JP6398871B2 - 水硬性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、特に各種空洞充填、例えば、トンネルの裏込め、地盤の空隙充填、既設構造物への空隙充填、災害により発生した空隙充填等、空洞充填注入に使用される水硬性組成物に関するものである。
トンネル覆工コンクリートの背面の空洞は、トンネルが何らかの圧力を受けた場合、地盤による反力が期待できないため、構造的に問題となる場合がある。このため、細い管を通してグラウトを注入する裏込め注入グラウト工法が使用される。
セメント系の裏込め注入グラウトは、その施工方法によって、「一液性グラウト」と「二液性グラウト」に分けられる。一液性グラウトでは、非常にゆっくりした時間をかけてセメントと水が反応し、最終的には硬化する。そのため、グラウト材の圧送時や打設時に、材料分離による強度の不均一及びブリーディングが起こりやすく、打設時及び打設後の水との接触による分離が避けられないという欠点がある。また、充填量の無駄を防止するために、所定の限定された箇所のみに充填する限定注入も困難である。これに対して、二液性グラウトでは、A液(主材)とB液(可塑材)からなり、別々に圧送し、注入箇所近くで二液を合流混合する方法が採られる。これにより、一液性グラウトの欠点をある程度埋めることができるが、完全ではない。なお、「可塑剤」とは、可塑状を与える物質の総称であり、可塑状とは、液体と固体の中間領域に属し、そのままでは流動性に乏しいが、若干、加圧すれば容易に流動化する状態を指す。つまり、揺変性を有する状態をいう。
セメント系二液性グラウトでは、A液(主材)には水とセメントが、B液(可塑材)には水とアルミニウム系の可塑剤が使用される。また、助剤として、水酸化カルシウムが使用される場合もある。例えば、特開2010−112024号公報(特許文献1)では、A液(主材)として、水、減水剤及びセメントが、B液として水、ポリ硫酸第二鉄等の無機系凝集剤やポリアクリルアミド等の高分子系凝集剤等の凝集剤、アルミン酸ナトリウム等の水和反応促進剤及び水溶性セルロースエーテルが提案されている。
特開2010−112024号公報
しかし、特許文献1の方法では、水硬性物質と水溶性セルロースエーテルが別液で圧送され混合されるため、水硬性物質が圧送時に沈降して材料分離が生じてしまう。
このように、材料分離が生じず、しかも二液混合後に比較的短時間で可塑化される水硬性組成物が望まれていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、材料分離が生じず、しかも二液混合後に5分以内という比較的速やかに可塑化する水硬性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を行った結果、A材には、水硬性物質、水溶性セルロースエーテル、消泡剤及び水を含有し、B材には、可溶性アルミニウム塩、水酸化カルシウム及び特定の可塑化調整剤を含有する水硬性組成物を用いることにより、沈降せずに長距離圧送可能で、二液混合後に比較的速やかに可塑化されることを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、以下の水硬性組成物を提供する。
[1]水硬性物質、水酸化カルシウム、水溶性セルロースエーテル、消泡剤及び水を含有するA材と、可溶性アルミニウム塩、可塑化調整剤及び水を含有するB材の二液からなる水硬性組成物であって、前記可塑化調整剤が、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、酸化アルミニウム、硝酸アルミニウムから選ばれる1種又は2種以上の無機化合物であることを特徴とする水硬性組成物。
[2]前記水溶性セルロースエーテルが、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースである[1]記載の水硬性組成物。
[3] 前記水硬性組成物のB材、更に増量材を含み、前記増量材が、フライアッシュ、高炉スラグ、及び炭酸カルシウム粉末から選ばれる1種又は2種以上の無機微粒子である[1]又は[2]記載の水硬性組成物。
[4]前記水硬性組成物が、可塑性グラウト剤である[1]〜[3]のいずれかに記載の水硬性組成物。
本発明によれば、沈降せずに長距離圧送可能で、二液混合後、比較的速やかに可塑化し、水、湧水箇所においても打設可能である。
以下、本発明について詳しく述べる。
本発明に係る水硬性組成物は、水硬性物質、水溶性セルロースエーテル、可溶性アルミニウム塩、水酸化カルシウム、消泡剤、可塑化調整剤及び水を含有するA材及びB材の少なくとも二液からなる水硬性組成物である。
この場合、A材には水硬性物質、水酸化カルシウム、水溶性セルロースエーテル、消泡剤及び水を含有し、B材には可溶性アルミニウム塩、可塑化調整剤及び水を含有する。
本発明に用いられる水硬性物質としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、超早強ポルトランドセメント等の各種のセメントを用いることができる。
この場合、A材中の水/水硬性物質の割合は、好ましくは30〜200質量%、より好ましくは50〜150質量%、更に好ましくは70〜120質量%である。
水溶性セルロースエーテルは、水硬性組成物の材料分離抵抗性又は二液混合後の可塑性の観点から、メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース等のヒドロキシアルキルアルキルセルロースが好適に用いられる。水溶性セルロースエーテルは、A材の必須成分であるが、材料沈降を防ぐため必要に応じてB材に添加しても良い。その場合には前記非イオン性水溶性セルロースエーテル以外に、カルボキシメチルセルロース等のイオン性水溶性セルロースエーテルも使用することができる。
ここで、アルキルセルロースとしては、DSが好ましくは1.0〜2.2、より好ましくは1.2〜2.0のメチルセルロース、DSが好ましくは1.0〜2.2、より好ましくは1.2〜2.0のエチルセルロース等が挙げられる。ヒドロキシアルキルセルロースとしては、MSが好ましくは0.1〜3.0、より好ましくは0.5〜2.8のヒドロキシエチルセルロース、MSが好ましくは0.05〜3.3、より好ましくは0.1〜3.0のヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。ヒドロキシアルキルアルキルセルロースとしては、DSが好ましくは1.0〜2.2、より好ましくは1.2〜2.0、MSが好ましくは0.05〜0.6、より好ましくは0.10〜0.5のヒドロキシエチルメチルセルロース、DSが好ましくは1.0〜2.2、より好ましくは1.2〜2.0、MSが好ましくは0.05〜0.6、より好ましくは0.10〜0.5のヒドロキシプロピルメチルセルロース、DSが好ましくは1.0〜2.2、より好ましくは1.2〜2.0、MSが好ましくは0.05〜0.6、より好ましくは0.10〜0.5のヒドロキシエチルエチルセルロース等が挙げられる。
また、B材に使用可能なイオン性水溶性セルロースエーテルとしては、エーテル化度が好ましくは0.4〜1.8、より好ましくは0.6〜1.5のカルボキシメチルセルロースが挙げられる。
なお、DSは、置換度(degree of substitution)を表し、セルロースのグルコース環単位当たりに存在するアルコキシ基の個数であり、MSは、置換モル数(molar substitution)を表し、セルロースのグルコース環単位当たりに付加したヒドロキシアルコキシ基の平均モル数である。
上記DS及びMSの測定方法としては、第十六改正日本薬局方記載のヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)の置換度分析方法により測定できる。
本発明で用いる水溶性セルロースエーテルの20℃における2質量%又は1質量%の水溶液粘度は、水硬性組成物に所定の粘性と二液混合後の可塑性を与える観点から、B−H型粘度計の20rpmにおいて、好ましくは1,500(2質量%)〜30,000(1質量%)mPa・s、より好ましくは4,000(2質量%)〜25,000(1質量%)mPa・s、更に好ましくは10,000(2質量%)〜20,000(1質量%)mPa・sである。なお、水溶性セルロースエーテルの粘度は、50,000mPa・s以下は2質量%水溶液により、それを超える粘度の場合は1質量%水溶液により測定した。
水溶性セルロースエーテルの添加量は、水硬性組成物のポンプ圧送性及び圧送時等の材料分離抵抗性の観点から、A材では、水硬性組成物1m3当たりの単位水量に対して、好ましくは0.05〜1.5質量%、より好ましくは0.10〜1.0質量%、更に好ましくは0.15〜0.5質量%である。
可溶性アルミニウム塩は、水硬性物質等のアルカリ物質に接すると瞬時に、含水水酸化アルミニウムゲルを生成する。この反応が、二液混合後の水硬性組成物に可塑性を与える。可溶性アルミニウム塩としては、例えば、アルミン酸ナトリウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等が挙げられ、可塑化の観点から、アルミン酸ナトリウムが特に好ましい。
可溶性アルミニウム塩の添加量は、可塑化の観点から、二液混合後の水硬性組成物1m3当たり、好ましくは2〜20kg、より好ましくは4〜15kg、更に好ましくは6〜12kgである。
水酸化カルシウムは、可塑化助剤として添加される。水酸化カルシウムの添加量は、可塑化の観点から、二液混合後の水硬性組成物1m3当たり、好ましくは2〜60kg、より好ましくは5〜40kg、更に好ましくは10〜30kgである。
消泡剤は、水溶性セルロースエーテルによる気泡を抑制する働きを有する。気泡が多いと強度が低下したり、ポンプ圧送性に劣る等の弊害がある。消泡剤としては、オキシアルキレン系、シリコーン系、アルコール系、鉱油系、脂肪酸系、脂肪酸エステル系等が使用される。オキシアルキレン系消泡剤としては、例えば、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン付加物等のポリオキシアルキレン類;ジエチレングリコールヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−エチルヘキシルエーテル、炭素数8以上の高級アルコールや炭素数12〜14の2級アルコールへのオキシエチレンオキシプロピレン付加物等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の(ポリ)オキシアルキレン(アルキル)アリールエーテル類;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレンアルコールにアルキレンオキシドを付加重合させたアセチレンエーテル類;ジエチレングリコールオレイン酸エステル、ジエチレングリコールラウリル酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシプロピレンメチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等の(ポリ)オキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;(ポリ)オキシエチレンステアリルリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミン等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド等が挙げられる。シリコーン系消泡剤としては、例えば、ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等が挙げられる。アルコール系消泡剤としては、例えば、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、アセチレンアルコール、グリコール類等が挙げられる。鉱油系消泡剤としては、例えば、灯油、流動パラフィン等が挙げられる。脂肪酸系消泡剤としては、例えば、オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物等が挙げられる。脂肪酸エステル系消泡剤としては、例えば、グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックス等が挙げられる。本発明においては、消泡性能の点からオキシアルキレン系の消泡剤を使用することが好ましい。
消泡剤の添加量は、水硬性組成物の撹拌中に巻き込まれる気泡によるポンプ圧送性の低下及び二液混合後の水硬性組成物の強度等の観点から、水溶性セルロースエーテル100質量部に対して、好ましくは5〜100質量部、より好ましくは10〜80質量部、更に好ましくは20〜60質量部である。
可塑化調整剤としては、各種金属塩が使用できるが、好ましくは、ナトリウム塩として、炭酸水素ナトリウムが、カリウム塩として、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウムが、マグネシウム塩として、水酸化マグネシウム炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウムが、カルシウム塩として、炭酸カルシウム、塩化カルシウムが、アルミニウム塩として、水酸化アルミニウム塩化アルミニウム、酸化アルミニウム、硝酸アルミニウムが挙げられる。これらは、可溶性アルミニウム塩が水硬性物質等のアルカリ物質と反応してできる含水水酸化アルミニウムゲルの生成を助ける働きをする。
これら可塑化調整剤の添加量は、含水水酸化アルミニウムゲルの生成を助け、十分な可塑化を得る観点から、二液混合後の水硬性組成物1m3当たり、好ましくは0.5〜10kg、より好ましくは1〜8kg、更に好ましくは2〜5kgである。
A材中の水の添加量は、水/水硬性物質の割合が所定の範囲になるような量であり、B材中の水の添加量は、二液混合後の可塑性を考慮する必要があり、二液混合後に十分な可塑性が得られるという観点から、A材中の水量に対して、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは3〜35質量%、更に好ましくは5〜25質量%である。
本発明の水硬性組成物は、上記成分をA材及びB材の二液に分けて調製し、別々に圧送し、注入箇所近くで二液を合流混合して用いる。ここで、A材は、水硬性物質、水酸化カルシウム、水溶性セルロースエーテル、消泡剤及び水を含有し、B材は、可溶性アルミニウム塩、可塑化調整剤及び水を含有する。なお、水硬性組成物の材料分離抵抗性の観点から、必要に応じてB材に水溶性セルロースエーテル又は消泡剤を添加しても良い。
A材とB材の容積比は、好ましくは1:0.3〜1:2、より好ましくは1:0.5〜1:1.5、更に好ましくは1:0.8〜1:1.2である。
A材とB材の容積比が1:1となる等量混合が最も好ましいことから、必要に応じてB材に増量材を添加することができる。増量材としては、フライアッシュ、高炉スラグ、炭酸カルシウム粉末等の無機微粒子が挙げられ、1種又は2種以上を混合して使用することができる。無機微粒子の中で、十分な可塑化が得られるという観点から、フライアッシュが特に好ましい。この場合、無機微粒子の添加量は、50〜350kg/m3である。
本発明の水硬性組成物は、一般のモルタルやコンクリート程の高い強度を必要としないが、より少ない水量で高い流動性を得るために、A材、B材両方に減水剤を必要に応じて添加することができる。
減水剤は、ポリカルボン酸系としては、ポリカルボン酸エーテル系、ポリカルボン酸エーテル系と架橋ポリマーの複合体、ポリカルボン酸エーテル系と配向ポリマーの複合体、ポリカルボン酸エーテル系と高変性ポリマーの複合体、ポリエーテルカルボン酸系高分子化合物、マレイン酸共重合物、マレイン酸エステル共重合物、マレイン酸誘導体共重合物、カルボキシル基含有ポリエーテル系、末端スルホン基を有するポリカルボン酸基含有多元ポリマー、ポリカルボン酸系グラフトコポリマー、ポリカルボン酸系化合物、ポリカルボン酸エーテル系ポリマー等が挙げられる。メラミン系としては、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩縮合物、メラミンスルホン酸塩ポリオール縮合物等が挙げられる。リグニン系としては、リグニンスルホン酸塩及びその誘導体等が挙げられる。本発明においては、減水効果、流動性・流動保持性の点からポリカルボン酸系の減水剤を使用することが好ましい。
減水剤の添加量は、水硬性物質100質量部に対して、好ましくは0〜5質量部である。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
<使用材料>
(1)セメント
普通ポルトランドセメント
太平洋セメント社製(密度;3.16g/cm3
(2)水酸化カルシウム
和光純薬工業社製、試薬一級
(3)水溶性セルロースエーテル
・ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)
(DS:1.4、MS:0.2、20℃における2質量%水溶液粘度:31,000mPa・s)
・ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)
(DS:1.5、MS:0.3、20℃における2質量%水溶液粘度:32,000mPa・s)
・ヒドロキシエチルセルロース(HEC)
(MS:2.5、20℃における2質量%水溶液粘度:30,000mPa・s)
・メチルセルロース(MC)
(MS:1.8、20℃における2質量%水溶液粘度:29,000mPa・s)
(4)消泡剤
SNデフォーマー14HP
サンノプコ社製、オキシアルキレン系消泡剤
(5)アルミン酸ナトリウム
キタクリート#100
北陸化成工業所製
(6)可塑化調整剤
いずれも、和光純薬工業製、試薬一級
炭酸水素塩;炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム
水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ナトリウム
炭酸塩;炭酸カルシウム、炭酸カリウム
塩化物;塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化ナトリウム
酸化物;酸化アルミニウム
硫酸塩;硫酸マグネシウム、硫酸リチウム
硝酸塩;硝酸アルミニウム
水道水
(7)フライアッシュ
ジェイパウダー
電源開発製(密度;2.20g/cm3
(8)水
[実施例1〜20及び比較例1〜7]
JIS R 5201準拠のモルタルミキサーに、下記表1に示すA材及びB材を別々のミキサーに入れて高速撹拌(回転運動290rpm、遊星運動120rpm)にて3分間混合した後、直ちに両者を同じくモルタルミキサーを用いて低速撹拌(回転運動140rpm、遊星運動60rpm)にて15秒間混合して、水硬性組成物を得た。
Figure 0006398871
得られた水硬性組成物について、下記に示す各種評価を行い、その結果を下記表2,3に示す。
<評価方法>
1.水硬性組成物温度
A材及びB材それぞれの練り上がり温度が20±3℃になるように、材料温度を調整した。
2.フロー値
A材とB材を低速撹拌(回転運動140rpm、遊星運動60rpm)にて15秒間混合して、水硬性組成物を得た。これを日本道路公団規格試験方法であるシリンダー法(高さ80mm、内径80mmの容器)に充填し、充填直後と充填5分後にフロー値を測定した。
3.材料分離
目視にて、混合前のA材及びB材の材料沈降状態を観察し、モルタルミキサーに使用する鉢の底に材料の沈降が認められず、均一な場合を○とし、底に材料の沈降が認められる場合を×とした。
Figure 0006398871
Figure 0006398871

Claims (4)

  1. 水硬性物質、水酸化カルシウム、水溶性セルロースエーテル、消泡剤及び水を含有するA材と、可溶性アルミニウム塩、可塑化調整剤及び水を含有するB材の二液からなる水硬性組成物であって、前記可塑化調整剤が、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、酸化アルミニウム、硝酸アルミニウムから選ばれる1種又は2種以上の無機化合物であることを特徴とする水硬性組成物。
  2. 前記水溶性セルロースエーテルが、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースである請求項1記載の水硬性組成物。
  3. 前記水硬性組成物のB材、更に増量材を含み、前記増量材が、フライアッシュ、高炉スラグ、及び炭酸カルシウム粉末から選ばれる1種又は2種以上の無機微粒子である請求項1又は2記載の水硬性組成物。
  4. 前記水硬性組成物が、可塑性グラウト剤である請求項1〜3のいずれか1項に記載の水硬性組成物。
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