JP6399950B2 - 配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法 - Google Patents

配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6399950B2
JP6399950B2 JP2015040873A JP2015040873A JP6399950B2 JP 6399950 B2 JP6399950 B2 JP 6399950B2 JP 2015040873 A JP2015040873 A JP 2015040873A JP 2015040873 A JP2015040873 A JP 2015040873A JP 6399950 B2 JP6399950 B2 JP 6399950B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
tap
power generation
distribution system
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015040873A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016163441A (ja
Inventor
渡辺 雅浩
雅浩 渡辺
山根 憲一郎
憲一郎 山根
広考 高橋
広考 高橋
健太 古川
健太 古川
松本 拓也
拓也 松本
勝弘 松田
勝弘 松田
寿之 瀬戸
寿之 瀬戸
潤 村越
潤 村越
佐藤 智也
智也 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Electric Power Co Inc
Hitachi Ltd
Tohoku Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Electric Power Co Inc
Hitachi Ltd
Tohoku Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Electric Power Co Inc, Hitachi Ltd, Tohoku Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Tohoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2015040873A priority Critical patent/JP6399950B2/ja
Priority to PCT/JP2016/054045 priority patent/WO2016140034A1/ja
Publication of JP2016163441A publication Critical patent/JP2016163441A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6399950B2 publication Critical patent/JP6399950B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J3/00Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
    • H02J3/12Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks for adjusting voltage in ac networks by changing a characteristic of the network load

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

本発明は、配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法に係り、特に配電系統に設置された太陽光発電装置(PV)の出力が抑制される場合に、太陽光発電装置設置点の電圧を下げる制御を可能とする配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法に関する。
配電系統の電圧は、配電用変電所に設置された変圧器(負荷時タップ切替変圧器LRT:Load Ratio Control Transformer)のタップ切替や、配電線上に設置された自動電圧調整器(SVR:Step Voltage Regulator)などのタップ切替によって制御されている。
ところで、近年における太陽光発電装置の系統連系が増大している配電系統では、太陽光発電装置の発電量が増加すると、太陽光発電装置設置点の電圧が上昇する課題がある。この電圧上昇を回避するために、太陽光発電装置には規定電圧より自端電圧が上昇した場合に太陽光発電装置の発電量を抑制する機能(出力抑制機能)が備えられているが、この機能により、太陽光発電装置の発電量が制限されることになり、折角の発電量を有効に利用できないことになる。
発電量の制限を回避し、発電量の有効利用を図るためには、電圧調整装置(負荷時タップ切替変圧器LRTや自動電圧調整器SVR)で、配電系統の電圧を調整し、出力抑制を回避することが重要となる。そのためには、太陽光発電装置発電量に応じて、電圧調整装置のタップ制御を適切に行う必要がある。
電圧調整装置(負荷時タップ切替変圧器LRTや自動電圧調整器SVR)の制御方法として、次のような手法が提案されている。
例えば、非特許文献1には、自動電圧調整器SVRにおいて、自端の二次側電圧と通過電流と力率からタップ値を決定する方法が示されている。
また、特許文献1には、電圧調整変圧器の送出電圧から最高電圧点の電圧までの電圧上昇幅と、変圧器の送出電圧から最低電圧点の電圧までの電圧下降幅とを加算した電圧変動範囲の中心値が、規定値となるように、電圧調整変圧器の送出電圧を選定する制御手法が示されている。
また、特許文献2には、自動電圧調整器SVRの二次側電圧(タップ値)を、系統内の太陽光発電装置発電量に応じて調整し、またその時の太陽光発電装置発電量は、太陽光発電装置と自動電圧調整装置SVR間の通信または日射計情報から推測する制御手法が示されている。
なお、自動電圧調整器SVRの詳細な構成は、非特許文献1にも詳しく記載されている。また重回帰分析の具体的な計算方法について、非特許文献2などに記載してある。
特開2009−240038公報 特開2013−255375公報
「線路電圧調整器の進歩と適用」現代の配電技術、電気書院 128−134頁(1972年) 足立堅一著「多変量解析入門―線形代数から多変量解析へ」篠原出版新社(2005/12)
前述の非特許文献1に記載の方法では、太陽光発電装置による電圧上昇、出力抑制を考慮した制御が想定されていない。そのため、自動電圧調整器SVRは太陽光発電装置の出力抑制により電圧上昇が回避されている状況では、電圧調整を行うことができず、太陽光発電装置の出力抑制を回避できない問題がある。
また、特許文献1に記載の方法では、太陽光発電装置の出力抑制により電圧上昇が回避されている状況では、電圧調整変圧器の線路電圧降下補償器の適切な整定を行うことができず、太陽光発電装置の出力抑制を回避できない問題がある。
また、特許文献2に記載の方法では、太陽光発電装置の出力を把握するために電圧調整装置と太陽光発電装置間の通信装置や、日射計測装置が必要となる問題がある。
以上のことから本発明は、配電系統に設置された太陽光発電装置の出力が抑制される場合に、太陽光発電装置設置点の電圧を下げて出力抑制を解消するような制御を可能とする、配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法を提供するものである。
以上のことから本発明においては、自端電圧が規定電圧より上昇した時に発電量を抑制する機能を備えた太陽光発電装置を含む配電系統に設置され、タップ付変圧器のタップ位置を調整してタップ付変圧器の二次側電圧を所定の制限値内に調整する配電系統の電圧調整装置であって、タップ付変圧器の二次側電圧および通過電流を推定する計測部と、推定した二次側電圧を通過電流に応じて補正して第1の電圧値を得る第1の電圧補正部と、推定した二次側電圧を通過電流に応じて補正して第2の電圧値を得る第2の電圧補正部と、第1および第2の電圧補正部で計算された第1および第2の電圧値が所定の制限値を逸脱するときにタップ付変圧器のタップ操作を実行するタップ制御器を備え、第2の電圧値は太陽光発電装置の自端電圧を推定したものであって、第2の電圧値が規定電圧に近づいている状態を示すことをもってタップ付変圧器のタップ操作を実行することを特徴とする。
また自端電圧が規定電圧より上昇した時に発電量を抑制する機能を備えた太陽光発電装置と、タップ付変圧器のタップ位置を調整してタップ付変圧器の二次側電圧を所定の制限値内に調整する電圧調整装置を備えた配電系統の電圧調整方法であって、電圧調整装置端の計測情報に基づき太陽光発電装置の自端電圧を推測し、規定電圧に近づいている状態を示すことをもってタップ付変圧器のタップ下げ操作を実行することを特徴とする。
本発明の配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法により、太陽光発電などが大量に導入された系統でも、配電系統の電圧逸脱の可能性を小さくでき、また太陽光発電の出力抑制量を低減できる効果がある。
また付随的に、電圧調整装置が太陽光発電の出力抑制発生時にのみ系統の電圧を調整することで、常時の電圧調整装置の電圧調整能力を向上させることが可能となり、配電系統に連系可能な負荷や太陽光発電量の増加に対する対策設備コストを削減することができる効果がある。例えば、電圧変動を抑制するために必要となる無効電力補償装置(SVC:Static Var Compensator)などの高速応答可能な電圧制御機器の必要容量も削減できる効果がある。
また、本発明のそれ以外の効果については、明細書中で説明する
電圧調整装置が設置された配電系統の一例を示した図。 本発明に係るSVRとタップ制御装置の構成を示す図。 タップによって電圧を下げる場合の電圧経過を示す図。 タップ制御動作で太陽光発電装置が出力抑制を回避する考え方を示す図。 本発明のSVRのタップ切換え処理を示す状態遷移図。 SVRの制御動作を説明するための配電系統の例を示す図。 従来手法によるSVRの制御動作波形例を示す図。 本発明によるSVRの制御動作波形例を示す図。 電圧自動調整器のパラメータ決定装置を備えた配電系統概要を示す図。 本発明の一実施例による自動電圧調整器パラメータ決定装置の構成を示す図。 本発明の一実施例によるパラメータ決定アルゴリズムを示すフローチャート。 パラメータ整定結果のイメージを示す図。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は、電圧調整装置300(負荷時タップ切替変圧器LRTや自動電圧調整器SVR)が設置された配電系統100(フィーダ)の一例を示した図である。なおここでは、電圧調整装置300として自動電圧調整器SVRを配置した例を示しているが、これは負荷時タップ切替変圧器LRTとしてもよい。
この図で示される典型的な配電系統100は、ノード(母線)120およびそれらを接続する配電線路140、ノード120に接続される負荷150や太陽光発電装置130、配電線路に設置されるセンサ170、配電用変電所110などで構成される。
ここで、配電用変電所110のある図示左側をフィーダの送出し側、右側をフィーダの末端側とする。自動電圧調整器300は、線路140に直列に設置され、線路電圧を調整する電圧調整装置である。
自動電圧調整器SVRは、配電用変電所における負荷時タップ切替変圧器(LRT:Load Ratio Control Transformer)であってもよいが、例えば自動電圧調整器300に例示されるように、単巻変圧器とタップチェンジャで構成される変圧器305と、制御部分を備える。なお以下においては自動電圧調整器を単にSVRと略称して説明する。
図1のSVRの制御部分は、配電線路140の電気量を測定するセンサ170、変圧器のタップを制御するタップ制御装置310で構成される。本発明に係るSVRとタップ制御装置310の具体的な回路構成例を図2に示す。
本発明のタップ制御装置310は、従来からのタップ制御器340、線路電圧降下補償装置330の機能に加えて、太陽光発電装置設置点の電圧状態を把握するための線路電圧降下補償装置331を追加し、これらの出力を元にタップ制御器340によってタップ値を制御することにしたものである。ここで、線路電圧降下補償装置LDC(Line Drop Compensator)は、系統の電圧低下を補償するように負荷時タップ切替変圧器LRTや、SVR二次側電圧を決定する制御装置である。なお以下においては線路電圧降下補償装置を単にLDCと略称して説明する。
図2を用いてまず従来のタップ制御の考え方を説明し、その後に本発明により追加されたLDC331との関わりについて説明する。図2には、自動電圧調整器300の主回路である単巻変圧器303やタップチェンジャ302と、制御装置であるタップ制御装置310が記載されている。
タップ制御装置310は、計測部320、LDC330、LDC331、タップ制御器340、データベース350、データベース351を備え、単巻変圧器303の二次側電圧を所定値に制御すべくタップチェンジャ302を操作している。ここで、本発明で新たに加わった部分は、LDC331、データベース351である。
タップ制御装置310の計測部320には、配電線路の二次側電流Isvrを測定するセンサCT、および二次側電圧Vsvrを測定するセンサPTが接続される。
LDC330では、計測部320で測定された二次側電圧Vsvrに対して線路電圧降下補償を実施し、タップ制御器340において補償後電圧が、所定の制限値を逸脱し、かつこの状態が所定の計測時間以上継続していることをもって、タップ切替指令303を与え、タップの切替制御を実行する。
タップ制御装置310における上記の切替制御については、従来から種々の方式が提案されている。本発明ではこの方式に限定されるものではないが、例えば以下のように行うことができる。
タップ切替の典型的な一例では、LDC330は、計測部320で測定された二次側電流Isvr、二次側電圧Vsvrから、有効電力Psvr、無効電力Qsvr、力率cosθを計算する。
またLDC330は、データベース350からパラメータ(R1、X1)を読み込み(1)式の実行に使用する。タップ制御装置310における(1)式の実行により、SVR端電圧LDC補正値Vldc1が計算される。
[数1]
Vldc1=Vsvr1−R1・Ir+X1・Ii (1)
ここで、R1、X1は、予め設定されたパラメータであり、IrとIiは、計測した通過電流Isvrと力率cosθから求めた通過電流の実部と、通過電流の虚部である。そして、R1はSVRの通過電流の実部Irに対する係数、X1はSVRの通過電流の虚部Iiに対する係数である。
SVRの二次側の系統末端側電圧は、有効電力Psvrあるいは無効電力Qsvrによって変動するが、(1)式はその電圧降下(上昇)分を補正した仮想的SVR二次側電圧値を表す値といえる。また、SVR端電圧LDC補正値Vldc1は、SVRの二次側の配電線路各所における電圧(二次側電圧)のうち、当該配電線路のある地点(例えば、負荷重心点)の電圧を算出したものということができる。
またこの値は負荷状況(有効無効電力変動、あるいは有効無効電流変動)を反映した可変の値である。二次側電圧は、単巻変圧器303のタップチェンジャ302のタップ位置が同じであっても、有効電力Psvrあるいは無効電力Qsvrによって変動する。(1)式で定まる範囲を逸脱するときには、タップ位置を修正する必要がある。
このため、(1)式で求めたSVR端電圧LDC補正値Vldc1が、SVRの電圧基準値Vref1に対して、所定の制限値Vεを超えるという条件を満たす時間をタップ制御器340内に設けられたタイマで積算し、その値がT1を超えた場合にタップへ切換え指令303が出される。
例えば、Vldc1が、Vref1より一定値Vε1以上小さい状態で一定時間(例えば、T1秒)経過すると、SVRのタップ302を上げ方向に変更し、二次側電圧を上昇させる。逆に、Vldc1がVref1より一定値Vε1以上大きい状態で一定時間経過すると、SVRのタップ302を下げ方向に変更し、二次側電圧を下降させる。
図3に、タップによって電圧を下げる場合の電圧経過グラフを示す。図3は横軸に時間t、縦軸に電圧を示しており、二次側電圧Vsvrが時間の経過と共に増加していき、それに伴ってSVR端電圧LDC補正値Vldc1も増加していったとする。そして、時刻t1でSVR端電圧LDC補正値Vldc1が基準値プラス一定値(Vref1+Vε1)を超えたとする。なお図3では二次側電圧VsvrとSVR端電圧LDC補正値Vldc1は比例的に変化したものとして、SVR端電圧LDC補正値Vldc1のみを表示している。
この場合に、SVRのタップ制御器340は、所定の設定時間T1秒経過してもVldc1が基準値プラス一定値(Vref1+Vε1)を超えた状態が継続していることを確認する。タップ制御器310は、所定の設定時間T1秒経過した時刻t2においてタップ動作(タップ位置下げ操作)させる。
これにより、(b)の点線波形のようにSVR二次側電圧Vsvr(Vldc1)は、基準値プラス一定値(Vref1+Vε1)以下まで下降する。ここで、一定値Vε1は不感帯を設けるための定数であり、(a)の実線波形は、タップ動作させない場合を示している。
このように、LDC330は、SVRの通過電流情報とLDCに設定されたパラメータを元に、二次側電圧Vsvrの制御を行う。なお、SVRの詳細な構成は、非特許文献1にも詳しく記載されている。
本発明では、図2に示すように、従来のLDC330に加えて、LDC331、データベース351を設け、太陽光発電装置の出力抑制状態を推定、把握する。これらの出力を元にタップ制御器340によって、タップ制御動作の判定を行う。LDC331は、基本的には従来のLDC330と同じ(1)式を実行し、線路電圧降下補償を行うものであるが、太陽光発電装置の設置点に特化して電圧推定するものである。
データベース350には、各種パラメータ(線路電圧降下補償装置パラメータ)として、(1)式で用いるVref1、R1、X1以外に、不感帯Vε1、タイマ時定数T1、が記憶されている。同様に、データベース351には、各種パラメータ(線路電圧降下補償装置パラメータ)として、Vref2、R2、X2、不感帯Vε2、タイマ時定数T2、が記憶されている。
LDC330は、データベース350内の各種パラメータと、計測部320からの情報に応じて、タップ制御器340にSVRのタップ制御動作判定を行うための情報を与える。同様にLDC331は、データベース351内の各種パラメータと、計測部320からの情報に応じて、タップ制御器340にSVRのタップ制御動作判定を行うための情報を与える。
これにより図2のタップ制御器340は、2つの異なる観点からの電圧推定値を得る。第1の電圧推定値は、LDC330が与えるVldc1であり、しきい値VU1との比較で時間T1以上の継続をもってタップ下げ操作を行う。第2の電圧推定値は、LDC331が与えるVldc2であり、しきい値VU2との比較で時間T2以上の継続をもってタップ下げ操作を行う。
以下本発明装置の動作説明に入る前に、SVRのタップ制御動作に太陽光発電装置の出力抑制機能の実行回避の要素を反映させるときの考え方について、図4により説明しておく。図4は、タップ制御動作で太陽光発電装置が出力抑制を回避する考え方を示す図である。
図4上側には、横軸に時間t経過をとり、縦軸にSVRのLDC331の出力である太陽光発電装置電圧推定値Vldc2を記述している。ここでVldc2は、LDC331の「線路電圧降下補正後のSVR端電圧」を表す。またVldc2は、「SVRが推定する太陽光発電装置電圧推定値」と考えてもよい。また同図において、VU1、VU2は、LDC330側、およびLDC331側のタップ動作判定しきい値を示す。T1、T2は、LDC330側、LDC331側に対して設定されるSVRの動作時定数である。
またSVRが推定する太陽光発電装置電圧推定値Vldc2は、太陽光発電装置の設置点における自端の電圧を推定したものである。なお、具体的にどの地点、どの場所の太陽光発電装置の設置点における電圧を推定するかということに関して、配電系統内に大規模な太陽光発電装置が存在し、これが支配的であるというような場合であればこの位置の電圧を推定すればよい。小規模な太陽光発電装置が散在しているような配電系統であれば、当該配電線路のある地点(例えば、太陽光発電装置の負荷重心点)の電圧を算出することであってもよい。
LDC331におけるSVR端電圧LDC補正値Vldc2は、タップ制御器340において、(2)式の実行により計算される。
[数2]
Vldc2=Vsvr2−R2・Ir+X2・Ii (2)
ここで、R2、X2は、予め設定されたパラメータであり、IrとIiは、計測した通過電流Isvrと力率cosθから求めた通過電流の実部と、通過電流の虚部である。そして、R2はSVRの通過電流の実部Irに対する係数、X2はSVRの通過電流の虚部Iiに対する係数である。
図4上のチャートの意味する状態は、太陽光発電装置電圧推定値Vldc2が時間の経過とともに時刻t1まで増加し、その後も増加すべきところ太陽光発電装置の出力抑制制御機能により時刻t3まで増加が抑制されたが、時刻t3以降本発明によりSVRのタップ位置がnからn−1に切替えられて低下したという状況を表している。
また、図4下は横軸に時間、縦軸に太陽光発電装置の発電出力PPVを示している。時刻t1からt3の期間は、太陽光発電装置の電圧が上限に達したために太陽光発電装置の出力抑制制御が働いている状態である。この期間、図4上のSVRが推定する太陽光発電装置電圧推定値Vldc2は、タップ動作判定しきい値VU2を超えているが、タップ動作判定しきい値VU1は超えていない状態となる。
この場合に、太陽光発電装置電圧推定値Vldc2が例えば動作時定数T2より長期間にわたってしきい値VU2を超えていれば、SVRは太陽光発電装置端電圧がしきい値上限を逸脱しないがそれに近い電圧値を継続していると推測し、太陽光発電装置が出力抑制していると判断して、SVRタップを下げる制御を行う。このタップ制御により、t3以降はSVRより末端側(太陽光発電装置を含む系統)の電圧が低下し、太陽光発電装置端の電圧も低下し、太陽光発電装置の出力抑制が回避され、太陽光発電装置の発電量が増加する。
なお本発明を採用しない場合は、太陽光発電装置の出力抑制機能が働き続けるため、SVR端側では配電系統(フィーダ)末端における電圧上昇傾向を検知不可能である。したがって太陽光発電装置における発電量を有効に利用できない状態が継続されることになる。
このように、SVRはLDC331の情報から、太陽光発電装置設置端の電圧を推測することで、自端計測情報のみから太陽光発電装置の出力抑制を回避することが可能となる効果が得られる。また、太陽光発電装置の出力抑制時のみに電圧を低下させる制御を行うことで、あらかじめ太陽光発電装置の最大出力を想定した電圧制御を行うよりも、電圧調整範囲を広く活用することができ、SVRの電圧調整能力をより有効に活用できる効果が得られることになる。
またここで、LDC331の時定数T2を、LDC330の時定数T1より長く設定すれば、太陽光発電装置の出力抑制が継続していることをより確実に判定できる。
例えば、一時的に電圧が上昇する場合などは、太陽光発電装置電圧推定値Vldc2がしきい値VU2より大きくなる状態が発生する場合もあるが、そのような場合は直後に推定値Vldc1がしきい値VU1を超えることも考えられ、従来のLDC330によるタップ制御で電圧が適切に制御されることになる。これにより、おのずと太陽光発電装置端の電圧も低下し、太陽光発電装置の出力抑制も回避されることになる。このように、時定数T1とT2を適切に設定することで、従来のLDC330の機能に加えて、太陽光発電装置出力抑制時のみに追加のLDC331の制御を加えることができる。これにより、SVRの過剰なタップ動作を抑制できる効果が得られる。
以上述べたタップ制御を実現するためのタップ制御アルゴリズムの概要を、図5の状態遷移図によって説明する。図5のSVR制御の状態遷移図は、次のようなS1〜S6の6つの状態を持つ。
S1:定常状態
S2:不感帯1上限逸脱
S3:不感帯1下限逸脱
S4:SVRタップ下げ制御
S5:SVRタップ上げ制御
S6:不感帯2上限逸脱
このうち、S1、S2、S3は従来のLDC330により確認される推定電圧の状態であり、S6が本発明により追加されたLDC331により確認される推定電圧の状態である。またS4、S5がこれらの結果として実現されるSVRタップ操作の状態である。したがってS1、S2、S3の状態では推定値Vldc1とタップ動作判定しきい値VU1の関係が判断され、S6の状態では推定値Vldc2とタップ動作判定しきい値VU2の関係が判断される。
具体的には、定常状態S1は推定値Vldc1が所定の範囲内に存在する状態、不感帯1上限逸脱S2は推定値Vldc1が上限のしきい値VU1を超過した状態、不感帯1下限逸脱S3は推定値Vldc1が下限のしきい値VL1を超過した状態である。
この結果、従来のLDC330により実現される第1の状態遷移R1は、定常状態S1から、推定値Vldc1が上限のしきい値VU1を超過して不感帯1上限逸脱S2に移るが、すぐに定常状態S1に戻るものである。従来のLDC330により実現される第2の状態遷移R2は、定常状態S1から、推定値Vldc1が上限のしきい値VU1を超過して不感帯1上限逸脱S2に移り、その継続によりSVRタップ下げ制御S4を経由して定常状態S1に戻るというものである。
同様に、従来のLDC330により実現される第3の状態遷移R3は、定常状態S1から、推定値Vldc1が下限のしきい値VL1を超過して不感帯1下限逸脱S3に移るが、すぐに定常状態S1に戻るものである。従来のLDC330により実現される第4の状態遷移R4は、定常状態S1から、推定値Vldc1が下限のしきい値VL1を超過して不感帯1上限逸脱S3に移り、その継続によりSVRタップ上げ制御S5経由して定常状態S1に戻るというものである。
これに対し、本発明のLDC331により実現される第5の状態遷移R5は、定常状態S1から、推定値Vldc2が上限のしきい値VU2を超過して不感帯2限逸脱S6に移るが、すぐに定常状態S1に戻るものである。本発明のLDC331により実現される第6の状態遷移R6は、定常状態S1から、推定値Vldc2が上限のしきい値VU2を超過して不感帯2上限逸脱S6に移り、その継続によりSVRタップ下げ制御S4を経由して定常状態S1に戻るというものである
以下、各状態遷移Rの遷移条件について説明する。
定常状態S1では、(3)式を満たす場合に状態S2へ、(4)式を満たす場合に状態S3へ、(5)式を満たす場合に状態S6へ移動する。
[数3]
VU1=Vref1+Vε1U<Vldc1 (3)
[数4]
VL1=Vref1−Vε1L>Vldc1 (4)
[数5]
VU2=Vref2+Vε2<Vldc2 (5)
不感帯1上限逸脱S2では、(6)式を満たす場合に状態S1へ、それ以外は状態S2の滞在時間を動作時定数タイマτ1に積分(τ1=τ1+Δt)し、また(7)式を満たす場合に動作時定数タイマτ1を0にリセットして状態S4へ移動する。
[数6]
VU1=Vref1+Vε1U≧Vldc1 (6)
[数7]
T1<τ1 (7)
不感帯1下限逸脱S3では、(8)式を満たす場合に状態S1へ、それ以外は状態S3の滞在時間を動作時定数タイマτ1に積分(τ1=τ1+Δt)し、また(7)式を満たす場合に動作時定数タイマτ1を0にリセットして状態S5へ移動する。
[数8]
VL1=Vref1−Vε1L≦Vldc1 (8)
SVRタップ下げ制御S4では、SVRのタップを下げてSVR二次側電圧を低下させる制御を行い、状態S1へ移動する。
SVRタップ上げ制御S5では、自動電圧調整器SSVRのタップを上げてSVR二次側電圧を上昇させる制御を行い、状態S1へ移動する。
不感帯2上限逸脱S6では、(9)式を満たす場合に状態S1へ、それ以外は状態S6の滞在時間を動作時定数タイマτ2に積分(τ2=τ2+Δt)し、また(10)式を満たす場合に動作時定数タイマτ2を0にリセットして状態S4へ移動する。
[数9]
VU2=Vref2−Vε2≧Vldc2 (9)
[数10]
T2<τ2 (10)
次に、図6、図7および図8を用いて、従来手法によるSVRの制御動作例と、本発明による制御動作例を比較説明する。
図6は制御動作例を説明するための配電系統100の例を示したものである。電圧調整装置300としてSVRを配置した例を想定している。図示左側の配電用変電所110(フィーダの送出し側)から順に、ノード120(♯0)、配電線路140(line1)、ノード120(♯1)、SVR、 ノード120(♯2)、配電線路140(line2)、ノード120(♯3)、フィーダ末端側の太陽光発電装置PVが配置されている。
図6の配電系統の条件で、従来手法によるSVRの制御動作例を図7に示す。図7において、(a)は配電用変電所110の電圧、(b)は太陽光発電装置の発電量PPV、(c)はSVRによる太陽光発電端の電圧推定値VPVを示す。この図7において、(c)の点線LLは、太陽光発電装置の電圧上限を示しており、太陽光発電装置がこの点線LLの電圧まで上昇すると(b)に示すように太陽光発電装置は発電出力PPVを抑制する。図中のDの領域が出力抑制期間である。なお、(b)の縦軸はマイナスが発電状態を表している。
次に、本発明のSVRの制御動作例を図8に示す。図8の(a)は配電用変電所の電圧(図7(a)と等しい)、(b)は太陽光発電の発電量、(c)はSVRによる太陽光発電端の電圧推定値を示す。なお、(b)の縦軸はマイナスが発電状態を表している。
図8(c)には、太陽光発電装置の電圧上限LLとともに、LDC331のタップ動作判定しきい値(太陽光発電装置の出力抑制判定値)VU2を示す。
図8(c)によれば、太陽光発電装置がこのタップ動作判定しきい値VU2の電圧まで上昇(時刻t1、t2、t3)すると、SVRは太陽光発電装置が発電出力を抑制していると判断し、時刻t4、t5、t6においてタップ制御を行い、電圧を低下させる。これにより、太陽光発電装置の出力抑制が回避され、図7(b)に比べて図8(b)の太陽光出力が増加している。
次に、本発明の電圧調整装置の制御パラメータの決定手法について説明する。まず、整定を効率的に可能とするシステム構成を図9に示す。図9は、本発明の一実施例による電圧自動調整器のパラメータ決定装置を備えた配電系統概要図である。ここには、配電系統100と、線路電圧降下補償パラメータ決定装置10とそれらを結ぶ通信ネットワーク190の構成を示している。
配電系統100は、配電変電所110とノード(母線)120およびそれらを接続する配電線路140、ノード120に接続される負荷150や発電機130、配電線路に設置されるセンサ170で構成される。センサ170は、線路の電流、流力率、有効電力P、無効電力Q、ノード電圧Vなどを測定し、通信端局180、通信ネットワーク190を介して線路電圧降下補償パラメータ決定装置10に情報を送る。電圧調整器である自動電圧調整器300が、配電系統100の線路に直列に設置されている。自動電圧調整器300には制御装置310が接続され、線路電圧降下補償装置300、301もこの制御装置310に含まれている。また、制御装置310は、通信端局180と接続され、通信ネットワーク190を介して線路電圧降下補償パラメータ決定装置10から情報を受け取る。
センサ171は、自動電圧調整器300を通過する有効電力Psvr、無効電力Qsvr、電流IsvrおよびSVRの出力の電圧測定値Vsvrを測定する。
図10は、本発明の一実施例による線路電圧降下補償パラメータ決定装置10の構成を示す図である。表示装置11、キーボードやマウス等の入力手段12、コンピュータ(CPU)13、通信手段14、RAM15、および各種データベースDBがバス線30に接続されている。
コンピュータ(CPU)13は、計算プログラムを実行して表示すべき画像データの指示や、各種データベース内のデータの検索等を行う。RAM15は、表示用の画像データ、潮流計算結果、計測データ一覧、整定パラメータ計算結果、およびSVR理想電圧計算結果等の計算結果データを一旦格納するメモリである。これらのデータに基き、CPU13によって必要な画像データを生成して、表示装置11(例えば表示ディスプレイ画面)に表示する。
線路電圧降下補償パラメータ決定装置10内のメモリには、大きく分けて5つのデータベースDBが格納される。データベースDB1には、潮流計算データ21として線路140のインピーダンスを示す線路定数Z(=R+jX)、負荷・発電量、並びに系統の線路やノードの接続状況を表す系統構成データが予め記憶されている。
データベースDB2には、計測データ22として配電系統100内のセンサ170で計測された時間断面毎の線路の電流、電流力率、有効電力P、無効電力Q、負荷や発電量、およびノード電圧Vなどの情報が格納される。これらのデータは、通信ネットワーク190や線路電圧降下補償装置パラメータ決定装置10の通信手段14を介して伝送される。計測データ22には、この他に、潮流計算や状態推定計算によって求められた時間断面毎の線路の電流、電流力率、有効電力P、無効電力Q、負荷や発電量、およびノード電圧Vなどの情報も格納される。
データベースDB3には、制御装置整定データ23として計算結果である線路電圧降下補償装置301の整定パラメータ値であるR2、X2、およびVsvr2などが格納される。R2はSVRの通過電流の実部Irに対する係数、X2はSVRの通過電流の虚部Ixに対する係数、Vsvr2は基準電圧である。
データベースDB4には、電圧自動調整器計測データ24として、太陽光発電装置出力抑制発生時のSVR出力電圧Vsvr、SVR通過電流実部Ir、虚部Iiの計測値またはシミュレーション計算結果が格納される。
データベースDB5には、プログラムデータ25として、計算プログラムである潮流計算プログラム、状態推定計算プログラム、および重回帰分析プログラムを格納する。これらのプログラムは、必要に応じてCPU13に読み出され、計算が実行される。
図11は、本発明の一実施例による線路電圧降下補償パラメータ決定アルゴリズムを示すフローチャートである。この図に示す線路電圧降下補償パラメータ決定装置10の計算処理内容について説明する。図には、配電系統内のセンサの電圧計測データとSVR出力電圧Vsvr、SVR通過電流実部Ir、およびSVR通過電流虚部Iiに相当する計測データを基に、線路電圧降下補償装置2のパラメータを決定する手順の例を示している。以下、処理の流れを説明する。
まず、ステップB1で、太陽光発電装置出力発生時の実測データ群を取得する。ここで、太陽光発電装置が連系されていないまたは連系が計画中の場合、太陽光発電装置の発電を想定し、太陽光発電装置の出力抑制発生時のシミュレーションを行った結果を、実測データ群の代わりに用いる。
次に、ステップB2で、SVR末端側に設置された太陽光発電装置が出力抑制されている期間(分析対象期間)の各時間毎のSVR二次側電圧Vsvr、SVRを通過する電流Isvr、力率cosθ(または通過電流の実部と、通過電流の虚部データIr、Ii)を読み込む。
次に、ステップB3で、SVR二次側電圧Vsvrと、SVRを通過する電流実部、虚部(Ir、Ii)の関係を重回帰分析によって求める SVR二次側電圧Vsvrと、SVR通過電流Ir、Iiの関係を定義し、重回帰分析によってパラメータR2、X2、Vsvr2を求める。重回帰分析では、VsvrとIrの相関係数としてR2が、VsvrとIiの相関係数としてX2が、オフセットしてVsvr2が計算される。重回帰分析の具体的な計算方法は、例えば、非特許文献2などに記載してあるアルゴリズムに従って計算すればよい。
次に、図12に線路電圧降下補償パラメータ整定結果のイメージをIr軸、Ii軸、Vsvr軸で示される3次元空間に表している。ここで、図中のハッチングを施した楕円空間400は、太陽光発電装置出力抑制発生時のデータ群(Vsvrj)を表している。これは、太陽光発電装置が出力抑制を行っている時間帯の、SVR二次側電圧Vsvrと、SVR通過電流実部Ir、虚部Iiの関係を、3次元空間にプロットしたものである。
また、平面410は、太陽光発電装置出力抑制発生時のデータ群400を重回帰分析した結果の近似平面を表している。言い換えると、Vsvr2を通り、Ir軸の傾きがR2、Ii軸の傾きがX2である平面を示している。このVsvr2、R2、X2を、前述の線路電圧降下補償装置2の整定パラメータとすることで、SVRは太陽光発電装置の出力抑制発生を推定することが可能となる。
本発明による以上のような制御により、太陽光発電などが大量に導入された系統でも、配電系統の電圧逸脱の可能性を小さくでき、また太陽光発電の出力抑制量を低減できる効果がある。
また、電圧調整装置が太陽光発電の出力抑制発生時にのみ系統の電圧を調整することで、常時の電圧調整装置の電圧調整能力を向上させることが可能となり、配電系統に連系可能な負荷や太陽光発電量の増加に対する対策設備コストを削減することができる効果がある。例えば、電圧変動を抑制するために必要となる無効電力補償装置(SVC:Static Var Compensator)などの高速応答可能な電圧制御機器の必要容量も削減できる効果がある。
また、本発明により、系統の計測データやシミュレーション結果データから、線路電圧降下補償装置2のパラメータを一意に決定することが可能となる。これにより、運用者が試行錯誤で整定パラメータを決定する時間や労力を短縮することができ、また運用者によらず、制御性能を引き出すための適切な整定値を決定することが可能となる。
配電系統の電圧を調整する電圧調整装置として活用することができる。また、電圧調整装置であるSVRや配電用変電所LRTの制御システムとして活用することがきる。また、配電系統において、太陽光発電などの分散電源の増設に対応した、電圧維持対策、配電設備利用率向上対策として活用することが可能となる。
10:線路電圧降下補償パラメータ決定装置
11:表示装置
12:キーボードやマウス等の入力手段
13:コンピュータ(CPU)
14:通信手段
15:RAM
21:潮流計算データ
22:計測データ
23:制御装置整定データ
24:太陽光発電装置出力抑制発生時のSVR電圧電流データ
25:プログラムデータ
100:配電系統
110:配電用変電所
120:ノード
130:太陽光発電装置
140:配電線路
150:負荷
170:センサ
171:センサ
180:通信端局
190:通信ネットワーク
300:SVR
302:タップチェンジャ
303:単巻変圧器
305:変圧器
310:タップ制御装置
CT:電流センサ
PT:電圧センサ
320:制御装置の計測部
330:線路電圧降下補償装置1
331:線路電圧降下補償装置2
340:タップ制御器
350:データベース
351:データベース
400:太陽光発電装置出力抑制発生時のデータ群
410:重回帰分析した結果の近似平面

Claims (6)

  1. 自端電圧が規定電圧より上昇した時に発電量を抑制する機能を備えた太陽光発電装置を含む配電系統に設置され、タップ付変圧器のタップ位置を調整してタップ付変圧器の二次側電圧を所定の制限値内に調整する配電系統の電圧調整装置であって、
    前記タップ付変圧器の二次側電圧および通過電流を推定する計測部と、前記推定した二次側電圧を通過電流に応じて補正して第1の電圧値を得る第1の電圧補正部と、前記推定した二次側電圧を通過電流に応じて補正して第2の電圧値を得る第2の電圧補正部と、前記第1および第2の電圧補正部で計算された第1および第2の電圧値が所定の制限値を逸脱するときに前記タップ付変圧器のタップ操作を実行するタップ制御器を備え、前記第2の電圧値は前記太陽光発電装置の前記自端電圧を推定したものであって、前記第2の電圧値が前記規定電圧に近づいている状態を示すことをもって前記タップ付変圧器のタップ操作を実行することを特徴とする配電系統の電圧調整装置。
  2. 請求項1に記載の配電系統の電圧調整装置であって、
    前記第1の電圧値が第1の制限値を第1の時間以上逸脱するときに前記タップ付変圧器のタップ下げ操作を実行し、前記第2の電圧値が第2制限値を第2の時間以上逸脱するときに前記タップ付変圧器のタップ下げ操作を実行するとともに、前記第2の時間は前記第1の時間よりも長く設定されていることを特徴とする配電系統の電圧調整装置。
  3. 請求項2に記載の配電系統の電圧調整装置であって、
    前記制限値を定める不感帯の値は、前記第1の制限値を定める不感帯の値が、前記第2の制限値を定める不感帯の値より大きく設定されていることを特徴とする配電系統の電圧調整装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配電系統の電圧調整装置であって、
    配電系統の各時間の電気量の計測値を格納する計測データベース、電圧自動調整器の整定パラメータを格納する整定データベース、電気量の計測値またはシミュレーション結果に基いて計算された太陽光発電装置出力抑制発生時の電圧自動調整器電圧電流データを格納する電圧自動調整器計測データベース、電圧自動調整器の出力電圧と通過電流実部、虚部の値に基づいて電圧自動調整器の整定パラメータを計算するパラメータ決定手段を備えたことを特徴とする配電系統の電圧調整装置。
  5. 自端電圧が規定電圧より上昇した時に発電量を抑制する機能を備えた太陽光発電装置と、タップ付変圧器のタップ位置を調整してタップ付変圧器の二次側電圧を所定の制限値内に調整する電圧調整装置を備えた配電系統の電圧調整方法であって、
    電圧調整装置端の計測情報に基づき二次側電圧を推定し、推定した二次側電圧が所定上下限の不感帯を逸脱する状態が継続するときに逸脱方向に応じて前記タップ付変圧器のタップ上げまたは下げの操作を実行するとともに、
    電圧調整装置端の計測情報に基づき前記太陽光発電装置の前記自端電圧を推測し、前記規定電圧に近づいている状態を示すことをもって前記タップ付変圧器のタップ下げ操作を実行することを特徴とする配電系統の電圧調整方法。
  6. 自端電圧が規定電圧より上昇した時に発電量を抑制する機能を備えた太陽光発電装置と、タップ付変圧器のタップ位置を調整してタップ付変圧器の二次側電圧を所定の制限値内に調整する電圧調整装置を備え、
    電圧調整装置端の計測情報に基づき前記太陽光発電装置の前記自端電圧を推測し、前記規定電圧に近づいている状態を示すことをもって前記タップ付変圧器のタップ下げ操作を実行する配電系統の電圧調整方法であって、
    配電系統の各時間の電気量の計測値を計測データベースに格納するステップ、電圧調整装置の整定パラメータを整定データベースに格納するステップ、電気量の計測値またはシミュレーション結果に基いて計算された太陽光発電装置出力抑制発生時の電圧自動調整器電圧電流データを格納するステップ、並びに電圧調整装置の出力電圧と通過電流実部、虚部の値に基づいて電圧自動調整器の整定パラメータを計算するパラメータ決定ステップを備えたことを特徴とする配電系統の電圧調整方法。
JP2015040873A 2015-03-03 2015-03-03 配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法 Active JP6399950B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015040873A JP6399950B2 (ja) 2015-03-03 2015-03-03 配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法
PCT/JP2016/054045 WO2016140034A1 (ja) 2015-03-03 2016-02-12 配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015040873A JP6399950B2 (ja) 2015-03-03 2015-03-03 配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016163441A JP2016163441A (ja) 2016-09-05
JP6399950B2 true JP6399950B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=56847520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015040873A Active JP6399950B2 (ja) 2015-03-03 2015-03-03 配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6399950B2 (ja)
WO (1) WO2016140034A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108011375A (zh) * 2016-11-02 2018-05-08 南通夏威宜电气有限公司 新型特种光伏用升压变压器
JP6787765B2 (ja) * 2016-12-08 2020-11-18 株式会社日立製作所 配電系統の電圧調整装置、電圧調整システム、電圧調整方法および配電設備設計支援システム
JP6851915B2 (ja) * 2017-06-27 2021-03-31 株式会社日立製作所 配電系統の電圧調整装置、電圧調整システム、電圧調整方法および配電設備設計支援システム
JP6884070B2 (ja) * 2017-09-04 2021-06-09 株式会社日立製作所 電力系統の電圧適正化装置、方法、及びシステム
JP7198050B2 (ja) * 2018-11-06 2022-12-28 株式会社日立製作所 整定値候補算出装置、電圧調整装置、電圧調整システム、電圧調整方法および配電設備設計支援システム
CN112670069B (zh) * 2020-12-16 2024-06-21 广东电网有限责任公司韶关供电局 调压变压器及其调压方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011114930A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Konica Minolta Holdings Inc 系統連係型発電システム
JP5955523B2 (ja) * 2011-09-30 2016-07-20 株式会社ダイヘン 電圧調整装置及び電圧調整方法
JP2015023738A (ja) * 2013-07-23 2015-02-02 株式会社明電舎 配電系統における整定値の最適化方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016163441A (ja) 2016-09-05
WO2016140034A1 (ja) 2016-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6399950B2 (ja) 配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法
JP6071310B2 (ja) 配電系統の電圧調整装置、電圧調整方法および電力制御システム
US10892640B2 (en) Voltage and reactive power monitoring/control device and method for calculating required reactive power amount for suppressing a fluctuation component and selecting an appropriate equipment
JP5592290B2 (ja) 配電系統の電圧調整装置および電力制御システム
JP5452764B2 (ja) 電圧制御装置
JP6070076B2 (ja) 配電系統の電圧制御装置、電圧制御システム、電圧制御プログラムおよび電圧制御方法
US10096998B2 (en) Distributed reactive power control in power distribution systems
JP2007306744A (ja) 配電系統電圧調節システム
Valverde et al. Control of dispersed generation to regulate distribution and support transmission voltages
JP6255251B2 (ja) 太陽光発電装置の出力推定方法および装置並びにこれを用いた電力系統監視装置
JPWO2015022746A1 (ja) 電圧監視制御装置および電圧制御装置
JP5939894B2 (ja) 配電系統の電圧調整装置、電圧調整方法および電力制御システム
JP5457949B2 (ja) 潮流計算機能を備えた無効電力補償装置、およびそのシステムと方法
JP6623085B2 (ja) 配電系統の電圧調整装置,電圧調整方法および電圧調整システム
Rawa et al. Dynamic voltage restorer under different grid operating conditions for power quality enhancement with the deployment of a PI controller using gorilla troops algorithm
JP5651495B2 (ja) 電力系統安定化制御方法及びその装置
Ababssi et al. Implementation Optimal Location of STATCOM on the IEEE New England Power System Grid (100 kV).
Dou et al. A nonintrusive control strategy using voltage and reactive power for distribution systems based on PV and the nine-zone diagram
JP5611138B2 (ja) 電圧制御装置
JP6967440B2 (ja) 電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置
Ray et al. Voltage stability enhancement during excess load increments through optimal location of UPFC devices
JP6787765B2 (ja) 配電系統の電圧調整装置、電圧調整システム、電圧調整方法および配電設備設計支援システム
JP7258630B2 (ja) 制御装置、及び制御システム
JP7221663B2 (ja) 電圧制御装置、電圧制御方法及び電圧制御プログラム
JP2022079817A (ja) 集中電圧制御装置、集中電圧制御装置の通信周期決定方法、集中電圧制御システム、分散電源システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6399950

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150