JP6398507B2 - 車両用冷却システム - Google Patents

車両用冷却システム Download PDF

Info

Publication number
JP6398507B2
JP6398507B2 JP2014187601A JP2014187601A JP6398507B2 JP 6398507 B2 JP6398507 B2 JP 6398507B2 JP 2014187601 A JP2014187601 A JP 2014187601A JP 2014187601 A JP2014187601 A JP 2014187601A JP 6398507 B2 JP6398507 B2 JP 6398507B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
absorption
compression
liquid
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014187601A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016060287A (ja
Inventor
晃史 富田
晃史 富田
修 坪内
修 坪内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2014187601A priority Critical patent/JP6398507B2/ja
Publication of JP2016060287A publication Critical patent/JP2016060287A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6398507B2 publication Critical patent/JP6398507B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • Y02A30/274Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies using waste energy, e.g. from internal combustion engine
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/88Optimized components or subsystems, e.g. lighting, actively controlled glasses

Landscapes

  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両用冷却システムに関し、吸収式ヒートポンプ装置と、圧縮式冷凍機とを備えた車両用冷却システムに関する。
従来、吸収式ヒートポンプ装置と圧縮式冷凍機とを備えた冷却システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、圧縮式冷房システム(圧縮式冷凍機)と、第1の吸収式冷房システム(吸収式ヒートポンプ装置)と、第2の吸収式冷房システム(吸収式ヒートポンプ装置)とを組み合わせた複合式冷房装置(冷却システム)が開示されている。この特許文献1に記載の複合式冷房装置では、都市ガスを燃料とするガスエンジンを利用して圧縮機を駆動して室内冷房を行うように構成されている。また、ガスエンジンの冷却水排熱を熱源として第1の吸収式冷房システムを運転するとともに、ガスエンジンの排気排熱を熱源として第2の吸収式冷房システムを運転するように構成されている。そして、第1および第2の吸収式冷房システムにおいて各々の蒸発器(吸収式用蒸発器)内で蒸発する冷媒(吸収式用冷媒)の気化熱によって、圧縮式冷房システムにおける凝縮器(圧縮式用凝縮器)を通過した後の液冷媒(圧縮式用冷媒)が過冷却されるように構成されている。これにより、冷房運転時の成績係数(省エネルギー性能)の向上が図られている。
特開2003−75016号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された複合式冷房装置(冷却システム)では、凝縮器を通過した後の液冷媒を過冷却することによって省エネルギー性能が向上される一方、2系統の吸収式冷房システムを圧縮式冷房システムに組み込んでいるため、その分、システム全体が大掛かりになると考えられる。このため、搭載スペースが限られかつ移動時の振動が常に生じる車両(自動車など)に対して、このような大掛かりな冷却システムを導入するのは困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、車両に対する搭載性および省エネルギー性に優れた車両用冷却システムを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における車両用冷却システムは、吸収液を用いるとともに車両の排熱を利用して吸収式用冷媒により冷却を行う単一の吸収式ヒートポンプ装置と、圧縮式用冷媒を用いて冷却を行う圧縮式冷凍機と、を備え、圧縮式冷凍機における圧縮式用冷媒を圧縮する圧縮機は、電動式圧縮機を含み、冷房時に、吸収式ヒートポンプ装置による冷熱により、圧縮式冷凍機の圧縮式用冷媒を過冷却するように構成されており、吸収式ヒートポンプ装置は、吸収式用冷媒および吸収液の貯留容量により蓄熱可能に構成されており、車両のエンジン停止時において、吸収式ヒートポンプ装置に蓄えられた冷熱により圧縮式冷凍機の圧縮式用冷媒を過冷却し、過冷却された圧縮式用冷媒を用いて電動式圧縮機を含む圧縮式冷凍機により車両の冷房を行うように構成されている。なお、本発明における「過冷却」とは、圧縮式冷凍機において高温高圧のガス冷媒が所定の凝縮圧力のもとで凝縮(液化)されて飽和液になった後、この飽和液からさらに熱が奪われて温度を低下させることを意味する。また、冷媒(圧縮式用冷媒)の飽和液温と過冷却状態となった液温との差は、一般的に、過冷却度(サブクール)と呼ばれる。
この発明の一の局面による車両用冷却システムでは、上記のように、車両の排熱を利用して吸収式用冷媒により冷却を行う単一の吸収式ヒートポンプ装置と、圧縮式冷凍機とを備える。そして、冷房時に、単一の吸収式ヒートポンプ装置による冷熱により、圧縮式冷凍機の圧縮式用冷媒を過冷却するように構成する。これにより、搭載スペースが限られかつ移動時の振動が常に生じる車両(自動車など)に対しても、車両の排熱を利用した単一の吸収式ヒートポンプ装置を容易に搭載して圧縮式冷凍機と組み合わせて冷却システムを構成することができる。また、冷房運転時は、吸収式ヒートポンプ装置の冷熱により過冷却された圧縮式用冷媒を用いて圧縮式冷凍機に所定の冷房能力が得られる分、圧縮機を駆動するための入力(機械的入力または電気入力)量を低減することができる。さらには、圧縮機への入力量が低減される分、圧縮式用冷媒を凝縮させる際の凝縮圧力(凝縮温度)をより低くすることができる。すなわち、エンジン直動型または電動式の冷却用ファン(ラジエター用ファン)の稼働率(運転時間)を低減させることができるので、エンジンの燃費(燃料消費率)向上にも寄与する。これらの結果、車両に対する搭載性および省エネルギー性に優れた車両用冷却システムを得ることができる。
また、これにより、エンジンが一時的に停止して車両の排熱が吸収式ヒートポンプ装置の熱源として得られない場合であっても、冷房要求時に電動式圧縮機が駆動されて車両の冷房を行う際に、吸収式ヒートポンプ装置に蓄熱された熱エネルギー(吸収式用冷媒および吸収液の貯留容量分の冷熱)を用いて圧縮式冷凍機の圧縮式用冷媒を過冷却することができる。したがって、エンジン停止時かつ冷房要求時においても、所定の冷房能力を得つつ、車両に搭載されたバッテリ(蓄電池)またはオルタネータ(発電機)から電動式圧縮機への電気入力量を容易に低減することができる。
上記一の局面による車両用冷却システムにおいて、好ましくは、吸収式ヒートポンプ装置による冷熱と、圧縮式冷凍機の圧縮式用冷媒との間で熱交換を行うことにより、圧縮式用冷媒の過冷却を行う冷媒冷却用熱交換器をさらに備える。このように構成すれば、冷媒冷却用熱交換器を別途設けて圧縮式用冷媒を過冷却することができるので、圧縮式冷凍機および単一の吸収式ヒートポンプ装置を車両に搭載する際のレイアウト上の制約が厳しい中でも、圧縮式冷凍機および吸収式ヒートポンプ装置の各々の搭載レイアウトの自由度を確保することができる。
上記冷媒冷却用熱交換器をさらに備える構成において、好ましくは、圧縮式冷凍機は、圧縮式用冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮機により圧縮された圧縮式用冷媒を液化する圧縮式用凝縮器と、圧縮式用凝縮器により凝縮された圧縮式用冷媒を蒸発させる圧縮式用蒸発器と、を含み、冷媒冷却用熱交換器は、圧縮式用凝縮器と圧縮式用蒸発器との間に配置されている。このように構成すれば、圧縮式用凝縮器で液化(凝縮)された圧縮式用冷媒(液冷媒)を冷媒冷却用熱交換器に流通させた状態で、吸収式ヒートポンプ装置による冷熱との熱交換を行うことができるので、圧縮式用冷媒が液冷媒の状態で熱交換される分、圧縮式用冷媒を確実に過冷却することができる。
上記一の局面による車両用冷却システムにおいて、好ましくは、吸収式ヒートポンプ装置は、車両の排熱により吸収式用冷媒を含む吸収液を加熱する加熱部と、加熱部により加熱された吸収液から吸収式用冷媒蒸気を分離する気液分離部と、気液分離部により分離された吸収式用冷媒蒸気を凝縮して液化するとともに液化した吸収式用冷媒を貯留する吸収式用凝縮器と、吸収式用凝縮器により液化された吸収式用冷媒を蒸発させる吸収式用蒸発器と、吸収液を貯留するとともに吸収式用蒸発器により蒸発させた吸収式用冷媒を吸収液に吸収させる吸収器と、吸収式用冷媒が吸収された吸収液を冷却するための送風部と、を含み、送風部は、ラジエター用ファンを含む。このように構成すれば、エンジン冷却用として車両に搭載された既存のラジエター用ファンを、吸収式ヒートポンプ装置における吸収液を冷却する送風部として兼用することができるので、吸収式用冷媒が吸収された吸収液を冷却する専用の送風部(ファン)を車両に別途設ける必要がなくなる。これにより、車両用冷却システムの構成要素が増えて複雑になるのを抑制することができる。
上記一の局面による車両用冷却システムにおいて、好ましくは、吸収式ヒートポンプ装置は、車両を駆動するエンジンの排気ガスの排熱を利用して圧縮式用冷媒の冷却を行うように構成されている。このように構成すれば、車両の排熱のうち、混合気の燃焼とともに発生する高温の排気ガスの排熱を回収して吸収式ヒートポンプ装置の熱源(吸収液加熱時の熱源)に有効に用いることができる。すなわち、エンジンの排熱を効率よく回収して車両の冷房能力向上に寄与することができる点で、本発明の車両用冷却システムは、利用価値が高い。
なお、本出願では、上記一の局面による車両用冷却システムとは別に、以下のような構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記冷媒冷却用熱交換器を備える車両用冷却システムにおいて、吸収式ヒートポンプ装置と冷媒冷却用熱交換器との間を熱交換流体が循環可能に構成された熱交換流体循環経路をさらに備え、吸収式ヒートポンプ装置により冷却され熱交換流体循環経路を流通された熱交換流体を介して、冷媒冷却用熱交換器において圧縮式用冷媒の過冷却が行われるように構成されている。
(付記項2)
また、上記冷媒冷却用熱交換器を備える車両用冷却システムにおいて、圧縮式冷凍機は、圧縮式用凝縮器の下流側に配置された受液器をさらに含み、冷媒冷却用熱交換器は、受液器と圧縮式用蒸発器との間に配置されている。
(付記項3)
また、上記吸収式ヒートポンプ装置が吸収液を冷却するラジエター用ファンを含む車両用冷却システムにおいて、吸収式用冷媒が吸収された吸収液から吸収熱を除去するための吸収式用冷却水を冷却する冷却器をさらに備え、圧縮式冷凍機の圧縮式用凝縮器と吸収式用冷却水を冷却する冷却器とは、ラジエター用ファンによる外気との熱交換により、圧縮式用冷媒を液化するとともに吸収式用冷却水を冷却するように構成されている。
本発明によれば、上記のように、車両に対する搭載性および省エネルギー性に優れた車両用冷却システムを提供することができる。
本発明の一実施形態による車両用冷却システムの全体構成を示した図である。 本発明の一実施形態による車両用冷却システムにおける冷房運転の始動時の動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態による車両用冷却システムにおける冷房運転の吸収液昇温後の通常運転時の動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態による車両用冷却システムにおいてエンジン停止時における冷房運転の動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態の変形例による車両用冷却システムの全体構成を示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態による車両用冷却システム100の構成について説明する。
本実施形態による車両用冷却システム100は、図1に示すように、エンジン91を備えた乗用車、バスおよびトラックなどの車両90の車内空間95の空調(冷房)に適用される。具体的には、車両用冷却システム100は、圧縮式冷凍機10(二点鎖線枠内)と単一の吸収式ヒートポンプ装置20(二点鎖線枠内)とを備えている。また、圧縮式冷凍機10および吸収式ヒートポンプ装置20は、各々が車両90に搭載可能であるように後述する配管類および機器配置のレイアウトが構成されている。
まず、圧縮式冷凍機10について説明する。圧縮式冷凍機10には、冷媒としてR134aが用いられている。また、圧縮式冷凍機10は、電動式圧縮機11と、凝縮器12と、受液器13と、膨張弁14と、蒸発器15と、これらを順次接続する吐出管16a〜吸入管16dからなる冷媒配管とを備えている。なお、電動式圧縮機11、凝縮器12および蒸発器15は、それぞれ、本発明の「圧縮機」、「圧縮式用凝縮器」および「圧縮式用蒸発器」の一例である。また、圧縮式冷凍機10における冷媒(R134a)は、本発明の「圧縮式用冷媒」の一例である。
電動式圧縮機11は、吸入された冷媒(R134a)を圧縮して吐出管16aに吐出する役割を有する。ここで、車両90では、エンジン91の駆動力を用いてオルタネータ(発電機:図示せず)により発電された電力が、バッテリ(蓄電池:図示せず)に蓄電される。そして、バッテリの蓄電電力またはオルタネータ(発電機)の発電電力を利用して電動式圧縮機11が駆動されるように構成されている。なお、電動式圧縮機11は、可変容量型の圧縮機である。
空気熱交換器からなる凝縮器12は、内部を流通する高温高圧(絶対圧力で約1100kPa以上)のガス冷媒を冷却用ファン61により強制的に吸い込まれた外気または車両90の走行風を用いて冷却(液化)する機能を有する。なお、冷却用ファン61は電動式であり、詳細については後述する。また、凝縮器12内で凝縮(液化)された冷媒は、受液器13に一時的に貯留されて冷媒量が調整される。そして、液冷媒は、液管16bを矢印A方向に流通して膨張弁14に流入される。なお、冷却用ファン61は、本発明の「送風部」および「ラジエター用ファン」の一例である。
膨張弁14は、凝縮器12で冷却(液化)され受液器13に貯留された液冷媒を絞り膨張させて蒸発器15に供給する役割を有する。また、空気熱交換器からなる蒸発器15は、膨張弁14から接続配管16cを介して供給された冷媒を気液二相状態で蒸発させる機能を有する。すなわち、ブロアファン62により車内空間95から還流され蒸発器15の外表面を通過する空気から熱が奪われるとともに、蒸発器15内を流通する気液二相冷媒は蒸発潜熱(気化熱)を得る。また、蒸発器15で冷却された冷気は、ブロアファン62により車内空間95に吹き出される。蒸発後の冷媒(低温低圧のガス冷媒)は、吸入管16dに流通されて電動式圧縮機11の吸入部に戻される。
次に、吸収式ヒートポンプ装置20について説明する。吸収式ヒートポンプ装置20には、冷媒として水が用いられるとともに、吸収液として臭化リチウム(LiBr)水溶液が用いられる。また、吸収式ヒートポンプ装置20は、図1に示すように、加熱部21および気液分離部22を含む再生器23(二点鎖線枠内)と、凝縮器24と、蒸発器25と、吸収器26と、液−液熱交換器27と、これらを接続する経路28a〜28gとを備えている。なお、凝縮器24および蒸発器25は、それぞれ、本発明の「吸収式用凝縮器」および「吸収式用蒸発器」の一例である。また、吸収式ヒートポンプ装置20における冷媒としての水は、本発明の「吸収式用冷媒」の一例である。なお、臭化リチウム(LiBr)水溶液は、本発明の「吸収液」の一例である。
加熱部21は、プレート式熱交換器であり、冷媒(水)がLiBr水溶液(濃液)に吸収されて希釈された吸収液(希液)を加熱する役割を有する。より具体的には、加熱部21において、車両90のエンジン91に接続された排気ガス管92を流通する高温(約300℃〜約400℃)の排気ガスと、経路28aを流通(循環)する吸収液(希液)とが熱交換されるように構成されている。また、気液分離部22は、加熱部21により加熱された吸収液から、冷媒蒸気(高温水蒸気)を分離する機能を有する。したがって、気液分離部22には冷媒蒸気が分離された後の吸収液(濃液)が貯留される。なお、エンジン91の排気ガスの排熱は、本発明の「車両の排熱」の一例である。また、冷媒蒸気(高温水蒸気)は、本発明の「吸収式用冷媒蒸気」の一例である。
凝縮器24は、気液分離部22で分離され経路28bを介して供給された冷媒蒸気を凝縮して液化させる役割を有する。この場合、凝縮器24は、容器内部に熱交換部24aが設けられており、高温水蒸気が熱交換部24aの外表面に直接的に晒される。また、熱交換部24aの内部には冷却水35が流通される。これにより、冷媒蒸気は冷却水35により冷やされて凝縮水(冷媒)になる一方、冷却水35は凝縮熱を得て温められる。また、凝縮器24には、凝縮水が所定量貯留されるように構成されている。
蒸発器25は、経路28cを介して供給された凝縮水(冷媒)を低温低圧(絶対圧力で約1kPa以下の真空状態)の条件下で蒸発(気化)させる役割を有する。この場合、蒸発器25は、容器内部に熱交換部25aが設けられており、凝縮水(冷媒)が熱交換部25aの外表面に直接的に晒される。また、熱交換部25aの内部には冷却水45が流通される。これにより、冷媒(凝縮水)は蒸発潜熱を得ながら蒸発して冷媒蒸気(低温水蒸気)になる一方、冷却水45は、熱を奪われて冷やされる。なお、冷却水45は水であってもよいしクーラント(不凍液)であってもよい。
吸収器26は、気液分離部22に貯留され経路28dを介して供給された吸収液(濃液)に、蒸発器25で蒸発(気化)するとともに経路28eを介して吸引された冷媒蒸気(低温水蒸気)を吸収させる役割を有する。この場合、吸収器26は、容器内部に熱交換部26aが設けられており、吸収液(濃液)および低温水蒸気が熱交換部26aの外表面に直接的に晒された状態で、吸収液(濃液)に冷媒(低温水蒸気)が吸収される。また、熱交換部26aの内部には冷却水35が流通される。これにより、冷媒(低温水蒸気)が吸収された吸収液(希液)は、冷却水35により冷やされる一方、冷却水35は、吸収熱を得て温められる。また、吸収器26には、吸収液(希液)が貯留される。
なお、経路28dには、気液分離部22に貯留された濃液を吸引して吸収器26に供給する送液ポンプ29aが設けられている。また、経路28fには、吸収器26に貯留された希液を吸引して加熱部21(経路28a)に供給する送液ポンプ29bが設けられている。また、気液分離部22と送液ポンプ29aとの間には、気液分離部22に貯留された吸収液が吸収器26に流入するのを遮断する弁3aが設けられている。また、経路28fには、吸収器26に貯留された吸収液(希液)が経路28aに流入するのを遮断する弁3bが設けられている。なお、弁3aおよび3bは、電磁開閉弁である。
液−液熱交換器27は、経路28dを流通する吸収液(濃液)と、経路28fを流通する吸収液(希液)との熱交換を行う役割を有する。液−液熱交換器27は、プレート式熱交換器であり、液−液熱交換器27においては気液分離部22から吸収器26に向かって流れる濃液の熱が吸収器26から経路28aに向かって流れる希液に付与される。これにより、気液分離部22から吸収器26へ流れる濃液の温度は低下されるとともに、吸収器26から経路28aへ流れる希液の温度は上昇される。また、気液分離部22を出た直後の経路28dと、液−液熱交換器27を出た直後の経路28fとを接続する経路28gが設けられている。そして、経路28gには、気液分離部22に貯留された吸収液(濃液)を吸引して経路28aおよび28g内を循環させる送液ポンプ29cが設けられている。
ここで、経路28aおよび28gによって、加熱部21と気液分離部22との間を吸収液が矢印P1方向に循環することが可能な「第1循環経路」が構成されている。また、経路28a、28dおよび28fによって加熱部21と気液分離部22と吸収器26との間を吸収液が矢印P2方向に循環するとともに、経路28a、28b、28c、28eおよび28fによって加熱部21と気液分離部22と凝縮器24と蒸発器25と吸収器26との間を冷媒(水)が循環することが可能な「第2循環経路」が構成されている。そして、吸収式ヒートポンプ装置20では、第1循環経路と第2循環経路とが切り替え可能に構成されている。ここで、第2循環経路は、吸収式ヒートポンプ装置20が通常の冷房モード(図3参照)で運転される際の吸収式冷媒循環経路である。なお、上記した第1循環経路と第2循環経路との切り替え動作の詳細については、図2および図3を参照しながら後述する。
また、吸収式ヒートポンプ装置20は、図1に示すように、冷却水35が矢印B方向に循環される冷却水冷却装置30を備えている。また、冷却水冷却装置30は、冷却水35が流通する循環経路31と、循環経路31内に設けられた冷却水35を循環させるための送水ポンプ32と、凝縮器24および吸収器26で温められた冷却水35を冷却するための冷却器33とを含む。すなわち、冷却水冷却装置30は、凝縮器24内における冷媒蒸気(高温水蒸気)の冷却(液化)と、吸収器26における冷媒(低温水蒸気)の吸収液(LiBr濃液)への吸収時に発生する吸収熱の冷却(除熱)とを、冷却器33における空気(外気)との熱交換により行う機能を有する。なお、冷却水35は水であってもよいしクーラントであってもよい。
ここで、本実施形態では、冷房運転時に、吸収式ヒートポンプ装置20による冷熱により、圧縮式冷凍機10の冷媒(R134a)が過冷却されるように構成されている。具体的には、圧縮式冷凍機10は、過冷却器17をさらに備えている。なお、過冷却器17は、本発明の「冷媒冷却用熱交換器」の一例である。
過冷却器17は、凝縮器12の下流に配置された受液器13と、蒸発器15の上流側に配置された膨張弁14との間の液管16bに配置されている。また、過冷却器17は、受液器13に貯留された液冷媒(R134a)が流通される冷媒通路部17a(液管16b)と、熱交換流体としての冷却水45が流通される冷却水通路部17bとが、互いに熱交換可能に構成されている。なお、冷却水45は水であってもよいしクーラントであってもよい。そして、吸収式ヒートポンプ装置20における蒸発器25の熱交換部25aと、過冷却器17の冷却水通路部17bとが、循環経路41により順次接続されて閉じた冷却水循環回路を構成している。また、循環経路41には、冷却水45を矢印R方向に循環させるための送水ポンプ42が設けられている。
これにより、冷房運転時に、過冷却器17と蒸発器25との間で冷却水45が循環されることにより、吸収式ヒートポンプ装置20の蒸発器25において冷却された冷却水45と、圧縮式冷凍機10の過冷却器17を流通する液冷媒(R134a)との間で熱交換が行われる。また、これにより、液冷媒(R134a)は、飽和液状態からさらに熱が奪われ温度が低下された過冷却状態になるように構成されている。一例を挙げると、約15℃の冷却水45と約50℃の液冷媒とが過冷却器17において熱交換された場合、液冷媒は、約20℃まで過冷却される。この場合、過冷却度(サブクール)は、約30K(ケルビン)になる。したがって、冷房運転時は、吸収式ヒートポンプ装置20の冷熱により過冷却された冷媒を用いて蒸発器15に所定の冷房能力が得られる分、電動式圧縮機11の電気入力量は低減される。また、電動式圧縮機11への入力量が低減される分、凝縮器12における凝縮圧力(凝縮温度)はより低くなり、冷却用ファン61の運転時間が低減される方向に発停制御される。
また、車両90には、エンジン冷却水(クーラント)55が循環されるエンジン冷却装置50が設けられている。エンジン冷却装置50は、ラジエターコア51と、サーモスタット52と、送水ポンプ53と、ヒータコア54とを主に備えている。また、各構成要素が水配管により順次接続されることにより、エンジン冷却装置50には、エンジン冷却水55が矢印C1方向に循環される循環経路56と、エンジン冷却水55が矢印C2方向に循環される循環経路57とが形成されている。
ラジエターコア51は、エンジン91におけるウォータジャケット93(破線で示す)内を循環して高温になったエンジン冷却水55を、車両90の前方側から取り込まれた外気により強制的に冷やす役割を有する。また、サーモスタット52は、エンジン冷却水55の温度を制御する役割を有する。すなわち、エンジン91の暖機運転が十分でない時にはラジエターコア51への循環経路56を閉じてエンジン91の暖機運転に伴いエンジン冷却水55を迅速に昇温するとともに、エンジン冷却水55の昇温後は、ラジエターコア51へ流通させる冷却水流量を制御してエンジン冷却水55を適切な温度範囲に保つ機能を有する。
ヒータコア54は、車内空間95を暖房する際に使用される。すなわち、車内空間95の暖房要求時には、循環経路57が開かれる。そして、エンジン91で温められたエンジン冷却水55がヒータコア54内部の伝熱管(コルゲートチューブ)を通る際に、ブロアファン62により車内空間95から還流された空気との熱交換が行われる。これにより、車内空間95に温風が吹き出される。なお、循環経路57には、ヒータコア54の下流側にオイルウォーマ59が設けられており、エンジン冷却水55はオイルウォーマ59内部の伝熱管にも流通される。これにより、エンジン91の回転数に応じて変速比を自動的に切り替えるオートマチックトランスミッション(AT)94に供給されるATフルード(ATオイル)が加温されるように構成されている。また、熱交換後のエンジン冷却水55は、エンジン91に戻される。エンジン冷却装置50では、循環するエンジン冷却水55の温度によって、循環経路56と循環経路57とを流通されるエンジン冷却水55の冷却水流量の割合がサーモスタット52の動作によって調整されるように構成されている。
そして、本実施形態では、図1に示すように、圧縮式冷凍機10の凝縮器12と吸収式ヒートポンプ装置20の冷却器33とが、車両90の前方側(図示しないフロントバンパーの内側)に左右に並べられて配置されている。また、凝縮器12および冷却器33の後方に近接する(重なる)ようにしてラジエターコア51が平行に配置されている。そして、ラジエターコア51の後方には、図示しないファンシュラウドを介して1台の冷却用ファン61が配置されている。これにより、凝縮器12を流通するガス冷媒(R134a)および冷却器33を流通する冷却水35は、共通の冷却用ファン61を用いて吸い込まれた外気との熱交換によって冷却されるように構成されている。
なお、凝縮器12、冷却器33およびラジエターコア51に外気を強制的に吸い込む冷却用ファン61は、種々の条件によって始動および停止が制御される。すなわち、車両90には制御部(図示せず)が搭載されており、制御部(ECU)によって圧縮式冷凍機10側の負荷(凝縮器12に要求される排熱量)、吸収式ヒートポンプ装置20側の負荷(冷却器33に要求される冷却量)、エンジン冷却装置50側の負荷(ラジエターコア51に要求される冷却量)および車両90の車速などに応じて冷却用ファン61の動作制御が行われるように構成されている。また、車両90では、バッテリ(図示せず)の蓄電電力またはオルタネータ(図示せず)の発電電力を利用して冷却用ファン61が駆動されるように構成されている。
したがって、冷房運転時は、吸収式ヒートポンプ装置20の冷熱により冷媒を過冷却して凝縮器12の凝縮温度をより低く抑えることができる分、凝縮器12を通過して後方のラジエターコア51に吸い込まれる空気温度をより低く抑えることができる。これにより、ラジエターコア51を流通するエンジン冷却水55は、より低い空気温度との間で熱交換されるので、効果的に冷却される。また、車両90が走行中の場合には、走行風のみによって凝縮器12の冷媒を凝縮させるとともにエンジン冷却水55を冷やす時間的割合も増加される。したがって、冷却用ファン61の運転時間は低減される。すなわち、オルタネータ(図示せず)の発電電力を利用して冷却用ファン61を駆動する時間が削減される分、エンジン負荷は減らされる。また、エンジン91が低負荷状態であれば、エンジン冷却水55の温度上昇も抑制されてエンジン冷却水55の冷却負荷も下げられる。
また、吸収式ヒートポンプ装置20は、冷媒(水)および吸収液(LiBr濃液)の貯留容量により蓄熱可能に構成されている。すなわち、気液分離部22には吸収液(濃液)が貯留されており、凝縮器24には、凝縮水が所定量貯留されている。したがって、加熱部21に一時的に熱源が存在しない場合であっても、凝縮器24の凝縮水(冷媒)を経路28cを介して蒸発器25に吸引しながら移動させるとともに、気液分離部22の濃液を経路28dを介して吸収器26に吸引しながら移動させることによって、吸収器26においては冷媒蒸気(低温水蒸気)の吸収液(濃液)への吸収反応が進行される。また、これに伴って蒸発器25においては冷媒(凝縮水)の蒸発が進行される。したがって、送水ポンプ42を駆動することにより、一定期間の間だけではあるが、熱交換部25aを流通する冷却水45を、蒸発器25における冷媒(凝縮水)の蒸発潜熱を利用して冷却することが可能に構成されている。この意味で、吸収式ヒートポンプ装置20には、貯留中の吸収液(濃液)および冷媒(凝縮水)により冷熱が蓄えられている状態にある。
これにより、本実施形態では、車両90におけるエンジン91の停止時において、吸収式ヒートポンプ装置20に蓄えられた冷熱(蒸発器25における冷媒(凝縮水)の蒸発潜熱により冷却された冷却水45)を介して圧縮式冷凍機10の液冷媒(R134a)を過冷却することが可能に構成されている。すなわち、エンジン91が停止され、かつ、冷却用ファン61が停止されて凝縮器12がほとんど機能しない場合であっても、電動式圧縮機11を低回転数で駆動して冷媒(R134a)を循環させることにより、過冷却器17において冷却(過冷却)された液冷媒(R134a)を膨張弁14および蒸発器15を流通させて車内空間95の冷房を行うことが可能であるように構成されている。
上記のように、エンジン91の駆動および停止に関係なく、冷房運転時に液冷媒を過冷却して圧縮式冷凍機10を機能させることによって、同じ冷房負荷を得るための電動式圧縮機11および冷却用ファン61の入力量を共に低減することができる。そして、冷却水45を得るための吸収式ヒートポンプ装置20の熱源に排気ガスの排熱を利用するので、車両用冷却システム100が適用された車両90は、省エネルギー性に優れる。このようにして、車両用冷却システム100は構成されている。
次に、図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態による車両用冷却システム100を用いて車両90における冷房運転を行う際の動作の詳細について説明する。
(エンジン駆動時)
まず、図2に示すように、エンジン91の駆動中においては、送水ポンプ53の駆動とともにエンジン冷却水55が循環経路56または循環経路57に流通されることにより、エンジン91が冷却されて一定の温度範囲に保たれる。車内空間95の暖房要求がない場合には、エンジン冷却水55は、循環経路56のみを流通されてラジエターコア51で冷却される。なお、冷却用ファン61は、車両90の走行状態に応じて回転される。したがって、走行中、エンジン負荷が小さい場合には、冷却用ファン61が回転されずに車両90が走行することによる走行風がラジエターコア51を通過してエンジン冷却水55が冷却される。なお、車内空間95に暖房要求が生じた場合には、エンジン冷却水55は、循環経路57にも流通され、ブロアファン62の回転とともにヒータコア54から車内空間95に向けて温風が供給される。なお、循環経路56と循環経路57との流量割合は、サーモスタット52により調整される。
そして、車内空間95に冷房要求が生じた場合、エンジン冷却水55は、循環経路56のみの流通に切り替えられ、ヒータコア54には流通されなくなる。また、バッテリの蓄電電力またはオルタネータによる発電電力により、電動式圧縮機11が駆動されて圧縮式冷凍機10が冷却機能を発揮し始める。すなわち、走行風または冷却用ファン61により、凝縮器12において冷媒(R134a)は凝縮するとともに、蒸発器15において冷媒は蒸発する。そして、ブロアファン62の回転とともに蒸発器15から車内空間95に向けて冷風が供給される。
また、車両用冷却システム100では、圧縮式冷凍機10の始動とともに、吸収式ヒートポンプ装置20も始動される。また、エンジン91の駆動とともにエンジン91から排出される高温(約300℃〜約400℃)の排気ガスが、排気ガス管92を流通する。ここで、吸収式ヒートポンプ装置20は、以下の二段階の動作ステップを経ることによって、冷熱を発生させるための蒸発器25が実際に機能し始める。
まず、第1の運転動作として、図2に示すように、吸収式ヒートポンプ装置20の始動時には、弁3aおよび弁3bが閉じられるとともに送液ポンプ29cが始動されて気液分離部22に貯留された吸収液が経路28aおよび28g(第1循環経路)を循環するとともに、吸収液は加熱部21で排気ガスの排熱を得て加熱(昇温)される。なお、吸収液が経路28aおよび28g(第1循環経路)を循環されるので、吸収液は早期に昇温される。これにより、約100℃付近の温度を有する高温の冷媒蒸気が短時間で発生して気液分離部22に充満する。気液分離部22では、LiBr濃度が高められた吸収液(濃液)と冷媒蒸気(水蒸気)とが互いに分離される。高温の冷媒蒸気は、運転開始とともに経路28bを介して直ちに凝縮器24に供給され始める。
その後、経路28a内を循環する吸収液の温度が約100℃付近に達した際、第2の運転動作に切り替わる。具体的には、図3に示すように、吸収液が経路28aおよび28gのみとなる第1循環経路を循環されていたのが、経路28a、28b、28c、28d、28eおよび28f(第2循環経路)にも循環されるように状態が切り替えられる。すなわち、送液ポンプ29cの運転に加えて、弁3aおよび弁3bが開かれて送液ポンプ29aおよび29bが始動される。また、冷却水冷却装置30の送水ポンプ32も始動されて冷却水35が循環される。これにより、経路28aおよび28gのみを循環していた吸収液の一部(気液分離部22に貯留されたLiBr濃液)が、気液分離部22と吸収器26と加熱部21との間を循環される。また、気液分離部22で分離された冷媒蒸気は、凝縮器24における冷却水35との熱交換により液化されるとともに、液化(凝縮)された冷媒(凝縮水)は経路28cを介して蒸発器25に供給される。
蒸発器25では、冷媒(水)は低温低圧の条件下で蒸発(気化)して冷媒蒸気(低温水蒸気)になる。この際、冷媒の蒸発熱(気化熱)によって熱交換部25aを通過する冷却水45が冷却される。一方、低温の冷媒蒸気は、経路28eを通過して、蒸発器25よりも圧力の低い吸収器26へと差圧吸引される。
ここで、本実施形態では、送水ポンプ42が始動されることにより、循環経路41中を冷却水45が矢印R方向に循環される。そして、蒸発器25における熱交換部25aにおいて冷やされた冷却水45が過冷却器17の冷却水通路部17bを流通される際、圧縮式冷凍機10の受液器13から出た液冷媒(R134a)との熱交換が行われる。すなわち、熱交換部25aから過冷却器17に向かって流れる冷却水45の熱(冷熱)が、受液器13から膨張弁14に向かって流れる液冷媒(R134a)に付与される。これにより、熱交換部25aから過冷却器17に向かって流れる冷却水45の温度は上昇されるとともに、受液器13から膨張弁14に向かって流れるR134a冷媒の温度は低下されて過冷却度(サブクール)が確保される。
また、液−液熱交換器27においては、気液分離部22から吸収器26に向かって経路28dを流れる吸収液(LiBr濃液)の熱が、吸収器26から経路28aに向かって経路28fを流れる吸収液(希液)に付与される。これにより、気液分離部22からの吸収液(濃液)は温度が低下した状態で吸収器26に流入するとともに、吸収器26からの吸収液(希液)は温度を上昇した状態で経路28aに流入する。したがって、吸収器26には、より低温の吸収液(濃液)が供給されて吸収器26内の圧力がより低い圧力状態に維持される。反対に、吸収器26から経路28aに流入する吸収液(希液)は、経路28aを循環する吸収液の温度により近付けられた状態で経路28aに流入される。
また、吸収器26では、気液分離部22から経路28dを介して供給された吸収液(濃液)が噴射される。そして、蒸発器25から吸引された冷媒蒸気(低温水蒸気)と噴射された吸収液とが吸収器26内で混ざり合って希液状態の吸収液となって貯留される。なお、吸収液に冷媒蒸気が吸収される際の吸収熱は、熱交換部26aを流通する冷却水35によって取り除かれる。
また、送液ポンプ29bにより経路28fを介して経路28aに戻された吸収液(希液)は、送液ポンプ29cにより気液分離部22から吸引され経路28aおよび28gを流通する吸収液(濃液)とも混合されて、再び加熱部21で加熱(昇温)されて気液分離部22へと送られる。この際、吸収液中の冷媒が高温の水蒸気となって再生される。
吸収式ヒートポンプ装置20は、上記した第1および第2の運転動作を経て定常状態となって冷熱(冷却水45)をつくり続ける。そして、圧縮式冷凍機10は、冷却水45による冷媒の過冷却により電動式圧縮機11の電気入力量が低減された状態で、冷房能力を発揮し続ける。この際、凝縮器12の凝縮温度が低く抑えられるので、凝縮器12から吹き出されたより低い空気温度によりラジエターコア51を流通するエンジン冷却水55も冷却される。また、エンジン冷却水55の温度は早期に低下するので、冷却用ファン61の運転時間も短い。車両用冷却システム100では、エンジン駆動時に冷房要求が生じた場合には、上記のように運転されて車内空間95の冷房が行われる。
(エンジン停止時)
次に、駆動中のエンジン91が車両90の停車時(アイドリングストップ時)または駐車などの理由で駆動を停止されたとする。この場合、図4に示すように、高温の排気ガスも排気ガス管92(破線で示す)を流通されなくなる。したがって、吸収式ヒートポンプ装置20は、加熱部21において吸収液(希液)を加熱するための熱源を失う。しかしながら、気液分離部22には、吸収液(濃液)が貯留されており、凝縮器24には、凝縮水が所定量貯留されている。
したがって、本実施形態では、加熱部21に一時的に熱源(高温の排気ガス)が存在しない場合であっても、凝縮器24の凝縮水(冷媒)を経路28cを介して蒸発器25(真空状態)に差圧吸引しながら移動させるとともに、気液分離部22の濃液を経路28dを介して吸収器26(真空状態)に差圧吸引しながら移動させる。この際、弁3bは閉じられるとともに送液ポンプ29cは一時的に停止される。これにより、吸収器26においては、冷媒蒸気(低温水蒸気)の吸収液(濃液)への吸収反応が進行される。また、これに伴い、蒸発器25においては、冷媒(凝縮水)の蒸発が進行される。したがって、送水ポンプ42を駆動することにより、熱交換部25aを流通する冷却水45は、一定期間の間だけではあるが、蒸発器25における冷媒(凝縮水)の蒸発潜熱を利用して冷却される。したがって、過冷却器17は冷却機能を発揮することになり、受液器13から膨張弁14に向かって流れる液冷媒(R134a)の温度は低下されて過冷却度(サブクール)が確保される。
本実施形態では、エンジン91が駆動を停止された場合(図4参照)であっても、電動式圧縮機11を低回転数で駆動して冷媒(R134a)を循環させることにより、過冷却器17において冷却(過冷却)された液冷媒(R134a)を用いて車内空間95の冷房が継続される。また、エンジン91の停止とともに冷却用ファン61が停止されて凝縮器12および冷却水冷却装置30(冷却器33)ほとんど機能しない場合であっても、過冷却器17において冷却(過冷却)された液冷媒(R134a)を膨張弁14および蒸発器15を流通させて車内空間95の冷房が継続される。車両用冷却システム100では、エンジン停止時に冷房要求が生じた場合には、上記のように運転されて車内空間95の冷房が行われる。そして、エンジン91が再び駆動されると、吸収式ヒートポンプ装置20も始動されて冷房が継続される。
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、吸収液(LiBr水溶液)を用いるとともに車両90の排気ガスの排熱を熱源に利用して冷熱を発生させる(蒸発器25において冷却水45をつくる)単一の吸収式ヒートポンプ装置20と、冷媒(R134a)を用いて車内空間95の冷房を行う圧縮式冷凍機10とを車両90に設ける。そして、冷房時に、吸収式ヒートポンプ装置20による冷熱により、圧縮式冷凍機10の冷媒(R134a)を過冷却するように構成する。これにより、搭載スペースが限られかつ移動時の振動が常に生じる車両90(乗用車、バスおよびトラックなど)に対しても、車両90の排熱を利用した単一の吸収式ヒートポンプ装置20を容易に搭載して圧縮式冷凍機10と組み合わせて車両用冷却システム100を構成することができる。また、冷房運転時は、吸収式ヒートポンプ装置20の冷熱により過冷却された冷媒(R134a)を用いて圧縮式冷凍機10に所定の冷房能力が得られる分、電動式圧縮機11を駆動するための電気入力量を低減することができる。さらには、電動式圧縮機11への入力量が低減される分、凝縮器12において冷媒を凝縮させる際の凝縮圧力(凝縮温度)をより低くすることができる。すなわち、電動式の冷却用ファン61の稼働率(運転時間)を低減させることができるので、エンジン91の燃費(燃料消費率)向上にも寄与する。これらの結果、車両90に対する搭載性および省エネルギー性に優れた車両用冷却システム100を得ることができる。
また、本実施形態では、吸収式ヒートポンプ装置20による冷熱(蒸発器25においてつくられた冷却水45)と、圧縮式冷凍機10の液冷媒(R134a)との間で熱交換を行うことにより、液冷媒(R134a)の過冷却を行う過冷却器17を設ける。これにより、過冷却器17を別途設けて冷媒(R134a)を過冷却することができるので、圧縮式冷凍機10および単一の吸収式ヒートポンプ装置20を車両90にそれぞれ搭載する際のレイアウト上の制約が厳しい中でも、圧縮式冷凍機10および吸収式ヒートポンプ装置20の各々の搭載レイアウトの自由度を確保することができる。
また、本実施形態では、蒸発器25と過冷却器17との間に循環経路41を介在させることによって、内部が高圧になる冷媒通路部17a(液管16b)と内部が真空状態になる蒸発器25との間で直接的な熱交換を行わせる熱交換器を単体設計する場合と異なり、冷却水45の流れる冷却水通路部17bが熱交換に介在する過冷却器17および冷却水45の流れる熱交換部25aが熱交換に介在する蒸発器25を、各々の耐圧基準で設計すればよい。したがって、高圧の液冷媒(R134a)と真空状態で蒸発する冷媒(水)とを伝熱壁を介して直接的に熱交換させるために厳格な耐圧基準が要求される熱交換器を特別に設計することを必要とせずに車両用冷却システム100を構成することができる。
また、本実施形態では、凝縮器12と蒸発器15との間に過冷却器17を配置する。これにより、凝縮器12で液化(凝縮)された液冷媒(R134a)を過冷却器17に流通させた状態で、吸収式ヒートポンプ装置20による冷熱(蒸発器25においてつくられた冷却水45)との熱交換を行うことができるので、R134aが液冷媒の状態で熱交換される分、R134a冷媒を確実に過冷却することができる。
また、本実施形態では、吸収式ヒートポンプ装置20の吸収器26において冷媒(水)が濃液に吸収された吸収液(希液)を冷却するために、エンジン冷却装置50に設けられた冷却用ファン61を用いる。これにより、エンジン91の冷却用として車両90に搭載された既存の冷却用ファン61を、吸収式ヒートポンプ装置20における吸収液を冷却する送風部として兼用することができるので、冷媒(水)が吸収された吸収液を冷却する専用の送風部(ファン)を車両90に別途設ける必要がなくなる。これにより、車両用冷却システム100の構成要素が増えて複雑になるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、吸収式ヒートポンプ装置20は、冷媒(水)および吸収液(LiBr濃液)の貯留容量により蓄熱可能に構成されている。そして、車両90のエンジン91停止時において、吸収式ヒートポンプ装置20に蓄えられた冷熱(蒸発器25における冷媒(凝縮水)の蒸発潜熱により冷却された冷却水45)を介して圧縮式冷凍機10の液冷媒(R134a)を過冷却する。さらには、過冷却された液冷媒を用いて電動式圧縮機11を含む圧縮式冷凍機10により車内空間95(車両90)の冷房を行うように構成する。これにより、エンジン91が一時的に停止して車両90の排熱が吸収式ヒートポンプ装置20の熱源として得られない場合であっても、冷房要求時に電動式圧縮機11が駆動されて車両90の冷房を行う際に、吸収式ヒートポンプ装置20に蓄熱された熱エネルギー(冷媒(水)および吸収液(LiBr濃液)の貯留容量分の冷熱)を用いて圧縮式冷凍機10の液冷媒を過冷却することができる。したがって、エンジン91が停止されかつ冷房要求時においても、所定の冷房能力を得つつ、車両90に搭載されたバッテリ(蓄電池)またはオルタネータ(発電機)から電動式圧縮機11への電気入力量を容易に低減することができる。
また、本実施形態では、車両90を駆動するエンジン91の排気ガスの排熱を利用して液冷媒(R134a)の冷却を行うように吸収式ヒートポンプ装置20を構成する。これにより、車両90の排熱のうち、混合気の燃焼とともに発生する高温の排気ガスの排熱を回収して吸収式ヒートポンプ装置20の熱源(吸収液加熱時の熱源)に有効に用いることができる。すなわち、エンジン91の排熱を効率よく回収して車両90の冷房能力向上に寄与することができる点で、車両用冷却システム100は、利用価値が高い。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、電動式圧縮機11を用いて圧縮式冷凍機10を構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、エンジン91の駆動力を直接的に利用して駆動される圧縮機を用いて圧縮式冷凍機10を構成してもよい。この場合にも、吸収式ヒートポンプ装置20の冷熱により過冷却された液冷媒を用いて圧縮式冷凍機10に所定の冷房能力が得られる分、圧縮機の入力量(冷媒の吐出量)をより低減することができる。すなわち、エンジン91の負荷も低減されるので、燃費の向上にも大きく貢献することができる。なお、電磁クラッチのオン/オフ制御によって吐出容量が制御される圧縮機を用いてもよいし、圧縮機内部の冷媒を圧縮するピストンのストロークが機械的に調整されて吐出容量が無段階に制御されるクラッチレスの圧縮機を用いてもよい。
また、上記実施形態では、過冷却器17と蒸発器25との間で冷却水45が循環されることにより、吸収式ヒートポンプ装置20の蒸発器25で冷却された冷却水45と、圧縮式冷凍機10の過冷却器17を流通する液冷媒(R134a)との間で熱交換を行うように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、過冷却器17と蒸発器25とを近接配置するレイアウト構成が実現可能であるならば、蒸発器25に液管16bを直接的に導入して冷媒(水)の蒸発潜熱によって液管16bを流通する液冷媒を過冷却するように構成してもよい。すなわち、本発明の「吸収式用蒸発器」の一部が「冷媒冷却用熱交換器」を兼ねていてもよい。
また、上記実施形態では、エンジン冷却装置50のラジエターコア51の後方に1台の冷却用ファン61を配置するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、圧縮式冷凍機10の凝縮器12、吸収式ヒートポンプ装置20の冷却器33およびラジエターコア51に共通に用いられるのであれば、ラジエターコア51の後方に複数台の冷却用ファン61を配置していてもよい。
また、上記実施形態では、圧縮式冷凍機10の凝縮器12と吸収式ヒートポンプ装置20の冷却器33とを車両90の前方側(フロントバンパーの内側)に左右に並べて配置するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、凝縮器12と冷却器33とをフロントバンパーの内側に上下(垂直方向)に並べて配置していてもよい。
また、上記実施形態では、圧縮式冷凍機10の凝縮器12と吸収式ヒートポンプ装置20の冷却器33とを車両90の前方側(フロントバンパーの内側)に左右に並べて配置した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図5に示す変形例のように、凝縮器12を車両90の前方側に配置するとともに、凝縮器12の後方に近接する(重なる)ようにしてエンジン冷却装置50のラジエターコア51と吸収式ヒートポンプ装置20の冷却器33とを並べて配置して車両用冷却システム105を構成してもよい。
また、上記実施形態では、冷房運転を開始した後、経路28aおよび28gを循環する吸収液(LiBr水溶液)の温度が約100℃付近に達したことに基づいて弁3aおよび弁3bを開いて吸収器26を用いた通常の冷房運転に移行した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、吸収液が経路28aおよび28gを循環する際の気液分離部22の冷媒蒸気の圧力が所定の基準値(たとえば、絶対圧力で10kPa付近)に達したことに基づいて、弁3aおよび弁3bを開いて通常の冷房運転に移行してもよい。
また、上記実施形態では、吸収式ヒートポンプ装置20を運転するための冷媒および吸収液として、それぞれ、水および臭化リチウム水溶液を用いた例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、冷媒および吸収液として、それぞれ、アンモニアおよび水を用いた吸収式ヒートポンプ装置20を用いて車両用冷却システム100を適用してもよい。この場合、冷房運転時に吸収液を経路28aおよび28gのみを循環させて加熱した状態から吸収器26を用いる通常運転に移行する際の条件(吸収液の温度条件)は、アンモニア−水系の熱物性値によって適宜決定される。
また、上記実施形態では、圧縮式冷凍機10に冷媒としてR134aを用いた例について示したが、本発明はこれに限られない。圧縮式用冷媒としてR134a以外の他の代替フロン冷媒を用いてもよいし、代替フロン冷媒以外の自然冷媒を用いてもよい。
また、上記実施形態では、冷却水35を循環させて凝縮器24における冷媒(水)および吸収器26における吸収液(希液)の熱を冷却器33から放熱させた例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、冷却水35を介在させることなく、走行風または冷却用ファン61により直接的に凝縮器24および吸収器26を冷却するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、プレート式熱交換器を用いて加熱部21および液−液熱交換器27を構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、プレート式熱交換器以外のたとえば、二重管式熱交換器を用いて加熱部21および液−液熱交換器27を構成してもよいし、円管の外壁同士が管軸方向に沿って接合された状態で円管(楕円管)または扁平管が螺旋状に巻き回されたスパイラル熱交換器などを用いて加熱部21および液−液熱交換器27を構成してもよい。
また、上記実施形態では、エンジン91を備えた乗用車、バスおよびトラックなどの車両90の冷房システムに本発明の「吸収式ヒートポンプ装置」を適用する例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ディーゼルエンジンを備えた列車や船舶などの冷房システムに適用してもよい。
また、上記実施形態では、車両90の排熱としてエンジン91の排気ガスの排熱を利用して吸収液を加熱するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、排気ガスの排熱に加えて、エンジン91を冷却するエンジン冷却水55や、オートマチックトランスミッション94内のATフルードの熱をエンジン冷却水55に回収して、これらを熱源として吸収液を加熱するように構成してもよい。さらには、車両制動時のブレーキ熱(ブレーキパッドの摩擦熱)なども車両90の排熱に含まれるため、このブレーキ熱(ブレーキパッドの摩擦熱)を回収して吸収液を加熱するように構成してもよい。また、エンジン(内燃機関)91を備えた車両90のみならず、エンジン駆動および電動モータ駆動を併用して走行するハイブリッド自動車が有する排熱(バッテリや電動モータの排熱)や、燃料電池システムを備えた燃料電池自動車が有する排熱(燃料電池における発電時の排熱)などを回収して吸収液を加熱してもよい。これらの排熱を熱源として吸収式ヒートポンプ装置20を駆動するとともに、吸収式ヒートポンプ装置20による冷熱により圧縮式冷凍機10の冷媒を過冷却するように構成してもよい。
10 圧縮式冷凍機
11 電動式圧縮機(圧縮機)
12 凝縮器(圧縮式用凝縮器)
15 蒸発器(圧縮式用蒸発器)
17 過冷却器(冷媒冷却用熱交換器)
17b 冷却水通路部
20 吸収式ヒートポンプ装置
21 加熱部
22 気液分離部
24 凝縮器(吸収式用凝縮器)
25 蒸発器(吸収式用蒸発器)
25a 熱交換部
26 吸収器
30 冷却水冷却装置
33 冷却器
35、45 冷却水
41 循環経路
42 送水ポンプ
50 エンジン冷却装置
51 ラジエターコア
54 ヒータコア
55 エンジン冷却水
61 冷却用ファン(送風部、ラジエター用ファン)
62 ブロアファン
90 車両
91 エンジン
92 排気ガス管
95 車内空間
100 車両用冷却システム

Claims (5)

  1. 吸収液を用いるとともに車両の排熱を利用して吸収式用冷媒により冷却を行う単一の吸収式ヒートポンプ装置と、
    圧縮式用冷媒を用いて冷却を行う圧縮式冷凍機と、を備え、
    前記圧縮式冷凍機における圧縮式用冷媒を圧縮する圧縮機は、電動式圧縮機を含み、
    冷房時に、前記吸収式ヒートポンプ装置による冷熱により、前記圧縮式冷凍機の圧縮式用冷媒を過冷却するように構成されており、
    前記吸収式ヒートポンプ装置は、吸収式用冷媒および吸収液の貯留容量により蓄熱可能に構成されており、
    前記車両のエンジン停止時において、前記吸収式ヒートポンプ装置に蓄えられた冷熱により前記圧縮式冷凍機の圧縮式用冷媒を過冷却し、過冷却された圧縮式用冷媒を用いて前記電動式圧縮機を含む前記圧縮式冷凍機により前記車両の冷房を行うように構成されている、車両用冷却システム。
  2. 前記吸収式ヒートポンプ装置による冷熱と、前記圧縮式冷凍機の圧縮式用冷媒との間で熱交換を行うことにより、前記圧縮式用冷媒の過冷却を行う冷媒冷却用熱交換器をさらに備える、請求項1に記載の車両用冷却システム。
  3. 前記圧縮式冷凍機は、
    圧縮式用冷媒を圧縮する前記圧縮機と、
    前記圧縮機により圧縮された圧縮式用冷媒を液化する圧縮式用凝縮器と、
    前記圧縮式用凝縮器により凝縮された圧縮式用冷媒を蒸発させる圧縮式用蒸発器と、を含み、
    前記冷媒冷却用熱交換器は、前記圧縮式用凝縮器と前記圧縮式用蒸発器との間に配置されている、請求項2に記載の車両用冷却システム。
  4. 前記吸収式ヒートポンプ装置は、
    前記車両の排熱により吸収式用冷媒を含む吸収液を加熱する加熱部と、
    前記加熱部により加熱された吸収液から吸収式用冷媒蒸気を分離する気液分離部と、
    前記気液分離部により分離された吸収式用冷媒蒸気を凝縮して液化するとともに液化した吸収式用冷媒を貯留する吸収式用凝縮器と、
    前記吸収式用凝縮器により液化された吸収式用冷媒を蒸発させる吸収式用蒸発器と、
    吸収液を貯留するとともに前記吸収式用蒸発器により蒸発させた吸収式用冷媒を吸収液に吸収させる吸収器と、
    前記吸収式用冷媒が吸収された吸収液を冷却するための送風部と、を含み、
    前記送風部は、ラジエター用ファンを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用冷却システム。
  5. 前記吸収式ヒートポンプ装置は、前記車両を駆動するエンジンの排気ガスの排熱を利用して圧縮式用冷媒の冷却を行うように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の車両用冷却システム。
JP2014187601A 2014-09-16 2014-09-16 車両用冷却システム Active JP6398507B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014187601A JP6398507B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 車両用冷却システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014187601A JP6398507B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 車両用冷却システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016060287A JP2016060287A (ja) 2016-04-25
JP6398507B2 true JP6398507B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=55796884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014187601A Active JP6398507B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 車両用冷却システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6398507B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11283088B2 (en) 2019-07-30 2022-03-22 Hyundai Motor Company Cooling system for fuel cell electric vehicle

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108131865A (zh) * 2017-12-27 2018-06-08 上海佑伏吸附制冷有限公司 一种渔船用热电互补型制冷机组***
IL260159B (en) * 2018-06-19 2022-02-01 N A M Tech Ltd A cooling system consisting of multiple cascades
JP7235460B2 (ja) * 2018-09-13 2023-03-08 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 制御装置、熱源システム、冷却水入口温度下限値の算出方法、制御方法およびプログラム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002059736A (ja) * 2000-08-14 2002-02-26 Nissan Motor Co Ltd 冷却装置
JP2010107156A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Yanmar Co Ltd エンジン駆動式ヒートポンプ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11283088B2 (en) 2019-07-30 2022-03-22 Hyundai Motor Company Cooling system for fuel cell electric vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016060287A (ja) 2016-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101759027B1 (ko) 자동차의 공기 조화 시스템 및 상기 공기 조화 시스템의 작동 방법
JP5962556B2 (ja) 車両用熱管理システム
JP4451312B2 (ja) 特に自動車用の空調装置
CN102563943B (zh) 汽车空调设备的制冷剂循环回路
JP6137828B2 (ja) 車両用エアコンシステム
CN103660850B (zh) 用于汽车的空调设备
JP2021031045A (ja) 車両用ヒートポンプシステム
JP2015186989A (ja) 車載温調装置、車両用空調装置及びバッテリ温調装置
JP6361395B2 (ja) 車両用冷暖房システム
JP5737424B2 (ja) 電気機器の冷却装置
JP2006118754A (ja) 蒸気圧縮式冷凍機
JP2013104652A (ja) 熱交換装置
JP6398507B2 (ja) 車両用冷却システム
JP2019196839A (ja) 機器温調装置
JP2011152808A (ja) 車両の空調装置
CN105143788B (zh) 组合蒸气吸收和机械压缩循环设计
JP2009121390A (ja) ランキンサイクルシステム
WO2020246337A1 (ja) 熱交換器、冷凍サイクル装置
JP6724621B2 (ja) 車両用熱利用システム
JP4631426B2 (ja) 蒸気圧縮式冷凍機
JP2013044239A (ja) 車両用排熱回収装置
CN216942587U (zh) 具有双室外换热器辅助冷凝和吸热的热泵***
CN216507794U (zh) 一种双二次回路热管理***及电动车
KR20240061974A (ko) 차량용 히트펌프 시스템
CN114905920A (zh) 汽车的热管理***及汽车

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180820

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6398507

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151