JP6416353B1 - 上肢保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 上肢にかかる負担を適切に軽減することに加え、万一の転倒時などには身体の自由度を確保し得るものとし、作業中の安全性を向上させる。
【解決手段】 上肢保持装置1は、電源を備えた本体部10と、本体部10から延出するアーム部11と、アーム部11の動きを規制する制動機構部5と、スイッチ操作部3とを備える。スイッチ操作部3は、アーム部11の接続部12より上方位置であって、接続部12の後方に設けられており、アーム部11の回動動作を許容するフリー状態と、アーム部11を任意の高さで固定するロック状態とを切換える操作を作業者の後頭部または後頸部にて行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、作業者の上肢を保持する上肢保持装置に関する。
種々の作業を上向きで行う間、作業者は上肢、特に上腕を上げた状態を維持しなければならず、上肢や肩への負担が大きいものである。例えば、特許文献1、2等には作業者に装着して用いられ、高く上げた上腕を支持するアーム部を備えた姿勢保持具について提案がなされている。
この種の姿勢保持具は、作業者の腰部に本体部を巻き付け、作業者の上腕にアーム部を取り付けて用いられる。姿勢保持具に備えられた保持機構を操作してアーム部を所定の位置に固定することで、作業者は上腕をアーム部に預けることができ、果樹園での上向き作業等を楽に行えるように意図されている。
特開2014−33778号公報 特開2014−33779号公報
前記従来の姿勢保持具は、アーム部を例えば水平状態にロックすると、その水平位置より下方へはアーム部が動かないことよって上腕が支えられている。姿勢保持具を装着中の作業者は、その水平位置より上方への動作は、アーム部が追従することによって許容されているが、水平位置より下方への動作は阻止された状態で作業しなければならなかった。また、前記従来の姿勢保持具は、前記水平位置などの特定された位置でしかアーム部を固定することができず、水平位置よりも上方の位置など、特定された位置以外の位置ではアーム部を固定することができないものであった。
人は、つまずいたり転倒したりしそうになったとき、とっさに手を前に出し、地面に手を突こうとするものである。ところが、かかる姿勢保持具を装着していると、上腕を水平位置より上方にしか動かせないので、地面に手を突いて体を支えることができず、そのまま転倒する可能性があり、作業に危険性をともなう。
例えば、前記特許文献1に記載された姿勢保持具では、作業者が腕を下方に動かしたい場合、前腕部の折曲げ内側部位に設けられた操作部を押圧し、これによってアーム部を下方に動く状態に変更しなければならない。しかも、この操作は、作業者の上腕に対する前腕部の折曲げ動作によって操作することが記載されている。転倒しそうになるとっさの場面で、このような前腕部の折曲げ動作を即座に行うことは困難であり、そのまま転倒してしまう可能性が高いと考えられる。
作業者の安全性を考慮すれば、少なくとも前傾姿勢をとるべきときには、上肢に対するこのような拘束が直ちに解除され、地面に手を突くなどの転倒を防止しようとする自然な動作を行い得ることが望ましい。
本発明は、上記のような問題点にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、作業者の上肢にかかる負担を適切に軽減するだけでなく、作業者が作業のしやすい任意の位置で上肢を保持し固定できるようにするとともに、作業中につまずいたり転倒したりしそうになった際の身体の自由度を確保し得て、作業安全性を高めることのできる上肢保持装置を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、上肢を保持してその上肢を任意の位置で支持する上肢保持装置を前提とする。この上肢保持装置に対し、電源を備えた本体部と、前記本体部の左右両側部からそれぞれ延出する左右のアーム部と、前記本体部に対するアーム部の動きを規制する制動機構部と、前記制動機構部に接続されたスイッチ操作部とを備えさせている。前記アーム部は、一端を前記本体部との接続部において回動軸まわりに回動自在に設け、前記アーム部の回動動作を許容するフリー状態と、前記アーム部の回動動作を制止して該アーム部の他端を任意の高さで固定するロック状態とを、前記スイッチ操作部により切換可能に設けている。そして、前記本体部に対して、前記アーム部の回動軸に直交する水平方向を前後方向とするとき、前記スイッチ操作部を、前記接続部より上方位置であって、該接続部の後方に設けた構成としている。
この特定事項により、スイッチ操作部は本体部の後側上方に位置するものとなり、作業者に本体部を取り付けたとき、スイッチ操作部を作業者の後頭部または後頸部によって操作可能となされる。したがって、作業中の様々な場面で、上肢を使わずともスイッチ操作部を操作することが可能となり、アーム部のロック状態とフリー状態とを容易に切り換えることができる。
より具体的な構成として、後頭部または後頸部に当接するヘッドレストを前記本体部の上方に設け、前記スイッチ操作部をヘッドレストに接続して備えさせ、前記ヘッドレストの押圧および押圧解除により操作可能とすることが好ましい。
これにより、後頭部または後頸部をヘッドレストに押し付けたり、ヘッドレストから離したりする簡単な動作で、スイッチ操作部を操作することが可能となる。つまずいたり転倒しそうになったりしたときには、自然とヘッドレストから後頭部または後頸部が離れるので、意識的にスイッチ操作部を操作しようとせずとも、アーム部をフリー状態にすることが可能となり、作業中の安全性が格段に高められる。
本発明では、アーム部の回動動作を許容するフリー状態と、前記アーム部の回動動作を制止して該アーム部を固定するロック状態とを、スイッチ操作部により切換可能とするとともに、このスイッチ操作部を前記接続部より上方位置であって、該接続部の後方に設けたことから、後頭部または後頸部にてスイッチ操作部を操作することが可能となり、転倒等を防止する動作を容易にとることが可能となる。したがって、上肢保持装置を装着した作業者の身体の自由度が高められ、作業中の安全性も格段に向上する。
本発明の実施形態に係る上肢保持装置を示す説明図である。 前記上肢保持装置における電気的構成を示すブロック図である。 前記上肢保持装置における制動機構部の一例を示す平面図である。 図3の制動機構部の側面図である。 前記上肢保持装置におけるスイッチ操作部の一例を示す説明図である。 前記上肢保持装置におけるアーム部のフリー状態を示す説明図である。 前記アーム部のフリー状態の他の例を示す説明図である。 前記上肢保持装置における制動機構部の他の例を示す平面図である。 図8の制動機構部の側面図である。 前記上肢保持装置におけるアーム部の構成例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る上肢保持装置について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る上肢保持装置1を示す説明図であり、図2は、上肢保持装置1における電気的構成を示すブロック図である。
摘果や収穫などの農作業、天井工事や内装工事等の建設作業、鋼材下面への手入れ等の鉄鋼・造船作業など、製造業をはじめとする各種作業現場での多様な場面において、作業者が手を上げて上向きの作業姿勢をとらなければならないことが多々ある。
例えば、建設工事においては、作業者は高所作業車や足場等を利用して上向きの手作業により各種の作業を行っており、足場上の移動や高所作業を多数回繰り返す必要性もある。また、その作業は、資材等を片手で保持しつつ、もう片方の手で工具を使用するというように、両手をそれぞれ使い分けながら、長時間にわたって立位上向きの姿勢を維持しなければならない。人の頭部は重いので、こうした上向きの姿勢で作業を続けると、肩や背中に疲労が蓄積し、身体的負担が大きく、作業効率の低下を招くおそれもある。
図1に示す上肢保持装置1は、作業者の上肢を保持してその上肢を任意の位置で支持するものであり、前記のような作業を行う場面で用いられる。この上肢保持装置1は、本体部10と、本体部10に接続されたアーム部11、アーム部11の動きを制御する制動機構部5(図2参照)等を備えて構成されている。
なお、以下の説明において、上肢保持装置1における上下左右等の説明は、本体部10に設けられたアーム部11の回動軸に平行な方向を左右方向とし、これに直交する水平方向を前後方向として示している。すなわち、これらの方向は、上肢保持装置1を作業者が装着した状態を想定し、その作業者から見て上下、左右、前後の各方向をそれぞれ意味するものとする。
(本体部)
上肢保持装置1は、作業者の上体に取り付けられる本体部10を備えている。本体部10は、例えば、本体部10の上方に位置する肩部材13と、作業者の背面に沿って配設される背部材14と、腰に取り付けられる腰部材15と、胴に巻かれる胴部材16とを備えている。肩部材13は、作業者の肩甲上部から脊柱上部にかけて取り付けられ、電源21(図2参照)等を内蔵した図示しない電源ユニットを備えている。
(アーム部)
肩部材13の左右両側部からは、左右のアーム部11がそれぞれ延設されている。アーム部11は、肩部材13との接続部12を介して作業者の上腕に沿うように配設されている。
各アーム部11は、一端が接続部12に接続されたアーム本体112と、アーム本体112の他端寄りに備えられ上腕に装着される保持部113とを有する。これらの左右のアーム部11は、その一端が接続部12において回動軸111まわりに回動自在に設けられている(図4参照)。
図1に示すように、作業者は上肢保持装置1の本体部10を背負うようにして、肩部材13を肩甲上部にのせ、腰部材15を腰に取り付ける。また、作業者は左右の上肢をアーム部11に沿わせ、保持部113を上腕に取り付けて上肢保持装置1を装着する。
上肢保持装置1は制御回路4を備えている。図2に示すように、制御回路4には、電力を供給する電源21、電源スイッチ22、スイッチ操作部3、左アーム制動機構部5a、および右アーム制動機構部5bが接続されている。
電源21には、例えば、乾電池や充電式バッテリを適用することができる。電源21と制御回路4との間には電源スイッチ22が備えられ、電源スイッチ22は電源21から制御回路4への電力供給が可能な状態と、電力供給を遮断した状態とを切り換える。
制御回路4は、例えば肩部材13に備えられた電源ユニットに設けられた電子回路により構成されている。例示の形態では、制御回路4はさらに、左右のアーム部11にそれぞれ対応するブレーキ制御部4a、4bを備えている。
左アーム制動機構部5aおよび右アーム制動機構部5bは、左右のアーム部11のそれぞれに対応して独立して設けられており、アーム部11の回動動作を個別に制御可能とされている。制御回路4に設けられた各ブレーキ制御部4a、4bは、スイッチ操作部3からの入力に基づき、左アーム制動機構部5aおよび右アーム制動機構部5bを制御する。
(制動機構部)
図3は、上肢保持装置1における制動機構部5の一例を示す平面図であり、図4はその側面図である。
制動機構部5(左アーム制動機構部5aおよび右アーム制動機構部5b)は、本体部10に対する各アーム部11の動きを制御する。前記のとおり、左右のアーム部11、11にそれぞれ対応して左アーム制動機構部5aと右アーム制動機構部5bが個別に設けられ、これらはともに共通の構成を有している。以下の説明では、図3および図4に示す制動機構部5を左側のアーム部11に対応するものと捉えて説明する。
左アーム制動機構部5aは、制御回路4の左アームブレーキ制御部4a(図2参照)に接続されたアクチュエータとしてのモータ51と、モータ51のシャフト52に接続されたウォームギア(駆動ギア)53と、ウォームギア53とかみ合う平ギア(従動ギア)54とを備えている。
モータ51は、例えばDCモータからなり、制御回路4の左アームブレーキ制御部4aを通じて電源21から電力が供給されて回転駆動が制御される。平ギア54は、上肢保持装置1の左右方向に延びる回転軸を回転中心とし、ウォームギア53に従動して回転する。
左アーム制動機構部5aは、さらに、平ギア54の回転動作を伝動する駆動側プーリ55、従動側プーリ56、およびこれらの外周に巻掛けられた無端状のベルト57を備えている。
駆動側プーリ55は平ギア54上に備えられ、平ギア54の回転動作にともなって、平ギア54の回転軸を中心に周回移動する。従動側プーリ56は、駆動側プーリ55から離間して回動自在に設けられている。
図3および図4に示すように、アーム部11のアーム本体112の回動軸111は従動側プーリ56に接続されて、従動側プーリ56の回動軸となされている。これにより、従動側プーリ56の動力はアーム部11に伝達される。駆動側プーリ55と従動側プーリ56との間には、ベルト57の弛み側部分を弾性的に加圧するテンションプーリ58が設けられてもよい。このテンションプーリ58は、ベルト57を従動プーリ56とテンションプーリ58との間に挟み込む作用をなす。
モータ51が回転すると、モータ51のシャフト52に接続されたウォームギア53が回転する。ウォームギア53の回転により平ギア54が矢符A方向へ回転する。この回転により駆動側プーリ55が従動側プーリ56から離間する方向に周回移動し、ベルト57を緊張させるとともに、ベルト57を従動プーリ56とテンションプーリ58との間に挟み込み、従動側プーリ56の回転を阻止する。
これにより、従動側プーリ56に回動軸111を介して接続されている左側のアーム部11は、その回動が阻止され、ロック状態となって固定される。これとは逆に、平ギア54を矢符A方向と反対方向へ回転させることで、ベルト57が緩み、従動側プーリ56の回転が許容される。これにより、回動軸111に接続されている左側のアーム部11は、回動動作が可能なフリー状態となる。
なお、制動機構部5に備えられる駆動および従動機構は前記の構成であるに限定されず、例えばウォームギア53及び平ギア54について駆動ギアおよび従動ギアにより伝動する構成であればどのような形態であってもよい。この場合、従動ギアをウォームとして形成し、駆動ギアをウォームギアとして形成してもよい。
かかる制動機構部5は、例えば本体部10において接続部12に内蔵される。制動機構部5は、左右のアーム部11のそれぞれに対応して独立して設けられるので、ロック状態とするとき、左側のアーム部11と右側のアーム部11とは異なる高さで固定することが可能であり、左右の上肢をそれぞれ任意の高さで支持させることができる。
(スイッチ操作部)
アーム部11の回動動作が許容されたフリー状態と、アーム部11の回動動作が制止されたロック状態とは、スイッチ操作部3により切換可能に設けられている。
図5は、上肢保持装置1におけるスイッチ操作部3の一例を示す説明図である。制動機構部5に接続されたスイッチ操作部3は、頭部位置検出手段を備えており、上肢保持装置1を装着した作業者の後頭部または後頸部の傾きを検出するように構成されている。
例示の形態では、上肢保持装置1は、作業者の後頭部または後頸部に当接するヘッドレスト17を備えて形成されている。
図1に示すように、ヘッドレスト17は、本体部10の肩部材13から上方に延設されている。スイッチ操作部3は、このヘッドレスト17に接続して備えられ、接続部12より上方位置であって、接続部12の後方に配設されている。これにより、ヘッドレスト17が後方へ押圧され、または押圧が解除されることにより、スイッチ操作部3を操作可能に構成されている。
より詳細には、図5に例示するように、スイッチ操作部3は、頭部位置検出手段として、前後方向に傾動する作動体である首部材31と、この首部材31の後方に接続する弾性部材32と、首部材31の位置に応じて直接または間接的に入切される検出スイッチ部33とを備えている。
首部材31は、肩部材13の左右方向の略中央部に位置するように配設され、上端部にヘッドレスト17が結合されている(図1参照)。首部材31は中間部において回動可能に支持されており、ヘッドレスト17が押圧され、また押圧解除されることにより回動する。首部材31は、後方に接続された弾性部材32によって前方に付勢されている。弾性部材32には例えば板ばね等のばね材を適用することができる。
スイッチ操作部3において、ヘッドレスト17が作業者の後頭部または後頸部に接触せず押圧されていないときの位置は、首部材31が弾性部材32により後方から付勢されて略直立した状態となり、首部材31の定位置(第1の位置)とされている。
ヘッドレスト17が後頭部または後頸部により後方に押圧されると、弾性部材32の付勢に抗してヘッドレスト17と首部材31とがともに後方へ傾き、後傾位置(第2の位置)となされる。首部材31の下端部は前方へ回動し、検出スイッチ部33を押圧する。
検出スイッチ部33は、首部材31の位置に応じて動作する、例えばリミットスイッチなどのスイッチである。この場合、検出スイッチ部33は、首部材31の下端寄りに接続されており、首部材31の定位置と後傾位置との変位に連動して移動される。これにより、検出スイッチ部33は首部材31の位置を検出して入切がなされる。
ヘッドレスト17が押圧されて後方へ移動し、首部材31が後傾位置に変位すると、検出スイッチ部33が入力され、制動機構部5によりアーム部11はロック状態とされる。例えば、図1に示した上肢保持装置1は、首部材31が後傾位置にあり、アーム部11がロック状態にある。左右のアーム部11は、それぞれ任意の高さで作業者の上腕を保持した状態で固定されている。
ヘッドレスト17の押圧が解除され、首部材31が定位置に戻ると、検出スイッチ部33の入力が切断され、制動機構部5によりアーム部11がフリー状態となされる。例えば、図6に示す上肢保持装置1は、アーム部11が回動動作を許容されたフリー状態にあり、作業者が自由に上肢を動かすことができる状態にある。
また、アーム部11がフリー状態であるときに、アーム部11を回動させて保持部113を任意の高さに位置させておき、スイッチ操作部3を操作する。これにより、アーム部11をロック状態に切り換えて所望の高さ位置でアーム部11を固定することができる。作業者は、このように所望の高さ位置に固定したアーム部11に、上肢を支持させた状態で楽に作業を進めることができる。
農作業であっても各種の工事作業等であっても、作業中には、足元が不安定であったり障害物があったりする場面が多々想定される。これに加え、作業者は上方に視線を向けているので、足元に注意が行き届きにくいものである。また、人は、何かにつまずいたり、転倒しそうになったりすると、とっさに手を前に突き出し、前傾姿勢となって、転倒を防止しようとするものである。
図7に示すように、つまずいたり、転倒しそうになったりしたとき、上肢保持装置1を装着している作業者は、おのずと後頭部や後頸部をヘッドレスト17から離し、視線を下方に向ける動作をとることとなる。そうすると、アーム部11に上肢を預けて上向きの姿勢で作業を行っていたとしても、即座にヘッドレスト17の押圧が解除され、直ちにアーム部11はフリー状態となる。
このような場面で、作業者はスイッチ操作部3の操作を意識せずとも、自由に上肢を動かすことができるようになる。そして、作業者は手を前に突き出すなどの転倒を防止する適宜の動作を自然にとることが可能となる。その結果、作業者の安全性が格段に高められ、転倒やけがなどを防止することが可能となる。
本実施形態において、スイッチ操作部3に設けられる頭部位置検出手段には、さらに、時間計測手段を含む構成とされてもよい。この時間計測手段は、首部材31における定位置から後傾位置への変位が検出されてからの経過時間、および後傾位置から定位置への変位が検出されてからの経過時間を計測する。
時間計測手段には、例えばCRタイマ回路を適用することができ、制御回路4の左アームブレーキ制御部4aおよび右アームブレーキ制御部4bに備えられる。CRタイマ回路は、スイッチ操作部3が入力(オン操作)された後の時間経過と共に、入力切断(オフ操作)された後においても経過時間を検出し、計測した時間を示す出力信号を生成する。その間、制動機構部5への電流制御を行うとともに、経過時間が所定時間に達すると制動機構部5への通電を停止する。制動機構部5への電流制御を行うことで、左アームブレーキ制御部4aおよび右アームブレーキ制御部4bのブレーキ力(トルク)が制御される。
これにより、スイッチ操作部3が操作されてアーム部11がロック状態となった後、一定時間が経過すると制動機構部5の通電が停止されるとともに、そのロック状態が維持される。一定時間、モータ51への電流を制御し、ブレーキ力を制御することで回動軸111の回転を阻止し、通電を停止してもブレーキ状態が維持される。
このため、上肢保持装置1は電源21における電力消費量が抑えられ、乾電池などの小型で軽量な電源21を用いることが可能となり、上肢保持装置1の小型化および軽量化を図ることができる。その結果、上肢保持装置1を装着する作業者への負荷も軽減される。なお、時間計測手段としては、CRタイマ回路以外の他のタイマ回路が用いられてもよい。
(他の実施形態)
上肢保持装置1は、前記実施形態以外にも他の様々な形で実施することができる。例えば、制動機構部5の構成はベルト伝動を用いた前記構成に限定されるものではなく、例えばディスクブレーキなど他のブレーキ構造を有するものであってもよい。
図8は、上肢保持装置1における制動機構部5の他の例を示す平面図であり、図9はその側面図である。制動機構部5は、アーム部11の回動軸111に接続された固定板61、ストッパ板62、およびこれらの間に介装された可動円盤63を備えている。
可動円盤63は、固定板61とストッパ板62よりも小さい外径の円盤形状を有する。制動機構部5には、前記形態と同様、制御回路4の左アームブレーキ制御部4aまたは右アームブレーキ制御部4bに接続されたアクチュエータとしてのモータ51と、モータ51のシャフト52に接続されたウォームギア53と、ウォームギア53とかみ合う平ギア54とが備えられている。
アーム部11の回動軸111は、固定板61の中心に軸受を介して貫通されるとともに、可動円盤63の中心およびストッパ板62の中心に貫通されて一体に固定されている。これにより、アーム部11の回動動作にともなって可動円盤63が回転しうるように構成されている。
平ギア54の回転軸65は、可動円盤63に干渉しない位置で、ストッパ板62と固定板61に接続されている。回転軸65とストッパ板62とは、回転軸65の螺子部を介して螺合されている。回転軸65と固定板61との間には軸受が備えられている。また、ストッパ板62と固定板61には、可動円盤63に干渉しない位置にガイドピン64が嵌挿され、固定板61に対してストッパ板62が回動軸111の軸方向に変位可能とされている。
モータ51が回転し、ウォームギア53を介して平ギア54が回転すると、回転軸65を介してストッパ板62が回動軸111の軸方向に沿って矢符B方向に変位する。これにより、可動円盤63が固定板61とストッパ板62とに押圧され、摩擦制動により回転不能となる。同時に、可動円盤63に一体に接続された回動軸111も、その回動が阻止される。これにより、アーム部11は固定されてロック状態となされる。
これとは反対に、モータ51を逆回転させることで、ストッパ板62は矢符Bとは反対方向に変位し、可動円盤63は回転可能となる。これにより、アーム部11はフリー状態となされる。
かかる形態にあっても、アーム部11のフリー状態とロック状態とは、スイッチ操作部3により切換可能となされる。制動機構部5は、左右のアーム部11のそれぞれに対応して独立して設けられているので、左右のアーム部11は異なる任意の高さ位置で固定することができる。
また、前記実施形態に係る上肢保持装置1にあっては、ヘッドレスト17の押圧が解除されることで、即座にアーム部11がフリー状態となされることから、万一、転倒しそうになったとき自由に手を動かせるようになり、極めて安全性が高い。これに加えて、例えば、アーム部11の他端に備えられる保持部113を、アーム本体112に対して着脱可能に設けた構成とされてもよい。
図10は、上肢保持装置1におけるアーム部11の構成例を示す説明図であり、断面を示すハッチングを省略して示している。この場合、保持部113は帯板状部材により形成され、一方向に開放された略C字状または略円環状の部材である。保持部113には、作業者が上腕を容易に差し入れることが可能とされている。保持部113は、その開放方向と反対側に係合凸部114を備えている。
係合凸部114は、アーム本体112に内蔵された一対の係合凹部115に挟持されている。これらの係合凹部115は、その凹状部を対向させた配置形態で、外方から掛けばね116によりアーム本体112の軸心方向に付勢されている。掛けばね116の付勢力は、これに接続された調整ねじ117を締めたり緩めたりすることで調整可能とされている。
これにより、保持部113は、常時はアーム本体112の一対の係合凹部115に保持されて、アーム部11に一体に備えられている。保持部113に異常な外力が加わると、掛けばね116が変形し、一対の係合凹部115の相互間隔が拡がり、係合凸部114との係合が解除される。これにより、保持部113はアーム本体112から離脱する。保持部113は作業者の上腕に装着されたまま、アーム部11から外れる。
例えば、作業者が障害物に接触して転倒しそうになったときなど、作業者の上肢に大きな負荷がかかると、保持部113はアーム部11から外れる。作業者は、とっさに、意識することなく、身体の自由度を高めることができ、安全のための動作を容易に行うことが可能となる。したがって、上肢保持装置1を装着中の作業安全性がより一層高められる。
なお、上肢保持装置1において、スイッチ操作部3は、アーム部11の接続部12より上方位置であって接続部12の後方に設けられた構成であれば、スイッチ操作部3の頭部位置検出手段の構成や、制動機構部5の構成は上述したものに限定されず、後頭部または後頸部により操作しうる構成であればどのような構成であってもよい。また、本体部10の形状および構成部材は、前記したように肩部材13、背部材14、および腰部材15を備えるに限られず、どのように構成されてもよい。そのため、前記の実施例は例示であり、限定的なものではない。
以上のように、本発明に係る上肢保持装置1は、上肢を任意の位置で支持するので、この上肢保持装置1を装着した作業者の疲労度を大幅に軽減することが可能となり、加えて、作業者が転倒しそうになったときなど、とっさの動作時にはアーム部11の回動動作が許容されて、自由な体勢をとることができるので、作業安全性が格段に高められる。また、時間測定手段を備えさせることで、電力消費量を低減し得て上肢保持装置1の軽量化を図ることが可能となる。
本発明は、上方を向いて行われる各種作業時における作業負荷を軽減するのに好適に利用可能である。
1 上肢保持装置
10 本体部
11 アーム部
111 回動軸
112 アーム本体
113 保持部
12 接続部
17 ヘッドレスト
21 電源
3 スイッチ操作部
31 首部材(作動体)
32 弾性部材
33 検出スイッチ部
4 制御回路
4a、4b アームブレーキ制御部
5 制動機構部
5a 左アーム制動機構部
5b 右アーム制動機構部
51 モータ
52 シャフト
53 ウォームギア
54 平ギア
55 駆動側プーリ
56 従動側プーリ
57 ベルト
58 テンションプーリ
61 固定板
62 ストッパ板
63 可動円盤
64 ガイドピン
65 回転軸

Claims (7)

  1. 上肢を保持してその上肢を任意の位置で支持する上肢保持装置であって、
    電源を備えた本体部と、前記本体部の左右両側部からそれぞれ延出する左右のアーム部と、前記本体部に対するアーム部の動きを規制する制動機構部と、前記制動機構部に接続されたスイッチ操作部とを備え、
    前記アーム部は一端が前記本体部との接続部において回動軸まわりに回動自在に設けられるとともに、前記アーム部の回動動作を許容するフリー状態と、前記アーム部の回動動作を制止して該アーム部の他端を任意の高さで固定するロック状態とが前記スイッチ操作部により切換可能に設けられ、
    前記本体部に対して、前記アーム部の回動軸に直交する水平方向を前後方向とするとき、前記スイッチ操作部は、前記接続部より上方位置であって、該接続部の後方に設けられたことを特徴とする上肢保持装置。
  2. 請求項1に記載の上肢保持装置において、
    後頭部または後頸部に当接するヘッドレストが前記本体部の上方に設けられ、前記スイッチ操作部はヘッドレストに接続して備えられて、前記ヘッドレストの押圧および押圧解除により操作可能とされたことを特徴とする上肢保持装置。
  3. 請求項1または2に記載の上肢保持装置において、
    前記制動機構部は、左右のアーム部にそれぞれ対応して設けられ、左アーム制動機構部と右アーム制動機構部とを備えることを特徴とする上肢保持装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の上肢保持装置において、
    前記スイッチ操作部は、頭部位置検出手段を備えて後頭部または後頸部の傾きを検出することを特徴とする上肢保持装置。
  5. 請求項4に記載の上肢保持装置において、
    前記頭部位置検出手段は、
    前後方向に傾動する作動体と、作動体に接続された弾性部材と、前記作動体の位置に応じて直接または間接的に入切される検出スイッチ部とを備え、前記作動体は前記弾性部材により前方に付勢されていることを特徴とする上肢保持装置。
  6. 請求項5に記載の上肢保持装置において、
    前記頭部位置検出手段は、前記作動体の予め定められた第1の位置と第2の位置とを検出するとともに、前記第2の位置が検出されてからの経過時間を計測する時間計測手段を備えて、前記時間計測手段により計測された経過時間が所定時間に達すると前記制動機構部への通電が停止されることを特徴とする上肢保持装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つの請求項に記載の上肢保持装置において、
    前記アーム部は、上腕に沿って延びるアーム本体と、前記アーム部の他端寄りに備えられ上腕に装着される保持部とを有し、この保持部は前記アーム本体に対して着脱可能に設けられたことを特徴とする上肢保持装置。
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