以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.本発明の一実施形態に係る制御システムの概要>
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る制御システムの概要を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る制御システムの概要を説明するための図である。
本発明の一実施形態に係る制御システムは、制御装置100および表示装置200で構成される。制御装置100は、画面構築機能および表示制御機能を有し、表示内容の遷移が発生した際に、遷移後の画面を構築し、表示内容を構築される画面に変更する。また、制御装置100は、表示内容の遷移操作の発生に応じて、表示内容を遷移させ、遷移先の表示内容に係る情報を表示装置200に送信する。一方、表示装置200は、画面表示機能および入力機能を有し、制御装置100から送信される表示内容に係る情報に基づいて表示を行い、またユーザにより表示装置200の表示面について行われる操作を検出する。なお、検出される操作に係る情報は制御装置100に送信される。このため、表示装置200で検出される操作が表示内容を遷移させる操作である場合、制御装置100は、表示装置200から送信される当該入力操作によって特定される遷移後の画面を構築し、構築される画面を表示装置200に表示させ得る。
例えば、図1の左図に示したような表示内容に係る表示情報が制御装置100から表示装置200に送信され、表示装置200は、受信される当該表示情報に基づいて表示を行い得る。また、表示装置200の表示面に対するタッチ操作等の入力操作が行われた際に、表示装置200は当該入力操作を検出し、検出された入力操作を示す情報を制御装置100に送信する。当該入力操作が表示内容の遷移操作である場合、制御装置100は、遷移先の画面を構築し、構築される画面で構成される表示内容に係る表示情報を表示装置200に送信する。そして、表示装置200は、受信される当該表示情報に基づいて、例えば図1の右図に示したように表示する。
ここで、複数のユーザが存在する場合には、表示面の表示領域が分割され、分割される各領域に各ユーザ向けの画面がそれぞれ表示されることが一般的となってきている。しかし、ユーザが画面を操作する際に、誤って他のユーザ向けの画面を操作する場合があり、そのような誤操作であっても、当該操作に基づいて処理が行われてしまう。そこで、本発明の一実施形態に係る制御システムは、画面の表示面について行われる操作が、表示面を挟んで対向する側のうちのいずれの側からの操作であるかを検出し、検出される操作に係る側からの当該操作を許可しないと判定される場合、当該操作を無効にする。
例えば、図1の右図に示したように、表示装置200の表示面にユーザ10A向け画面およびユーザ10B向け画面の2画面がそれぞれユーザ10A、10Bに隣接して表示され得る。ここで、ユーザ10B向けの画面に対してユーザ10A側から操作が行われると、表示装置200は当該操作を検出し、検出される操作に係る情報(以下、操作情報とも称する。)を制御装置100に送信する。当該操作情報を受信する制御装置100は、当該操作に係る操作体の情報を取得し、取得される操作体の情報に基づいて当該操作がユーザ10A側から行われたことを検出する。そして、制御装置100は、検出されるユーザ10A側からの当該ユーザ10B向け画面への操作を許可しないと判定し、当該操作を無効にし、当該操作に係る処理を行わない。
このように、本発明の一実施形態に係る制御システムは、画面の表示面について行われる操作が、表示面を挟んで対向する側のうちのいずれの側からの操作であるかを検出し、検出される操作に係る側からの当該操作を許可しないと判定される場合、当該操作を無効にする。このため、画面の操作が許可されない側から行われる当該画面に対する操作が無効にされることにより、当該画面の操作者でない者による誤操作を防止することが可能となる。なお、図1においては表示装置200の一例としてテーブル一体型のディスプレイを示しているが、表示装置200は、据置型ディスプレイまたはタブレット端末等であってもよい。また、以下では、説明の便宜上、第1、第2の実施形態による制御装置100および表示装置200を、制御装置100−1、制御装置100−2のように、末尾に実施形態に対応する番号を付することにより区別する。
<2.第1の実施形態(画像情報を用いて操作の可否を判定する例)>
以上、本発明の一実施形態に係る制御システムの概要について説明した。次に、本発明の第1の実施形態に係る制御システムについて説明する。本実施形態に係る制御システムでは、制御装置100−1が、撮像装置300の撮像により得られる画像を用いて表示装置200−1について行われる操作の可否を判定する。
[2−1.制御システムの構成]
まず、図2および図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る制御システムの構成について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る制御システムの概略的な物理構成を示す図であり、図3は、本発明の第1の実施形態に係る制御システムの概略的な機能構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る制御システムは、図2に示したように、制御装置100−1、表示装置200−1および撮像装置300で構成される。例えば、制御装置100−1は、表示装置200−1および撮像装置300と有線ケーブルで接続され得る。表示装置200−1は、テーブル一体型のディスプレイであり、表示面が上方に向かうように配置され得る。撮像装置300は、表示装置200−1の表示面全体が被写体として含まれて撮像可能なように表示装置200−1の上方に設置され得る。なお、撮像装置300の位置は、表示装置200−1の表示面の一定の範囲が含まれる画像を取得できる範囲で変更され得る。
また、図3に示したように、表示装置200−1は、操作検出部202、制御部204、通信部206および表示部208を備える。
操作検出部202は、表示装置200−1に対するユーザの操作を検出する。具体的には、操作検出部202は、表示装置200−1の別途備える表示面に対する操作の内容および当該操作の表示面における位置を検出する。例えば、操作検出部202は、抵抗膜方式または静電容量方式等のタッチパネルに対するユーザの指による、タップ、スワイプまたはフリックのような入力操作を検出するタッチセンサであり得る。なお、ユーザ操作は電子ペンまたはスタイラスペン等の機器を用いて行われてもよい。
制御部204は、表示装置200−1の動作を制御する。具体的には、制御部204は、操作検出部202により検出される操作に係る情報を通信部206に送信させる。例えば、制御部204は、操作検出部202により表示面に対する入力操作が検出された際に、当該操作が入力操作であることおよび当該操作の表示面における位置を示す操作情報を生成する。そして、制御部204は、通信部206に生成される情報を制御装置100−1に向けて送信させる。また、制御部204は、通信部206により受信される表示情報に基づいて表示部208に画像を表示させる。
通信部206は、制御装置100−1と通信する。具体的には、通信部206は、制御部204の指示に基づいて、操作検出部202により検出される操作に係る情報を制御装置100−1に送信する。また、通信部206は、表示内容に係る情報を制御装置100−1から受信する。例えば、通信部206は、有線通信を用いて制御装置100−1と通信し得る。なお、通信部206は、WiFi(登録商標)通信またはBluetooth(登録商標)通信等の無線通信を用いて通信してもよい。
また、制御装置100−1は、図3に示したように、通信部102、検出部104、判定部106、記憶部108および制御部110を備える。
通信部102は、表示装置200−1および撮像装置300と通信する。具体的には、通信部102は、制御部110の指示に基づいて表示情報を表示装置200−1に送信し、検出部104の指示に基づいて画像取得要求を撮像装置300に送信する。また、通信部102は、表示装置200−1から操作情報を受信し、撮像装置300から撮像により得られる画像に係る情報(以下、画像情報とも称する。)を受信する。なお、通信部102は、表示装置200−1および撮像装置300との通信を、USB(Universal Serial Bus)等を用いた共通の方式により行ってもよく、それぞれ異なる規格の方式により行ってもよい。
検出部104は、表示装置200−1の表示面について行われる操作が、当該表示面のいずれの側から行われた操作であるかを検出する。具体的には、検出部104は、センサにより得られる情報から特定される操作に係る操作体の位置に基づいて操作に係る側を検出する。例えば、検出部104は、通信部102により表示装置200−1から操作情報が受信された際に、撮像装置300から表示装置200−1の表示面を被写体として含む画像を取得する。そして、検出部104は、取得される画像の解析によって操作体の位置を特定し、特定される操作体の位置に基づいて当該表示面のいずれの側から操作が行われたかを検出する。さらに、検出部104の処理について図4を参照して詳細に説明する。図4は、本実施形態に係る制御システムの表示装置200−1をユーザが操作する例を示す図である。
まず、検出部104は、表示装置200−1から操作情報が受信された際に、通信部102に、画像取得要求を撮像装置300に向けて送信させる。例えば、検出部104は、操作情報が受信された際に、当該操作が表示面に対する操作であるかの判定を行う。当該操作が表示面に対する操作であると判定される場合、検出部104は、通信部102に、画像取得要求を撮像装置300に向けて送信させる。
次に、画像取得要求を受信した撮像装置300は、表示面を被写体として含む画像を撮像により取得し、取得される画像に係る情報を制御装置100−1に送信する。例えば、撮像装置300は、画像取得要求が受信された際に、図4に示したような、表示装置200−1の表示面およびその周辺を含む画像を撮像により取得し得る。なお、撮像範囲は表示装置200−1の表示面のみであってもよい。
次に、通信部102により画像情報が受信された際に、検出部104は、受信される画像情報の示す画像を解析し、操作体の位置を特定する。例えば、検出部104は、一般的な物体認識を行うための画像解析手法等を用いて画像を解析し、ユーザ10Aの手および腕の位置を特定する。なお、検出部104は、操作体として、電子ペン、スタイラスペンまたは指し棒等の操作に利用される物体の位置を特定してもよい。
そして、検出部104は、特定される操作体の位置に基づいて、操作に係る側を検出する。例えば、検出部104は、特定されるユーザ10Aの手および腕の位置から、当該手から腕の付け根に向かう方向にある表示面の端、すなわちユーザ10Bよりもユーザ10Aに近い表示面の端を操作に係る側として特定する。
このように、検出部104は、センサにより得られる情報から特定される操作体の位置に基づいて操作に係る側を検出する。このため、物理的な情報に基づいて操作に係る側の検出処理が行われることにより、実際のユーザ操作と大きく異なる検出結果が生じる可能性を低下させることが可能となる。
さらに、検出部104は、カメラセンサにより得られる画像から特定される操作体の位置に基づいて、操作に係る側を検出する。このため、物体認識技術として高度化されている画像解析が行われることにより操作体の位置の誤検出が抑制され、操作に係る側の検出精度を向上させることが可能となる。
なお、上記では、検出部104は画像解析により特定される手および腕の位置に基づいて操作に係る側を検出する例を説明したが、検出部104は画像解析により指の向きを特定し、特定される指の向きに基づいて操作に係る側を検出してもよい。具体的には、検出部104は、画像解析を行い、画像中の指を認識し、認識される指の付け根から先端に向かう方向を特定する。そして、検出部104は、特定される指の方向と反対の方向にある表示面の端を操作に係る側として特定する。この場合、画像中の特定されるべき範囲が腕等の場合と比較して小さく済むことにより、検出部104の処理速度を向上させることが可能となる。なお、検出部104は、指に代えて、電子ペン等の操作に利用される物体の向きを検出してもよい。
ここで図3を参照して制御システムの機能構成の説明に戻ると、判定部106は、表示装置200に対して行われる操作を許可するかを判定する。具体的には、判定部106は、操作が行われる位置と検出部104により検出される操作に係る側の表示面の端とを結ぶ線分が複数の分割領域にまたがる場合、当該操作を許可しないと判定する。さらに、判定部106の処理について図4および図5を参照して詳細に説明する。図5は、本実施形態に係る制御システムの表示装置200−1をユーザが操作する他の例を示す図である。
(操作が無効にされない例)
まず、判定部106は、検出部104により操作に係る側が検出された際に、当該操作が行われた位置(以下、操作位置とも称する。)を取得する。例えば、通信部102により受信される操作情報は、操作位置に係る情報として表示面上の座標のような情報を含み得る。そのため、判定部106は、例えば図4に示したようなユーザ10Aの操作が行われる場合、検出部104により操作に係る側が検出された際に、当該操作情報から操作位置P1の座標情報を取得する。
次に、判定部106は、取得される当該操作位置から操作に係る側の表示面の辺に垂直に下ろされる線分(以下、第1の線分とも称する。)の長さを算出する。例えば、判定部106は、取得される操作位置P1からユーザ10A側の表示面の辺に垂直に下ろされる線分の長さD1を算出する。
次に、判定部106は、第1の線分の長さが、操作に係る側に隣接して表示される画面における第1の線分と同じ方向の長さよりも短い場合、当該操作を許可すると判定する。例えば、判定部106は、操作に係る側に隣接する分割領域Aにおける第1の線分と同じ方向の長さD2を取得し、第1の線分の長さD1が取得される長さD2よりも長いかの判定を行う。長さD1が長さD2よりも短いと判定される場合、判定部106は当該ユーザ10Aによる操作を許可すると判定する。なお、操作を許可すると判定される場合、後述する制御部110により当該操作に係る処理が行われる。
(操作が無効にされる例)
また、判定部106は、例えば図5に示したようなユーザ10Aの操作が行われる場合、検出部104により操作に係る側としてユーザ10A側が検出された際に、当該操作情報から操作位置P2の座標情報を取得する。
次に、判定部106は、取得される操作位置P2からユーザ10A側の表示面の辺に垂直に下ろされる線分、すなわち第1の線分の長さD3を算出する。また、判定部106は、操作に係る側であるユーザ10A側に隣接する分割領域Aにおける第1の線分と同じ方向の長さD2を取得する。
そして、判定部106は、第1の線分の長さD3が取得される長さD2よりも長いかの判定を行う。長さD3が長さD2よりも長いと判定される場合、判定部106は当該ユーザ10Aによる操作を許可しないと判定する。なお、操作を許可しないと判定される場合、後述する制御部110により当該操作に係る処理が行われない。
このように、判定部106は、操作が行われる位置と検出部104により検出される操作に係る側の表示面の端とを結ぶ線分が複数の分割領域にまたがる場合、当該操作を許可しないと判定する。このため、操作位置と操作に係る側との物理的な位置関係に基づいて判定処理が行われることにより、予め判定処理に係る情報の準備が不要となる。
なお、上記では、判定部106は、操作位置から操作に係る側の表示面の辺に垂直に下ろされる線分が複数の分割領域にまたがる場合、当該操作を許可しない例を説明した。しかし、判定部106は、操作位置と操作に係る側の表示面の辺の任意の地点とを結ぶ線分が複数の分割領域にまたがる場合、当該操作を許可しないと判定してもよい。具体的には、判定部106は、操作位置と操作に係る側の表示面の辺の任意の地点とを結ぶ線分上の座標が属する分割領域が複数あるかに基づいて、操作を許可するかを判定する。例えば、判定部106は、操作位置と操作に係る側の表示面の辺の任意の地点とを結ぶ線分を特定し、特定される線分上の座標をサンプリングして、サンプリングされる座標が属する分割領域を特定する。そして、特定される分割領域が複数である場合、判定部106は、操作を許可しないと判定する。この場合、分割領域の形状が矩形でない場合であっても、上記線分が複数の分割領域にまたがるかを判定することが可能となる。
また、操作が行われた位置に係る情報は、検出部104により生成されてもよい。例えば、検出部104は、取得される画像から手またはスタイラスペンのような直接な入力操作に用いられる操作体の位置を特定し、特定される位置を操作が行われた位置として当該操作が行われた位置に係る情報を生成する。この場合、表示装置200−1との通信量の低減および通信処理にかかる時間の短縮が可能となる。
ここで図3を参照して制御システムの機能構成の説明に戻ると、記憶部108は、表示領域の分割に係る情報を記憶する。例えば、記憶部108は、表示領域の分割数、各分割領域の大きさおよび座標情報等の情報を記憶し得る。
制御部110は、制御装置100−1の動作を制御する。具体的には、制御部110は、判定部106によって操作を許可すると判定される場合、通信部102によって受信される操作情報に基づいて操作に係る処理を実行し、操作を許可しないと判定される場合、操作に係る処理を実行しない。例えば、制御部110は、判定部106によって表示内容の遷移操作を許可すると判定される場合、当該表示内容の遷移操作に基づいて、遷移先の表示内容を生成し、通信部102に生成される表示内容に係る表示情報を表示装置200に向けて送信させる。また、制御部110は、判定部106によって表示内容の遷移操作を許可しないと判定される場合、当該表示内容の遷移に係る処理を行わないため、表示装置200に遷移先の表示内容に係る表示情報が送信されず、表示装置200の表示内容は変化されない。
また、制御部110は、表示面の表示領域を分割し、分割によって得られる各分割領域に画面を表示させる。例えば、制御部110は、図4に示したように、表示面の表示領域を2つの分割領域AおよびBに分割し、分割領域AおよびBに画面を表示させる。このように、表示面の表示領域は、複数の分割領域に分割される。このため、複数のユーザが存在する場合に、ユーザ毎に表示領域を割当てることができ、各ユーザにおける画面の視認性を向上させることが可能となる。
なお、上記の例では、表示領域が2つに分割される例を説明したが、表示領域は3つ以上に分割されてもよい。例えば、制御部110は、ユーザが3人以上存在する場合、各ユーザ向けに表示領域を分割し、各分割領域に各ユーザ向けの画面をそれぞれ表示させる。また、上記の例では、表示領域は表示装置200−1の表示面の長辺方向に分割される例を説明したが、表示領域は表示面の短辺方向に分割されてもよい。
また、図3に示したように、撮像装置300は、通信部302、制御部304および撮像部306を備える。
通信部302は、制御装置100−1と通信する。具体的には、通信部302は、制御装置100−1から画像取得要求を受信し、撮像部306の撮像によって得られる画像に係る情報を制御装置100−1に送信する。
制御部304は、撮像装置300の動作を制御する。具体的には、制御部304は、通信部302によって制御装置100−1からの画像取得要求が受信された際に、撮像部306に撮像を指示する。また、制御部304は、通信部302に、撮像部306の撮像によって得られる画像を制御装置100−1に向けて送信させる。
撮像部306は、制御部304の指示に従って表示装置200−1の表示面の周辺を撮像する。具体的には、撮像部306は、制御部304から撮像を指示された際に、表示装置200−1の表示面の周辺を撮像し、画像を取得する。なお、撮像範囲は、固定されてもよく、制御部304の指示によって変更されてもよい。例えば、撮像部306は、光を集光する撮影レンズおよびズームレンズなどの撮像光学系、およびCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の信号変換素子を備え得る。
[2−2.制御システムの処理]
次に、本実施形態における制御システムの処理について図6を参照して説明する。図6は、本実施形態における制御システムの処理を概念的に示すシーケンス図である。
まず、表示装置200−1は、表示面に対する操作を検出する(ステップS502)。具体的には、表示面に対する操作が行われた際に、操作検出部202は、当該操作の内容および当該操作の表示面における位置を検出する。
次に、表示装置200−1は、検出される操作に係る情報を制御装置100−1に送信する(ステップS504)。具体的には、制御部204は、操作検出部202によって操作が検出された際に、当該操作の内容および当該操作の表示面における位置を示す情報を生成する。そして、制御部204は、通信部206に生成される情報を制御装置100−1に向けて送信させる。
検出される操作に係る情報を受信した制御装置100−1は、画像取得要求を撮像装置300に送信する(ステップS506)。具体的には、検出部104は、表示装置200−1から操作情報が受信された際に、通信部102に画像取得要求を撮像装置300に向けて送信させる。
画像取得要求を受信した撮像装置300は、撮像を実行する(ステップS508)。具体的には、制御部304は、通信部302により制御装置100−1からの画像取得要求が受信された際に、撮像部306に撮像を指示する。そして、撮像部306は当該指示に基づいて表示装置200−1の表示面の周辺を撮像する。
次に、撮像装置300は、撮像により得られる画像に係る情報を送信する(ステップS510)。具体的には、制御部304は、撮像部306の撮像により得られる画像に係る情報を生成し、通信部302に生成される画像情報を制御装置100−1に向けて送信させる。
撮像により得られる画像に係る情報を受信した制御装置100−1は、受信される画像情報に基づいて操作に係る側を検出する(ステップS512)。具体的には、検出部104は、通信部102により受信される画像情報に係る画像を解析し、操作体の位置を特定する。そして、検出部104は、特定される操作体の位置に基づいて当該表示面のいずれの側から操作が行われたかを検出する。
次に、制御装置100−1は、検出される操作に係る側の表示面の端と操作位置とを結ぶ線分が、複数の分割領域をまたがるかに基づいて、操作を許可するかを判定する(ステップS514)。具体的には、操作位置から検出される操作に係る側の表示面の辺に垂直に下ろされる線分、すなわち第1の線分の長さが、検出される操作に係る側に隣接して表示される画面における第1の線分と同じ方向の長さよりも長い場合、判定部106は当該操作を許可しないと判定する。また、第1の線分の長さが、検出される操作に係る側に隣接して表示される画面における第1の線分と同じ方向の長さよりも短い場合、判定部106は当該操作を許可すると判定する。
操作を許可すると判定される場合、制御装置100−1は、操作に係る処理を実行する(ステップS516)。具体的には、制御部110は、通信部102により受信される操作情報に基づいて当該操作に係る処理を行う。なお、操作を許可しないと判定される場合、制御部110は当該操作に係る処理を行わない。
このように、本発明の第1の実施形態によれば、制御システムは、表示面に対する操作が、表示面を挟んで対向する側のうちのいずれの側からの操作であるかを検出し、検出される操作に係る側からの操作を許可するかを判定する。そして、制御システムは、操作を許可しないと判定される場合、操作を無効にする。このため、画面の操作が許可されない側から行われる当該画面に対する操作が無効にされることにより、当該画面の操作者でない者による誤操作を防止することが可能となる。
なお、上記実施形態では、検出部104は撮像装置300の撮像により得られる画像を解析して操作体の位置を特定する例を説明したが、検出部104は、他のセンサにより得られる情報に基づいて操作体の位置を特定してもよい。例えば、制御装置100−1は、表示装置200−1の表示面上の物体を検出する赤外線センサ等の光学センサと通信可能に接続され、検出部104は当該光学センサにより検出される操作体の位置情報に基づいて操作体の位置を特定し得る。この場合、画像解析処理が不要となり、制御装置100−1の処理負荷の低減および処理速度の向上が可能となる。
[2−3.変形例]
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。なお、本実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本実施形態の第1および第2の変形例について説明する。
(第1の変形例)
本実施形態の第1の変形例として、制御システムは、操作位置の分割領域と操作に係る側に対応付けられる分割領域との対応関係に基づいて操作を許可するかを判定してもよい。具体的には、表示面を挟んで対向する側は、分割領域に対応付けられ、判定部106は、操作が行われる位置の分割領域と当該操作に係る側に対応付けられる分割領域とが一致しない場合、当該操作を許可しないと判定する。
より具体的には、まず、判定部106は、検出部104により操作に係る側が検出された際に、当該操作に係る側に対応付けられる分割領域を特定する。例えば、図5に示したような、表示面を挟んで対向するユーザ10A側には分割領域Aが対応付けられ、ユーザ10B側には分割領域Bが対応付けられ得る。判定部106は、検出部104により操作に係る側、例えばユーザ10A側が検出された際に、ユーザ10Aに対応付けられる分割領域Aを特定する。なお、表示面を挟んで対向する側と分割領域との対応関係は記憶部108に記憶され、分割領域が変更される場合、当該対応関係も更新され得る。
また、判定部106は、操作が行われた位置を取得し、取得される操作位置の分割領域を特定する。例えば、判定部106は、通信部102により受信されるユーザ10Aによる操作情報から当該操作が行われた位置P2に係る情報を取得し、取得される操作位置P2に係る情報、例えば座標情報から、当該座標の属する分割領域Bを特定する。
そして、判定部106は、操作に係る側の分割領域と操作が行われた位置の分割領域とが一致するかの判定を行い、分割領域が一致しないと判定される場合、当該操作を許可しないと判定する。例えば、判定部106は、操作に係る側の分割領域Aと操作が行われた位置の分割領域Bが一致しないため、当該操作を許可しないと判定する。
さらに、本変形例に係る制御システムの処理について図7を参照して説明する。図7は、本実施形態の第1の変形例における制御システムの処理を概念的に示すシーケンス図である。なお、第1の実施形態における制御システムの処理と実質的に同一である処理の詳細な説明は省略する。
まず、表示装置200−1は、表示面に対する操作を検出し(ステップS602)、検出される操作に係る情報を制御装置100−1に送信する(ステップS604)。
検出される操作に係る情報を受信した制御装置100−1は、画像取得要求を撮像装置300に送信する(ステップS606)。
画像取得要求を受信した撮像装置300は、撮像を実行し(ステップS608)、撮像により得られる画像に係る情報を送信する(ステップS610)。
撮像により得られる画像に係る情報を受信した制御装置100−1は、受信される画像情報に基づいて操作に係る側を検出する(ステップS612)。
次に、制御装置100−1は、検出される操作に係る側に対応付けられる分割領域を特定する(ステップS614)。具体的には、判定部106は、記憶部108に記憶される表示面を挟んで対向する側と分割領域との対応関係を参照し、検出される操作に係る側に対応付けられる分割領域を特定する。
次に、制御装置100−1は、操作が行われた位置の分割領域を特定する。(ステップS616)。具体的には、判定部106は、通信部102により受信される操作情報から操作が行われた位置に係る情報を取得し、取得される操作位置に係る情報から操作位置の分割領域を特定する。
次に、制御装置100−1は、操作に係る側の分割領域と操作が行われた位置の分割領域とが一致するかに基づいて、操作を許可するかを判定する(ステップS618)。具体的には、操作に係る側の分割領域と操作が行われた位置の分割領域とが一致する場合、判定部106は当該操作を許可すると判定する。また、分割領域が一致しない場合、判定部106は当該操作を許可しないと判定する。
操作を許可すると判定される場合、制御装置100−1は、操作に係る処理を実行する(ステップS620)。
このように、本実施形態の第1の変形例によれば、表示面を挟んで対向する側は、分割領域に対応付けられ、判定部106は、操作が行われる位置の分割領域と当該操作に係る側に対応付けられる分割領域とが一致しない場合、当該操作を許可しないと判定する。このため、操作位置および操作に係る側の分割領域の論理的な対応関係に基づいて判定処理が行われることにより、操作位置と操作体との物理的な位置関係に基づいて判定処理が行われる場合と比べて、処理時間の短縮および処理負荷の低減が可能となる。
(第2の変形例)
本実施形態の第2の変形例として、制御システムは、操作を許可するかの判定の実行有無を切り替えてもよい。具体的には、判定部106は、外部インターフェースを介して伝達される情報に応じて、操作を許可するかの判定の実行有無を切り替える。例えば、判定部106は、操作の内容に応じて、操作を許可するかの判定の実行有無を切り替える。さらに、本変形例の処理について図8を参照して詳細に説明する。図8は、本実施形態の第2の変形例に係る制御システムが操作を許可するかの判定の有無を制御する例を示す図である。
まず、判定部106は、通信部102により操作情報が受信された際に、受信される操作情報から操作の識別情報を取得する。例えば、図8の左図に示したように、ユーザ10Aにより分割領域Cに表示される画面上の「操作承認」ボタンの押下操作が行われた際に、通信部102は当該ボタン押下操作に係る情報を受信する。そして、判定部106は、当該ボタン押下操作に係る情報が受信された際に、当該ボタン押下操作の識別情報を受信される操作情報から取得する。なお、操作の識別情報は、操作毎に予め設定される、各操作を識別する情報または操作の種別情報等であってもよい。
そして、取得される操作の識別情報が予め決定される操作の識別情報と一致する場合、判定部106は、判定部106は処理実行有無の状態を遷移させる。例えば、判定部106は、記憶部108に記憶される、予め決定される表示内容を示す情報と一致する場合、判定部106は処理実行有無の状態を、処理を行わない状態に遷移させる。この状態において、例えば図8の左図に示したようなユーザ10Aがユーザ10B側の分割領域Bに表示させる画面について操作を行う場合、判定部106は判定処理を行わないため、制御部110によって当該操作に係る処理を行われる。なお、予め決定される操作の識別情報は、記憶部108に記憶され、また設定により変更されてもよい。
このように、本実施形態の第2の変形例によれば、判定部106は、外部インターフェースを介して伝達される情報に応じて、操作を許可するかの判定の実行有無を切り替える。このため、操作の可否が柔軟に切り替えられることにより、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
また、判定部106は、操作の内容に応じて、操作を許可するかの判定の実行有無を切り替える。このため、ユーザの意図が操作の可否の制御に反映されることにより、ユーザの利便性をさらに向上させることが可能となる。
さらに、制御システムは、操作の可否の制御を切り替える操作が行われた際に、当該操作が行われた画面を変更してもよい。具体的には、制御部110は、操作を許可するかの判定の実行有無が切り替えられる場合、複数の分割領域のうちの操作が行われた分割領域に表示される画面を変更する。
より具体的には、制御部110は、判定部106の処理実行有無の状態が遷移されたかの判定を行う。例えば、判定部106は、判定部106の処理実行有無の状態を遷移させる場合、制御部110に処理実行有無の状態が遷移された旨を制御部110に通知する。そして、制御部110は、判定部106から通知があった場合、判定部106の処理実行有無の状態が遷移されたと判定する。
判定部106の処理実行有無の状態が遷移されたと判定される場合、制御部110は、通信部102により受信される操作情報に基づいて、当該操作が行われた位置の分割領域を特定する。例えば、制御部110は、判定部106の処理実行有無の状態が遷移されたと判定される場合、通信部102により受信される操作情報から「操作承認」ボタンの押下操作が行われた位置を取得し、取得される操作位置の分割領域を特定する。
次に、制御部110は、特定される分割領域に表示させる画面を変更させる。例えば、制御部110は、図8の左図に示したような分割領域Cに表示される画面の入力項目の向きを180度回転させる処理を行う。そして、制御部110は、図8の右図に示したように、当該処理後の画面を分割領域Cに表示させる。
このように、制御部110は、操作を許可するかの判定の実行有無が切り替えられる場合、複数の分割領域のうちの操作が行われた分割領域に表示される画面を変更する。このため、操作の可否に係る制御状態の変化が直観的にユーザに認識されることにより、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。また、画面の変更内容によっては、ユーザの画面操作性を向上させることが可能となる。
なお、上記では、判定部106は判定部106の処理実行有無の状態を遷移させる例を説明したが、判定部106は、操作情報が受信される度に判定処理を行うかを切り替えてもよい。例えば、判定部106は、操作情報が受信された際に、当該操作情報から操作の識別情報を取得し、当該操作の識別情報が予め決定される操作の識別情報と一致する場合、当該操作を許可するかの判定を行わない。この場合、操作毎に操作の可否判定が行われることにより、より細かい単位で操作の可否判定を制御することができ、ユーザの様々なニーズに対応することが可能となる。
また、判定部106は、表示面に表示される内容に応じて、操作を許可するかの判定の実行有無を切り替えてもよい。この場合における処理について図9を参照して詳細に説明する。図9は、本実施形態の第2の変形例に係る制御システムが操作を許可するかの判定の有無を制御する他の例を示す図である。
まず、判定部106は、通信部102により操作情報が受信された際に、表示内容の識別情報を取得する。例えば、図9の左図に示したように、ユーザ10Aにより表示領域Dに表示される画面上でタップ操作が行われた際に、通信部102は当該タップ操作に係る情報を受信する。そして、判定部106は、当該タップ操作に係る情報が受信された際における表示内容の識別情報を取得する。なお、表示内容の識別情報は、表示内容毎に予め設定される、各表示内容を識別する情報または表示内容の種別情報等であってもよく、判定部106によって表示内容の有する属性情報、例えば表示内容に係る画面数等から決定される情報であってもよい。
そして、取得される表示内容の識別情報が予め決定される表示内容の識別情報と一致する場合、判定部106は、操作を許可するかの判定を行わない。例えば、判定部106は、記憶部108に記憶される、予め決定される表示内容を示す情報と一致する場合、当該操作を許可するかの判定を行わない。なお、予め決定される表示内容の識別情報は、記憶部108に記憶され、また設定により変更されてもよい。
このように、前記判定部は、前記表示面に表示される内容に応じて、前記操作を許可するかの判定の実行有無を切り替える。このため、表示内容毎に操作の可否が自動的に変更されることにより、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
さらに、判定部106は、2つ以上の識別情報に基づいて、判定処理を行うかを切り替えてもよい。例えば、判定部106は、表示内容の識別情報および操作の識別情報に基づいて、判定処理を行うかを切り替えてもよい。この場合、操作の可否判定条件が細分化されることにより、より細かなユーザニーズに対応することが可能となる。
また、上記では、判定部106は、行われる操作について一律に判定処理を行う例を説明したが、判定部106は、表示面を挟んで対向する側の一方の側から行われる操作についてのみ判定処理を行ってもよい。例えば、判定部106は、記憶部108等に記憶される、表示面を挟んで対向する一方の側が検出部104により検出される場合のみ、判定処理を行う。この場合、表示面を挟んで対向する側の一方について操作の可否が制御されることにより、ユーザの様々なニーズに対応することが可能となる。
<3.第2の実施形態(操作体の識別情報を用いて操作の可否を判定する例)>
以上、本発明の第1の実施形態に係る制御システムについて説明した。次に、本発明の第2の実施形態に係る制御システムについて説明する。本実施形態に係る制御システムでは、制御装置100−1が、操作体の識別情報を用いて表示装置200−1について行われる操作の可否を判定する。
[3−1.制御システムの構成]
まず、図10を参照して、本発明の第2の実施形態に係る制御システムの構成について説明する。図10は、本発明の第2の実施形態に係る制御システムの概略的な機能構成を示すブロック図である。
図10に示したように、表示装置200−2は、操作検出部202、制御部204、通信部206および表示部208に加えて、指紋検出部220を備える。
指紋検出部220は、操作者の指紋を検出する。具体的には、指紋検出部220は、表示装置200−2が別途備えるタッチパネル等の表示面について指による操作が行われた際に、当該指の指紋を検出する。例えば、指紋検出部220は表示入力機能を有するタッチパネル等と組み合わせて用いられる指紋検出センサであり得る。
制御部204は、指紋検出部220によって検出される指紋に係る情報(以下、指紋情報とも称する。)を制御装置100−2に送信させる。具体的には、制御部204は、操作検出部202によって操作が検出された際に、当該操作が表示装置200−2の表示面についての操作であるかの判定を行う。当該操作が表示面についての操作であると判定される場合、制御部204は、操作情報に指紋検出部220によって検出される指紋に係る情報を付加し、通信部206に当該操作情報を制御装置100−2に向けて送信させる。
さらに、制御部204は、操作に係る側を特定可能な指紋情報を生成する。例えば、制御部204は、表示部208に指紋登録画面を表示させ、表示面を挟んで対向する側の片方毎にユーザが指紋登録操作を行うように誘導する。そして、制御部204は、当該指紋登録操作が行われた際に検出される指紋に係る情報に、操作に係る側の情報を付加する。例えば、制御部204は、図4に示したようなユーザ10Aに指紋登録操作を行うように誘導する画面を分割領域Aに表示させ得る。そして、ユーザ10Aによって指紋登録操作が行われた際に、操作検出部202は当該指紋登録操作を検出し、指紋検出部220は当該操作に係る指紋を検出する。次に、制御部204は、検出される指紋に係る情報が付加される指紋登録操作に係る情報を生成し、通信部206に生成される情報を送信させる。
また、制御装置100−2は、図10に示したように、通信部102、検出部104、判定部106、記憶部108および制御部110に加えて、登録部120を備える。
登録部120は、検出される指紋に係る情報を登録する。具体的には、登録部120は、通信部102によって表示装置200−2からの指紋情報が受信された際に、当該指紋情報に操作に係る側の情報が付加されている場合、当該指紋情報を記憶部108に記憶させる。なお、記憶部108に記憶される指紋情報は、取引が終了されたことが検出された際に削除され得る。
検出部104は、行われた操作が表示面のいずれの側から行われた操作であるかを当該操作に係る指紋情報に基づいて検出する。具体的には、検出部104は、通信部102によって操作情報が受信された際に、当該操作情報に指紋情報が付加されている場合、当該指紋情報の示す指紋と一致する指紋を有する指紋情報を記憶部108から取得する。そして、検出部104は取得される指紋情報から操作に係る側を特定する。
判定部106は、検出される操作に係る側に対応付けられる分割領域と操作が行われた位置に対応付けられる分割領域との比較結果に基づいて、当該操作を許可するかを判定する。
具体的には、まず、判定部106は、検出部104によって操作に係る側が検出された際に、記憶部108に記憶される、表示面を挟んで対向する側と分割領域との対応関係に係る情報から、当該操作に係る側と一致する表示面を挟んで対向する側の分割領域を特定する。例えば、記憶部108は、図5に示したようなユーザ10A側と分割領域Aとが対応付けられる対応関係情報を記憶し得る。そのため、判定部106は、検出部104によってユーザ10A側が検出された際に、記憶部108に記憶される対応関係情報からユーザ10A側に対応付けられる分割領域Aを特定する。なお、対応関係情報は、記憶部108に予め記憶されてもよく、また操作により変更されてもよい。
また、判定部106は、操作情報から操作が行われた位置に係る情報を取得し、取得される操作位置に係る情報から当該操作位置の分割領域を特定する。例えば、判定部106は、通信部102によって受信される操作情報から操作が行われた位置、例えば図5に示したような位置P2に係る情報を取得し、取得される位置P2の分割領域Bを特定する。
そして、判定部106は、操作に係る側の分割領域と操作位置の分割領域とが一致しない場合、当該操作を許可しないと判定し、分割領域が一致する場合、当該操作を許可すると判定する。例えば、判定部106は、操作を行ったユーザ10A側の分割領域Aと操作位置P2の分割領域Bとが一致しないため、当該ユーザ10Aによる操作を許可しないと判定する。
[3−2.制御システムの処理]
次に、本実施形態における制御システムの処理について図11を参照して説明する。図11は、本実施形態における制御システムの処理を概念的に示すシーケンス図である。
まず、表示装置200−2は、指紋登録操作および操作に係る指紋を検出する(ステップS702)。具体的には、操作検出部202は制御部204によって表示される指紋登録画面について行われる指紋登録操作を検出し、指紋検出部220は当該指紋登録操作に係る指紋を検出する。
次に、表示装置200−2は、検出される操作および指紋に係る情報を制御装置100−2に送信する(ステップS704)。具体的には、制御部204は、検出される指紋に係る情報および検出される指紋登録操作に係る情報を生成し、生成される指紋情報に操作に係る側の情報を付加する。そして、制御部204は、通信部206に指紋情報が付加される指紋登録操作に係る情報を制御装置100−2に向けて送信させる。
検出される操作および指紋に係る情報を受信した制御装置100−2は、受信される指紋情報を登録する(ステップS706)。具体的には、登録部120は、通信部102によって操作情報が受信された際に、当該操作情報に付加される指紋情報が操作に係る側の情報を含む場合、当該指紋情報を記憶部108に記憶させる。
また、表示装置200−2は、表示面に対する操作および操作に係る指紋を検出する(ステップS708)。具体的には、操作検出部202はユーザによって行われる操作を検出し、指紋検出部220は当該操作に係る指紋を検出する。
次に、表示装置200−2は、検出される操作および指紋に係る情報を制御装置100−2に送信する(ステップS710)。具体的には、制御部204は、検出される指紋に係る情報および検出される操作に係る情報を生成し、通信部206に指紋情報が付加される操作情報を制御装置100−2に向けて送信させる。
操作および指紋に係る情報を受信した制御装置100−2は、受信される指紋情報に基づいて操作に係る側を検出する(ステップS712)。具体的には、検出部104は、通信部102によって操作情報が受信された際に、当該操作情報に付加される指紋情報の指紋と一致する指紋を有する指紋情報を記憶部108から取得する。そして、検出部104は取得される指紋情報から操作に係る側を特定する。
次に、制御装置100−2は、検出される操作に係る側に対応付けられる分割領域を特定する(ステップS714)。具体的には、判定部106は、検出部104によって操作に係る側が検出された際に、表示面を挟んで対向する側と分割領域との対応関係に係る情報から、検出される操作に係る側の分割領域を特定する。
次に、制御装置100−2は、操作が行われた位置の分割領域を特定する(ステップS716)。具体的には、判定部106は、操作情報から操作が行われた位置に係る情報を取得し、取得される操作位置に係る情報から当該操作位置の分割領域を特定する。
次に、制御部100−2は、操作に係る側の分割領域と操作が行われた位置の分割領域とが一致するかに基づいて、操作を許可するかを判定する(ステップS718)。具体的には、判定部106は、操作に係る側の分割領域と操作位置の分割領域とが一致しない場合、当該操作を許可しないと判定し、分割領域が一致する場合、当該操作を許可すると判定する。
操作を許可すると判定される場合、制御装置100−2は、操作に係る処理を実行する(ステップS720)。具体的には、制御部110は、通信部102により受信される操作情報に基づいて当該操作に係る処理を行う。なお、操作を許可しないと判定される場合、制御部110は当該操作に係る処理を行わない。
このように、本発明の第2の実施形態によれば、表示面を挟んで対向する側と分割領域とが対応付けられ、表示面を挟んで対向する側と操作に係る操作体の識別情報とが対応付けられる。そして、検出部104は、操作に係る操作体の識別情報から操作に係る側を検出し、判定部106は、操作が行われる位置の分割領域と操作に係る側に対応付けられる分割領域とが一致しない場合、操作を許可しないと判定する。このため、操作位置と操作に係る側との論理的な対応関係に基づいて判定処理が行われることにより、操作位置と操作に係る側との物理的な位置関係に基づいて判定処理が行われる場合に比べて、処理の高速化が可能となる。
また、上記の操作体の識別情報は、操作者の指紋に係る情報である。このため、別途操作者を識別する情報が用意されることなく、操作者を一意に識別することが可能となる。
なお、操作体の識別情報は、操作機器を識別する情報であってもよい。例えば、操作体は、通信機能を備える電子ペン等の操作機器であり、当該操作機器は、例えば押圧操作が行われた際に、当該操作機器の識別情報を表示装置200−2に送信する。そして、表示装置200−2は、受信される識別情報を操作情報に付加し、当該操作情報を制御装置100−2に送信する。この場合、指紋を検出する場合と比べて、識別情報を取得するための処理が簡易化されることにより、処理の高速化および検出精度の向上が可能となる。
[3−3.変形例]
以上、本発明の第2の実施形態について説明した。なお、本実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態の変形例として、制御システムは、指紋登録操作によって特定される指紋に係る情報に代えて、ユーザ識別情報から特定される指紋に係る情報に基づいて、指紋登録処理を行ってもよい。具体的には、表示装置200−2は、ユーザ識別情報を取得し、取得されるユーザ識別情報に操作に係る側の情報を付加した情報を制御装置100−2に送信する。ユーザ識別情報を受信する制御装置100−2は、外部装置にユーザ識別情報を含む指紋情報取得要求を送信する。指紋情報取得要求を受信する外部装置は、ユーザ識別情報と対応付けられて記憶される指紋情報を制御装置100−2に送信する。指紋情報を受信する制御装置100−2は、受信される指紋情報にユーザ識別情報に含まれる操作に係る側の情報を付加した情報を記憶する。さらに、本変形例に係る制御システムの構成について図12を参照して詳細に説明する。図12は、本実施形態の変形例に係る制御システムの概略的な機能構成を示すブロック図である。
図12に示したように、本変形例に係る制御システムは、制御装置100−2、表示装置200−2およびサーバ400で構成される。
表示装置200−2は、操作検出部202、制御部204、通信部206、表示部208および指紋検出部220に加えて、読取部222を備える。
読取部222は、情報媒体からユーザ識別情報を読み取る。例えば、読取部222は、磁気カードまたはIC(Integrated Circuit)カード等から情報を読み取るカードリーダであり得る。例えば、読取部222は、顧客のキャッシュカードから顧客情報を読み取る。なお、読取部222は、バーコードまたはQRコード(登録商標)等の情報を読み取るコードリーダであってもよい。
制御部204は、ユーザ識別情報を制御装置100−2に送信させる。具体的には、制御部204は、読取部222によってユーザ識別情報が読み取られた際に、通信部206に当該ユーザ識別情報に操作に係る側の情報を付加した情報を制御装置100−2に向けて送信させる。なお、操作に係る側は、ユーザ識別情報を読み取る装置の設置される側に特定される。
制御装置100−2は、表示装置200−2からユーザ識別情報が受信された際、サーバ400に指紋情報取得要求を送信する。具体的には、登録部120は、ユーザ識別情報が受信された際に、通信部102に指紋情報取得要求をサーバ400に向けて送信させる。
また、サーバ400は、図12に示したように、通信部402、制御部404および記憶部406を備える。
通信部402は、制御装置100−2と通信する。具体的には、通信部402は、指紋情報取得要求を制御装置100−2から受信し、また制御部404の指示に基づいて指紋情報を制御装置100−2に送信する。
制御部404は、サーバ400の動作を制御する。具体的には、制御部404は、通信部402によって指紋情報取得要求が受信された際、指紋情報取得要求に含まれるユーザ識別情報と一致するユーザ識別情報に紐付けられる指紋情報を記憶部406から取得する。そして、制御部404は、通信部402に取得される指紋情報を制御装置100−2に向けて送信させる。
記憶部406は、顧客情報を記憶する。具体的には、記憶部406は、ユーザ識別情報およびユーザ識別情報に紐付けられる、指紋情報を含む顧客情報を記憶する。例えば記憶部406は、顧客情報データベースであり得る。
続いて、本変形例に係る制御システムの処理について図13を参照して説明する。図13は、本実施形態の変形例における制御システムの処理を概念的に示すシーケンス図である。なお、第1および第2の実施形態における制御システムの処理と実質的に同一である処理の詳細な説明は省略する。
まず、表示装置200−2は、ユーザ識別情報を読み取る(ステップS802)。具体的には、読取部222は、ユーザにより情報媒体の情報読取操作、例えば磁気カードを磁気ヘッドに接触させてスライドさせる操作が行われた際に、当該情報媒体からユーザ識別情報を読み取る。
次に、表示装置200−2は、ユーザ識別情報を制御装置100−2に送信する(ステップS804)。具体的には、制御部204は、読取部222によってユーザ識別情報が読み取られた際、通信部206に読み取られるユーザ識別情報に操作に係る側の情報を付加した情報を制御装置100−2に向けて送信させる。
ユーザ識別情報を受信した制御装置100−2は、指紋情報取得要求をサーバ400に送信する(ステップS806)。具体的には、登録部120は、通信部102によってユーザ識別情報が受信された際、通信部102に受信されるユーザ識別情報が付加される指紋情報取得要求をサーバ400に向けて送信させる。
指紋情報取得要求を受信したサーバ400は、受信されるユーザ識別情報に基づいて特定される指紋情報を取得する。具体的には、制御部404は、通信部402によって指紋情報取得要求が受信された際、当該指紋情報取得要求に含まれるユーザ識別情報から特定される顧客情報の一部である指紋情報を記憶部406から取得する。
次に、サーバ400は、取得される指紋情報を制御装置100−2に送信する(ステップS810)。具体的には、制御部404は、通信部402に取得される指紋情報を制御装置100−2に向けて送信させる。
指紋情報を受信した制御装置100−2は、受信される指紋情報に操作に係る側の情報を付加した情報を登録する(ステップS812)。具体的には、登録部120は、通信部102によって指紋情報が受信された際、受信される指紋情報とユーザ識別情報に含まれる操作に係る側の情報とを紐づけて、当該指紋情報を記憶部108に記憶させる。
また、表示装置200−2は、表示面に対する操作および操作に係る指紋を検出し(ステップS814)、検出される操作および指紋に係る情報を制御装置100−2に送信する(ステップS816)。
操作および指紋に係る情報を受信した制御装置100−2は、受信される指紋情報に基づいて操作に係る側を検出し(ステップS818)、検出される操作に係る側に対応付けられる分割領域を特定する(ステップS820)。
次に、制御装置100−2は、操作が行われた位置の分割領域を特定し(ステップS822)、操作に係る側の分割領域と操作が行われた位置の分割領域とが一致するかに基づいて、操作を許可するかを判定する(ステップS824)。
操作を許可すると判定される場合、制御装置100−2は、操作に係る処理を実行する(ステップS826)。なお、操作を許可しないと判定される場合、制御部110は当該操作に係る処理を行わない。
このように、本実施形態の変形例によれば、制御システムはユーザ識別情報から特定される指紋情報に基づいて指紋登録処理を行う。このため、指紋情報が既存の顧客情報等から取得されることにより、ユーザは取引等の度に指紋登録操作を行わずに済み、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
<4.本発明の一実施形態に係る制御装置のハードウェア構成>
以上、本発明の実施形態を説明した。上述した制御装置100の処理は、ソフトウェアと、以下に説明する制御装置100のハードウェアとの協働により実現される。
図14は、本発明の一実施形態に係る制御装置100のハードウェア構成を示した説明図である。図14に示したように、制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)132と、ROM(Read Only Memory)134と、RAM(Random Access Memory)136と、内部バス138と、入出力インターフェース140と、入力部142と、出力部144と、HDD(Hard Disk Drive)146と、ネットワークインターフェース148と、外部インターフェース150とを備える。
CPU132は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムと協働して制御装置100内の検出部104、判定部106、制御部110および登録部120の動作を実現する。また、CPU132は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM134は、CPU132が使用するプログラムまたは演算パラメータ等を記憶する。RAM136は、CPU132の実行にいて使用するプログラムまたは実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。ROM134およびRAM136により、制御装置100内の記憶部108の一部を実現する。CPU132、ROM134およびRAM136は、CPUバスなどから構成される内部バス138により相互に接続されている。
入力部142は、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバーなど情報を入力するための入力手段と、入力に基づいて入力信号を生成し、CPU132に出力する入力制御回路などから構成されている。入力部142が操作されることにより、制御装置100に対して各種のデータが入力されたり処理動作が指示されたりし得る。
出力部144は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置へ出力する。さらに、出力部144は、スピーカおよびヘッドフォンなどの音声出力を行ってもよい。
HDD146は、データ格納用の装置である。HDD146は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置等を含んでもよい。HDD146は、CPU132が実行するプログラムや各種データを格納する。
ネットワークインターフェース148は、例えば制御装置100の通信部102の一例として、ネットワークに接続するための通信デバイスで構成され得る。また、ネットワークインターフェース148は、無線LAN(Local Area Network)対応通信デバイスであっても、3GまたはLTE(Long Term Evolution)対応通信デバイスであっても、有線により通信するワイヤー通信デバイスであってもよい。
外部インターフェース150は、例えば、制御装置100の外部の通信装置または周辺機器と接続するためのバスである。また、外部インターフェース150は、USBであってもよい。
<5.むすび>
以上、本発明の第1の実施形態によれば、画面の操作が許可されない側から行われる当該画面に対する操作が無効にされることにより、当該画面の操作者でない者による誤操作を防止することが可能となる。また、本発明の第2の実施形態によれば、操作位置と操作に係る側との論理的な対応関係に基づいて判定処理が行われることにより、操作位置と操作に係る側との物理的な位置関係に基づいて判定処理が行われる場合に比べて、処理の高速化が可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、制御装置100は別個の表示装置200と接続されて動作される例を説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、制御装置100は、表示装置200の各機能を備えてもよい。この場合、2つの装置を別個に設置せずに済み、設置場所の確保が不要となる。また、装置間で通信するための通信部が省略されることにより、装置に係るコストを低減することが可能となる。
また、制御装置100は、複数の表示装置200の制御を行ってもよい。例えば、制御装置100は、ウェブサーバを介して複数の表示装置200と接続され、ウェブサービスとして表示装置200の表示を制御し得る。この場合、制御装置100の設置台数が低減されることにより、コストを低減することが可能となる。
また、上記実施形態では、判定部106は、操作に係る側と操作位置とに基づいて操作の可否を判定する例を説明したが、判定部106は、操作体の位置が複数の分割領域にまたがるかに基づいて操作の可否を判定してもよい。具体的には、検出部104は、撮像装置300から受信される画像を解析し、操作体の位置を特定する。そして、判定部106は、操作体の位置が複数の分割領域にまたがるかの判定を行い、操作体の位置が複数の分割領域にまたがると判定される場合、操作を許可しないと判定する。
例えば、検出部104は、撮像装置300から受信される画像を解析し、操作者の手および腕の位置を特定する。次に、判定部106は、特定される手および腕の位置における座標を取得し、取得される座標の中からサンプリングされる座標が属する分割領域を特定する。そして、特定される分割領域が複数である場合、判定部106は当該操作を許可しないと判定する。
このように、判定部106は、操作体の位置が複数の分割領域にまたがるかに基づいて、操作の可否を判定する。この場合、操作に係る側を特定する処理が省略されることにより、処理の高速化が可能となる。