JP6399874B2 - 化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法 - Google Patents

化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6399874B2
JP6399874B2 JP2014190001A JP2014190001A JP6399874B2 JP 6399874 B2 JP6399874 B2 JP 6399874B2 JP 2014190001 A JP2014190001 A JP 2014190001A JP 2014190001 A JP2014190001 A JP 2014190001A JP 6399874 B2 JP6399874 B2 JP 6399874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
integrin
calreticulin
patient
interaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014190001A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015083970A (ja
Inventor
昭吉 深水
昭吉 深水
俊達 金
俊達 金
理勝 大黒
理勝 大黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai R&D Management Co Ltd
Original Assignee
Eisai R&D Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eisai R&D Management Co Ltd filed Critical Eisai R&D Management Co Ltd
Priority to JP2014190001A priority Critical patent/JP6399874B2/ja
Publication of JP2015083970A publication Critical patent/JP2015083970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6399874B2 publication Critical patent/JP6399874B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

本発明は、化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法に関するものである。本発明は、より詳細には、細胞におけるα4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用の阻害度を指標として細胞接着抑制剤または細胞浸潤抑制剤の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法に関するものである。
炎症反応においては、好中球やリンパ球等に代表される白血球の浸潤像が炎症部位に認められる。白血球の浸潤とは、好中球やリンパ球等の白血球が、サイトカイン、ケモカイン、リピッド及び補体等によって惹起され活性化することにより、IL−1やTNFαなどのサイトカインにより活性化した血管内皮細胞とローリング(ro11ing)又はテターリング(tethering)と呼ばれる相互作用を行い、血管内皮細胞と接着(adhesion)した後、血管外及び周辺組織に遊走することである。
以下に記すように、様々な炎症性疾患及び自己免疫疾患と白血球の接着または浸潤との関連性が報告されている。これらのことからも細胞接着抑制または細胞浸潤抑制作用を有する化合物がそれらの治療または予防剤となりうることが期待できる。
(1)炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)の治療または予防剤(非特許文献1,2,3参照)
(2)過敏性腸症候群の治療または予防剤(非特許文献4参照)
(3)リウマチ関節炎の治療または予防剤(非特許文献5参照)
(4)乾癬の治療または予防剤(非特許文献6参照)
(5)多発性硬化症の治療または予防剤(非特許文献7参照)
(6)喘息の治療または予防剤(非特許文献8参照)
(7)アトピー性皮膚炎の治療または予防剤(非特許文献9参照)
細胞接着抑制剤または細胞浸潤抑制剤として、下記の化合物に代表される1,2−ジ(環式基)置換ベンゼン化合物が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。

化合物A:1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン 塩酸塩
化合物B:1−シクロプロピルメチル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン メタンスルホン酸塩
これらの化合物は、1)αインテグリンの共通保存配列であるKXGFFKRとカルレティキュリンを用いたcell free binding assay系、および2)NMR解析により、カルレティキュリンを標的分子とし、インテグリン−カルレティキュリン細胞内相互作用を阻害することにより、リンパ球および好中球双方の細胞接着・浸潤を抑制し、炎症性腸疾患などの動物モデルにおいて薬効を示すことが明らかとなった(非特許文献10参照)。
ところで、細胞接着抑制剤または細胞浸潤抑制剤の効果を投与前に予測すること、細胞接着抑制剤または細胞浸潤抑制剤の効果のある濃度を決定すること、細胞接着抑制剤または細胞浸潤抑制剤の投与スケジュールを決定すること、細胞接着抑制剤または細胞浸潤抑制剤の効果のある患者を選択することは、細胞接着抑制剤または細胞浸潤抑制剤を用いた治療を効率よく進め、患者のQOL向上に貢献するために、非常に有用である。また、細胞接着抑制剤または細胞浸潤抑制剤の効果を投与前に予測することは、治療を受ける患者にとって無効な薬剤の投与の回避、副作用の軽減などを可能とするために、非常に有益であり、かつ重要事項である。しかしながら、細胞接着抑制剤または細胞浸潤抑制剤の効果を投与前に予測する方法等については、有効な方法は、未だ見つかっていない。
国際公開第2005/063705号 国際公開第2006/068058号
InfIammatory Bowel Disease(N.Engl.J.Med.,347:417−429(2002)) Natalizumab for active Crohn‘s disease(N.Engl.J.Med.,348:24−32(2003)) 潰瘍性大腸炎の活動期における顆粒球吸着療法(日本アフェレシス学会雑誌18:117−131(1999)) A role for inflammation in irritab1e bowel syndrome(Gut.,51:i41−i44(2002)) Rheumatoid arthritis(Int.J.Biochem Cell Biol.,36:372−378(2004)) Psoriasis(Lancet,361:1197−1204(2003)) New and emerging treatment options for multiple sclerosis(Lancet Neulology,2:563−566(2003)) The role of T lymphocytes in the pathogenesis of asthma(J.Allergy Clin.Immuno1.,111:450−463(2003)) The molecular basis of lymphocyte recruitment to the skin(J.Invest.Dermato1.,121:951−962(2003)) 大黒理勝 学位論文 カルレティキュリンインテグリン相互作用抑制に基づく新規炎症性腸疾患治療剤E6007の創出 https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/dspace/bitstream/2241/106194/1/A5383.pdf
本発明の課題は、細胞接着抑制剤および細胞浸潤抑制剤である、化合物AおよびBの抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記事情に鑑み、鋭意研究を行った結果、白血球の接着および浸潤に起因する種々の炎症性疾患及び自己免疫疾患において、α4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用を簡便に検出できる新たな細胞アッセイ系を構築することで、細胞接着抑制剤および細胞浸潤抑制剤である、化合物AおよびBの抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法を見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、以下の[1]〜[16]を提供する。
[1]化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法であって、患者由来の細胞における、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する工程と、測定された阻害度を指標として、化合物に対する患者の感受性を判断する工程と、患者の感受性を指標として、化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する工程と、を含み、化合物は下記の化合物AまたはBであり、患者は炎症性疾患もしくは自己免疫疾患に罹患している、または罹患していると疑われるものである、方法。

化合物A:1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン 塩酸塩
化合物B:1−シクロプロピルメチル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン メタンスルホン酸塩
[2]相互作用の阻害度の測定方法が、Proximity Ligation Assay法(以下、PLA法と略す)である、[1]記載の方法。
[3]Proximity Ligation Assay法において、一次抗体として異種動物から得られた、抗ヒトインテグリン抗体と抗ヒトカルレティキュリン抗体を使用する、[2]記載の方法。
[4]PLA法において、一次抗体として抗ヒトインテグリンウサギ抗体と抗ヒトカルレティキュリンマウス抗体を使用する、[3]記載の方法。
[5]化合物が化合物Aである、[1]〜[4]のいずれか記載の方法。
[6]化合物が化合物Bである、[1]〜[4]のいずれか記載の方法。
[7]細胞が白血球である、[1]〜[6]のいずれか記載の方法。
[8]細胞が、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、リウマチ関節炎、乾癬、多発性硬化症、喘息またはアトピー性皮膚炎の患者由来の白血球である、[1]〜[6]のいずれか記載の方法。
[9]細胞が、炎症性腸疾患の患者由来の白血球である、[1]〜[6]のいずれか記載の方法。
[10]細胞が、潰瘍性大腸炎、クローン病の患者由来の白血球である、[1]〜[6]のいずれか記載の方法。
[11]α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する工程の前に、赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を得る工程であって、患者から採取された全血を溶血処理し、白血球を固定化し、遠心操作により白血球画分を単離する工程を含む、[7]〜[10]のいずれか記載の方法。
[12]α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する工程の前に剥離防止処理されたスライドガラス上に赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を塗布した塗沫標本を作製する工程を含む、[11]記載の方法。
[13]炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、リウマチ関節炎、乾癬、多発性硬化症、喘息またはアトピー性皮膚炎に罹患している患者の化合物に対する感受性の検査の指標とするために、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する方法であって、患者由来の白血球におけるα4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度をProximity Ligation Assay法で測定する工程を含み、化合物は下記の化合物AまたはBである、方法。

化合物A:1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン 塩酸塩
化合物B:1−シクロプロピルメチル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン メタンスルホン酸塩
[14]患者が炎症性腸疾患に罹患している患者である[13]記載の方法。
[15]α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度をProximity Ligation Assay法で測定する工程の前に、赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を得る工程であって、患者から採取された全血を溶血処理し、白血球を固定化し、遠心操作により白血球画分を単離する工程を含む、[13]または[14]記載の方法。
[16]α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度をProximity Ligation Assay法で測定する工程の前に、剥離防止処理されたスライドガラス上に赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を塗布した塗沫標本を作製する工程を含む、[15]記載の方法。
本発明は、さらに、以下の[P1]〜[P11]及び[P12’]〜[P13’]を提供する。
[P1]化合物が抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い患者を選択する方法であって、患者由来の細胞における、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する工程と、測定された阻害度を指標として化合物に対する患者の感受性を判断する工程と、患者の感受性を指標として、化合物が抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い患者として選択する工程を含み、化合物は下記の化合物AまたはBであり、患者は炎症性疾患もしくは自己免疫疾患に罹患している、または罹患していると疑われるものである、方法。

化合物A:1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン 塩酸塩
化合物B:1−シクロプロピルメチル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン メタンスルホン酸塩
[P2]患者に対して抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い化合物の投与量を決定する方法であって、患者由来の細胞における、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物阻害度を測定する工程と、測定された阻害度を指標として、化合物に対する患者の感受性を判断する工程と、患者の感受性を指標として、患者に対して抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い化合物の投与量を決定する工程と、を含み、化合物は下記の化合物AまたはBであり、患者は炎症性疾患もしくは自己免疫疾患に罹患している、または罹患していると疑われるものである、方法。

化合物A:1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン 塩酸塩
化合物B:1−シクロプロピルメチル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン メタンスルホン酸塩。
[P3]患者に対して抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い化合物の投与スケジュールを決定する方法であって、患者由来の細胞における、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する工程と、測定された阻害度を指標として、化合物に対する患者の感受性を判断する工程と、患者の感受性を指標として、患者に対して抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い化合物の投与スケジュールを決定する工程と、を含み、化合物は下記の化合物AまたはBであり、患者は炎症性疾患もしくは自己免疫疾患に罹患している、または罹患していると疑われるものである、方法。

化合物A:1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン 塩酸塩
化合物B:1−シクロプロピルメチル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン メタンスルホン酸塩。
[P4]相互作用の阻害度の測定方法が、Proximity Ligation Assay法(以下、PLA法と略す)である、[P1]〜[P3]のいずれか記載の方法。
[P5]PLA法において、一次抗体として異種動物から得られた、抗ヒトインテグリン抗体と抗ヒトカルレティキュリン抗体を、好ましくは、一次抗体として抗ヒトインテグリンウサギ抗体と抗ヒトカルレティキュリンマウス抗体を使用する、[P4]記載の方法。
[P6]化合物が化合物Aである、[P1]〜[P5]のいずれか記載の方法。
[P7]化合物が化合物Bである、[P1]〜[P5]のいずれか記載の方法。
[P8]細胞が白血球である、[P1]〜[P7]のいずれか記載の方法。
[P9]細胞が、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、リウマチ関節炎、乾癬、多発性硬化症、喘息またはアトピー性皮膚炎の患者由来の白血球である、[P1]〜[P7]のいずれか記載の方法。
[P10]細胞が、炎症性腸疾患の患者由来の白血球である、[P1]〜[P7]のいずれか記載の方法。
[P11]細胞が、潰瘍性大腸炎、クローン病の患者由来の白血球である、[P1]〜[P7]のいずれか記載の方法。
[P12’]α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する工程の前に、赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を得る工程であって、患者から採取された全血を溶血処理し、白血球を固定化し、遠心操作により白血球画分を単離する工程を含む、[P8]〜[P11]のいずれか記載の方法。
[P13’]α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する工程の前に剥離防止処理されたスライドガラス上に赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を塗布した塗沫標本を作製する工程を含む、[P12’]記載の方法。
PLA法を用いた、α4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用を簡便に検出できる細胞アッセイ系を新たに構築することにより、化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法、化合物が抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い患者を選択する方法、患者に対して抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い化合物の投与量を決定する方法、患者に対して抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い化合物の投与スケジュールを決定する方法を確立した。
インサイチューPLA(in situ PLA)を組み合わせた免疫蛍光共焦点顕微鏡観察の結果を表す図である。核は、Hoechst33258を用いて対比染色した(青;上段)。Jurkat細胞内における、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの物理的な相互作用を非常に特異性高く検出することができる(赤色;上段及び中段)。化合物Aは、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用を阻害する一方、化合物Cは、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用を阻害しなかった。スケールバーは、10μm。化合物A:1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン。化合物C:1−シクロプロピルメチル−4−フェニルピペラジン 塩酸塩。 インサイチューPLA(in situ PLA)を組み合わせた共焦点レーザースキャン顕微鏡観察の結果を表す図である。核は、Hoechst33342を用いて対比染色した(青)。ヒト末梢血白血球における、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの物理的な相互作用を非常に特異性高く検出することができる(赤色)。化合物Aは、PMA刺激により亢進するα4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用を阻害する。 インサイチューPLA(in situ PLA)を組み合わせた共焦点レーザースキャン顕微鏡観察の画像を画像解析ソフトにより解析した結果を表すグラフである。化合物Aは、PMA刺激により亢進するα4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用を阻害する。
α4−インテグリンおよびカルレティキュリン
本発明で用いるα4−インテグリンは、インテグリンファミリーの一つである。インテグリンは細胞膜貫通受容体タンパク質で細胞接着因子の一つである。本受容体は、α鎖とβ鎖が1:1のヘテロ2量体を形成する。現在、α鎖18種類、β鎖8種類が同定されている。α4インテグリンは、β1あるいはβ7と対となり、細胞接着因子VCAM−1と結合することが知られている。
本発明で用いるカルレティキュリンは、Ca2+イオンを中和したり、新規に合成されたタンパク質や糖タンパク質のフォールディングに関与したりするタンパク質である。
本発明で用いるα4−インテグリンおよびカルレティキュリンは、相互作用することで細胞、特に白血球が刺激され、白血球の浸潤が促進され、ひいては炎症が惹起される。従って、α4−インテグリンおよびカルレティキュリンの相互作用を抑制すれば、白血球が刺激されることがなく、白血球の浸潤が抑制され、ひいては炎症が抑制されると考えられる。
細胞
本発明で用いる細胞は、α4−インテグリンおよびカルレティキュリンの相互作用が測定できる細胞であれば特に限定されないが、好ましくは白血球である。より好ましくは、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎またはクローン病)、過敏性腸症候群、リウマチ関節炎、乾癬、多発性硬化症、喘息またはアトピー性皮膚炎の患者由来の白血球である。
α4−インテグリンおよびカルレティキュリンの相互作用およびその阻害度の測定方法
細胞接着抑制または細胞浸潤抑制作用を有する化合物AまたはBを投与したのち、α4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用抑制に基づく、それらの抗炎症効果または免疫抑制効果を確認する方法としてはいくつかのアッセイ方法が考えられる。例えば、1)特許文献1の試験例1に記載された、固相化されたヒトフィブロネクチンに単離された白血球をホルボールミリスチン酸酢酸(phorbol myristate acetate 以下PMAと略す)存在下添加し、細胞内の酵素活性に基づく吸光度変化から接着細胞数を測定する方法、2)特許文献1の試験例2に記載された単離された末梢血好中球を蛍光標識し、固相化されたヒト内皮細胞に、PMA存在下添加し、その蛍光強度から接着細胞数を測定する方法、3)電気泳動によってタンパク質を分離し膜に転写後、標的タンパク質に対する抗体で検出するウエスタンブロッティング法、4)標的タンパク質と抗体とが特異的に結合し、不溶化して沈殿する反応を利用し標的タンパク質を検出する免疫沈降法、5)免疫沈降法によって、標的タンパク質と相互作用する別のタンパク質との複合体を回収、測定する共免疫沈降法、6)さらに共免疫沈降法の応用として、タグ付き標的タンパク質を用い、タグと担体との結合を利用して複合体を回収するプルダウン法、7)生きた細胞内でのタンパク質間相互作用を調べるため、標的タンパク質をそれぞれ異なる蛍光タンパク質(主に、シアン色蛍光タンパク質、黄色蛍光タンパク質など)に連結した融合タンパク質を細胞に発現させ、近接した蛍光分子間の励起エネルギーの移動を利用する蛍光共鳴エネルギー移動法(Fluorescence resonance energy transfer method:以下FRET法と略す)、そして8)Duolink in situ PLATM(Olink Bioscience社 登録商標)法により2種類のタンパク質の相互作用のシグナルを増幅して検出する方法などがある。
上記、1)ないし7)記載の測定方法について、α4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用を簡便に検出できる細胞アッセイ系の構築を試みた。
1)および2)については、全血を使用した場合、全血に占める白血球の割合が少ないため、アッセイ系の構築には至らなかった。3)、4)、5)および6)は、いずれも細胞抽出物を用いたアッセイ法である。うち、3)、4)および5)については、タンパク質間、すなわちα4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用が弱く、またα4−インテグリンに結合しているカルレティキュリンの量が少ないせいか、アッセイ系の構築には至らなかった。6)については、カルレティキュリンの量を増やすことにより、α4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用を検出することはできたが、手技的に全血を用いたアッセイには適さないものと思われる。7)については、採取した血液から白血球を単離するために多段階かつ時間を要し、採血直後の細胞の状況を正確に反映できないおそれがある。即ち、上記1)ないし7)記載の測定方法では、α4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用抑制に基づくアッセイ系の構築には好ましくない方法であることが分かった。
そこで、PLA法を用い、種々条件検討することにより、内在性のα4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用を細胞レベルで可視化することに成功した。このことは、全血を用いてその相互作用を検出できる可能性を示唆している。本アッセイ系を用いることにより、炎症性腸疾患などの患者の重症度のレベリングや細胞接着抑制または細胞浸潤抑制作用を有する化合物AまたはBの効きやすい患者の選別、あるいは化合物AまたはBの投与量や投与間隔(投与スケジュール)の予測が期待できる。すなわち、本発明者等は、種々のアッセイ系の中からPLA法がα4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用抑制に基づく、それらの抗炎症効果または免疫抑制効果を確認する方法として好ましい方法であることを見出した。
PLA法は、Olink Bioscience社が開発した、1分子レベルでの標的タンパク質を特異的に検出する増感技術である(http://www.sigmaaldrich.com/japan/lifescience/proteomics/duolink.html)。PLA法を用い、α4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用を検出する新たな細胞アッセイ系の構築を、下記の4つの工程において説明する。
なお、本発明においては、浮遊細胞である白血球をタイプIコラーゲンでコートしたディッシュに貼り付けることにより、測定を行う。
1)一次抗体と二次抗体の結合
サンプル(白血球の接着したディッシュ)を、ウシ胎児血清を用いてブロッキングした後、標的タンパク質、すなわちα4−インテグリンおよびカルレティキュリンを、それぞれを特異的に認識する免疫動物の異なる一次抗体をサンプルとインキュベーションする。すなわち、相互作用する、α4−インテグリンおよびカルレティキュリンの2種類のタンパク質それぞれに対する一次抗体を作用させる。α4−インテグリンおよびカルレティキュリンはヒトα4−インテグリンおよびヒトカルレティキュリンであることが好ましい。また、α4−インテグリンおよびカルレティキュリンは、それぞれ全長またはそのフラグメントを用いることができる。あるいは、α4−インテグリンおよびカルレティキュリンのアミノ酸配列に基づき合成したものを用いることができる。また、α4−インテグリンおよびカルレティキュリンに対する一次抗体は、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でも良いが、モノクローナル抗体が好ましい。これらの抗体は、α4−インテグリンおよびカルレティキュリンをそれぞれマウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ブタ、ヤギあるいはウシ等の哺乳動物に免疫して得ることができる。必要に応じて遺伝子組換技術を用いて製造され得るキメラモノクローナル抗体、ヒト型モノクローナル抗体およびヒト抗体であってもよい。ただし、ヒトα4−インテグリンおよびヒトカルレティキュリンに対する免疫動物は異なっている必要がある。好ましくは、α4−インテグリンにはウサギの一次抗体を、カルレティキュリンにはマウスの一次抗体を、それぞれ作用させる。
次に、一次抗体の種類に応じた二次抗体のセットを作用させる。二次抗体は核酸で修飾されており、2種類の二次抗体が近接した場合に、修飾核酸がライゲーション反応を起こし、環状構造が形成されるよう設計されている。このような二次抗体として、デユオリンク インサイチュー PLA プローブを利用することが可能である。より具体的には、一次抗体として、α4−インテグリンにウサギ抗体を、カルレティキュリンにマウス抗体を利用する場合、二次抗体として、デユオリンク インサイチュー PLA プローブ ウサギ PLUS(Duolink In Situ PLATM(Olink Bioscience社 登録商標) probe Rabbit PLUS)およびデユオリンク インサイチュー PLA プローブ マウス MINUS(Duolink In Situ PLATM(Olink Bioscience社 登録商標) probe Mouse MINUS)を利用することができる。
2)PLAプローブのハイブリダイズとライゲーション反応
サンプルに、リガーゼおよび2種類のオリゴヌクレオチドプローブを添加し、インキュベーションすることで、二次抗体の修飾核酸に環状構造を形成させる。α4−インテグリンおよびカルレティキュリンが相互作用して複合体を形成すると、二次抗体同士が近接(約40nm)するため、ライゲーション反応が生じ、環状構造が形成される。一方、α4−インテグリンおよびカルレティキュリンの相互作用が阻害され複合体が形成されない場合は、二次抗体同士が近接しないため、ライゲーション反応が生じない。インキュベーションの条件は、特に限定されないが、好ましくは、30〜40℃で10〜60分、より好ましくは、37℃で30分である。
3)伸長反応と標識プローブのハイブリダイズ
次に、サンプルに、ポリメラーゼおよび蛍光標識したオリゴヌクレオチドプローブを添加し、インキュベーションすることで、環状構造に沿って一本鎖の核酸が伸長される(ローリングサークル型増幅法;RCA法)。伸長させる核酸すなわち二次抗体を修飾する核酸には、特定のリピート配列が組み込まれるようになっており、蛍光標識したオリゴヌクレオチドは、リピート配列に対してハイブリダイズするよう設計されている。インキュベーションの条件は、特に限定されないが、好ましくは、30〜40℃で60〜180分、より好ましくは、37℃で120分である。
4)封入剤処理と解析
サンプルを封入剤で処理した後、蛍光顕微鏡、好ましくは共焦点顕微鏡でカルレティキュリンとα4−インテグリンとの相互作用を解析する。この際、核染色のため、DAPI染色またはヘキスト染色を行ってもよい。Duolink In Situ Mounting Medium with DAPIを用いることが可能である。
α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物AまたはBの阻害度
上記PLA法を用いた、細胞におけるα4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物AまたはBの阻害度は、蛍光顕微鏡(好ましくは共焦点顕微鏡)を用いて測定することができる。上記PLA法では、相互作用の強弱は蛍光強度の強弱として表される。したがって、化合物AまたはBの添加により低下した蛍光強度の割合を、相互作用に対する化合物AまたはBの阻害度として表すことができる。例えば、相互作用の阻害度が、好ましくは10%以上、更に好ましくは30%以上、より好ましくは50以上、特に好ましくは70%以上、最も好ましくは90%以上である場合、患者を高感受性であると判断し得る。
予測または決定する方法
炎症性腸疾患(特に潰瘍性大腸炎もしくはクローン病)、過敏性腸症候群、リウマチ関節炎、乾癬、多発性硬化症、喘息、アトピー性皮膚炎などの白血球の接着および浸潤に起因する種々の炎症性疾患及び自己免疫疾患を有するまたは疑われる患者に、化合物AまたはBを投与したのち、経時的に採血を行う。その後、PLA法により、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する阻害を確認しその程度を測定するとともに、各疾患における、化合物AまたはBに対する感受性を予測することが可能である。化合物AまたはBに高感受性であると判断されれば、これらの化合物を投与することは、種々の炎症性疾患又は自己免疫疾患の治療に有効であると予測することができる。化合物AまたはBに低感受性であると判断されれば、これらの化合物を投与することは、種々の炎症性疾患又は自己免疫疾患の治療に好ましくないと予測することができる。
また、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物AまたはBの阻害度を測定し、その阻害度を指標にすることで化合物AまたはBが抗炎症効果または免疫抑制効果を示す可能性が高い患者を選択することができる。化合物AまたはBに高感受性であると判断されれば、これらの化合物を投与することは、種々の炎症性疾患又は自己免疫疾患の治療に有効であると予測することができる。化合物AまたはBに低感受性であると判断されれば、これらの化合物を投与することは、種々の炎症性疾患又は自己免疫疾患の治療に好ましくないと予測することができる。
また、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物AまたはBの阻害度を測定し、その阻害度を指標にすることで化合物AまたはBの投与量を決定することができる。阻害度が十分であると判断されれば、化合物AまたはBの投与量は満たされていると判断することができる。阻害度が十分でないと判断されれば、化合物AまたはBの投与量を増加することが好ましいと判断することができる。
さらに、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物AまたはBの阻害度を測定し、その阻害度を指標にすることで化合物AまたはBの投与間隔(投与スケジュール)を決定することができる。阻害度が十分であると判断されている期間であれば、化合物AまたはBの投与間隔を維持してもよいと判断することができる。阻害度が十分でないと判断された期間であれば、化合物AまたはBの投与間隔を短くすることが好ましいと判断することができる。なお、各判断する工程においては、医師による診断行為を除くことが好ましい。
化合物AおよびB
化合物A(1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン 塩酸塩)および化合物B(1−シクロプロピルメチル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン メタンスルホン酸塩)については、それぞれ国際公開第2005/063705号の実施例31、および国際公開第2006/068058号の実施例1記載の合成方法により入手できる。
白血球画分の塗沫標本の作製
患者由来の細胞として白血球を利用する場合、患者から採取された全血を溶血処理し、白血球を固定化し、遠心操作により白血球画分を単離し、単離した白血球画分を用いて塗沫標本を作製することが好ましい。全血の塗沫標本を作製後に固定化処理すると、白血球がスライドグラスから剥落しやすくなるからである。また、全血から白血球を単離する場合、密度勾配遠心法を利用する方法が一般的であるが、密度勾配遠心法は白血球の単離に数時間を要する。インテグリンの活性化は一過性の現象であることが広く知られており、採血から数時間かけて単離した白血球では、患者体内におけるインテグリンの状態を正確に反映されない可能性がある。そこで、より短時間で白血球を単離する方法として、全血を溶血処理し、白血球を固定化し、遠心操作により白血球画分を単離する方法が好ましい。この方法に適した市販の試薬として、例えば、1−step Fix/Lyse溶液(eBioscience社)、Whole Blood Lysing Reagent Kit(Beckman Coulter社)、IntraPrep(Beckman Coulter社登録商標)、WBLyse(Advanced Targeting Systems社)が挙げられ、中でも1−step Fix/Lyse溶液が好ましい。より具体的には、採取直後の全血1mLに、1x1−step Fix/Lyse溶液(1%パラホルムアルデヒド(以下、PFAと略す)含有)を10mL添加し、4℃で24時間保存後に遠心操作(500×g、5分)することで,赤血球画分を含まない固定化処理された白血球画分を単離することが可能である。
こうして得られた白血球画分は、剥離防止処理されたスライドグラス上に塗布し、塗沫標本を作製することが好ましい。剥離防止処理されていないスライドグラスを用いて塗沫標本を作製すると、白血球がスライドグラスから剥落しやすくなるからである。剥離防止処理されたスライドグラスとしては、例えば、松浪硝子工業(株)製の剥離防止用スライドグラス(MAS−GP typeA コートおよびフロンティアコート)が塗抹標本の支持能に優れており、白血球が剥落しにくい強固な塗抹標本を作製できる。塗沫標本の作製方法は特に限定されず、引きガラス法(ウエッジ法)、クラッシュ法(押し潰し法)、手伸ばし法、フィルター法及び自動遠心塗沫法(サイトスピン法、オートスメア法など)が挙げられ、好ましくは自動遠心塗沫法である。
細胞膜透過処理
次に、塗抹標本中の白血球を、界面活性剤などの細胞膜透過処理剤で処理を行い、抗体等のPLA法に必要な試薬が白血球の細胞内に入りやすくする。細胞膜透過処理剤としては、例えば、TweenTM 20、サポニン、ジギトニン、ロイコパーム(LeucopermTM AbD社 登録商標)、TritonTM X−100、NP−40が挙げられ、好ましくはTritonTM X−100である。より具体的には、100%エタノール(室温 10分)、100%メタノール(室温 10分)及び0.01%TritonTM X−100(室温 20分)の各溶液で順次、白血球の細胞膜透過処理を行う。
引き続き、抗カルレティキュリン抗体及び抗α4インテグリン抗体を添加し、PLA法を実施する。PLA法に使用できる市販の試薬として、Duolink in situ PLATM(Olink Bioscience社 登録商標)及びDuolink In situ−FluorescenceTM(SIGMA−ALDRICH社製)が挙げられる。PLA法によるα4−インテグリン−カルレティキュリン相互作用を検出するアッセイ系は上述の通りである。
以下に実施例を掲げて詳細に説明するが、本発明は、これに限定されない。
化合物A(1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン)は、国際公開第2005/063705号の実施例31の記載の方法に従って合成した。化合物C(1−シクロプロピルメチル−4−フェニルピペラジン 塩酸塩)は、下記の方法で合成した。化合物Aは国際公開第2005/063705号に記載されている通り、細胞接着抑制または細胞浸潤抑制作用を有するが、化合物Cはそのような作用を有しない。
1−(シクロプロピルメチル)−4−フェニルピペラジン 塩酸塩

1−フェニルピペラジン(300mg,1.85mmoL)、シクロプロパンカルボキサアルデヒド(195mg,2.78mmoL)、および酢酸(0.1mL)をテトラヒドロフラン(7mL)に溶解した。この混合溶液に、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(1.18g,5.55mmoL)を攪拌下に加えた。室温で2時間攪拌した後に、炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。この有機層を濃縮し、得られた残渣をNH−シリカゲルで精製(ヘプタン−酢酸エチル)することにより、1−(シクロプロピルメチル)−4−フェニルピペラジン394mgを得た(収率98%)。
なお、NH−シリカゲルは、プロピルアミンコーティングが施された富士シリシア化学社製のChromatorex−NHシリカゲルをいう。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.12−0.16(m,2H),0.52−0.57(m,2H),0.87−0.95(m,1H),2.32(d,J=6.8Hz,2H),2.69−2.71(m,4H),3.22−3.25(m,4H),6.83−6.87(m,1H),6.92−6.96(m,2H),7.24−7.29(m,2H).
1−(シクロプロピルメチル)−4−フェニルピペラジン(394mg)を酢酸エチルに溶解し、4N−塩化水素 酢酸エチル溶液(0.463mL,1.85mmoL)を加えた。これにヘプタンを加え、生成した固体をろ別し、真空乾燥することで、1−(シクロプロピルメチル)−4−フェニルピペラジン 塩酸塩437mgを得た(収率93%)。
MS m/e(ESI)217(MH).
(実施例1)
Duolink in situ PLA TM (Olink Bioscience社 登録商標)を用いたα4−インテグリンとカルレティキュリンの細胞内相互作用の検出および化合物AまたはCによるその阻害の検出
実施例(1a)一次抗体の結合
0.3mg/mLコラーゲン(TypeI−C、新田ゼラチン社製)でコーティングした35mmφガラスボトムディッシュ(MATSUNAMI社製)に、10%非働化牛胎児血清(テルモ社製)、2%(w/v)L−グルタミン(Sigma社製)、100units/mLペニシリン−100μg/mLストレプトマイシン(Sigma社製)を含むRPMI1640培地(WAKO社製)に懸濁したJurkat細胞を1x10個/wellになるよう2mL/well添加した。これに直ちに、100%エタノール(WAKO社製)で2mMに希釈した化合物AまたはCを5μL/well添加し、続いてジメチルスルホキシド(Sigma社製)で調製した20μg/mL PMA(Sigma社製)を1μL/well添加後、ディッシュを37℃で12時間、5%COインキュベーター内で保温した。保温後、ディッシュから上清を除去し、2mLのHanks’Balanced Salt Solution(以下HBSSと略す。GIBCO社製)で3回洗浄し、そこへ3.7%ホルムアルデヒド水溶液(WAKO社製)を含むHBSSを200μL/well添加し、室温で30分間固定した。固定後、2mLのHBSSで2回洗浄し、0.1% TritonTM X−100(Sigma社製)を含むHBSSを200μL/well添加し、室温で5分間透過処理した。2mLのHBSSで3回洗浄し、そこへ氷冷した100%のメタノール(WAKO社製)を1mL/well添加して、−20℃で10分間固定した。固定後、ディッシュから上清を除去し、2mLのHBSSで2回洗浄し、これに3%牛胎児血清(BSA、WAKO社製)を含むTris−buffered saline with tween20(以下TBSTと略す。Sigma社製)を2mL/well添加し、室温で1時間保温した。ディッシュから上清を除去後、2mLのHBSSで2回洗浄し、0.3%BSA/TBSTで2μg/mLと4μg/mLにそれぞれ希釈した抗ヒトα4−インテグリンウサギ抗体(MILLIPORE社製)と抗ヒトカルレティキュリンマウス抗体(SANTA CRUZ社製)を70μL/well添加して、4℃で1晩静置させた。
実施例(1b)PLAプローブへの二次抗体の結合
翌日、ディッシュから上清を除去し、2mLのHBSSで2回洗浄した。そこへ、マウスMINUS(1/5量)、ウサギPLUS(1/5量)、1/10 block B(3/5量)の割合で混合したPLA液を70μL/well添加し、37℃で2時間乾燥しないようインキュベーターで保温した。
実施例(1c)PLAプローブのハイブリタイズ反応
保温後、ディッシュから上清を除去し、2mLのHBSSで2回洗浄後、hybridization bufferを70μL/well添加し、37℃で15分間インキュベーターで静置させた。
実施例(1d)PLAプローブのライゲーション反応
保温後、ディッシュから上清を除去し、2mLのHBSSで2回洗浄した。そこへ、1/40量のリガーゼを含むライゲーション緩衝液(ligation buffer)を70μL/well添加し、37℃にて15分間インキュベーターで静置させた。
実施例(1e)伸長反応と標識プローブのハイブリタイズ
保温後、そこへ1/80量のポリメラーゼ(polymerase)を含むアンプリフィケーション緩衝液(amplification buffer)を70μL/well添加し、37℃で90分間インキュベーターで静置させた。これより、すべての操作は遮光下で実施した。
実施例(1f)検出
保温後、ディッシュから上清を除去し、2mLのHBSSで2回洗浄後、ディテクション緩衝液(detection buffer)を70μL/well添加し、37℃で60分間インキュベーターに静置させた。
実施例(1g)最終洗浄と解析
保温後、ディッシュに2×生理食塩水−クエン酸ナトリウム(以下SSCと略す。)を1mL/well添加し、室温で2分間静置させた。ディッシュから上清を除去し、1×SSCを1mL/well添加し、室温で2分間静置させた。ディッシュから上清を除去し、0.2×SSCを1mL/well添加し、室温で2分間静置させた。ディッシュから上清を除去し、0.02×SSCを1mL/well添加し、室温で2分間静置させた。静置後、ディッシュから上清を除去し、70%エタノール溶液(WAKO社製)を1mL/well添加し、室温で1分間静置させた。そこへ、1mLのHBSSを添加し室温で1分間静置させた。そこへ、1mg/mLのHoechst stainを1μg/mLになるように1μL添加し、室温で5分間静置させた。静置後、2mLのHBSSで2回洗浄し、HBSSを2mL/well添加し、共焦点顕微鏡(Texas Red filter,Hoechst filter,FluoView FV10i,Olympus,Texas Red Ex(nm)/Em(nm)595/612,Hoechst33258 Ex(nm)/Em(nm)352/455)で観察した。結果を図1に示す。化合物Aは、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用を阻害する一方、化合物Cは、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用を阻害しなかった。
(実施例2)
Duolink In situ−Fluorescence TM (SIGMA−ALDRICH社製)によるプライマリー細胞(ヒト末梢血白血球)のα4−インテグリンとカルレティキュリンの細胞内相互作用の検出および化合物Aによるその阻害の検出
実施例(2a)健常成人からの全血の採取
100Uのヘパリンナトリウム(エイワイファーマ社製)を含むプラスチックチューブに、健常成人の肘静脈より採取した25mLの全血を添加し、緩やかに混和したのち、実験使用時まで室温で静置した。
実施例(2b)白血球の固定及び単離
15mLのポリプロピレンコニカルチューブ(BD FALCON社製)に全血1mL添加した。これに直ちに、ジメチルスルホキシド(SIGMA社製)で5mMに希釈した化合物Aを1μL/チューブ添加し、続いてジメチルスルホキシド(SIGMA社製)で調製した10μM PMA(SIGMA社製)を1μL/チューブまたはリン酸緩衝生理食塩水(PBS;Sigma社製)で調製した10μg/mL SDF−1α(WAKO社製)を10μL/チューブ添加後、チューブを37℃で30−60分、恒温水槽で保温した。保温後、超純水で10倍希釈した1−Step Fix/Lyse Solution(eBioscience社製)を10mL/チューブ添加して転倒混和後、4℃で一晩静置させた。翌日、チューブを500×g 4℃で5分遠心し、上清を除去し得られた沈殿物に0.5%牛血清アルブミン(BSA、SIGMA社製)を含むPBSを2mL/チューブ添加し懸濁して、チューブを500×g 4℃で5分遠心した。チューブから上清を除去し得られた沈殿物に0.5% BSAを含むPBSを400μL/チューブ添加し懸濁した。得られた固定化処理された白血球は、使用時まで4℃保温した。
実施例(2c)白血球の塗抹標本作製及び細胞膜透過処理と一次抗体処理
剥離防止コートスライドグラス(FRONTIER、MATSUNAMI社製)に、集細胞遠心装置(サイトスピン3、THERMO SCIENTIFIC社製)を用いて、懸濁した白血球を50μL/スライドグラス添加して、1500rpm 室温で5分遠心し、塗抹標本(スメア)を作製した。これに直ちに、0.01% TritonTM X−100(SIGMA社製)を含むHBSS(INVITROGEN社製)を100μL/塗抹標本添加し、室温で20分細胞直ちに希釈緩衝液(dilution buffer)で2μg/mLと4μg/mLに膜透過処理した。200μLのHBSSで2回(それぞれ室温で5分)洗浄し、そこへブロッキング溶液(blocking solution)を1−2滴/塗抹標本添加し、37℃で60分乾燥しないようインキュベーターで保温した。塗抹標本から上清を除去後、それぞれ希釈した抗ヒトα4−インテグリンウサギ抗体(MILLIPORE社製)と抗ヒトカルレティキュリンマウス抗体(SANTA CRUZ社製)を50μL/well添加して、4℃で一晩静置した。
実施例(2d)一次抗体へのPLAプローブの結合
翌日、塗抹標本から上清を除去し、200μLの洗浄緩衝液A(washing buffer A)で2回(それぞれ室温で5分)洗浄した。そこへ、PLAプローブ マウスMINUS(1/5量)、PLAプローブ ウサギPLUS(1/5量)、抗体希釈液(Antibody Diluent、3/5量)の割合で混合したPLA液を50μL/塗抹標本添加し、37℃で60分乾燥しないようインキュベーターで保温した。
実施例(2e)PLAプローブのライゲーション反応
保温後、塗抹標本から上清を除去し、200μLの洗浄緩衝液A(washing buffer A)で2回(それぞれ室温で5分)洗浄した。そこへ、1/40量のリガーゼを含むライゲーション緩衝液(ligation buffer)を50μL/塗抹標本添加し、37℃にて30分乾燥しないようインキュベーターで保温した。
実施例(2f)伸長反応と標識プローブのハイブリタイズ
保温後、塗抹標本から上清を除去し、200μLの洗浄緩衝液A(washing buffer A)で2回(それぞれ室温で5分)洗浄した。そこへ、1/80量のポリメラーゼ(polymerase)を含むアンプリフィケーション緩衝液(amplification buffer)を50μL/塗抹標本添加し、37℃で60分乾燥しないようインキュベーターで保温した。すべての操作は遮光下で実施した。
実施例(2g)Hoechst染色
保温後、塗抹標本から上清を除去し、200μLの洗浄緩衝液B(washing buffer B)で2回(それぞれ室温で10分)、その後超純水で100倍希釈した200μLの洗浄緩衝液B(washing buffer B)で1回(室温 1分)洗浄した。そこへ、2μg/mL Hoechst 33342(INVITROGEN社製)を含むPBSを50μL/塗抹標本添加し、37℃で10分乾燥しないようインキュベーターで保温した。すべての操作は遮光下で実施した。
実施例(2h)最終洗浄とカバーグラス封入
保温後、塗抹標本から上清を除去し、PBSを200μL/塗抹標本添加した。直ちに、塗抹標本から上清を除去し、封入剤(Gold antifade、LIFE TECHNOLOGIES社製)を1滴/塗抹標本添加し、カバーグラス(MATSUNAMI社製)をかぶせ、室温で一晩乾燥させた。すべての操作は遮光下で実施した。
実施例(2i)観察および解析
翌日、共焦点レーザースキャン顕微鏡(LSM510 ver.4.0,CARL ZEISS社製、Texas Red Ex(nm)/Em(nm)543/560−625,Hoechst33342 Ex(nm)/Em(nm)405/420−480)で観察した。次に、得られた画像を画像解析ソフト(ZEN 2012 lite、CARL ZEISS社製)を用いて解析した。α4−インテグリンとカルレティキュリンの相互作用由来のTexas Redの赤色シグナル(Intensity sum:単位Gray)を、核由来のHoechst33342由来の青色シグナル(Area:単位Pixel)で除算し数値化した。なお、Texas Redの赤色シグナルが強力かつ細胞表面積の大きい細胞(単球)は除外して画像解析し数値を算出した。結果を図2及び図3に示す。化合物Aは、PMA刺激によって亢進するα4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用を阻害した。

Claims (15)

  1. 化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法であって、
    患者由来の細胞における、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度をProximity Ligation Assay法により測定する工程と、
    測定された阻害度を指標として、化合物に対する患者の感受性を判断する工程と、
    患者の感受性を指標として、化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する工程と、を含み、
    化合物は下記の化合物AまたはBであり、
    患者は炎症性疾患もしくは自己免疫疾患に罹患している、または罹患していると疑われるものである、
    方法。

    化合物A:1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン 塩酸塩
    化合物B:1−シクロプロピルメチル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン メタンスルホン酸塩
  2. Proximity Ligation Assay法において、一次抗体として異種動物から得られた、抗ヒトインテグリン抗体と抗ヒトカルレティキュリン抗体を使用する、請求項記載の方法。
  3. Proximity Ligation Assay法において、一次抗体として抗ヒトインテグリンウサギ抗体と抗ヒトカルレティキュリンマウス抗体を使用する、請求項記載の方法。
  4. 化合物が化合物Aである、請求項1〜のいずれか一項記載の方法。
  5. 化合物が化合物Bである、請求項1〜のいずれか一項記載の方法。
  6. 細胞が白血球である、請求項1〜のいずれか一項記載の方法。
  7. 細胞が、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、リウマチ関節炎、乾癬、多発性硬化症、喘息またはアトピー性皮膚炎の患者由来の白血球である、請求項1〜のいずれか一項記載の方法。
  8. 細胞が、炎症性腸疾患の患者由来の白血球である、請求項1〜のいずれか一項記載の方法。
  9. 細胞が、潰瘍性大腸炎またはクローン病の患者由来の白血球である、請求項1〜のいずれか一項記載の方法。
  10. α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する工程の前に、赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を得る工程であって、患者から採取された全血を溶血処理し、白血球を固定化し、遠心操作により白血球画分を単離する工程を含む、請求項6〜9のいずれか一項記載の方法。
  11. α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する工程の前に剥離防止処理されたスライドガラス上に赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を塗布した塗沫標本を作製する工程を含む、請求項10記載の方法。
  12. 炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、リウマチ関節炎、乾癬、多発性硬化症、喘息またはアトピー性皮膚炎に罹患している患者の化合物に対する感受性の検査の指標とするために、α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度を測定する方法であって、
    患者由来の白血球におけるα4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度をProximity Ligation Assay法で測定する工程を含み、
    化合物は下記の化合物AまたはBである、
    方法。

    化合物A:1−プロピル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン 塩酸塩
    化合物B:1−シクロプロピルメチル−4−[2−(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル)フェニル]ピペラジン メタンスルホン酸塩
  13. 患者が炎症性腸疾患に罹患している患者である請求項12記載の方法。
  14. α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度をProximity Ligation Assay法で測定する工程の前に、赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を得る工程であって、患者から採取された全血を溶血処理し、白血球を固定化し、遠心操作により白血球画分を単離する工程を含む、請求項12または13記載の方法。
  15. α4−インテグリンとカルレティキュリンとの相互作用に対する化合物の阻害度をProximity Ligation Assay法で測定する工程の前に、剥離防止処理されたスライドガラス上に赤血球画分を含まない固定化された白血球画分を塗布した塗沫標本を作製する工程を含む、請求項14記載の方法。
JP2014190001A 2013-09-20 2014-09-18 化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法 Expired - Fee Related JP6399874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014190001A JP6399874B2 (ja) 2013-09-20 2014-09-18 化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013195367 2013-09-20
JP2013195367 2013-09-20
JP2014190001A JP6399874B2 (ja) 2013-09-20 2014-09-18 化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015083970A JP2015083970A (ja) 2015-04-30
JP6399874B2 true JP6399874B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=53047629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014190001A Expired - Fee Related JP6399874B2 (ja) 2013-09-20 2014-09-18 化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6399874B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102641718B1 (ko) 2018-10-30 2024-02-29 길리애드 사이언시즈, 인코포레이티드 알파4베타7 인테그린 억제제로서의 이미다조피리딘 유도체
AU2019373240B2 (en) 2018-10-30 2023-04-20 Gilead Sciences, Inc. Quinoline derivatives as alpha4beta7 integrin inhibitors
AU2019373242B2 (en) 2018-10-30 2023-07-13 Gilead Sciences, Inc. Compounds for inhibition of alpha 4 beta 7 integrin
CN112969504B (zh) 2018-10-30 2024-04-09 吉利德科学公司 用于抑制α4β7整合素的化合物
WO2021030438A1 (en) 2019-08-14 2021-02-18 Gilead Sciences, Inc. Compounds for inhibition of alpha 4 beta 7 integrin
WO2023075539A1 (ko) * 2021-10-29 2023-05-04 서울대학교 산학협력단 면역억제물질 예측용 유전자 집단의 선별방법 및 이를 이용한 면역억제능 평가방법

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MY140489A (en) * 2003-12-26 2009-12-31 Eisai R&D Man Co Ltd 1,2-di (cyclic) substituted benzene compounds
US7910734B2 (en) * 2004-12-20 2011-03-22 Eisai R&D Management Co., Ltd. Crystal and salt of 1-cyclopropylmethyl-4-[2-(3,3,5,5-tetramethylcyclohexyl)phenyl]piperazine
JP2007023029A (ja) * 2005-06-17 2007-02-01 Tanabe Seiyaku Co Ltd 医薬組成物
CA2699157A1 (en) * 2007-09-10 2009-03-19 Calcimedica, Inc. Compounds that modulate intracellular calcium

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015083970A (ja) 2015-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6399874B2 (ja) 化合物の抗炎症効果または免疫抑制効果を予測する方法
Ohkawa et al. Autoantibodies to epilepsy-related LGI1 in limbic encephalitis neutralize LGI1-ADAM22 interaction and reduce synaptic AMPA receptors
Baba et al. Autoantibodies against M2-muscarinic acetylcholine receptors: new upstream targets in atrial fibrillation in patients with dilated cardiomyopathy
CN102257390B (zh) 半乳凝素-3免疫测定法
Menge et al. Antibody responses against galactocerebroside are potential stage-specific biomarkers in multiple sclerosis
CN102203613B (zh) 神经性自身免疫紊乱
JP5998318B2 (ja) 新規血管炎の検査方法および検査用試薬
JP2013257338A (ja) 新規血小板活性化マーカー及びその測定方法
Guazzone et al. Monocyte chemoattractant protein-1 (MCP-1/CCL2) in experimental autoimmune orchitis
Amengual et al. Antiphospholipid syndrome,“the best prophet of the future”
Ho et al. Biomarkers of cardiovascular stress and fibrosis in preclinical hypertrophic cardiomyopathy
JP6562915B2 (ja) 心血管疾患または心血管イベントを有するリスクを予測するための方法およびキット
Lee et al. Soluble siglec-5 is a novel salivary biomarker for primary Sjogren's syndrome
Wortmann et al. AIM2 levels and DNA-triggered inflammasome response are increased in peripheral leukocytes of patients with abdominal aortic aneurysm
CN106706912A (zh) 诊断炎症相关肝癌的标志物及其应用
JP2010286279A (ja) 自己免疫疾患検査用バイオマーカー及び検査方法
JP6205175B2 (ja) 精神・神経疾患バイオマーカー
WO2008081198A1 (en) Blood assays for predicting inflammatory responses
JP2013213774A (ja) 結核検査用バイオマーカー
WO2015073682A1 (en) Methods of detecting cells latently infected with hiv
JPWO2017159771A1 (ja) 肝細胞増殖因子(hgf)のpdマーカー
KR20140117772A (ko) 나이관련 황반변성 진단용 마커 및 이를 이용한 나이 관련 황반 변성 진단 방법
Vogt et al. Cerebrospinal fluid anti-myelin antibodies are related to magnetic resonance measures of disease activity in multiple sclerosis
JP6315832B2 (ja) 非特異的間質性肺炎の診断のためのバイオマーカー
Yan et al. Development of a novel flow cytometric immunobead array to quantify VWF: Ag and VWF: GPIbR and its application in acute myocardial infarction

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6399874

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees