以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態に係るチェックアウトシステム10の斜視図である。
チェックアウトシステム10は、少なくとも1台の商品登録装置11と、少なくとも1台の決済装置12とを含む。図1においては、2台の商品登録装置11と4台の決済装置12とを含んだチェックアウトシステム10を示している。チェックアウトシステム10が、商品登録装置11および決済装置12をそれぞれ何台含むかは任意であり、商品登録装置11と決済装置12との台数の比も任意である。
商品登録装置11および決済装置12は、スーパーマーケットなどの店舗のチェックアウトコーナーに設置される。
商品登録装置11は、上記店舗の従業員21が、その操作者となる。商品登録装置11を操作する従業員21は、チェッカと称されることもある。決済装置12は、上記の店舗で販売する商品を購入する買物客22が、その操作者となる。ただし、商品登録装置11の一部の操作が買物客22により行われる場合もある。また、決済装置12は、従業員により操作される場合もある。
商品登録装置11は、図1においては、作業テーブル31に取り付けられている。作業テーブル31は、矩形の天板を有している。複数の作業テーブル31が、天板の長手方向がほぼ並行するように配置されることにより、買物客22用の通路を形成している。
商品登録装置11は、買上登録、決済情報の生成、決済処理、ならびに決済情報の決済装置12への通知の各機能を備える。買上登録は、通路に進入してきた買物客が持参した商品を買上商品として登録する処理である。決済処理は、買上商品の決済のための処理である。決済情報は、決済処理に必要となる情報である。
決済装置12は、商品登録装置11から決済情報が通知された場合に、当該決済情報に基づく決済処理を行う。
図2は商品登録装置11および決済装置12のブロック図である。
商品登録装置11および決済装置12は、いずれもLAN(local area network)13に接続されている。LAN13に代えて、インターネットや無線LANなどの別の通信網を用いることもできる。あるいは商品登録装置11と決済装置12との間でサーバを介して情報を授受する構成としても良い。
LAN13には、サーバ200も接続されている。サーバ200には、入出金機300が接続されている。サーバ200と入出金機300との接続形態は任意で良い。サーバ200と入出金機300とが、LAN13を介して接続されていても良い。
サーバ200は、入出金機300を管理する機能を備える。サーバ200は、例えばPOSサーバである。
入出金機300は、上記店舗の事務室などに設置される。入出金機300は、入金された金銭を収容し、また収容している金銭を出金する。入出金機300が出金した金銭は、例え商品登録装置11または決済装置12に補充するために使用される。また商品登録装置11または決済装置12から回収された金銭が、入出金機300に入金される。入出金機300は、一般的には、商品登録装置11または決済装置12の個々が収容する金銭よりも多量の金銭を収容可能である。
商品登録装置11は、CPU(central processing unit)11a、ROM(read-only memory)11b、RAM(random-access memory)11c、補助記憶ユニット11d、ドロワ開放ユニット11e、スキャナ11f、タッチパネル11g、プリンタ11h、カードリーダライタ11i、通信ユニット11jおよび伝送システム11kを含む。
CPU11a、ROM11b、RAM11cおよび補助記憶ユニット11dは、伝送システム11kにより接続されてコンピュータを構成する。
CPU11aは、上記のコンピュータの中枢部分に相当する。CPU11aは、ROM11bおよびRAM11cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェアおよびアプリケーションプログラムに基づいて、商品登録装置11としての各種の動作を実現するべく各部を制御する。
ROM11bは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。ROM11bは、上記のオペレーティングシステムを記憶する。ROM11bは、上記のミドルウェアやアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。またROM11bは、CPU11aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する場合もある。
RAM11cは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。RAM11cは、CPU11aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにRAM11cは、CPU11aが各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
補助記憶ユニット11dは、上記のコンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット11dは、CPU11aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU11aでの処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット11dとしては、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、あるいはSSD(solid state drive)などを使用できる。
ROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶されるアプリケーションプログラムには、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。商品登録装置11の譲渡は一般的に、制御プログラムがROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶された状態にて行われる。しかし、商品登録装置11は、制御プログラムがROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶されない状態で譲渡され、別途に譲渡された制御プログラムが補助記憶ユニット11dに書き込まれても良い。制御プログラムの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行える。
ドロワ開放ユニット11eは、貨幣を収容するためのドロワを自動的に開放する。
スキャナ11fは、商品の情報を読み取って、当該商品の商品コードを得る。スキャナ11fとしては、周知の種々のタイプのものをそのまま利用できる。スキャナ11fは、周知の種々のタイプうちの1つのみに対応していても良いし、複数のタイプに対応していても良い。すなわちスキャナ11fは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナを含み得る。またスキャナ11fとしては、商品の画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプのものを含み得る。
タッチパネル11gは、表示デバイスおよびタッチセンサを含む。表示デバイスは、その表示画面を、GUI画面などの任意の画面とする。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置されている。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU11aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
プリンタ11hは、例えばサーマルプリンタやドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列や画像などを印刷することにより、レシートを発行する。
カードリーダライタ11iは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、上記のカードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカードなどの決済処理に関わる情報を記録する各種のカードを含み得る。カードリーダライタ11iは、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
通信ユニット11jは、LAN13を介した通信を行う。
伝送システム11kは、CPU11a、ROM11b、RAM11c、補助記憶ユニット11d、ドロワ開放ユニット11e、スキャナ11f、タッチパネル11g、プリンタ11h、カードリーダライタ11iおよび通信ユニット11jの間で授受されるデータを伝送する。伝送システム11kは、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものが利用できる。
なお、商品登録装置11のハードウェアとしては、例えば既存のPOS端末を利用することが可能である。
決済装置12は、CPU12a、ROM12b、RAM12c、補助記憶ユニット12d、釣銭機12e、スキャナ12f、タッチパネル12g、プリンタ12h、カードリーダライタ12i、通信ユニット12jおよび伝送システム12kを含む。
CPU12a、ROM12b、RAM12cおよび補助記憶ユニット12dは、伝送システム12kにより接続されてコンピュータを構成する。
CPU12aは、上記のコンピュータの中枢部分に相当する。CPU12aは、ROM12bおよびRAM12cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェアおよびアプリケーションプログラムに基づいて、決済装置12としての各種の動作を実現するべく各部を制御する。
ROM12bは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。ROM12bは、上記のオペレーティングシステムを記憶する。ROM12bは、上記のミドルウェアやアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。またROM12bは、CPU12aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する場合もある。
RAM12cは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。RAM12cは、CPU12aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにRAM12cは、CPU12aが各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
補助記憶ユニット12dは、上記のコンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット12dは、CPU12aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU12aでの処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット12dとしては、例えばEEPROM、HDD、あるいはSSDなどを使用できる。
ROM12bまたは補助記憶ユニット12dに記憶されるアプリケーションプログラムには、決済装置12としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。決済装置12の譲渡は一般的に、制御プログラムがROM12bまたは補助記憶ユニット12dに記憶された状態にて行われる。しかし、決済装置12は、制御プログラムがROM12bまたは補助記憶ユニット12dに記憶されない状態で譲渡され、別途に譲渡された制御プログラムが補助記憶ユニット12dに書き込まれても良い。制御プログラムの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行える。
釣銭機12eは、投入される硬貨および紙幣を収受する。また釣銭機12eは、釣銭としての硬貨および紙幣を排出する。
スキャナ12fは、商品の情報を読み取って、当該商品の商品コードを得る。スキャナ12fとしては、周知の種々のタイプのものをそのまま利用できる。スキャナ12fは、周知の種々のタイプうちの1つのみに対応していても良いし、複数のタイプに対応していても良い。すなわちスキャナ12fは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナを含み得る。またスキャナ12fとしては、商品の画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプのものを含み得る。
タッチパネル12gは、表示デバイスおよびタッチセンサを含む。表示デバイスは、その画面を、GUI画面などの任意の画面とする。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置されている。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU12aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
プリンタ12hは、例えばサーマルプリンタやドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列や画像などを印刷することにより、レシートを発行する。
カードリーダライタ12iは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、上記のカードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカードなどの決済処理に関わる情報を記録する各種のカードを含み得る。カードリーダライタ12iは、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
通信ユニット12jは、LAN13を介した通信を行う。
伝送システム12kは、CPU12a、ROM12b、RAM12c、補助記憶ユニット12d、釣銭機12e、スキャナ12f、タッチパネル12g、プリンタ12h、カードリーダライタ12iおよび通信ユニット12jの間で授受されるデータを伝送する。伝送システム12kは、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものが利用できる。
なお、決済装置12のハードウェアとしては、例えば既存のセルフPOS端末を利用することが可能である。
次に、以上のように構成されたチェックアウトシステム10の動作について説明する。
なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
商品登録装置11が、買上商品の登録処理を行うモードで起動されると、CPU11aは、ROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶された制御プログラムに従った制御処理を開始する。
図3および図4はCPU11aの制御処理のフローチャートである。
Act1においてCPU11aは、RAM11c中に設定する登録商品テーブルをクリアする。登録商品テーブルは、買上登録が済んだ商品に関する情報を記述するためのデータテーブルである。
Act2においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を登録画面とする。登録画面は、登録商品テーブルの内容などを表し、登録処理の実施状況を従業員21に確認させるものである。
図5は一例としての登録画面SC1を示す図である。
登録画面SC1は、領域R1,R2、在高ボタンB1および小計ボタンB2を含む。
領域R1は、最も新しく買上登録がなされた商品に関する商品名、個数および単価と、その商品を登録した後の買上商品の合計個数および合計金額とを表示するための領域である。領域R2は、登録画面SC1に示された商品よりも前に買上登録がなされた商品に関する商品名、個数、単価および金額のリストを表示するための領域である。
なお、登録画面SC1は、買上登録がなされた商品に関する各種の情報を表している状態を示している。しかし、Act2における登録画面は、商品に関する各種の情報を表さず、予め定められた基本フォームのみを表す。
図3中のAct3においてCPU11aは、小計ボタンB2がタッチされたか否かを確認する。そしてCPU11aは、小計ボタンB2がタッチされたことがタッチパネル11gにより検出されていないためにNoと判定したならば、Act4へと進む。
Act4においてCPU11aは、買上登録すべき商品の商品コードが取得されたか否かを確認する。そしてCPU11aは、商品コードが取得されていないためにNoと判定したならば、Act5へと進む。
Act5においてCPU11aは、在高ボタンB1がタッチされたか否かを確認する。
そしてCPU11aは、在高ボタンB1がタッチされたことがタッチパネル11gにより検出されていないためにNoと判定したならば、Act3へと戻る。
かくしてAct3〜Act5においてCPU11aは、小計ボタンB2または在高ボタンB1がタッチされるか、商品コードが取得されるのを待ち受ける。なおCPU11aは、ここでの待ち受けにおいて、他の操作が行われるなどの他の事象の発生を確認し、その発生事象に応じた処理に移行するようにしても良い。
CPU11aは、図3,図4に示した制御処理とは別の周知の処理によって、従業員21による操作に基づいて商品コードを取得する。そしてCPU11aは、商品コードを取得したならば、Act4にてYesと判定し、Act6へと進む。
Act6においてCPU11aは、上記の取得した商品コードを含むように、登録商品テーブルを更新する。またこれに応じてCPU11aは、更新後の登録商品テーブルの内容に準じるように登録画面を更新する。そしてCPU11aはこの後に、Act3〜Act5の待ち受け状態に戻る。
CPU11aは、Act3〜Act5の待ち受け状態にあるときに、小計ボタンB2がタッチされたならば、Act3にてYesと判定し、Act7へと進む。
Act7においてCPU11aは、この時点における登録商品テーブルの内容に基づいて、登録商品テーブルに記述された登録商品に関する決済のための決済情報を生成する。
決済情報は、登録商品のリストや、買上商品の合計個数および合計金額などの情報を含む。かくして制御プログラムに基づいての制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータは生成部として機能する。
Act8においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を第1の選択画面とする。
図6は一例としての第1の選択画面SC2を示す図である。
第1の選択画面SC2は、表示エリアAR1,AR2,AR3,AR4,AR5およびボタンB11,B12,B13,B14,B15,B16,B17を含む。
CPU11aは、表示エリアAR1には、決済情報に含まれた合計個数および合計金額を表す。CPU11aは、表示エリアAR2〜AR5には、4つの決済装置12のそれぞれへの決済情報の転送の可否をそれぞれ表す。なお決済装置12は、決済処理の実行中においては決済情報の転送を受け付けておらず、このような状態にある決済装置12に関連付けられた表示エリアにCPU11aは「転送不可」と表す。つまり、タッチパネル11gの画面の一部領域が第1の選択画面SC2とされるときには、「装置A」という名称の決済装置12のみが、決済処理を実行中である。
ボタンB11,B12は、決済情報に含まれた合計金額に対する値引きを適用することを従業員21が指定するためのものである。
ボタンB13〜B16は、4つの決済装置12のそれぞれへの決済情報の転送を従業員21が指定するためのものである。なお、ボタンB13〜B16は、関連付けられている決済装置12が決済情報の転送を受け付けているか否かに応じて、表示形態を異ならせても良い。また、ボタンB13〜B16は、関連付けられている決済装置12が決済情報の転送を受け付けていない場合には非表示とするなどしても良い。
ボタンB17は、タッチパネル11gの画面の一部領域を登録画面とする状態へと戻ることを従業員21が指定するためのものである。
Act9においてCPU11aは、買上登録すべき商品の商品コードが取得されたか否かを確認する。そしてCPU11aは、商品コードが取得されていないためにNoと判定したならば、Act10へと進む。
Act10においてCPU11aは、決済情報の転送先とする決済装置12が指定されたか否かを確認する。そしてCPU11aは、決済装置12が指定されていないためにNoと判定したならば、Act9へと戻る。
かくしてCPU11aはAct9,Act10において、商品コードが取得されるか、または決済装置12のいずれかが指定されるのを待ち受けている。なおCPU11aは、ここでの待ち受けにおいて、他の操作が行われるなどの他の事象の発生を確認し、その発生事象に応じた処理に移行するようにしても良い。
なお図示を省略しているが、この待ち受け状態においてCPU11aは、ボタンB11,B12がタッチされるのも待ち受けている。そしてCPU11aは、例えばボタンB11,B12のいずれかが従業員21によりタッチされ、そのことがタッチパネル11gにより検出されたならば、決済情報に含まれた合計金額をその後の従業員21による指示に応じて変更する。
CPU11aは、商品コードを取得したならば、Act9にてYesと判定し、Act11へと進む。
Act11においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を登録画面とする。CPU11aは、こののちにAct3へと戻り、以降の処理を前述と同様に繰り返す。
CPU11aは、Act9,Act10の待ち受け状態にあるときに、ボタンB13〜B16のいずれかが従業員21によりタッチされるなどにより決済装置12の指定がなされたならば、Act10にてYesと判定し、Act12へと進む。なおCPU11aは、ボタンB13〜B16のうちの決済情報の転送を受け付けていない決済装置12に関連付けられたものがタッチされても、Act10にてYesとは判定しない。かくしてCPU11aは、決済情報の転送を受け付けない決済装置12の指定は受け付けない。
Act12においてCPU11aは、Act7にて生成した決済情報を、指定された決済装置12に対して転送する。CPU11aは具体的には、指定された決済装置12を宛先として決済情報をLAN13へと送信するように通信ユニット11jを制御する。これにより、転送情報が決済装置12へと通知されることとなる。かくして、通信ユニット11jは、第1の送信デバイスの一例である。また制御プログラムに基づいての制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータが送信制御部として機能する。そして、通信ユニット11jとCPU11aを中枢部分とするコンピュータとの協働によって、送信部としての機能を実現している。
Act13においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を報知画面とする。報知画面は、セミセルフによる決済のために決済情報を指定の決済装置12に転送したことを従業員21に認識させるための画像を表す。なお、セミセルフによる決済とは、買物客22による操作に応じて決済装置12において決済処理を実行する決済形態である。
報知画面には、報知画面を閉じることを従業員21が指示するためのボタンを含む。CPU11aは、このボタンがタッチされたことに応じて、Act1へと戻り、それ以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
さてCPU11aは、Act3〜Act5の待ち受け状態にあるときに、在高ボタンB1がタッチされたならば、Act5にてYesと判定し、図4中のAct14へと進む。
Act14においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を第2の選択画面とする。
図7は一例としての第2の選択画面SC3を示す図である。
第2の選択画面SC3は、在高ボタンB1がタッチされたときに登録画面が表していた画像に重ねて、画像IM1を表したものである。画像IM1は、ボタンB21,B22,B23,B24を含む。ボタンB21〜B24は、4つの決済装置12のうちで在高問い合わせの対象となる決済装置12を従業員21が指定するためのものである。
Act15においてCPU11aは、在高問い合わせの対象となる決済装置12が指定されたか否かを確認する。CPU11aは、決済装置12の指定がなされていないならば、Act15を繰り返す。かくしてCPU11aはAct15において、在高問い合わせの対象となる決済装置12が指定されるのを待ち受ける。なおCPU11aは、ここでの待ち受けにおいて、他の操作が行われるなどの他の事象の発生を確認し、その発生事象に応じた処理に移行するようにしても良い。そしてCPU11aは、ボタンB21〜B24のいずれかが従業員21によりタッチされるなどにより決済装置12の指定がなされたならば、Act15にてYesと判定し、Act16へと進む。
Act16においてCPU11aは、問合せ情報を、指定された決済装置12を宛先としてLAN13へと送信するように通信ユニット11jを制御する。問合せ情報は、釣銭機12eが収容する金銭の在高の問い合わせであることを示すコマンドと、問い合わせ元の商品登録装置11を識別するための識別情報とを少なくとも含む。かくして制御プログラムに基づいて上記の制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータは選択部および問合せ部として機能する。
Act17においてCPU11aは、在高情報が通信ユニット11jにより受信されたか否かを確認する。そしてCPU11aは、在高情報が受信されていないためにNoと判定したならば、Act17を繰り返す。かくしてCPU11aはAct17において、在高情報が受信されるのを待ち受ける。なおCPU11aは、ここでの待ち受けにおいて、他の操作が行われるなどの他の事象の発生を確認し、その発生事象に応じた処理に移行するようにしても良い。
問合せ情報が、宛先となっている決済装置12へとLAN13を介して到達すると、その決済装置12に設けられた通信ユニット12jが当該問合せ情報を受信する。
一方、決済装置12において釣銭機12eは、収容している金銭の在高を、金種毎に定期的に監視し、在高情報を更新している。本実施形態では、在高情報は、金種毎の在高を、それぞれの収容枚数として表すこととする。また在高情報は、異常状態にある金種に関連付けて、どのような異常状態にあるかを表す状態情報を含む。ここでは状態情報は、「即補充」「補充」「回収」および「即回収」のいずれかを示す。「即補充」は、収容枚数が第1の閾値以下である状態である。「補充」は、収容枚数が第2の閾値以下である状態である。「回収」は、収容枚数が第3の閾値以上である状態である。「即回収」は、収容枚数が第4の閾値以下である状態である。各閾値は、第1の閾値<第2の閾値<第3の閾値<第4の閾値の関係にある。また第1および第2の閾値は、0に近い値として予め定められる。第3および第4の閾値は、収容可能枚数に近い値として予め定められる。なお、異常状態の判定は、商品登録装置11aにおいて行うようにしても良い。
問合せ情報を受信した通信ユニット12jが設けられた決済装置12は、問合せ情報による問合せへの応答として上記の在高情報を送信する。具体的には、当該決済装置12のCPU12aは、在高情報を、問合せ情報に示された識別情報で識別される商品登録装置11を宛先としてLAN13へと送信するように通信ユニット12jを制御する。
在高情報が、宛先となっている商品登録装置11へとLAN13を介して到達すると、その商品登録装置11に設けられた通信ユニット11jが当該在高情報を受信する。かくして通信ユニット12jは、受信部の一例である。
商品登録装置11においてCPU11aは、通信ユニット11jにより在高情報が受信されたならば、Act17にてYesと判定し、Act18へと進む。
Act18においてCPU11aは、在高情報が通知する在高が異常状態であるか否かを確認する。そしてCPU11aは、在高情報に状態情報が含まれるならばYesと判定し、Act19へと進む。CPU11aは、在高情報に状態情報が含まれないならばNoと判定し、Act20へと進む。
Act19またはAct20においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を第1または第2の確認画面とする。そしてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を第1または第2の確認画面とした状態で、Act21へと進む。
図8は一例としての第1の確認画面SC4を示す図である。
第1の確認画面SC4は、在高ボタンB1がタッチされたときに登録画面が表していた画像に重ねて、画像IM2を表したものである。画像IM2は、リストL1、通知ボタンB31および閉じるボタンB32を含む。
リストL1は、在高情報に示された金種毎の在高を示す。ここでは、在高は、収容枚数により表している。リストL1はまた、状態情報が関連付けられている金種に関しては、その状態情報が表す異常状態を表している。リストL1では、金種および収容枚数の表示形態を、状態情報が関連付けられているか否かに応じて異ならせても良い。例えば、状態情報が関連付けられていない金種に関する表示行は、背景色を白色とする。「補充」または「回収」を示す状態情報が関連付けられた金種に関する表示行は、背景色を黄色とする。「即補充」または「即回収」を示す状態情報が関連付けられた金種に関する表示行は、背景色を赤色とする。
第2の確認画面は、第1の確認画面から通知ボタンB31を省いた画面である。もちろん、第2の確認画面においては、第1の確認画面SC4とは異なり、異常状態は表さない。
かくして、タッチパネル11gは、表示デバイスの一例である。また、制御プログラムに基づいて上記の制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータは表示制御部として機能する。そして、CPU11aを中枢部分とするコンピュータとタッチパネル11gとの協働により、表示部としての機能を実現している。
Act21においてCPU11aは、通知ボタンB31がタッチされたか否かを確認する。そしてCPU11aは、通知ボタンB31がタッチされたことがタッチパネル11gにより検出されていないためにNoと判定したならば、Act22へと進む。
Act22においてCPU11aは、閉じるボタンB32がタッチされたか否かを確認する。そしてCPU11aは、閉じるボタンB32がタッチされたことがタッチパネル11gにより検出されていないためにNoと判定したならば、Act21へと戻る。
かくしてAct21,Act22においてCPU11aは、通知ボタンB31または閉じるボタンB32がタッチされるのを待ち受ける。ただし、タッチパネル11gの画面の一部領域を第2の確認画面としているときには、通知ボタンB31がタッチされることはない。従ってこの場合にCPU11aは、Act21においては常にNoと判定することとなり、閉じるボタンB32がタッチされるのを待ち受けることになる。なおCPU11aは、ここでの待ち受けにおいて、他の操作が行われるなどの他の事象の発生を確認し、その発生事象に応じた処理に移行するようにしても良い。
従業員21は、第1の確認画面により、Act15にて指定した決済装置12における金銭の在高を確認できる。そして従業員21は、金銭の補充や回収の必要性を認識したならば、そのための措置を講ずる。
ただし買上登録を待っている買物客が存在する場合等では、従業員21が商品登録装置11から離れることができないことがある。また、金銭の補充や回収は、その権限のある特定の従業員が行うことが、店舗のルールとして定められている場合もある。そこでこのような場合には従業員21は、通知ボタンB31にタッチする。
CPU11aは、通知ボタンB31がタッチされたことがタッチパネル11gにより検出されたならば、Act21でYesと判定し、Act23へと進む。
Act23においてCPU11aは、サーバ200へと通知情報を送信する。CPU11aは具体的には、速やかに金銭の補充や回収を行う必要がある決済装置12が存在する旨の通知であることを表すコマンドを少なくとも含んだ通知情報を生成する。そしてCPU11aは、生成した通知情報を、サーバ200を宛先としてLAN13へと送信するように通信ユニット11jを制御する。これにより、通知情報が決済装置12へと送信されることとなる。かくして、通信ユニット11jは、第2の送信デバイスの一例である。また、制御プログラムに基づいての制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータが通知制御部として機能する。そして、通信ユニット11jとCPU11aを中枢部分とするコンピュータとの協働によって通知部としての機能を実現している。
なお、通知情報には、他の様々な情報を含んでも良い。通知情報に含む情報の1つは、受信された在高情報に含まれた決済装置12の識別情報である。通知情報に含む情報の1つは、異常状態にある金種を表す情報である。通知情報に含む情報の1つは、受信された在高情報に含まれた状態情報である。あるいは、受信された在高情報の全てを、通知情報に含んでも良い。
サーバ200は、通知情報を受信すると、この通知情報を入出金機300に転送するか、あるいは警報動作の実施を入出金機300に指示する。
入出金機300は、通知情報の転送または警報動作の実施指示をサーバ200から受けると、警報動作を実施する。警報動作は、少なくとも、釣銭機12eの在高が異常状態となった決済装置12が存在することを係員に認識させるための動作である。警報動作は、例えば、警報音の鳴動、表示デバイスでのメッセージ表示、警報ランプの点灯、振動の発生などを適宜に実施して良い。警報動作は、通知情報が決済装置12の識別情報を含む場合、異常状態が生じている決済装置12を係員に認識させるための動作を含んでも良い。
警報動作は、通知情報が異常状態にある金種を表す情報を含む場合、異常状態にある金種を係員に認識させるための動作を含んでも良い。警報動作は、通知情報が在高情報の全てを含む場合、例えば図8に示すリストL1を係員に認識させるための動作を含んでも良い。
係員は、入出金機300で発せられた警報に基づき、異常状態を解消するための必要な措置を講じる。例えば係員は、補充すべき金銭を入出金機300から出金し、これをチェックアウトコーナーへと持って行き、異常状態にある釣銭機12eに補充する。あるいは係員は、異常状態にある釣銭機12eから金銭を回収し、その金銭を入出金機300へと入金する。入出金機300は、通知情報に金種毎の収容枚数が示されている場合、補充すべき金銭を自動的に出金したり、入金された金銭が回収すべき金銭と一致するか否かをチェックしたりするなどの動作を行っても良い。
なお、警報動作は、サーバ200に備えられたデバイスや、サーバ200に接続されたコンピュータに備えられたデバイスにおいて行っても良い。また、警報動作は、係員が所持する携帯端末において行っても良い。
Act24においてCPU11aは、通知情報の送信が正常に終了したか否かを確認する。そしてCPU11aは、正常に終了したならばAct25へと進み、そうでなければAct26へと進む。
Act25またはAct26においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を成功画面または失敗画面とする。そしてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を成功画面または失敗画面とした状態で、Act27へと進む。
図9は成功画面SC5を示す図である。
成功画面SC5は、通知ボタンB31がタッチされたときに第1の確認画面が表していた画像に重ねて画像IM3を表したものである。画像IM3は、通知が完了したことを表す文字メッセージM1と、閉じるボタンB41とを表す。
失敗画面は、成功画面SC5における文字メッセージM1を、通知に失敗したことを表すべく「現金入出金機への補充通知に失敗しました。」のようなものに置き換えた画面である。
Act27においてCPU11aは、閉じるボタンB41がタッチされたか否かを確認する。そしてCPU11aは、閉じるボタンB41がタッチされたことがタッチパネル11gにより検出されていないためにNoと判定したならば、Act27を繰り返す。かくしてAct27においてCPU11aは、閉じるボタンB41がタッチされるのを待ち受ける。そしてCPU11aは、閉じるボタンB41がタッチされたことがタッチパネル11gにより検出されたことによって、Act27にてYesと判定したならば、Act28へと進む。なおCPU11aは、Act21,Act22の待ち受け状態にあるときに閉じるボタンB32がタッチされた場合には、Act23〜Act27の処理をパスしてAct28へと進む。
Act28においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を登録画面に戻す。そしてCPU11aはこののちに、図3中のAct3〜Act5の待ち受け状態に戻る。
以上のように本実施形態によれば、商品登録装置11の操作を担当する従業員21が、商品登録装置11のタッチパネル11gに表示される確認画面によって、決済装置12が備える釣銭機12eの金銭の在高を確認することができる。そして従業員21は、金銭の補充や回収の必要性を認識した場合、確認画面に表された通知ボタンをタッチすることによって、入出金機300の近辺に在駐する係員に通知することができる。
かくして、釣銭機12eの金銭の在高の監視業務のための要員をチェックアウトコーナーに配置する必要が無くなる。
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
在高ボタンのタッチは、登録送品テーブルに商品コードが全く含まれない状況においてのみ有効としても良い。つまり、1会計分の商品登録処理を行っている期間には、在高の確認を禁止しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1] 金銭を収容する釣銭機を備えて商品の買い上げについての決済処理を顧客による操作に応じて実行する決済装置とともにチェックアウトシステムを構成するものであって、
前記商品に関する情報を登録して、当該登録した商品の決済のための決済情報を生成する生成部と、
前記生成部により生成された前記決済情報を前記決済装置に送信する送信部と、
前記決済装置に対して、前記釣銭機が収容する金銭の在高の問合せを行う問合せ部と、
前記問合せ部による問合せに応じて前記決済装置により送信された在高情報を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記在高情報が表す在高を表示する表示部と、
前記在高情報が表す在高に、予め定められた異常が存在する場合に、操作者による通知指示に応じて、予め定められた通知先に在高異常を通知する通知部と、
を備える商品登録装置。
[付記2] 前記チェックアウトシステムが前記決済装置を複数含む場合に、複数の前記決済装置のうちの1つを前記操作者の操作に応じて選択する選択部をさらに備え、
前記問合せ部は、前記選択部によって選択された前記決済装置に対して前記問合せを行う、
付記1記載の商品登録装置。
[付記3] 前記釣銭機は、複数金種の金銭を収容可能であるとともに、金種毎の在高を表す在高情報を送信するものであり、
前記通知部は、前記複数金種のそれぞれに定められた規定範囲を、前記在高情報が表す金種毎の在高が逸脱する場合を異常が存在する場合とする、
付記1または2に記載の商品登録装置。
[付記4] 前記通知部は、前記在高情報が表す在高の前記規定範囲からの逸脱量を表した通知情報を前記通知先へと送信する、
付記3に記載の商品登録装置。
[付記5] 前記通知部は、金銭を収容し、前記釣銭機に補充するための金銭を出金するとともに、前記釣銭機から回収した金銭を入金する入出金機を、前記通知先とする、
付記1−4のいずれか一項に記載の商品登録装置。
[付記6] 金銭を収容する釣銭機を備えて決済処理を顧客による操作に応じて実行する決済装置とともにチェックアウトシステムを構成する商品登録装置を制御するコンピュータを、
決済の対象となる商品に関する情報を登録して、当該登録した商品の決済のための決済情報を生成する生成部と、
前記生成部により生成された前記決済情報を前記決済装置に送信するように第1の送信デバイスを制御する送信制御部と、
前記決済装置に対して、前記釣銭機が収容する金銭の在高の問合せを行う問合せ部と、
前記問合せ部による問合せに応じて前記決済装置により送信された在高情報を受信する受信部により受信された前記在高情報が表す在高を表示するように表示デバイスを制御する表示制御部と、
前記在高情報が表す在高に、予め定められた異常が存在する場合に、操作者による通知指示に応じて、在高異常を通知するための通知情報を予め定められた通知先に送信するように第2の送信デバイスを制御する通知制御部と、
して機能させるための制御プログラム。