JP6415152B2 - 防水コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、防水コネクタに関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車は、モーターとインバータとが、機器に直付けするコネクタによって接続されている(例えば、特許文献1参照)。
図7に示すように、この種のコネクタ501は、端子付き電線503と、ハウジング505と、シールドシェル507と、リテーナ509と、シーリング511と、Oリング513と、ユニットパッキン515と、リアホルダ517と、を有する。端子付き電線503は、端子519に電線521の導体523が接続されてなる。ハウジング505には、端子収容室525が形成される。端子収容室525は、前方が端子貫通穴527として開口し、後方が端子挿入開口529として開口する。
端子収容室525に挿入された端子付き電線503は、端子貫通穴527から端子519の電気接触部が突出される。端子挿入開口529からは電線521が導出される。端子貫通穴527と端子519との間は、Oリング513によって水密にシールされる。端子挿入開口529と電線521との間は、シーリング511によって水密にシールされる。シーリング511は、リアホルダ517によってハウジング505からの離脱が規制される。また、ハウジング505にはリテーナ509が装着され、リテーナ509は端子519の抜けを規制する。ハウジング505の外周には、筒状のシールドシェル507が嵌合される。シールドシェル507には、被着体である機器への固定のためのボルト固定穴531が穿設される。ハウジング505の取付前端面533には、環状の周溝535が形成される。この周溝535には、ユニットパッキン515が装着される。コネクタ501は、シールドシェル507が被着体にボルト固定されることで、ユニットパッキン515が機器の被固定面に圧着され、ハウジング505と被固定面との間が水密にシールされる。これにより、コネクタ501は、機器からのオイル漏れと、外部から機器内部への水や塵埃の浸入とが防止される。
特開2010−153143号公報
しかしながら、上記した従来の機器直付けタイプの防水機能を持った高圧電線用のコネクタ501は、要求される機能に応じて、ハウジング505、シールドシェル507、リテーナ509、シーリング511、Oリング513、ユニットパッキン515、リアホルダ517等が必要となり、部品点数が増える。このため、コネクタ501の部品費、加工費(部品の組み付け費用)が増加する。また部品毎にスペース(端子収容室525、端子貫通穴527、端子挿入開口529、周溝535)が必要となるため、現行構造の場合、コネクタ501の小型化に限界がある。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、部品点数を削減し、省スペース化が可能となる防水コネクタを提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 電線に端子が接続された端子付き電線と、水密なシール性を確保可能な弾性樹脂材からなり、前記電線と前記端子の接続部を覆ってモールド成形されることにより少なくとも前記電線の外被に接着されると共に、被着体の取付穴内周面に密接する環状のシール部が外周に突設され、前記シール部の内方側に沿って前記端子を包囲するように先端面に周溝が凹設されたハウジングと、前記ハウジングよりも剛性の高い樹脂材からなり、前記周溝に圧入される押圧筒部が設けられると共に、前記ハウジングの先端面に突出した前記端子が貫通する端子挿通孔が設けられ、前記先端面に装着されるフロントホルダと、を備え、前記フロントホルダが、前記押圧筒部の外周面に凹設されるロック凹部と前記周溝の溝内壁面から突出するロック突起とからなるロック機構によって前記ハウジングからの離脱が規制されることを特徴とする防水コネクタ。
上記(1)の構成の防水コネクタによれば、フロントホルダが、端子付き電線がモールドされたハウジングの先端面に装着される。フロントホルダには、押圧筒部が突設されている。この押圧筒部は、ハウジングの先端面に凹設されている周溝に圧入される。フロントホルダは、ハウジングよりも剛性の高い樹脂材からなる。
押圧筒部が周溝に圧入されることで、ハウジングの外周に突出するシール部は、押圧筒部が支えとなり、潰れ等の過剰な弾性変形が抑制される。これにより、ハウジングは、取付穴内周面に密接するシール部の良好な水密シール性が確保される。
また、ハウジングの一部は、押圧筒部が周溝に圧入されることで、端子に押圧されて、端子との密着性が高まる。これにより、弾性樹脂材からなるハウジングと端子との間には隙間が生じ難くなり、金属に非接着の弾性樹脂材であっても、端子とハウジングとの間の良好な水密シール性が確保される。
また、ハウジングは、電線の外被に対しては接着されるので、電線との間の良好な水密シール性が確保される。
これらにより、従来、水密シール構造に用いられていたユニットパッキンやOリングなどのシーリングが廃止される。
更に、ハウジングの先端面にフロントホルダが装着される際、フロントホルダの押圧筒部が、先端面の周溝に圧入され、フロントホルダの装着が完了すると、押圧筒部と周溝との間に設けられたロック機構によって、押圧筒部は、周溝からの離脱が規制される。これにより、フロントホルダは、ハウジングとの圧入構造を利用して、簡素な構造のロック機構でハウジングにロックされ、不用意な脱落が防止される。
(2) 上記(1)の構成の防水コネクタであって、環状に形成され、内方に前記ハウジングの電線導出部を嵌合させて前記ハウジングの外周に装着されると共に前記被着体への固定部を有するシールドシェルを備え、前記シールドシェルには、前記ハウジングへの装着によって前記電線導出部を前記電線の半径方向外側から押圧する電線押圧筒部が形成されていることを特徴とする防水コネクタ。
上記(2)の構成の防水コネクタによれば、電線を導出するハウジングの電線導出部の外周に、シールドシェルの電線押圧筒部が装着される。電線導出部に装着された電線押圧筒部は、弾性樹脂材からなる電線導出部を電線の半径方向外側から外被に押圧する。ハウジングを形成する弾性樹脂材は、外被に接着されており、この弾性樹脂材が、更にシールドシェルの電線押圧筒部によって押圧保持されることになる。これにより、電線に屈曲方向の外力が加えられても、電線導出部と電線とが過剰に曲げられなくなり、弾性樹脂材からなるハウジングは、外被との剥離が抑制される。
(3) 上記(1)または(2)の構成の防水コネクタであって、前記フロントホルダには、前記端子挿通孔を挟んで前記押圧筒部の反対側に、前記ハウジングの一部を介して前記端子を押圧するための押圧突部が突設され、前記ハウジングの先端面には、前記押圧突部が圧入される押圧突部挿入部が凹設されていることを特徴とする防水コネクタ。
上記(3)の構成の防水コネクタによれば、フロントホルダに突設された押圧突部が、ハウジングの先端面に凹設された押圧突部挿入部に圧入される。この押圧突部挿入部は、ハウジングのモールド成形時のひけを防止するための肉抜き部としても作用する。この押圧突部挿入部に、フロントホルダの押圧突部が挿入されることで、端子は、押圧筒部の反対側にも、押圧突部によってハウジングの一部が押圧される。これにより、端子とハウジングとの間の水密シール性がより確実なものとなる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか1つの構成の防水コネクタであって、前記フロントホルダが、前記押圧筒部と前記周溝との間に設けられたロック機構によって前記ハウジングからの離脱が規制されることを特徴とする防水コネクタ。
本発明に係る防水コネクタによれば、部品点数を削減し、省スペース化を可能とすることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の一実施形態に係る防水コネクタの断面図である。 (a)は図1に示したハウジングを前方から見た斜視図、(b)は(a)に示したハウジングの縦断面図である。 図2の(a)に示したハウジングの背面図である。 (a)は図1に示したフロントホルダを背面側から見た斜視図、(b)は(a)に示したフロントホルダの縦断面図である。 図1に示したハウジングにおける周溝近傍の要部拡大断面図である。 (a)は端子付き電線の斜視図、(b)は端子付き電線がモールド成形されたハウジングの斜視図、(c)はハウジングにフロントホルダ及びシールドシェルが組付けられる前の防水コネクタの分解斜視図、(d)はハウジングにフロントホルダ及びシールドシェルが組み付けられた防水コネクタの斜視図である。 従来のコネクタの縦断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示す本発明の一実施形態に係る防水コネクタ11は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車の車両搭載電気機器(以下、単に「機器」と言う。)であるインバータやモーター等の間を電気接続する場合の機器直付け用として使用される防水コネクタである。ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載されるモーターは、高い駆動トルクを発揮できるようにインバータ等から大電流が供給される。通常、このようなインバータとモーターとを接続する電線には、伝達ロスを少なくするため、導体径が太く、且つ、その導体の周囲が絶縁性能の高い絶縁被覆で覆われた太径の電線(太物電線)が使用される。防水コネクタ11は、このような太径の電線が機器に直付けされる構造に用いて好適となる。
本実施形態に係る防水コネクタ11は、端子付き電線17と、ハウジング13と、フロントホルダ15と、シールドシェル19と、を有する。
端子付き電線17は、電線21の端末に端子23を接続してなる。電線21は、上記した大電流用の太径の電線21(所謂、太物電線)であり、導体25と、導体25を絶縁被覆する外被27と、を有する。導体25には、例えば銅製(スズメッキ銅線を含む)、アルミニウム製またはアルミニウム合金製の芯線が用いられる。芯線は、単線の他、平行な複数のものや、複数線を撚り合わせしたものとなる。端子23は、短冊状に形成され、長手方向一端側が導体接続部29、長手方向他端側が端子接触部31となる。端子接触部31には、機器側端子と接続するための締結穴33が穿設される。導体25は、端子23の導体接続部29に、超音波溶接や抵抗溶接等により接続される。
ハウジング13は、水密なシール性を確保可能な弾性樹脂材からなる。絶縁性を有する弾性樹脂材は、従来のハウジング材に求められている絶縁抵抗や耐熱性に加え、例えば、シールドシェル19及び端子23を除く構成部品(すなわち、電線21の外被27)への接着力、並びにゴム材以上PBT材以下の硬さを有した材料で選定される。即ち、弾性樹脂材は、被着体である機器側筐体と防水コネクタ11との間を水密シールするために、ある程度の柔軟性を有するものであることが望ましい。この柔軟性は、例えばハウジング13のシール部37に求められる。ある程度の柔軟性を有する弾性樹脂材としては、例えばエラストマ系の樹脂材(熱可塑性エラストマー)を好適に用いることができる。
熱可塑性エラストマは、改質することにより、通常のポリカーボネートやABS樹脂等の極性値の高い熱可塑性樹脂や、ガラス、各種金属、アルミニウムやマグネシウム合金等の軽金属に対して熱接着することができ、柔軟性、成形性に優れたものとすることが可能となる。
図1〜図3に示すように、ハウジング13は、電線21と端子23の接続部35を覆って弾性樹脂材によりモールド成形される。弾性樹脂材は、少なくとも電線21の外被27に接着される。本実施形態における弾性樹脂材は、電線21の外被27に接着し易い材質のもが選択される。モールド成形されたハウジング13は、略楕円柱形状に成形される。端子付き電線17は、ハウジング13の長軸方向に沿って複数のもの(3本)が平行に並んでモールドされる。
このハウジング13の外周には、機器側筐体の取付穴内周面に水密に密接する環状のシール部37(所謂リップ部)が突設される。ハウジング13の先端面には、シール部37の内方側に沿って端子23を包囲するように周溝59が凹設される。
ハウジング13の先端面39には、後述するフロントホルダ15の押圧突部が圧入される複数(3つ)の押圧突部挿入部が凹設されている。押圧突部挿入部は、それぞれの端子23に応じてその近傍に配設される。本実施形態では、押圧突部挿入部が、中央の四角柱状部41と、四角柱状部41を挟む左右の三角柱状部43及び三角柱状部45と、で構成されている。これら押圧突部挿入部は、ハウジング13のモールド成形時のひけを防止するための肉抜き部としても作用する。これら四角柱状部41、三角柱状部43、三角柱状部45の近傍には、先端面39から突出する端子23が貫通する端子貫通孔47が位置する。
ハウジング13には、先端面39の反対側に、電線導出部49が突設される。電線導出部49は、ハウジング13から導出されるそれぞれの電線21を覆う複数(本実施形態では3つ)の電線保持筒部51を備える。3つの電線保持筒部51における保持筒基端部53は、一体に連結されて成形される。この保持筒基端部53の上下面には、一対のシールドシェル係止爪55が後方に向かって突設されている。シールドシェル係止爪55は、ハウジング13の後方を覆って保持筒基端部53に嵌合されるシールドシェル19の電線押圧筒部79を係止する。
図4に示すフロントホルダ15は、端子23が突出するハウジング13の先端面39に装着される。端子23を貫通させて装着される。フロントホルダ15には、端子23に係合する端子係合部(図示略)を備える。フロントホルダ15は、ハウジング13に装着された際、端子23にこの端子係合部を係合させて端子23の抜けを規制する従来と同様の端子保持機能を有している。
フロントホルダ15は、ハウジング13の正面視形状に相似する略楕円柱形状に成形される。そして、フロントホルダ15には、ハウジング13の周溝59に圧入される押圧筒部57が設けられると共にハウジング13の先端面39に突出した端子23が貫通する端子挿通孔73が設けられる。
図5に示すように、フロントホルダ15の押圧筒部57は、周溝59に圧入された際、ハウジング13の外周に突出するシール部37の支えとなる。これにより、シール部37は、潰れ等の過剰な弾性変形が抑制され、取付穴内周面に対し適正な密接圧が得られる。また、ハウジング13の一部である端子23の隣接部分は、押圧筒部57が圧入されることで、端子23に押圧されて、端子23との密着性が高まる。
更に、フロントホルダ15には、押圧筒部57の内側に、複数(3つ)の押圧突部が突設されている。それぞれの押圧突部は、端子挿通孔73を挟んで押圧筒部57の反対側で、ハウジング13の一部(端子23の隣接部分)を介して端子23を押圧する。本実施形態において、押圧突部は、図4に示す中央の四角柱押圧突部61と、四角柱押圧突部61を挟む左右の三角柱押圧突部63及び三角柱押圧突部65とで構成されている。そして、四角柱押圧突部61は、ハウジング13の先端面39における四角柱状部41に嵌合する。三角柱押圧突部63,65は、ハウジング13の先端面39における三角柱状部43,45にそれぞれ嵌合する。
本実施形態に係る防水コネクタ11は、フロントホルダ15の押圧筒部57とハウジング13の周溝59との間に、ロック機構67が設けられている。ロック機構67は、押圧筒部57の外周面に凹設されるロック凹部69と、周溝59の溝内壁面から突出するロック突起71と、からなる。ロック機構67は、フロントホルダ15の端子挿通孔73に端子23を挿通し、押圧筒部57が周溝59の所定の位置に挿入されると、図5に示すように、ロック凹部69とロック突起71が係合する。これにより、フロントホルダ15は、ロック機構67によってハウジング13からの離脱が規制される。
本実施形態において、シールドシェル19は、導電金属よりなる。シールドシェル19は、固定部75が機器側筐体にボルト等によって締結されることで、機器側のアース回路に接続される。これにより、ハウジング13にモールド成形された導体25からの電磁波を遮蔽(シールド)可能としている。ただし、本発明に係る防水コネクタにおいて、シールドシェルの導電性は、必須の構成要件ではない。
シールドシェル19は、環状に形成され、内方にハウジング13の電線導出部49を嵌合させてハウジング13の外周に装着される。シールドシェル19の外周側には、機器側筐体へ固定するための固定部75が形成されている。固定部75は、外側へ張り出した固定片に、ボルト固定穴77(図6参照)が穿設されている。
また、シールドシェル19には、ハウジング13への装着によって電線導出部49を電線21の半径方向外側から押圧する電線押圧筒部79(図1参照)が形成されている。この電線押圧筒部79は、電線21の外被27とオーバーラップしてハウジング13の保持筒基端部53に嵌合する。保持筒基端部53の外周側に嵌合されたシールドシェル19は、図1に示すように、保持筒基端部53に突設されたシールドシェル係止爪55が電線押圧筒部79を係止することによって、ハウジング13からの離脱が規制される。
次に、上記の構成を有する防水コネクタ11の作用を説明する。
本実施形態に係る防水コネクタ11では、図6の(a)に示すように、電線21の端末に端子23が接続された端子付き電線17が予め組み立てられる。この端子付き電線17は、図6の(b)に示すように、水密なシール性を確保可能な弾性樹脂材によってハウジング13がモールド成形される。
その後、図6の(c)に示すように、ハウジング13に、シールドシェル19及びフロントホルダ15が組みつけられ、図6の(d)に示す防水コネクタ11が完成する。
防水コネクタ11は、フロントホルダ15がハウジング13に装着されることで、機器側筐体とハウジング13間と、端子23とハウジング13間との防水性能が向上する。
防水コネクタ11は、各機能をそれぞれ以下の部品が有することになる。すなわち、通電機能は端子23が受け持つ。通電回路と構成部品間の絶縁機能は、フロントホルダ15及びハウジング13が受け持つ。電線21とハウジング13との間の防水機能は、ハウジング13の外被27に対する接着力が受け持つ。機器側筐体の取付穴内周面とハウジング13との間の防水機能は、シール部37が受け持つ。端子23とハウジング13との間の防水機能は、押圧筒部57及び押圧突部(四角柱押圧突部61及び三角柱押圧突部63,65)に押圧されるハウジング13における端子23の隣接部分が受け持つ。電磁波のシールドは、シールドシェル19が受け持つ。
そして、本実施形態に係る防水コネクタ11では、端子付き電線17の接続部35が、弾性樹脂材によりモールド成形されたハウジング13によって、絶縁される。端子付き電線17は、モールド成形によって外被27がハウジング13に接着される。端子23は、相手端子と接続される端子接触部31のみがハウジング13の先端面39から突出される。
水密なシール性を確保可能な弾性樹脂材からなるハウジング13の外周には、シール部37が連続して環状に形成されている。ハウジング13は、機器側筐体の取付穴に挿入されることで、ハウジング13と取付穴内周面との間が、このシール部37によって水密にシールされる。
ハウジング13は、外被27に接着することが必須となり、金属である端子23には接着しなくてもよい。勿論、ハウジング13は、端子23に接着するものであってもよい。即ち、ハウジング13は、外被27のみに接着する弾性材料を選択すればよく、端子23と外被27の双方に接着する弾性材料を選択する場合に比べ、材料選択の自由度を高めることができる。
フロントホルダ15は、端子付き電線17がモールドされたハウジング13の先端面39に装着される。フロントホルダ15には、押圧筒部57が突設されている。この押圧筒部57は、ハウジング13の先端面39に凹設されている周溝59に圧入される。周溝59に圧入された押圧筒部57は、シール部37と端子23との間に配置される。フロントホルダ15は、ハウジング13よりも剛性の高い樹脂材からなる。
押圧筒部57が周溝59圧入されることで、ハウジング13の外周に突出するシール部37は、押圧筒部57が支えとなり、潰れ等の過剰な弾性変形が抑制される。これにより、ハウジング13は、取付穴内周面に密接するシール部37の良好な水密シール性が確保される。
また、ハウジング13の一部(端子23の隣接部分)は、押圧筒部57が周溝59に圧入されることで、端子23に押圧されて、端子23との密着性が高まる。これにより、弾性樹脂材からなるハウジング13と端子23との間には隙間が生じ難くなり、金属に非接着の弾性樹脂材であっても、端子23とハウジング13との間の良好な水密シール性が確保される。
また、ハウジング13は、電線21の外被27に対しては接着されるので、電線21との間の良好な水密シール性が確保される。
これらにより、防水コネクタ11は、従来、水密シール構造に用いられていたユニットパッキンやOリングなどのシーリングが廃止される。その結果、防水コネクタ11は、簡素な構造で、従来の防水コネクタと同様の水密シール性を確保して、部品点数の削減が可能となる。
また、本実施形態の防水コネクタ11では、電線21を導出するハウジング13の電線導出部49の外周に、シールドシェル19の電線押圧筒部79が装着される。電線導出部49に装着された電線押圧筒部79は、弾性樹脂材からなる電線導出部49を電線21の半径方向外側から外被27に押圧する。ハウジング13を形成する弾性樹脂材は、外被27に接着されており、この弾性樹脂材が、更にシールドシェル19の電線押圧筒部79によって押圧保持されることになる。これにより、電線21に屈曲方向の外力が加えられても、電線導出部49と電線21とが過剰に曲げられなくなり、弾性樹脂材からなるハウジング13は、外被27との剥離が抑制される。
また、本実施形態の防水コネクタ11では、フロントホルダ15に突設された四角柱押圧突部61及び三角柱押圧突部63,65が、ハウジング13の先端面39に凹設された四角柱状部41及び三角柱状部43,45にそれぞれ挿入される。これら四角柱状部41及び三角柱状部43,45は、ハウジング13のモールド成形時のひけを防止するための肉抜き部としても作用する。これら四角柱状部41及び三角柱状部43,45に、フロントホルダ15の四角柱押圧突部61及び三角柱押圧突部63,65が挿入されることで、端子23は、押圧筒部57の反対側にも、四角柱押圧突部61及び三角柱押圧突部63,65部によってハウジング13の一部(端子23の隣接部分)が押圧される。これにより、端子23とハウジング13との間の水密シール性がより確実なものとなる。
更に、本実施形態の防水コネクタ11では、ハウジング13の先端面39にフロントホルダ15が装着される際、フロントホルダ15の押圧筒部57が、先端面39の周溝59に圧入され、フロントホルダ15の装着が完了すると、押圧筒部57と周溝59との間に設けられたロック機構67によって、押圧筒部57は、周溝59からの離脱が規制される。これにより、フロントホルダ15は、ハウジング13との圧入構造を利用して、簡素な構造のロック機構67でハウジング13にロックされ、不用意な脱落が防止される。
従って、本実施形態に係る防水コネクタ11によれば、部品点数を削減し、省スペース化を可能とすることができる。
ここで、上述した本発明に係る防水コネクタの実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 電線(21)に端子(23)が接続された端子付き電線(17)と、
水密なシール性を確保可能な弾性樹脂材からなり、前記電線(21)と前記端子(23)の接続部(35)を覆ってモールド成形されることにより少なくとも前記電線(21)の外被(27)に接着されると共に、被着体の取付穴内周面に密接する環状のシール部(37)が外周に突設され、前記シール部(37)の内方側に沿って前記端子(23)を包囲するように先端面(39)に周溝(59)が凹設されたハウジング(13)と、
前記周溝(59)に圧入される押圧筒部(57)が設けられると共に、前記ハウジング(13)の先端面(39)に突出した前記端子(23)が貫通する端子挿通孔(73)が設けられ、前記先端面(39)に装着されるフロントホルダ(15)と、
を備えることを特徴とする防水コネクタ(11)。
[2] 上記[1]に記載の防水コネクタ(11)であって、
環状に形成され、内方に前記ハウジング(13)の電線導出部(49)を嵌合させて前記ハウジング(13)の外周に装着されると共に前記被着体への固定部(75)を有するシールドシェル(19)を備え、
前記シールドシェル(19)には、前記ハウジング(13)への装着によって前記電線導出部(49)を前記電線(21)の半径方向外側から押圧する電線押圧筒部(79)が形成されていることを特徴とする防水コネクタ(11)。
[3] 上記[1]又は[2]に記載の防水コネクタ(11)であって、
前記フロントホルダ(15)には、前記端子挿通孔(73)を挟んで前記押圧筒部(57)の反対側に、前記ハウジング(13)の一部を介して前記端子(23)を押圧するための押圧突部(四角柱押圧突部61及び三角柱押圧突部63,65)が突設され、前記ハウジング(13)の先端面(39)には、前記押圧突部(四角柱押圧突部61及び三角柱押圧突部63,65)が圧入される押圧突部挿入部(四角柱状部41及び三角柱状部43,45)が凹設されていることを特徴とする防水コネクタ(11)。
[4] 上記[1]〜[3]の何れか1つに記載の防水コネクタ(11)であって、
前記フロントホルダ(15)が、前記押圧筒部(57)と前記周溝(59)との間に設けられたロック機構(67)によって前記ハウジング(13)からの離脱が規制されることを特徴とする防水コネクタ(11)。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
11…防水コネクタ
13…ハウジング
15…フロントホルダ
17…端子付き電線
19…シールドシェル
21…電線
23…端子
27…外被
35…接続部
37…シール部
39…先端面
41…四角柱状部(押圧突部挿入部)
43,45…三角柱状部(押圧突部挿入部)
49…電線導出部
57…押圧筒部
59…周溝
61…四角柱押圧突部(押圧突部)
63,65…三角柱押圧突部(押圧突部)
67…ロック機構
73…端子挿通孔
75…固定部
79…電線押圧筒部

Claims (3)

  1. 電線に端子が接続された端子付き電線と、
    水密なシール性を確保可能な弾性樹脂材からなり、前記電線と前記端子の接続部を覆ってモールド成形されることにより少なくとも前記電線の外被に接着されると共に、被着体の取付穴内周面に密接する環状のシール部が外周に突設され、前記シール部の内方側に沿って前記端子を包囲するように先端面に周溝が凹設されたハウジングと、
    前記ハウジングよりも剛性の高い樹脂材からなり、前記周溝に圧入される押圧筒部が設けられると共に、前記ハウジングの先端面に突出した前記端子が貫通する端子挿通孔が設けられ、前記先端面に装着されるフロントホルダと、を備え
    前記フロントホルダが、前記押圧筒部の外周面に凹設されるロック凹部と前記周溝の溝内壁面から突出するロック突起とからなるロック機構によって前記ハウジングからの離脱が規制される
    ことを特徴とする防水コネクタ。
  2. 請求項1に記載の防水コネクタであって、
    環状に形成され、内方に前記ハウジングの電線導出部を嵌合させて前記ハウジングの外周に装着されると共に前記被着体への固定部を有するシールドシェルを備え、
    前記シールドシェルには、前記ハウジングへの装着によって前記電線導出部を前記電線の半径方向外側から押圧する電線押圧筒部が形成されていることを特徴とする防水コネクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の防水コネクタであって、
    前記フロントホルダには、前記端子挿通孔を挟んで前記押圧筒部の反対側に、前記ハウジングの一部を介して前記端子を押圧するための押圧突部が突設され、
    前記ハウジングの先端面には、前記押圧突部が圧入される押圧突部挿入部が凹設されていることを特徴とする防水コネクタ。
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