JP6415904B2 - シール装置及びその装置に用いるパッキン - Google Patents
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Description
第1固定部材と第2固定部材との間に弾性シール材を有する環状のパッキンを圧縮固定し、この圧縮された前記パッキンで高圧側と低圧側との間の流体を密封するシール装置であって、
前記パッキンは、
前記第1固定部材及び前記第2固定部材の各々に少なくとも一部が環状に連続して当接する前記弾性シール材の弾性シール部を有し、前記弾性シール部よりも高圧側及び低圧側の少なくとも一方の弾性シール材には前記弾性シール材よりも流体を透過し難いコーティングが施されるコーティング部が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、弾性シール部の高圧側及び低圧側の少なくとも一方の弾性シール材に施されたコーティングにより弾性シール材を通って流体が漏れる現象である所謂透過漏れを抑制できるとともに、弾性シール材からなる弾性シール部が第1固定部材及び第2固定部材間に環状に連続して介在するため、各部材表面の凹凸部に対して弾性シール材からなる弾性シール部が十分に食い込み、シール効果を維持できることになる。その結果、第1固定部材との間及び第2固定部材との間における流体の漏れと、弾性シール材を通過する流体の透過漏れと、を同時に抑制でき、高圧側から低圧側への流体の漏れを確実に低減させることができる。
この特徴によれば、パッキンにおいて、弾性シール部よりも高圧側の弾性シール材にコーティングが施されるため、弾性シール材の高圧側が高圧の流体により晒されることを防ぐことができ、弾性シール材が化学的、機械的に劣化することを抑制することができる。
この特徴によれば、弾性シール部よりも低圧側の弾性シール材にコーティングが施されているため、低圧側には高圧側のような高い圧力や圧力変動が作用せず、すなわちコーティングに対して大きな外力が作用せず、コーティングが機械的に劣化する虞が少ない。
この特徴によれば、弾性シール部よりも高圧側及び低圧側の弾性シール材にコーティングが施される、すなわち高圧側及び低圧側の両面にコーティングが施されることにより、高圧側から低圧側への流体の透過漏れを確実に防止できることになる。
この特徴によれば、ダイヤモンドライクカーボンは、変形追従性に富むとともに、流体バリア性が高く、第1固定部材との間及び第2固定部材との間の圧縮固定による変形に追従し、高いシール機能を維持しつつパッキンの高圧側から低圧側への流体の漏れを確実に低減させることができる。
弾性シール材の環状に連続して延びる弾性シール部と、前記弾性シール材よりも流体を透過し難いコーティング部を有することを特徴としている。
この特徴によれば、コーティング部により流体がパッキンを通って漏れる現象である所謂透過漏れが確実に抑制されるとともに、環状に連続して延びる弾性シール材の弾性シール部が周方向において圧縮固定に供されるため、パッキンの固定面での弾性追従性が確保され、高いシール機能を維持できる。
この特徴によれば、パッキン挿入凹部内において、対向位置にある環状凸部の圧縮変形により流体の漏れが確実に防止されることになる。
この特徴によれば、両側面に施されているコーティング部によりパッキンの高圧側から低圧側への流体の透過漏れを確実に防止できることになる。
この特徴によれば、内外周面に施されているコーティング部によりパッキンの高圧側から低圧側への流体の透過漏れを確実に防止できることになる。
この特徴によれば、ダイヤモンドライクカーボンは、変形追従性に富むとともに、流体バリア性が高く、使用時における圧縮固定による変形に追従することで、シール機能を維持しつつパッキンの高圧側から低圧側への流体の漏れを確実に低減させることができる。
図1に示されるように、シール装置は、主に、シールハウジング1、回転軸2、1次シールであるメカニカルシール3、2次シールであるOリング5、9(パッキン)から構成されている。シールハウジング1には回転軸2が図示しない軸受けを介して回転可能に配置されている。回転軸2の一方は機内側空間Mのコンプレッサに挿通され、他方は大気側空間Aのエンジンのクランク軸からの駆動力が伝達されることにより、この動力がコンプレッサの内部機構を駆動させるようになっている。シールハウジング1と回転軸2との間にはメカニカルシール3が装着されている。
Oリング5、9のコア素材である弾性シール材51、91は、HNBR(水素化ニトリルゴム)、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、FKM(フッ素ゴム)、IIR(ブチルゴム)等のゴム材から選定したもので、その硬度は40〜90[Hs]程度である。ガス透過性、耐熱性、耐油性等の観点からHNBRが特に好ましい。Oリング5、9の両側面、すなわち弾性シール材51、91には、周方向に同一幅で連続する帯状の形状でかつ厚さ数μmのコーティング(コーティング部)が施されている。
図2(a)示されるように、コーティング6a、6bが施されたOリング5がシールハウジング1の環状凹溝1a(パッキン挿入凹部)に挿入される。この状態で、メイティングリング4が矢印の方向に挿入されることにより、Oリング5が径方向に圧縮され、メイティングリング4はシールハウジング1に圧縮固定される(図2(b))。なお、図2(b)において、両側のコーティング6a、6bは、環状凹溝1aの両側面にわずかに隙間を有するが、隙間無く接するものであってもよい。
図2(b)における機内側空間Mに晒されるCの領域において、二酸化炭素gは、コーティング6aを施した場合には大部分が遮蔽される(図3)のに対し、上述したコーティングを施さない場合には比較的多くの二酸化炭素がOリング5に浸入することが分かる
(図15参照)。
コーティング6a、6bを施す範囲は、二酸化炭素gの浸入や流出を抑制するためにはOリング5が機内側空間M及び大気側空間Aに略露出しない範囲とすることが好ましい。
すなわち、高圧側空間M側から見たコーティングの幅W6aは、環状凹溝1aの底面とメイティングリング4の側面の間隔W14と略同幅であることが好ましい。同様に、コーティングの幅W6bについても間隔W14と略同幅であることが好ましい。なお、略とはプラスマイナス20%前後の範囲を許容するものである。また、二酸化炭素gが隙間を通過することを抑制するため及びOリング5を確実に圧縮固定するためには環状凹溝1aの底面及びメイティングリング4の側面と接触する非コーティング領域5a、5bにはコーティング6a、6bを施さない。
実施例4のシール装置は、メイティングリング4側のパッキンが実施例1とは異なっている。その他の構成は実施例1と同様である。
実施例5のシール装置は、メイティングリング4側が軸方向に移動可能に構成されている点が実施例1とは異なっている。
実施例6のシール装置は、メイティングリング4側のスクイーズパッキン(パッキン)
の形状が実施例1とは異なっている。
Oリング5の径方向両側(径方向外側及び径方向内側)にマスキングシート6Mを貼り付け、噴射やPVDやディッピング等により、コーティング材6Dを所定の膜厚となるまで付着させる。その後、マスキングシート6MをOリング5から取り外す。
マスキングシート6Mの幅を変えることによりコーティングの幅を簡単に変えることができる。
1b 装着凹部(パッキン挿入凹部)
2 回転軸(第2固定部材)
3 メカニカルシール
4 メイティングリング(第1固定部材)
5 Oリング(パッキン)
5a、5b 非コーティング領域(弾性シール部)
6、6a、6b コーティング(コーティング部)
8 シールリング(第1固定部材)
8c 装着凹部(パッキン挿入凹部)
9 Oリング(パッキン)
10、10a、10b コーティング(コーティング部)
40、41 メイティングリング(第1固定部材)
40a 環状凹溝(パッキン挿入凹部)
50 パッキン(弾性シール材)
50a 金属補強環
51 弾性シール材
51a,51b 環状凸部
55 スクイーズパッキン(パッキン)
57 シールハウジング(第2固定部材)
60、60a、60b、65a コーティング(コーティング部)
66a 右側側面部(コーティング部)
66b 左側側面部(コーティング部)
91 弾性シール材
A 大気側空間(低圧側)
M 機内側空間(高圧側)
g 二酸化炭素(流体)
Claims (10)
- 互いに対向する第1固定部材の第1の面と第2固定部材の第2の面との間で、弾性シール材を有する環状のパッキンを、前記互いに対向する前記第1の面及び前記第2の面により圧縮して固定し、この圧縮された前記パッキンで高圧側と低圧側との間の流体を密封するシール装置であって、
前記パッキンは、前記第1固定部材及び前記第2固定部材の各々に少なくとも一部が環状に連続して当接する前記弾性シール材の弾性シール部を有し、前記弾性シール部よりも高圧側及び低圧側の少なくとも一方の弾性シール材には前記弾性シール材よりも流体を透過し難いコーティングが施されるコーティング部が設けられ、さらに、前記弾性シール部の、前記第1の面及び前記第2の面のうちの少なくとも一方との接触領域の一部にも、前記コーティング部が連続して設けられていることを特徴とするシール装置。 - 前記パッキンにおいて、前記弾性シール部よりも高圧側の弾性シール材にコーティングが施されることを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
- 前記パッキンにおいて、前記弾性シール部よりも低圧側の弾性シール材にコーティングが施されることを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
- 前記パッキンにおいて、前記弾性シール部よりも高圧側及び低圧側の弾性シール材にコーティングが施されることを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
- 前記コーティングはダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項1 ないし4 のいずれかに記載のシール装置。
- 弾性シール材の環状に連続して延び、利用時に外部の所定面により圧縮されることになる弾性シール部と、前記弾性シール部の前記外部の所定面との非接触領域に加えて、前記外部の所定面と接触領域の一部にも、前記弾性シール材よりも流体を透過し難いコーティングが施されたコーティング部と、を有することを特徴とするパッキン。
- 環状に連続して延びる前記弾性シール部には、少なくとも対向位置に環状凸部が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のパッキン。
- 前記コーティング部は、前記リング形状の弾性シール材に対向して設けられていることを特徴とする請求項6または7に記載のパッキン。
- 前記コーティング部は、前記リング形状の弾性シール材の内周面及び外周面に対向して設けられていることを特徴とする請求項6または7に記載のパッキン。
- 前記コーティングはダイヤモンドライクカーボンであることを特徴する請求項6ないし9のいずれかに記載のパッキン。
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