JP6402980B2 - インクジェット捺染用インク組成物及び捺染方法 - Google Patents

インクジェット捺染用インク組成物及び捺染方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット捺染用インク組成物及び捺染方法に関する。
従来、布帛に画像を印捺する方法として、スクリーン捺染法、ローラ捺染法、ロータリ
ースクリーン捺染法、または転写捺染法等が用いられている。しかしながら、画像デザイ
ンの変更毎に、高価なスクリーン枠、彫刻ローラ、転写紙等を用意する必要があるため、
多品種少量生産にはコスト的に不向きであり、ファッションの多様化に迅速に対応するこ
とが困難であった。
こうした従来の印捺方法の欠点を解消するために、スキャナーで見本を読み取り、コン
ピュータで画像処理を行い、その結果をインクジェット方式で印捺する技術が開発されて
いる。インクジェット記録方式は、インク液滴をインクヘッドから記録媒体(例えば、紙
や布帛)に向かって飛翔させ、その液滴を記録媒体に付着させる記録方式であり、その機
構が比較的簡便で安価であること、かつ高精細で高品位な画像を形成できるものである。
このようなインクジェット方式を印捺方法に適用すれば、従来の捺染方式で必要とされて
いた版を作製する必要がなく、手早く階調性に優れた画像を形成できることから、納期の
短縮、多品種少量生産への対応等が可能になるといった利点が挙げられる。また、インク
ジェット方式によれば、画像形成時に必要量のインクのみを使用するため、従来のスクリ
ーン捺染等に比較して、廃液が少ない等の環境的利点も有する。
また、インクジェット方式は、イエロー、シアン、マゼンタおよびブラックの基本4色
のインクセットにより、ほぼ全ての領域の色相をカバーできることも、その利点である。
また、近年においては、印画品質を高め、より高精細な画像形成を行うために、上記基本
4色に、中間色(例えば、レッドやブルーなど)を加えたインクセットを用いることも行
われている。
このようなインクジェットに用いる捺染用インク組成物について種々の検討がなされて
おり、反応染料インクはそのうちの1つとして知られている。反応染料インクとは、綿、
ビスコースレーヨンなどセルロース繊維と共有結合することにより発色を実現するもので
ある。反応染料インクによりブラックインクを実現する場合においては、良好な黒の発色
性を得るために補色染料を加えることが行われている(特許文献1参照)。
特開2001−131882号公報
本来、反応染料インクは、綿、ビスコースレーヨンなどセルロース繊維への染色用のも
のであるが、近年では絹やウール等のポリアミド繊維にも使用される。しかしながら、絹
やウール等は色材の染着機構がセルロース繊維とは異なるため、絹やビスコースレーヨン
と同じ発色(色相)が得られない、という課題があった。伝統的な捺染方法の場合は都度
色材の調合を行うため布種によって色相調製ができるのに対し、インクジェット記録方法
では1つのインクで多様な布種へ対応しなければならないという制約がある。
本発明の一態様は、セルロース繊維からなる布帛のみならず、ポリアミド繊維からなる
布帛に対しても、良好な黒色の発色を実現することができるインクジェット捺染用インク
組成物及び捺染方法を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、特定の反応染料を
組み合わせて用いることにより上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させ
た。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]
第1の染料として、C.I.リアクティブブラック39とC.I.リアクティブブラッ
ク8から選ばれる少なくとも一種を含み、
第2の染料として、C.I.リアクティブオレンジ13、及び、第3の染料として、C
.I.リアクティブレッド3:1とC.I.リアクティブレッド218から選ばれる少な
くとも一種と、
を含む、インクジェット捺染用インク組成物。
[2]
前記第1の染料を8質量%以上15質量%以下含む、[1]記載のインクジェット捺染用
インク組成物。
[3]
第2の染料を1質量%以上4質量%以下含む、[1]又は[2]に記載のインクジェット捺
染用インク組成物。
[4]
前記第2の染料と前記第3の染料との比が、3:1〜1:2の範囲内にある、[1]に記
載のインクジェット捺染用インク組成物。
[5]
C.I.リアクティブレッド3:1を含む場合、C.I.リアクティブオレンジ99を
さらに含む、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク組成物。
[6]
2−ピロリドンを3質量%以上20質量%以下を含む、[1]〜[5]のいずれか一項に記
載のインクジェット捺染用インク組成物。
[7]
[1]〜[6]のいずれか一項に記載の捺染用インク組成物をインクジェットヘッドから吐
出して、布帛に前記捺染用インク組成物を付着させる記録工程を有する、
捺染方法。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の
実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することがで
きる。
本実施形態に係るインクジェット捺染用インク組成物は、特定色の反応染料からなる色
材と、水と、を含むブラックインクである。以下、本実施形態に係るインク組成物を構成
する各成分について説明する。
<色材>
本発明によるインク組成物は、第1の染料として、C.I.リアクティブブラック39
とC.I.リアクティブブラック8から選ばれる少なくとも一種を含み、第2の染料とし
て、C.I.リアクティブオレンジ13、及び、第3の染料として、C.I.リアクティ
ブレッド3:1とC.I.リアクティブレッド218から選ばれる少なくとも一種と、を
含むものである。このような特定の反応染料を組み合わせて用いることにより、従来のブ
ラックインクと比べて、セルロース繊維からなる布帛のみならず、ポリアミド繊維からな
る布帛に対しても、良好な黒色の発色を実現することができる。
本発明によるインク組成物は、CIE−Lab色空間において定義される知覚色度指数
*およびb*から算出した色相角が、270以上310以下となる黒色画像を布帛に形成
できることが好ましい。これにより、良好な黒色の色相を呈することができる。
また、本発明によるインク組成物は、セルロース繊維からなる布帛に形成した画像の色
相角と、ポリアミド繊維からなる布帛に形成した画像の色相角との差が、20以下、好ま
しくは10以下、さらに好ましくは5以下である。これにより、セルロース繊維からなる
布帛のみならず、ポリアミド繊維からなる布帛に対しても均一な黒色の色相を呈すること
ができ、布種による色相ずれを低減できる。
上記の色相角の範囲にあるインク組成物としては、第1の染料を、インク組成物に対し
て5〜18質量%含み、また、より好ましくは、8〜15質量%を含み、第2の染料を、
インク組成物に対して1〜4質量%含み、第3の染料を、インク組成物に対して0.5〜
3質量%含むことが好ましい。各色の反応染料を上記の範囲内で添加することにより、布
種による色相ずれを低減でき、良好な黒色の色相を実現することができる。
第2の染料と第3の染料との比が、3:1〜1:2の範囲内にあることが好ましい。各
色の反応染料を上記割合で添加することにより、布種による色相ずれを低減でき、良好な
黒色の色相を実現することができる。
インク組成物がC.I.リアクティブレッド3:1を含む場合、C.I.リアクティブ
オレンジ99をさらに含むことが好ましい。これにより、インクジェットヘッドを用いた
捺染方法において、インクジェットヘッドの吐出信頼性を向上させることができ、連続印
字安定性を向上させることができる。
上述した色相角の条件を満たせば、上記した反応染料以外の反応染料を含んでいてもよ
く、例えば、C.I.リアクティブイエロー2、3、7、15、17、18、22、23
、24、25、27、37、39、42、57、69、76、81、84、85、86、
87、92、95、102、105、111、125、135、136、137、142
、143、145、151、160、161、165、167、168、175、176
、C.I.リアクティブオレンジ1、4、5、7、11、12、13、15、16、20
、30、35、56、64、67、69、70、72、74、82、84、86、87、
91、92、93、95、107、C.I.リアクティブレッド2、3、5、8、11、
21、22、23、24、28、29、31、33、35、43、45、49、55、5
6、58、65、66、78、83、106、111、112、113、114、116
、120、123、124、128、130、136、141、147、158、159
、171、174、180、183、184、187、190、193、194、195
、198、220、222、223、226、228、235、C.I.リアクティブバ
イオレット1、2、4、5、6、22、23、33、36、38、C.I.リアクティブ
ブルー2、3、4、7、13、14、15、19、21、25、27、28、29、38
、39、41、49、50、52、63、69、71、72、77、79、89、104
、109、112、113、114、116、119、120、122、137、140
、143、147、160、161、162、163、168、171、182、184
、191、194、195、198、203、204、207、209、211、214
、220、221、222、231、235、236、C.I.リアクティブグリーン8
、12、15、19、21、C.I.リアクティブブラウン2、7、9、10、11、1
7、18、19、21、23、31、37、43、46、およびC.I.リアクティブブ
ラック5、13、14、31、34を1種または2種以上、含んでいてもよい。
<水、その他の成分>
本発明によるインク組成物は、2−ピロリドンを含んでいることが好ましい。上記反応
染料と2−ピロリドンとを併用することにより、より高い次元でインクの吐出安定性と良
好な色相とを両立することができるとともに、反応染料の染着能力の低下を抑制できるた
め、インクの商品寿命を向上させることができる。2−ピロリドンの添加量は、インク組
成物に対して3〜20質量%であることが好ましい。
本発明によるインク組成物には、インクジェットプリンタの記録ヘッドのノズルからの
吐出安定性を向上させる観点から、保湿剤を含有させることが好ましい。保湿剤としては
、通常のインクジェット捺染用インク組成物に保湿剤として使用されている化合物を用い
ることができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,
6−ヘキサントリオール、またはペンタエリスリトール等のポリオール類、およびそのエ
ーテルまたはエステル等の誘導体;N−メチル−2−ピロリドン、またはε−カプロラク
タム等のラクタム類;尿素、チオ尿素、エチレン尿素、または1,3−ジメチルイミダゾ
リジノン類等の尿素類;マルチトール、ソルビトール、グルコノラクトン、またはマルト
ース等の糖類等を挙げることができ、これらの一種または二種以上を用いることができる
。好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール、N−メチル−2−ピロリドン
、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンであり、プロピレングリコールが特に好まし
い。前記保湿剤の含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは4〜40質量%
である。
また、本発明によるインク組成物には、布帛への濡れ性を高めてインクの浸透性を高め
る観点から、浸透剤としても機能する水溶性有機溶剤を含有させることが好ましい。その
ような浸透剤有機溶剤としては、通常のインクジェット捺染用インク組成物に浸透剤有機
溶剤として使用されている化合物を用いることができ、例えば、エタノールまたはプロパ
ノール等の低級アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレング
リコールモノエチルエーテル等のセロソルブ類;ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ルまたはジエチレングリコールモノエチルエーテル等のカルビトール類;エチレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、またはトリエチレ
ングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類等を挙げることができ、これ
らの一種または二種以上を用いることができる。前記水溶性有機溶剤(浸透剤)の含有量
は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは2〜15質量%である。
さらに、同様の観点から、本発明によるインク組成物には、水溶性有機溶剤に加えて、
浸透剤としても機能する界面活性剤をさらに加えても良い。そのような浸透剤界面活性剤
としては、通常のインクジェット捺染用インク組成物に浸透剤界面活性剤として使用され
ている化合物を用いることができ、例えば、脂肪酸塩類;アルキル硫酸エステル塩類等の
アニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオン性界
面活性剤;サーフィノール61、82、104、440、465、485(何れも商品名
、エア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ社製)、オルフィンE1010、オルフィンS
TG、オルフィンY、オルフィンPD001、オルフィンPD002W、オルフィンSP
C(何れも商品名、日信化学社製)等のアセチレングリコ−ル系界面活性剤;カチオン性
界面活性剤;両イオン性界面活性剤、KF−353A、KF6017、X−22−655
1、AW−3(何れも商品名、信越化学工業社製)や、BYK−346、347、348
(何れも商品名、ビックケミー社製)等のオルガノポリシロキサン系界面活性剤等を挙げ
ることができ、これらの一種または二種以上を加えることができる。さらに加えても良い
上記界面活性剤(浸透剤)の含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.
1〜2質量%である。
本発明によるインク組成物には、前記のように、前記色材を含有させ、必要に応じて、
保湿剤および浸透剤を含有させ、さらにバランスとして水を含有させる。水としては、イ
オン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、または超純水を用いることが好ま
しい。特に、これらの水を、紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水は
、長期間に亘ってカビやバクテリアの発生が防止されるので好ましい。
本発明によるインク組成物には、さらに必要に応じて、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、キレート剤、酸素吸収剤、pH緩衝剤、または溶解助剤等のように、イン
クジェット捺染用のインク組成物において通常用いることができる各種添加剤の一種また
は二種以上を含有させることができる。pH緩衝剤の具体例としては、コリジン、イミダ
ゾール、燐酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸、トリス(ヒドロキシメチル
)アミノメタン、ほう酸等が挙げられる。
本発明によるインク組成物は、上記した各成分を、プロペラ攪拌機等を用いて、撹拌・
混合することにより調製される。本発明の好ましい態様によれば、上記方法により混合し
て得られたインク原液をメンブランフィルターやメッシュフィルター等のフィルターを用
いて濾過することが好ましい。
本発明によるインク組成物は、印字品質とインクジェット捺染用インク組成物としての
信頼性とのバランスの観点から、表面張力が25〜40mN/mであることが好ましく、
28〜35mN/mであることがさらに好ましい。また、同様の観点から、本発明による
インク組成物の20℃における粘度は、1.5〜10mPa・sであることが好ましく、
2〜8mPa・sであることがさらに好ましい。表面張力および粘度を前記範囲内とする
には、前記染料の濃度を調整する方法、前記保湿剤の種類や添加量等を調整する手段等を
用いることができる。
〔布帛〕
本実施形態で用いる布帛としては、特に限定されないが、例えば、綿、ビスコースレー
ヨンといったセルロース繊維や、絹やウール等のポリアミド繊維が挙げられる。
本発明のインク組成物を、セルロース繊維からなる布帛のみならずポリアミド繊維から
なる布帛へのインクジェット捺染に用いても、良好な黒色の発色を有する記録物を得るこ
とができる。本発明のインク組成物を用いる場合には、通常のインクジェット捺染用のイ
ンク組成物と同様に、インクジェットプリンタのインクカートリッジにインク組成物を充
填して使用する。前記インクジェットプリンタは特に限定されないが、ドロップオンデマ
ンド型のインクジェットプリンタが好ましい。ドロップオンデマンド型のインクジェット
プリンタには、記録ヘッドに配設された圧電素子を用いて記録を行う圧電素子記録方法を
採用したもの、記録ヘッドに配設された発熱抵抗素子のヒーター等による熱エネルギーを
用いて記録を行う熱ジェット記録方法を採用したもの等があり、いずれの記録方法を採用
することもできる。
本発明のインク組成物を用いて布帛に対してインクジェット捺染方法を実施する場合に
は、通常のインクジェット捺染と同様に、予め、前処理剤を用いて布帛を前処理しておく
ことが好ましい。布帛の前処理は、前処理剤中に布帛を浸積するか、前処理剤を布帛に塗
布または噴霧する等の手段を用いて、布帛に前処理剤を付着させた後、布帛を乾燥するこ
とにより行われる。
布帛の前処理剤としては、水溶性高分子化合物等の糊剤を0.01〜20質量%の量と
アルカリ発生剤を1〜5質量%の量とで含有させた水溶液を用いることができる。前記糊
剤としては、例えば、トウモロコシ、または小麦等のデンプン物質;カルボキシメチルセ
ルロース、またはヒドロキシメチルセルロース等のセルロース系物質;アルギン酸ナトリ
ウム、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、トラントガム、グアガム、またはタマリン
ド種子等の多糖類;ゼラチン、またはカゼイン等のタンパク質;タンニン;リグニン等の
天然水溶性高分子や、ポリビニルアルコール系化合物、ポリエチレンオキサイド系化合物
、アクリル酸系化合物、または無水マレイン酸系化合物等の合成水溶性高分子化合物を挙
げることができる。上記のアルカリ発生剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム等を挙げることができる。前処理剤には、必要に応じて、尿素、またはチオ尿素等の保
湿剤、pH調整剤、還元防止剤、浸透剤、金属イオン封鎖剤、あるいは消泡剤等の各種添
加剤を含有させることもできる。
また、本発明のインク組成物を用いて布帛に対してインクジェット捺染方法を実施する
場合には、布帛に対してインク組成物を吐出し、文字および/または画像を印刷した後に
、染料固着処理を行う。染料固着処理方法としては、従来の捺染方法における染料固着処
理方法と同様の方法、例えば、常圧スチーム法、高圧スチーム法、またはサーモフィック
ス法等を挙げることができる。染料固着処理後は、常法通り、布帛を水洗し、乾燥する。
必要に応じソーピング処理(未固着の染料を熱石鹸液等で洗い落とす処理)を実施しても
よい。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、これら実施例により本発明が限
定されるものではない。
(色相角の評価)
下記の表1に従って各成分を混合して、インク組成物を調製した。
布帛としてFOR.TEX社製の綿(COT−PT)及びウール(WO−PT)を用い
た。下記の前処理液を布帛に塗布し、マングルにてピックアップ率20%で絞って乾燥さ
せた。この前処理を行った布帛に、PX−G930プリンタ(セイコーエプソン社製)に
より、表1に記載の各インクを用いて100%のベタパターン(2.3〜2.5mg/cm2のインク
量)を印捺した。印捺後、綿からなる布帛に対して103℃×10分にてスチーミングし
、ウールからなる布帛に対して103℃×20分にてスチーミングした。スチーミングに
より画像を定着させた後、水洗し、さらに、70℃のお湯で洗浄して、乾燥させたものを
試験片とした。得られた試験片に対して、分光光度計スペクトリノ(グレタグマクベス社
製)を用いてLab値を測色し、a*およびb*値から色相角を算出した。なお、Lab値
はCIE−Lab表示色系を採用した。また、上記綿の色相角は91度でウールは93度であ
った。綿はC*が1.5〜2で、ウールは、C*が10〜11で、a*が-0.5に対しb*が+10〜+11である
ものを使用した。
<前処理液>
アルギン酸ナトリウム 1.0質量%
グアガム 1.0質量%
硫酸アンモニウム 4.0質量%
尿素 10.0質量%
水 残量
綿とウールに形成された2つの画像の色相角の値に基づいて、以下の基準により色相の
評価を行った。
A:2つの画像の双方とも色相角が270以上310以下の範囲内
B:2つの画像のいずれか一方の色相角が270以上310以下の範囲外
評価結果は、下記の表2に示される通りであった。
綿とウールに形成された2つの画像の色相角の差に基づいて、以下の基準により色相の
評価を行った。
A:色相角の差が5度以内
B:色相角の差が10度以内
C:色相角の差が20度以内
D:色相角の差が20度超
評価結果は、下記の表2に示される通りであった。
(吐出安定性の評価)
表1のインク組成物についてさらに吐出安定性の評価を行った。すなわち、これらのイ
ンクを、PX−G930プリンタ(セイコーエプソン社製)のインクカートリッジに充填
し、全ノズルが吐出することを確認した後に、A4の記録紙2000枚に10%デューテ
ィパターン(写真画像)を連続して印刷した後、吐出抜けを目視により確認した。評価基
準は以下の通りとした。
A:抜け2%未満
B:抜け3%未満
C:抜け5%未満
D:抜け5%以上
評価結果は、下記の表2に示される通りであった。

Claims (11)

  1. 第1の染料として、C.I.リアクティブブラック39とC.I.リアクティブブラック8から選ばれる少なくとも一種を含み、
    第2の染料として、C.I.リアクティブオレンジ13、及び、第3の染料として、C.I.リアクティブレッド3:1とC.I.リアクティブレッド218から選ばれる少なくとも一種と、
    を含
    前記第2の染料と前記第3の染料との質量比が、3:1〜1:2の範囲内にある、
    インクジェット捺染用インク組成物。
  2. 前記第1の染料を8質量%以上15質量%以下含む、
    請求項1記載のインクジェット捺染用インク組成物。
  3. 第2の染料を1質量%以上4質量%以下含む、
    請求項1又は2に記載のインクジェット捺染用インク組成物。
  4. C.I.リアクティブレッド3:1を含む場合、C.I.リアクティブオレンジ99をさらに含む、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク組成物。
  5. 2−ピロリドンを3質量%以上20質量%以下を含む、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク組成物。
  6. 第1の染料として、C.I.リアクティブブラック39とC.I.リアクティブブラック8から選ばれる少なくとも一種を含み、
    第2の染料として、C.I.リアクティブオレンジ13、及び、第3の染料として、C.I.リアクティブレッド3:1とC.I.リアクティブレッド218から選ばれる少なくとも一種と、
    を含み、
    前記第2の染料を1質量%以上4質量%以下含む、
    インクジェット捺染用インク組成物。
  7. 前記第1の染料を8質量%以上15質量%以下含む、
    請求項6記載のインクジェット捺染用インク組成物。
  8. C.I.リアクティブレッド3:1を含む場合、C.I.リアクティブオレンジ99をさらに含む、
    請求項6又は7に記載のインクジェット捺染用インク組成物。
  9. 2−ピロリドンを3質量%以上20質量%以下を含む、
    請求項6〜8のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インク組成物。
  10. 第1の染料として、C.I.リアクティブブラック39とC.I.リアクティブブラック8から選ばれる少なくとも一種を含み、
    第2の染料として、C.I.リアクティブオレンジ13、及び、第3の染料として、C.I.リアクティブレッド3:1とC.I.リアクティブレッド218から選ばれる少なくとも一種と、
    を含み、
    2−ピロリドンを3質量%以上20質量%以下含む、
    インクジェット捺染用インク組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の捺染用インク組成物をインクジェットヘッドから吐出して、布帛に前記捺染用インク組成物を付着させる記録工程を有する、
    捺染方法。
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