JP6408320B2 - 親水性不織布及び不織布用繊維処理剤 - Google Patents
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Description
特許文献2記載の技術は、不織布製造時のカード工程における静電気によるトラブルの発生防止、不織布の表面撥水性の向上等については一定の効果があるが、液残り量や液流れ量の低減等については改良の余地がある。
特許文献3記載の技術は、合成繊維処理剤の低濃度水性液の保存安定性の向上を主たる目的とした技術であり、特許文献3には、この水性液を吸収性物品の構成部材としての不織布に適用した場合に、その構成部材に要求される諸特性を満たすための工夫は記載されていない。
(A)ポリオルガノシロキサン
(B)リン酸エステル型のアニオン界面活性剤
(C)ポリオキシアルキレン変性多価アルコール脂肪酸エステル
また、本発明の不織布用繊維処理剤によれば、このような高性能の親水性不織布を効率良く簡便に製造することができる。
本発明の親水性不織布は、部分的に親水性を低下させた部分を有し、その特性を活かして種々の用途に活用することができる。
本発明の不織布用繊維処理剤及び親水性不織布の製造方法によれば、親水性を低下させた部分を有する親水性不織布を効率的に製造することができる。
本発明の親水性不織布の親水性を制御する方法によれば、わざわざ繊維を混ぜ合わせたり、2層にしたり、不織布化した後に別工程での親水化処理を行わなくても、熱処理を施す部位を変えたり、熱風の通過量を制御するだけで、親水性不織布の所望の部分の親水性を低下させることができる。
本発明に係る繊維処理剤の必須成分の1つであるポリオルガノシロキサンとしては、直鎖状のもの、架橋二次元又は三次元網状構造を有するもの何れも使用できるが、好ましくは実質上直鎖状のものである。
また、本発明でいうポリオルガノシロキサンは、加熱により繊維表面の接触角をより高い目的にする観点から、親水性の高いポリオキシエチレン(POE)鎖で変性したポリオルガノシロキサンを含まない概念である。
分離カラム:GMHHR−H+GMHHR−H(カチオン)
溶離液:LファーミンDM20/CHCl3
溶媒流速:1.0ml/min
分離カラム温度:40℃
さらに、本発明の親水性不織布を吸収性物品において表面シートとして適用した際に、頂部側(吸収性物品着用者の肌に近い側)の親水度が低下しすぎることを防止する観点、つまり、後述する液流れ距離が長くなり、***液が肌に付着する量が増加することを防止する観点からも、ポリオルガノシロキサンの繊維処理剤中の含有量は前記の範囲内とすることが好ましい。
本発明に係る繊維処理剤の必須成分の1つであるリン酸エステル型のアニオン界面活性剤は、原綿のカード機通過性やウエブの均一性等の特性を改良し、これによって本発明の親水性不織布の生産性の向上と品質低下の防止を目的として、繊維処理剤に配合されるもので、アニオン界面活性剤の一種である。
リン酸エステル型のアニオン界面活性剤の具体例としては、ステアリルリン酸エステル、ミリスチルリン酸エステル、ラウリルリン酸エステル、パルミチルリン酸エステル、ステアリルエーテルリン酸エステル、ミリスチルエーテルリン酸エステル、ラウリルエーテルリン酸エステル、パルミチルエーテルリン酸エステル等の飽和の炭素鎖を持つものや、オレイルリン酸エステル、パルミトレイルリン酸エステル、オレイルエーテルリン酸エステル、パルミトレイルエーテルリン酸エステル等の不飽和の炭素鎖及び、これらの炭素鎖に側鎖を有するものが挙げられる。より好ましくは、炭素鎖が16〜18のモノ又はジアルキルリン酸エステルの完全中和又は部分中和塩である。尚、アルキルリン酸エステルの塩としては、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属、アンモニア、各種アミン類等が挙げられる。リン酸エステル型のアニオン界面活性剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明に係る繊維処理剤の必須成分の1つであるポリオキシアルキレン変性多価アルコール脂肪酸エステル、即ち(C)成分は、不織布製造時における熱処理による親水度の低下をより顕著なものにすること、即ち、不織布中の所望の部分の親水性を顕著に低下させることを目的として、繊維処理剤に配合されるもので、ノニオン界面活性剤の一種である。(C)成分は、多価アルコールの水酸基を脂肪酸でエステル化した多価アルコール脂肪酸エステルの一種であり、この多価アルコール脂肪酸エステルにアルキレンオキシドを付加させた変性物である。(C)成分は、常法に従って製造することができ、例えば特開2007−91852号公報に従って製造することができる。
また、本発明に係る繊維処理剤において、(A)成分のポリオルガノシロキサンと、(B)成分のリン酸エステル型のアニオン界面活性剤との含有比率(前者:後者)は、質量比で、好ましくは1:5〜10:1、より好ましくは1:2〜3:1である。
本発明に係る繊維処理剤は、前述した(A)〜(C)成分に加えて、他の成分を含有していても良い。(A)〜(C)成分以外に配合する他の成分としては、例えば、変性シリコーン等の膠着防止剤等の処理剤が挙げられる。また、他の成分として、アニオン性、カチオン性、両性及びノニオン性の界面活性剤((B)成分及び(C)成分以外の他の界面活性剤)を用いることができる。
本発明に係る熱融着性繊維は、繊維処理剤で処理されており、少なくとも表面に前記繊維処理剤が付着している。本発明に係る熱融着性繊維の例としては、熱融着性芯鞘型複合繊維、非熱伸長性繊維、熱収縮繊維、立体捲縮繊維、潜在捲縮繊維、中空繊維等を挙げることができる。
繊維処理剤を付着させる熱融着性芯鞘型複合繊維は、芯部を構成する樹脂成分の融点と鞘部を構成する樹脂成分との融点の差(前者−後者)が、20℃以上であることが、不織布の製造が容易となることから好ましく、また150℃以下であることが好ましい。芯部を構成する樹脂成分が複数種類の樹脂のブレンドである場合の融点は、融点が最も高い樹脂の融点とする。
第1樹脂成分及び第2樹脂成分の融点は、示差走査型熱量計(セイコーインスツルメンツ株式会社製DSC6200)を用い、細かく裁断した繊維試料(サンプル重量2mg)の熱分析を昇温速度10℃/minで行い、各樹脂の融解ピーク温度を測定し、その融解ピーク温度で定義される。第2樹脂成分の融点がこの方法で明確に測定できない場合、その樹脂を「融点を持たない樹脂」と定義する。この場合、第2樹脂成分の分子の流動が始まる温度として、繊維の融着点強度が計測できる程度に第2樹脂成分が融着する温度を軟化点とし、これを融点の代わりに用いる。
酸化チタンは、例えば粒径が0.1〜2μmの範囲であることが好ましく、繊維紡糸工程で樹脂に含有させて紡糸することができる。
酸化チタンを含有させた繊維を用いることにより、これを用いた親水性不織布は白色度が高まり、隠蔽性が高くなる。特に、酸化チタンを含有させた繊維を用いた親水性不織布を表面材等に使用した吸収性物品では、吸収体に吸収した経血や尿等の体液の隠蔽性が高く、使用後の外観からくる視覚的ドライ感が得られる。
酸化チタンは任意の含有量で加えることができるが、隠蔽性を高める観点から、熱融着性繊維に含有させる酸化チタンの量は、繊維の全質量に対して、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であり、また、生産性、繊維強伸度物性、不織布製造工程でのカード工程性、後加工工程でのカット性の観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4.5質量%以下である。
本発明に係る熱融着性繊維(好ましくは熱融着性芯鞘型複合繊維)は、繊維処理剤が付着していることによって、付着させる前に比して、繊維の表面の親水度が高められている。
繊維処理剤の付着量は、繊維処理剤を除く熱融着性繊維の全質量に対する割合が、繊維の親水度を高める観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、そして、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下である。
測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA−Jを用いる。接触角測定には、蒸留水を用いる。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC−25)から吐出される液量を20ピコリットルに設定して、水滴を、不織布中から取り出した繊維の真上に滴下する。滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析や画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17msec毎に、画像が録画される。録画された映像において、不織布中から取り出した繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、解析手法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維のなす角を算出し、接触角とする。
尚、測定用サンプル(不織布から取り出して得られる繊維)は、図1(b)に示す凸部の頂部P1、凹部近傍部及び裏面(平坦面)P2における対応部位に位置する繊維を最表層から繊維長1mmで裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持し、該繊維1本につき異なる2箇所の接触角を測定する。前述の各部位において、N=5本の接触角を小数点以下1桁まで計測し、合計10箇所の測定値を平均した値(小数点以下第2桁で四捨五入)を各々の接触角と定義する。
図1(a)及び図1(b)に示す不織布10は、図2に示すように、熱により親水性が低下する繊維の短繊維集合体を原材料として、カード機11を用いてウエブ12を形成し、該ウエブ12を一対のロール14,15を備えたエンボス装置13に導入してエンボス加工を行い、エンボス加工後のウエブ16に、エアスルー方式による熱風処理装置17により熱処理を施して得られたものである。
エンボス加工に用いた一対のロールは、一方は、格子状パターンのエンボス用凸部が周面に形成されたエンボスロール14であり、他方は、平滑な周面を有し、該エンボスロールに対向配置されたフラットロール15である。エンボス加工は、ウエブを、エンボスロール14の凸部とフラットロール15の平滑な周面との間で加圧し圧縮することにより行う。これにより、エンボス加工により形成された厚みの薄い部分(エンボス部)18と、それ以外の厚みの厚い部分19とを有する不織布が得られる。
これにより、エンボス加工により形成された厚みの薄い部分18及び/又はその周辺部が親水部となり、それ以外の厚みの厚い部分19に近くなるに従い、相対的に疎水性になり、最も厚みの厚い部分近傍が極大の疎水性を示す部分となっている不織布が得られる。また、前記熱風処理により、エンボス部以外の部分の鞘部の溶融が進行し、繊維の交点が熱融着して、強度のある不織布が得られる。
不織布10における厚みの厚い部分19と厚みの薄い部分18とは、不織布10の凹凸面10bに、凸部119と凹部118を形成している。凹部118は、互いに平行に延びる第1の線状凹部118aと、互いに平行に延びる第2の線状凹部118bとを有しており、第1の線状凹部118aと第2の線状凹部118bとが所定の角度をなして交差している。凸部119は、凹部118に囲まれた菱形状の閉鎖領域内に形成されている。
前述した熱融着性芯鞘型複合繊維を用いれば、複雑な装置や特別な装置を要さずに、親水度が大きく異なる複数の部位を有する不織布を製造することができ、得られた不織布は、例えば、生理用ナプキン、パンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の表面シートとして用いたときに、肌触りが良く、表面に液残りが生じにくく、表面に液流れが生じにくく、良好な吸収性能を示す。
尚、本明細書において、表面材と表面シートとは同義である。
エンボス化率は、計算式(U/T)×100、によって算出することができる。
第1層をその厚さ方向に仮想的に二等分し、二等分した2つの部位のうち、第2層から遠い側の部位を第1層第1部位とし、第2層に近い側の部位を第1層第2部位としたとき、第1層第1部位と、第1層第2部位と、第2層との親水度を比較すると、下記の(11)及び(12)の関係を満たし、
(11)第1層第1部位よりも、第1層第2部位の方が親水度が高い、
(12)第1層第2部位よりも、第2層におけるいずれかの部位の方が親水度が高い、
前記繊維処理剤が、前記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する。
(13)第1層第2部位32よりも、第2層第1部位41の方が親水度が高い、
(14)第2層第1部位41よりも、第2層第2部位42の方が親水度が高い。
(15)第1層第1部位31よりも、第2層第1部位41の方が親水度が高い、
(16)第2層第1部位41よりも、第1層第2部位42の方が親水度が高い。
(17)第1層第2部位32よりも、第2層第2部位42の方が親水度が高い。
第2層をその厚さ方向に仮想的に二等分し、二等分した2つの部位のうち、第1層に近い側の部位を第2層第1部位とし、第1層から遠い側の部位を第2層第2部位としたとき、第1層と、第2層第1部位と、第2層第2部位との親水度を比較すると、下記の(21)及び(22)の関係を満たし、
(21)第1層よりも、第2層第1部位の方が親水度が高い、
(22)第2層第1部位よりも、第2層第2部位の方が親水度が高い、
前記繊維処理剤が、前記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する。
例えば吸収体としては、パルプ繊維等の繊維材料からなる繊維集合体又はこれに吸収性ポリマーを保持させたものを、ティッシュペーパーや不織布等の被覆シートで被覆してなるものを用いることができる。裏面シートとしては、熱可塑性樹脂のフィルムや、該フィルムと不織布とのラミネート等の液不透過性ないし撥水性のシートを用いることができる。裏面シートは水蒸気透過性を有していても良い。吸収性物品はさらに、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していても良い。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品を使い捨ておむつや生理用ナプキンに適用する場合には、表面シート上の左右両側部に一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
例えば、親水性不織布にエンボス部を形成する場合のエンボス部の形成パターンは、格子状に代えて、多列のストライプ状、ドット状、市松模様状、スパイラル状等任意のパターンとすることができる。ドット状とする場合の個々の点の形状としては、円形、楕円形、三角形、四角形、六角形、ハート型、任意の形状とすることができる。また正方形若しくは長方形の格子状や、亀甲模様をなす形状を採用しても良い。
また、図2に示す親水性不織布の製造方法において、エンボス加工を施す際にエンボスロール及び/又はフラットロールを加熱し、エンボス部及び/又はその周辺の親水性が低下した親水性不織布を製造することもできる。また、本発明の親水性不織布を、おむつやナプキン、ワイパー、その他の製品に用いる場合において、製造の前、製造の途中、及び製品の形にした後の何れの時点でも、所望の部分に熱を加えて、本発明の親水性不織布の一部又は全部について親水性を低下させることができ、又は撥水性にすることもできる。
<1>
下記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する不織布用繊維処理剤であって、該(A)成分が該繊維処理剤の質量に対して30質量%以下の割合で含まれている不織布用繊維処理剤。
(A)ポリオルガノシロキサン
(B)リン酸エステル型のアニオン界面活性剤
(C)ポリオキシアルキレン変性多価アルコール脂肪酸エステル
前記(A)成分として、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリジプロピルシロキサンからなる群から選択される1種又は2種以上を含有する前記<1>に記載の不織布用繊維処理剤。
<3>
前記(A)成分がポリジメチルシロキサンである前記<1>又は<2>に記載の不織布用繊維処理剤。
<4>
前記(A)成分として、重量平均分子量が好ましくは10万以上、より好ましくは15万以上、さらに好ましくは20万以上、そして、好ましくは100万以下、より好ましくは80万以下、さらに好ましくは60万以下であるポリオルガノシロキサンを含有する前記<1>〜<3>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
<5>
前記(A)成分の含有量は、前記繊維処理剤の全質量に対して、好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、そして、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である前記<1>〜<4>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
前記(B)成分として、飽和若しくは不飽和の炭素鎖又はこれらの炭素鎖に側鎖を有するリン酸エステル型のアニオン界面活性剤を含有し、
前記飽和の炭素鎖を持つリン酸エステル型のアニオン界面活性剤は、ステアリルリン酸エステル、ミリスチルリン酸エステル、ラウリルリン酸エステル及びパルミチルリン酸エステルからなる群から選択され、
前記不飽和の炭素鎖を持つリン酸エステル型のアニオン界面活性剤は、オレイルリン酸エステル及びパルミトレイルリン酸エステルからなる群から選択される前記<1>〜<5>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
<7>
前記(B)成分として、炭素鎖が16〜18のモノ又はジアルキルリン酸エステルの完全中和又は部分中和塩を含有する前記<1>〜<6>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
<8>
前記(B)成分の含有量は、前記繊維処理剤の全質量に対して、好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上、そして、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下である前記<1>〜<7>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
前記(C)成分として、多価アルコールと脂肪酸とのエステル化物である多価アルコール脂肪酸エステルにアルキレンオキシドを付加させたものを含有する前記<1>〜<8>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
<10>
前記(C)成分を構成する多価アルコール脂肪酸エステルは、3価以上のアルコールのエステル化物で且つアルコール成分のエステル化率が90%以上であるものを主成分とする前記<9>に記載の不織布用繊維処理剤。
<11>
前記(C)成分において、多価アルコール脂肪酸エステルに付加するアルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドである前記<8>又は<10>に記載の不織布用繊維処理剤。
<12>
前記(C)成分におけるアルキレンオキシドの付加モル数は、好ましくは20モル超、さらに好ましくは40モル以上、そして、好ましくは80モル以下、さらに好ましくは60モル以下である前記<8>〜<11>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
<13>
前記(C)成分として、ポリオキシエチレン変性硬化ヒマシ油を含有する前記<1>〜<12>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
<14>
前記(C)成分の含有量は、前記繊維処理剤の全質量に対して、好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である前記<1>〜<13>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
前記(A)成分と前記(C)成分との含有比率(前者:後者)が、質量比で、好ましくは1:2〜3:1、さらに好ましくは1:1〜2:1である前記<1>〜<14>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
<16>
前記(A)成分と前記(B)成分との含有比率(前者:後者)が、質量比で、好ましくは1:5〜10:1、さらに好ましくは1:2〜3:1である前記<1>〜<15>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
<17>
さらに、前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分以外の他の界面活性剤として、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン界面活性剤からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する前記<1>〜<16>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
前記アニオン界面活性剤は、ジアルキルスルホサクシネートナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホネートナトリウム塩、アルキルスルホネートナトリウム塩、アルキルサルフェートナトリウム塩、セカンダリーアルキルサルフェートナトリウム塩及びジアルキルスルホコハク酸からなる群から選択される1種又は2種以上である前記<17>に記載の不織布用繊維処理剤。
<19>
前記カチオン界面活性剤は、アルキル(又はアルケニル)トリメチルアンモニウムハライド、ジアルキル(又はアルケニル)ジメチルアンモニウムハライド及びアルキル(又はアルケニル)ピリジニウムハライドからなる群から選択される1種又は2種以上である前記<17>又は<18>に記載の不織布用繊維処理剤。
<20>
前記両性界面活性剤は、アルキル(炭素数1〜30)ジメチルベタイン、アルキル(炭素数1〜30)アミドアルキル(炭素数1〜4)ジメチルベタイン、アルキル(炭素数1〜30)ジヒドロキシアルキル(炭素数1〜30)ベタイン、スルフォベタイン型両性界面活性剤等のベタイン型両性界面活性剤;アラニン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノプロピオン酸型、アルキル(炭素数1〜30)イミノジプロピオン酸型等]両性界面活性剤;アルキルベタイン等のグリシン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノ酢酸型等]両性界面活性剤等のアミノ酸型両性界面活性剤;アルキル(炭素数1〜30)タウリン型等のアミノスルホン酸型両性界面活性剤からなる群から選択される1種又は2種以上である前記<17>〜<19>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
<21>
前記ノニオン界面活性剤は、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ(好ましくはn=2〜10)グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル(何れも好ましくは脂肪酸の炭素数8〜60)、ポリオキシアルキレン(付加モル数2〜60)アルキル(炭素数8〜22)アミド、ポリオキシアルキレン(付加モル数2〜60)アルキル(炭素数8〜22)エーテル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリオキシエチレンアルキルアミド及びポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン変性シリコーンからなる群から選択される1種又は2種以上である前記<17>〜<20>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤。
前記不織布用繊維処理剤が付着した熱融着性繊維を用いた親水性不織布。
<23>
前記熱融着性繊維は、少なくとも表面がポリオレフィン系樹脂で形成されている前記<22>に記載の親水性不織布。
<24>
前記熱融着性繊維は熱融着性芯鞘型複合繊維である前記<22>又は<23>に記載の親水性不織布。
<25>
前記熱融着性芯鞘型複合繊維は、加熱によってその長さが伸びる熱伸長性複合繊維である前記<22>〜<24>の何れか1項に記載の親水性不織布。
<26>
前記熱融着性繊維は酸化チタンを含んでいる前記<22>〜<25>の何れか1項に記載の親水性不織布。
<27>
前記不織布用繊維処理剤の付着量は、該繊維処理剤を除く前記熱融着性繊維の全質量に対する割合が、好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上、そして、好ましくは1.5質量%以下、さらに好ましくは1.0質量%以下である前記<22>〜<26>の何れか1項に記載の親水性不織布。
前記<1>〜<21>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤を付着させた熱融着性繊維を含むウエブ又は不織布に、熱処理を施し、該ウエブ又は該不織布の一部(該不織布用繊維処理剤の付着部分)の親水性を該熱処理前よりも低下させる工程を有する、不織布の製造方法。
<29>
前記<28>に記載の製造方法で製造された不織布。
<30>
少なくとも表面が、該表面側に突出する複数の凸部と該凸部間に位置する凹部とからなる凹凸を有しており、
前記凸部の頂部P1に含まれる繊維に対する水の接触角と、前記表面とは反対側に位置する裏面に含まれる繊維に対する水の接触角との差(頂部P1−裏面P2)は、好ましくは3度以上、さらに好ましくは5度以上、そして、好ましくは25度以下、さらに好ましくは20度以下である前記<29>に記載の不織布。
前記<22>〜<27>の何れか1項に記載の親水性不織布又は前記<29>若しくは<30>に記載の不織布を用いた吸収性物品。
<32>
前記<1>〜<21>の何れか1項に記載の不織布用繊維処理剤を付着させた熱融着性繊維を含むウエブ又は不織布に、熱処理を施し、該ウエブ又は該不織布の一部(該不織布用繊維処理剤の付着部分)の親水性を該熱処理前よりも低下させる工程を有する、不織布の親水性の制御方法。
熱融着性繊維である、芯部がポリプロピレン樹脂、鞘部がポリエチレン樹脂からなる熱伸長性の熱融着性芯鞘型複合繊維を、下記表1〜表4に示す組成の繊維処理剤(油剤)に浸漬した。浸漬後に、乾燥させて、繊維処理剤が付着した熱伸長性の熱融着性芯鞘型複合繊維を得た。
また、熱伸長性の熱融着性芯鞘型複合繊維に代えて芯部がポリエチレンテレフタレート樹脂、鞘部がポリエチレン樹脂からなる非熱伸長性繊維である熱融着性芯鞘型複合繊維を用いた以外は前記と同様の処理により、繊維処理剤が付着した非熱伸長性繊維を得た。
得られた熱融着性芯鞘型複合繊維及び非熱伸長性繊維の何れか一方又は両方を用い、図2に示す方法により親水性不織布を製造した。具体的な製造方法は次の通りである。先ず、カード機を用いて形成したウエブにエンボス加工を施した。エンボス加工は、格子状のエンボス部が形成され且つエンボス部(圧縮部)の面積率が22%となるように行った。エンボス加工の加工温度は、110℃であった。次にエアスルー加工を行った。エアスルー加工は、エンボス加工におけるエンボス面側から熱風を吹き付ける熱処理を1回行った。エアスルー加工の熱処理温度は、136℃とした。
得られた親水性不織布は、図1に示すように、厚みの薄い部分(エンボス部)18とそれ以外の厚みの厚い部分19とを有し、片面が凸部119と凹部118とを有する起伏の大きい凹凸面10b、もう片面が、ほぼ平坦な平坦面10aとなっていた。
熱融着性繊維である、芯部がポリエチレンテレフタレート樹脂、鞘部がポリエチレン樹脂からなる熱伸長性の熱融着性芯鞘型複合繊維を、下記表1及び表4に示す組成の繊維処理剤(油剤)に浸漬した。浸漬後に、乾燥させて、繊維処理剤が付着した熱伸長性の熱融着性芯鞘型複合繊維を得た。
得られた熱伸長性の熱融着性芯鞘型複合繊維を用い、図2に示す方法により親水性不織布を製造した。具体的な製造方法は次の通りである。先ず、カード機を用いて形成したウエブにエンボス加工を施した。エンボス加工は、格子状のエンボス部が形成され且つエンボス部(圧縮部)の面積率が22%となるように行った。エンボス加工の加工温度は、110℃であった。次にエアスルー加工を行った。エアスルー加工は、エンボス加工におけるエンボス面側から熱風を吹き付ける熱処理を1回行った。エアスルー加工の熱処理温度は、136℃とした。
得られた親水性不織布は、図1に示すように、厚みの薄い部分(エンボス部)18とそれ以外の厚みの厚い部分19とを有し、片面が凸部119と凹部118とを有する起伏の大きい凹凸面10b、もう片面が、ほぼ平坦な平坦面10aとなっていた。
・(A)成分 ポリジメチルシロキサン:信越シリコーン製のシリコーン「KM−903」。KM−903の組成は次の通り。重量平均分子量が約50万のポリジメチルシロキサン18質量%、重量平均分子量が約2万のポリジメチルシロキサン42質量%、分散剤5質量%、水35質量%。
・(B)成分 リン酸エステル型のアニオン界面活性剤:花王株式会社製「グリッパー4131」の水酸化カリウム中和物。
・(C)成分 POE(付加モル数25)変性多価アルコール脂肪酸エステル:POE変性硬化ヒマシ油、花王株式会社製「エマノーンCH25」。
・(C)成分 POE(付加モル数40)変性多価アルコール脂肪酸エステル1:テトラオレイン酸エチレンソルビット、花王株式会社製「レオドール440V」。
・(C)成分 POE(付加モル数40)変性多価アルコール脂肪酸エステル2:POE変性硬化ヒマシ油、花王株式会社製「エマノーンCH40」。
・(C)成分 POE(付加モル数60)変性多価アルコール脂肪酸エステル1:テトラオレイン酸エチレンソルビット、花王株式会社製「レオドール460V」。
・(C)成分 POE(付加モル数60)変性多価アルコール脂肪酸エステル2:ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、花王株式会社製「エマノーンCH60」。
・(C)成分 POE(付加モル数6)変性多価アルコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、花王株式会社製「レオドールTW−S106V」。
・(C)成分 POE(付加モル数20)変性多価アルコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、花王株式会社製「レオドールTW−S120V」。
・その他:ジアルキルスルホコハク酸;花王株式会社製「ペレックスOT−P」。
・その他:POE、POP変性シリコーン;信越化学工業株式会社製「X−22−4515」。
・その他:POEアルキルアミド;川研ファインケミカルズ株式会社製「アミゾールSDE」。
・その他:ステアリルベタイン;花王株式会社製のアルキルベタイン「アンヒトール86B」。
各実施例及び比較例の親水性不織布について、前記<繊維に対する水の接触角の測定方法>に従い、該不織布中から採取した繊維に対する水の接触角を測定した。その結果を表1に示した。
不織布からの繊維(熱伸長性繊維、非熱伸長性繊維)の採取は、精密はさみとピンセットを用いて、不織布の最表層部分から所望の繊維を繊維長1mmで裁断し、取り出すことで行った。表1中の「接触角」の欄の「凸部頂部P1」は、凹凸面10bの凸部119の頂部P1(厚みの厚い部分の頂部)、「裏面P2」は、平坦面10aにおける凸部の頂部P1に対応する部位P2における不織布中から取り出した繊維の蒸留水との接触角の測定結果である。
花王株式会社の市販の生理用ナプキン(商品名「ロリエさらさらクッション肌きれい吸収」)から表面シートを取り除き、その代わりに、各実施例及び比較例の親水性不織布を積層し、その周囲を固定して評価用の生理用ナプキンを得た。各不織布は、裏面P2側を吸収体側に向けて配置した。
前記生理用ナプキンの表面上に、内径1cmの透過孔を有するアクリル板を重ねて、該ナプキンに100Paの一定荷重を掛ける。斯かる荷重下において、該アクリル板の透過孔から脱繊維馬血6.0gを流し込む。前記馬血を流し込んでから60秒後にアクリル板を取り除き、次いで、該不織布の重量(W2)を測定し、予め測定しておいた、馬血を流し込む前の不織布の重量(W1)との差(W2−W1)を算出する。以上の操作を3回行い、3回の平均値を液残り量(mg)とする。液残り量は、装着者の肌がどの程度濡れるかの指標となるものであり、液残り量が少ないほど程、良い結果である。その結果を表1に示した。
花王株式会社の市販の生理用ナプキン(商品名「ロリエさらさらクッション肌きれい吸収」)から表面シートを取り除き、その代わりに、各実施例及び比較例の親水性不織布を積層し、その周囲を固定して評価用の生理用ナプキンを得た。各不織布は、裏面P2側を吸収体側に向けて配置した。
前記生理用ナプキンの表面上に、内径1cmの透過孔を有するアクリル板を重ねて、該ナプキンに100Paの一定荷重を掛ける。斯かる荷重下において、該アクリル板の透過孔から3分ごとに脱繊維馬血を3.0gずつ合計6.0g流し込む。前記馬血を流し込んでから300秒後にアクリル板を取り除き、次いで、ティッシュペーパーを前記不織布の表面上に重ね、更に、該ティッシュペーパーの上に重石を重ねて、該ナプキンに2000Paの荷重を掛ける。重石を重ねてから5秒後に該重石及びティッシュペーパーを取り除き、該ティッシュペーパーの重量(W4)を測定し、予め測定しておいた、前記不織布の表面上に重ねる前のティッシュペーパーの重量(W3)との差(W4−W3)を算出する。以上の操作を3回行い、3回の平均値を液戻り量(mg)とし、ウェットバック量が少ないほど、液戻りが起こり難く高評価となる。その結果を表1に示した。
花王株式会社の市販の生理用ナプキン(商品名「ロリエさらさらクッション肌きれい吸収」)から表面シートを取り除き、その代わりに、各実施例及び比較例の親水性不織布を積層し、その周囲を固定して評価用の生理用ナプキンを得た。各不織布は、裏面P2側を吸収体側に向けて配置した。
試験装置は、ナプキンの載置面が水平面に対して45°傾斜している載置部を有している。この載置部に、表面シートが上方を向くようにナプキンを載置する。試験液として、着色させた蒸留水を1g/10secの速度でナプキンに滴下させる。初めに不織布が濡れた地点から試験液が吸収体に初めて吸収された地点までの距離を測定する。以上の操作を3回行い、3回の平均値を液流れ距離(mm)とする。液流れ距離は、液が生理用ナプキンに吸収されずに装着者の肌にふれてしまう量の指標となるものであり、液流れ距離が短いほど高評価となる。その結果を表1に示した。
不織布の嵩回復性を下記の方法で評価し、結果を表1に示した。
不織布の厚みの測定方法については、WO2010074207A1に記載の方法で行った。嵩回復性の評価については、評価対象の不織布を、外径85mmの紙管に巻き長さ2700mでロール状に巻き回し、その後常温で2週間保管し、ロール化した不織布を、150m/minの搬送速度で繰り出し、処理温度115℃処理時間0.2秒、風速2.8m/秒で該不織布に熱風を吹き付けることにより不織布厚みを回復させる。不織布の回復性は、不織布をロール状に巻きつける前の不織布の凸部の厚み(保存前厚み)をCとし、熱風吹き付け後の不織布の凸部の厚み(回復後厚み)をDとしたとき、以下の式(2)で表される。熱風吹き付け後の不織布厚みの測定は、熱風吹き付けから1分〜1時間後に測定する。不織布の厚みは、先に述べた方法で測定する。
嵩回復性(%)=D/C×100 (2)
式(2)で算出した嵩回復性が60%未満の場合をC、60%以上〜70%未満の場合をB、70%以上〜80%未満の場合をA、80%以上の場合をSと評価する。嵩回復性の値が高いほど高評価となる。
実施例2、6び7を互いに比較することにより、前記(C)成分におけるアルキレンオキシドの付加モル数が増加すると、表面シート液残り量及びウェットバック量が低下すると共に液流れ距離が短くなり、液の吸収性能が向上することがわかる。これと同様の傾向は、比較例3〜5間の対比でも見られる。また、比較例3〜5を互いに比較することにより、前記(C)成分におけるアルキレンオキシドの付加モル数は20モルを超えることが好ましいことがわかる。
実施例7及び8を互いに比較することにより、繊維処理剤中における前記(C)成分の含有量が増加すると、液の吸収性能が低下する傾向があることがわかる。このことから、繊維処理剤中における前記(C)成分の含有量は20質量%以下が好ましいことがわかる。
また、本発明に係る繊維処理剤に対し、熱伸長性繊維及び非熱伸長性繊維は同様の傾向が示すことがわかる。
30,30’ 第1層
31 第1層第1部位
32 第1層第2部位
40,40’ 第2層
41,41’ 第2層第1部位
42,42’ 第2層第2部位
P1 凸部頂部
P2 裏面
11 カード機
12 ウエブ
13 エンボス装置
14 エンボスロール
15 フラットロール
17 熱風処理装置
Claims (9)
- 繊維処理剤が付着した熱融着性繊維を用いた親水性不織布であって、該繊維処理剤が、下記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有し、
少なくとも表面が、該表面側に突出する複数の凸部と該凸部間に位置する凹部とからなる凹凸を有しており、
前記凸部の頂部に含まれる繊維に対する水の接触角と、前記表面とは反対側に位置する裏面に含まれる繊維に対する水の接触角との差(該頂部−該裏面)が、3度以上25度以下である親水性不織布。
(A)ポリオルガノシロキサン(ポリオキシエチレン(POE)鎖で変性したポリオルガノシロキサンを除く)
(B)リン酸エステル型のアニオン界面活性剤
(C)ポリオキシアルキレン変性多価アルコール脂肪酸エステル - 繊維処理剤が付着した熱融着性繊維を用いた親水性不織布であって、該繊維処理剤が、下記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有し、該(C)成分におけるアルキレンオキシドの付加モル数が20モルを超える親水性不織布。
(A)ポリオルガノシロキサン(ポリオキシエチレン(POE)鎖で変性したポリオルガノシロキサンを除く)
(B)リン酸エステル型のアニオン界面活性剤
(C)ポリオキシアルキレン変性多価アルコール脂肪酸エステル - 前記(A)成分が前記繊維処理剤の全質量に対して1質量%以上30質量%以下の割合で含まれている請求項1又は2に記載の親水性不織布。
- 前記(A)成分と前記(C)成分との含有比率(前者:後者)が、質量比で1:2〜3:1である請求項1〜3の何れか1項に記載の親水性不織布。
- 前記(C)成分が前記繊維処理剤の全質量に対して20質量%以下の割合で含まれている請求項1〜4の何れか1項に記載の親水性不織布。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の親水性不織布を用いた吸収性物品。
- 下記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する不織布用繊維処理剤であって、該(A)成分が該繊維処理剤の質量に対して30質量%以下の割合で含まれ、該(C)成分におけるアルキレンオキシドの付加モル数が20モルを超える不織布用繊維処理剤。
(A)ポリオルガノシロキサン(ポリオキシエチレン(POE)鎖で変性したポリオルガノシロキサンを除く)
(B)リン酸エステル型のアニオン界面活性剤
(C)ポリオキシアルキレン変性多価アルコール脂肪酸エステル - 前記(A)成分と前記(C)成分との含有比率(前者:後者)が、質量比で1:2〜3:1である請求項7に記載の不織布用繊維処理剤。
- 前記(C)成分が前記繊維処理剤の全質量に対して20質量%以下の割合で含まれている請求項7又は8に記載の不織布用繊維処理剤。
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