけて配置」することが強く要請されている。
このような被投射面への近接配置で、且つ、大面積の被投射面を実現するためにも、投射用ズームレンズには、さらなる広角化が望まれる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、5レンズ群構成で、画面サイズを変化させ合焦したときの、性能の変動を小さく抑えて、かつ、広画角の投射用ズームレンズを提供することを目的としている。
本発明に係る投射用ズームレンズは、上述した目的を達成するために、
画像表示素子の表面上に表示された画像を被投射面に投射して拡大表示させる画像表示装置の投射光学系を構成する、5群からなる投射用ズームレンズであって、
最も拡大側から順番に、
負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、
正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、
正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、
正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、
正の屈折力を有する第5レンズ群G5と、
から構成され、
短焦点から長焦点への変倍の際は、隣り合うレンズ群の間隔は互いに変化し、前記第2レンズ群G2が縮小側に移動し、前記第3レンズ群G3と前記第4レンズ群G4が拡大側に移動し、
合焦は、前記第1レンズ群G1の一部が移動することによってなされ、当該第1レンズ群G1は光軸方向に移動する負群と固定される負群で構成され、
近距離側への合焦の際は前記第1レンズ群G1の一部は拡大側に移動し、長距離側への合焦の際には前記第1レンズ群G1の一部は縮小側に移動することを特徴としている。
本発明によれば、5レンズ群構成で、合焦の際に、第1レンズ群の一部を移動させることで、広画角を図りつつ、性能の変動を効果的に小さく抑えた投射用ズームレンズを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る実施例(数値実施例。以下同じ)1の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。 実施例1の投射用ズームレンズの収差曲線図である。 本発明の第2の実施の形態に係る実施例2の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。 実施例2の投射用ズームレンズの収差曲線図である。 本発明の第3の実施の形態に係る実施例3の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。 実施例3の投射用ズームレンズの収差曲線図である。 本発明の第4の実施の形態に係る実施例4の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。 実施例4の投射用ズームレンズの収差曲線図である。 本発明の第5の実施の形態に係る実施例5の投射用ズームレンズの構成を示す断面図である。 実施例5の投射用ズームレンズの収差曲線図である。 本発明の第6の実施の形態に係る投射型画像表示装置としてのプロジェクタ装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係る投射用ズームレンズおよび投射型画像表示装置を詳細に説明する。
本発明のズームレンズは、上記の如く「投射用ズームレンズ」である。
前述の如く、「投射用のズームレンズ」は、結像光線が「斜光線」であり、本発明の投射用ズームレンズも、投射画像を結像する投射用光束としては「斜光線の光束」が用いられる。
図1、図3、図5、図7および図9に、本発明の第1、第2、第3、第4および第5の実施の形態に係る投射用ズームレンズの断面構成を示す。
これら第1〜第5の実施の形態のズームレンズは、この順に、後述する具体的な実施例1〜5に相当する。
上記各図において、各図の左方が「拡大側」、右方が「縮小側」である。繁雑を避けるために、これらの図において符号を共通化する。
上記各図において、符号G1は第1レンズ群、符号G2は第2レンズ群、符号G3は第3レンズ群、符号G4は第4レンズ群、符号G5は第5レンズ群をそれぞれ示す。
即ち、上記各図に実施の形態を示す投射用ズームレンズは、拡大側から縮小側へ向かって第1〜第5レンズ群G1〜G5を配してなる5レンズ群構成である。
さらに、上記各図において、画像表示素子として、「Optical Device」(以下、これを「OD」と略称する。)を示す。
これら各実施の形態・各実施例において、ライトバルブとしては「微小ミラーデバイスであるDMD」を想定しているが、勿論、ライトバルブがこれに限定される訳ではなく、液晶表示素子、LED素子等であっても良い。
上記各図の、上段の図は「広角端におけるレンズ群配置(図面上では広角と表示)」を示し、下段の図は「望遠端におけるレンズ群配置(図面上では望遠と表示)」を示す。
また、これ等の図における上段の図と下段の図の間に描かれた破線は、広角端から望遠端への変倍の際の、第2レンズ群G2〜第4レンズ群G4の変移の方向(または軌跡)を示すものとし、第1レンズ群G1と第5レンズ群G5は、固定であることを示す。
上記各図に実施の形態を示す投射用ズームレンズにおいて、第1レンズ群G1は、負の屈折力を有し、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4および第5レンズ群G5は、正の屈折力を有する。
短焦点から長焦点への変倍の際は、隣り合うレンズ群の間隔は互いに変化し、第2レンズ群G2が縮小側に移動し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4が拡大側に移動するように構成されている。
また、合焦は、第1レンズ群G1の一部が移動することによってなされ、当該第1レンズ群G1は光軸方向に移動する負群と固定される負群で構成され、近距離側への合焦の際は第1レンズ群G1の一部は拡大側に移動し、長距離側への合焦の際には第1レンズ群G1の一部は縮小側に移動するように構成されている。
ここで「群」は、変倍の際に、独立して移動する群(塊)、または、移動しない群(塊)で定義する。
第1レンズ群G1は、合焦の際は固定する群(塊)と移動する群(塊)に分かれているが、変倍の際は第1レンズ群は移動しないため、1つの群とみなす。ここで、第1レンズ群G1のうち、移動するレンズ群を「第1レンズ前群G1−1」と称し、移動しない(固定の)レンズ群を「第1レンズ後群G1−2」と称することとする。
合焦の際に、第1レンズ群G1のうち移動する第1レンズ前群G1−1のパワーを、第1レンズ群の移動しない第1レンズ後群G1−2のパワーよりも強くすることで、合焦の移動量を小さくすることが出来、かつ、より画角を広角にするためにパワーを強めることで光学性能を効果的に高くすることが可能となる。
また、このような条件を満足させるためには、負レンズ群先行型が好ましく、最も拡大側である第1レンズ群G1の一部を移動することが望ましい。即ち、第1レンズ群G1の合焦の際に分けられる固定群である第1レンズ後群G1−2と移動群である第1レンズ前群G1−1は共に負群(負の屈折力)であること望ましい。負レンズ群先行とすることで、主光線高さをより低くすることができ、レンズ有効径を小さく出来るという利点がある。従って、広画角の投射用ズームレンズをコンパクトにすることが可能となる。
下記条件式(1)は、第1レンズ群G1の合焦の際に移動する第1レンズ前群G1−1と固定群である第1レンズ後群G1−2の範囲を規定しており、色収差を最適にするための条件を示している。
(1) 0.1<F1_m/F1_f<0.5
合焦する際、第1レンズ群G1の移動する群G1−1の焦点距離をF1_mとし、固定された群G1−2の焦点距離をF1_fとしたとき、この条件式(1)は、特に全変倍域と合焦域の色収差補正を最適にするための条件である。条件式(1)の下限を下回る場合は、軸上色収差と倍率色収差が大きくなる為望ましく無く、条件式(1)の上限を超える場合は、軸上色収差は補正傾向になるが、倍率色収差が大きくなる為、望ましくない。
画像投射時には、ライトバルブ側からの投射光束(斜光線による光束)が、第5レンズ群G5の側から、第1レンズ群G1側へ導光される。
このとき、第1レンズ群G1が負であるので、第5レンズ群G5からの光束の発散角を第1レンズ群G1で無理なく拡大することができる。
従って上記の如く、第2レンズ群G2から第1レンズ群G1へ受け渡される光束の跳上げ角を小さく抑えることができ、第1レンズ群G1からの放射光束の発散角を無理なく大きく出来る。
また、製造時のレンズの偏心による性能劣化を抑制させる効果がある。
本発明の投射用ズームレンズは、上述した構成に加えて以下の条件式(2)〜(4)の1つ以上を満足させることにより、さらに良好な性能を実現することができる。
(2) 0.9 < |F1| / Fw < 1.3
(3) 8.0 < F5 / Fw < 11.0
(4) 38° < ωw < 45°
これらの条件(2)〜(4)において、各パラメータの記号は、以下のとおりである。
「F1」は、第1レンズ群G1の焦点距離、「Fw」は、レンズ全系の焦点距離を表す。
「F5」は、第5レンズ群G5の焦点距離、「ωw」は、広角端の半画角を表わす。
条件式(2)は、軸上の色収差について特に、望遠側の軸上色収差に関するものである。下限を下回る場合は、レンズ全系の焦点距離に対して、第1レンズ群G1のパワー(1/f)が強くなり、パワーバランスが崩れる為、望遠側の軸上色収差が大きくなる。また、条件式(2)の上限を超える場合は、レンズ全系の焦点距離に対して、第1レンズ群G1のパワー(1/f)が弱くなる為、非点収差としては改善方向になるが、球面収差が大きくなる傾向となり、収差のバランスが悪くなる為望ましくない。
条件式(3)は、球面収差と非点収差に関して最適範囲を提案する条件である。条件式(3)の下限を下回ると、第5レンズ群G5のパワーが強くなる為、球面収差と非点収差のタンジェンシャル方向がオーバー気味になる。一方、条件式(3)の上限を超える場合、第5レンズ群G5のパワーが弱くなる為、球面収差と非点収差のタンジェンシャル方向がアンダーになる。よって、条件式(3)の範囲内が望ましい。
条件式(4)は、本発明の5群タイプの負・正・正・正・正の、合焦時に第1レンズ群G1の一部の負群である第1レンズ後群G1−2を固定させ、移動する負群である第1レンズ前群G1−1を移動させることを特徴とする光学系とする場合の、望ましい半画角の範囲である。もちろん、レンズ枚数を増やしたり、移動量を増やしたり、ズーム比を小さくすれば、条件式(4)範囲外でも可能となる。
第1レンズ群G1において、合焦の際に移動する第1レンズ前群G1−1と移動しない第1レンズ後群G1−2は、それぞれ2枚以上のレンズで構成することが望ましい。仮に、それぞれの群を単レンズで構成した場合、本発明の課題である広角(例えば、半画角が38°を越える画角)かつ高変倍(例えば、1.5倍以上)の投射ズームレンズとすると、発生する諸収差を補正することが困難となる。特に、色収差補正と、球面収差の補正が困難となる為、第1レンズ群G1において、合焦の際の移動群と固定群はそれぞれ2枚以上が望ましい。
本発明の第5レンズ群G5は、第2レンズ群G2と第4レンズ群G4が補正群、第3レンズ群G3が変倍群となっている。広角端から望遠端への変倍の際は、補正群である第2レンズ群G2が縮小側に移動し、変倍群である第3レンズ群G3が拡大側に移動し、補正群である第4レンズ群G4が拡大側に移動することを特徴としている。望遠系のズームの場合は、広角端から望遠端に変倍する際に補正群は拡大側に移動する傾向があるが、本発明は、広角系のズームである為、補正群の第2レンズ群G2は縮小側に緩やかに移動することを特徴としている。
また、本発明は、変倍比略1.5倍以上の広角ズーム投射系としているが、変倍比が1.5倍以下、1.1倍でも成立することは言うまでも無い。
ズームレンズの具体的な実施例を挙げる前に、図11を参照して、本願発明に係る投射型画像表示装置としてのプロジェクタの実施の1形態(第6の実施の形態)を簡単に説明する。
図11に示す投射型画像表示装置であるプロジェクタ1のライトバルブとして、微小ミラーデバイスであるDMD3を採用した例である。
プロジェクタ1は、照明系2と、ライトバルブであるDMD3と、投射用ズームレンズ4とを有する。
投射用ズームレンズ4としては、本願発明に係る請求項1〜9のいずれか1項に記載されたもの、具体的には実施例1〜5の何れかのものを用いることができる。
照明系2から「RGB3色の光」を時間的に分離してDMD3に照射し、各色光が照射されるタイミングで個々の画素に対応するマイクロミラーの傾斜を制御する。
このようにしてDMD3に「投射されるべき画像」が表示され、該画像により強度変調された光が、投射用ズームレンズ4で拡大され、スクリーン5に拡大投射される。
照明系2は、図示は省略したが、光源、コンデンサーレンズ、RGBカラーホイール、ミラー等を備えており、これを配置するスペースを「ある程度大きく確保」する必要がある。
このため、照明系2からDMD3に入射させる照明光の入射角をある程度大きくする必要がある。
投射用ズームレンズ4と照明系2のスペースの上記の如き関係上、投射用ズームレンズ4のバックフォーカスをある程度確保する必要がある。
なお、コンデンサーレンズ、RGBカラーホイールとミラーとは「照明光学系」を構成する。
実施例1〜5に係るズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2が縮小側に緩やかに移動し、第3〜第4レンズ群G3〜G4が拡大側に移動する。変倍中においてもバックフォーカスは十分に大きく確保される。
以下に、本発明の投射用ズームレンズの具体的な実施例を5例挙げる。
各実施例における記号の意味は、以下の通りである。
F:光学系全体の焦点距離
Fno:開口数
R:曲率半径(非球面にあっては「近軸曲率半径」)
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
BF:バックフォーカス
非球面の形状は、周知の次式(5)により特定される。
Figure 0006418482
この式(5)において、Xは「面頂点を基準としたときの光軸からの高さHの位置での光軸方向の変位」、Kは「円錐係数」、C4、C6、C8、C10・・は非球面係数である。
〔実施例1〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る実施例1における投射用ズームレンズを説明するためのものである。
実施例1の投射用ズームレンズは、いずれも拡大側(図1の左側)から縮小側(図1の右側)に向け、順次、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4および正の屈折力を有する第5レンズ群G5とを配置した、いわゆる負−正−正−正−正の5群構成である。
ライトバルブとしては、OD(Optical Deviceの略)を配置しており、上述したDMDが想定されている。
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2が縮小側に緩やかに移動し、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4が拡大側に移動する。この際、第1レンズ群G1および第5レンズ群G5は、固定されている。
合焦に際しては、第1レンズ群G1のうち、第1レンズ前群G1−1が光軸方向に移動することによって合焦が行われるが、第1レンズ後群G1−2は固定されている。
また、開口絞りADは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に配置されている。
実施例1の投射用ズームレンズの第1レンズ群G1は、拡大側から縮小側に向かって、順次、凸面を拡大側に向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL11と、レンズ中心部は拡大側に凹面を向けレンズ周辺になるに従い、縮小側に変曲され偏肉比が小さい負メニスカスレンズからなる負レンズL12と、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL13と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL14と、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL15と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凹面を両凹レンズからなる負レンズL16と、を配置している。
この第1レンズ群G1のうち、負レンズL12の両面には、非球面が形成されている。
そして、第1レンズ群G1のうち、負レンズL11、負レンズL12、負レンズL13は、負の屈折力を有し、合焦の際、共に移動する第1レンズ前群G1−1を構成している。
また、第1レンズ群G1のうち、正レンズL14と、負レンズL15と、負レンズL16は、負の屈折力を有し、合焦の際、固定の第1レンズ後群G1−2を構成している。
第2レンズ群G2は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL21のみよりなる。第3レンズG3は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL31と、拡大側に縮小側よりも曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズよりなる正レンズL32と、拡大側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる負レンズL33を配置している。これら正レンズL32と負レンズL33の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。第4レンズ群G4は、拡大側に縮小側より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL41と、拡大側に縮小側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL42と、縮小側に拡大側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL43とを配置している。
上記負レンズL41と正レンズL42の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。
また、正レンズL43の両面には、非球面を形成している。
第5レンズ群G5は、拡大側に凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズL51のみを配置している。
第5レンズ群G5の縮小側には、画像表示素子としての例えばDMDからなるODを配置している。
実施例1の、全系の焦点距離Fの範囲、FナンバFno、広角端における半画角ωwは、以下のとおりである。
F=12.6〜18.3mm、Fno=2.58〜3.04、ωw=43.0°
実施例1のデータを次表1に示す。
Figure 0006418482
表1において、面番号は、拡大側から数えた面の番号であり、開口絞りADの面(表中の面番号:21)を含む。ODは、光学デバイスを表わす。
また、表中における「INF」は、曲率半径が無限大であることを示す。さらに、「*」(アスタリスク)は、この記号が付された面、即ち、第3面、第4面、第25面および第26面が「非球面」であることを示す。
これらの事項は、実施例2以下の各実施例においても同様である。
「非球面のデータ」
上記(5)式における非球面のデータを次表2に示す。
尚、非球面係数において、「En」は、「10のべき乗」、即ち、「×10」を表し、例えば、「E−05」は、「×10−5」を表している。
Figure 0006418482
表1において、D13、D15、D20、D26は、変倍に際して変化するレンズ群の可変間隔を表す。Bfは、バックフォーカスを表わす。投射距離を1550mmとしたときの、上記レンズ群間隔を、広角端・中間・望遠端について、次表3に示す。
Figure 0006418482
「各条件式のパラメータの値」
この実施例1の場合、上記条件式(1)〜(4)に対応する値は、次表4の通りとなり、それぞれ条件式(1)〜(4)を満足している。
Figure 0006418482
図2に、実施例1の収差図を示す。
図2の左側の上段は「広角端(広角と表示)」、中段は「中間焦点距離(中間と表示)、下段は「望遠端(望遠と表示)」の収差を示している。また、右側の上段には、広角端の40インチ相当の収差図、右側の下段には広角端の300インチ相当の収差図を示す。前記したが、合焦はG1−1を光軸方向に移動させて行う。
各段の収差図において、左側の図は「球面収差」、中央の図は「非点収差」、右側の図は「歪曲収差」である。
「球面収差」の図におけるR、G、Bは、それぞれ、波長:R=625nm、G=550nm、B=460nmを表す。
「非点収差」の図における「T」はタンジェンシャル、「S」はサジタルの各光線に対するものであることを示す。
なお、非点収差および歪曲収差については、波長:550nmについて示す。
収差図におけるこれ等の表示は、以下の実施例2〜5の収差図においても同様である。
図の通り、画面サイズを変えても、性能の変動は小さく、良好な光学性能であることは言うまでも無い。
〔実施例2〕
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る実施例2における投射用ズームレンズを説明するためのものである。
実施例2の投射用ズームレンズは、拡大側(図3の左側)から縮小側(図3の右側)に向け、順次、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4および正の屈折力を有する第5レンズ群G5とを配置した、いわゆる負−正−正−正−正の5群構成である。
ライトバルブとしては、OD(Optical Deviceの略)を配置しており、上述したDMDが想定されている。
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2が縮小側に緩やかに移動し、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4が拡大側に移動する。この際、第1レンズ群G1および第5レンズ群G5は、固定されている。
合焦に際しては、第1レンズ群G1のうち、第1レンズ前群G1−1が光軸方向に移動することによって合焦が行われるが、第1レンズ後群G1−2は固定されている。
また、開口絞りADは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に配置されている。
実施例2の投射用ズームレンズの第1レンズ群G1は、拡大側から縮小側に向かって、順次、凸面を拡大側に向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL11と、レンズ中心部は拡大側に凹面を向けレンズ周辺になるに従い、縮小側に変曲され偏肉比が小さい負メニスカスレンズからなる負レンズL12と、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL13と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL14と、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL15と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL16と、を配置している。
この第1レンズ群G1のうち、負レンズL12の両面には、非球面が形成されている。
そして、第1レンズ群G1のうち、負レンズL11、負レンズL12、負レンズL13は、負の屈折力を有し、合焦の際、共に移動する第1レンズ前群G1−1を構成している。
また、第1レンズ群G1のうち、正レンズL14と、負レンズL15と、負レンズL16は、負の屈折力を有し、合焦の際、固定の第1レンズ後群G1−2を構成している。
第2レンズ群G2は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL21のみよりなる。第3レンズG3は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL31と、拡大側に縮小側よりも曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズよりなる正レンズL32と、拡大側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる負レンズL33を配置している。これら正レンズL32と負レンズL33の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。第4レンズ群G4は、拡大側に縮小側より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL41と、拡大側に縮小側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL42と、縮小側に拡大側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL43とを配置している。
上記負レンズL41と正レンズL42の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。
また、正レンズL43の両面には、非球面を形成している。
第5レンズ群G5は、拡大側に凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズL51のみを配置している。
第5レンズ群G5の縮小側には、画像表示素子としての例えばDMDからなるODを配置している。
実施例2の、全系の焦点距離Fの範囲、FナンバFno、広角端における半画角ωwは、以下のとおりである。
F=13.4〜19.4mm、Fno=2.58〜3.04、ωw=41.2°
実施例2のデータを次表5に示す。
Figure 0006418482
「非球面のデータ」
上記(5)式における非球面のデータを次表6に示す。
Figure 0006418482
表5において、D13、D15、D20、D26は、変倍に際して変化するレンズ群の可変間隔を表す。Bfは、バックフォーカスを表わす。投射距離を1650mmとしたときの、上記レンズ群間隔を、広角端・中間・望遠端について、次表7に示す。
Figure 0006418482
「各条件式のパラメータの値」
この実施例2の場合、上記条件式(1)〜(4)に対応する値は、次表8の通りとなり、それぞれ条件式(1)〜(4)を満足している。
Figure 0006418482
図4に、実施例2の収差図を示す。
図の通り、画面サイズを変えても、性能の変動は小さく、良好な光学性能であることは言うまでも無い。
〔実施例3〕
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る実施例3における投射用ズームレンズを説明するためのものである。
実施例3の投射用ズームレンズは、拡大側(図5の左側)から縮小側(図5の右側)に向け、順次、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4および正の屈折力を有する第5レンズ群G5とを配置した、いわゆる負−正−正−正−正の5群構成である。
ライトバルブとしては、OD(Optical Deviceの略)を配置しており、上述したDMDが想定されている。
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2が縮小側に緩やかに移動し、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4が拡大側に移動する。この際、第1レンズ群G1および第5レンズ群G5は、固定されている。
合焦に際しては、第1レンズ群G1のうち、第1レンズ前群G1−1が光軸方向に移動することによって合焦が行われるが、第1レンズ後群G1−2は固定されている。
また、開口絞りADは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に配置されている。
実施例3の投射用ズームレンズの第1レンズ群G1は、拡大側から縮小側に向かって、順次、凸面を拡大側に向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL11と、レンズ中心部は拡大側に凹面を向けレンズ周辺になるに従い、縮小側に変曲され偏肉比が小さい負メニスカスレンズからなる負レンズL12と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL13と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL14と、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL15と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL16と、を配置している。
この第1レンズ群G1のうち、負レンズL12の両面には、非球面が形成されている。
そして、第1レンズ群G1のうち、負レンズL11、負レンズL12、負レンズL13は、負の屈折力を有し、合焦の際、共に移動する第1レンズ前群G1−1を構成している。
また、第1レンズ群G1のうち、正レンズL14と、負レンズL15と、負レンズL16は、負の屈折力を有し、合焦の際、固定の第1レンズ後群G1−2を構成している。この第3の実施の形態における負レンズL13が両凹レンズであるのに対し、第1、第2の実施の形態における負レンズL13が負メニスカスレンズである点で異なっている。
第2レンズ群G2は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL21のみよりなる。
第3レンズG3は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL31と、拡大側に縮小側よりも曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズよりなる正レンズL32と、拡大側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる負レンズL33を配置している。これら正レンズL32と負レンズL33の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。第4レンズ群G4は、拡大側に縮小側より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL41と、拡大側に縮小側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL42と、縮小側に拡大側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL43とを配置している。
上記負レンズL41と正レンズL42の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。
また、正レンズL43の両面には、非球面を形成している。
第5レンズ群G5は、拡大側に凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズL51のみを配置している。
第5レンズ群G5の縮小側には、画像表示素子としての、例えばDMDからなるODを配置している。
実施例3の、全系の焦点距離Fの範囲、FナンバFno、広角端における半画角ωwは、以下のとおりである。
F=13.8〜20.0mm、Fno=2.58〜3.04、ωw=40.4°
実施例3のデータを次表9に示す。
Figure 0006418482
「非球面のデータ」
上記(5)式における非球面のデータを次表10に示す。
Figure 0006418482
表9において、D13、D15、D20、D26は、変倍に際して変化するレンズ群の可変間隔を表す。Bfは、バックフォーカスを表わす。投射距離を1700mmとしたときの、上記レンズ群間隔を、広角端・中間・望遠端について、次表11に示す。
Figure 0006418482
「各条件式のパラメータの値」
この実施例3の場合、上記条件式(1)〜(4)に対応する値は、次表12の通りとなり、それぞれ条件式(1)〜(4)を満足している。
Figure 0006418482
図6に、実施例3の収差図を示す。
図の通り、画面サイズを変えても、性能の変動は小さく、良好な光学性能であることは言うまでも無い。
〔実施例4〕
図7は、本発明の第4の実施の形態に係る実施例4における投射用ズームレンズを説明するためのものである。
実施例4の投射用ズームレンズは、拡大側(図7の左側)から縮小側(図7の右側)に向け、順次、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4および正の屈折力を有する第5レンズ群G5とを配置した、いわゆる負−正−正−正−正の5群構成である。
ライトバルブとしては、OD(Optical Deviceの略)を配置しており、上述したDMDが想定されている。
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2が縮小側に緩やかに移動し、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4が拡大側に移動する。この際、第1レンズ群G1および第5レンズ群G5は、固定されている。
合焦に際しては、第1レンズ群G1のうち、第1レンズ前群G1−1が光軸方向に移動することによって合焦が行われるが、第1レンズ後群G1−2は固定されている。
また、開口絞りADは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に配置されている。
実施例4の投射用ズームレンズの第1レンズ群G1は、拡大側から縮小側に向かって、順次、凸面を拡大側に向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL11と、レンズ中心部は拡大側に凹面を向けレンズ周辺になるに従い、縮小側に変曲され偏肉比が小さい負メニスカスレンズからなる負レンズL12と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凹面を向け両凹レンズからなる負レンズL13と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL14と、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL15と、拡大側に縮小側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL16と、を配置している。
この第1レンズ群G1のうち、負レンズL12の両面には、非球面が形成されている。
そして、第1レンズ群G1のうち、負レンズL11、負レンズL12、負レンズL13は、負の屈折力を有し、合焦の際、共に移動する第1レンズ前群G1−1を構成している。
また、第1レンズ群G1のうち、正レンズL14と、負レンズL15と、負レンズL16は、負の屈折力を有し、合焦の際、固定の第1レンズ後群G1−2を構成している。この第4の実施の形態における負レンズL13が両凹レンズであるのに対し、第1、第2の実施の形態における負レンズL13が負メニスカスレンズである点で異なっている。
第2レンズ群G2は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL21のみよりなる。
第3レンズG3は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL31と、拡大側に縮小側よりも曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズよりなる正レンズL32と、拡大側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる負レンズL33を配置している。これら正レンズL32と負レンズL33の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。第4レンズ群G4は、拡大側に縮小側より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL41と、拡大側に縮小側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL42と、縮小側に拡大側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL43とを配置している。
上記負レンズL41と正レンズL42の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。
また、正レンズL43の両面には、非球面を形成している。
第5レンズ群G5は、拡大側に凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズL51のみを配置している。
第5レンズ群G5の縮小側には、画像表示素子としての、例えばDMDからなるODを配置している。
実施例4の、全系の焦点距離Fの範囲、FナンバFno、広角端における半画角ωwは、以下のとおりである。
F=14.6〜21.1mm、Fno=2.58〜3.04、ωw=38.9°
実施例4のデータを次表13に示す。
Figure 0006418482
「非球面のデータ」
上記(5)式における非球面のデータを次表14に示す。
Figure 0006418482
表13において、D13、D15、D20、D26は、変倍に際して変化するレンズ群の可変間隔を表す。Bfは、バックフォーカスを表わす。投射距離を1800mmとしたときの、上記レンズ群間隔を、広角端・中間・望遠端について、次表15に示す。
Figure 0006418482
「各条件式のパラメータの値」
この実施例4の場合、上記条件式(1)〜(4)に対応する値は、次表16の通りとなり、それぞれ条件式(1)〜(4)を満足している。
Figure 0006418482
図8に、実施例4の収差図を示す。
図の通り、画面サイズを変えても、性能の変動は小さく、良好な光学性能であることは言うまでも無い。
〔実施例5〕
図9は、本発明の第5の実施の形態に係る実施例5における投射用ズームレンズを説明するためのものである。
実施例5の投射用ズームレンズは、拡大側(図9の左側)から縮小側(図9の右側)に向け、順次、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4および正の屈折力を有する第5レンズ群G5とを配置した、いわゆる負−正−正−正−正の5群構成である。
ライトバルブとしては、OD(Optical Deviceの略)を配置しており、上述したDMDが想定されている。
広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G2が縮小側に緩やかに移動し、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4が拡大側に移動する。この際、第1レンズ群G1および第5レンズ群G5は、固定されている。
合焦に際しては、第1レンズ群G1のうち、第1レンズ前群G1−1が光軸方向に移動することによって合焦が行われるが、第1レンズ後群G1−2は固定されている。
また、開口絞りADは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に配置されている。
実施例5の投射用ズームレンズの第1レンズ群G1は、拡大側から縮小側に向かって、順次、凸面を拡大側に向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL11と、レンズ中心部は拡大側に凹面を向けレンズ周辺になるに従い、縮小側に変曲され偏肉比が小さい負メニスカスレンズからなる負レンズL12と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凹面を向け両凹レンズからなる負レンズL13と、縮小側に拡大側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL14と、縮小側に凹面を向けた平凹レンズからなる負レンズL15と、拡大側に縮小側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL16と、を配置している。
この第1レンズ群G1のうち、負レンズL12の両面には、非球面が形成されている。
そして、第1レンズ群G1のうち、負レンズL11、負レンズL12、負レンズL13は、負の屈折力を有し、合焦の際、共に移動する第1レンズ前群G1−1を構成している。
また、第1レンズ群G1のうち、正レンズL14と、負レンズL15と、負レンズL16は、負の屈折力を有し、合焦の際、固定の第1レンズ後群G1−2を構成している。この第5の実施の形態における負レンズL13が両凹レンズであるのに対し、第1、第2の実施の形態における負レンズL13が負メニスカスレンズである点で異なっている。
第2レンズ群G2は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL21のみよりなる。
第3レンズG3は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL31と、拡大側に縮小側よりも曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズよりなる正レンズL32と、拡大側に凹面を向けた負メニスカスレンズよりなる負レンズL33を配置している。これら正レンズL32と負レンズL33の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。第4レンズ群G4は、拡大側に縮小側より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL41と、拡大側に縮小側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL42と、縮小側に拡大側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL43とを配置している。
上記負レンズL41と正レンズL42の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて、接合レンズを形成している。
また、正レンズL43の両面には、非球面を形成している。
第5レンズ群G5は、拡大側に凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズL51のみを配置している。
第5レンズ群G5の縮小側には、画像表示素子としての、例えばDMDからなるODを配置している。
実施例5の、全系の焦点距離Fの範囲、FナンバFno、広角端における半画角ωwは、以下のとおりである。
F=14.8〜21.4mm、Fno=2.58〜3.04、ωw=38.4°
実施例5のデータを次表17に示す。
Figure 0006418482
「非球面のデータ」
上記(5)式における非球面のデータを次表18に示す。
Figure 0006418482
表17において、D13、D15、D20、D26は、変倍に際して変化するレンズ群の可変間隔を表す。Bfは、バックフォーカスを表わす。投射距離を1900mmとしたときの、上記レンズ群間隔を、広角端・中間・望遠端について、次表19に示す。
Figure 0006418482
「各条件式のパラメータの値」
この実施例5の場合、上記条件式(1)〜(4)に対応する値は、次表20の通りとなり、それぞれ条件式(1)〜(4)を満足している。
Figure 0006418482
図10に、実施例5の収差図を示す。
図の通り、画面サイズを変えても、性能の変動は小さく、良好な光学性能であることは言うまでも無い。
実施例1〜5の収差図に示すように、各実施例の投射用ズームレンズのいずれにおいても、諸収差は高レベルで補正され、球面収差、非点収差、像面湾曲、倍率色収差、歪曲収差も十分に補正されている。
また、実施例1〜5に示されたように、合焦の際は、第1レンズ群が固定された第1レンズ後群と移動する第1レンズ前群(共に負の屈折力を有する)で構成させ、合焦を固定群と移動群に分けることで、レンズの自重に対する偏心の発生を抑制する効果がある。また、図2、4、6、8、10に示す通り、第1レンズ群を固定群と移動群に分けることによって、合焦の際の収差の変動も小さくできることは言うまでも無い。
また、5レンズ群構成で合焦の際に第1レンズ群の一部を移動させ、一部は固定とすることで、画面サイズを変化させ、合焦したときの性能の変動を小さく抑え且つ広角化(例えば、半画角48°を越える)を実現した略1.5倍以上の投射用ズームレンズが実現される。
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
AD 開口絞り
OD オプチカルデバイス
特開2006−234893号公報 特開2010−160478号公報

Claims (10)

  1. 画像表示素子の表面上に表示された画像を被投射面に投射して拡大表示させる画像表示装置の投射光学系を構成する、5群からなる投射用ズームレンズであって、
    最も拡大側から順番に、
    負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、
    正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、
    正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、
    正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、
    正の屈折力を有する第5レンズ群G5と、
    から構成され、
    短焦点から長焦点への変倍の際は、隣り合うレンズ群の間隔は互いに変化し、前記第2レンズ群G2が縮小側に移動し、前記第3レンズ群G3と前記第4レンズ群G4が拡大側に移動し、
    合焦は、前記第1レンズ群G1の一部が移動することによってなされ、当該第1レンズ群G1は光軸方向に移動する負群と固定される負群で構成され、
    近距離側への合焦の際は前記第1レンズ群G1の一部は拡大側に移動し、長距離側への合焦の際には前記第1レンズ群G1の一部は縮小側に移動することを特徴とする投射用ズームレンズ。
  2. 請求項1に記載の投射用ズームレンズにおいて、合焦する際、前記第1レンズ群G1の前記移動する負群と前記固定された負群のそれぞれのパワーの絶対値(焦点距離の逆数(1/|f|)を比較した場合、移動する群のパワーの方が大きいことを特徴とする投射用ズームレンズ。
  3. 請求項1に記載の投射用ズームレンズにおいて、合焦は、最も拡大側のレンズ群が移動することによってなされることを特徴とする投射用ズームレンズ。
  4. 請求項1に記載の投射用ズームレンズにおいて、合焦する際、前記第1レンズ群G1の移動する群の焦点距離をF1_mとし、固定された群の焦点距離をF1_fとして、下記条件式(1):
    (1) 0.1<F1_m/F1_f<0.5
    を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の投射用ズームレンズにおいて、
    前記第1レンズ群G1の焦点距離をF1とし、レンズ全系の広角端の焦点距離をFwとして、下記条件式(2):
    (2) 0.9<|F1|/Fw<1.3
    を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の投射用ズームレンズにおいて、
    合焦する際の前記第1レンズ群G1の移動群と固定群は、それぞれ2枚以上から構成されることを特徴とする投射用ズームレンズ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の投射用ズームレンズにおいて、
    短焦点から長焦点への変倍の際に、前記第2レンズ群G2は縮小側に移動し、前記第3レンズ群G3は拡大側に移動し、前記第4レンズ群G4は拡大側に移動することを特徴とする投射用ズームレンズ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の投射用ズームレンズにおいて、
    前記第5レンズ群G5の焦点距離をF5とし、レンズ全系の広角端の焦点距離をFwとして、下記条件式(3):
    (3) 8.0<F5/Fw<11.0
    を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の投射用ズームレンズにおいて、
    広角端の半画角をωwとして、下記条件式(4):
    (4) 38°<ωw<45°
    を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
  10. 光源と、
    投射されるべき画像を表示する画像表示素子と、
    前記光源から射出した光で前記画像表示素子を照明する照明光学系と、
    前記照明光学系により照射され、前記画像表示素子に表示された画像により変調された投射光束を入射され、前記被投射面に前記画像の拡大画像を投射する投射光学系と、を備え、
    前記投射光学系として、請求項1〜9のいずれか1項に記載の投射用ズームレンズを用いることを特徴とする画像表示装置。
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