JP6409709B2 - 制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両用空調装置の動作を制御するための制御装置に関する。
車両用空調装置の制御装置として、単に車室内の気温を目標温度に一致させるだけの制御を行うのではなく、車室内の輻射温度をも考慮した制御を行うことのできる制御装置が提案されている(例えば、下記特許文献1を参照)。このような制御装置によれば、例えば、車室内の気温が適温であったとしても、車室内の輻射温度が比較的高い場合には冷房を行うよう車両用空調装置を動作させることにより、車室内をより快適に保つことが可能となる。つまり、乗員が感じる温熱感を考慮しながら適切な制御を行うことが可能となる。
車室内の輻射温度を測定するために、車室内には輻射温度センサが設けられる。輻射温度センサは、車室内の各種構造物(シートやダッシュボード等)から放射される赤外線や、外部から窓を通じて車室内に入射する赤外線を検知して、これら赤外線に基づいて車室内の輻射温度を測定するものである。
特許第4443294号公報
車室内では、乗員にはあらゆる方向から赤外線が入射している。ただし、後方側から乗員に向かう赤外線はシートによって遮られるので、乗員には殆ど到達しない。従って、乗員が感じる温熱感に大きな影響を与えるのは、前方側から乗員に向かって入射する赤外線ということになる。
輻射温度センサは、車室内において乗員の位置とは異なる位置に設置される。例えば、天井のうち乗員の斜め上方となる位置に輻射温度センサが設置される態様が考えられる。このような位置の輻射温度センサにより検知されるのは、上記のように前方側から乗員に向かって入射する赤外線ではなく、輻射温度センサに向かって入射する赤外線である。このため、乗員が受けるものとは異なる輻射温度が輻射温度センサにより検知されてしまい、車両用空調装置の制御が適切に行われない可能性がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、乗員が受ける車室内の輻射温度を正確に検知して、車両用空調装置の制御を適切に行うことのできる制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る制御装置は、車両用空調装置の動作を制御するための制御装置であって、車室内において前方側から乗員に入射する赤外線を反射するよう、シートベルトの表面上に形成された反射部と、車室内において乗員よりも前方側となる位置に設けられ、反射部を含む範囲から到達する赤外線を検知する赤外線検知部と、反射部から赤外線検知部に到達した赤外線に基づいて、車室内の輻射温度を算出する輻射温度算出部と、を備え、算出された輻射温度に基づいて、車両用空調装置の動作を制御する。
このような制御装置によれば、車室内において前方側から乗員に入射し、反射部によって反射された赤外線、に基づいて車室内の輻射温度が算出される。このため、乗員よりも前方側となる位置に赤外線検知部が設けられた構成としながらも、前方側からの輻射温度、すなわち、車室内において乗員が受ける輻射温度を正確に検知することができる。このような輻射温度に基づいて車両用空調装置の動作の制御を行うことにより、車室内をより快適に保つことができる。
本発明によれば、車室内において乗員が受ける輻射温度を正確に検知して、車両用空調装置の制御を適切に行うことのできる制御装置が提供される。
本発明の実施形態に係る制御装置が搭載された車両の構成を模式的に示す図である。 乗員及びシートベルトを前方側からみて描いた図である。 図1の制御装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る制御装置100について説明する。制御装置100は、車両に備えられた空調装置200の動作を制御することにより、車室RM内の空調を適切に行うための装置である。図1には、制御装置100が搭載された車両のうち、車室RMの一部(運転席の近傍)が模式的に示されている。
空調装置200は、不図示の冷凍サイクルによって温度調整された空気を車室RM内に供給することにより、車室RM内を快適に保つための装置である。空調装置200から車室RM内に供給される空気の温度及び流量は、制御装置100が行う制御によって調整される。
車室RMには、運転席であるシートSTと、シートベルトBTとが備えられている。シートSTは、乗員Mが着座し運転を行うための座席として設けられている。尚、図1における左側が車両の前方側であり、右側が車両の後方側である。
シートベルトBTは、乗員Mの身体をシートSTに固定するための安全装置として、シートSTに設けられた帯状のベルトである。図1及び図2に示されるように、乗員MがシートベルトBTを装着し運転を行っているときには、シートベルトBTは乗員Mの身体の前方側部分、具体的には右肩から胸部、左腹部に亘る部分を覆っている。このとき、シートベルトBTのうち乗員M側の面は、乗員Mの着衣CL(図2を参照)に密着した状態となっている。シートベルトBTのうち乗員Mとは反対側の面、すなわち前方側に向いている方の面には、制御装置100の一部であるマーカー130が形成されている。
尚、車両には車室RM内の気温を測定するためのセンサ(不図示)が設けられている。当該センサで測定された気温は、制御装置100(本体部110)に入力されている。
本実施形態に係る制御装置100は、本体部110と、熱画像カメラ120と、上述のマーカー130とによって構成されている。本体部110は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータシステムである。本体部110は、後述の熱画像カメラ120により撮影された熱画像に基づいて各部の温度(車室内の輻射温度をも含む)を算出し、当該温度に基づいて空調装置200の動作を制御する。
本体部110は、機能的な制御ブロックとして、輻射温度算出部111と、表面温度算出部112と、空調制御部113とを有している。輻射温度算出部111は、熱画像カメラ120で撮影された熱画像に基づいて、車室RM内の輻射温度を算出する部分である。表面温度算出部112は、熱画像カメラ120で撮影された熱画像に基づいて、乗員Mの着衣CLの表面温度を算出する部分である。空調制御部113は、空調装置200の動作を制御する部分である。輻射温度算出部111、表面温度算出部112、及び空調制御部113のそれぞれにより行われる具体的な処理の内容については、後に説明する。
熱画像カメラ120は、物体から放射又は反射されて到達した赤外線を検知し、当該赤外線の強度分布を示す画像(熱画像)を撮影するためのカメラである。熱画像カメラ120は、マトリックス状に配置された複数の赤外線撮像素子をその内部に備えている。これら赤外線撮像素子により、撮影範囲の各部から到達する赤外線の強度分布を計測し、熱画像として出力することが可能となっている。熱画像カメラ120により検知される赤外線の波長の範囲は、8μmから14μmとなっている。
熱画像カメラ120は、乗員Mの上半身部分を含む熱画像を前方側から撮影できるよう、車室RM内において乗員Mよりも前方側且つ上方側となる位置に取り付けられている。図1においては、熱画像カメラ120で熱画像を撮影することのできる範囲が矢印RGで示されている。当該範囲には、乗員Mの上半身に加えて、シートベルトBTに形成されたマーカー130及びその周辺部分が含まれる。尚、熱画像カメラ120により熱画像として撮影される範囲は、概ね図2に示される範囲と一致する。
マーカー130は、円形のアルミニウムからなるシートを、シートベルトBTの表面(前方側の面)に貼り付けることにより形成されたものである。図2に示されるように、マーカー130は、シートベルトBTが装着された状態において、乗員の腹部中央となる位置に設けられている。マーカー130は、入射した赤外線を反射して、その一部を熱画像カメラに到達させるためのものである。マーカー130の材料としては、8μmから14μmの波長の赤外線に対する反射率が十分に高い(つまり放射率が十分に低い)ものであればよく、アルミニウム以外の材料が用いられてもよい。
マーカー130の表面には微細な凹凸が形成されている。このため、マーカー130に入射した赤外線は、その入射方向によることなく、図1の矢印AR2で示されるようにあらゆる方向に向けて略均等に拡散反射される。尚、マーカー130の表面は前方側を向いているので、マーカー130により反射される赤外線は、その大部分が前方側からマーカー130に入射したものである。
ところで、車室RM内において乗員Mが感じる温熱感は、気温により影響を受けるのは言うまでもないが、乗員Mの体に入射する赤外線によっても影響を受けることが知られている。また、後方側からの赤外線はシートSTにより遮られるので、乗員Mの温熱感に影響を与えるのは、その大部分が前方側から乗員Mに向かって入射する赤外線ということができる。換言すれば、乗員Mが受ける輻射温度は、前方側からの赤外線の強度のみによってほぼ決まるということができる。
図1では、このような前方側からの赤外線が矢印AR1で示されている。前方側からの赤外線には、例えば前方側にあるダッシュボード等の構造物から放射された赤外線や、フロントガラスを通じて車室RM内に入り込んだ赤外線が含まれる。
本実施形態では、上記のように前方側から乗員Mに向かう赤外線、すなわち、乗員が感じる温熱感への影響が大きな赤外線の一部がマーカー130により反射され、さらにその一部が熱画像カメラ120に到達し検知(撮影)されることとなる。本体部110は、熱画像カメラ120により得られた熱画像から、マーカー130で反射された赤外線に基づく輻射温度を算出する。かかる算出は、本体部110の輻射温度算出部111により行われる。
上記のように輻射温度算出部111により算出される輻射温度は、前方側から乗員Mが受けている輻射温度に等しい。本体部110の空調制御部113は、この輻射温度に基づいて空調装置200の動作を制御する。例えば、算出された輻射温度が所定範囲よりも高い場合には、車室RM内の気温の目標値を1度下げる、というような制御を行うことで、乗員Mが感じる温熱感をより快適なものとすることが可能となる。
図3を参照しながら、本体部110により行われる具体的な処理の内容について説明する。図3に示される一連の処理は、所定の周期が経過する毎に本体部110で繰り返し実行される。
最初のステップS01では、熱画像カメラ120による熱画像の撮影が行われ、当該熱画像が本体部110により取得される。
ステップS01に続くステップS02では、取得された熱画像を解析することにより、当該熱画像に含まれるマーカー130の検出が行われる。本実施形態では、概ねマーカー130が存在し得る範囲(熱画像の中央部)から、円形且つ温度が均等となっている部分を特定し、当該部分をマーカー130の範囲として検出するように構成されている。
尚、熱画像からのマーカー130の検出を容易なものとするために、本実施形態では、8μmから14μmの波長の赤外線に対する反射率が低い(つまり放射率が高い)材料によりシートベルトBTが形成されている。つまり、シートベルトBTの表面のうち、マーカー130以外の部分における反射率は0又はその近傍となっており、マーカー130の反射率は1又はその近傍となっている。
その結果、熱画像により示される各部の温度は、マーカー130の部分においては車室RM内の輻射温度に概ね一致し、マーカー130の周囲の部分においては着衣CLの表面温度に概ね一致する。通常、両者は互いに異なっているので、熱画像で示される温度のコントラストに基づいて、マーカー130の位置及び範囲を容易に検出することができる。
両者の温度差が近く、熱画像のコントラストによるマーカー130の検出が難しい場合には、空調装置200から吹き出される空気の温度を一時的に低くすればよい。また、吹き出される空気がマーカー130に直接当たるように風向を一時的に変更したり、吹き出される空気の流量を一時的に増加させたりしてもよい。このとき、熱画像のうちマーカー130の部分において示される温度は(マーカー130自体の温度ではなく周囲の輻射温度なので)殆ど変化しない一方、熱画像のうちマーカー130の周囲において示される温度は(着衣CLの温度なので)低下することとなる。これにより、マーカー130の部分とその周囲との間で示される温度との間に差が生じて、コントラストによるマーカー130の検知が容易なものとなる。
ステップS02に続くステップS03では、輻射温度算出部111により、熱画像のうちマーカー130の部分において示された温度が計測(算出)される。本実施形態では、円形であるマーカー130の中心位置が温度の測定点MP1とされ(図2を参照)、当該部分における温度が計測される。
ステップS03に続くステップS04では、ステップS03で計測された測定点MP1の温度が、そのまま乗員Mの受ける車室RM内の輻射温度として算出される。尚、マーカー130の反射率が1よりも小さく且つ既知である場合には、当該反射率に基づいて補正された後の値が車室RM内の輻射温度として算出されてもよい。
ステップS02に続いては、上記のステップS03と並行してステップS05が行われる。ステップS05では、表面温度算出部112により、マーカー130の近傍における温度が計測される。具体的には、熱画像のうち、上記の測定点MP1よりも所定距離だけ離れた測定点MP2において示された温度が計測(算出)される。
上記の所定距離は、マーカー130の半径よりも僅かに大きい。また、測定点MP1から測定点MP2に向かう方向は、概ねシートベルトBTの長手方向に沿った方向となっている。その結果、測定点MP2は、マーカー130の近傍(外側)であって、且つシートベルトBTの表面上の位置となっている。換言すれば、このような位置となるように測定点MP2の位置が決定されており、当該位置の温度が計測される。
シートベルトBTは乗員Mの着衣CLに密着しているので、その表面温度は着衣CLの表面温度に概ね等しくなっている。また、上述のように、シートベルトBTの表面のうち、マーカー130以外の部分における反射率は0又はその近傍となっている。このため、表面温度算出部112により算出される測定点MP2の温度は、着衣CLの表面温度に略等しい。
そこで、ステップS05に続くステップS06では、ステップS05で計測された測定点MP2の温度が、そのまま乗員Mの着衣CLの表面温度として算出される。尚、シートベルトBTの表面の反射率が0よりも大きく且つ既知である場合には、当該反射率に基づいて補正された後の値が着衣CLの表面温度として算出されてもよい。
上記のような態様に替えて、熱画像のうち、着衣CLの表面上に設定された測定点MP3(図2参照)において示された温度が、着衣CLの表面温度として直接的に算出されるような態様であってもよい。しかしながら、着衣CLの種類(反射率)は不明であるから、算出される温度と実際の温度との間に誤差が生じる可能性がある。従って、本実施形態のように、反射率が既知であるシートベルトBT上の位置を測定点とし、当該位置における温度を着衣CLの表面温度として算出する態様の方が好ましい。
ステップS04及びステップS06に続くステップS07では、輻射温度算出部111により算出された車室RM内の輻射温度と、表面温度算出部112により算出された着衣CLの表面温度とに基づいて、空調装置200の動作(設定温度や風量)が調整される。例えば、車室RM内の気温よりも着衣CLの表面温度の方が高いような場合には、気温が適温であったとしても、吹き出し温度を1度下げる、というような制御を行うことができる。
また、車室RM内の気温、輻射温度、着衣CLの表面温度、のそれぞれの値の組み合わせ毎に、空調装置200の制御パラメータ(吹き出し温度や風量)がマップとして記憶されているような態様としてもよい。
このように、車室RM内の気温、輻射温度、着衣CLの表面温度、のそれぞれを計測し、これらを総合的に考慮した制御を行うことにより、乗員Mが感じる温熱感をより快適なものとすることが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る制御装置100は、車室RM内において前方側から乗員Mに入射する赤外線を反射するよう、シートベルトBTの表面上に形成されたマーカー130と、車室RM内において乗員Mよりも前方側となる位置に設けられ、マーカー130を含む範囲(図1の矢印RG)から到達する赤外線を検知する熱画像カメラ120と、マーカー130から熱画像カメラ120に到達した赤外線に基づいて、車室RM内の輻射温度を算出する輻射温度算出部111と、を備える。更に、制御装置100は、輻射温度算出部111で算出された輻射温度に基づいて空調装置200の動作を制御する。
このような構成により、乗員Mよりも前方側となる位置(つまり乗員Mとは異なる位置)に熱画像カメラ120が設けられた構成としながらも、車室RM内において乗員Mが前方側から受ける輻射温度を正確に検知することができる。このような輻射温度に基づいて空調装置200の動作の制御を行うことにより、車室RM内をより快適に保つことが可能となっている。
更に、制御装置100は、マーカー130の近傍における所定箇所(測定点MP2)から熱画像カメラ120に到達した赤外線に基づいて、乗員Mの着衣CLの表面温度を算出する表面温度算出部112、を更に備えており、算出された表面温度に基づいて空調装置200の動作を制御する。
車室RM内の気温や輻射温度に加えて、着衣CLの表面温度にも基づいて空調の制御を行うことにより、乗員Mが感じる温熱感を更に快適なものとすることが可能となる。
ところで、着衣CLの表面温度は、着衣CLが乗員Mの身体に密着している部分と、密着していない部分(例えば、着衣CLに生じた皺の頂点部分)との間で大きく異なる場合が多い。従って、着衣CLの測定点の選び方によっては、着衣CLの表面温度に基づいた空調制御が適切に行われない可能性がある。
これに対し、本実施形態の測定点MP2においては、シートベルトBTの引っ張り力によって着衣CLが乗員Mの身体に押さえつけられており、着衣CLと乗員Mの身体とが常に密着した状態となっている。測定点MP3(図2)で着衣CLの表面温度が測定される場合でも同様である。
このため、測定された着衣CLの表面温度は、(密着箇所の温度なので)乗員Mが感じる温熱感を示す指標として用いることができるものとなっている。このように測定された表面温度に基づいて空調の制御を行うことにより、車室RM内をより快適に保つことができる。
着衣CLの表面温度の測定点MP2は、シートベルトBTの表面上の箇所として設定されている。反射率が既知の部分からの赤外線に基づいて着衣CLの表面温度が計測されるので、測定誤差の少ない計測が可能となる。
本実施形態では、シートベルトBTの表面の反射率が0又はその近傍となっている。換言すれば、シートベルトBTの表面の輻射率が1又はその近傍となっている。このため、熱画像のうち、シートベルトBT上の測定点MP2において示された温度は、(反射の影響をほとんど受けないので)着衣CLの表面温度に略等しくなる。つまり、着衣CLの表面温度をより正確に計測することが可能となる。
尚、測定点MP2を含む局所的な範囲においてのみ、シートベルトBTの表面の輻射率が1又はその近傍となっているような態様であってもよい。
マーカー130の表面には、入射した赤外線を拡散反射させるための加工が施されている。このため、車両の前方側の広範囲から(あらゆる方向から)乗員Mに到達している赤外線が、マーカー130で反射され熱画像カメラ120に到達することとなる。その結果、熱画像のうちマーカー130の部分に示される温度は、乗員Mの前方側からの輻射温度を平均したものとなる。つまり、局所的な高温箇所(例えば態様)からの輻射による影響を受けることなく、乗員Mが受ける輻射温度を適切に測定することが可能となっている。
本実施形態では、シートベルトBTの表面上に単一のマーカー130が形成されている。このような態様に替えて、マーカー130が複数個所形成されている態様であってもよい。また、マーカー130は、シートベルトBTに対して反射率の高い物質を編み込んだり、メッキしたりすることにより形成されてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
100:制御装置
111:輻射温度算出部
112:表面温度算出部
113:空調制御部
120:熱画像カメラ
130:マーカー
200:空調装置
BT:シートベルト
CL:着衣
RM:車室
ST:シート

Claims (5)

  1. 車両用空調装置(200)の動作を制御するための制御装置(100)であって、
    車室(RM)内において前方側から乗員(M)に入射する赤外線を反射するよう、シートベルト(BT)の表面上に形成された反射部(130)と、
    前記車室内において前記乗員よりも前方側となる位置に設けられ、前記反射部を含む範囲から到達する赤外線を検知する赤外線検知部(120)と、
    前記反射部から前記赤外線検知部に到達した赤外線に基づいて、前記車室内の輻射温度を算出する輻射温度算出部(111)と、を備え、
    算出された前記輻射温度に基づいて、前記車両用空調装置の動作を制御することを特徴とする制御装置。
  2. 前記反射部の近傍における所定箇所(MP2)から前記赤外線検知部に到達した赤外線に基づいて、前記乗員の着衣(CL)の表面温度を算出する表面温度算出部(112)、を更に備え、
    算出された前記表面温度に基づいて、前記車両用空調装置の動作を制御することを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記所定箇所は前記シートベルトの表面上の箇所であることを特徴とする、請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記シートベルトのうち、少なくとも前記所定箇所における輻射率の値が1又はその近傍であることを特徴とする、請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記反射部の表面には、入射した赤外線を拡散反射させるための加工が施されていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
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